分流器付可動コイル形電流計の温度補償の設計
西沢隆一*
DesignoftheTemperatureCompensationinPermanent・magnet Moving-coiltypeAmmeterwithaShunt
hy
RiuichiNIsHIzAwA
ThetemperaturecompensationinPermanent-magnetMoving-coiltypeammetercannearly
beaccomplishedifthefollowingconditionac-(αe-am)≦O (1)
issatisfied・Hereα`,aeandamisthetemperature-independenttemperaturecofIicientofthe
currentthroughtheMoving-coil,thetemperaturecoefHcientoftheelasticcoefIicientincontrolspringandthetemperaturecoefIicientofthepolestrengthinPermanent-magnet,respectively・
Thetemperaturecompensationisnotsatisfiedifthewholesignofeq.(1)changes・The
authorappliestheconditiondescribedabovetothekindsofcircuitsusedinSwinburneand
Campbell,respectively,soastosatisfythetemperaturecompensationcondition・Thedesign equationfordeterminingthevaluesofresistanceanditstemperaturecoefIicientnecessaryfor thetemperaturecompensationetcisderivedtheoretically.
1.まえがき
電気計器は,その目的とする電気量の指示値が,その周囲の温度の変化により変化するようでは計 器としての役目をなさない。そこで計器としての役目をなさしめるためには,その周囲の温度が変化 しても,その目的とする電気量の指示値が正確な値より変化しないように温度補償をしなければなら ない。直流用計器として,もっとも正確で,しかももっとも感度のよい可動コイル形電流計は,この 形の他の電気量測定の計器と同様に,広く用いられているから,温度補償についての理論的,材料的 問題は皆無のように考えられるが,分流器付可動コイル形電流計の制御用ばねの弾性係数の温度係数 αe,永久磁石の磁極の強さの温度係数α、,可動コイルの巻線の抵抗と,制御用ばねの抵抗の和の抵 抗の温度係数α1のそれぞれを同時に考慮して,温度補償に用いられる回路の温度補償に必要である 抵抗値,抵抗の未知の温度係数の値等を理論的に定める設計式はない。そこで本文では,この形の電 流計の温度補償には,可動コイルの巻線に流れる電流の温度に無関係である温度係数をα‘とすれば,
αc ̄(αe-am)≦Oが成立するように設計すればよいということを証明し,それをこの形の分流器 付可動コイル形電流計の温度補償に用いられるSzuj"b"γ"e,QZmp6Cノノのそれぞれの方法の回路1)
*電子工学科
-101-
102 金沢大学工学部紀要7巻1号1973
で得られる温度に無関係であるαcに適用して,αe,α、,α1のそれぞれを同時に考慮して,温度補 償に必要である抵抗値,抵抗の未知の温度係数の値等を理論的に定める設計式を近似的に成立する仮
定のもとに導出した。
2.駆動トルクと制御トルク
設計時に同時に測定をして,永久磁石の磁極片,可動コイルの巻線,温度補償に用いられる回路の それぞれの抵抗,制御用ばね等の温度がみな等しい温度ノュ〔。c〕であるとする。このときの永久磁 石の磁極の強さ2)を”`1〔肋〕,真空の導磁率,永久磁石の磁極片の幾何学的寸法,永久磁石の磁極 片からの距離等によって定まる定数をh、,永久磁石の磁極間の空隙内の磁界の強さをH,エール、”`1
〔A刀刎,真空の導磁率を似。=4元/1.7〔H7伽,永久磁石の磁極間の空隙内の磁束密度をB`1=
hHl1=ハル、川’〔z(ノ6/〃〕,可動コイルの巻線に流れる電流をIi`,〔A〕,可動コイルの巻線の平均 の巾をb〔腕〕,可動コイルの巻線の平均の高さをノb〔籾〕,可動コイルの巻線の巻数を〃,可動コイ
ルに働く駆動トルクをnm〔M"/γαd〕,とすれば,
Tac1=B`16ノb"Iim (1)
となるユ)。一方このときの制御用ばねの弾性係数をYii〔ノ69/〃〕,制御用ばねの幾何学的寸法によ って定まる定数をル`,制御用ばねの制御トルク係数を『`ユーノbeYZ1〔M"/γα`〕,可動コイルの回転角 をβ`’〔γ〃〕,可動コイルに働く制御トルクをTe`1〔MMtzd〕とすれば
Te`ユーでM`1
(2)
となり,指針が静止し,指針の指示する電流値を読みとれるのは
Tlz`1=TCD, (3)
の成立するときである。このときの指針の指示する電流値を,標準用精密電流計を用いて校正したと ころ,正確な値であったとする。この永久磁石の磁極片,可動コイルの巻線,温度補償に用いられる 回路のそれぞれの抵抗,制御用ばね等の温度は,同時に全く等しい変化をする(以下これ等四者の同 時刻の等しい温度を単に温度と記する)とすれば,温度/2(ん>ノュ)〔。C〕のときの永久磁石の磁 極の強さの温度係数をα、〔%/。C〕,永久磁石の磁極の強さを,,C`2=川,{1+α、(/2-t,))〔zu6〕,
永久磁石の磁極間の空隙内の磁界の強さをHJ2-ノレ、伽2=ん、川1{1+α、(/2-ノュ)}〔AT/"〕,永久 磁石の磁極間の空隙内の磁束密度をB`2=hHi2=似。h、籾`2=ハル、”`1{1+αm(/2-t1)}=B`1{1+
α、('2-t,)}〔"6/脈〕,可動コイルの巻線に流れる電流の温度に無関係である温度係数をαc〔%/。c〕,
可動コイルの巻線に流れる電流をJ1`2=Ii`'{1+αc(/2-/,)}〔A〕,可動コイルに働く駆動トルクを
n`2〔lWz/、`〕とすれば,nt2=B`26""11`2=B`,肋"11`,{1+αm(t2-ノユ)}{1+αc(/2-/,)} (4)
となるが,
αmaeC2-ノユ)2<1
が成立するから(4)式は
(5)
-102-
n`2-,`1{1+(α、+αc)(/2-/,)} (6)
となる。一方このとき制御用ばねの弾性係数の温度係数をαe〔%/。C〕,制御用ばねの弾性係数を
Yi2=YM1+αe(/2-ノュ)}〔A3g/〃〕,制御用ばねの制御トルク係数を『`2=ノセeYi2=heYh1{1+αe(/2-/')}=て`1{1+αe(t2-j1)}〔MMtz`〕,可動コイルの回転角をβ`2
〔、`〕,可動コイルに働く制御トルクをTe`2〔M'0/”`〕とすれば
Te`2=でM`2=でCl{1+α`(/2-ノュ)}β`2=Te`1{1+αe(ノ2-オュ)}β⑫/β`1 (7)
となり,指針が静止し,指針の指示する電流値を読みとれるのは,(8)式と同様にTI`2=Te`2の
成立するときであるから(6),(7)式より
Td`'{1+(α、+αc)(/2-ノュ)}=Te`'{1+αe('2-ノュ)}β`2/0m (8)
このときの指針の指示する電流値は,(8)式が(3)式と等しくないから正確な値ではない。(8)
式でβ`2=8mのとき
αm+αc-ae (9)
とすれば,(8)式は(3)式と等しくなるから,指針は温度/,〔。C〕のときの指示する電流値と等
しい値を指示するようになる。
3.温度補償に用いられる回路の抵抗と,その温度係数 3.1.Szuj"M,"Cの方法の回路での設計式の導出
第1図の回路')で,温度内〔。C〕の ときの可動コイルの巻線の抵抗と,制御
用ばねの抵抗の和をR,、〔Q〕,抵抗の温度係数α2〔%/゜C〕の抵抗をR2,〔Q〕,
抵抗の温度係数α3〔%/。C〕の抵抗を
j
R3m〔Q〕,AC間の回路に流れる全電流をZt1〔A〕,AB間の可動コイル側の回 路に流れる電流をJim〔A〕,AC間の 回路に並列に接続された分流器の両端間
の電圧をE〔V〕とすれば
C
α1,Rエユ MCは可動コイル
第1図
分流器付可動コイル形電流計の温度補償に用
いるスウインーバーンの方法の回路 Ib1=E
Rs`ユ+R1mR2t1/(Rユ'1+R2`1)
Iim=
E
Rユ`ユ+R3`ユ+Rユ`iR3`1/R2Cユ
となり,(10),(11)式より
Ii1/Iim=1+R1`1/R2`1
(10)
(11)
(12)
-103-
金沢大学工学部紀要7巻1号1973
104
(11)式より
E/E1`,=1+R3C,{1/R1m+1/R2`,}
(12),(13)式より
(13)
-=1+
E
Eml
鰐(L釜器竺, ) (14)
となる。温度ノ2(ん>ノュ)〔。c〕のときの可動コイルの巻線の抵抗と,制御用ばねの抵抗の和の抵 抗の温度係数をα’〔%/゜c〕,可動コイルの巻線の抵抗と,制御用ばねの抵抗の和を
R1c2=R1m{’+α'(/2-ノュ)}〔Q〕,抵抗の温度係数α2〔影/・c〕の抵抗をR2`2=R2`1{,+α2(/2-'1)}
〔Q〕,抵抗の温度係数α3〔%/。C〕の抵抗をRst2=R311{1+α3(t2-j1)}〔Q〕,R,`,+R3m+
R1'1R3`1/R2`,の抵抗の合成温度係数をα・〔%/。C〕,可動コイルの巻線に流れる電流の温度に無関
係である温度係数をαc〔%/C〕とすれば,(11)式と同様にIiC2=-
E
尺,`2+R3`2+R工zR3`2/R2`2
E
R迦蝿'1+αルム)}+R。"'1+"(いた)}+
E
R1`1R3`1{1+α1(ルーノユ)}{1+α3(t2-ノユ)}
R2`1{1+α2(t2-な)}
(Rユ`工+R3,1+R'`1尺3`ユ/R2m){1+αo(/2-ノユ)}
(15)
とおけるから,ここで
RユmR3D1
(R…+R…+ R2m (α…+α団))
αO== (R1`1+R8$ェ+R1'1R3m/R2U,)
R2`ia2(Rユ`ia1+R3`1as)+Rユ`エR3ma1a3
.{'+
R2m(RiCユαユ+R3`1α3)+Rユ`iR3`'(αユーα2+α3)〃た)} (16)
。{1+α2(/2-A)}
である。(16)式のαoは
R2,1α2(R1`ia1+R3`ia8)+RimR3`1aia3 =α2 (17)
R2ti(R1`ユαユ+R3ma3)+R'`lR3`'(αi-a2+α3)
の成立するとき
R'`'α'+R3`'α3+R1mR3`,(α1-α2+α3)/R2`,
αO= R'`1+R3`'+R'`1尺3m/R2`,
となり,温度(/2-A)に無関係となる。そこで(17)式より
(α2-α')(α2-α3)=0
(18)
(19)
-104-
したがって
(20)
α2==α1
あるいは
rY2==α3 (21)
(20)式あるいは(21)式の成立するときαoは,温度(ノ2-A)に無関係となる。また(15)式で
α0(/2-A)<1 (22)
のとき
1102 R'`1+R3`ユ+RユmR3`,/R2`ユ
E {1-αo(j2-ノユ)}=Iim{1-αo(/2-ノユ)}(23)
となり,温度が/’より上昇すれば,可動コイルの巻線に流れる電流1102は,(11)のJ1`1より減
少することを意味している。したがってαo≧0
(24)
でなければならない。一般にある量が温度係数を定義できるような温度変化をする場合に,温度係数 の概念が用いられ,温度が上昇するとき,その量が増加するならば正,減少するならば負と定義され
ている。このことからすれば,可動コイルの巻線に流れる電流は,負の温度係数を有すると考えるべきである。したがって(24)式より明らかなようにαoをそのまま電流の温度係数αcであると考え
ることはできないから
(25)
-αOニーαc
とすべきでa5ろ。
(a),(20)式の成立するとき(α2=α1のとき),
このときのαoは,(18)式より
R,`ユα+R3`,α3+Rユ`ユR3`,α3/R2m
aO=
R1m+R3`エ+R,`ユR3`1/R2`ユ(22),(25)式の成立するとき
(26)
R'`ユαユ+R3C1a3+RimR3`ユα3/R2`ユ
(27)
αc=-αO==--
Rユ`エ+R3`1+Rユ`ユR3`ユ/R2m
となるが,温度九のときの指針の指示する電流値をノュのときの指針の指示する電流値と全く等し くするには,(9)式が成立しなければならない。(27),(9)式より
Rimα1+R3`'α3+R1tユR3`ユas/R2`1-(α`一α、)≦0
尺ユ`1+R3m+Rユ`ユR3`ユ/R2`1 (28)
αC==--
(28)式より
1+(α6-α、)/α,
R3cl= (1/Rim+1/R2`ユ){-α3/α1-(αc-am)/α1}
(29)
-105-
106金沢大学工学部紀要7巻1号1973
となり,(29)式で1+(αe-am)/α1>0であるから,R3m>0であるためには
一(αe-am)/αェ>α3/α1 (30)
でなければならない。(20),(30),(29)式の成立する。(α2-α,),R2,,α3,R3`1を用いれば,
温度補償はほぼ完全になされることになる。(29)式の数値計算結果の一例を第2図に示す。(29)式
の成立するときのE/E1`1は,(13),(29)式よりE_α3/αユー1
E1m・as/α1+(αe-am)/α1
(31)
となり,R1`1,R2`1,R361等には無関係にα3/α1,(αe-am)/α1によって定まる。電流計の内部電 圧降下を小さくするには,(13)式すなわち(31)式のE/E1`1を小さくすればよいのであるから,
α1は銅線を用いるから一定として,α3をできるだけ小さく(最小値はα3-0である),(α・-α、)
をできるだけ負の大きな値にすればよい。(31)式の数値計算結果の一例を第3図に示す。
20
15
10
輿唇
}
5
-0.5-0.4-0.3-0.2-0.1 0
、、ID-0。』
nre-a恥
一一一 αユ
aG-a印一一=Z ̄
第2図(29)式の器-0として髪:蓋をパラメータ
としたα`-α、と_R旦旦の関係α1R261
第3図(31)式の-2且をパラメータとしたα1
αe-am と
α1
E161Eの関係
(b),(21)式の成立するとき(a2-a3のとき),
このときのαoは(18)式より
R1`1α1+R8`1α3+RimR3cェαェ/R2`,
(32)
αO==
Rユ`ユ+R3m+Rユ`ユR3`ユ/R2`1-106-
となり,前記の(a)の場合と同様に(22),(25),(32)式より Rimα1+RSCェα3+R,`ェR3ta1/R2t1
ac--aO=-
Rユ`ユ+R3m+Rエ`エR3`エ/R2`ユ (33)
(33),(9)式より
R1`1α1+R3`1α3+R1t1R3ma1/R2`1 (αe-am)≦0 (34)
αC==‐-
R'`ユ+R3c1+R1mR3`ユ/R2`ユ
(34)式より
R…志'-.;砦云豐滞α‘)一志(35)
となり,(35)式で{1+(αe-am)/αi}>0であるから,R3m>Oであるためには
-(α`-α、)/α'>α3/α1 (36)
-α3/α1-(α・一α醜)/α1>ヱュ且
1+(αe-am)/α1R2'1 (37)
でなければならない。(21),(36),(37),(35)式の成立するα2,尺2`1,α3(=α2),R3mを用い
1.0 20
0.9
0.8
15 0.7
【CO。 0.6
傘
0.5 10
率
10噸一噸“一m
0.4 十
0.J
。。。
5 0.2
体 ・・
0.】
-0.5-0.4-0.3-0.2
--22=旦堅一
cm
-0.10
-0.5-0.4-0.3-0.2-0?I0
ヨーニニユ聖
αL
血をパラメー第5図(38)式の』-0として豊昌をパラメー
R20,α1
の関係夕としたa。-…と急の関係
α1第4図(35)式の-2ユーOとして
αユ
タとした…鰯と鍔
α1-107-
金沢大学工学部紀要7巻1号1973
108
れぱ,温度補償はほぼ完全になされることになる。(35)式の数値計算結果の一例を第4図に示す。
(35)式の成立するときのE/E1mは,(13),(35)式より,
E E 1 (38)
'-0+識)( 1+(αe-am)/α, 1-α3/αユ )
(14),(35)式より
E E 1 (39)
1-器{ 1+(αe-am)/α1 1-α3/α, }
電流計の内部電圧降下を小さくするには,(13)式すなわち(38)式のE/E1mを小さくすればよい のであるからα3(=α2)をできるだけ小さく(最小値はα3=Oである),R2mをできるだけ大き く,(αe-am)をできるだけ負の大きな値にすればよい。(38)式の数値計算結果の一例を第5図に 示す。(15)式のαoすなわち(16)式のαo=0となるR3mは
R2m(1+α2(ルー/,))
R3ti-
(40)
1-α2/αユ+α3(1+R2`i/R'`')/α'+α3(1+R2ma2/R,`,α,)(t2-ノユ)
ここでα3-0とすれば
R3zi=-
1-α2/αェ
R2m{1+α2(/2-A)} (41)
となり,S"/"6"γ"cの方法で求めた式')と等しい式となる。
3.2.QlwOpMノの方法の回路での設計式の導出
第6図の回路で,温度ノュ〔。C〕のときの可動コイルの 巻線の抵抗をRjv`1〔Q〕,可動コイルの巻線の抵抗の温度 係数をα胚〔%/。C〕,αe,α、,α麺〔%/。C〕によって定まる定数を〃抵抗の温度係数α2="αⅢ〔%/゜C〕の抵抗を
R2`i〔Q〕,抵抗の温度係数α3=0の抵抗をRa〔Q〕,AB間の回路に流れる全電流を仏〔A〕,CD間の回路
に流れる電流を恥01〔A〕,AB間の回路に並列に接続さ れた分流器の両端間の電圧をE〔V〕,可動コイルの巻線 の両端間の電圧(CD間の電圧)をEj1f`1-4`1尺、f`,〔V〕とすれば
α2=〃
A B
牡
D
MCは可動コイル
第6図分流鼎鳥付可動コイノレ形電流 計の温度補償に用いるキャ
ンベルの方法の回路 L1=
E
R胚`'(R2`'+R8)+2R2mR3
2Rmrt1+R2tl+R3(42)
LHf`1= Rmr`i(R2`1+R3)+2R2t1R3 E (43)
R2z1-R3
-108-
となり,(42),(43)式より
Ic1
2Rjlfzユ+R2ci+R3
Llf`,
R261 ̄R3 (44)
(43)式より
ERwi(R2Zi+R3)+21?z`iR3
(45)
-==EJfc1 Rjwユ(R2m-R3)
(44),(45)式より
E/四M`1-(L1/4`1-1)R2`1/R"`1-1 (46)
となる。温度/2(/2>ノユ)〔。C〕のときの可動コイルの巻線の抵抗をRⅢ`2=RM`1{1+α胚(j2-t1)}
〔Q〕,抵抗の温度係数α2=〃α〃〔%/。c〕の抵抗を
Rm1(R2`i+R3)+2尺2`iR3
R2`2=R2C1{1+α2(/2-ノュ)}=R2`'{1+"α胚(/2-血)}〔Q〕, R2D1-R3
の抵抗の合成温度係数をα0〔%/。C〕とすれば,(43)式と同様に
LIf`2=
E
RⅢ`2(R2`2+R3)+2尺2`2Ra R2t2-R3
E
Rjw1{1+αjw(/2-Z,)、?z7ITI-平Z7文五=7Z7T-平I?5丁平面コマ百711?5TI~〒57百了7F7171
R2`i{1+α2(/2-A)}-R3
E (47)
R"`,(R2`1+R3)+2R2mR3 {1+αOc2-ノユ)}
R2m-R3とおけるから,ここで
‘FFぞi篝晏芒蓋苧L2l垈ぞi:i:妻L二i蓋芸星型 R胚`ユ(R2m+R3)2R2`1尺3 (R2m-R3)2 }
(R2`1-R3)
R胚`iR2m(R2m-R3)
.('+
R胚`1(R:`1-尺;)-2"R2mR3(R胚`1+R3),榊遡-m)) α狂(48)
.('+ (R2m-R3)
R2tl"α胚(/2-九) }
である。(48)式のαoは
R胚`1(R2`i-R3) 1
R"(R:`1-R:)-2"1M愚(R"+R,)尺銚1-R。 (49)
の成立するとき
-109-
金沢大学工学部紀要7巻1号1973
R璽廻(蓋差主豊MMo鍔:豊美
110
(50)
αO== αⅢ
Rnz`i(R2`'+R3)+2R2mR3
(R2m-R3)
となり,温度(j2-j1)に無関係となるから(49)式より R3
 ̄
R201
1-〃 (51)
1+"R2C1/RJn1
(51)式の数値計算結果の一例を第7図に示す。ここで第6図の回路のブリッジでは,R3/R2m>O
でなければならないから
〃<1 (52)
(49)式すなわち(51)式の成立するときの(50)式は,(50),(51)式より
〃 (53)
αO== αⅢ
2-〃
となる。(47)式で
aoC2-t,)<1 の成立するとき
(54)
’01
,Rll
0.7
0.6
0.5
0.4 *
穂
I
[L』
0.3
0.2
α・Z
0.1
-0.5-0.4-0.3-0.2
--」Yc-am-
aH
-0.10
00.10.20030.40.50.6-打=二旦一
αH
第7図(51)式の慧器をパラメータとした"と
_星些の関係R2t,
αC-am
第8図(58)式の α』I と〃の関係
-110-
RW1(R2`1+R3)+2尺2`ユR3{1-αo(f2-t1)}=LIZ`1{1+αc(/2-/1)}(55)
E
Ihf`2=(R2m-R3)
となり,(55),(53)式より
αc=-αo=-"α"/(2-") (56)
となるが,温度九のときの指針の指示する電流値を温度ノュのときの指針の指示する電流値と全く
等しくするには,(9)式が成立しなければならないから(56),(9)式より
α--"α胚/(2-")=(αe-am)≦0 (57)
(57)式より
〃=
2α2
1-(αe-am)/αⅢ
1α,2(58)式の数値計算結果の一例を第8図に示す。(51),(58)式より
(58)
R3
1+(αe-am)/αⅢ (59)
R2cl ●
1- (αe-am)
('+2鶚)
αjIf
となるから,(58)式の成立するα2の(51)式すなわち(59)式の成立するR2t1とR3を用いれ ば,温度補償はほぼ完全になされることになる。(58),(51)式すなわち(58),(59)式の成立する
ときのIb1/此`1は,(44),(51)式よりZl1
+ 2|〃 Rnrtl
IjfZ1 R2ti (60)
(60),(58)式より
器-1+(1-
40
(α・_士)/α極}鶚 (61) 30
幽贋
’'@E/Em1は(45),(51)式より,
E/EⅡ、=2/"-1 (62)
10
(62)式の数値計算結果の一例を第9図に示す。(62),
(58)式より 0.10.20.30.40.50.6
--〃=ユニ
広矼
E/Emn1--(α・-α、)/αⅢ
1 (63)第9図(62)式の”と命の関係
となる。(47)式のαoすなわち(48)式のαo=OとなるR3は
-111-
金沢大学工学部紀要7巻1号1973
112
{'+子(鮎九M百三FてI +2〃 鵲){+器≦奎宕デ;)圏-〃 (64)
R3=R2m 1+2〃R2m/Rmz`1
ここで(52)式より〃<1であるから αⅡ(j2-t1)<1
の成立するとき(64)式は
(65)
尺。-M'"響琴織鵲-〃
となり,CCZ”MJの方法で求めた式')と等しい式となる。
(66)
4.設計例 設計例を第1表,第2表,第3表に示す。
第1表第1図の回路の設計例(α2=α'のとき)
〈U 31 αa
R'`’lR3mlE
α・%/oclMwoclα…%/℃ αe-am
α1 -I1z1Itl
R2c1lR2mlE1tユ1.005 0.005 0.194 40
-0.03 -0.01 -0.025
1.01 0.01 0.386 40 1.005 0.005 0.0945 20
-0.04 -0.02 -0.02 -0.05
1.01 0.01 0.188 20
1.005 0.005 0.0448 10
-0.04 -0.1
1.01 0.01 OJO8925 10 1.005 0.005 0.00673 2.355
-0.17 -0.425 -0.03
0.01 0.0134 0.00609
1.01 2.355
1.005 0.005
2.22-0.18 -0.45
-0.2 -0.02
0.01208
1.01 0.01
2.220.00498
1.005 0.005 2
-0.2 -0.5
0
0.0099
1.01
0.01 2-112-
第2表第1図の回路の設計例(α2=α3のとき)
0
’一函一血α畷%/・Clα繩%/ocla…%ノ。Cl竿
R1D1R2tl
皿一M R3tlR2zl
E|剛0.005 1.005
 ̄
1.01
0.243 50
-0.03 -0.01 -0.025
0.01 0.64 66.7
0.005 1.005 0.105 22.2
-0.02
-0.04 -0.02 -0.05
0.01 1.01 0.2345 25 0.005 1.005 0.0472 10.53
0 -0.04 -0.1
0.01 1.01 0.0989 11.1 0.005 1.005 0.00681 2.373
-0.03 -0.17 -0.425
0.01 1.01 0.01373 2.387
 ̄
2.24 0.005 1.005 0.00615
-0.2 -0.02 -0.18 -0.45
0.01 1.01 0.01235 2.25 0.005 1.005 0.005025 2.01
-0.2 -0.5
0.01 1.01 0.0101 2.02
第3表第6図の回路の設計例
EYC%/UClam%/UCae-am兜 、12%
【UZL■、二m、
1.1 0.0024410.0454
-0.03 -0.01 -0.025 0.0488 0.0195 40
1.2 0.00488 0.0866 0.00477
1.1
0.0432
-0.04 -0.02 -0.02 -0.05 0.095 0.0381 20
1.2
0.00953 0.0823
1.1 0.0091 0.0399
0 -0.04 -0.1 0.182 0.0729 10
1.210.0182 0.0745 1.1 0.0298 0.01925
-0.03 -0.17 -0.425 0.596 0.2384 2.335
1.2
0.0596 0.03671.1
0.031
 ̄
0.062
0.0181
-0.2 -0.02 -0.18 -0.45 0.62 0.248 2.225
1.2 0.0346
1.1 0.03335 0.0158
0 -0.2 -0.5 0.667 0.02665
20.0667
1.2 0.0303
-113-
金沢大学工学部紀要7巻1号1973 5.むすび
114
本文では,可動コイル形電流計の温度補償の一般的な考え方,分流器付可動コイル形電流計の温度 補償に用いられる回路等について考察したのであるが,
(1)αc,αe,α、のそれぞれが温度に無関係である範囲内で,α←(α6-α、)≦oの成立するとき,
温度が変化しても,指針は温度に無関係にたえず設計時に校正したときの指針の指示する電流値を指
示するようになる。
(2)S”"6"γ"e,Qz”MJのそれぞれの方法の回路で得られる温度に無関係であるαcに前記の 条件を導入し,αe,α、,α1のそれぞれを同時に考慮して,温度補償に用いられる回路の温度補償に 必要である抵抗値,抵抗の末知の温度係数の値等を理論的に定める設計式を近似的に成立する仮定の
もとに導出した。
(3)SzUj"6”"eの方法の回路でα2=α1のとき,温度補償はほぼ完全になされるが,この場合 E/E1c1は,Ri`1,R2`1,尺8`ュ等には無関係にα3/α1,(αe-am)/α1によって定まり,血/Ii`1は E/E1`1には無関係に定められる。またα2=asのときも温度補償はほぼ完全になされるが,この場 合,E/E1`1はR1`'/R2`1,α3/α1,(αe-am)/a1等によって定まり,L1/JimはE/E,`ェを小さく するために,R2mを大きくするから小さくなり,’に近づけることができる。α・=0となるR3`1 でα3=0とすれば,s〃"b"γ"eの方法で求めた式と等しい式となる。
(4)Qz"zp6e〃の方法の回路で〃=-旦竺("<’)の成立するα2を用いれ 2
1amf1-(αe-am)/α胚
ば,温度補償は,ほぼ完全になされる。この場合E/E1`1は,Rmn1,R2`1,R3等には無関係に
(α・-α、)/αⅢによって定まる。またα・=0となるR3でα胚(/2-t1)<,のとき,cα”ルノノの
方法で求めた式と等しい式となる。参考文献
1)電気学会,電気磁気測定,1,,.75~81(昭38-8).
2)竹山説三:電磁現象理論,p、297(昭22-10)
(昭和47年9月18日受理)