105
農家における家庭生活の実態調査(その2)
一茨城県鹿島地区とその周辺について一
一
ニ政科研究室 堀 籠 平 吾 中 沢 き み 徳 蔵 き み 吉 田 紘 子
(昭和46年11月4日受理)
1 調査目的・方法 1.衣生活
D 作業衣
(その1)に同じ。
@ (1)形態図1主婦の農作業時における着衣形態につ
∬ 結果および考察 いては,全般的に洋服仕立のものが着用されており,
図 1作 業衣 の 形態
% 82
80 〔]農業団地
目隣接地域
70 Eコ周辺地域
64 6留
60
50
1
47.3洋 1:
40 39
30 29
28 服
20 和. 18
洋 ㌶・
服 1警 11.1
10 タ 咽 .
5 ● 6.8
醒 4 謎 2.7
平 均 和服型 洋服型 1和洋半々 不 明
106 茨城大学教育学部紀要 第21号 、
氓「て和服と洋服型を併用している場合いが多い。 洋服型が多くその他の形態はひくい。隣接地域・周辺地 従来最も多かった和服型はごく僅少にすぎない。地域 域は洋服型が少なく他が多く使用されてている。最も農 別では農業団地が最もこの傾向がつよく,洋服着用者は 業団地が都市型の傾向がつよい。但し本調査では季節年 82%であり和服型の着用者は1名もいない。隣接地域で 令等は考慮していない。
も洋服型の着用が圧倒的に多い。周辺地域では他の地域 (2)所持枚数 図2
に比ぺて和服型および和服型と洋服型を併用して用いる 農作業衣の所持数については図2のとおり5枚以内の 主婦が多い,和服型のみの着用者も13%で他と異ってい 所持が農業団地で一番多く,隣接地域および周辺地域で
(1)
驕Bなお本県農家ヱ般傾向に比較すると農業団地では は5枚以上が多く用いられている。
%
図 2 作 業衣 の 枚 数
50
47.3
40
33
30 29
,/
25
22.8
20.3 ・ ・
20 1
17 17
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〜 6 10 . ■
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10
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噸 ・ .
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0 ∴q・. 1宥 、く・:
平 均 1 〜 5 6 〜 9 10以上
農作業は他の職場と異なり,幾種類もの作業を1人で 業を行なっている場合が多くみられ農薬散布等考慮した 行なう場合が多いので作業の内容に応じた作業衣を数多 場合憂慮すぺき問題である。
く持つことが望ましい。農業団地内の農作業は・ビニー 2)製作(作業衣・普段着・寝具類) 表1 ルハウス等施設内作業が中心であるため比較的軽作業が (1)作業衣は1般に既製品を使用している主婦が多い。
多くなお兼業農家も多いためか・作業衣を持たない主婦 自家製作ではミシン縫いのものが使われている。地域別 も見られた。 では表1のように農業団地で79.6%,隣接地域で51.3%周
(3)作業衣と普段着の区別 図3 辺地域で47.8%という高率を占めしている。しかし1般 農作業衣のまま家事作業へ移行する主婦は数少ない。 主婦の既製作業衣はブラウス等普段着の古くなったもの 着換えてから,調理等を行なう主婦は約60%で着換えを をそのまま使用している場合が多く見られ,男子作業衣 時々する者32・7%を合計して考慮した場合大部分の主婦 のような作業のための衣服が少ない,主婦の作業衣も目 は着換えてから家事作業を行なっている。しかし地域別 的・外観・機能等充分発揮出来るような既製の作業衣が でみると農業団地の主婦は比較的農作業衣のまま家事作 手軽に入手出来ることがのぞましい。なお自家製作の場
堀籠,中沢,徳蔵,吉田:農家における家庭生活の実態調査(その2) 107
図3作業衣と普段着の区別
70
63.4
叫 59.1
50
1 47.8
i ・ 腎 r
, . 44
1 42.6
40卜
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32.7
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6.8 7.6
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@調 i ニド甲辱.
平 均 いっも区別している 時々区別する・区別しない
表1製 作 方 法
[\一一和劇洋服1篠衣1撚とん齢とん1とてら ねま罪うぎん
平 製品19716罰i53・ 21.0 14.0 7.0129.O I 0.4 酬一一
泉毛旧ぬ い1・9・!・ 110.0 39.0 41.0 70.0 43.0 19.0
1 一一一一一一一一一一
均 製 ミシンぬい 0.7 i24.0 1 28.0 31.0 37.0 4.9 15.0 74.0
不 明11引&5 8.4 8.9 7.8 19.0 13.0 6.6
農 既 製 品 一Q0.41796 7軌6}3&gi3a21} 7.4 64.8 1.9
業団地 豪1軍∬q 177・8i O コ.gi35・1352 一一一U1.1 22.2 3L5
製iミ_1・11&511&。i,4、},乳8 0 9.3 {U4.8
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製品19.1 6a5151.3}2qo 一一〒一 }}一==〒:一一一一一
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圏 自浮
ぬ家一一一 冒 79.7 0 111.4 i40.1 14α1
P6&5 40.8 16.7
1地 一 引 1 i
域 一製ミシンぬい1α2 2a6 i 290 29.0 37.1 5.6 17.2 75.3 不 明旨1.o 1 8.91 8.4 1 一11.0 9.1196 15.2
7.7
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P周 一鼈鼈鼈鼈鼈齟製剣a・i6&・y一 一一P4乳8i・4・口6199一一一一一黶@_一二_一 二二ニー:=;===二:二==,
@ 16・31 0
1辺 自手 ぬ い1 77・2 ・a7i3a。1、a、i,軌3 i
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陀 家ドー一一十製ミシンぬ回
3.2 {2α7 33.7 44.6
一璽至⊥4.3i 13.2 72.8 t域 一不 明{1a。i1α9 1
@9.9
一
@3.2 1ε4 16.5 6.5 4.3
108 茨城大学教育学部紀要 第21号 ・ 合でも型紙の作成等が簡便で縫製もかんたんに 図4 ミシンの所有状況
出来るような鱒が不肌ている・轍この方 %1 面の研究が必要であると思う。本県農家ミシン 1
i1) 8叶
所有は図・のようである・ 1 75.5
(2)普段着 全般的に和服は手ぬいで製作し洋 1 服は既製品又はミシン縫いによるものか多い。 70τ1
(1) 口 この傾向は本県1般傾向と同じである。地域別
では和服の場合の手ぬいが79%以上を各地域と 60 普 も占めている。既製品の和服も農業団地で2α4 よ
%とかなり利用されているがその他の地域では
10%に満たない。既製品の利用は今後ますます 20 通 普及されるものと思う。
〔31寝具類 全般的にねまきを・のぞき自家製
10 9.5
作が多い・しかし既製品もかなり利用されい
る。既製品の利用状況を地域別で見ると農業団 3.9 ;
4 停
ザ 1.0
地が他の地域に比ぺて多く利用している,次い 0 ガ 噂り ク
で隣接地域,最も少ないのが周辺地域である。 足ぶみ 電 気 工業用 不 明 手ぬい製作は各地域とも35%以上で,ミシン縫
いの場合は手ぬいよりひくく製作されている。 る場合が多い。農協利用者の非常に少ない事は意外であ 3)購入及び被服計画 った。農協の購買活動に問題があるのではなからうか。
{1)購入場所 地域別では各地域とも近所の小売店を利用している場合
①作業衣 図5のように近所の小売店を利用して購入す が非常に多く見られ,地理的環境によるものと思われる。
図5作業衣の購入の場所
E%
80
75.4 畠
71.1 71.3
7 68.5
゜ 「・ゾ.・
㌃∵
60 ≧.
50
唖こ♂
P嘔m
・い゜.
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甲 甲 ● 嘔 艦
⑳ 近 綜
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の 15.2 } 」 一
10 10
劣店
9
1響9.8∫…3 鞠 ,唱
9.3 9.3 8.9
10.9
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r ■幽、 亀
0
農協
、.4誓賃テ商 墨 誇店
4不明 3.7 ,
S三∵
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熊i ご
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5.1
m 9 °[ワ
平 均 農 協 近伽売司行商 デパート 専門店
〆
堀籠・中沢,徳蔵,吉田:農家における家庭生活の実態調査(その2) 109
②普段着図6のとおり作業衣の場合と同じように近所 接地域の50.3%といつれの地域でも半数以上を占めてい の小売店で買う場合が多いが作業衣のように小売店に集 る。デパートおよび専門店利用は隣接地域が最も多く・
中して購入していない,デパート又は専門店を利用する つぎに周辺地域・農業団地の順に利用している。本県1 (1)
蝠wもかなり多く,作業衣の場合と購入場所を異にして 般傾向に比べると近所の小売店利用が多くデパートの利 いる。地域別では近所の小売店を農業団地の主婦がよく 用は少ない。慣習および地理的条件によるものと思われ 利用し65.7%達している。次いで周辺地域の60.9%,隣 る。
図6普 段 の 購 入 場 所
70
65.9
60.9 60
53
5 邑
50.3 E!! ・
50 普@願:邑デ・㌔
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3.32.1 . 8 ● ■ ■
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0 行商 不明 .:ゴ 二・ ・ ㌦㌔ゴ
平 均 ・近くの小売店 デパート 専門店
{3)購入時の留意点 図7 が全般的には計画的に運用されていない。科学的な衣生 最近の急速な生活水準の向上につれて量的に充足して 活を送るため,被服費の予算化がのぞましい。
来つつある被服はどのような観点から購入されているか ②普段着の利用 表2
普段着についてごく1部分調査したものであるが・図7 普段着の利用はどのように活用されているが 表2 のように全般的に晶質表示を見て購入している,しかし のように,着られるだけ着てあとは小物(農作業補助 まだまだの感がある。取扱いに関する表示記号等につい 衣)または雑布などを製作して利用している。人にあげ ては考慮されず感心がうすい。その他の観点から購入す たり,人と交換したりする事はごく僅かである。地域別
る場合も多く,即ち色柄・サイズ。デザイン・使い易さ には差異は認められない。
等が対象になるものと思われる。普段着の多様化現象は ③保 存表3
見逃がせない。 普段着を保存する場合は表3のように,箪笥類が主で
(2)被賑計画図8 あり・次いで衣裳箱または茶箱などが多く利用されてい
① 予算 大型消費時代に対処して如何に上手に豊かな る。僅かではあるかロッカー等も使用されている。地域 衣生活を送ることが出来るかが問題となるところである 別にはあまり差異は認められない。
110 茨城大学教育学部紀要第21号
図7購入の際の留意点
%60
59.7
56 55.4
噸 ・ ■ ・ ● 53.7
ゴ∴
50 ●
∵
∴貸〜
・:∫!
∵矯
40 瓦緯
贈冒P諱@
33 :㌦マ㌔:1 33.7
品 30.8
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表 い!∴1 :・∴・・
示
憲 戦
20 とい 構::厚猟 ㌦、艫i修
蹟 曳・づ∵
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9.ま
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1 .∴
5.6 τ
1.
●
∴1
2.6 そ :脳に 3.7 窯・ 三:1;、
取扱 の 1.7 2・6@2・1. こ
: ご∴ ∴
0 記臼 他
不闘月 oハ辱■胃o 1くバ ㌔ ∴「,
平 均 品質表示 取扱いに関する記号 撫こ注意しない そ の 他
図8被服費 の 予 算
妻
一)
て 92.3
し、
庶 94.4
き
:㌦∵二二∵
ョ誤 7.6
ま
/) 4.9
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3.7
不一 2.8 平 明
きまっていない 92
均 きまって
「る 5.2
澗
0 10 20 30 60 70 80 90 %
堀籠・中沢・徳蔵・吉田:農家における家庭生活の実態調査(その2) 111
表2 古い普段着 の 利 用 (複数回答)
\一̲1作殖す鵬あ1すてる1犠}〜欝[墾欝会『雛交離勢ぞうきんiその矧不明
総 数 1α818.9 ヒ 311 27 1.5 1.6 0 0.4 75[10 0.5
地 農業団地
0[&5 …
35.2 22.2 14.8 5.6 0 0 68.5 11.1 1.6
域 隣接地域 ・α5巨gI3a・ 29.4
@ i 15.2
1.2 0 0.5 75.6 10.5 0.5
別 周辺地域 艶・レ6陣} 1&5i14.1 1 一
P.1 0 0 78.3 8.7 0
表3 保 存 (複数回答)
、\一_タンス1洋タンス長樹茶箱1衣蜘暢三その倒不剛
総 数17q4135.4 1
6.9 25.413τ7 乳・ P1a61α5 ■ 1 ・ 一一
地 農業団地 i55・6131・5 1.9 33.3 38.9 3.7 16.7 1.9 域 隣接地域 73.9 35.9 14.7 25.6 37.3 7.2 15.9 0.5 別 一一一一
周辺地域 73.9 35.7 25.0 18.5 1 39.1 8.7 20.7 0
4) 被服管理 繊維の種類に応じて洗たく方法を変えることは大多数の
農業団地,隣接地域,および周辺地域における家庭で 家庭で行なわれていない。
1)
フ洗たくの実態を調査し・その結果から鹿島地域開発に 使用している洗剤の種類については前回の調査から,
よる実生活への影響を検討した。 〃石ケンか合成洗剤か〃,〃弱アルカリ性か中性か〃など 1)
前回の調査結果からほとんど全世帯で洗たく機が使用 の区別がしにくいことが分ったので今回の調査では商品 されていることが分ったので・今回は洗たく機が実際に 名を記入してもらい,集計の際に石ケン,弱アルカリ どの様に使用されているか調査した。表4から分るよう 性,中性洗剤に分類した。ほとんどの家庭で合成洗剤が 2)
ノ 本洗いを洗たく機で行ない・すすぎは手でする が 使用されており,昭和37年に行なわれた調査に比ぺ,合 いずれの地域においてももっとも多く・次に 本洗いも 成洗剤の普及が顕著であった。使用されている洗剤は,
すすぎも洗たく機で行なう家庭が多かった・後者は農業 地域により若干の差はあるが,有名メーカーの商品が大 団地においては,他地域・特に周辺地域に比べると著し 部分をしめており,農協などから出されている洗剤はあ
く多かった。洗たく機洗いと手洗いの併用,および手洗 まり使用されていなかった。
いのみの家庭は・農業団地においてもっとも少なく・隣 2種類以上の洗剤を使用している家庭は80%以上あっ 接地域・周辺地域と次第に多くなっている。 たが,弱アルカリ性洗剤と中性洗剤を併用している家庭
は50%に満たず,洗剤の性能などについて注意が払われ表4 洗たく方法 (%)
ていないことが伺えた。
く h̲_i手洗い灘5離繍手1不明 洗剤の使用量については,表5から分るように,洗た 農業団地 1.9140.7 55.6 11.8 くの際に計量していない家庭が多い。洗剤の性能に従っ 隣接地域
?モ地域
2.3i32.2 奄R.3 15・2
64.8 1 0.7
奄V&3;3.2 表5 洗剤の使用量について (%)
1 1 1
総計1a4i3α3 6色・iL2i 「\\偉瀧撹簿1その他i不明
l I
農業団地 35.2 55.6 17,411.8
次に毛糸類の洗たくについては,中性洗剤を使用して i
いる家庭は53%,手洗いを行なっている家庭は40%ある 隣接地域 36.1 59.9m 3.5iO.5
@ 1
が,図9から分るように,中性洗剤を用いてかつ手洗い 周辺地域
@ 一一
1
│8・316α3 5.4 0
をしている家庭は25%にすぎない。又,洗たく方法も洗 一 一 『
剤の区別もしていない家庭が前者とほぼ同数みられた。 て効率よく使用するのに必要な知識の不足が感じられ
112 茨城大学教育学部紀要第21号
図9 毛 糸 洗い の 方法に つい て
(%)
30.4 22.2ォ24.7
28.3
D・●D,
怐怩X 24.1
28.4。・.
@ :::: ● ● 25.926・626.0
㌦∵
・oDo ● ■
怐@o
.●.
B
● ● ■ ● ● ・o● E・
÷} く÷ 14.8
13.1
1≒菖o ●
:<、
13.0
●ら.
D
...
潤
・●oDo ・・潤D
・.oE9
O・●
D
ン:く● ● .●●
ρ㌔、.■
7.2
● ■ ● ■ o●●
9. D・ ト} く・:
赫 1.1
手洗い 洗たく機洗い o
?ォ洗剤 中性洗剤
浜洗い 洗たく機洗い 不 明弱アルカリ系洗剤 弱アルカリ系洗剤
る。 地域においても50%近くある。又使用されている仕上剤 次に・漂白剤,柔軟剤,糊など仕上剤の使用状況につ としては漂白剤がほとんどで糊,柔軟剤などの使用率は いて表6に示した。全く使用していない家庭がいずれの 少ない。これら仕上剤を使用している家庭は農業団地に
表6 仕上剤の使用状況について
1 F:一一一
@、
@\ 、 、
@ \ 使
一用 一こ
て い る 縣て1
一一
\. \1 一一一一一
Y白剤 1柔軟剤 糊 1その他 不 明
戟@ i
睡細地1・α・i臥6122・11.81隣拗副2&9!a−1乳。1。 l l … 1 4。.7i13.O i
@ 4LO「 2.8 1
38.0 ・・111街1i・1・a81 L・ 1
おいて他の二地域よ り若干多く見られる。 洗たくするまでの着用日数については, 下着・仕事着 一週間に洗たくする日数は,いずれの地域においても ねまき,シーツの場合を各々,夏,冬について調査し
、 毎日洗たくする家庭が多く・一週間の平均洗たく日数は た。下着についての場合を図10に示した。農業団地に 農業団地5・3日,隣接地域5・2日・周辺地域4・5日であり・ おける着用日数は夏の場合,1日が98%,2日が2%で 農業団地・隣接地域において頻繁に洗たくが行なわれて あり平均着用日数は1日となる。冬の場合,1日が35 いる。 %,2日41%であり,平均着用日数は2日となる。これ
3)
¥7 −一週間に洗たくする回数 (%) は安田・山階氏等による結果(2〜3日)に比ぺると短
一一 一一一 戸
一一一一
̲\1 冨昨日お響一3回臓話不明 い。着用日数は農業団地,隣接地域,周辺地域の順に長 ュなっている。このことは,農業団地においては・ビニ 農業団地 70.4 1 13.0
・・8ila・ [
i1.8 1、 一ルハウス裁培が主産業となっているため,作業の際の 隣接地域 66.7 12・6 Pτ5ila5 0.7
周辺地域1−一一一一一一一一一一
56.5 1a・113・・いa・ I o 労働条件の影響によりあらわれた傾向であると考えられ
一一一 る。
堀籠,中沢,徳蔵,吉田:農家における家庭生活の実態調査(その2) 113
ま
ま ぎ ま 馨 まま 凍
『 鴨 崎
鱒 ま ・ .o ま ま 門 ま
一 o●h oま 『 ゆ 一 o §、 o 『儒
魁 ⑩ め
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ま ま 匝
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円 § 一
璽
卜 蝋
國 瞭 圏 娩 國 瞭 闘 瞭旺田
榊遮細翌 謹鯉糞 餓鞭 鯉 舵
114 茨城大学教育学部紀要 第21号
ねまきの場合については平均着用日数が夏2.7日(6 ニング店が増えている。しかし,このことはクリーニン 日),冬4・7日(9日),又シーツの場合は夏a8日,冬 グ店の利用状況に酔てあまり影響を与えていな戦 6.1日(8,4日)であり安田,山階氏等による結果(O 前回の調査結果から,被服管理面における科学的な知 内に示した)に比較して非常に短い。これは調査方法が 識の不足が感じられたので,今回はその様な知識を得る 不適当であったため,正確な解答が得られなかったもの ことに対する主婦の積極性について調査した。
と思われる。 図11から分るように・被服管理についての講習会に参 クリーニング店の利用については, 自宅に御用聞き 加したことのある主婦は隣接地域12%,周辺地域6.5%,
にくる場合 , 店に直接持つていく場合 がほぼ同程度 農業団地3・7%と少ない。しかし,参加したことのない あった。利用している品目としてはスーツ,オーバなど 主婦の中にも 機会がなかった , 機会があれば参加し 冬物衣類が多く,その他制服,和服など外出着の洗たく たい と考えている主婦達は合わせて80%近くあり・高 を業者に依頼している。従ってクリーニング店の利用状 い感心を示している・洗たく面にのみついてみても,洗 況は都会に比べると少なく,季節の変り目に利用する場 剤仕上剤についてなど科学的な知識の不足が感じられる 合が多い(年2〜3回)ことが推測できる。又,βクリー ことから生活改良に対する積極的態度を養うことが望ま
ニング店は離れている が隣接地域,周辺地域の場合, しい。
約60%であるが,農業団地の場合13%で,近くにクリ・一 今回の調査においては,質問数の関係から,被服管理 表8 クリーニング店の利用状況につい て
一一一一曜 }一 一 一一
一 一一一一ゴ 1
自宅に御用聞きにくる クリーニング店に直接持っていく 2〜3回に I l 3その他
件T・剛月1回 その他 クリーニング店クリーニング店1その他は近くにある 1は離れている 1
一一皿 }…hn 一一一一黶@ I i
農業団地 1.8 27.8 1、2.9
13.0 37.0
1 13。0 11.81 i
1.8 1
隣接地域 2.1 14.4 20.0 8.2 14.7 1U0.8 0.9 0.7
周辺地域 10.9 23.9 7.6 2.2 4.3 ヒUa3 │・111°1
」黶f一一』一『 一 一 一@ 一一一一一一目}一一P一
『一一 1−■一 一
図11被服管理についての講習会に対する関心度
(%)
44.3 45.7
42.6 ●●●D●
●●毎E.
38.0 ・●・
〆
D●.E. 35.0 ゜∴°
33.3 ●● ◎ ◎ ●■
■ ● ● ●
● ● の ● ■
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●●鴨フ6 ■ ●
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o・9 ゜.∵
●● ■ ■ ● ●
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11.7 ● ● o●● D・
6.5
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3.7 ..oD● く÷ 09E. ÷}
:くく 1÷. … ,●
X●E●
D
♪}: 1.9
@ 1を1
参加した 興味がない 機会がなかった 機会があれば 不 明
ことがある 参加したい
参加したことがない
堀籠,中沢,徳蔵,吉田:農家における家庭蛋活の実態調査(その2) 115
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に関する問題薫のうち洗たくについての大体の傾向が分 るようになっており,一食毎に100点万点とし,50点以 ったにすぎないが,全般的に次の様な傾向を示していた。 下は不可と評価するものである。調査費用,時間共に少
洗たく方法については,洗たく機で洗い,手ですすぐ なく対象が多い場合の栄養調査の一方法として・このカ 家庭が多かったが,農業団地においては・本洗いからす ルテを用いて栄養診断を行なった。その結果は・図12の すぎまで洗たく機で行なう家庭が著しく増えていた。 如くである。一日の平均診断点についてみると,農業団 洗剤,および漂白剤,柔軟剤など仕上剤の使用状況に 地が46・5点,隣接地域49・1点・周辺地域が44・2点と何れ ついては,これらに対する知識が少ないため,充分な活 も不合格圏内に入り,食事内容は,バランスのとれない 用がなされていない。 ことを示している。これを,朝食・昼食・夕食別にみる 農業団地,隣接地域,周辺地域において,顕著な差は と・三地域とも,夕食が高く,次いで朝食・そして昼食 認められなかったが,農業団地,次いで隣接地域にわず という順で,昼食の診断点の特に低いことがうかがわれ かながら開発の影響によると思われる生活合理化の傾向 た。
があらわれ始めている様子が伺える。 (2》食晶群別摂取ひん度
2 食生活 食品を10群に分けて・1人1日当たりのひん度を集計 1)食事内容 したものが,図13である。毎食ごと食べられた計算にな 調査紙に記載された料理名・材料などより・次の事項 るのは,穀類と,淡色野菜だけであるが,魚介類も,周 について考察した。 辺地域では,3回,隣接地域では2.9回,団地では2.6回
(1)栄養水準 と割合高いひん度となっている。次いで多くとられてい 食事内容のおおよその栄養的水準を把握する目的で, るのは,豆及び豆製品であるが,これが比較的多いの バランスに重点をおいた判定法が・日本栄養士会から は,味噌汁を摂取する家庭が多いためである。
4)
u栄養カルテ」の名称で発表されている。これは・六つ (3)米食の回数
の基礎食品群のバランスがよいほど高い得点が与えられ 米食の回数についてみると,表9の如くである。
図12 栄養診 断点分布
1日平均診断点 朝食・昼食・夕食平均診断点
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116 茨城大学教育学部紀要 第21号
図13食品群別1日当りひん、度
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表9 一日の米食の回数(%)
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おとな
一一
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米はあまりたぺない 0 0 0 0 @ 10 1 1
一一一一一 一一
おとなの場合は,殆ど,三食とも米食である。小学生の な農村型である。地域別にみると,農業団地は煮物が少 場合は,学校給食のため,必ず一食は,パン食であり・ なく,抄めもの,揚げものが比較的多く,周辺地域にな 中学生・高校生についてみると・やはりパン食が・多く る程,煮物が多く,抄めもの,揚げ物が少なくっなてい なり・三食とも米食は・50%以下である。 る。亦,和え物のみについてみると,団地ではサラダ類
(4)調理法 が比較的多く周辺地域になる程,酢のものが多くなっーて 献立に使用された調理法の種類とそのひん度を示した いて,団地が洋風周辺にゆくほど和風科理という傾向 ものが,図14である。主食は・三食とも米飯が・全地域 がみられた。
とも85%以上を占めている。副食では・最も多いのは, 以上のような結:果から,食事内容面では,農業団地の
「漬けもの」で.全体の約%を占め・ついで「みそ汁」 方が,やや近代化されているようである。しかし,それ である。「ほとんどそのまま」即ち,なま物・既製品・ は,食事の手間を省こうという傾向と結びつき,インス 常備食品等が,第3位で・次に「煮物」「妙め物」「和 タントもの,既製品,缶詰,魚肉ソーセージなどの使用
え物」「揚げ物」の順になっている。茶わん蒸のよう といった,食生活の簡便化の面での近代化に通ずる感が な,むし物は,0.01回というような結果で,通常の食生 あり,料理の手間のかからないものが増加している。勿 活では・殆どつくられーていないことがわかった。全地域 論それ自体は,けっして悪いことではないが,このこと
とも,ごはんとみそ汁,それに漬け物といった,典型的 から象徴されるように,食生活の改善が,一面からだけ
堀籠,中沢,徳蔵,吉田:農塚における家庭生活の実態調査 (その2) 117
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118 茨城大学教育学部紀要 第21号 ・ とらえられていて,充分に,バランス、よく進められてい 2)食生活の意識
るとはいいきれないうらみがある。このことは,また別 (D 献立の条件
の面からみると,農村生活では,食事そのものよりも, 食生活の意識面として「毎日の食事をつくる場合,第 形として残るものの価値を高くみているため,家計費の 一に考えることは何ですか」という質問に対して,図10 中で,食生活向上に向けられる費用は,あとまわしにな の如く・全地域とも,「家族の好み」を第一に考えてい る傾向が強いことを物語っいる。 る。実際に食事をつくる場合には,家族の好みや,栄養
図15毎日の食事を作る場合第一に考えることは何か
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面,経済面,そして手間のかからぬもの等の要素が,か である。
らみあって,それぞれの家庭に見合った食事内容になる (2)食物費
わけであるが,「家族の好み」が・栄養面の二倍近くに 食物費については,図16に示す如く,「一ヵ月の食物 なっているのには問題があると思われる。家族の好み 費をさちんときめて計画的に使用する」のは,わずかに を第一に考えるということが,必ずしも栄養面をおろそ 1%に過ぎず,「食物費は別にきめていない」が殆どで かにすることにはならないであろうが,前述の食事の平 ある。周辺地域にはおいては,「食物費はきめていな 均診断点の最も高かった隣接地域が,献立をたてる場合 い。」が88%と最も多いにもかかわらず,献立をたてる に第一に「栄養面を考える」との回答も三地域の中で最 条件には,「経済面を第一に考える」との回答率が他の も高い回答率を示していることなど・考え合わせると・ 地域より多い結果であったことは多少疑問を感じた。
やはり・家族の好みだけでは,栄養的な食事にはなれな 3)こどもの食事としつけ
いことを示していると思う。全地域とも家族の好みを考 こどもの食事については,特に,偏食,食事作法,残 慮した上で,栄養面にも,もっと力をそそぐ努力が必要 食,間食等について検討し,あわせて,しつけ面につい
堀籠,中沢,徳蔵・吉田:農家における家庭生活の実態調査(その2) 119 図16 食 物 費 を き め て い る か
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て考察した。その結果は表10,表11に示す如くである。
表10 こどもの食事について(%)
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ヤ食の品目をみると,糖質偏重の傾向がみられ,これ く程よく・しつけ面も,きびしいしつけがなされてい が残食の要因であることもうかがわれた。食事作法に る。地域別にこどもの食事面のしつけ方をみると,倫理 ついては・表10にみられるように,団地より,周辺にゆ 的な面では,周辺地域になる程,関心が高くきびしいし