(1)低学年向け
絵 本
あおい目のこねこ
エゴン・マチーセン/さく・え
せたていじ/やく
福音館書店 1965
あるとき、青い目のこねこは、「ねずみのくに」を探しに
出かけました。魚や、ハリネズミに聞いても場所がわかりま
せん。そして、同じように「ねずみのくに」を探す黄色い目
のねこ達と暮らし始めます。
普通じゃない、青い目を持っているこねこの前向きな性格、
適度ないい加減さに、元気をもらえる絵本です。「ねずみの
くに」は見つかるでしょうか。
雨、あめ
ピーター・スピアー/作
評論社 1984
雨が降り始めました。庭で遊んでいた二人は急いで
家の中に入り、レインコートを着て、長靴をはいて、
傘をさすと、雨の散歩に出かけます。大きな水たまり
ができて、くもの巣は光り輝き、いつものベンチも今
日はちょっと違います。
文字のない絵本ですが、絵が、雨の日の世界の変わ
り方を語っています。ついつい、雨の日に外で遊んで
しまいたくなる絵本です。
(2)くんちゃんのだいりょこう
シリーズ
ドロシー・マリノ/文・絵
石井桃子/訳
岩波書店 1986
くんちゃんは元気なこぐま。冬眠にはいる前のある日、南
の国へわたっていく鳥たちにあい、そこへ行ってみたくなり
ます。ところが出かける前に、次々と忘れ物に気がつき、行っ
たり来たりするうちにくたびれてしまいました。暮らしの中
の何気ない出来事をお話に仕立てたこのシリーズは、このほ
かペンギン社(まさき るりこ/訳)で出版されています。(全
7冊)
かさどろぼう
ウエッタシンハ/作・絵
猪熊葉子/訳
徳間書店 2007
はじめて出かけた町で、キリ・ママおじさんは生まれては
じめてかさを見て、村の人たちに見せびらかそうと買って帰
りますが、まだ誰にも見せないうちにかさを盗まれてしまいま
す。何度買っても盗まれるので犯人探しをはじめますが……。
意外な犯人に大笑い。スリランカのおおらかでユーモラスな
お話の民族色豊かな絵本です。
アリからみると
桑原隆一/文
栗林慧/写真
福音館書店 2004
アリのように自分が小さくなったら、まわりがどんな
ふうに見えるだろう? と想像したことがありますか。
この絵本は、まさにそれを写真にして見せてくれます。
アリから見ると、野原はジャングルに、ほかの昆虫たち
は怪獣に変身します。迫力満点の写真で、身近な日常の
風景の中にたくさんの驚きがあることを教えてくれる1
冊です。
(3)すてきな三にんぐみ
トミー・アンゲラー/さく いまえよしとも/やく
偕成社 1969
黒マントに、黒いぼうしの三人組は、ラッパ銃とこしょう
吹き付け器、大まさかりのおどし道具を使ってぬすみを重ね、
かくれ家に財宝をためこんでいました。でも宝の使い道は考
えたこともありませんでした。ところが、ある時みなし児の
女の子を連れて帰ってきたら事情は一変。盗賊達は、ためた
お金でお城を買い、大勢のみなし児を育てることになります。
意表をつく楽しい展開です。暗い地の色に、 三人組の黒、 女
の子の赤いマントの色が鮮やかで強い印象を与えます。
しずくのぼうけん
マリア・テルリコフスカ/さく
ボフダン・ブテンコ/え
うちだりさこ/やく
福音館書店 1969
バケツから飛び出したひとしずくの水。 一人ぼっ
ちで旅に出たこのしずくが、 さまざまな冒険に出会
います。 小さなしずくが、水蒸気になって部屋を抜
け出して空を飛んだり、 氷になってくっついたり。
私たちの生活に欠かせない水のいろいろな姿が、 こ
の1冊を読むだけで楽しく理解できる絵本です。
3びきのくま
トルストイ/ぶん バスネツォフ/え
おがさわらとよき/やく
福音館書店 1962
さまざまな絵本が作られている、トルストイ作の有名なお
話です。森で迷ってしまった女の子がたどり着いたのは小さ
な家でしたが誰もいません。食器もイスもベッドも、大きい
のと中くらいのと小さいのがありました。女の子は小さいイ
スに座り、小さい器で食べ、小さいベッドで眠ってしまいま
す。するとそこへ、この家の3びきのくまが帰ってきます。
ロシアの昔話らしい、素朴な絵が魅力的な絵本です。
(4)ぞうのババール
シリーズ
ジャン・ド・ブリュノフ/さく
やがわすみこ/やく
評論社 1974
お母さんを殺されたババールは、大金持ちのおばあさんと暮
らすようになります。服を着て、車に乗ったり、勉強をしたり
と人間の生活をしていたのですが、森で暮らしていたときのこ
とを考えると、寂しくなるのでした。
このシリーズ1作目では、ババールが再びぞうの国に帰り、
王様になる過程が描かれています。ほかに『ババールのしんこ
んりょこう』『おうさまババール』(評論社)などがあります。
ちいさいおうち
ばーじにあ・りー・ばーとん/ぶん・え
いしいももこ/やく
岩波書店 1965
静かな田舎に、りんごの木や畑に囲まれて、ちいさいお
うちが建っていました。とても幸せでしたが、長い月日が
たつうちに、おうちのまわりは町に変わってしまい、ビル
の谷間で暮らすようになってしまいます。けれど、かつて
の持ち主の子孫に見い出され、再び田園生活に戻れることに。ページを繰るごとに、ちいさい
おうちのまわりの季節が移ろい、年月が過ぎていくのを繊細な絵で表現し、深い余韻を残します。
1942年、アメリカでコルデコット賞を受けて以来読みつがれているロングセラー絵本です。
だごだごころころ
石黒渼子・梶山俊夫/再話
梶山俊夫/絵
福音館書店 1993
ある日、落としただご(だんごのこと)を追いかけていったば
あさんは、赤おにどもにつかまって、毎日だごを作らされてい
ました。ある日、逃げ出したばあさんを、赤おにどもが追いか
けますがこの間助けてやった赤とんぼたちがあらわれて……。
日本の昔話らしいストーリーの展開と、素朴な味わいの絵が調
和しています。
(5)ねむりひめ
フェリクス・ホフマン/絵
ウイルヘルム・グリム/原著
せたていじ/やく
福音館書店 1963
悪いうらない女のまじないのために百年の眠りについた美
しいお姫様を、百年後、つたにおおわれたお城にやってきた
王子さまが救い出すグリムのお話しです。いろいろな絵本が
ありますが、ドイツの昔話らしい雰囲気を格調高い絵で見事
に伝えているこの絵本をぜひ、読んでください。
ねずみのとうさんアナトール
イブ・タイタス/文 ポール・ガルドン/絵
晴海耕平/訳
童話館出版 1995
ねずみのアナトール父さんは、 ある家の台所で残り物をさ
がしていると、 家の人がねずみのことをぞっとするほどきた
ないと言っているのを聞き、ショックをうけました。奥さん
に話すと、「何か良いお返しがでればいいけれど」という言
葉に、素晴らしいアイディアを思いつきました。辛いこと嫌
なことにぶつかったら、こんな風にすれば、物事が万事うま
くいくんだ……と思える痛快なお話です。
とべバッタ
田島征三/作
偕成社 1988
食べられないように隠れて、毎日びくびくしなが
ら暮らすのが、つくづくいやになったバッタは、石
のてっぺんで日なたぼっこをします。ところが、ヘ
ビとカマキリに見つかってしまったとき、バッタは
死に物狂いでとびました。
弱かったバッタが、天敵だった動物、昆虫に体当たりしてやっつけ、さらに上へととんで
行く姿が、大迫力で描かれます。子どもたちも、この迫力には圧倒されるでしょう。
(6)ふたりはともだち
シリーズ
アーノルド・ローベル/作
三木卓/訳
文化出版局 1972
この絵本は、なかよしのかえるくんとがまくんを主人公にし
た物語が、5つ入っています。最初の「はるがきた」では、か
えるくんが「おきなよ、はるがきたんだよ!」と、がまくんを
起こしにくるところから、始まります。でも、がまくんはベッ
ドから出てこようとせず、5月になったら起こしにきてといい
ます。そこで、かえるくんは。
ピーターラビットのおはなし
シリーズ
ビアトリクス・ポター/さく・え
いしいももこ/やく
福音館書店 1971
いたずらな子うさぎのピーターはお母さんの言いつけをやぶ
り、マグレガーさんの畑に忍び込んで野菜を食べ、追いかけら
れます。そして、ピーターは命からがら逃げ出します。子ども
時代からいつも動物を観察してスケッチをし、それらの動きや
しぐさを正確にとらえ丁寧に描いているポターの絵がとても魅力的で、小型の手のひらサイ
ズであることも、絵の愛らしさにぴったりです。世界中の子どもたちに愛されている絵本シ
リーズです。
ピーターのいす
シリーズ
E=ジャック=キーツ/さく
きじまはじめ/やく
偕成社 1969
ピーターに、 妹のスージーが生まれました。 自分
のものだった家具が妹のために用意されるのを見
て、ピーターは残っていたイスを持って家出をしま
すが……。 子どもの揺れ動く気持ちと成長を描いた
名作絵本。切り絵による鮮やかで美しい画面を楽し
めます。 ほかに『ピーターのてがみ』『ピーターのめがね』があり、 主人公ピーターの成長
した姿が見られます。
(7)よもぎだんご
シリーズ
さとうわきこ/さく
福音館書店 1989
いつでも元気いっぱい、パワフルなばばばあちゃ
ん。子どもたちの泥だんごに触発されて、よもぎ
だんごを作ります。摘み草から始まって、さあ野
草料理の開始です。季節感あふれる日々の暮らし
を大人にも子どもにも楽しく紹介していきます。
シリーズはほかにも『やきいもたいかい』『アイス
パーティー』などがあります。
やまんばのにしき
まつたにみよこ/ぶん
せがわやすお/え
ポプラ社 1967
子どもを産んだ、ちょうふく山のやまんばが村人に餅を
もってこいと言いつけてきます。村の男ふたりと案内のば
あさまが山を登っていくと……。やまんばの恐ろしいイ
メージが一転して、子煩悩で情愛にあふれる一面を持った
やまんばが登場します。民話調のゆったりした語り口と、
おおらかな明るい絵が魅力的な絵本です。
やまなしもぎ
平野直/再話
太田大八/画
福音館書店 1977
からだの具合が悪いお母さんのために、三人の
兄弟が順番にやまなしもぎに出かけます。ところ
が、上の二人は途中で出会ったばあさまの言うこ
とを聞かなかったので、ばけものに飲まれてしま
います。 そこで、一番下のさぶろうが出かけるこ
とになりました。話が力強く、くりかえしの言葉
が印象深い、昔話を忠実に描いた昔話絵本です。
(8)ロバのシルベスターと
まほうのこいし
ウィリアム・スタイグ/さく せたていじ/やく
評論社 1975
ロバのシルベスターは、珍しい形や色の小石を集めていま
した。ある日偶然に、願いをかなえてくれる小石をみつけた
シルベスターは、帰り道でライオンに出くわすと、とっさに
「岩になりたい!」と願ってしまいました。岩から元のロバ
の姿に戻ることは気が遠くなるほど無理な願いでした。でも
最後は両親が石をみつけ、岩の上に置いてシルベスターに会
いたいと願っていると……。暖かな絵も魅力的です。
わたし
谷川俊太郎/ぶん 長 新太/え
福音館書店 1981
わたしは山口みち子5歳。お兄ちゃんからみると「妹」、
でも犬からみると「人間」、 先生からみると「生徒」。こ
の本を読み聞かせすると子どもたちはページごとに、ニ
コニコします。見る立場の違いによって、呼び方がかわ
ることが新鮮な驚きになります。社会とのつながりも楽
しくわかる本です。
(9)低学年向け
読 み 物
1ねん1くみ1ばんワル
シリーズ
後藤竜二/作 長谷川知子/絵
ポプラ社 1984
1ねん1くみの1ばんワルは、くろさわくん。今日も、
団地の中を自転車に乗って大騒ぎです。元気でいたずら、
おせっかいなくろさわくんと、それに振り回されながら
も友情を育てている1くみの仲間たちの物語。1くみの
仲間たちといっしょに喜んだり、悲しんだり、おこった
りしながら、楽しく読んでほしいシリーズです。既刊
23冊。
いやいやえん
中川李枝子/さく 大村百合子/え
福音館書店 1962
ちゅーりっぷほいくえんには、子どもが30人います。「ぞ
うとらいおんまる」という船に乗ってくじらをつかまえに
行ったり、新しい入園生が「こぐちゃん」というこぐまだっ
たり、悪いオオカミを逮捕したり。笑ったり、怒られたり、
泣いたり、みんな忙しそうだけど楽しそう。『ぐりとぐら』
のコンビが、誰もが行きたくなるような保育園を描いてい
ます。
(10)海のおばけオーリー
M. H. エッツ/文・絵 石井桃子/訳
岩波書店 1974
ある町で、湖にばけものがでる! と大騒ぎがおこりま
すが、そのばけものの正体は、かわいい子どものアザラシ
でした。この絵本は、赤ちゃんアザラシのオーリーが母親
とひきはなされるところから始まります。白黒のコマ割り
の絵で、オーリーをとりまくさまざまな人間も描き、母親
と再び出会えるか最後までハラハラする展開です。また、
ちょっと昔のアメリカの様子も知ることができます。
エルマーのぼうけん
シリーズ
ルース・スタイルス・ガネット/さく
ルース・クリスマン・ガネット/え
わたなべしげお/やく
福音館書店 1963
エルマーは、動物島でとらわれの身になっているりゅうを
助けに出かけます。持って行ったものは、チューインガム、
棒つきキャンディ、虫めがね、七色のリボンなどです。これ
でどうやって、ライオンやトラやワニからりゅうを助けるの
でしょう? 『エルマーとりゅう』『エルマーと十六ぴきのりゅ
う』とあわせて三部作。絵本から読み物に移る時期に、子ど
もに出会わせたい名作です。
おしいれのぼうけん
ふるたたるひ・たばたせいいち/さく
童心社 1974
さくら保育園には、怖いものが2つあります。それは、押
入れとねずみばあさんです。ある日のお昼寝の時間、赤いミ
ニカーを巡って追いかけっこを始めてしまったあきらとさと
しは、 水野先生に押入れの上段と下段に入れられてしまいま
す。 暗闇で頑張る二人の前にねずみばあさんが現れて……。
元気いっぱいの男の子の物語です。
(11)こぐまのくまくん
シリーズ
E・H・ミナリック/ぶん
モーリス・センダック/え
まつおかきょうこ/やく
福音館書店 1972
雪の降る日、くまくんは寒いからと次々に着るものを出し
てもらいます。いくら服を出してあげても足りないというく
まくんに、お母さんは……?この本には、ほかに3つのお話が
入っています。こぐまのくまくんの本は『かえってきたおと
うさん』『くまくんのともだち』など全部で5冊です。どれも
心温まる楽しいお話です。
ごきげんなすてご
シリーズ
いとうひろし/さく
徳間書店 1991
赤ちゃんに夢中のお母さんに腹を立てたお姉ちゃんは、捨
て子になることにしました。動物の捨て子仲間たちには恵ま
れますが、ちゃんと素敵なおうちにもらわれるでしょうか?
弟にお母さんを取られたお姉ちゃんの気持ちを上手に描
き、最後はほろりとさせられる、「すてごになる」という不
思議な冒険。お姉ちゃんと弟のその後は、『やっかいなおく
りもの』『にぎやかなおけいこ』(徳間書店)と続きます。
くまの子ウーフ
シリーズ
神沢利子/作 井上洋介/絵
ポプラ社 1969
ウーフは、遊ぶのが大好き。なめるのと食べるのが大
好きなくまの子です。これはどうして? ということがま
わりにはいっぱい。ウーフは、日常のくらしの中の素朴
な疑問を考えながら、少しずつ成長していきます。「さか
なにはなぜしたがない」「ウーフはおしっこでできてるか」
など9編の短いお話が入っています。続編2冊と絵本版
もシリーズででています。
(12)チャールズのおはなし
ルース・エインズワース/さく
上條由美子/やく 菊池恭子/え
福音館書店 2000
チャールズは、なんでも集めるのが大好きな男の子。そん
なチャールズに、ある日、おばあちゃんが青い布でじょうぶ
な袋を作ってくれました。さて、チャールズが袋に集めたも
のは、何かの役に立つのでしょうか? 「チャールズと松ぼっ
くり」ほか、子どもの豊かな想像の世界を描いたお話が、12
話入っています。
はじめてのキャンプ
林明子/さく・え
福音館書店 1984
なおちゃんは、重い荷物を持つこと、夜一人でおしっこに
行くことなどを約束して、やっと大きな子のキャンプに連れ
て行ってもらうことができました。昼間はなんとかがんばっ
たなおちゃんでしたが……。ちょっと背伸びしたい幼い子の
気持ちを、ていねいで暖かい絵であらわして、絵本を読むよ
うに読むことができます。
なぞなぞのすきな女の子
松岡享子/さく 大杜玲子/え
学習研究社 1973
なぞなぞがすきな女の子は、ある日、森へなぞかけの
相手をさがしに行きました。すると、おなかをすかせた
オオカミに会いました。女の子はなぞなぞを次々と出し
てオオカミからまんまと逃げることができました。なぞ
かけのやりとりがおもしろく、なぞなぞの本としても楽
しめます。本の苦手な人にも、おすすめです。
(13)ミリー・モリー・マンデーの
おはなし
ジョイス・L・ブリスリー/さく
上條由美子/やく 菊池恭子/え
福音館書店 1991
ミリー・モリー・マンデーは、 短い髪、 短い足に短
い服を着た元気な女の子です。お手伝いをしたり、キャ
ンプをしたり、 森で見つけたハリネズミの赤ちゃんの
世話をしたり毎日、 田舎の大家族の中で大いそがしで
す。 日々いろいろな体験を通して成長していく女の子
を、ユーモアたっぷりに描いた物語です。
みどりいろのたね
たかどのほうこ/作
太田大八/絵
福音館書店 1988
まあちゃんたちのクラスでは、みんなそろって種まきです。
まず畑の土を耕して、そのときまあちゃんはうっかり、なめ
ていたメロン飴まで埋めてしまいます。土の中で種たちは発
芽の準備に入っていますが、なまけもののまあちゃんはちっ
とも水をあげません。さあ、見た目はそっくりの飴と種は土
の中でどんなことに?
番ねずみのヤカちゃん
リチャード・ウィルバー/さく
大杜玲子/え 松岡享子/やく
福音館書店 1992
ドドさんの家にお母さんねずみと4ひきの子ねずみ
が住んでいました。他の子ねずみと違って、ヤカちゃ
んの声はとてつもない大声です。いつもみんなに
「シーッ しずかに!」とおこられてばかりです。と
ころがある晩、どろぼうが入り……。意外な展開と結
末に大満足なこと請けあいです。あまり本を読みなれ
ていない人にもオススメです。
(14)ワニのライルがやってきた
シリーズ
B・ウェーバー/さく 小杉佐恵子/やく
大日本図書 1984
ワニのライルはプリムさん一家と一緒に、パリ東88番通
りに住んでいます。 ライルは以前、舞台と映画のスター、
バレンティさんと暮らしていたのですが、貧乏になったバ
レンティさんはライルをおいて引っ越ししてしまったので
す。でも、ライルがいればだれもがにっこり、 悩みを忘れ
て楽しい気持ちになります。みんなに愛されるライルの活
躍を描いたシリーズは全8冊です。
(15)低学年向け
そ の 他
やあ! 出会えたねダンゴムシ
シリーズ
今森光彦/文・写真
アリス館 2002
ダンゴムシはエビやカニと同じ甲殻類の仲間です。著者
は、 公園でダンゴムシがクロオオアリにおそわれかかった
とき、一瞬で丸くなって身を守った姿を見たことがきっか
けで、自宅の水槽でダンゴムシを飼い始めました。ダンゴ
ムシのめずらしい習性を、次々とカメラで捕らえた過程が、
興味深く詳しく描かれています。
やさしいこうさく
シリーズ
竹井史郎/作
小峰書店 1992
新聞紙、牛乳パック、かみざら、かみコップ、ダンボー
ル、あきばこ、ふくろ、ストロー、スチロール、いろい
ろないれもの、あきカン、わりばしなど、身近なもので
作る工作を紹介している本です。工作で何か作ってみた
いなと思ったら、ぜひ、この本を見てください。とって
も簡単、少ない材料で、素敵なものばかり紹介されてい
ます。