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明治近代国語作文教育における男女同文化過程についての基礎的研究

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Academic year: 2021

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Title

明治近代国語作文教育における男女同文化過程についての

基礎的研究( はしがき )

Author(s)

母利, 司朗

Report No.

平成9年度-平成11年度科学研究費補助金 (基盤研究(C)(2) 課

題番号09680259) 研究成果報告書

Issue Date

1999

Type

研究報告書

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/64

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

は し が き この報告書は、文部省科学研究費補助金による課題研究「明治近代国語 作文教育における男女同文化過程についての基礎的研究」 (基盤研究C 平成九・十・十一年度) の成果として、『岐阜大学国語国文学』 に発表し た二論文を合冊収録したものである。 論文Aでは、明治七年に文部省より編纂出版された、国語作文教科書 『書簡日用文』について、その内容・意義について論じた。それによって、 1

明治七年、文部省が編纂発行した最初期の作文教科書『書層日用文』

は、すでに先行して進められていた京都における作文教科

書の独 自発行を意識したものである。 2

文部省『書層日用文』のきわだった特徴である、従来の男子文に多

い「転倒語」と女子文に多い「無用の辞」を廃止した文体は、少なく とも明治十年代までにおいては一般化せず、むしろ、高等教育を受け る機会を得た極少数の女子の側が、男子の「転倒語」の多い文体へと 接近する形で、男女文の (同一化)が行われた性格が強い。 という結論を得た。 論文Bでは、課題研究による、京都を中心とした明治前期国語作文教育 文献資料調査の過程で存在を確認できた、『書庸日用文』 の数少ない副読 本の一つ、細木豊吉著『文部省編纂 書億字解』を翻刻紹介し、明治十年 代における『書層日用文』の教授実態についての資料を明らかにした。

また、本研究の過程において、内容面において、あるいは習字手本との

両用を意図したという形式面の双方において、外見上、あきらかに前近代、

すなわち江戸時代以来の慣習を受け継ぐ『私用文』や『書簡日用文』とは

異なる、様々な作文教科書が出版されていたことも、わずかながら判明し

てきた。この点については、従来より、欧米からの直接的な作文教育方法

の導入によるものであるとの指摘があったが、なかには江戸時代のいわゆ る往来物の中に、その前駆的な方法がすでに垣間見えていたものもあるこ

とが推察される。今後は、この文明開化期の作文教育の中で試みられた様々

な教育法の前駆形態を、前近代の作文教科書、いわゆる往来物の中に探る 形で、前近代から近代への作文教育の連続性を解明していきたいと考えて いる。 研究組織 研究代表者

母利司朗(岐阜大学教育学部助教授)

研究分担者 なし 研究経費 平成九年度 平成十年度 平成十一年度 計 一六〇〇千円 七〇〇千円 五〇〇千円 二八〇〇千円 研究発表 A 母利司朗 「明治前期作文教育と文部省編『書傍目用文』-国語

本研究においては、明治前半期、もっとも作文教育のさかんであったと

目される京都を中心とした少なからぬ作文教科書類を調査し、また収集す

ることができた。ただ、問題としては、明治初年の大参事、二代京都府知

事となる槙村正直の著した作文教科書『私用文』『私用文語』

の採用実態

や、文部省編纂『書頗日用文』との関係などについての正確な実態調査が

いまだ不十分であり、今後の課題としたい。

教育前史論5-」『岐阜大学国語国文学』二十六号

平成十一年三月 B 母利司朗 「翻刻 『文部省編纂 書層字解』(明治十五年刊) -国語教育前史論6-」『岐阜大学国語国文学』二十 七号 平成十二年三月

参照

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