昭 和39年2月(1964) 一17一
乳 酸 の 定 量 一 漬 物 一一
中
尾
幾
子
西
水
初
子
緒
言
漬 物 は,西 欧 に み られ る ピ クル ス,ザ ウエ ル ク ラ ウ トそ の 他 中 国,朝 鮮 に み られ る数 種 の も の を 除 い て は,我 国 独 特 に 進 歩,発 達 した も ので,そ の 歴 史 は 古 く万 葉 の 時 代 か ら,日 常 我 々 の 食 膳 に 欠 く事 の 出 来 な い 嗜 好 品 で あ り又 重 要 な 備F,食 品で あ る。 漬 物 は 材料 の 入 手 が 容 易 で あ り,又 漬 込が 簡 単 で あ る と い う理 由 か ら,一 般 に 自 家 製 が 多 い 。 従 って そ の 種 類 も 甚 だ 多 く,一 律 に 分 類 しが た く色 々 な 方法 が 考 え られ て い るが,漬 床 か ら分 類 す る と次 の 如 くに 分 類 され る。糠 漬
塩 漬 酒 粕漬 麹 漬 味i1曾漬 醤 油 漬 酢 漬 辛 子漬 そ の他 ∼沢 庵 漬z 糠 味 ・曾漬 以 上 の 様 に 一 応 分 類 され るが,こ れ らは 「全 て 生 食 品,殊 に 疏 菜 類 及 ば 生 魚 を 消 化 しや す い状 態 に す る と と もに 特 有 の 芳 香 を つ け,且 貯 蔵 性 を もた せ る とい う 同 一 目的 の も とに 工 夫 さ れ た 加 工 法 で あ る。 そ こで そ の 貯 蔵 性 に つ い て 考 え る時,第 一 に は 食 塩 の 濃 度 に つ い て.第 二 に は乳 酸 醗 酵 で あ る。 しか し こ の 両 者 は 単 独 で は な く,お 互 に 関 連 を も ち なが ら貯 蔵 1) に 関 係 す る。 こ れ に つ い 増 田千 里 氏は,次 の 如 くに 発 表 して い る。 温 度300C内 外 に 於 て,食 塩 の 濃 度5%以 下 で は, は じ め 乳 酸 菌 が 繁 殖 し酸 味 を 生 じ,つ い で 腐 敗 菌 が 繁 殖 して 悪 臭 を 発 し,肉 くず れ し完 全に 腐 敗 し $°o以下 で は,は じめ 乳 酸 菌が 繁 殖,短 期 間 で は 差 支 え な い が 長 期 にわ た る と 腐 敗 。8∼10%で は 腐 敗菌 は 相 当 に 抑 え られ る。 乳 酸 菌 は な お 活 発 で,乳 酸 が 出来 るに 従 い ま す ます 腐 敗 菌 が お さ え られ る 。従 って短 期 保 存 は 可 能 。 しか し長期 に わ た る易 合 は 産 膜 酵 母 の 関 係 もあ り 保 存 困 難 と な る。 ユ2%以 上 に な る と,腐 敗 菌,乳 酸 菌 共 繁 殖 は 相 当 困 難 と な り15ioに な る と潰 物 臭 を 発 生す る細 菌 が 繁 殖 す るだ け で 腐 敗 菌は 殆 ん ど発 生 しな い。 20%内 外 で は 細 菌 の 繁 殖 は 完 全 に 防 が れ る。 この 様 に 乳 酸 醗 酵 は 食塩 の 濃 度 に 大 き く支 配 され る と同 時 に,又 温 度 や 漬 期 間 に 大 い に 関 係す る こ とが 想 像 され る。 こ の 報 告 に よ る と乳 酸 醗 酵 は30。C 8∼10%‐NaCl 溶 液 で 最 も盛 で あ り,潰 物 の 腐 敗 は20io以 上 の 濃 度 で 最 小 と な る。 しか し漬 物 は,貯 蔵 性 の み を 重 視 した も の で は な く,そ の 特 殊 の 風 味 も重 要 な意 味 を 持 つ もの で あ る。 そ れ に は 種 々 の微 生 物 の 醸 酵 作用 が 影 響 し, そ の 中 で も特 は 乳 酸 醗 酵 が 大 き く関 係 す る。 こ の他 漬 物 の 乳 酸 量 に 大 き く関 係 す る もの に 漬 床が 考 え られ る。 製 造 中,微 生 物 の 作 凧 こよ る乳 酸 醸 酵 を 伴 な う もの は 主 に糠,塩 漬 で あ って,そ の 他 の もの は 殆 ん どの 作 用 を 受 け な い が,あ るい は 受 け て も著 し くな い 。 従 っ て 後 者 に 於 る乳 酸 は,前 処 理 の塩 漬 に 於 て 起 こ るわ ず か な 鹸 酵 に よ る も の と,本 漬 以 後 漬 床 か ら移 行 した も の と思 わ れ る。 以 上 述 べ た 様 に,漬 物b`於 て 乳 酸 醸 酵 は 貯 蔵,風 味 に 大 き く関 係 を持 っ て い る と 同 時 に 又 考 え られ る こ と は,乳 酸 菌 は 澱 粉 の 消 化 を助 け,あ るい は 整 腸 の 一・助 と もな る。 この 様 に 乳 酸 は 漬 物 に 於 て 重 要 な 意 味 を もつ もの で あ る。 そ こで 私 達 は,一 搬 市 販 の 多 種 の 漬 物 の乳 酸 を 定 量 す る事 も又 大 き な 意 味 が あ る と考 え 本 実 験 を 開 始 し た 。 最 近,滋 賀 県 立 草 津 高 等 学 校,西 村 久 子 氏 等 に よ る 「近 江 の 名 産 ふ な ず しの 改 善 に つ い て 」 の 発 表 に 於 て,ふ な ず しに 乳 酸 の 検 出 を み な か った とい う記 事 に 接 し,今 一 度 検 討 を 試 み た 。 製 造 上 か ら乳 酸 醸 酵 が な され て い る の で は な い か と考 え,併 せ て 実 験 を 試 み る こ と にこした.轍 の 趨 法 ぞ は,Ba塩 法,比 色 糧一18一 法,微 量 定 量 法,Clausen氏 定 量 法 等 が あ る が,本 実 験 で はClausen氏 定 量 法 を 用 い て 定 量 を 行 な っ を 。Clausen氏 定 量 法 と は,乳 酸 を 酸 化 して, aceta ldehydeに し て 定 量 す る 方 法 で あ る が, 酸 化 に よ っ てacetaldehydeに な る も の に 乳 酸 の 他 ア ル コ ー ル が あ る 。 漬 物 中 に は,ア ル コ ー ル を 含 ま れ る と 思 わ れ る も の が 多 種 あ る た め,こ れ を 十 分 考 慮 し て 本 実 験 を 進 め た 。 実 験 の 部 1 予 備 実 験 (1)試 料 の 調 製 あ る濃 度 の 乳 酸49を 秤 量 し,こ れ を メ ス フ ラ ス コ に て200ccと し検 液 と し た 。 (2)乳 酸 の 濃 度 決 定 検 液IOccを ピ ペ ッ トで と り,フ ェ ノ ー ル フ タ レ ン を 指 示 薬 と し,N/10-NaOHに て 滴 定 し 濃 度 決 定3)
N/10‐NaOH Icc=CH3CHOH・COOH O,009 9 滴 定 数 16,lcc ∴ 検 液10cc中CH3CHO且 ・COOH =16.1xO,009 -0,1449 (9) ∴100cc中CH3CHOH・COOH 100 =0 ,1449x 10 =1,449 CS) = 1,4490) ∴ 乳 酸 の 濃 度x 2一て の ×100=72・45(00) (3)Clausen氏 定 量 法 に よ る 実 験 誤 差 の 算 定 Clausen氏 定 量 法 除 糖,除 蛋 白 操 作 を 行 な っ た 醸 酵 液 又 は,一 ▲
{
定 量 の 醗 酵 液 を 硫 酸 酸 性 と し て,30∼40時 間 工 一 テ ル 抽 出 せ る 部 分 に つ い て 本 法 を 行 な う。 検 液10ccに10%-H2SO4溶 液10ccを 加 え,徐 々 に 加 熱 し,煮 沸 後2°o-KMnO4滴 下 す れ ば 乳 酸 は 定 量 的 にacetaldehdyeに 変 化 す る 。 故 に これ を 蒸 溜 し て 定 量 す る。 3CHaCHOH・COOH十2KMnO4十3H3SO4 -一→3C2Hρ 十2Mn(SO↓)十K2(SOS)十 6H20十3CO2十 〇2 従 っ て 乳 酸1分 子 よ りacetaldehyde 1分 子 を 生 ず る こ と と な る 。 [CH3CHOH・COOH(1分 子 量)… …(90)CzH40 '(1分子 量)……(44)〕 食物 学 会 誌 ・第15号 蒸 溜(硫 酸 ビ ド ロ キ シ ル ア ミ ン 法) 硫 酸 ビ ド ロキ シ ル ア ミ ン 溶 液 にacetaldehydeを 作 用 せ しむ る 時 は,次 式 の 如 く 相 当 す るH2SO.些 を 分 離 す る 。 NH20H・H2SO↓ 十C2H↓0 -一 →CHI・CHNOH十H2SO↓ 十HBO こ のH2SO↓ をmethylorangeを 指 示 薬 と し て 規 定 ア ル カ リを も っ て 滴 定 しN/10-NaOH l cc -0,0044C2H毛0と して 計 算 す る 。 従 っ てN/10-NaOH l ccは 乳 酸 ×9に 相 当 す る と 次 式 の 如 く に な る。 CH3CHOH・COOH:C2Hρ 一90:44 C21140二N/10‐NaOH(cc)xO,0044 .'.CH3CHC)H・COOH _ 90xN'10NaOH(cc)xO,0044 44 =N/10-NaOH(cc)xO,009 こ の 方 法 を 利 用 し丸 底 フ ラ ス コ に,3個 の 孔 を あ け た ゴ ム 栓 を し,1個 の 孔 か ら 分 液 炉 斗 で2%KMnO4 を 滴 下 し 。1個 の 孔 か ら 空 気 を 送 り,他 の 一 個 の 孔 に 逆 流 冷 却 管 を ふ し そ の 先 を2%一 硫 酸 ビ ドロ キ シ ル ァ ミ ン 溶 液50ccに つ け て 蒸 留 を 行 な う 。 以 上 の 方 法 に よ り乳 酸 の 標 準 液10ccに つ い 乳 酸 定 量 を 行 な いClausen氏 定 量 法 に よ る 実 験 誤 差 の 算 定 を 行 な っ た 。実 験 結 果
回 数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 平 均 N/10Na4H 滴 定 数(cc) 15.9 15.8 16.0 15.7 15.5 15.4 15.7 15.8 15.4 15.7 乳 酸量(の 0,1431 0,1422 Q,1440 0,1413 0,1395 0,1386 0,14ユ3 0,1422 0,1386 0,1413 0,1412 00 98.7 98.1 99.5 97.5 96,1 95.7 97.5 98.1 95.7 97.5 97.7 平 均 0,1412 (9) 97.7°o 標鞠 差o,…728(9)〔S「 ん}Σ(綱 ・〕 誤 差膿ll2鷺 チ ×…e…9(00) (4)各 種 有 機 酸 及 び ア ル コ ール が,Clausen氏 法 に よ る乳 酸 の 定 量 に 及 ぽ す 影 響 の有 無 。 漬 物 の 中昭 和39年2月(1964) に は,乳 酸 以 外 の有 機 酸 及 び アル コ ール 醸 酵 に ょ る アル コ ール が 含 ま れ て い る と考 え られ る の で, そ の 影 響 を 調 べ るた め 乳 酸 標 準 液10ccに 各 有 機 酸 及 び ア ル コ ール の2%溶 液10ccを 加 えClausen氏 定 量 法 に よ り乳 酸 を 定 量 し影 響 の 有 無 を 調 べ た 。 有 機 酸
実 験 結 果
有 機酸 名 リ ン ゴ酸 クエ ン酸 酒 石 酸 リ ン 酸 コハ ク酸 N/10-NaOH 滴 定 数(cc) 15.7 16.0 15.9 15.7 15.8 乳酸(%) 97.5 99.5 97.5 95.5 98.1影 響
無 無 無 無 無 ア ル コ ー ル 3C2H5(OH)十2KMnO4十3H2SO4 -一 →3C2H↓0十2MnSO4十K2(SO4)十6H2十 〇2 上 式 よ り アル コ ール は,酸 化 に よ りacetaldehyde に 変 化 す る故,理 論 的 に 乳 酸 定 量 に 影 響 を及 ぼ す と考 え られ る の で 次 の 試 験 を 行 な った 。 99.5°oエ チ ール ア ル コ ール2ccに 蒸 溜 水 を加 え て 100ccと し,こ の10ccを と っ て乳 酸標 準 液10ccに 加 え,蒸 発 皿 に て 約 半 量 に 達 す る ま で蒸 発 した も のに つ きClausen氏 定 量 法 に よ り乳 酸 定 量 を 行 な った 。 一 方 蒸 発 前 の もの に つ い て も 同 様 に 定 量 を 試 み た 。 実 験 結 果 alcohol 蒸 発 後 蒸 発 前 N/IONaOH 滴 定 (cc). 15.7 20.0 乳 酸(%) 97.5 124.3 影 響 無 有 以 上 の 結 果 か ら6種 の有 機 酸 及 ば ア ル コ ール を 蒸 発 さ せ た もの に つ い て は,影 響 を 考 え な くて も よい こ と に な る 。 皿 本 実 験 (1)試 料 … … 市 販 の 漬 物 多 種 (2)試 料 の 調 製 試 料 を 水 洗 後509秤 量,ミ キ サ ーに て摩 砕,蒸 溜 水 で メ ス フ ラス コに て500ccと す る。 これ を一 昼 夜 冷 所 に放 置 浸 出 さ せ た 後 自然 炉 過 し検 液 と した 。 (3)Clausen氏 定 量 法 に よ り乳 酸 の定 量 検 液100ccを ピペ ッ'トで 蒸 発 皿 に と り,water thに て 約 半 量 と な る ま で濃 縮(ア ル コ ー ル の 蒸 発 を も含 め た 意 味 で)濃 縮 液 に 固形 物 を 生 じ た 場 合 は,自 然 炉 過 し炉 液 を 検 液 と した 。 一19一 濃 縮 液 をCongo-redを 指 示 薬 と して硫 酸 酸 性 と した 後,ソ ッ クス レ ー の液 体 工 一 テ ル 抽 出器 に て 約40時 間 抽 出 を 行 な った,抽 出液 を メ ス フ ラ ス コ に て 蒸 溜 水 で100ccと しそ の 液 に つ い て 定 量 を 行 な っ た 。 但 し こ こ で アル コ ール に つ い て み る と酒 粕,醤 油,味 噌,酢,麹,辛 子 漬 の 中 に は,潰 床 中 に蒸 発 に よ って は 除 去 不 可 能 な エ ス テ ル 化 され た アル コ ール が 含 ま れ て い る。 これ が 漬 物 に 移 行 してい る と考 え られ る。 これ は エ ー テ ル に 可 溶 で 抽 出 液 に 出 る の で これ を 除 去 す る。 操 作 抽 出液20ccを と り,フ ェ ノ ・一ル タ レ ンを 指 示 薬 と して 一N/IONaOHに て 中和 し,乳 酸 を エ ー テル 不 溶 物 に す る。 これ を 分 液 炉 斗 に て エ ー テ ル 抽 出 し,ア ル コー ル と乳 酸 を 分 離 し,下 層 を と っ て検 液 と した 。 同 時 に 各 々の 抽 出 液 に つ い て,一 次 元Paper Chr一 omatographyを 行 な っ た 。 展 開 液 n一ブ タ ノ ー ル.水.IIIM1酸 一4:2:1上 記 の 割 合 で 混 合 し た も の を, 300C恒 温 器 に 一一 昼 夜 放 置 し上 層 を 展 開 液 と し て 用 い た 。 発 色 剤 Bromphenol blue O.2jo 92一ブ タ ノ ー ル 溶 液炉 紙 東 洋 炉 紙No50(2×4) 展 開300C恒 温 器 中 に て12時 間 展 開 実 験 結 果 Paper Chrornatagraphy 漬 床
糠
漬 沢 庵 漬 塩 漬 糠 味 噌 漬 品 名 沢 庵 漬 柿 の葉漬 錦 城 漬 山川壺漬 なす とぶ漬 緋 野 菜 赤 か ぶ 高 菜 菜 花 漬 白 菜 朝 鮮 漬 す ぐ き し ば 漬 水菜 ひね漬 桜 の 花 漬梨f課f訓
0.72 0.73 0.73 0.72 0.75 0.76 0.73 0.75 0.72 0.73 a.71 0.73 0.72 a.74 a.69 a.72 0.74 0。74 0.72 0.74 0.76 0.73 0.75 0.72 0.73 0.71 0.72 0.73 0,74 1・: 他 の 有 機 酸 リ ン酸, リ ン ゴ 酸 リ ン酸,リ ン ゴ 酸 リ ン 酸,リ ン ゴ 酸 リ ン酸,リ ン ゴ 酸一20一
酢
漬
酒 粕 濱 麹漬
味 ロ曾 漬 広 島 菜 梅 干 千 枚 濱 ラ ッキ ョウ ピ ク ル ス 奈 良 潰 ふ ぐ粕 漬 ま す ず し 鮭 麹 漬 べ った ら漬 べ っ こ う濱 鯛 味 噌 濱 0.79 0.73 0.79 0,73 0.72 10.72 0.73 10.73 0.68 0.67 0.75 0,ss 0.78 0.74 0.72 0.74 0,r"3 0.74 0.69 0.78 0,74 0.71 0.74 0.73 リ ン 酸,ク エ ン酸 リ ン 酉x, リ ン ゴ 酸嘱 漬1塑
洞q681q6gi
軸
険
辛子脚730,r3
そ の 他 ふ な ず し ・∼ さ や0.71 10.72
0.75 0.75 i
乳酸 の定 量品
名
櫻 雛
釧 乳酸(00)
糠
漬 沢 庵 漬 糠 味 ロ曾 漬 塩 漬酢
漬
酒 粕 漬 沢 庵 柿 葉 潰 錦 城 漬 山 川 壷 漬 茄 子 ど ぶ 漬 緋 野 菜 赤 か ぶ 高 し 菜 白 朝 す ば 花 鮮 ぐ 菜 漬 漬 菜 漬 き 水 菜 ひ ね 漬 桜 の 花 漬 広 島 菜 梅 干 千 枚 漬 ら っ き ょ う ピ ク ル ス 奈 良 漬 ふ ぐ 粕 漬 2.7 2.5 2.8 3.0 o.g 1.7 2.4 1.3 1.1 2.4 2.1 1.5 3.0 1.7 工.3 1.1 1.5 2.0 1.5 2.7 2.0 1.4 1.22 1.09 1.26 1.35 0.36 0.77 1.08 1 0.49 1.08 0.94 0.67 1.35 0.76 0.58 0.49 0.67 0.90 0.67 1.21 0.90 0.63 食 物 学 会 誌 ・第15号 麹 漬 ま す 寿 司 5.4 2.43 鮭 麹 漬 3.6 1.62 べ っ た ら 濱 3。5 1 .57 味 噌 漬 鯛 味 噌 漬 べ っ こ う 漬 1.9 3.5 0.85 1.57勘 劇
福
神
漬
2.2十 〇.99辛子測
茄 子 辛 子測
3.3」1.48 そ の他 ふ な ず し く さ や 13.8 4.5 6.21 2.02 総 括 1 漬 物 は,総 て 乳 酸 醸 酵 を してお り,乳 酸 量 は 一 般 に 漬 物 と呼 ば れ て い る もの に 於 て て は,約0.3∼1.6 0aの 範 囲 内 に あ る。 2 乳 酸 醗 酵 の 度 合 は,漬 床 よ り も食 塩 の 量,漬 期 間 に 関 係 し,漬 期 間 の 長 い も の程 そ の度 合 は 大 で あ る。 3 な す どぶ漬,広 島菜 等 の 浅 漬 の 保 存 性 の 少 な い も の よ り,麹 潰,味 噌 漬,奈 良漬 等 保 存 性 の 大 の もの の方 が 乳 酸 量 は 多 い 。 従 って,乳 酸 醗 酵 は 保 存 性 に 関 係 す る重 要 な 一・要 因 で あ る。 4 沢 庵 潰 に 於 て,乳 酸 量 が ほ ぼ一 定 してい る の は, 漬 方 法 に 余 り差 の な い た め と思 わ れ る。 5 辛 子 漬 に 乳 酸 の 多 い の は,辛 子 よ り出来 る ブ ドウ 糖 が 乳 酸醸 酵 を 旺 盛 な ら しめ るた め と思 わ れ る。 6 西 村 久 子 氏 等 の 報 告 に よ る と,ふ な ず しに 乳 酸 の 検 出が 認 め られ て い な い が 実 験 は そ の 検 出 を 多 量 に 認 め た 。 7 味 覚 に よ り酸 味 を 感 じな い もの で もか な り多 量 の 乳 酸 が 定 量 さ れ た 。 これ は 漬 床 か ら移 行 す る臭 や 他 の 味 の た め酸 味 が 減 ぜ られ る もの と思 わ れ る。 8 東 京 名 産 の"く さや"も 乳 酸 醗 酵 を して い る事 を 本 実 験 に よ り認 み た 。 この 報 告 を 終 るに あ た り ま して,研 究 に 終 始 親 切 に 御 指 導 下 さい ま した 平 友 恒 教 援 並 び に 高 橋,山 名 両 先 輩 に 深 く感 謝 い た し ま す 。 参 考 文 献 1)増 田 千 里:農 産 加 工 綜 典 2)東 京 大 学農 学 部 農 芸 化 学 教 室:実 験 農 芸 化 学 上 ・ -F巻p.245,473 3)山 田 正 一:醸 造 分 析 法p.266. 4)Neuberg. U, Gottschalk:Biochem zts, P・146, 164,582.5)Julius, B. Cohen:Practical Or;anic Chemistry p.73