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博 士 ( 獣 医 学 ) 田 中 穂 積

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Academic year: 2021

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博 士 ( 獣 医 学 ) 田 中 穂 積

学 位 論 文 題 名

ウ シ の 体 外 成 熟 卵 子 と 体 外 受 精 卵 を 用 い た 核 移 植 に      関 す る 研 究

学 位 論 文 内 容 の 要 旨

  本研 究で は、 体外 成熟 卵子 と体 外受 精卵 をそ れぞ れレ シピェ ント とドナ―に用いた ウシの 核移 植技 術に つい て検 討し た。

  まず 、レ シピ ェン トと なる 卵子 およ びド ナー とな る胚 を体外 成熟 一体外受精一体外 培養技 術で 作出 する ため 、と 体卵 巣か らの 卵胞 卵子 の採 取法を 検討 し、さらに、と殺 したり ピー トブ リー ダ一 牛か ら採 取し た卵 子の 体外 成熟 ー体外 受精 後の発育能を調べ た。 そ の 結 果 、 吸 引 法 と2 mm間 隔 の5枚 の カ ミ ソ り の 刃 に よ る 細 切 法 の 併用あ るい は破裂 法に より 多数 の卵 子を 効果 的に 回収 でき た。 また 、リピ ート ブリーダ一牛から 1頭 当 た り 平 均45個 の 卵 子 が 採 取 され 、 平 均5個 の 胚 盤 胞 が 得 られ 、 得 ら れ た 胚 は 産子に まで 発育 する こと も確 認し た。 さら に、 体外 成熟 由来の 加齢 卵子と体外受精卵 由来 で 媒 精 後116時 間 の 胚 を 核移 植 に 用 い て 作 出 し た 再 構 築 胚 は 胚 盤 胞 に発育 する こ と も 確 認 さ れ た が 、 そ の 発 育 率 は 10% 以 下 と 低 率 で あ っ た 。   そこ で、 再構 築胚 の発 育率 を改 善す るた め次 の実 験を 行った 。は じめに、ウシ核移 植にお いて 、ド ナー 核が 再構 築胚 の発 育に 与え る影 響を 明らか にす るために、ドナー 核 と し て 使 用 す る 割 球 の 分 裂 同 期 化 法 を 検 討 し た 。 す な わ ち 、 各 種 濃 度 (020

¢ M)の ノ コ ダ ゾ ー ル で 体 外 受精 由 来 の16細 胞 期 胚 を 処 理 し 、 細 胞 分 裂 阻止に 必要 なノコ ダゾ ールの濃度およびノコダゾ―ル解除後の割球分裂再開率への影響を調べた。

さらに 、ノ コダゾ―ル処理時の胚の培養条件が割球分裂再開率に及ぼす影響も調べた。

その 結 果 、10 )tLMノ コ ダ ゾ ール を 用 い て 胚 を12時 間 処 理 し た 場 合 、 高 率(90%)

に細 胞 分 裂 は 停 止 し 、 ノ コ ダ ゾ ー ル 解 除 後5時 間 以 内 の 割 球 分 裂 再 開 率 が最も 高い

47% ) こ と が 分 か っ た 。 ま た ノ コ ダ ゾ ー ル ヘ の 暴 露 時 間 を36時 間 に 延 長 す る と

(2)

割球分裂再開率は低下することも判明した。さらに、修正

TCM199

を用いた5 %

C02

および95 %空気の湿度飽和気相からなる炭酸ガス培養装置内での培養に比べて、修 正

SOF

を用いてC02 およびの濃度をそれぞれ5 %に調整した湿度飽和気相からなる

N2‑ 02

ーC02 ガス培養装置内での培養により、ノコダゾール解除後の割球分裂再開 率の改善されることが分かった。そこで、ドナ一割球の同期的分裂後の時間が再構築 胚の胚盤胞期への発育率に与える影響も調べ、作出された胚盤胞の一部をレシピエン ト牛に移植した。その結果、ノコダゾール解除後

6

時間目(分裂再開後推定3 〜

6

時 間目)の分裂ドナ―割球を用いて作出した再構築胚は,ノコダゾール無処理の割球を 用 いた場 合より有意に高い胚盤胞期への発育率が得られ(

P

く0.01 )、得られた 胚盤胞は産子にまで発育することが明らかとなった。

  

次に、核移植におけるレシピェント卵子への活性化処理が再構築胚の発育に与える 影響を検討レた。すなわち、加齢卵子へのエタノールの単一活性化処理が再構築胚の 発育に及ぼす影響および若齢卵子と加齢卵子へのエタノ ̄ルとシク口ヘキシミドの複 合活性化処理が再構築胚の発育に及ぼす影響を調べた。その結果、加齢卵子にェタ ノ―ル単一活性化処理を施した場合、無処理の卵子に比べ再構築胚の分割率と胚盤胞 期への発育率は有意に向上した(P く0.05 )。複合活性化処理を施した若齢卵子を レシピェントに用いて作出された再構築胚の胚盤胞期への発育率は他の卵子に比べ有 意に高くなった(P く

0.05

)。単一活性化処理された若齢卵子がレシピェン卜に用 いた場合のみ、早期染色体凝縮および分裂期の核相が再構築胚の核に観察された。し かし、他の3 群の卵子をレシピェントに用いた場合すべて再構築胚の核は膨化した。

割球と卵子の膜融合時、単一活性化処理された若齢卵子は

MPF

活性が高く、他の3 群の卵子では

MPF

活性の低いことが示唆された。

  

以上の 研究 結果 から、 ドナ

q

丕とし て用 いる 体外受 精由 来16 細胞 期胚は、

10 IM

ノコダゾ―l ル添加修正

SOF

を用いてC02 および

02

濃度をそれぞれ5 %に調整レた

湿 度飽和 気相 から なるN2‑ 02 ―C02 ガ ス培 養装 置内で

12

24

時 間培 養すればよ

り多くの割球の分裂同期化がはかれ、さらに、ノコダゾール解除後6 時間目(分裂再

開後推定3 〜

6

時間目)の分裂割球をドナ―割球として用いた場合、再構築胚の胚盤

胞期への発育率は無処理の割球での

10

%以下から約30 %に改善することが明らか

(3)

となった。レシピェント卵子に、

8

加齢卵子の代わりに複合活性化処理された若齢卵

子を用いれば、再構築胚の胚盤胞期への発育率は約30 %から43 %に向上すること

が明らかとなった。

(4)

学 位 論 文 審 査 の 要 旨

主 査    教 授    金 川 弘 司 副 査    教 授    板 倉 智 敏 副 査    教 授    岩 永 敏 彦 副査    助教授   高橋芳幸      学 位 論 文 題 名

ウシの体外成熟卵子と体外受精卵を用いた核移植に      関する研究

  

体外成熟卵子と 加えた。まず、予 体外成熟・体外受 植に用いた。その 併用あるいは破裂 体外受精により得 また、体外成熟卵 構築胚は胚盤胞に の低率であった。

  

そこで、再構築 球とレてドナ一胚 える影響を検討レ 加修正合成卵管液 調整した湿度飽和 ノコダゾール解除 を用いることによ 善された。この条 産子にまで発育す

体外受精 備実験と 精後の発 結果、卵 法が効果 られた胚 子と体外 発育する

胚の発育を改善するため、核移植におけるドナー割 の細胞分裂を同期化した割球の再構築胚の発育に与 た。そ の結 果、ド ナ一胚 は

lOuM

ノコ ダゾー ル添 を用いて炭酸ガスおよび酸素濃度をそれぞれ5 %に 気相か らな る培養 装置内 で

12

24

時 間培養 し、

6

時間 (分裂 再開後 推定

3‑6

時 間) の分裂 割球 り、再構築胚の胚盤胞期への発育率(

30

%)が改 件で作出した再構築胚をレシピェン卜牛に移植して ることを確認した。

  

ついで、核移植におけるレシピェント卵子の培養時間と活性化処理 法が再構築胚の発育に与える影響を検討した。その結果、エタノール とシク口ヘキシミドの複合活性化処理を加えた若齢卵子(体外成熟培 養;

24

時間)をレシピェントとして用いた場合、胚盤胞期への発育 率(43 %)が改善されることが明らかとなった。

  

以上、ウシ体夕ド成熟卵子と体外受精卵を用いた核移植に関する研究を 行い、特に、ドナ―核とレシピェント細胞質との調整が大切なことなと 核移植に関する多くの要因を解明した。これらは、核移植に関する基礎 的研究として、発生機序の解明や今後の畜産の発展に寄与するものと考 を び 移 の

o

再 下 討 よ 核 法 熟 た た 以 検 お を 切 成 れ し

法 胚

外 さ

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6

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(5)

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参照

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