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鋳鋼技術関係資料 多元系熱力学的平衡計算によるアーク炉鋳鋼大気溶製シミュレーションモデルの開発 ( 株 ) 宇部スチール 技術部技術開発係係長宮本諭卓品質保証部奥村佳代製鋼営業部村上雄大 宇部興産 ( 株 ) 研究開発本部泉達郎 1. 緒言アーク炉は様々な側面から改良が加えられ日々進歩しており 大容

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(1)

1.緒言

  アーク炉は様 々な側 面から改 良が加えられ 日々進歩しており、大容量化・省エネルギー化さ れた現在では数百トンもの溶解が可能な設備も 珍しくない。今日、大型設備であるアーク炉の改 造や製鋼プロセスの改良をするにあたっては、炉 内の現象をモデル化して最適な方法をシミュレー ションすることが必須となっており、電気工学・ 熱工学・金属工学などの分野で研究開発が行わ れている。1~4) しかし、炉内は様々な物理現象が 相互影響しながら非定常・非平衡に変化してい く複雑系の問題であり、現状のコンピュータ能力 ではすべての現象を考慮して現実的な時間内で 計算結果を出すことは不可能である。そのため一 般的には炉内現象のエッセンスを抽出し、それら をモデル化することで限られたリソース内で数値 計算を行う手法がとられる。例えば製鋼分野に おいては、溶鋼およびスラグ反応を熱力学平衡計 算で考察する。5~8) 熱力学平衡計算を平たく述 べると、ある組成がある温度で液体・固体・気 体になり得るものを示す方法のことである。多成 分系について化学反応の方向性や、組成の濃度・ 相変化が計算できるため製鋼プロセスの検討に非 常に適している。ただし、計算は平衡状態(十分 に時間が経過した状態)であり、非平衡状態であ る実操業を取り扱うには、速度論などのマクロス ケールでの考察が必要な場合もある。  一方、鋳造業界では鋳込み以降のプロセス検 討にモデル化とシミュレーションが用いられてい る9)が、溶製プロセスシミュレーションについて の研究や改善事例はあまり見られない。その理由 の一つとして、平衡計算結果は計算状態図とし て表されるが、それが実操業とどれほどの対応を 示すのかが現場的に理解し難いという点が挙げ られる。確かに鋳造シミュレーションは、凝固・ 湯流れ・熱応力などの計算結果が三次元CGで表 されてどこで何が発生しているのか一目瞭然であ る。結果の信頼性は別として、素人目にも分か り易く表示する手法は、現場作業者の技術理解 ひいては実操業での技術再現性に寄与し、最終 的に品質向上へとつながるため、工学の観点で非 常に重要な要素であることは間違いない。  そこで本研究では、溶製シミュレーションモデ ルの開発を目的として大気溶製の現象をモデル 化し平衡計算を行い、組成の推移を表示して計 算結果の精度を検証した。

2.実験方法

2-1 操業条件のサンプリング

 平衡計算にはインプット条件が必要であるた め、操業条件をサンプリングした。大気溶製の操 業条件概要を表1および図1に示す。溶解・酸 化精錬は60tアーク炉(60000KVA)で行い、続 いて取鍋製錬炉(14500KVA)で還元精錬し成 分調整後に出鋼して鋳込みを行う。溶解重量は 約58,000tで溶製鋼種はJIS G 5102炭素鋼鋳鋼 SC450を満足するものである。サンプリングした 操業条件は、配合スクラップ組成、溶解期・酸 化期に使用した酸素(補助燃焼用・カッティング 用・酸素吹精用)、各種造滓材および合金組成、 それらを添加したタイミングでの溶鋼温度であ る。また、計算値との比較値として、溶鋼組成・ 鋼中ガス成分・スラグ組成を実験値とする。操 業条件を時系列で繋ぐことで、大気溶製における 技術部 技術開発係 係長

 宮本 諭卓

品質保証部

 奥村 佳代

製鋼営業部

 村上 雄大

宇部興産(株) 研究開発本部

 泉  達郎

多元系熱力学的平衡計算による

アーク炉鋳鋼大気溶製シミュレーションモデルの開発

(株)宇部スチール

(2)

溶鋼およびスラグの性状変化と添加剤等の投入 タイミングを見えるようにする。得られた実験値 は第3項で示す。

2-2 平衡計算によるモデル化

 平衡計算にはFactSage7.3(GTT-Technologies 製)を使用する。まず操業時の初期条件(アーク 炉:溶け落ち前から開始、溶鋼質量58t、スラグ 質量4,000kg、LF:還元期初期から開始、溶鋼 質量5t、スラグ質量300kg)にて平衡計算を行い、 次の測温および添加材添加の際に、増分のイン プット条件を追加して、次々と計算を行うことで 疑似的に時間経過を再現させる。平衡計算の範 囲は、大気-スラグ-溶鋼とする。また、溶鋼精 錬はスラグ-メタル間の界面反応律速であるため、 これについてもモデル化を行う。1ステップの平 衡計算における界面反応モデルの適用を図2に示 す。まず、溶鋼の一部を界面相と見なして、ス ラグおよび添加剤と一緒に平衡計算を行い、そ の後に計算した溶鋼界面相と残りの溶鋼および 合金を一緒に平衡計算する。これを各ステップで 繰り返し行う。本来は物質移動速度、固溶体と 液相スラグの反応、COガス・Arガスによる攪拌 や物理的脱ガス元素挙動などを追加考慮する方 法も考えられるが、複雑かつ微細な現象のモデル 化が必要となるため、本研究ではこれらの影響は 溶鋼との界面反応度合で表現できると仮定して、 界面相の溶鋼割合を種々変化させて計算する。 取鍋 取鍋 作業区分 酸化期 出鋼 出鋼 時間 20~30min ー 操業 初装 追装 酸化精錬 移動 ー 酸素 脱炭 ー ー 生石灰 生石灰 生石灰 加炭材 加炭材 アルミネート 助燃剤 目的 脱炭素・燐 酸末C調整 脱窒素・水素 予備脱酸 40~60min 40~50min 溶解期 還元期 造滓材 合金 ー ー 生石灰,アルミネート,Al 加炭剤,Fe-Si,Fe-Mn 燃焼・溶解促進 脱酸素、脱硫、 成分・温度調整 介在物の形態制御 溶落 還元精錬+成分調整 燃焼・カッティング ー 合金予熱(脱H) Si-Mn(予備脱O) EAF 溶解・酸化期 出鋼 脱O・S Arバブリング (脱H・溶鋼攪拌) 合金添加によるN上昇 カッティング 酸素吹精 (脱C・P・N) 補助燃焼 1 酸化スラグカット 炉底出鋼(EBT) 集じん LF 表1 大気溶製の操業条件概要 図1 大気溶製の操業条件概要

(3)

3.実験結果

3-1 実操業の結果(実験値)

 大気溶製における溶鋼およびスラグの性状変化 を図3に、還元期での添加剤等投入時期を表2 に示す。酸化期には脱炭・脱燐・脱窒素が徐々 に進行した。また[Mn]も徐々に減少した。脱珪 は溶け落ち時にすでに完了していた。逆に酸素と スラグ中の(FeO)と(MnO)は増加した。硫黄に ついては増減の変化が見られなかった。  還元期には脱酸が一気に進行した後に、脱硫 が徐々に進行し、合金添加により溶鋼組成が調 整された。窒素は合金中に含有しており還元が 進むにつれ上昇した。スラグ組成については、酸 化期では酸素吹精により(FeO)の割合が増加し、 還元期には酸化スラグがカットされ還元スラグの 割合が増加した。

3-2 実験値と計算値の比較

(1)酸化期  酸化期における溶鋼およびスラグ組成の実験値 および計算値を図4に示す。[Si]、[S]の推移は 界面相の考慮有無に係わらず実験値と良い対応 が得られている。[C]、[Mn]、[P]の推移は界面 相を20%、30%とした場合に実験値と良い対応 が得られた。[O]、[N]、[H]は実験値と乖離し たが、[O]の推移の傾きは界面相を20%、30%と した場合に概ね対応している。(SiO2)、(MnO) の推移は界面相の考慮有無に係わらず概ね実験 値と対応した。(CaO)、(Al2O3)、(FeO)の推移 は界面相を30%、50%とした場合に概ね実験値 と対応した。 1.溶鋼の一部を界面相として分割 (x=5~100%) 溶鋼(バルク) スラグ 溶鋼(界面相) x% 溶鋼(バルク) 2.スラグと溶鋼(界面相)に 造滓材・酸素等を添加し平衡計算 スラグ 溶鋼(界面相) 造滓材・酸素 etc. 溶鋼(バルク) 3.溶鋼(界面相)と溶鋼(バルク相)に 合金を添加し平衡計算 スラグ 溶鋼(界面相) 合金 1477 1527 1577 1627 1677 1750 1800 1850 1900 1950 T e m p e ra tu re ( ℃ ) T e m p e ra tu re ( K ) 0.000 0.005 0.010 0.015 0.020 0.025 0.030 0.035 0.040 0.045 0.050 0.00 0.10 0.20 0.30 0.40 0.50 0.60 0.70 0.80 0.90 1.00 [ P ] , [ S ]/ % [ C ] , [S i] , [ M n] / % 0 30 60 90 120 150 180 0 100 200 300 400 500 600 [ N ]/ p p m [ O ] , [ H ]× 1 0 - 2 / p p m [Mn] [Si] [P] [C] [S] [N] [O] [H] 0 5 10 15 20 25 30 35 40 0 10 20 30 40 50 60 70 80 溶落 酸化1 酸化2 酸化3 酸化4 還元1 還元2 還元3 還元4 還元5 (M n O ), (F e O ), (A l 2 O 3 )/ % (C a O ), (S iO 2 )/ % (CaO) (Al2O3) (SiO2) (FeO) (MnO) a b c d 図2 界面反応のモデル化 図3 大気溶製における溶鋼および スラグの性状変化 a b c d CaO CaO 加炭剤 加炭剤 アルミネート アルミネート Fe-Mn Al Al 加炭剤 Ca-Si Si-Mn Fe-Si Fe-Si Fe-Mn 表2 還元期での投入添加剤と時期

(4)

0.00 0.20 0.40 0.60 0.80 1.00 溶落前 溶落 酸化1 酸化2 酸化3 酸化4 [C ] / m ass % 実験値 iP=100% iP=50% iP=30% iP=20% 0.00 0.10 0.20 0.30 0.40 0.50 溶落前 溶落 酸化1 酸化2 酸化3 酸化4 [S i] / m ass% 実験値 iP=100% iP=50% iP=30% iP=20% 0.10 0.20 0.30 0.40 0.50 0.60 溶落前 溶落 酸化1 酸化2 酸化3 酸化4 [M n] / m as s% 実験値 iP=100% iP=50% iP=30% iP=20% 0.000 0.002 0.004 0.006 0.008 0.010 0.012 0.014 溶落前 溶落 酸化1 酸化2 酸化3 酸化4 [P ] / m ass % 実験値 iP=100% iP=50% iP=30% iP=20% 0.000 0.002 0.004 0.006 0.008 0.010 0.012 0.014 溶落前 溶落 酸化1 酸化2 酸化3 酸化4 [S ] / m ass % 実験値 iP=100% iP=50% iP=30% iP=20% 0.0000 0.0200 0.0400 0.0600 0.0800 0.1000 0.1200 溶落 酸化1 酸化2 酸化3 酸化4 [O ] / m ass % 実験値 iP=100% iP=50% iP=30% iP=20% 0.0000 0.0010 0.0020 0.0030 0.0040 0.0050 0.0060 溶落 酸化1 酸化2 酸化3 酸化4 [N ] / m as s% 実験値 iP=100% iP=50% iP=30% iP=20% 0.0000 0.0005 0.0010 0.0015 0.0020 0.0025 0.0030 溶落 酸化1 酸化2 酸化3 酸化4 [H ] / m as s% 実験値 iP=100% iP=50% iP=30% iP=20% 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 溶落前 溶落 酸化1 酸化2 酸化3 酸化4 (C aO ) / m ass% 実験値 iP=100% iP=50% iP=30% iP=20% 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 溶落前 溶落 酸化1 酸化2 酸化3 酸化4 (S iO 2 )/ m ass % 実験値 iP=100% iP=50% iP=30% iP=20% 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 溶落前 溶落 酸化1 酸化2 酸化3 酸化4 (A l 2 O 3 ) / m as s% 実験値 iP=100% iP=50% iP=30% iP=20% 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 溶落前 溶落 酸化1 酸化2 酸化3 酸化4 (M nO ) / m ass % 実験値 iP=100% iP=50% iP=30% iP=20% 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 溶落前 溶落 酸化1 酸化2 酸化3 酸化4 (F eO ) / m as s% 実験値 iP=100% iP=50% iP=30% iP=20% a) 溶鋼組成 b) スラグ組成

(5)

 還元期における溶鋼およびスラグ組成の実験 値および計算値を次頁図5に示す。[C]、[Si]、 [Mn]、[P]の推移は界面相の考慮有無に係わら ず実験値と良い対応が得られている。[S]の推移 は界面相を50%とした場合に実験値と良い対応 が得られた。[O]は実験値よりも低い値となっ た。[N]、[H]は実験値と乖離した。また、推移 の傾きも合わなかった。(CaO)の推移は界面相の 考慮有無に係わらず実験値よりも高い値となっ た。(SiO2)の推移は界面相の考慮有無に係わら ず実験値よりも低い値となった。また、界面相を 10%、20%とした場合に実験値により近くなった。 (Al2O3)の推移は界面相を10%、20%とした場合 に実験値と良い対応が見られた。(MnO)、(FeO) の推移は界面相の考慮有無に係わらず概ね実験 値と対応した。 (3)全体の推移  ガス元素を除いた計算結果から、実験値に近 い界面相割合を選択し合わせ込んだ計算値の結 果を図6に示す。還元期の(CaO)、(SiO2)を除 いて推移は概ね対応した。

4.考察

 通常の平衡計算に界面反応モデルを考慮した 本研究の計算は、アーク炉での大気溶製の予測 にほぼ適用可能であることが明らかになったと考 える。また、実操業のサンプリングに際しては、 化学組成・鋼中ガス組成・スラグ組成・溶鋼温 度および添加剤を時系列で記録し、その全ての 推移を確認することで、界面反応が溶製に大き できる。  実験値で炭素・燐・硫黄が工程の進行ととも に溶鋼から減少していく場合、計算値においても その推移の対応は概ね良好であり、溶鋼界面の 割合を精錬の良し悪しと見なすことで、直感的 に理解しやすく無理のない計算を行うことができ ている。各組成の実験値にはまだ誤差があるが、 インプット条件としての操業詳細や今回の計算に 含まれていない、耐火煉瓦の溶損・ホットヒール・ 合金中の窒素および水素などを考慮することで、 精度向上の余地があると考えられる。加えて今回 のモデルでは界面相の割合を50%にした場合に実 験値とよく一致する結果もあり、単に界面相とし てではなく、物理的機構(ガス元素における、酸 化期のCOガスのボイリング、還元期のArのよう な不活性ガスバブリングによる脱ガス、またその 溶鋼攪拌力、界面の波立ちによる大気からの窒 素吸収や、スラグにおけるフォーミングスラグの 考慮や蛍石・アルミネート添加によるスラグ粘性 の考慮10~13)など)による界面反応の度合が影響し ているものと考えられる。これについては今後の 研究課題であり、合わせこみによって回帰式を構 築して界面相割合に取り込むことなどを検討して いる。しかし、今回の計算値は実験値と概ね一 致しており、鋳鋼の大気溶製プロセスを検討する にあたっては問題のないものとすると、今回のシ ミュレーションモデルは従来の検討手法よりも高 度化したといえる。  また、溶鋼・スラグの性状変化が網羅的に確 認可能であることは、改善検討時のリスク回避に も効果があると考えられる。将来的には溶製シ 0 0.002 0.004 0.006 0.008 0.01 0.012 0.014 0.00 0.20 0.40 0.60 0.80 1.00 1.20 1.40 [P ], [ S]/ m ass % [C ], [ Si ], [ M n] /% C Si Mn C_calc Si_calc Mn_calc P S P_calc S_calc 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0 (C aO ), (S iO 2 ), (A l 2 O 3 ), (M nO ), (F eO )/ % CaO SiO 2 Al2O3 MnO FeO CaO_calc

SiO2_calc Al2O3_calc MnO_calc FeO_calc

(6)

0.00 0.10 0.20 0.30 0.40 0.50 還元1 還元2 還元3 還元4 還元5 [C ] / m as s% 実験値 iP=100% iP=50% iP=20% iP=10% 0.00 0.10 0.20 0.30 0.40 0.50 0.60 還元1 還元2 還元3 還元4 還元5 [S i] / m as s% 実験値 iP=100% iP=50% iP=20% iP=10% 0.20 0.30 0.40 0.50 0.60 0.70 0.80 還元1 還元2 還元3 還元4 還元5 [M n] / m ass % 実験値 iP=100% iP=50% iP=20% iP=10% 0.002 0.004 0.006 0.008 0.010 0.012 0.014 0.016 還元1 還元2 還元3 還元4 還元5 [P ]/ m ass % 実験値 iP=100% iP=50% iP=20% iP=10% 0.000 0.002 0.004 0.006 0.008 0.010 0.012 0.014 還元1 還元2 還元3 還元4 還元5 [S ] / m ass % 実験値 iP=100% iP=50% iP=20% iP=10% 0.0000 0.0020 0.0040 0.0060 0.0080 0.0100 0.0120 還元1 還元2 還元3 還元4 還元5 [O ] / m as s% 実験値 iP=100% iP=50% iP=20% iP=10% 0.0000 0.0010 0.0020 0.0030 0.0040 0.0050 0.0060 還元1 還元2 還元3 還元4 還元5 [N ] / m as s% 実験値 iP=100% iP=50% iP=20% iP=10% 0.0000 0.0001 0.0002 0.0003 0.0004 0.0005 0.0006 還元1 還元2 還元3 還元4 還元5 [H ] / m as s% 実験値 iP=100% iP=50% iP=20% iP=10% 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0 還元1 還元2 還元3 還元4 還元5 (C aO ) / m ass % 実験値 iP=100% iP=50% iP=20% iP=10% 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 還元1 還元2 還元3 還元4 還元5 (S iO 2 ) / m ass % 実験値 iP=100% iP=50% iP=20% iP=10% 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 還元1 還元2 還元3 還元4 還元5 (A l 2 O 3 )/ m ass % 実験値 iP=100% iP=50% iP=20% iP=10% 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 還元1 還元2 還元3 還元4 還元5 (M nO ) / m as s% 実験値 iP=100% iP=50% iP=20% iP=10% 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 還元1 還元2 還元3 還元4 還元5 (F eO ) / m ass % 実験値 iP=100% iP=50% iP=20% iP=10% a) 溶鋼組成 b) スラグ組成

(7)

はないかとも考えられる。現在当社では、このモ デルを適用して、CaO、CaF、アルミネート適正 使用量の検討や最適なスラグ組成の検討を行っ ている。

5.結言

 アーク炉での鋳鋼大気溶製時の組成等を多元 系熱力学的平衡計算し実測値と比較した結果、 次の結論を得た。 (1)多元系熱力学的平衡計算を連続的に行うこと でアーク炉での大気溶製をシミュレーション する手法を開発した。 (2)界面反応律速をモデル化し適用することで、 平衡計算のみの場合よりも組成の推移精度が 向上した。 (3)溶鋼界面相の割合を種々変化させることで推 移精度が向上した。 (4)アーク炉にて大気溶製する実際の操業におい て有用であることが確認できた。   1)北村信也、伊藤公久、Farshid Pahlevani、森正樹: 鉄と鋼100(2014)59-67   2)宍田康裕、東秀樹、小山修、横倉邦夫、金子徳男: 放電  開閉保護  高電圧  合同研究会 電気学会研究会 資料(2015)91-96   3)奥村太佑、中嶋規勝、大脇智、堀秀幸:電気製鋼88 (2017)27-32   4)中澤重厚、阿座上竹四、矢澤彬:資源と素材115(1999) 781-786   5)佐藤潤:鋳鋼と鍛鋼543(2015)3-10   6)佐々木太郎、大西洋史:鋳鋼と鍛鋼545(2016)3-9   7)飛松晴記:鋳鋼と鍛鋼546(2017)3-11   8)曽根崎宏昌:鋳鋼と鍛鋼549(2018)3-14   9)大中逸雄:まてりあ53(2014)462-466 10)素形材センター編:鋳鋼の生産技術(2014)195 11)森井簾:電気炉製鋼法 日本鉄鋼協会編(2000)71-73 12)素形材センター編:鋳鋼の生産技術(2014)199 13)日本鋳鍛鋼会編:鋳鋼品の製造標準[溶解編]改訂版 (1979)41

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