<麦類>
1 秋まき小麦 (1) 平成 30 年産きたほなみの生育状況 起生期以降の気象は、4月中旬以降積雪等ありましたが気温は高い日が続き、おおむね順 調に経過しました。草丈・茎数は過去3ヵ年平均値(H27~29 年)と比較し少なく、幼穂形 成期は5月1日と平年より5日早く迎えています(表1、2)。本年は雪腐病などによる冬 損が多く発生しておりますが、起生期追肥に増肥などの対応をした雪腐病発生ほ場がある場 合、今後の分肥についてはJAまたは普及センターにご相談ください。 表1 きたほなみの生育(4月 25 日 幕別町 14 ほ場) 平成 30 年 平均値(平成27~29年 幼穂形成期調査) 平均 最大 最小 茎数(本/㎡) 1,288 2,366 576 1,588 草 丈 (cm) 12.9 19.1 7.5 15.3 表2 きたほなみの生育期節(幕別町) 生育期節 平成 30 年 平年値 早 晩 ※起生期:春季に至り 40~50%が生長を 開始し、葉の起立し始めた日 ※幼穂形成期:主稈の幼穂長が平均2mm に達した日 起 生 期 3月 31 日 4月6日 6日早い 幼穂形成期 5月1日 5月6日 5日早い (2) 窒素分肥 幼穂形成期の前後(5月上旬~中旬)の窒素分肥は、一穂粒数の増加へ高い効果がありま す。適正な分肥により収量の確保を図りましょう。 ただし、起生期頃(4月上旬~中旬)に施用した窒素量とあわせて8kg/10a を超えないよ う、分肥量を加減します。また、茎数が多く過繁茂のほ場(茎数 2,000 本/㎡以上)は、分肥 を控えましょう(表3)。茎葉に著しい黄化が見られる場合は、茎数に関わらず早急に窒素を 2~4kg/10a 追肥します。 表3 きたほなみの幼穂形成期窒素分肥量の目安 小麦ほ場の状態 窒素施用量 起生期~幼穂形成期の合計分肥窒素量は 8kg/10a以内とする 茎数 2,000 本/㎡ 以上 分肥を控える 茎数 2,000 本/㎡ 未満 2~4kg/10a 十勝普及センター十勝東部支所 015-572-3128 JA幕別町 0155-54-4118 JA札内 56-2131 JA帯広大正 64-4591 日甜幕別原料事務所 54-2756 幕別町農林課 54-6605農 業 技 術 情 報
平成30年5月2日 ゆとりみらい21推進協議会指導部会(3) 雑草対策 越冬後の生育量が例年よりも少ない傾向であること、雪腐病等による冬損で欠株の見られ るほ場も多いことから、雑草が発生しやすいことが懸念されます。は種後に除草剤を未散布、 または連作ほ場はとくに注意が必要です。表4を参考に除草剤散布を検討しましょう。散布 に当たっては適正使用に努め、薬害の発生に注意しましょう。 表4 麦類の除草剤使用例 薬剤名 処理方法、使用時期、10a 使用量 回 数 主な対象雑草の効果 備 考 秋まき小麦(春 期) 春まき小麦 シ ロ ザ タ デ ハ コ ベ ツ ユ ク サ ナ ギ ナ タ コ ウ ジ ュ ス カ シ タ ゴ ボ ウ エコパート フロアブル ☆ 止葉抽出期前まで (収穫 45 日前) 50~75ml 麦の2~4葉期 (収穫 45 日前) 50~100ml 2 ◎ ◎ ◎ × ◎ ◎ 展着剤、殺菌・殺虫剤と混用しな い。高温時に使用しない。 MCPソー ダ塩 麦の幼穂形成期 (収穫 45 日前) 300g 麦の5葉期(収 穫 45 日前)200 ~300g 1 ◎ ○ ◎ ~ ○ ○ ◎ ◎ 晴天高温時に散布する(日中 20℃以上)。クローバ混播時は、 クローバ2葉以降に散布する。 バサグラン 液剤 麦の幼穂形成期 100~150ml 収穫 45 日前 麦の5葉期 100~200ml 収穫 45 日前 1 ◎ ◎ ◎ △ ○ ◎ 散布後の降雨により効果が劣る。 雑草が大きくなると効果が劣る。 緑肥クローバのは種は、散布後 10 日以降にする。 ハーモニー 75DF水和 剤 麦の幼穂形成期 広葉雑草 7.5~10g ギシギシ類 3~5g 収穫 45 日前 麦の 3~5 葉期 3~5g 1 ◎ ◎ ◎ △ ○ ◎ ギシギシ類には処理後 3 週間か ら効果が現れるが、効果の完成 には 7~8 週間を要する.。散布後 は専用洗浄剤を使用する。 ☆本年は生育が早まっており、止葉抽出も平年より早まることが予想されるので、使用時期には十分注意する 2 春まき小麦 (1) 生育状況(春よ恋) 作況ほ場の生育調査結果は、草丈 5.3m、葉数 1.2 枚、茎数 333 本/㎡です(4月 14 日は 種、4月 22 日出芽期;4月 27 日調査)。雑草対策をする場合は、表4を参考に除草剤を適 期に散布してください。また、倒伏の発生を抑制するため茎稈伸長抑制剤の散布も準備し ます(表5)。秋まき小麦への散布時期と異なるため、注意してください。 表5 茎稈伸長抑制剤の使用例 薬剤名 使用時期 使用量 (ml/10a) 使用 回数 備考 サイコセ ルPRO 秋小麦 幼穂形成期 150~200 1 ・散布時期が遅れると、効果が劣る。 ・高温時は薬害が発生する恐れがあ るため夕方に散布する。 出穂前20~10日(草丈40~60cm) 200~300 春小麦 麦の6葉期前後(草丈 30~40cm) 150 エスレル10 秋小麦 止葉期~出穂始期 200~333 1 ・30%以上の出穂をみてからでは倒伏 軽減効果が劣る場合があるので適期 に処理する。 春小麦 止葉期 カルタイム フロアブル 秋小麦 止葉期~出穂始期 150 1 ・過度な抑制を避けるため、使用時期・ 使用量を厳守し多量散布や重複散布と ならないよう注意する。 春小麦
< 豆類 >
1 は種の準備 (1) 種子に合ったは種板を準備 必ず使用する種子の大きさを確認し、目標とする栽植株数となるよう(表6)粒大に合っ たは種板を準備しましょう。 表6 栽植密度の目安(明日の豆作り) 区 分 栽植密度(株/10a) 畝幅×株間の目安(cm) 大豆:ユキホマレ ユキシズカ 8,333 12,500~16,666 66 × 18、60 × 20 66 × 12~9、60 × 13~10 小豆、菜豆 8,333 66 × 18、60 × 20 (2) は種適期 は種は地温が十分に上がり(10℃以上)、遅霜の影響がなくなる時期になってからと します。地温が上がらず土壌水分が高いと出芽まで時間がかかり、タネバエの被害が懸念 されます。 (3) 種子消毒 ①ダイズわい化病は、ジャガイモヒゲナガアブラムシが媒介して発生します。特に、ほ 場周辺のクローバが多いと発生が助長されます。 ②タネバエは牧草地跡や未熟有機物施用ほ場、土壌水分が高いほ場で多発します。発生 が懸念される場合には、種子粉衣を実施しましょう。 薬剤による種子消毒を徹底し、欠株や生育遅延を回避しましょう(表7)。 表7 豆類種子処理剤例 薬剤名 使用量(種 子60kg当た り) 回 数 対象病害虫 大豆 小豆・菜豆 立 枯 病 苗 立 枯 病 紫 斑 病 タ ネ バ エ ジ ャ ガ イ モ ヒ ゲ ナ ガ ア ブ ラ ム シ ネ キ リ ム シ 類 立 枯 病 苗 立 枯 病 褐 斑 細 菌 病 ( 小 豆) か さ 枯 病 ( 菜 豆) タ ネ バ エ ア ブ ラ ム シ 類 クルーザーFS30 360ml 1 ○ ○ ○ ○ ○ クルーザーMAXX 480ml 1 ○ ○ ○ ○ ○ ○ チウラム80 120~300g 1 ○ ○ ○ ○ ○ 粉衣用 ペアーカスミンD 種子重量 の0.3% 1 ○ ○ ○ ○ ○ ※「クルーザーFS30」を使用する場合、チウラム80と必ず併用する。 ※「クルーザーMAXX」は、クルーザーFS30より乾きにくいため、特に小豆・菜豆は早めに準 備する。 ※「粉衣用ペアーカスミンD」は大豆の斑点細菌病にも登録あり(4) 根粒菌の接種 未接種の種子には、消毒後、最後に根粒菌を接種します。 処理は クルーザー → 殺菌剤 → 根粒菌 の順で行ないます。
< てん菜 >
・移植栽培の移植後、直播栽培の播種後は速やかに畦間サブソイラー・深耕カルチを施工し ましょう(風害・湿害対策) ・除草剤は防除ガイド(紫色の冊子)を参照し適期に使用しましょう。野 菜
< ながいも >
1 催芽後半管理 ・毎日1回、酸欠にならないように換気を実施しましょう。 ・催芽中に青かびや腐敗いもが発生した場合は、出来る限り除去して感染拡大を防いでくだ さい。 2 順化 ・芽が大豆程度の大きさになったら催芽を終え、順化処理を行います。涼しい日陰の場所 へ移し、外気の条件に慣らしてください。順化温度は、植付けまでの期間が3日程度な ら10~16℃、10日程度なら10℃とします。青シートで覆うなど、芽が乾燥しないよう注 意してください。 3 pH調整 ・土壌分析値のpHが目標値(6.0)を下回る場合は、石灰資材の施用により目標pHまで矯正 してください。 4 耕起 ・ほ場が湿潤な時に深耕すると砕土率が低下し、植え付け溝の陥没や空洞が発生しやすくなる ので注意してください。 5 植え付け作業について ・植え付け時の芽の位置が収量品質に大きく影響しますので、植え付け溝に対して芽が「斜 め下向き」になるよう植え付けてください。< ごぼう >
1 ほ場の深耕について ・ほ場が湿潤な時期に深耕すると砕土率が低下し、発芽不良や岐根(きこん)となるため注意 してください。 2 は種作業について ・地温が10℃以上になってから、は種を開始しましょう。 ・発芽を揃えるために、は種深度は2~3㎝とします。 ・は種位置、施肥位置が深耕施工位置からずれないようにします。 ・は種後は、鎮圧を実施しましょう(乾燥時の発芽率を高めるため)。3 除草剤の効果を高めるために ・除草剤の処理層の形成には土壌水分が必要なので、ほ場表面が湿っている時に散布する と効果があります。 ・アグロマックス水和剤は、薬害回避のため、発芽時の地割れが発生する前までに処理を行 いましょう。 使用薬剤名 10aあたり薬量 総使用回数 使用時期 アグロマックス水和剤※ 200~300g 1回 は種後発芽前 雑草発生前 ※砂土では使用しない。