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長六橋附近の白川の粗度係数について : 白川の流砂 泥の研究(第2報)

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(1)

Kyushu University Institutional Repository

長六橋附近の白川の粗度係数について : 白川の流砂 泥の研究(第2報)

篠原, 謹爾 薄, 慶治

http://hdl.handle.net/2324/4743355

出版情報:應用力學研究所所報. 7, pp.27-38, 1955-09. 九州大学応用力学研究所 バージョン:

権利関係:

(2)

九 州 大 学 應 用 力 学 研 究 所 々 報 第7号 昭 和309月 27 

長六橋附近の白川の粗度係数について

白 川 の 流 砂 泥 の 研 究 ( 第2報)

爾 治

1 .  

序 河の問題の水理計算には流速公式として

Manning

式が多く用いられるよう になつてきている. それは,この式が水路の流れに関する最近の理論的な研究によりある 租度まで合理的であることが知られ,また,解析的な取扱いに便利なためであろう. 計 算 に際しては,粗度係数

n

の値を,河床状態に応じて,示されている値の中から適当に選ん で使用するのが普通である.従つて,計算結果の精度は

n

の値の選択の適否に関係するか ら,

n

の性質を研究して合碑的な決定が出来るようにする必要がある.

水路床が固定の場合に,開水蹄の等流において,平均流速を V,水面勾配を[,径深を R, 水路床の相当粗度を ksとすれば, Vは普通次の式で表わすことが出来る.

V  R 

v *  

~= +  B 

log10 ‑

k ,  

(1) 

こいで, V*vま摩擦速度といわれるもので,開水路の流れでは, V,.= ✓i尺I である.

この式は粗い管における完全乱流状態の流れの関係式に等しい. 水路実験や河川での実 測結果では必ずしも (1)式が満足に成立してはいないようであるが,これを基準にして論

じても差支えないようである.

さて,

Manning

V  =  ( I j n )  

R2fs pt2を (1)と同じ形式に変形すれば,

v *  

‑ = 

RifGJn ✓i (2)  (1)  (2) から

n

と R,ksとの関係を求めると,

n ✓i

万 = A +   B 

log1(

ks 

1/6 

(3) 

A, B

の値として普通に考えられている,

A

6 . 2 5 ,  B 

5 . 7 5

を用い,叉

R/k,

の値と して普通におこると考えられる範囲

10 104

を用いて

( 3 )

式の右辺を計算すると

0.12

0 . 1 5

となり,特に,

R J  k ,   =  1 0     1 0 3

では,

0.120.13

で,ほぼ一定と考えてもいいよう である.従つて

n

の値は固定床の場合には,大体

k , '

パに比例すると考えてよい.故に,

(3)

k s

が水理量によつて変化することがなければ,固定床の場合には,ある断面において nの 値は一定と見倣すことが出来る.

河床が流れによつて変化するような流砂河川では,椿助教授の研究(l)によつても知られ るように,粗度

k s

は水碑量に無関係ではなくなるようである. かように,移動河床を有 する流砂河川の場合の流れの問題に対しては,

H .A .  E i n s t e i n

氏等の研究(2) があり,

その計算法を米国の河川に適用して相当な成果をあげていると報じている. その方法の基 礎となつている流速と河床土砂の掃流力の関係が我国の河でも適用されうるものならば,

E i n s t e i n

氏の方法を用いて

n

の推定を一層合理的ならしめることが出来る.一方,椿氏 は日本及び満洲の河の資料をもとにして流砂の問題を研究しているが,

E i n s t e i n

氏の考え 方とちがつて,粗度

k s

を河床土砂の掃流力に関係ずけている.このように

2

つの関係が それぞれの河川について存在するということは,今後,流砂河川について多くの実測を必 要とするゆえんであり,それによつて河川の粗度係数の性質も一層明確となるものと考え

られる.

九州地方建設局では昭和

29

年度の調査事項の一つとして管内直轄河川において粗度係 数の観測を行つた. その資料をもとにして上述の問題を検討することは極めて興味があり 叉有意義である.九州地建で盤理した

n

と流量 Q との関係をみると,かなりのばらつき はあるが, Q が大きくなるにつれて

n

が大きくなる傾向のもの,小さくなる傾向のもの 及び両者の間に一定関係の存在を認め難いものの3種に分けられるようである.もちろん,

n

の算定には,流速,径深,水面勾配の観測を必要とし,これらの観測はいずれも多少の 誤差を伴い,特に水面の変動によつて水面勾配の観測には相当の誤差が予想される. 叉, 現場の観測者に充分な知識や理解がないための誤差もあろう. このような理由によつて,

上述の関係があらわれたのかも知れないので,詳しい検討は更に観測資料がつみかさねら れてからのことにしたい ただ,白川については,昭和

30

年度から改修を開始する準備 のため,九州地建熊本出張所で主として熊本市内長六橋附近の流蹄において相当多数の観 測を行つており,筆者等もその一部に関与したので,可なり信用しうる資料がえられてい るものと考えられる. 以上の理由で,白川長六橋附近の資料から,前述の問頴を検討する と共に粗度係数の意味を調べてみた. 本文はその結果の報告である.

資料の蒐集や種々の便宜を与えられた九州地方建設局および同熊本出張所長大木技官,

所員各位,並びに,研究に対して有益な助言を賜つた 11rr=i大学椿助教授,資料の整理を手 伝つて頂いた筑豊電鉄松井寛人君に厚くお礼申上げる.

本研究は昭和

29

年度文部省特殊研究費(九州地方河川の流出量及び流砂量の研究),及 び文部省科学研究費(総合研究「北九州等の洪水に関する研究」の一部)の援助の下に行 われたものである.

(4)

白 川 の 流 砂 泥 の 研 究 ( 第 2 29  2.  観測資料及びその整理 白川長六橋蜆測地点は河口より 11.7キロ,長六橋をはさ んで

1 0 0m

間隔に量水標が設けられ,水面勾配はこの両量水標の読みの差から求められ た.流速測定は竹浮子とカレントメーターとのいずれかを用いている.標準断面圏は図ー1 のようである.観測は昭和29年6月より 9月迄の 4ヶ月間にわたつて行われ,勧測個数 は

1 3 4

である.図ー

2

は水位

H

と流積

A,

図ー

3

H

と流量 Q との関係を示してい る.これらをみると,

H

A,Q

との間にはほぼ一定の関係のあることが知られ,水位の 観測に大きな誤差はないように思われる.図ー

4

n

と平均流速

V

との関係を示してい る.

n

の値は

0 . 0 4

から

0 . 0 1

の間変化しており,

V

が大となるにつれて

n

は小となるこ とが知られる.前節に述べたように,水蹄が固定床と見傲しうるならば,

V J V . ,

とlog10R とはほぼ直線関係を示す筈である.図ー

5

はこの両者の関係を示したもので,

R

の小さい ところで直線関係が成立しなくなっている.

図ー1 白 川 長 六 橋 実 測 地 点 横 断 面 図 縮 尺 横 1:300 1:100 

8." 

図ー2 水位 (H)と流積 (A)との関係

ぶ ー

1001‑

A.  

〇 令 嘴 0 0 

0  : JI 0必 ゜

6' 

汐。夢。

泰 ゜ ゜

6'~a後。

0~。営。

ザ ぷ °

106  l 6

.   t O

• H 

l "

 

(5)

134 個の鍋測値を 50m:1/s 毎の流量の間隔に分けてみると表— 1 のように,間隔内の観 測個数に可なりのちがいがあり,特に

100m

S以下の鍋測値が著しく多い.

‑3 水位 (H)と流量 (Q)と の 関 係

3

fOOO← 

。 が ゜ , : ゜ ゜

0~

000 

80 

foOt‑

Q‑

゜ 咄怨 認 ︒ 唸

5

2

0

o o a  

0 0 0  

° 韓 ゜

10 8 

̲1 q 

1 1 0 ..I.  ̀ ' 1 1 1  

H

図ー4 流速 (V)と粗度係数 (n)との関係

(全観測値について)

a o o

りー

a031‑

ao2

← 

L 0 1  

0  0 0  0 

8 :  8 

o 咤― o e0

。 :

0 0  

a.t  4 IO  

20  2.5 

'"1 

3.0 

(6)

JIIの 流 砂 泥 の 研 究 ( 第2報) 31 

表—-

流 量 個 数

4 4 9    400  1  399   3 5 0   1  3 4 9    3 0 0   5  2 9 9   250  1 0   249   2 0 0   6  1 9 9    1 5 0   , 

1 4 9    1 0 0   1 0   9 9     50  41  4 9     1 6   5 1  

従 つ て , 観 測 結 果 の 検 討 に は , 流 量 が あ ま り ち が わ な い 観 測 値 は 平 均 し た も の を 使 用 す る 方 が 実 際 に 近 い の で は な い か と 考 ぇ,

100m ツ

s以上の値にたいしては,ごく

図ー6 V 

log R

v* 

v* 

ー と 径 深 と の 関 係 (盤理した値 について

) 

~t-

図ー5

v* 

ーと径深との関係

(全観測値について)

40← 

I‑

30

← 

゜ ゜ ゜

3 J  

O  ooo  ゜ ゜

201‑

゜゜

0.昆.°

.゜ 。 : . 、 ~

% 

゜ i

i .

 

IO'~ • ~,

を . . ,ふを;~

~,-.

I  I I I ii 

qs  10 

一 勺

R

St

゜ ゜

20

← 

o g  

,..

 

゜゜ ゜ ゜ ゜

6

1 0  

V ‑ t

↓ 

OS 

. 1 。

一 ¼R

図ー 7 流速 (V)と粗度{系数との関係

(整理した値について)

J  ゜゜ ゜゜ ゜ ゜

゜ ゜

a c a   ゜゜ O o   O

O 。

゜ ゜ ゜ ゜

Q O I  

as  too  ts  2.0 

2.S

,v 

(7)

接近しているものは平均し,他は観測値をそのま\用い,

9 9

m~/s 以下のものは, 10m3

J s

毎に区切り,その間に含まれる値の平均を使用することにした.以上の方法で観測値 を幣理して

3 0

個とした.同時に,

V,R, I

も同様に平均値を使用することにした.この ように整理した値を用いて,

V/V*

l o g [ ( I R

の関係を示すと図ー

6

になる.叉

V

n

の関係ほ図ー7に示される.大体の傾向は前と変りないが,整理したものの方が余程はつ きりしている. 以下,幣理した観測値をもとにして検討することにする.

3 .   Einstein

氏等の研究との比較

E i n s t e i n

氏等(2)は自然河川における河床土砂の 粒度分布曲線,比重,水位と流積及び径深との関係,及び水面勾配を与えて,任意の水位 に対応する流量を

Manning

式を用いて,粗度係数を使用しないで求める方法を提案して いる.その方法の概要は次のようである.

径 深

R

を河床の士砂の代表的な粗度

k ,

に対応する径深

R'

と河床の不規則性に対応す る径深

R"

とに分ける.すなわち,

R  =  R'+ R" 

(4) 

R ' v ' i  

ksなる粗度を有する水路の流れの抵抗法則により定まるものとし,その関係式と して,

Manning‑Strickler

VJV/= 7 . 6 6   ( R ' / k , ) 1 1 6  

  あるいは,

Nikuradse

氏による対数法則

V  JV/= 5 . 7 5  l o g w ( 1 2 . 2  R ' /  k , )  

を用いる.こ\で, V/= ✓

g/Fl

である.

次に

R"

の滴足する関係として,

¢'= Ps ‑ P D

R'I 

(5) 

(6) 

(7)  なる量を考える. こいで, P, Psはそれぞれ水及び河床士砂の密度, Da5vま河床士砂の粒 度分布曲線において通過率

35%

に相当する粒径である.

E i n s t e i n

氏等の米国の河での測定によると,¢'と

VJV/'

との間にはほぼ一つの曲線 で表わされるような一定の関係がある(図—-8). ただし, V/'= ✓g 

R"  I .  

以上の考え方から,任意の水位

Hi

に対する流量

Qi

を求めるには,

(i) 

H A, H R

曲線から

H=Hr

に対する

A , , R i

を求める・

( i i )   R 1 '

の値を仮定し,

( 5 )

叉は (6)式 か ら 兄 を 求 め る . こ の と き の ksの値とし ては,

ks=D

(8)

白 川 の 流 砂 泥 の 研 究 ( 第 2報)

図ー8 ‑ c/J'V  曲 線 V'

(H. A. Einstein氏の論文による)

33 

100 

1 0  

V ‑

1.0 

'y,・ 

to. 

1 0 0  

を用いる.Dn5しま河床土砂の粒度分布曲線において通過率

6 5

%に相当する粒径である.

叉, (6)式は

4  >  R ' / k ,   <  2 0 0 0  

の範囲で成立ち, (5)式と実用的には同じ結果を与える.

もし

~=己'

i}'11.6 11 5

( 

が = 腎 yは動粘性係数

層流境界層の厚さ

) 

ならば (6)式の代りに

応= 5 . 7 5  l o g 1 0 ( 1 2 . 2 誓 り (8) 

を用いる.補正係数 と

k , / o '

との関係は別に与えられる

( N i k u r a d s e

氏の実験から求 められた曲線,図ー

9 ) .

(iii)  (7)式から (ii)で仮定した R、'を用いて ¢1,を計算する.

(iv)  (iii)で得られた¢/を用いて,

V/V/' q , '

曲線から

V/V/'

の値を得, (ii) で 求 め ら れ た 兄 の 値 か ら

V/'

を知り,従つて

R i ' '

の値が得られる.

(v) 仮定した

R 1 '

と(iv)からえられた

R i "

より

R 1   =  R i ' + R i ' '  

(4)'  なる関係を満足するや否やをしらべる. もし満足していなければ

R '

の仮定をやり直して 再び以上の計算をくりかえす.

(4)

を満足する

R i ' , R i ' '

がえられたら

(9)

図ー9

x

ー 曲 線Ks  (H. A. 

E i n s t e i n

氏の論文による)

o' 

tB 

1.6 

1.4 

t2 

0 6   , ' Q  

0.6 

1.0  10.  100 

k a ‑

Q1=A1V1 

から Q がえられる.

以上の方法では (5)叉は (6)式が果して流砂河川においても成立つかどうか,また,

VJV/'   < P '

の間に

E i n s t e i n

氏が与えているどのような川に対しても成立つような普逼 性のある関係が存在するかどうかという点の検討を要する.

E i n s t e i n

氏等の研究の討議として

L . Bajorunas

( 3 )

は以上の方法を粗度係数に関係 ずけて実用的には更に興味のあるものにしている.すなわち,

E i n s t e i n

氏等の考えと同様 に,

R ' , R"

に対応する粗度係数として

n ' , n"

を考えると,

n=n'+n" 

(9)  叉,

n '

に対しては

S t r i c k l e r

の式が成立つものとし,

n'= k

/ 2 4 . 0

(10)  (5)及び (10)式より,

1  1 

V =  ̲ R 2 f 3  r , 1 2  

=~(R')2/3

r 1 i 2  

n  n 

から,

3 / 2  

R  =  R'(~)

(11) 

(10)

JI!の 流 砂 泥 の 研 究 (第 2報) 35 

図ー10 1 

n"  

<P' 

( L .   B a j o r u n a s

氏による)

0.01 

o ' o  

士 ▼

前述の

V/V/'<J;'

の関係の代りに,

の曲線で表わされる(図ー10).

n" 

¢'の関係を図示すると, 同様に,ほぼ一つ

故に,まず, (10)から

n '

を計算し, R'を仮定して

n" ¢'

曲線から

n"

を求め, (9) から

n

を得る.

水位に対応する

この

n

n ' , R'

を用いて

( 1 1 )

から

R

を計算し, これが与えられた

R

に一致するまで

R'

の仮定をやり直して以上の計算をくりかえすので ある. この方法に対しても

E i n s t e i n

氏節の方法と同様に検討すべき点がある.

次に,白川において

VJV/' ¢', n" 

¢'の関係がどのようになるかを前述の資料によ つて調べてみる.

1 1

は基準断面における河床士砂の粒度分布曲線である. これから, 今の場合,

k s   = 

D65 

=  0.3mm 

D50 

=  0.25mm 

D3:; 

=  0.21mm 

であることが知られる.

図ー11 河床土砂の粒度分布曲線

又,河 床士砂の真比重

r s =

2.78であ った.

E i n s t e i n

氏 の 方 法 に よ つ て 前述の

3 0

個の観測値について,

V/V/' ¢'

の関係を求め, 図

示すると図— 12,

Bajorunas

氏の方法に従つて

n "c / J '

の関 係を求め図示すると図ー

1 3

のよ うである.図中に,

E i n s t e i n

100  90  80 

70  60 

50 40 30 1  通過 亨︱

20  10 

9

9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9   9 9 9 9 ,   9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 , L ' 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 ,   9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 ,

9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 , , 9 9 9 9 9 9 9 , 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 , r 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9 9  

9999,999999999999, 

0075  Ql5  Q3  0.6  f.2  25 m m  

, 71A目の開き

(11)

図ー12 応;,と 1/J'との関係(畠批誓)

100 

V ‑ W ‑

10 

゜ ︑

6

0

゜ ヽ

︑ ︒

゜ ヽ

oo

0

︑ ° も ︒

︑ ︒

0

Oo

,'ljl' 

10 

....L. 

図ー13 n"と

との関係 白川長、

"'  (橋附近)

叉は

Bajorunas

氏による米国の 川についてえられた平均の曲線を 比較のため記入してある.図ー

1 2

から, V/V.''~~りの関係は,

E i n ‑ s t e i n

氏の与えている曲線とは一 致しないが,これと似た一つの曲 線をなすようである.叉,図ー

1 3

から

n "< / J '

の関係は

Bajorunas

氏が与えている曲線にほぼ一致し ている.従つて,白川の場合には,

E i n s t e i n

氏等や

Bajorunas

氏の 計算方式によつて,粗度係数や流 量の推定を行うことが出来る.た だし,

E i n s t e i n

氏等の示してい る実例もそうであるが白川での実 測結果に対しても, VJV•"~

, J J ' ,   n ' '< / J '

の関係はばらつきが可な

0.1  1.0  りあつて,推定には相当の誤差を

一 守 伴うものと考えられる・

4 .  

椿氏の研究との比較 椿氏は V/V*を前述(1)式で表わした場合,相当粗度 k. と河床土砂の平均粒径 (Dr,,,),.k。との比, k,/k。iま,流砂のある河川では固定河床の7迂各 の場合とちがつて,径深,水

面勾配,河床士砂の粒径等既 知の水理量の函数となると考 えている.k,/ kuが知れれば,

前述(3)式から

n

が求められ るから•

n

の性質の研究は椿 氏の考え方でいけばk,/kuと 既知水理量の関係を見出すこ

とにある.白川の場合につい て,

n

とk,/k。の関係を図示 すると図ー

1 4

のように一つの

曲線であらわされる.

図ー14 k,f kuと粗度係数 (n)との関係

(白川長六橋附近)

 

OP3 

L a f i   I

a a  

︱  

0.5  1.0 

-,lo9,.~.

1.5  2.0  2.!i 

a o  

(12)

JI]の 流 砂 泥 の 研 究 ( 第 2報) 37 

椿氏は,次元解析により k,/k。が主として河床士砂の動きやすさをあらわす無次元量 1/<J,=て/(p,‑p) g k。(ては河床面の剪断応力,すなわち掃流力で,この場合 pgRIであ る)と河床士砂粒の Reynolds数 V*k。

/ y

の成数であらわされることをみちびき,永井 荘七郎博士の集めた満洲の諸河川の資料,安芸咬一博士による鬼怒川,荒木正夫氏による 肝属川の実測結果を盤理解析し

logrn k,/k

。 =

3.48 (1 ‑0.225ゆ1/2) (12)  なる式を与えている. こ\で,椿氏は, V* ku/Yは流砂河川の場合大して重要な量でない として ks/k。の関係式に省いているが,特定の河川では, ku, (Ps‑P)は一定と考えてよ いし,叉 JIも一定とみなすと,¢ もV泣u/JIもいずれも RIの函数となり, k,/kuと関 係ずける水理量としては¢ だけを考えればよいことになる.

白川の場合に k,/k。と¢ の間にどのような関係が存在するかを調べるため, logrnk,/ k0  と logぃ1/¢ との関係を図示すると図ー15となる.図中に椿式(12)による曲線が示して

図ー15 ,J,  とks/koと の 関 係

(白川長六橋附近)

(黒丸印は流量 lOOm~/s 以下 の観測値に対応するもの ) 

30ト 見式__

..1‑‑‑

. 

~ ~

̲ ̲     . . .

.,.  

. 

2.~1- ‑‑

.  .. 

ZOf‑

゜ ゜ ゜゜

1'5ト

゜ ゜

0  0 

゜ ゜ ゜ ゜

' l

 

~Q5

゜゜

I ̲ ‑ . 1 ' 「 : ゜   ~'

゜ ゜

I  I  I  I  I 

I  I 

‑0.1  0  al  0.2.  0.3  aヽ0.$ 0.6  0.7 

一与ヤ与 1 0

(f,~ マ

f > 1 i t .  

図ー16 径深と k,/kuとの関係

(白川長六橋附近)

(黒丸印は流量 100m0/s以 下の観測値に対応するもの)

3.0t‑

.  .    .  . .

2.';f‑

. 

●● 

. 

2.0ト

゜ ゜

゜ ゜ ゜

1.!> I‑

O

1.0ト 8

叫 ゜

~ `  . 

f‑a; 

‑/.0 

I  I  I  I  I  I 

‑02 ‑a1  o at  a.2  a3 att  a

一 伶

R

(13)

ある.これをみると点群の散開が著しく,

k , / k

。と¢ とを関係ずけることは困難と思われ るが,強いて述べると次のようである. 点群を流量

1 0 0m3  / s

以上に対応するものと以下 に対応するものとの

2

つに分けると,

100m ツ s

以下に対応するものは大休椿式に従うよう にみえる.

100m3/s

以上に対応する点群は,¢ が増すにつれ

k , / k

。も増すという傾向は みられるが,前の点群とはちがつた曲線に従うようにみえる.更に,径深

R

k , / k

。と の関係を調べてみると図ー16のように,流量がほぼ lOOm・:;sである logwR=0.1附近 で両者の関係にちがいをみせており, log10Rが 0.1より小さい場合には k,/koは Rに 無関係で,ほぼ一定値を示すようである. すなわち,長六橋附近の白川ではある径深を境 として,相当粗度を支配する法則が変わるのではないかと考えられる. この点の検討は更 に多くの資料について,叉,白川以外の河川についても行う必要があるので今後に譲りた ぃ. ともかく,白川の現在の資料の結果からでは,椿氏の方法によつて

k , / k

。を推定す ることは困難といえる.

5 .  

結 論 流砂河川において,普通の観測によつて得られる水理量(例えば水位,

水面勾配,径深,河床土砂の粒度分布等)から, Manningの粗度係数,流速或いは流量を 推定するには,このような河川においてどのような流速法則が成立するかを明らかにする 必要がある. この問題の解決に手がかりを与える考え方に Einstein氏等の方法と梼氏の 方法がある. これらの方法には,いずれも,適用せんとする河川に対して成立するか否か をたしかめねばならない関係式がある.すなわち,前者においては, V/V/'と</l'との関 係,後者においては ks/koと¢ との関係である.Einstein氏は米国の若干の河川の資料 から V/V*" 炉の関係がほぼ一つの曲線であらわされることを示し,叉,椿氏は洞洲及 び我国の若干の河川の資料から ks/ko  </lの関係がほぼ一つの曲線であらわされることを 示している.白川の長六橋附近において九州地建が行つた水理観測資料を整理し上述の関 係が白川においても成立つものか否かを調べてみた. その結果,多少のくいちがいはある が, Einstein氏が与えている V/V/'</l'の関係を示す曲線の存在することが知られた.

叉,椿氏の与えている ks/k。</lの関係式が存在するか否かは明確でない.従つて,この 研究に用いた資料だけからいえば,長六橋附近の白川については, Einstein氏の方法によ つて粗度係数や流量の推定が可能であるといえる.

文 献

(1)椿東一郎,外1 「流砂ある河川における流速法則について」流体工学研究所報告第7 4号,昭 26.(九州大学)

(2) H. A. Einstein, 外1 "Riverchannel roughness"  Proc. A. S. C. E.,  Vol. 77,  July, 1951.  (3) L. Bajorunas ; 同上の discussion Proc. A.S.C.E., Vol.78, July, 1952. 

(昭和30930日受理)

参照

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