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オンライン投稿と研究者の倫理

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Academic year: 2021

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巻 頭 言

オンライン投稿と研究者の倫理

Online submission and ethics of researchers

江 藤 宏 美(Hiromi ETO)

* 日本助産学会誌は 2017 年よりオンライン投稿に完 全にシフトしました。それに伴って,投稿規定や著者 のチェックリスト等を見直し,改訂しました。ここ に,オンライン投稿に伴う改訂点をお示しします。ま た,論文の投稿にあたって,順守すべき研究者の倫理 も重要になってきます。今回,日本助産学会誌に二重 投稿がありましたので,改めて研究者の倫理を振り返 るとともに,日本助産学会の対応について記載し,注 意喚起したいと思います。

1.オンライン投稿

2017年より,日本助産学会誌はオンライン投稿・査 読システムを導入しました。みなさまの論文の投稿 は,オンラインで受け付けます。詳細は,ホームペー ジ「学会誌・刊行物」のバナー「論文投稿規程」より (http://square.umin.ac.jp/jam/submission.html)ご 覧 く ださい。投稿のためのマニュアルを掲載しております が,必要時,投稿論文についてのお問い合わせは日本 助産学会誌編集事務局(jjam-editorial@primeassociates. jp)で対応しています。 オンライン投稿・査読システム導入に伴って,あら ためて投稿規程の見直しを行い刷新しました。以下, 主な改訂点です。 倫理的配慮について:本学会誌の投稿者と査読者は お互いに特定されない,ダブルブラインド方式を とっています。よって,投稿時点では,投稿者の所属 施設の名称等を明記せず,倫理審査承認番号のみと し,採択された後,最終原稿提出時に記載するという ことを明記しました。 利益相反(COI)について:投稿者(共著者を含む) は,投稿時から過去1年以内で論文内容に関係した企 業・組織または団体との利益相反(COI)状態を本学 会指定の「利益相反(COI)申告書」に記載して電子投 稿システムにアップロードする。また,開示すべき利 益相反状態を論文本文末尾に明記するとしました。 著作権譲渡書について:投稿者は「日本助産学会著 作権規程」を確認のうえ,投稿時に本学会指定の「著 作権譲渡書」に記入後,各共著者が自署したものを電 子ファイルとして保存し,電子投稿システムにアップ ロードするとしました。 原稿について:抄録・本文・文献にはすべて行番号 (各ページ振り直し)をつけることとし,査読時の指 摘をスムーズにすることとしました。 本文中の引用文献の記載について:著者名,発行年 次,場合によって引用頁かパラグラフ番号を括弧表記 する。著者名は 1名のみ表記し,それ以上は他(英語 文献の場合はet al.)とするとしました。 表紙について:表題(和文・英文),著者名(ローマ 字併記),所属機関名(英訳併記),および連絡者の氏 名,住所,電話番号,メールアドレスを記載するとしま した。図表などの数は直接オンライン上に入力します。 システム導入に伴って,投稿手続きの簡素化が図ら れ投稿数の増加が見込まれます。また,査読に関して は,新規 7 人を加え,総勢 80 人の専任査読委員に よって行われます。オンラインによるメールを介した 査読依頼,返信が遅れた時のリマインダーなどにより 査読の迅速化が期待されます。

日本助産学会誌編集委員長(Chairperson of Editorial Board, Journal of Japan Academy of Midwifery)

日本助産学会誌 J. Jpn. Acad. Midwif., Vol. 31, No. 1, 1-2, 2017

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2.研究者の倫理:二重投稿

今年,日本助産学会誌に二重投稿がありました。本 誌に投稿された後に査読中の過程で,他誌に同等の内 容が掲載されていたことがわかりました。本人確認に より,同等の内容であることが事実となり,理事会に て対応が協議され,以下の4点が罰則として定められ ました。 (1) 当該投稿論文,及び当該投稿論文の(共)著者1名 以上を含むすべての日本助産学会誌への投稿中 論文の即時の査読取消 (2) 投稿論文の全著者に対し,日本助産学会誌への2 年間の投稿禁止 (3) 同時に進んでいる投稿先がある場合は,二重投 稿先に対する周知 (4) 掲載後に発覚した場合は,掲載取消の周知文を 日本助産学会誌上に掲載 ホームページhttp://square.umin.ac.jp/jam/submission. html【二重投稿に対する罰則について】に掲載しま した。 また,投稿規程にも「8.二重投稿の禁止」として, 下記を明記しました。 「他の出版物に投稿,及び掲載されたものと同一内 容の論文を投稿しない。この場合,同一内容とは,記 述言語を問わず,意味的に同一であることを示し,極 めて類似した内容を含む。」 研究者の倫理に反する不正行為としては,今回のよ うな同じ研究成果の重複発表(二重投稿)をはじめ, 得られたデータの捏造や改ざん,他者の研究成果の盗 用,不適切なオーサーシップなどが挙げられます。不 正行為は,研究者自身の研究活動とその成果発表の信 頼性そのものを揺るがすことになりかねません。CITI (Collaborative Institutional Training Initiative) Japan Programの受講や各機関での倫理セミナーなど積極的 に参加しましょう。 新たな知識を生み出し,公に報告する活動をおこ なっている研究者は,権威や利害から独立して真理を 探究するという権利をもつとともに,専門家として研 究活動の成果を誠実に社会に伝えるという責任があり ます。   本誌では自由で闊達な研究活動を推進するととも に,倫理的責任をもった研究者の支援をおこなってい きます。 みなさまの論文投稿をこころよりお待ちしていま す。 日本助産学会誌 31巻1号(2017) 2

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