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再狭窄病変が左室リモデリングに与える影響は明らか

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Academic year: 2021

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(1)

57回北陸循環器核医学研究会 201224

(2)

 急性心筋梗塞後の経過をみるうえで、予後に関与する 左室リモデリングを正確に評価することは重要である。

 左室リモデリングを抑制する方法の一つとして、緊急 冠動脈インターベンションよる早期再灌流療法があげ られる。

 早期再灌流に成功した心筋梗塞患者における慢性期

再狭窄病変が左室リモデリングに与える影響は明らか

ではない。

(3)

 緊急冠動脈インターベンションにて再灌流に成功 した ST 上昇型心筋梗塞( STEMI )患者において、

慢性期の再狭窄病変が左室リモデリングに与える

影響を検討すること。

(4)

心エコー図検査 左室造影検査

99m

Tc‐MIBI gated SPECT 心臓 MRI

心臓 CT

心電図同期SPECTgated SPECT)の普遍化に関するガイドライン

• Gated SPECTは、心筋血流と壁運動の情報とを完全に対応する領域で

精度高く評価できる点が特徴であり、急性心筋梗塞後の心筋血流と 心機能の経過を観察するうえで有用な検査である。

(5)

 2004 年 10 月から 2010 年 4 月までの期間、発症 12 時間以内に緊急冠動脈インターベンションが施行 された初回 STEMI 患者連続 269 例のうち、再灌流 に成功し、亜急性期(発症 4 週以内)に

99m

Tc-MIBI シンチグラフィが施行され、かつ慢性期( 6 - 12 ヶ 月)に冠動脈造影検査および

99m

Tc-MIBI シンチグ ラフィが施行された 109 例を対象とした。

緊急PCI 99mTc-MIBI F/U CAG

99mTc-MIBI

4週以内 6-12カ月

(6)

 慢性期の冠動脈造影検査にて、標的病変部に 50%

以上の狭窄病変が認められた場合を再狭窄と定義し た。対象症例 109 例を再狭窄群 42 例と非再狭窄群 67 例にわけて、後ろ向きに検討を行った。

 左室リモデリングの指標に関しては、全例

99m

Tc-MIBI シンチグラフィを用いた QGS ( quantitative gated

SPECT) にて評価をおこなった。

(7)

0 10 20 30 40 50 60 70

0 20 40 60 80

0 20 40 60 80 100 120 140

LVEDV LVESV LVEF

再狭窄群 非再狭窄群

P=0.698 P=0.994 P=0.578

93.4 96.2

47.4

52.6 53.9 47.4

(ml) (ml) (%)

(8)

84 88 92 96 100

亜急性期 慢性期

(ml)

P=0.544 P=0.0003

再狭窄群 非再狭窄群 96.2±36.6

93.4±36.0

91.3±37.2 88.8±35.2

(9)

36 40 44 48 52

50 52 54 56 58 60

再狭窄群 非再狭窄群

47.447.4

42.2 41.0

57.757.5

53.9 52.6

亜急性期 慢性期 亜急性期 慢性期

P=0.0003 P=0.0003

P=0.069 P=0.0016

(ml) (%)

(10)

0 10 20 30 40 50 60 70

非再狭窄群 再狭窄群

21.4

7.5

(%)

P=0.034

(11)

慢性期再狭窄病変

%梗塞サイズ

(

99m

Tc‐MIBI)

最大

CPK‐MB

左前下行枝病変 病変枝数

発症から来院までの時間 来院から

TIMI3

までの時間

5.82

0.96 1.00 0.55 2.03 1.00 0.99

OR 95%CI

1.12 – 30.20

0.89 – 1.02 1.00 – 1.01 0.11 – 2.69 0.72 – 5.71 0.99 – 1.01 0.98 – 1.01

p Value

0.036

0.200

0.080

0.461

0.180

0.908

0.653

(12)

 非再狭窄群においては、慢性期 LVEDV ・ LVESV の有 意な縮小が認められたが、再狭窄群においては、有意 な縮小は認められなかった。

 LVEDV 変化率> 20 %の左室リモデリングは再狭窄群

において、有意に頻度が高く、また慢性期再狭窄病変

は左室リモデリングの独立した予測因子であった。

(13)

 ST 上昇型心筋梗塞患者においては、急性期の

早期再灌流療法だけではなく、慢性期の再狭窄

病変を予防することが、左室リモデリングの抑制

に重要と考えられた。

参照

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