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在宅要介護高齢者を介護する家族の主観的介護負担

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平成12年4月15日 第47巻 日本公衛誌 第4号 307

在宅要介護高齢者を介護する家族の主観的介護負担

オガタ ヤスコ 緒方 泰子 ハシモト ミチオ 橋本 廸生 オトサカ カ ヨ 乙坂 佳代 目的 訪問看護ステーション(以下ステーション)の利用者(要介護者)を主に介護している者 の主観的介護負担感を測定し,主観的介護負担感と要介護高齢者の身体・精神状態,介護者 の状況,社会資源等の活用状況,ソーシャルサポートとの関連を明らかにすることを目的と する。 方法 Kステーションの65歳以上の利用者98人(平成6年12月現在)を対象に,自記式調査票 による郵送調査を行った。調査内容は,主観的介護負担感,要介護者の状況,介護者の状 況,社会資源等の活用状況,ソーシャルサポートである。介護負担感の項目は中谷らの開発 した12項目を用い,「非常にそう思う」から「まったくそう思わない」までの4段階の選択 肢を質問文毎に設けた。医療機器装着状況等は看護記録から転記し,訪問看護婦に判断を依 頼して医療依存度,詳細なADL,介護者の介護意欲等を把握した。(調査期間:平成6年12 月∼平成7年3月) 結果 有効回答は73通で,要介護者は男性31人,女性42人,平均年齢81.1(±7.6)歳,主介護者 は全員家族であり,男性10人,女性63人であった。介護負担感の合成点数を得るため主成分 分析を行った結果,固有値の大きい主成分が2つ存在したため第一主成分を「主観的介護負 担感」として分析に用いた。要介護高齢者のADL,介護者の健康状態,ソーシャルサポー トの内容等により,主観的介護負担感に有意差がみられた。これらの有意差のみられた項目 を独立変数,主観的介護負担感を従属変数として重回帰分析を行った結果,介護者の健康状 態,訪問看護婦の判断した介護意欲,夜間の世話への不安の有無によって,主観的介護負担 感の33.4%が説明された。 結論 主観的介護負担感は,客観的観察の可能な要介護高齢者の身体・精神状態,介護者の状 況,社会資源等の活用,ソーシャルサポートの内容により有意差が認められた。特に介護者 に関連する変数のみによって主観的介護負担感が説明され,介護者が不健康であると自覚 し,夜間の世話に不安を感じており,訪問看護婦によって介護意欲が低いと判断された場 合,主観的介護負担感が高いという関係が明らかになった。主介護者の介護環境そのもので はなく,介護環境からの刺激に対する介護者の認識が介護負担感の高低に関連する可能性が 示唆された。 Key words : 介護負担,家族,要介護高齢者,訪問看護,在宅介護

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