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アクティブ・ラーニングの実践における反転的授業の試み

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引用・参考文献

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アクティブ・ラーニングの実践における反転的授業の試み

-初級中国語会話授業の授業デザイン・授業報告-

The Flipped Classroom in Active Learning: On the Application of Flipped Classroom Methodology in Beginning Chinese Language

Education 趙 菁 Zhao Jing

Abstract

Since the 2012–2013 academic year, Flipped Classroom has attracted a great deal of attention at the University level in the Japanese education system. This paper reports on an attempt at using the Flipped Classroom method in beginning Chinese Language classes. The results show that this method increased the beginning Chinese Language Learners studying time after each lesson and improved communication among classmates during classroom activities.

1.はじめに

アメリカの初中等教育の現場で広まった反転授業(Flipped Classroom)は日本におい 20122013年から導入され、2014年に各地で実践されるようになり、その導入成果も 実証されつつある。反転授業とは、最初にE-Learning で知識をインプットし、その後、

教室のアクティビティで知識をアウトプットする学習法である1

筆者は反転授業に啓発を受け、2014年度金沢大学の共通教育言語科目である初級中国語 会話授業において、それまでの授業スタイルに反転的な視点を取り入れ、授業改善を試み た。本稿では一年間受講した学習者の感想を踏まえ、反転的な視点での授業デザイン及び 教育実践の報告をしながら、会話授業における主体的・協働的に学ぶための指導の在り方 を探り、学習意欲を高めるにあたって教室、教員の役割を改めて考えてみたい。

2.初級中国語会話授業における「反転」の取り込み

金沢大学共通教育初級中国語の授業は、外国語教育研究センター中国語チームが作成し た初級中国語教科書『アカンサス初級中国語』(2)を使用し、日本人教員が文法事項の解説、

中国人教員が会話文の練習を担当する週2コマ通年の連携授業である。

初級中国語会話の授業目標は、正確で自然な発音による中国語のコミュニケーション能 力を養い、中国語検定試験準4級合格程度の力を養成することで、授業は語法・文法事項 の説明はできるだけ少なくし、スピーキング、リスニングの練習に多くの時間を割いてい る。

筆者が担当する会話の授業では、2013年度までは、主にシャドーイングによる音読及び

(2)

を理解していても、その場で覚えたり、応用して表現することは、時間的にも能力的にも 中々難しい。そもそも中国語などの初習言語は、英語とは異なり、ほとんどの学習者が大 学入学後に初めて触れるため、英語のように応用することができないことが予想されてい る。しかし、そうとはいえ、発音練習のみで終わってしまうと、学習者の学習目標である

「身近な話題について 1000 語レベルの日常語を使って話をする」ところまで到達できな い。

また、シラバスに記載されているように、この授業の予習として会話及び応用会話の発 音練習に約1時間の自習が必要であり、さらに実際に使えるようになるには暗誦できるま での反復練習が不可欠である。しかし、2012年度・2013年度の共通教育科目「授業改善 のための学生アンケート」及び外国語教育研究センターの「授業評価アンケート」の結果 を見ると、本授業に対する評価は高かったものの、7割の学習者の予復習の時間が30分以 下という結果であった。

以上のような問題を解決するにあたって、本授業は授業の質改善、授業外の学習時間改 善を図り、学習者をアクティブに学ばせることを念頭に、反転授業より得たヒントを生か し、授業の一部分を授業の外に出すこととする授業デザインを図った。

しかし、外国語会話学習、特に初習言語の初級会話学習においては、反転授業のスタイ ルをそのまま導入することは難しい点がある。特に発音は、教員の指導のもとで学習する 以前の独自練習は、間違いや誤解を招きかねないため、音読練習・新表現の基本説明は教 員の指導のもとで行うことが必要である。一方、「自宅で学習し、その成果を授業内におい て応用する」という反転授業の、受講後の学習につながる学習意欲を授業内において喚起 する理念に、筆者は大いに触発され、反転的な視点を取り入れた以下の授業デザインを試 みた。

まず授業中においては、新たに学習した表現の基本の音読トレーニングをするが、反復 練習はインターネット上の音源(4)の利用を家庭で行うように促す。また、教員の日本語に よる基本の説明は会話の本文のみで、応用会話はグループワークによって受講者自ら解説 させることにする。それに関する予習も課す。そして、本来最も時間がかかった会話の応 用は、教員が例示するが、その場での応用を求めず、課外学習の課題とし、一週間に及ぶ ディープランニングによって内容の吸収と発展をさせ、次の週でその学習成果をグループ 発表の形でパフォーマンス披露させる。このように 90 分の授業は、前半は復習・課題の 確認、後半は新表現の学習・音読トレーニングという形式に授業デザインした。課題の仕 上げは必ず 24 人によるグループワークで行い、確認後、席替えによるグループメンバ ーの入れ替わりも行う。

本授業の授業デザインは、教員が何を伝えたか、いかに伝えたかを重視しながら、学習 者が何を身につけたかにもポイントを置くことになる。毎回のグループ発表によって学習 者の学習成果(Learning Outcomes)を明示させ、Inputを重視しながらOutput、さらに

Outcomesを重視することが、本授業における質改善の内容である。

2014年度に行った本授業の授業デザインについて、学習者がいかなる反応を示したかに ついては、学習者の感想をもとに次節において分析する。

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を理解していても、その場で覚えたり、応用して表現することは、時間的にも能力的にも 中々難しい。そもそも中国語などの初習言語は、英語とは異なり、ほとんどの学習者が大 学入学後に初めて触れるため、英語のように応用することができないことが予想されてい る。しかし、そうとはいえ、発音練習のみで終わってしまうと、学習者の学習目標である

「身近な話題について 1000 語レベルの日常語を使って話をする」ところまで到達できな い。

また、シラバスに記載されているように、この授業の予習として会話及び応用会話の発 音練習に約1時間の自習が必要であり、さらに実際に使えるようになるには暗誦できるま での反復練習が不可欠である。しかし、2012年度・2013年度の共通教育科目「授業改善 のための学生アンケート」及び外国語教育研究センターの「授業評価アンケート」の結果 を見ると、本授業に対する評価は高かったものの、7割の学習者の予復習の時間が30分以 下という結果であった。

以上のような問題を解決するにあたって、本授業は授業の質改善、授業外の学習時間改 善を図り、学習者をアクティブに学ばせることを念頭に、反転授業より得たヒントを生か し、授業の一部分を授業の外に出すこととする授業デザインを図った。

しかし、外国語会話学習、特に初習言語の初級会話学習においては、反転授業のスタイ ルをそのまま導入することは難しい点がある。特に発音は、教員の指導のもとで学習する 以前の独自練習は、間違いや誤解を招きかねないため、音読練習・新表現の基本説明は教 員の指導のもとで行うことが必要である。一方、「自宅で学習し、その成果を授業内におい て応用する」という反転授業の、受講後の学習につながる学習意欲を授業内において喚起 する理念に、筆者は大いに触発され、反転的な視点を取り入れた以下の授業デザインを試 みた。

まず授業中においては、新たに学習した表現の基本の音読トレーニングをするが、反復 練習はインターネット上の音源(4)の利用を家庭で行うように促す。また、教員の日本語に よる基本の説明は会話の本文のみで、応用会話はグループワークによって受講者自ら解説 させることにする。それに関する予習も課す。そして、本来最も時間がかかった会話の応 用は、教員が例示するが、その場での応用を求めず、課外学習の課題とし、一週間に及ぶ ディープランニングによって内容の吸収と発展をさせ、次の週でその学習成果をグループ 発表の形でパフォーマンス披露させる。このように 90 分の授業は、前半は復習・課題の 確認、後半は新表現の学習・音読トレーニングという形式に授業デザインした。課題の仕 上げは必ず 24 人によるグループワークで行い、確認後、席替えによるグループメンバ ーの入れ替わりも行う。

本授業の授業デザインは、教員が何を伝えたか、いかに伝えたかを重視しながら、学習 者が何を身につけたかにもポイントを置くことになる。毎回のグループ発表によって学習 者の学習成果(Learning Outcomes)を明示させ、Inputを重視しながらOutput、さらに

Outcomesを重視することが、本授業における質改善の内容である。

2014年度に行った本授業の授業デザインについて、学習者がいかなる反応を示したかに ついては、学習者の感想をもとに次節において分析する。

3.「反転」的授業による学習の動機づけの増強-学習者の感想より

2014年度後期の最終回において、本授業で現在行っている授業スタイルについて無記名 の自由記述形式で二クラス(人文学類・法学類・国際学類23人、経済学類35人)の学習 者に、「このスタイルの授業はあなたの中国語学習に役に立ったか」「課題の完成にあたっ て予習復習の時間を確保していたか」「今後もこのスタイルを続けてほしいか」などについ て感想を書いてもらった。二クラス中2人が、この授業デザインより従来通りの授業にし たいという意見があった。多くの学習者は「反転」的視点を取り入れた授業を受け入れ、

今後もこのスタイルを続けてほしいと示している。その中に特に以下の五つの視点からの 記述は、「反転」的授業が学習の動機づけに役立っていることを証明するものである。

(1)興味を持たせる

学習内容が定着しやすい学習形態

・授業でやった内容を、次の授業で宿題として行うスタイルはとてもよかったです。習ったことをその 授業中でできるようになるのはなかなか難しいし、宿題になればやらざるを得ないので中国語の定着 にもつながったと思います。

・一度授業でやって、自宅で学習し、翌週の授業で確認するので、自分の中に残りやすくて良かった。

その分授業の時間が短くなってしまっていたが、自宅での時間も考えるとちょうどいいと思う。

・授業でやったことを次の授業で時間をかけて復習するというスタイルでいいと思います。自分で予習 して授業に臨むというスタイルだと生徒はわからないところを間違ったまま理解してしまうおそれ や 授業の予習をしていない人はまったく授業についていけなくなってしまうおそれがあるから です。授 業中に復習するスタイルだと、授業でやることのほうが印象に残るので効率も良いと思 います。

1回の90分の授業だけではなかなか定着しないと思うので1週間かけてコツコツと練習できる家で の復習時間を必ず確保できたので理解度が深まりました。

・発音などは文法と異なって、なかなか自分1人で学ぶことができないので、学習の助けになった。

・今回の授業の方法はとても良いやり方だと思います。宿題だけでは、あまり理解できないこともある ので、復習はみんなでやった方がいい!!

学習者にとっては、教員の基本的な説明と音読トレーニングによって一度触れた・覚え た表現を自宅学習という形で深化し発展させるのは、時間的・精神的に余裕をもつことに なる。そして授業中における学習仲間との共同発表による学習内容の応用は、一度の学習 では理解が深まらない外国語を、十分に時間をかけて「覚え直し」「理解」することで、ア クティブに学習を取り込むことができ、学習内容の定着に辿りつくことが可能になる。ア クティブ・ラーニングの実践における「反転」的な視点の有効性が示される。

課外学習時間の確保

・課題が毎回出されたことで授業時以外に中国語に触れる機会を自然に持つことができたのが良かった。

(4)

・反転のスタイルを取り入れることによって、中国語にかける時間が増えて、宿題をするために教科書 も開くので、習ったことの復習もできた。

・毎回、中国語の授業で宿題チェックの時間が増えたことで、授業外の復習時間が増えました。私は勉 強をためこんでテスト前に焦るタイプなので、毎回少しずつ覚えられたのが良かったです。

・中国語を調べるついでにほかの色々な情報も調べるきっかけになってとてもタメになりました。

「反転」を取り入れたことで課外学習の時間が確実に増えたことが、学習者の感想から、

そして、授業中の学習者のパフォーマンスにおいても伺える。学習者の発音や新しい語句 の使用量の多さは、授業外で確実に中国語を触れたことを端的に示している。また、課外 学習時間を確保することによって、言語そのものの学習に興味を持たせるのみならず、そ れに関連する文化的な情報にも関心を持たせるようになっていることが「反転」の効果と もいいえる。

(2)やりがいを感じさせる

・反転授業で家でやることで、自分で中国語を理解しなくてはいけない状況が生まれ、学習することが できるので、毎週多少大変ではあったが良かったと思う。

・みんなの前で読んだりするのは、すごく緊張したけど、うまく読もうと練習できたので、その分しっ かりと覚えることができてよかったです。

(3)自力でできるように思わせる

・宿題をいっぱい出されたことで、自分で文章の構成を考える機会がたくさんあったので良かった。よ りよい理解ができたと思う。オリジナルの文をつくったり、聞いたりできて楽しかった。

・自分で主体的にピンインや語句を調べることができた。

・自分で新しい単語を調べたり、単語を覚える練習をしたりして中国語の上達にすごく役立っていた。

授業中でも学習者からよく「調べるのが大変だ、時間がかかった」との声が上がった一 方、「結構わかるようになった、面白かった」と積極的に取り組んだ学生が多かった。また 感想文によく「自分で」と語られているように、自力で学習を取り込むこと、そして毎回 の発表において自力で作成した会話文を披露することで、自己学習に対する自信がつくよ うになったことが見受けられる。

それに関連して、課外学習の成果発表に対する教員からの評価も、学習者の自信度に大 きな影響を与えていると見受けられる。目標を達成した自分を評価されるその満足感が、

学習のやりがい及び続けて努力する原動力につながっている。授業内において個々の学習 者に対して成功を示す機会を与えるのみならず、学習者が教員からの正当で公平な評価も 常に求めていることに、教える側は特に留意すべきであると思う。

(4)受講生同士のパフォーマンスによる相乗効果

教員からの評価と同に、学習者同士のパフォーマンスも学習上のよき刺激になり、学習 の相乗効果を及ぼしていると思われる。

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・反転のスタイルを取り入れることによって、中国語にかける時間が増えて、宿題をするために教科書 も開くので、習ったことの復習もできた。

・毎回、中国語の授業で宿題チェックの時間が増えたことで、授業外の復習時間が増えました。私は勉 強をためこんでテスト前に焦るタイプなので、毎回少しずつ覚えられたのが良かったです。

・中国語を調べるついでにほかの色々な情報も調べるきっかけになってとてもタメになりました。

「反転」を取り入れたことで課外学習の時間が確実に増えたことが、学習者の感想から、

そして、授業中の学習者のパフォーマンスにおいても伺える。学習者の発音や新しい語句 の使用量の多さは、授業外で確実に中国語を触れたことを端的に示している。また、課外 学習時間を確保することによって、言語そのものの学習に興味を持たせるのみならず、そ れに関連する文化的な情報にも関心を持たせるようになっていることが「反転」の効果と もいいえる。

(2)やりがいを感じさせる

・反転授業で家でやることで、自分で中国語を理解しなくてはいけない状況が生まれ、学習することが できるので、毎週多少大変ではあったが良かったと思う。

・みんなの前で読んだりするのは、すごく緊張したけど、うまく読もうと練習できたので、その分しっ かりと覚えることができてよかったです。

(3)自力でできるように思わせる

・宿題をいっぱい出されたことで、自分で文章の構成を考える機会がたくさんあったので良かった。よ りよい理解ができたと思う。オリジナルの文をつくったり、聞いたりできて楽しかった。

・自分で主体的にピンインや語句を調べることができた。

・自分で新しい単語を調べたり、単語を覚える練習をしたりして中国語の上達にすごく役立っていた。

授業中でも学習者からよく「調べるのが大変だ、時間がかかった」との声が上がった一 方、「結構わかるようになった、面白かった」と積極的に取り組んだ学生が多かった。また 感想文によく「自分で」と語られているように、自力で学習を取り込むこと、そして毎回 の発表において自力で作成した会話文を披露することで、自己学習に対する自信がつくよ うになったことが見受けられる。

それに関連して、課外学習の成果発表に対する教員からの評価も、学習者の自信度に大 きな影響を与えていると見受けられる。目標を達成した自分を評価されるその満足感が、

学習のやりがい及び続けて努力する原動力につながっている。授業内において個々の学習 者に対して成功を示す機会を与えるのみならず、学習者が教員からの正当で公平な評価も 常に求めていることに、教える側は特に留意すべきであると思う。

(4)受講生同士のパフォーマンスによる相乗効果

教員からの評価と同に、学習者同士のパフォーマンスも学習上のよき刺激になり、学習

・授業で宿題の確認をするとき、みんなの調べてくる単語が自分の知らないものだったり、ユニークな 回答の単語を調べてくる人たちもいて、とてもおもしろかった。

・となりの人が毎回かわっていくのも楽しいし、グループで話し合ったりする中で、自分が理解できて いない所が分かったので、グループワークは続けてほしいです。まわりがやる気のある人がたくさん いて、宿題の答えも面白いものを考えてきてくれる人がいたので楽しかったです。みんな宿題をやっ て来ているから、自分もしっかりやらないといけないと思った。

・授業では他の人の考えた文が聞けてたくさんの単語が出てくるのでおもしろいし新たな発見もありま した。

・各自で調べて文を考える時間ができるし、人によって使う単語が違うのでボキャブラリーも増やせる からです。

完成度が高い受講生のパフォーマンスをみて、課題をしてこなかったり、準備不足の学 習者の中に、恥ずかしくなり次回は頑張ろうと思うようになる学習者は多かった。そして 次回のパフォーマンスはレベルアップしていることがほとんどであった。授業中のこの良 い意味でのライバル意識が、クラス全体の学力の向上に貢献していると見受けられる。

(5)コミュニケーション力の向上

学習者の感想において、もう一つ目立っているのは、他の学習者とのコミュニケーショ ンができ、「仲の良い友達ができた」ことである。

・授業中に宿題を最低でも2人のペアワークとすることは言語力向上に役立ったと思う。

・最初は中国語に全く慣れてなかったので大変でしたが、ペアワークなどの中国語を使ったコミュニケ ーションのおかげで楽しく学べました。

・友達と話すことで、友達の考えも聞くことができるし、話すことに少しは慣れることができたと思い ます。楽しく授業を受けることができました。

・グループになって考えるやつがとても勉強になりました。

・学校でペアとかになってやることができ、交流の幅が授業で広まったので楽しい時間だった。

・宿題をすると、毎回ペアワークの人が変わるのでいろんな人と話せたのは良かったと思います。

・この授業で仲の良い友達も出来たし、授業も楽しかったし、本当に楽しかったです。

・なによりクラスの子とコミュニケーションをとることができたことが楽しかったです。クラスの雰囲 気も良かったので良い緊張感をもって毎回の授業を取り組むことができました。他の人の意見や発表 をきいて新しい単語を覚えることができるし、授業を通して話したことのなかった子とも会話ができ るのでペアワークを良いと思いました。

初級中国語の学習者はほとんどが初年次学生であり、大学で学問を修めると同時に、4 年後に社会に移行するこの準備段階的空間において、学生同士の触れ合いを通して築き上 げる人間関係も、学習者にとって人生を学ぶための動機づけにもなっている。

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ることを計画したりする学習者同士をよく見かけた。これは反転的な視点を取り入れたか らこその効果とは断定できないが、反転的な視点を取り入れたことでグループワークがよ り活性化し、学習上から得られた自信と満足感が学習者同士の関係をより深め、教員に対 する親近感も強め、その結果個々の学習者のクラス全体に対する帰属意識が生まれてきた と考える。

4.「反転」的授業の改善点

(1)授業がざわついてしまう

2014 年度「反転」的な視点を取り入れた二クラスは23人クラスと35人クラスであっ たが、この二つのクラスは学習過程及び学習効果において相違が見られる。課題のパフォ ーマンスを確認するにあたって、23人のクラスは、学習者が自分の発表時以外も、他の学 習者の発表をじっくり聞く人がほとんどであり、常に学習の自己確認を行っているのが見 受けられた。他方、35人のクラスは、他の学習者がパフォーマンスする際に、それを休憩 時間だと勘違いし、ざわついたり、「待っている時間が暇だったのでそのあいだにできるこ とがあったらいいなと思いました」と回答した人がいた。他の学習者のパフォーマンスを 見る・聴くことも、学習の一環であることを認識されていないことが見受けられる。

そもそも23人のクラスの学習者は人文学類・法学類・国際学類に所属し、35人クラス の学習者は経済学類に所属し、中国語を履修するモチベーションは前者のほうが高いこと が、履修態度が異なる一因になるが、今後、受講者に授業デザイン・学習計画を明確に理 解させたうえで授業を進めることにさらなる工夫が必要であると認識している。そして外 国語学習のクラスは、やはり少人数クラスが適合していることも今回改めて痛感した。

(2)「反転」的授業への反対意見

学習者の中に「反転」的授業について反対する意見も以下の二つがあった。

・個人的には、今回のような反転学習ではなく、一時間つかって授業をしたほうがいいと思います。

というのも、文法の先生の授業では、毎週小テストがあるので、その勉強に時間がとられてしま うので、家で会話の勉強はあまりしなかったからです。また、宿題の時間が授業の半分を占めて いたので、会話文(テキストの文)の説明がとてもはやく感じました。もっとゆっくりやっても よかったのではないかと思います。

・反転学習よりは、通常の、授業中で完結させるスタイルのほうがいいと思います。反転授業だと 宿題が多くなり、より多く勉強時間がとれるように思えますが、生徒の裁量に任せる部分が大き くなるために、得意な生徒と苦手な生徒、もっと言えば意欲的な生徒とそうでない生徒の差が開 きやすくなり、他の授業で多く課題を出されている生徒には負担が大きいからです。宿題を見る 時間を減らし、授業内容にすすんだほうが効率よく学習できるのではないでしょうか。

「反転」的授業に反対する大きな理由は、課外学習で時間が取られ、負担になるところ であるが、これは学習者が講義型の授業、つまり授業中教員の話を聴いたり、質問に答え たりという形式に慣れ親しみ、すべての知識と情報を教員から習うという意識があったか

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ることを計画したりする学習者同士をよく見かけた。これは反転的な視点を取り入れたか らこその効果とは断定できないが、反転的な視点を取り入れたことでグループワークがよ り活性化し、学習上から得られた自信と満足感が学習者同士の関係をより深め、教員に対 する親近感も強め、その結果個々の学習者のクラス全体に対する帰属意識が生まれてきた と考える。

4.「反転」的授業の改善点

(1)授業がざわついてしまう

2014年度「反転」的な視点を取り入れた二クラスは23人クラスと35人クラスであっ たが、この二つのクラスは学習過程及び学習効果において相違が見られる。課題のパフォ ーマンスを確認するにあたって、23人のクラスは、学習者が自分の発表時以外も、他の学 習者の発表をじっくり聞く人がほとんどであり、常に学習の自己確認を行っているのが見 受けられた。他方、35人のクラスは、他の学習者がパフォーマンスする際に、それを休憩 時間だと勘違いし、ざわついたり、「待っている時間が暇だったのでそのあいだにできるこ とがあったらいいなと思いました」と回答した人がいた。他の学習者のパフォーマンスを 見る・聴くことも、学習の一環であることを認識されていないことが見受けられる。

そもそも23人のクラスの学習者は人文学類・法学類・国際学類に所属し、35人クラス の学習者は経済学類に所属し、中国語を履修するモチベーションは前者のほうが高いこと が、履修態度が異なる一因になるが、今後、受講者に授業デザイン・学習計画を明確に理 解させたうえで授業を進めることにさらなる工夫が必要であると認識している。そして外 国語学習のクラスは、やはり少人数クラスが適合していることも今回改めて痛感した。

(2)「反転」的授業への反対意見

学習者の中に「反転」的授業について反対する意見も以下の二つがあった。

・個人的には、今回のような反転学習ではなく、一時間つかって授業をしたほうがいいと思います。

というのも、文法の先生の授業では、毎週小テストがあるので、その勉強に時間がとられてしま うので、家で会話の勉強はあまりしなかったからです。また、宿題の時間が授業の半分を占めて いたので、会話文(テキストの文)の説明がとてもはやく感じました。もっとゆっくりやっても よかったのではないかと思います。

・反転学習よりは、通常の、授業中で完結させるスタイルのほうがいいと思います。反転授業だと 宿題が多くなり、より多く勉強時間がとれるように思えますが、生徒の裁量に任せる部分が大き くなるために、得意な生徒と苦手な生徒、もっと言えば意欲的な生徒とそうでない生徒の差が開 きやすくなり、他の授業で多く課題を出されている生徒には負担が大きいからです。宿題を見る 時間を減らし、授業内容にすすんだほうが効率よく学習できるのではないでしょうか。

「反転」的授業に反対する大きな理由は、課外学習で時間が取られ、負担になるところ であるが、これは学習者が講義型の授業、つまり授業中教員の話を聴いたり、質問に答え

らである。初習外国語学習、特に会話授業においては、教員の説明を聴くことも不可欠で あるが、聴くことだけにとどまると、学習内容の定着と応用を達成することはかなり難し い。教員の説明を聴いたうえで、課題による復習・発展を自分自身で行う能動学習をして 初めて学習内容の応用が可能になり、そして学習成果による評価も得られ、次につながる 学習動機につなげることができる。「反転」的授業が目指す学習効果を、学習者により受け 入れてもらうための工夫が必要であると思う。

5.今後に向けて

授業は教授内容が基本であり、授業デザイン・授業方法の工夫は、あくまでも教授内容 を正確に学生に伝え、深く理解してもらい、それに基づいて更なる学習と思考を促すこと が目的である。2014年度で試みた「反転」的な方法による授業改善は、学習者に積極的に 授業に参加させることだけが目的ではなく、教室での学習時間においていかに教えるか、

何を教えるか、そして学習者が何を学んだか、が主たる目的である。

本稿は2014年度初級中国語会話の授業に取り込んだ授業改善を報告したが、今後も学習 者のアクティブな学習を目指すべく、更なる実践方法を探っていきたいと考える。

【注】

(1)日本の教師、ICT関係者などにより立ち上げた反転授業を研究するFacebookグループ 「反転授業の研究――思索と実践の記録」(http://flipped-class.net/wp/)による。

(2)外国語教育研究センター中国語チームは2005年度に日本人教員と中国人教員の連携授 業に使用する初級中国語教科書『アカンサス中国語』を作成し、2006年度4月から当

テキストを使用し、2011年に『アカンサス初級中国語』を作成し、現在まで連携授業

のテキストとして使用している。

(3) 拙稿「シャドーイング法の初級中国語教育への応用―教室におけるシャドーイングの 実践を中心に―」『外国語教育論集』第3号、2009

(4)『アカンサス初級中国語』の例文・課文・応用会話は、ネイティブスピーカーの発音に よるデータをインターネット上にアップロードし、学習者の利用に供している。

参照

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[r]

Amount of Remuneration, etc. The Company does not pay to Directors who concurrently serve as Executive Officer the remuneration paid to Directors. Therefore, “Number of Persons”

[r]

For example, to control black vine weevil adults on rhododendron, the Ornamental Application Rates table shows that 0.08 - 0.16 fl. of this product should be applied per 1000 sq.