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1.韓 国の多 文化 教 育 にお け る外 国 人女性 の位 置づ け

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金 命貞

本 稿 で は、韓 国 にお け る フ ィ リピ ン人 女 性1に 焦 点 を 当 て な が ら、彼 女 た ちが どの よ うに韓 国社 会 に参 加 し、 そ の 中 で も教 育 活 動 に どの よ う に 関 わ っ てい る の か を 、 在 目フ ィ リ ピ ン人 女 性 との比 較 の視 点 を持 ち なが らそ の意 義 を 明 らか にす る こ とを 口的 と して い る。筆 者 は 、 川 崎 市 ふ れ あい 館 を拠 点 とす る在 日 フ ィ リ ピ ン人女 性 た ち の地 域 教 育 活 動 か らフ ィ リピ ン人女 性 の 主 体 性 確 、kとコ ミュ ニ テ ィ形 成 につ い て 在 日 コ リア ン との 関係 で 分 析 を試 み て い た が2、 この よ う な在 日フ ィ リピ ン人女 性 の社 会 参 加 と教 育 につ い て考 え るIlIで、 日本 と 同 じ く フ ィ リ ピ ン人女 性 の 国 際結 婚 が 多 い韓 国 で は、 どの よ う な戦 略 を用 い なが ら彼 女 た ちが 地 域 で生 活 して い る の か、 そ れ をみ る こ と に よ っ て、 地 域 多 文 化 教 育 に お け る 日韓 の相 違 を も明 らか に で きる と考 え た。

1.韓 国の多 文化 教 育 にお け る外 国 人女性 の位 置づ け

韓 国 で は 、2000年 半 ば以 降 の積 極 的 な多 文 化 政 策 の 確 立 ・実 施 に よ り、外 国 人 の社 会 参 加 制 度 が 進 ん で い る。地 方 参 政 権 の付 与 の み な らず 、教 育 にお い て も 「グ ロ ーバ ル 人 材 」と して多 文 化 家 庭 の 子 ど もが 注 目 され る 一 方 で 、 外 国 人 女 性 た ち も韓 国 の 多 文 化 教 育 の現 場 で活 躍 す る場 面 が増 えて きて い る。教 育 を うけ る対 象 と して で は な く、 ア ク タ ー と して活 躍 す る こ とが 多 文 化 教 育 政 策 の 中 で可 能 とな っ て い る。

(1)多 文 化 教 育 のパ ラ ダ イ ム転 換

2006年 に 当 時 の教 育 人 的 資 源 部 が 「 多 文 化 家 庭 子 女 の 教 育 支 援 対 策 」を発 表

して以 来 、 中央 多 文化 教 育 セ ンタ ー に よ る教 材 とプ ロ グ ラ ム 開発 、 市 道 教 育 庁

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へ の 多 文 化 教 育 支 援 な ど を推 進 して きた が 、2012年 の3月 にす べ て の子 ども を、

多 様 性 を理 解 す る 「 創 意 的 グ ロ ー バ ル 人 材 」 とす る こ と を掲 げ た 「 多 文 化 学 生 教 育 先 進 化 方 案 」が 出 さ れ た 。外 国 に つ な が る子 ど もた ち が 増加 し続 け て い る 状 況 の 中 で 、 多 文 化 家庭 の 子 ど も、 呼 び 寄 せ の 中 途 入 国 子 女 な ど、 多 様化 して い る子 ど もた ちの特 徴 に合 わ せ た 教 育 を実 施 し、 公 教 育 のIIIでい か に 包摂 して い くの か を、今 後 の 多文 化 教 育 政 策 の大 きな柱 で あ る と した。具 体 的 な 内容 は、

次 の6つ 一 ① 多 文化 学 生 が 公 教 育 に入 る こ とを 支援 す るた め の 予 備 学 校 及 び多 文 化 コ ー デ ィネ ー ター 運 営 、 働韓 国語 教 育 課 程(KSL)導 入 及 び 基 礎 学 力 の責 任 指 導 強 化 、③ 多 文 化 学 生3と 一 般 学 生 が 一 緒 に学 ぶ バ イ リ ンガ ル教 育 の 強 化 、

④ 多 文 化 学 生 の 進 路 ・進 学 指 導 の 強 化 、⑤ 多 文 化 親 和 的 学 校 の環 境 造 成 、⑥ 一 般 学 生 と保 護 者 に対 す る支援 強 化一 で あ る。

また 、 発 表 直 後 の 同 年5月 に は、 ソ ウ ル大 学 に 委 託 して い た 中央 多 文 化 教 育 セ ン ター が 国 家 平 生 教 育 振 興 院 へ と移 り、振 興 院 の 巾 央 多 文化 教 育 セ ン ター が 今 後 の 多 文 化 教 育 政 策 を推 進 して い く。研 究 中 心 だ った セ ンタ ー の機 能 が 振 興 院 に置 か れ る こ と に よ って 、 現場 との ネ ッ トワー ク ・連携 が 強 化 され 、 そ れ ま で 平 生 教 育 の 領 域 で 実 施 して きた 多 文 化 関 連事 業 を も よ り総 合 的 に推 進 され る 可 能 性 が 出 て きた 。

中 央 多 文 化 教 育 セ ン ター の 多 文 化 チ ー ム は 職 員7人 で 構 成 さ れ 、駆 け 出 しの 段 階 で は あ るが 、大 き く3つ の 事 業 を担 う こ と と なる 。

〈 表1>2012年 度 中央 多文 化 教 育 セ ン タ ー運 営 事 業

中央 多 文 化教 育 セ ン ター 支援 事 業

1.多 文 化 理解 教 育 の た め の教 員遠 隔研 修 課 程 の 開 発 2.多 文 化 学生 の た め の教 師用 マ ニ ュ ア ル 開 発 3.多 文 化 学 生 の進 路 ・進 学 の 相 談 補 助 資料 の 開 発 と

普 及

4.多 文 化 教 育指 導教 育庁 担 当者 ワ ー ク シ ョ ップ 5.多 文 化 に 関 す る認 識 を広 め る た め の優 秀 事 例 公募 6.多 文 化 教 育 関 係者 協 議 会運 営

7.中 央 多 文化 教 育 セ ン ター のHP構 築 と運 営 多文化家庭学父母(保 護者)教 育

支援事業

8.多 文 化 家 庭 の 学父 母 教 育 の 強化 事 業

9.多 文 化 家庭 の 保 護者 の ため の案 内資料 の 制作 と配布

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10.多 文 化 家 庭 の 保 護 者 の ため の 入学 手 続 の 案 内 資 料 の 開発 と普 及

11.多 文 化 担 当 コー デ ィ ネ ー タ ー の研 修 プ ロ グ ラ ム の 開 発 と運 営

出典:国 家 平 生教 育 振 興 院 中 央 多 文 化 教 育 セ ン ター の概 要 よ り(2012年7月31日 付).今 年 度 は上 記 の13事 業 の 中 で7つ に絞 って 推 進 す る 予 定 で あ る。

こ の3つ の 事 業 の 中 で 多 文 化 家 庭 の保 護 者 を 対 象 と した 教 育 支 援 事 業 は 、 2009年 か ら多 文 化 家 庭 平 生 教 育事 業 と して取 り組 ん で きた 事 業4で 、 今 年 度 の 場 合 は 、13の 広 域 自治 体 の大 学 や 市 民 団体 、 図書 館 な どの 機 関 に よ る プ ロ グ ラ ムへ の 支 援 が 決 まっ て い る。他 の2つ の事 業 は、 そ れ まで の 中 央 多 文 化 教 育 セ ン ター の 事 業 に 加 え て 、 新 しい 方 案 の 大 きな 方 向 性 で あ る 「 公 教 育 へ の 包 摂 」 を 目指 す 事 業 で あ る。多 文 化 コ ー デ ィネ ー タ ー の場 合 、全 国 に26人 が 教 育 庁 に 配置 さ れ る予 定 だ が、 不 就 学 ・未 就 学 の 子 ども た ち を掘 り起 し、 家 庭 と学 校 を つ な げ て 呼 び 寄 せ の 子 ど もや 未登 録(オ ーバ ー ス テ イ)の 子 ど もた ち を学 校 に 入学 させ る こ とが 大 事 な業 務 の1つ とな る 。

この2012年 の 方案 は、 い わ ゆ る 「 疎 外 階 層 」 と して きた 多 文 化 学 生 を 「 多 様 な学 生 た ち の 中 の ひ とつ 」 とす る と と もに 、 そ の対 象 に お い て も、 国 際 結 婚 家 庭 と呼 び寄 せ の子 ど もな ど、よ り対象 を拡 大 し、そ うい う多 様 な学 生 た ち を 「 公 教 育 」の 中 に位 置 付 け る な ど、今 まで の パ ラ ダ イム を変 え る もの で あ っ たD。

今 後 の 多 文 化 教 育 政 策 の軸 とな る 「 多 文 化 学 生 教 育 先 進 化 方 案 」は、 中央 多 文 化 教 育 セ ンタ ー と各 地 域 の教 育 庁 、平 生 教 育 機 関 な ど との連 携 を通 して進 め て い くこ と とな る が、 外 国 人 を積 極 的 に教 育 場 面 に位 置 づ け、 活 躍 の場 所 を提 供 して い る の は、方 案 に も明 記 され て い た バ イ リ ンガ ル教 育 と関 連 深 い 。

(2)多 文 化 教 育 を担 う人 材 と して の外 国人 女 性

バ イ リ ン ガル 講 師 の 養 成 は、2008年8月 に教 育 科 学 技 術 部 が 市 道 教 育 庁 と共

同 で構 想 した 「 多 文 化 家 庭 学 生 の力 量 強 化 の た め の 教 育 支 援 方 案 」計 画 を受 け

て始 ま っ た もの で 、今 回 の方 案 に もバ イ リ ンガ ル教 育 を よ り活 性 化 して い くこ

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とが 主 な政 策 の1つ と規 定 され て い る こ と もあ り、① 講獅 の 拡 大 と養 成 の 体系 化 、 ② 講 師 の 質 を高 め る こ と、③ 段 階 別 の バ イ リ ンガ ル 教 育 の テ キ ス ト開発 と 普 及 の 支 援 、 韓 国 人 と外 国 につ なが る多 文 化 学 生 が 一緒 に 学 ぶ ④ バ イ リ ンガ ル 教 育 の 機 会 提 供 や 、⑤ バ イ リ ン ガル キ ャ ンプ の 開催 が 提 示 され て い る。バ イ リ ン ガ ル講 師 の 場 合 は、 主 に 外 国 人 女性 た ち を対 象 に 母語 を 活 か して社 会 に 参加 で きる 制 度 で あ り、 方 案 で は、2011年 の125人 か ら2015年 ま で に1254人 に増 や し、 地 域 も現 在 の ソ ウル 近 郊 の 首都 圏 か ら全 国へ と広 げ て い く予 定 で あ る と

して い る。こ こで は、2009年 か ら大 学 付 属 の 韓 国多 文 化 教 育 研 究 院 で バ イ リ ン ガル 講 師 の養 成 課 程 を開 設 して い る京 仁(キ ョ ンイ ン)教 育 大 学 の事 例 を み て み よ う。

小 学 校 教 員 養 成 大 学 で あ る京 仁 教 育 大 学 は、2009年 に韓 国 多 文化 教 育 研 究 院6を 設 立 し、同 年 か らバ イ リ ンガ ル講 師養 成 課 程(募 集 人 数40人)を 始 め 、現 在 は4期 目に入 って い る。

本 課 程 は、① 教養 科 目(韓 国 の家 庭 生 活 と文 化 、韓 国の 伝 統 文 化 と現 代 文 化 、 韓 国 の 歴 史 ・社 会 理 解 、音 楽 を通 した 文 化 理 解 教 育 、童 話 口演(資 格 課 程)、 美 術 相 談 心 理(資 格 課 程)な どの34単 位)、 ② 教 職科 目(授 業 設 計 及 び授 業 の 指導 案 作 成 と授 業 観 察 、韓 国 の学 校 教 育体 系 の理 解 、多 文 化 教 育 の ため の教 材研 究 、 多 文 化 教 育 の た め の 指 導 法 、授 業 実 習 な どの26単 位)、 ③ 韓 国 語 科 目(韓 国語 教 授 法 、韓 国語 理 解 論 、韓 国 の 言 語 と文化 、韓 国語 文 法 教 育 な どの22単 位)、④ 裁 量 活 動(8時 間)な ど を1年 問(年900時 問、 週5日)に か け て 履 修 し、修 了 時 に は総 長 名 義 の 修 ∫証 が 与 え られ る。

初 期 の 登 録 費(5万 ウ ォ ン)以 外 は全 額 無 償 で行 う もの で 、教 育科 学 技 術 部 が 支 援 し、 京 畿 道 教 育 庁 の委 託 を受 け て 実 施 す る。韓 国語 と 出 身 国 の言 語 が 可 能 な外 国 人 をバ イ リ ン ガ ル講 師 と して 養 成 し、 課 程 を終 え た後 は教 育庁 と連 携 し て 小 学 校 で 働 くとい う就 職 と連携 した シス テ ム を持 っ て い る と ころ が 大 きな特 徴 の1つ で あ る7。課 程 に 応募 す る ため の 資 格 は、 韓 国 で在 住 して い る結 婚 移民 者 で 韓 国 語 の で き る人 、 就 職 す るた め の ビザ を持 つ な ど就 職 に 欠 格 す る事 由 の ない 人 、短 大 卒 業以 上 、週5日 の 全 日制 の授 業 に 出 席 で きる 人 とな っ て い る。

今 ま で の 実 績 をみ る と、2009年 に 修 了 した 第1期 生35人(中 国20人 、 日本6

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人 、モ ンゴ ル5人 、ベ トナ ム1人 、マ レイ シ ア2人 、台 湾1人)が2010年9月 か ら、

2010年 修 了 の第2期 生34人(中 国20人 、 日本6人 、 モ ン ゴル3人 、 タイ1人 、 ベ トナ ム1人 、 ウ ズベ キ ス タ ン2人 、 キ ル ギ ス タ ン1人)が2011年9月 か ら京 畿 道 の小 学 校 に配 置 され て い る8。ほ とん ど1校 に1人 が 配 置 さ れ、 多 くが全 日制 で 働 い て い る。仁 川 地域 の 場 合 は 、2011年 に 募 集 を行 い(修 ∫は38人)、2012年 か ら仁 川 地 域 の 小 学 校 で 活 動 して い る9。教 育 庁 との 連 携 で進 め て い る事 業 で あ る だ け に、 養 成 と研 修 は大 学 が 、 講 師 と して の就 職 は学 校 とのマ ッチ ン グ で 可 能 に す る こ とで 、 確 実 に就 職 に繋 が っ て い る 。そ れ に、 学 校 の 需 要 に応 じて 養 成 す る講 師 の数 を調 整 して い る 関係 で 、仁 川 地 域 は現 在 募 集 して い な い 。

学 校 配 置 後 は 、多 文 化 家 庭 の学 生 に対 して は、 ① 親 の 母 国語 教 育 、 ② 学 校 生 活 へ の適 応 を助 け る こ と、 ③ 韓 国語 能 力 の増 進 、 ④ 相 談 活 動 で 自信 と誇 りを持 つ よ うに す る こ とを 、 一 般家 庭 の 学 生 には 、 ① 文化 理 解 教 育 、 ② 第 二外 国語 教 育 、

③ 多文 化 社 会 に対 す る偏 見 を解 消 す る こ とを 、多 文 化 家 庭 の保 護 者 に は、 相 談 や通 訳、 学 校 か らの案 内 の翻 訳 を、 一 般 家 庭 の保 護 者 と先 生 に は、 文 化 理 解 教 育 と外 国 語 教 育 を実 施 す る こ とが期 待 され て い るlo。実 際 に は一 般 学 生 対 象 の 放 課 後外 国語 教 育 や、多 文 化 家 庭 学 生 対 象 の 文 化 理 解 教 育 、相談 、教 科 教 育 、韓 国語 教 育 、バ イ リ ンガ ル教 育 、放 課後 教科 教 育 、放 課 後韓 国語 教 育 、放 課 後 バ イ リ ンガ ル教 育 な ど、外 国 につ なが る子 ど もを対 象 と した活 動 が よ り多 様 に実 施 さ れ て い るll。

課 程 を履 修 した 後 は 、就 業 管 理 と して フ ォロ ー ア ップ を して い る 。「 第1期 バ イ リ ンガ ル教 授 教 員 就 業 管 理 」の 内容 を み る と、活 動 して い る バ イ リ ン ガ ル教 授 要 員 と配置 学 校 の管 理 職 と多 文 化 担 当 の先 生 に対 す る事 後 指 導 と就 業 管 理 の た め に、 満 足 度 調 査(配 置校 の管 理 職 、担 当 教 師 、バ イ リ ンガ ル教 授 要 員)、 バ イ リ ンガ ル教 授 要 員 配 置 校 へ の訪 問 モ ニ タ リ ング、 バ イ リ ンガ ル教 授 要 員 職 務 研 修(上 半 期 ・ ド半 期)、 管理 職 と担 当教 師 の ワ ー ク シ ョ ップ(配 置 前 は オ リエ ンテ ー シ ョ ン、 配 置 後 は 活 用 実 態 と服 務 関 連)を 行 い 、体 系 的 な運 営 管 理 だ け で な く、 配置 校 の管 理 職 と担 当教 師対 象 の ワ ー ク シ ョッ プ、 バ イ リ ンガ ル講 師 の研 修 を実 施 す る な ど、そ の 質 向 上 を図 って い る12。

各 学校 に ほ とん ど1人 しか 配 置 され て い な い 関係 で 、 そ の学 校 に在 籍 して い

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る子 ど もた ち につ なが る言 語 を全 部提 供 す る こ とが 困 難 な こ とや 、 雇 用 が持 続 され るか ど うか が まだ不 明 確 で あ る こ と、 学校 の 中 で ど うい う役 割 を担 うの か が まだ 曖 昧 で あ る こ と な ど、 課 題 も多 い よ うだ が 、 教 育 だ け で な く就 職 と連携 して い る点 は 、 そ れ まで福 祉 的 視 点 か ら受 動 的 に恩 恵 を受 け る 側 に 位 置付 け ら れ が ちで あ った 外 国 人 女 性 た ち が 母 語 や 母 文化 を学 校 で 教 え る とい う、彼 女 た ち な らで はの 能 力 を充 分 に 発揮 で き る制 度 と して 実 際 に 動 い て い る と ころ は 多 い に評 価 で き る と思 う。

この よ うな バ イ リ ン ガ ル講 師 は 、外 国 人 女性 が 学 校 とい う公 的 な場 で 講 師 の 立 場 で 教 育 に携 わ る こ とに よっ て 、 韓 国 人 の 子 ど もに は 多 様 な 国 の 文 化 や 言葉 の 学 習 を通 して 多 文 化 に関 す る 知 識 や 理解 を深 め る こ とが 可 能 とな り、外 国 に つ なが る子 ど もは 、 母 親 の 出 身 国 の 文 化 や 言 葉 を学 ぶ こ とが で きる と と もに ア イデ ンテ ィテ ィの 形 成 に良 い 影響 を与 え る こ とが で きる で あ ろ う。

た だ、2011年7月 現 在 の京 畿 道 地域 の 多 文 化 家庭 学 生 の 国家 別 の児 童 数 を み る と、[本108人 、 中 国319人 、ベ トナ ム44人 、 フ ィ リピ ン114人 、モ ン ゴル27 人 な ど、728人 の子 ど もが 在 籍 して い る13と い うが 、2番 目に 多 い フ ィ リ ピ ン出 身 の 女 性 は、第2期 バ イ リ ンガ ル講 師養 成 課 程 に合 格 者 が1人 い た もの の、修 了 して い ない た め に学 校 に配 置 され て い ない 。京 畿 道 地 域 に国 際 結 婚 した フ ィ リ ピ ン人 や 子 ど もた ち が 多 い に も 関 わ らず 、 フ ィ リ ピ ン人 女 性 は100人 を超 え る 修 了 者 の 中 に1人 もい ない の で あ る。

在 日フ ィ リピ ン人女 性 の場 合 、川 崎市 ふ れ あ い 館 の 事 例11を み て も、 地 域 教 育 活 動 の 中 で フ ィ リ ピ ンの 言 語 や 文 化 を子 ど もた ち に伝 え る た め の 活動 が み ら れ るが 、 京 畿 道 地 域 に限 っ て み た と きに 、 バ イ リ ンガ ル 講 師 と して 活 躍 す る場 合 は所 見 の 限 りほ とん どみ られ ない の で あ る。そ れ は、 韓 国社 会 で生 活 して い く上 で フ ィリ ピ ン人 女性 た ちが 違 う文 脈 の 中 で 違 う戦 略 を 立 て て い る こ とに も 由来 す るの で あ る。まず は 、在 韓 フ ィ リ ピ ン人 の現 況 か らみ てみ よ う。

2.在 韓 フ ィ リ ピ ン 人 女 性 の 現 況

行 政 安 全 部 が2012年8月 に 発 表 し た 「2012年 地 方 自 治 団 体 外 国 人 住 民 現 況 」

(2012年1月1日 現 在)15に よ る と 、 外 国 人 住 民 は1,409,577人 に 上 り、 全 人 口 の

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2.8%を 占 め て い る 。 こ の 中 で 、 国 際 結 婚 で 入 っ て く る 人 々 は 、 婚 姻 帰 化 者 が 76,473人 で5.4%、 結 婚 移 民 者(韓 国 国 籍 を 持 た な い)が144,214人(10.2%)で 外 国 人 住 民 の15%に あ た る 。国 籍 別 に み る と、 韓 国 系 中 国 人 を含 む 中 国 が 最 も 多 い781,616人 で 、 在 韓 外 国 人 の 半 数 を 超 え て い る 。そ の 次 は ベ トナ ム162,254人 、 フ ィ リ ピ ン59,735人 、 日本38,560人 へ と 続 い て い る 。 フ ィ リ ピ ン 人 は 在 韓 外 国 人 の 中 で 三 番 目 に 多 い の で あ る 。

(1)フ ィ リ ピ ン 人 女 性 の 韓 国 社 会 へ の 流 入

フ ィ リ ピ ン 人 女 性 が 韓 国 に 入 っ て く る ル ー ト は 、 就 業 目 的 の 労 働 者 や エ ン タ ー テ イ ナ ー で 来 る 場 合 と結 婚 に よ る 場 合 の 大 き く2つ が 考 え ら れ る 。

在 日 フ ィ リ ピ ン 人 の 場 合 、 女 性 が 圧 倒 的 に 多 く、 エ ン タ ー テ イ ナ ー か 結 婚 で 入 る こ と が ほ と ん ど だ が 、 韓 国 で は 、2012年1月 現 在 の フ ィ リ ピ ン 人59,735人 の 中 で 勤 労 者 が26,855人 で あ り、労 働 者 と し て 入 っ て き て い る こ と が 最 も 多 い 。 そ れ に 、 フ ィ リ ピ ン 人 男 性 の 割 合 が 日本 よ り高 く、 工 場 な ど で 働 く労 働 者 が ほ

と ん ど で あ る 。女 性 の 場 合 は 、 米 軍 基 地 周 辺 の バ ー や ク ラ ブ で 働 く場 合 と 、 工 場 労 働 者 や 家 事 労 働 者 な ど の 労 働 者 で 働 く場 合 と が 考 え ら え る 。エ ン タ ー テ イ ナ ー の 場 合 は 、就 業 目 的 で フ ィ リ ピ ン人 が 韓 国 に 入 っ て く る1977年 か ら、 そ れ は ギ に エ ン タ ー テ イ ナ ー と し て の 入 国 で あ っ た16。韓 国 の 外 国 人 エ ン タ ー テ イ ナ ー は 旧 ソ 連 出 身 の 女 性 と フ ィ リ ピ ン 人 女 性 が ほ と ん ど だ が 、2004年 の 統 言i に よ る と 、 行 楽 産 業 で 従 事 す る 労 働 者3,104人 中 フ ィ リ ピ ン 人 は2,068人 で 最 も 多 く 、女 性 の 中 で も1,660人 で 一 番 多 い17。 ま た 、2006年 に 日 本 で 興 業 ビ ザ が 厳 格 化 さ れ た こ と も あ っ て 、 日本 の 代 わ り に 韓 国 を 選 択 す る 女 性 が 増 え て い る こ と も考 え ら れ る18。家 事 労 働 者 の 場 合 、 日本 と 同 様 、 フ ィ リ ピ ン 人 が 合 法 的 に 家 事 労 働 者 と し て 働 け る の は 雇 用 主 が 外 国 人 で あ る 場 合 の み で あ るly。 し か し 、 近 年 英 語 教 育 が 熱 心 な 韓 国 社 会 の 状 況 を 反 映 し20、 そ れ ま で 朝 鮮 族 の 女 性 が ほ

と ん ど だ っ た 家 事 労 働 の 領 域 に フ ィ リ ピ ン人 女 性 が 参 入 し て い る21。

そ し て 、結 婚 で 入 っ て く る 場 合 で あ る が 、2012年 の 外 国 人 住 民 の 現 況 に お い

て 、 フ ィ リ ピ ン 人 は 結 婚 移 民 者8,292人 、 婚 姻 帰 化 者5,134人 で 在 韓 フ ィ リ ピ ン

人 の2割 が 結 婚 で 韓 国 に 入 っ て き て い る 。

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〈 表2>国 家別 国 際 結婚 件 数(2003年 〜2011年)

2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 国際結婚総件 数 24,776 34,640 42,356 38,759 37,560 36,204 33,300 34,235 29,762 韓国人男性 と外国人女性 1$751 25,105 30,719 29,665 28,580 28,163 25,142 26,274 22,265 中国 13,347 18,489 20,582 14,566 14,484 13,203 11,364 9,623 7,549 ベ トナ ム 1,402 2,461 5,822 10,128 6,610 8,282 7,249 9,623 7,636 フ ィ リ ピ ン 928 947 980 1,117 1,497 1,857 1,643 1,906 2,072 日本 844 809 883 1,045 1,206 1,162 1,140 1,193 1,124 カ ンボ ジ ア 19 72 157 394 1,804 659 851 1,205 961

タ イ 345 324 266 271 524 633 496 438 354

ア メ リ カ 322 341 285 331 376 344 416 428 507

モ ン ゴ ル 320 504 561 594 745 521 386 326 266

そ の他 1,224 1,158 1,183 1,219 1,334 1,502 1,597 1,532 1,796 出 典:行 政 安 全 部 多 文 化 社 会 支 援 チ ー ム 「2012年 地 方 自治 団体 外 国 人 住民 現 況調 査 結 果 」

(2012年8月)よ り,

〈 表2>か ら 分 か る よ う に 、 韓 国 人 男 性 と結 婚 し た 外 国 人 女 性 はlll国 と ベ トナ ム に 続 き 、 フ ィ リ ピ ン 人 女 性 が 三 番 目 に 多 い 。2000年 代 半 ば か ら ベ トナ ム 人 女 性 が 急 激 に 増 え て い る が 、 フ ィ リ ピ ン 人 女 性 の 場 合 は 横 ば い の 状 態 で は あ る も の の 、 持 続 的 に 増 加 し て い る こ と が み て と れ る 。 日 本 と 同 様 、 在 韓 外 国 人 に お い て も 、国 際 結 婚 に お い て も 、フ ィ リ ピ ン人 は 上 位 を 占 め て い る の で あ る 。

近 年 は 、 今 ま で 欧 米 中 心 で あ っ た 語 学 研 修 や 早 期 留 学 の 地 と し て フ ィ リ ピ ン が 注 目 さ れ 、2000年 代 後 半 か ら は 韓 流 と い う 韓 国 文 化 の フ ィ リ ピ ンへ の 流 入 、 セ ブ ・パ シ フ ィ ッ ク の 就 航 に よ っ て フ ィ リ ピ ン と 韓 国 の 距 離 が 随 分 近 く な り、

フ ィ リ ピ ン に お け る 韓 国 の プ レ ゼ ン ス も 強 くな る 一 方 で あ る22。

(2)在 韓 フ ィ リ ピ ン 人 女 性 の 特 性

こ の よ う に 、 韓 国 に 入 っ て く る フ ィ リ ピ ン 人 女 性 た ち の 特 徴 を 、 在 日 フ ィ リ ピ ン 人 と 比 較 しな が ら 取 り上 げ る と 、以 ドの と お り で あ る 。

第 一 に 、「エ ン タ ー テ イ ナ ー=フ ィ リ ピ ン 人 女 性 」 と い う社 会 的 認 識 が 韓 国 社

会 で は 日本 に 比 べ て 弱 い 。 日本 の 場 合 、 エ ン タ ー テ イ ナ ー と し て 入 っ て き て 日

本 人 男 性 と 結 婚 す る ケ ー ス が 多 くみ ら れ 、 結 婚 生 活 を し て い く 上 で も 日 本 人 夫

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の 家 族 が 偏 見 を 持 っ て い る こ とが 多 く、 こ う い っ た ス テ レ オ タ イ プ に 対 抗 す る こ と が 、 在 日 フ ィ リ ピ ン 人 女 性 の 主 体 形 成 に 大 き い 役 割 を 果 た し て き た23。 こ れ に 比 べ て 、 韓 国 で は エ ン タ ー テ イ ナ ー の フ ィ リ ピ ン 人 女 性 は 米 軍 を 相 手 に し て い る こ と か ら 、 韓 国 社 会 に エ ン タ ー テ イ ナ ー と し て の フ ィ リ ピ ン 人 女 性 の イ メ ー ジ は 一 般 化 し て い な い 。

第 二 に 、 国 際 結 婚 を す る 経 緯 か ら み た と き に 、 専 門 業 者 を 介 し て の 結 婚 以 外 に 、 宗 教(統 一 教 会2う や 恋 愛 結 婚 が 多 く み ら れ る25。韓 国 に 統 一 教 会 で 入 っ て く る 外 国 人 女 性26は 、 日 本 人 に 続 き 、フ ィ リ ピ ン 人 が 多 い 。 国 際 結 婚 を す る た め に 統 一 教 会 に い く ケ ー ス も み ら れ27、 韓 国 人 男 性 と の 結 婚 が 近 年 増 え て い る ベ トナ ム 人 女 性 が 業 者 を 通 じ た も の で あ る の に 対 し て28、 宗 教 や 恋 愛 結 婚 で 入 っ て く る 人 が 他 の 外 国 人 女 性 に 比 較 し た 場 合 多 い と思 わ れ る 。

第 三 に 、 フ ィ リ ピ ン 人 は 他 の 外 国 人 に 比 べ て 早 い 時 期 に 韓 国 社 会 に 入 っ て き た こ と や 、 カ ト リ ッ ク 教 会 を 中 心 に291990年 代 か ら フ ィ リ ピ ン 人 コ ミ ュ ニ テ ィ が 形 成 さ れ 、 そ う い っ た ネ ッ トワ ー ク の 上 に 、 新 し く入 っ て き た 女 性 た ち が コ ミ ュ ニ テ ィ を作 り、 必 要 な 情 報 や 支 援 を 得 る こ と が み ら れ る 。 日 本 も 、 教 会 を 中 心 に フ ィ リ ピ ン 人 女 性 た ち の コ ミ ュ ニ テ ィ が 形 成 さ れ 、 そ こ か ら 様 々 な 活 動 を し て い る 組 織 が み ら れ る が 、 韓 国 に も 教 会 拠 点 の コ ミ ュ ニ テ ィ 形 成 と し て 、 ソ ウ ル 市 の 恵 化 洞 に あ る 教 会 を 中 心 と し た 恵 化 フ ィ リ ピ ン人 コ ミ ュ ニ テ ィ が そ の 代 表 的 な 例 の1つ で あ る 。結 婚 移 民 者 の 場 合 は 、2001年 に 仁 川 市 に フ ィ リ ピ ン 人 女 性 キ ム ・フ ェ が 韓 国 人 と 結 婚 し た フ ィ リ ピ ン 人 の た め の 親 睦 紅 織

「フ ィ リ ピ ン 人 ・韓 国 人 配 偶 者 協 議 会(FillipinoKoreanSpousesAssociation:

FKSA)」 を 組 織 し、 相 互 扶 助 の コ ミ ュ ニ テ ィ を つ く り 、 そ こ か ら 韓 国 社 会 に 必 要 な 情 報 を 得 た り、お 互 い を 支 え 合 っ た りす る こ と が み ら れ る311。

ま た 、 第 四 に 「帰 化=日 本 人 」 と い う 意 識 が 強 い 日 本 社 会31に 比 べ る と、 韓 国 で は 結 婚 移 民 で 入 っ て き た 女 性 た ち が 国 籍 を 取 得 す る こ と に 心 理 的 壁 が 低 い と 思 わ れ 、 そ う い っ た 国 籍 の 壁 が な い 分 、 女 性 た ち の 社 会 進 出 が 非 常 に 活 発 で あ る32。 代 表 的 な の は 、2012年4月 に セ ヌ リ 党 の 比 例 代 表 と し て 国 会 議 員 と な っ た イ ・ジ ャ ス ミ ン や 、安 山 市 で 警 察 官 と し て 働 い て い る ア ナ ベ ル ・カ ス トロ33な

ど 、 多 文 化 政 策 の 展 開 の 中 で 、 彼 女 た ち が 社 会 に 参 加 し て い く制 度 的 枠 紅 み も

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増 え、そ の 中 で 公 的 な場 に進iiiし活 躍 して い る こ とが み られ る。

最 後 に、「 英 語Plを 全 而 的 か つ 積極 的 に 出 して、 韓 国社 会 に お け る フ ィ リ ピ ン人 女 性 の地 位 を作 り出 して い る こ とで あ る。先 述 した よ うに、 京 畿 道地 域 を み た 場 合 、 バ イ リ ン ガ ル講 師 に 活 躍 して い る 外 国 人 女性 の 中 に 、 地域 に フ ィ リ ピ ン 人女 性 が 多 い に も関 わ らず 、 ほ とん どみ られ なか っ た。そ れ は 、 タ ガ ロ グ 語 や フ ィ リ ピ ン文 化 を 了 ど もた ち に 教 え よ う とす る在 日 フ ィ リ ピ ン人 女性 た ち との そ れ とは 違 う もの で あ り、 英 語 教 育 に熱 心 な韓 国社 会 の 英語 教 育 市場 に彼 女 た ちが 参 入 で きる とい う側 面 か らの もの で あ る。ソ ・ウ ン ドク の研 究 に よる と、 フ ィ リピ ン人 女 性 は他 の外 国 人 よ り学歴 が 高 い35と い う調 査 結 果 もみ られ るが 、 フ ィ リピ ン人 女性 が 他 の外 国 人 女 性 に比 べ て経 済 的 自立 度 が 高 い36と い う こ と も、 彼 女 た ち が 英 語 講 師 と して 韓 国 の 教 育市 場 に 関 わ る こ とが で きる と い う現 状 か ら導 き出 され る もの で あ る。

3.在 韓 フ ィ リピ ン人女性 の定 住戦 略 一教 育 との 関わ り方 か ら一

在 韓 フ ィリ ピ ン人 女性 た ちの 韓 国 社 会 にお け る 定 住 戦 略 は 、 フ ィ リ ピ ンが英 語 を共 用 語 と し 「 英 語 」を 資 源 と して 持 っ てい る こ とや、1990年 代 の加 速 化 し た 英 語 教 育 に よっ て 英 語 教 師 の 数 が 不 足 した 結 果 、 そ こに フ ィ リ ピ ン人女 性 た ちが 英 語 講 師 と して 幼 稚 園 な どで 教 える とい う、 彼 女 た ち の 韓 国 社 会 に お け る 社 会 参 加 の 在 り様 と も関 連 が あ る とみ られ る 。

(1)英 語 教 育 市 場 に参 入 して い く在 韓 フ ィ リ ピ ン人 女 性

韓 国の 英 語 教 育 市場 は、1990年 代 後 半 以 降 に金 泳 三 政 権 が 「 世 界 化 戦 略 」 を

打 ち 出 した こ とに触 発 され 、英 語 教 育 の 重 要 性 が 高 ま っ て きた 。当 時 の教 科 部

は、1994年 に 国 際 化教 育推 進 総 合計 画重 点課 題 を 選 定 し、翌 年 に外 国 語教 育 の

強 化 と世 界 化 教 育 の強 化 を推 進 して い くこ と とな る。同 時 期 に学 校 に ネイ テ ィ

ブ ・ス ピー カー(韓 国 で は 「 原 語 民 」とい う)を 入 れ 、活 用 す る こ とが 見 られ始

め る。つ ま り、1995年 か らネ イ テ ィブ ・ス ピー カー を活 川 して い く事業 が始 まっ

た 。

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こ のEPIKプ ロ グ ラ ム(EnglishPrograminKorea、 原 語 民 英 語 補 助 教 師 選 抜 支 援)37は 、2008年 に 発 足 し た 李 明 博 政 権 が そ の 事 業 を 拡 大 し て い る が38、

EPIKの 応 募 資 格 は 、 イ ギ リ ス や ア メ リ カ 、 カ ナ ダ な ど の7つ の 国 の 市 民 で あ る こ と、 英 語 が 母 国 語 の 国 で 中 等 学 校7年 生 か ら教 育 を 受 け 滞 在 期 間 が10年 以 上 で あ る 人 で 、 永 住 権 や 市 民 権 を もつ 同 胞 も英 語 でIll等 学 校 の 教 育 を 受 け た こ と が 証 明 で き れ ば 、 応 募 す る こ とが 可 能 で あ る 。学 校 の 英 語 授 業 の 教 師 と して 韓 国 人 の 先 生 と 一 緒 に 授 業 を す る こ と と な り、 契 約 期 間 は1年(52週)で あ る39。

こ の 資 格 条 件 か ら分 か る よ う に 、 韓 国 の 学 校 の 英 語 教 育 で は 、 英 語 が 母 国 語 で あ る 国 の 出 身 で あ る こ とが 求 め ら れ 、 フ ィ リ ピ ン人 は 学 校 で 英 語 を 教 え る こ と が で き な い10。 た だ 、 ネ イ テ ィ ブ ・ス ピ ー カ ー の 数 は 限 られ て い る の で 、幼 稚 園 や プ レ ・ス ク ー ル 、そ し て 農 村 地 域 な ど の 場 合 は 、ネ イ テ ィ ブ ・ス ピ ー カ ー の 数 が 足 りず 、そ こ に 、 フ ィ リ ピ ン 人 女 性 た ち が 「英 語 」 と い う 資 本 を 手 に 英 語 教 育 市 場 に 参 入 し て く る よ う に な る 。 フ ィ リ ピ ン 人 女 性 が 英 語 の 教 師 に な る こ と41 は ま だ 一 般 的 な 事 例 で は な い も の の42、 い くつ か の 事 例 を み て み る と 、 以 下 の 通 り で あ るd'3。

ま ず 、 行 政 が フ ィ リ ピ ン人 女 性 を 英 語 講 師 と し て 活 用 す る ケ ー ス で あ る 。 国 際 結 婚 で 韓 国 に 移 住 し た フ ィ リ ピ ン人 で あ り な が ら、 韓 国 の フ ィ リ ピ ン人 女 性 の コ ミ ュ ニ テ ィ を 調 べ たAさ ん に よ る と 、 あ る 農 村 地 域 で は 結 婚 で 入 っ て き た フ ィ リ ピ ン 人 女 性 た ち をPPT(PersonalPracticeTraining)を 受 け 、 郡 で 定 め た 基 準 を 満 た し た フ ィ リ ピ ン 人 女 性 を 小 学 校 で 教 え る 資 格 を付 与 して い る 。 ネ イ テ ィ ブ ・ス ピ ー カ ー が 入 ら な い 田 舎 の 地 域 で は 、 地 域 に い る 人 材 を 活 か す 方 法 と し て フ ィ リ ピ ン 人 女 性 た ち を 英 語 の 教 師 に し て い る の で あ る 。 ま た 、 そ の 女 性 た ち は 自 分 た ち で グ ル ー プ を 作 り、 授 業 方 法 を 互 い 教 え 合 う こ と で 、 自 ら の 授 業 ス キ ル を 高 め て い る44。英 語 教 師 と い う 職 に 就 き 、 学 校 で 先 生 と し て 教 え ら れ る こ と の 意 味 は 大 き い の で あ ろ う。地 域 社 会 の ニ ー ズ と 結 婚 移 民 の フ ィ リ ピ ン人 女 性 た ち の ニ ー ズ とが 、 郡 と い う 地 域 行 政 が 仕 組 み を 作 る こ と に よ っ て 同 時 に 満 た さ れ 、実 現 で きた 事 例 で あ る 。

こ の よ う な 農 村 地 域15以 外 に 、 首 都 圏 の 近 隣 地 域 に お い て も 、 よ り安 い 費 用

で 英 語 を 学 び た い 人 た ち が フ ィ リ ピ ン 人 講 師 を 求 め て い る 。次 は 佃 人 で 英 語 を

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教 え る場 合 で あ る。

来 韓 して13年 とな るBさ ん は 、韓 国 人 男 性 と結 婚 した こ と を機 に1999年 に 来 韓 、2005年 か ら英 語 を教 え てい る。多 くの フ ィ リ ピ ン人 女 性 た ち が塾 や会 社 に 属 して 英 語 を教 えて い るの に対 して 、彼 女 の場 合 は 、 イ ン ター ネ ッ トの 求 人情 報 をみ て 英 語 講 師 の職 を得 た 人 で あ る。ネ ッ トで探 した 英 語 塾 に面 接 を うけ る とす ぐ採 用 さ れ、1年 間働 きな が ら韓 国 人 に英 語 を教 え る コ ッ をつ か む こ とに な る。そ の 後 は チ ュー タ ー と して生 徒 を募 集 し教 え る こ と とな る が 、2011年 に 韓 国 国 籍 を取 得 した 後 は、 英 語塾 に 雇 わ れ 、 今 は幼 稚 園 とオ ン ライ ン授 業 、 個 人 授 業 で 英 語 を教 え て い る 。人 材 派遣 会社 か らの 派 遣 よ り彼 女 の時 給 の ほ うが 高 い 。英 語 の 教 授 法 に 関 して は 、独 学 で 身 に付 けた が 、 フ ィ リピ ン人女 性 た ち に英 語 の 教 え方 を教 え る な ど して い る。英 語 講 師 以 外 に多 文化 教 育 講 師 と して も活 動 して い る。英 語 講 師 は工 場 で働 く場 合 に比 べ て断 然 給 料 は 高 く、仕 事 に つ い て も満足 して い る と話 して い た。子 ど もを3人 持 つ 彼 女 の家 庭 言 語 は英 語 と韓 国 語 で あ り、子 ど もに もで きる だ け英 語 を使 っ て い る46。

これ に加 えて 、 中 央 政 府 機 関 の 政 策 を活 用 して社 会 的 企 業 を作 り、 フ ィ リ ピ ン人 女 性 の 英 語 講 師 の 活 動 の 場 を提 供 す る事例 もみ られ る 。

外 国人 女 性 の 就 業 は 李 明 博 政 権 に お い て 重 要 な 成 果 指 標 の1つ で47、就 業 を 支 援 す る事 業 は、 女 性 家族 部 や 雇 用 労 働 部 か ら も取 り組 ん で い る 。女 性 家族 部 と雇 用 労働 部 が 共 同 で 運 営 して い る 「女性 が新 し く仕 事 をす る セ ン ター」で は、

結 婚 移 民 女 性 イ ンタ ー ン制 度 を実 施 、2010年 に は10の 自治 体 で19の セ ンタ ー が 開 設 さ れ 、19プ ロ グ ラ ムが 運 営 され た が 、2011年 に は15自 治 体 で25の セ ン ター が 開 設 して い る。美 容 や 料 理 な どの職 業教 育 訓 練 プ ロ グ ラ ムや 職 務 能 力 向 上 教 育 が 行 わ れ て い る 。ま た、 多 文化 家族 支援 セ ン ター で は、 多 文 化 家 族 就業 連 携 支 援 事 業 を実 施 し、 多 文 化 家 族 就 業 能 力 向上 教 育 や 求 職 相 談、 就 業 斡 旋 、 情 報提 供 な どの 就 業 支援 を して い る 。さ らに 、 雇 用 労 働 部 運 営 の 「 就 職 成功 パ ッ ケー ジ」で は、 貧 困 層 を対 象 と して い るが 、 貧 困 層 の 移 民 女 性 た ち を も支援 対 象 と し、1年 間総 合 的 な就 業 支 援 を実 施 して い る48。この よ う に、 様 々 な 就 業支 援 が 行 わ れ て い る中 で 、雇 用 労 働 部 か ら2010年7月 に社 会 的企 業 の 認 証 を受 け、

結 婚 移 民 女 性 た ち に安 定 的 な什 事 を提 供 す る と同 時 に 、 良 い 質 の 外 国 語教 育 を

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手 頃 な料 金 で提 供 して い る 教 育 文 化 専 門 の 社 会 的 企 業 「Talk,Play,Learn事 業 団」を運 営 してい るの は、釜 山 女性 社 会教 育 院 で あ る。

社 団法 人釜 山女 性 社 会教 育 院 で は 、2008年 に労 働 部 の 支 援 を受 けて 、結 婚 で 入 っ て きた外 国 人女 性 が母 国語 を韓 国 人 に教 え る専 門講 師 課 程 を企 画 し、 そ れ を母 体 に社 会 的 企 業 「Talk,Play,Learn」 が 誕 生 した 。外 国 人 女 性 に は 安 定 し た仕 事 を提 供 し、 受 講生 に は手 頃 の料 金 で よ い外 国語 教 育 が 受 け られ る とい う

「Talk,Play,Learn」 は、 労 働 部 の支 援 事 業 で労 働 部 の認 証 を通 した外 国人 講 師 の養 成支 援 を 行 い 、教 授 法 や言 語 学 、教 育 学 、 児 童 学 、 韓 国語 な どの科 目 を約 200時 間 で 履修 し、3ヶ 月 間 の 外 国語 講 師 養 成 課 程 を終 え た後 は 総 合 テ ス トで 成績 がB+以 上 の 人が 外 国語 講 師 と して 活 動 す る こ と とな る 。外 国 語 は英 語 と 中 国語 、日本 語 で あ る。 個 人会 話 や グ ル ー プ会 話 な ど の会 話 、 住 民 自治 セ ン ター ・ 社 会 福 祉 機 関 な どの機 関 に 出 向 い て い く科 目、遊 びで 学 ぶ 子 ど も英 語 ・日本 語 ・ 中 国語 、HSK中 国語 が あ り、 受 講 料 は他 の 語 学 学校 に比 べ て 安 い 。2012年3月 現 在 、[本 語 講 師3人 、中 国語 講 師5人 、英 語 講 師 は フ ィ リ ピ ン入10人 で 構 成 さ れ て い る49。

す べ て の フ ィ リ ピ ン人女 性 が 英 語 講 師 と して活 動 で き る わ け で は ない が 、 英 語 講 師 と して活 躍 して い る ケ ー スが 日本 で は あ ま り見 られ ない こ とか ら、 在 韓 フ ィ リ ピ ン人 な らで は の定 住 戦 略 の1つ で あ る とい え よ う。

(2)「フ ィ リ ピ ン 人 」か ら 「 外 国 人 」 と い う 自 ら の ア イ デ ン テ ィ テ ィ の 再 構 築 川 崎 市 ふ れ あ い 館 を 拠 点 に 活 動 し て い る 在 日 フ ィ リ ピ ン 人 女 性 の 教 育 活 動 を み る と、 了 ど も に 英 語 を 教 え る こ とが み ら れ る も の の 、 主 に フ ィ リ ピ ン文 化 や タ ガ ロ グ 語 を 子 ど も に 伝 え る 活 動 か ら、 地 域 社 会 で 「「フ ィ リ ピ ン 人 』 と して 生 き て い く 」 こ と で 自 ら を エ ンパ ワ ー メ ン ト し、 主 体 形 成 の ロ ジ ッ ク を 手 に し て い た50。そ れ に 対 し て 、韓 国 に い る フ ィ リ ピ ン 人 女 性 た ち は 、 フ ィ リ ピ ン人 と い う よ り は 、「外 国 人 」 と して 自 分 を 再 構 築 し よ う と し て い る 。そ の 際 の 重 要 な 媒 体 と な る の が 、「英 語 」で あ る 。

1990年 代 以 降 の 世 界 化 戦 略 の 中 で 重 要1生 を 増 し て き た 英 語 は 、1997年 の ア

ジ ア 通 貨 危 機 の 後 、 就 職 に 必 要 な 能 力 の1つ と さ れ 、 英 語 を 学 ぶ こ と が 社 会 的

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に広 ま り強 ま って きた が 、2000年 以 降 に 英 語幼 稚 園 が登 場 す る な ど、英 語 の学 習 年 齢 は低 年 齢 化 し、子 ど もの 教 育 に と って 必 須 の もの とな っ て きて い る。つ ま り、 英 語 は 韓 国 で 安 定 した 地位 を得 る た め の 重 要 な 資 源 とな っ て い る の で あ る。この 「 英 語 」は フ ィ リ ピ ン 人女 性 に、社 会 的 ・経 済 的 地 位 が 割 と低 い韓 国 人 男 性 とそ の 家 族 と の 関係 を再 定 義 す る51こ とを可 能 と して い る 。要 す る に 、「 英 語 」 とい う文 化 資本 を もつ こ とに よ って 、 韓 国 人夫 や 家 族 との 間 の非 対 称 的 な 関 係 が 解 消 され、 対 称 的 な関 係 へ と再 編 され て い くの で あ る。先 述 したBさ ん は、 英 語 講 師 を して い る こ とに姑 が 喜 ん で い て 子 ど もた ち の 面 倒 も見 て も らっ て い る と話 して い た 。そ れ に、 英 語 講 師 で 得 られ る収 入 は 他 の 仕 事 よ り高 く、

そ の 管 理 も 白分 で 行 う こ とが で き、 経 済 的 白立 を も手 にす る こ とが 可 能 とな る。

Aさ ん もBさ ん も家 庭 言 語 と して 韓 国 語 と英 語 を使 っ て い て 、 そ れ は 、母 親 の 英 語 能 力 が 子 ど もの ア イデ ンテ ィテ ィ に肯 定 的 な影 響 を与 え て い る52か らな の で は ない か と思 わ れ る。

そ して 、 この 「 英 語 」 とい う資 源 は、 フ ィ リピ ン人 とい うよ りは 「 外 国 人 」と して の 自分 の 再 構 築 を伴 う もの で もあ る。結 婚 移 住 女 性 の 多 くを 占 め る の は韓 国 よ り経 済 的 に豊 か で はな い 場 合 が 多 く、 結 婚 で 入 っ て きた 人 た ち に は 、 お 金 の た め に韓 国 に きた とい うス テ レオ タイ プ が 付 き ま と う こ とか ら、結 婚移 住女 性 た ちが 同 国 の 女 性 た ちに よっ て 「 他 者 化 」され る傾 向 もみ られ て い る53。この よ う な否 定 的 な レ ッテ ル を 「英語 」の で きる人 に な る こ と に よ っ て優 位 な 地 位 を確 保 す る こ と を可 能 と し、つ ま り、「 豊 か な 国 の韓 国 男性 と結婚 す る た め に 来 た 貧 しい フ ィ リピ ン女 性 で は な く、韓 国 の 人 々 が大 事 な 文 化 資 源 とみ なす 「 英 語 を駆 使 す る外 国 人 』 」54と定 義 し直 す こ とが 可 能 とな る ので あ る。

「 英 語 」 とい う文化 資 本 と 「 英 語 の で きる外 国 人」 と して の ア イ デ ンテ ィテ ィ の 再 構築 は、 韓 国社 会 が 目指 して い る 「 グmバ ル 人 材 」と相 通 ず る もの であ り、

社 会 的 弱 者 で 周 辺 的 な 地 位 に追 い や られ る恐 れ の あ る フ ィ リ ピ ン人女 性 が 、 家

父 長 制 社 会 の 中 で 社 会 の 一 員 と して 社 会 に参加 し教 育 に 関 わ らせ る 道筋 を提 供

して くれ る の で あ る。こ れ は 、 母語 と母 文 化 を資 源 に活 動 して い る他 の外 国 人

女 性 た ち とは 違 う もの で あ り、 さ ら に、 英 語 とい う文 化 資本 を持 た な い フ ィ リ

ピ ン 人女 性 た ち との ギ ャ ップ を 生 み 出 して い るの もま た事 実 で あ る 。講 師 とい

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う社 会 的地 位 へ の評 価 も加 わ っ て、「多文 化 家族 」の レ ッテ ル を 「グ ロー バ ル人 材 」へ と置 き換 え る こ と を試 み て い る の で あ る。た だ 、 英 語 講 師 と して 活 動 で きる事 例 が 、一 部 の フ ィ リピ ン人女 性 た ち に 限定 して い る こ とや 、 英 語 講 師 で 活 動 して い る在 韓 フ ィ リピ ン人女 性 の 当事 者 イ ンタ ビ ュ ーが 充 分 に で きなか っ

ヘ へ

た こ とか ら、 韓 国 社 会 にお け る結 婚 移 住 女 性 た ちの1つ の定 住 戦 略 の 試 論 と し て さ らな る調 査 を重 ね て い く必 要 が あ る。

4.お わ り に

韓 国 の 多 文 化 政 策 の 進 展 の 中 で 、韓 国社 会 に入 っ て きた外 国 人 女 性 た ち を、

そ の 母語 や母 文 化 を活 かす 方 向 で社 会 の人 材 に養 成 し活 動 す る場 を提 供 す る こ とは 、多 文 化 社 会 化 へ の大 きな柱 の1つ に な っ て い る。 しか し、母 語 ・母 文 化 を 川 い る外 国 人女 性 た ち に対 し、フ ィ リ ピ ン人女 性 た ち は 、 母 語 ・ 母 文化 よ りは 「 英 語 」を全 面 的 に出 す 戦 略 を用 い る動 きが み られ た 。この よ うな戦 略 は 、 在 韓 フ ィ

リ ピ ン人女 性 た ち に在 日フ ィ リピ ン人女 性 た ち とは異 な る社 会 や 教 育 の 関 わ り 方 を可 能 と して い る。フ ィ リピ ン人 女 性 の ス テ レ オ タ イ プ を崩 し、「フ ィ リ ピ ン 人 」と して地 域 社 会 に生 きて い く在 日 フ ィ リ ピ ン人 に対 して 、 結 婚 移 民 女 性 、 多文 化 家族 とい う社 会 の レ ッ テ ル を、「 英 語」の駆 使 で き る 「 外 国 人 」と して 自

らの ア イ デ ンテ ィ テ ィ を再 構築 す る こ とで、 周 辺 的 な位 置 に置 か れ てい た 白分 の社 会 的地 位 、家 庭 内 で の 地 位 を逆 転 させ て い るの で あ る。

そ の背 景 に は 、英 語 教 育 に熱 心 な韓 国 な らで はの 教 育 事 情 が あ る にせ よ、「 英 語 」の 文化 資 本 を積 極 的 に 出す こ とに よっ て、 自 らの社 会 的 地 位 、社 会 的 認 識 だ け で は な く、 そ の 子 ど もを も 「グ ロ ーバ ル 人 材 」に位 居 付 け し よ う とす る動 きが 、韓 国 の 多 文 化 社 会 化 へ の流 れ の 中 で み られ る 。つ ま り、 在 日 コ リ ア ン の 公民 権 運 動 とい う土 台 の上 で 自 らの エス ニ シ テ ィ を活 か し、 地 域 多 文 化 教 育 の 活動 の一 旦 を担 う動 きが み られ る 日本 の状 況 に対 して、 当事 者 に よ る公 民 権 運 動 の な か っ た韓 国社 会 で は 、多 文 化 教 育 の政 策 の 中で 自 らのエ ス ニ シ テ ィ よ り は英 語 や 「 外 国 人 」とい う ア イ デ ンテ ィテ ィ を教 育 との 関 わ り方 か ら再 構 築 し て い る様 子 が み られ た。

韓 国 で は 、 そ れ まで 「 福 祉 的 視 点 」か ら教 育 を受 け る受 動 的 な存 在 に留 ま っ

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て い た 外 国 人 女 性 た ち を、「グ ロ ーバ ル人 材 」と して バ イ リ ンガ ル教 育 講 師 や 多 文 化 教 育 講 師 と して 活 躍 して い る場 而 が増 え 、 国 の 制 度 の 中 で外 国 人 女性 た ち が 教 育 活 動 を して い く土 台 が 生 まれ て き てい る。そ れ が 、 どの よ うに 地域 社 会 で 彼 女 た ちの 主 体 的 な 地 域 多 文 化教 育 実践 と して根 差 して い くの か 、 考察 を今 後 深 め て い く必 要 が あ る。 さ らに 、在 日 フ ィ リ ピ ン 人 と在 韓 フ ィ リ ピ ン人 女性 た ち の 問 で み られ る定 住 先 で の 定 住 戦 略 の 違 い が どの よ うに 社会 の 多 文化 化 に 影 響 して い くの か も今 後 の 課 題 と した い 。

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韓 国 にお け る フ ィ リ ピ ン人 女 性 に関 す る先 行 研 究 を み る と、 在 韓 フ ィ リ ピ ン人女 性 た ちの 特 性 が 変 わ る こ とを 受 け 、 エ ン タ ー テ イ ナ ー と して 入 って きた フ ィ リピ ン人 女 性 を対 象 と した研 究 か ら、 現 在 は国 際 結 婚 で入 っ て く る フ ィ リ ピ ン人 女性 の現 状 や 子 ど もの 養 育 や 教 育 問 題 な ど を分 析 した研 究 が 行 わ れ て い る 。

金 命 貞 「フ ィリ ピ ン人 女 性 の 主 体 性 確 立 と コ ミ ュニ テ ィ形 成 一 地域 教 育 活 動 を事 例 に一 」『 人 文 学 報 』No.456(首 都 大 学 東 京 都 市 教 養 学 部 人 文 ・社 会 系 、東京 都 立 大学 人 文 学 部)、2012年 、pp.1‑20.

多 文 化 学 生 とは 、外 国 に つ な が る 児童 ・生 徒 の こ とを指 す.

対 象 を保 護 者 に して い る の は 、 他 の 中央 政 府 機 関 に よる 事 業 との 重 複 を避 け る た め で 、 教 育科 学技 術 部 に よ る政 策 にお い て は 「多 文化 家 庭 」「多 文 化(家 庭)学 父母 」 と い う用 語 を、女性 家 族 部 で は 「 多 文 化 家 族 」とい う用 語 を使 っ て い る の もそ の理 巾 か らで あ る。こ の事 業 の 場 合 は、 プ ロ グ ラム を受 け る 学 習 者 の 半 分 が 多 文 化 家 族 で あ る 必 要 が あ り、内 容 は教 育 情 報 提 供 プ ロ グ ラ ム、夫 婦 教 室 、メ ン トリ ング プ ログ ラ ム な ど で あ る。国 家 平 生 教 育 振 興 院 中 央 多 文 化 教 育 セ ン タ ー多 文 化 チ ー ム ・朴 セ ボ ム さん 聞 き取 り調 査 よ り(2012年7月31日).

金 命 貞 「韓 国 の 多 文 化 社 会化 へ の 試 み は ど う な る の か」 『 東 ア ジ ア社 会 教 育 研 究 』第 17号 、2012年 、PP.215‑221.

韓 国 多 文 化 教 育 研 究 院 は 、 バ イ リ ンガ ル講 師 の養 成 以 外 に も、 通 訳 ドウ ミ(助 っ 人) の 養 成 、教 師 研 修 教 育 、多 文化 教 育研 究 及 び書 籍編 纂 、多 文化 教育 関 連 事業(全 国バ イ リ ン ガ ル ス ピー チ 大 会 な ど)を 行 っ て い る。京 仁 教 育 大 学 韓 国 多 文 化教 育 研 究 院 リ フ レ ッ トよ り.

「石 剋 ヱ 音Lη叫 旦 刈3フ101奇 魁(判 吾朴 磐層 斗 碧 」(京仁 教 育 大 学 第3期 バ イ リ ンガ

ル 講 師 養 成 課程)案 内 よ り.

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第3期 生 で 教 育 を 受 け て い た の は 、 中 国17人 、 日本8入 、 モ ン ゴ ル6人 、 台 湾2人 、 ウ ズ ベ キ ス タ ン3人 、キ ル ギ ス タ ン1人 、 タ イ2人 の39人 で あ る 。Ibid.,

仁 川 広 域 市 の バ イ リ ン ガ ル 講 師 を 国 籍 で み る と 、中 国18人 、 日本13人 、モ ン ゴ ル5人 、 ウ ズ ベ キ ス タ ン1人 、 キ ル ギ ス タ ン1人 の38人 で あ る 。石 剋 ヱ 舟 しn軒 ヱ 妊 尋 叫{}糾 旦 舟(甚 子 ♀1『uト 暑 糾 フ凶 司一/恐 含 ♀1魁 。1号 ・a・ 判な 朴̀を ぱ叫 碧 』(京 仁 教 育 大 学 韓 国 多 文 化 教 育 研 究 院 「 多 文 化 家 庭 学 生 の た め の バ イ リ ン ガ ル 講 師 養 成 課 程 』)よ り.

恕 剋jl舟 し 月司一jl重}号1斗 呈 糾jl{キ 望 〒』 副 『illvlO1号q(判jl午 豆 副 引 唱 平}司071Hi 刈 』(京 仁 教 育 大 学 韓 国 多 文 化 教 育 研 究 院 『 第1期 バ イ リ ン ガ ル 教 授 教 員 就 業 管 理 評 価 白 書 』),2011年,p.4.

Ibid.,pp.40‑41.

Ibis.,p.5.

Ibid.,p.43.

詳 し く は 、 金 命 貞 「フ ィ リ ピ ン人 女 性 の 主 体 性 確 立 と コ ミ ュ ニ テ ィ 形 成 一 地 域 教 育 活 動 を 事 例 に 一 」 『人 文 学 報 』No.456(首 都 大 学 東 京 都 市 教 養 学 部 人 文 ・社 会 系 、東 京 都 立 大 学 人 文 学 部)、2012年 、Pp.1‑20.を 参 照 し て ほ し い 。

碧 想 唱 冠 早 叫 是 糾 入}司 ス1割 唱 「2012'‑aス1懇 ス}ス1吐刈 到 号 勉 午 剋 醒 屠 至 昇 石 叫 」(行 政 安 全 部 多 文 化 社 会 支 援 チ ー ム 「2012年 地 方 自 治 団 体 外 国 人 住 民 現 況 調 査 結 果 」, 2012年8月)よ り.

ダ ンサ ー や 歌 手 な ど の 外 国 人 の 芸 能 人 が 流 入 し 始 ま っ た1990年 代 後 半 、 エ ン タ ー テ イ ナ ー の ビ ザ で 韓 国 に 入 る フ ィ リ ピ ン 人 女 性 が 急 増 し、 同 ビ ザ で 入 国 し た ア ジ ァ 人 の 中 で フ ィ リ ピ ン 人 は85%以 上 を 占 め て い る 。1997年 か ら エ ン タ ー テ イ ナ ー ビ ザ で 入 国 し た フ ィ リ ピ ン 人 女 性 の 数 は 男 性 に 比 べ て2倍 以 上 に 増 加 し て い る 。 明 刈 司 『Q 号 ・ ヰ ぱ91量 号 ・zoh}(召 ♀(召 州 畳 毬 唱 干 一 フ図 善91製 司 平ユ ・ 井 ぱ暑 ぞ 弔 皇 呈 」 。1糾 明 スド¶尋 丑1¶ 糾 組 州 朴 可 ♀1を 呈(ベ ク ・ジ ェ ヒ 「 外 国 女 性 の 韓 国 性 産 業 流 入 に 関 す る 研 究 一 ギ ジ 村 の フ ィ リ ピ ン女 性 を 中 心 に 』梨 花 女 子 大 学 大 学 院 修 十 論 文),2000年, pp.30‑31.

巫 ス1旦 豆 三 入1‑『 司 。}ム王 叫 呈 入iq手 刻園 層 暑 ♀1軋01T(卑 習q刈 屠 斗 週 叫 一 を 号 皇 呈o↑6}週 司 望01想 晋q石 咽 暑 奇 ・ 響皇 呈 』 帽 晋 司 剛 叫 ヱ 叫 朴 叫 ♀1芒 呈(辻 本 登 志 子 「デ ィ ア ス ポ ラ と し て の 主 体 形 成 の た め の 移 住 女 性 の 抵 抗 と 戦 略 一 韓 国 に 移 住 し た フ ィ リ ピ ン人 女 性 た ち の 経 験 を 巾 心 一 』聖 公 会 大 学 博 士 論 文),2006年,P.26, 韓 国 の 場 合 、 日 本 と 比 較 し て ビ ザ が 出 る の が 簡 単 で 、 芸 能 人 に 対 す る 条 件 が そ れ ほ

ど厳 し く な く 、 パ ス ポ ー ト と ビ ザ だ け 問 題 な け れ ば 、 入 国 の 手 続 き は 容 易 で あ る と

い う 。ベ ク ・ジ ェ ヒ,np.C2t.,p.38.ま た 、 キ ム ・ ミ ン ジ ョ ン に よ る と 、 興 業 ビ ザ の 厳

格 化 に よ っ て 日 本 に 行 く こ と が 難 し く な っ た フ ィ リ ピ ン の 芸 能 移 住 者 た ち が そ の 代

わ り に 韓 国 に き て お り(p.224)、 実 際 に イ ン タ ビ ュ ー を し た 一 人 は 、 お 兄 さ ん が 自 分

の 口本 行 き を 非 常 に 反 対 し た の で 、 韓 国 に 来 た と 答 え て い た(p.228)と い う 。石 望 碧

(18)

「尋 琴 叫 看 互 望 叫 。1旦 叫 到 望 司 平1(判7干 牛:̀界 スレ甘 斗 罰 日 司 。1t「'朴 ・1」 『 号 君

。困 。阻 干 』19{2互(キ ム ・ ミ ン ジ ョ ン 「 韓 国 に お け る 観 光 ホ テ ル の ラ イ ブ バ ー の フ ィ リ ピ ン 人 女 性 歌 手 一 「ミ ュ ジ シ ャ ン 』 と 『 エ ン タ ー テ イ ナ ー 』 の 問 一 」 「 東 南 ア ジ ア 研 究 』 第19巻 第2号),2009年.

19し か し、 ソ ル ・ ド ン フ ン に よ る と 、1989年4月 に 江 南 地 域 で 不 法 で 家 事 労 働 者 と し て フ ィ リ ピ ン 人 女 性5人 が 摘 発 さ れ た 事 件 が あ っ て 、 そ れ が 韓 国 で 発 見 さ れ た 最 初 の 移 住 労 働 者 で あ る と い う 。Seol,Dong‑Hoon(2000)"ForeignWorkersinKorea:

IssuesandDiscussion",InKASARINLAN.・PhilippineJournalofThirdLTrorld

Studies.15(1),p.115(辻 本 登 志 子:2006年,op.cat.,p.23.よ り再 引 用).

20韓 国 人 の 雇 用 主 は 、 大 学 卒 業 の 学 歴 と 英 語 ・韓 国 語 の で き る 人 を 探 す 場 合 が ほ と ん ど で 、 外 国 人 の 家 事 労 働 者 に 関 す る バ ク ・ホ ン ジ ュ の 論 文 に は 、 大 学 の 卒 業 資 格 を 持 っ て い て も 、 ア メ リ カ や カ ナ ダ 、 イ ギ リ ス な ど か ら 来 た 外 国 人 だ け が 英 語 講 師 と し て 働 け る 就 業 規 定 の た め に 、 家 事 労 働 者 で 就 職 を 決 め た フ ィ リ ピ ン人 女 性 の 事 例 が 出 て く る 。叫 菩 三 千 『Oト 千01・0フ 杯 ト!L苦 ス}到 召 咽 含 暑 洲 早 暑 暑!L苦 潮 釧 ロ1‑f‑,ぱ 3}遇 糾 』 。1重 糊 ス圏 叫 皿 明 軒 羽 叫 λ}軒 報}呈(バ ク ・ホ ン ジ ュ 「 移 住 女 性 の 家 事 労 働 者 の 経 験 か ら み た ケ ア 労 働 の 意 味 構 成 と 変 化 』 梨 花 女 了 大 学 博 十 論 文),2009年, pp.184‑185.

21フ ィ リ ピ ン 人 女 性 た ち は 、 韓 国 系 中 国 人 よ り 月20万 〜30万 ウ ォ ン ほ ど 安 く、 英 語 が 可 能 で あ る こ と か ら 了 ど も の 英 語 教 育 を 考 え る 上 で も 人 気 が 高 い が 、 訪 問 就 業 (H‑2)ビ ザ で 合 法 的 に 働 け る 韓 国 系 中 国 人 と 違 っ て 、 他 の 外 国 出 身 の 家 事 労 働 者 は 不 法 で あ る 。東 亜 日報(2012年2月21日 付)よ り.フ ィ リ ピ ン 人 女 性 の 家 事 労 働 者 の 求 人 は 、 専 門 的 に 紹 介 す る 紹 介 所 と と も に 主 に ネ ッ トで 行 わ れ て い る 。代 表 的 な の は 、ナ ニ ー ・ジ ョ ブ ズ(http://www.nannyjobs.co.kr)で 、他 に も2009年 に で き た フ ィ リ ピ ン 人 家 事 労 働 者 専 用 の サ イ ト(http://ph.nannyjobs.co.kr)、 ネ ッ ト上 の カ フ ェ (htpp://cafe.daum.net/nannyjob/)が あ る 。

22フ ィ リ ピ ン へ の 韓 国 資 本 や 韓 国 人 の 流 入 は 、2000年 代 以 降 に 急 速 に 拡 大 し 、2006年 以 降 、 韓 国 人 は フ ィ リ ピ ン を 訪 問 す る 外 国 人 の 巾 で 一 番 多 い,韓 国 人 の フ ィ リ ピ ン 訪 問 人 数 は 、1998年 の6万3千 人 か ら2008年 に は そ の10倍 の61万2千 人 に 増 加 し て い る 。PIO(習 「辛国 週 号 刈 碧 喜01手 ○『思91左 号7}司 奄 印 州 毛}尋 魁 干 」 「 暑 窄}叫 入10}

q子 」20{2互(キ ム ・ ド ン ヨ プ 「フ ィ リ ピ ン 国 際 結 婚 移 住 女 性 の 超 国 家 的 形 態 に 関 す る研 究 」 『 東 南 ア ジ ア 研 究 』20巻2号),2010年,p.49.

23金 命 貞 「フ ィ リ ピ ン 人 女 性 の 主 体 性 確 立 と コ ミ ュ ニ テ ィ 形 成 一 地 域 教 育 活 動 を 事 例 に 一 」 『 人 文 学 報 』No.456(首 都 人 学 東 京 都 市 教 養 学 部 人 文 ・社 会 系 、東 京 都 立 大 学 人 文 学 部)、2012年 、pp.13‑15,

24例 え ば 、バ ク ・ヘ ギ ョ ン と イ ・ジ ェ ギ ョ ンが 行 っ た イ ン タ ビ ュ ー 調 査 に 参 加 し た6人

中 統 一 教 会 で 結 婚 し た 人 は2人 、 恋 愛 が1人 、友 達 の 紹 介 が2人 、仲 介 業 者 が1人 で あ っ

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た。叫 司 ぞ ・01ス η石 「望 剋 芒 冠 叫 皇 呈 λ101手 石薯91唄 翌 一 ぐ}琴91週 司羽 石 薯ol手 ol想q入 圏1{}号 ・ 習皇 呈 」『7ド 弄叫 呈 重}』 刈22唱4互(バ ク ・ヘ ギ ョン、イ ・ジ ェギ ョ

ン 「脱 貧 困戦 略 と して の移 住 結 婚 の 逆 説 一 韓 国 の フ ィ リ ピ ン結 婚 移 住 女 性 の事 例 を 中心 に一 」『 家 族 と文 化 」第22集4号),2010年,

252009年 全 国 多 文 化 家 族 実 態 調 査 にお い て 、 日本 人 の7割 が 、 フ ィ リピ ン人 の3割 が 宗 教 機 関 を通 じて配 偶 者 に 出会 っ た と答 え て い た。招 念 遭,翌 暑 を,碧 フ1組,。1司碧91

『2009遇 週 河Ll斗{}重 丁7}一 等 杢1剛呈 入}一 望〒一 』旦 君昇 ス1升等 早'TT明 想 早'S}旦 君 入団q子 週(キ ム ・ ス ン ク ォン、ソ ル ・ド ンフ ン、チ ョン ・ ギ ソ ン、イ ・ ヘ ギ ョン他 『2009 年 全 国多 文 化 家 族 実 態 調 査 研 究 』保 健 福 祉 家 族 部 ・法 務 部 ・女 性 部 ・韓 国 保 健 社 会 研 究 院),2010年.

26韓 国 で 韓 国 人 男 性 と外 国 人 女 性 との 結 婚 が 多 く な り始 め る の は 、1980年 代 後 半 か らで あ る が 、 こ の 時期 は主 に統 一教 会 に よる 結 婚 が 多 く行 わ れ て い た 。統 一 教 会 は、

1980年 代 末 か ら韓 国 の 農 村 青 年 と 口本 人 女 性 の 国 際 結 婚 を進 め 、1988年10月 に6,500 組 が 結 婚 を して い た。1992年 に韓 国 人男 性 と結 婚 した 外 国 人 女 性2,057人 の 中 で 日 本 人 女 性 は1223人 で あ っ た が 、 韓 国 に お け る 国 際 結 婚 の 初 期 段 階 で は 統 一 教 会 が 行 っ た 韓 国 人 男 性 と 口本 人 女 性 との 国際 結 婚 が 多 か っ た の で あ る。金 奄 弁 「到 号 剋 岳 杢10手 早 暑 酬 詮 号 斗 刃 暑 一覗 司 剋 。1想暑z・ 醤皇 呈 」 『 ス隠 朴 斜 ス隠 暑 司.』

8週2立(ユ ン ・ヒ ョンス ク 「外 国 人 出 身 農村 主 婦 た ち の 葛 藤 と適 応 一 フ ィ リ ピ ン人 女 性 を 中 心 に一 」 「 地 方 史 と地 方文 化 』8巻2号),2005年,pp.299‑300.ま た 、 キ ム ・

ドン ヨプ もフ ィ リ ピ ン人女 性 の場 合 も1980年 代 か ら宗 教 団 体 の結 婚 斡 旋 プロ グ ラム を通 して韓 国 に移 住 してい る と して い る。キ ム ・ド ンヨ プ,op.C2f.,p.32.

27バ ク ・ヘ ギ ョ ン と イ ・ジ ェ ギ ョ ンの調 査 対象 者 の 一 人だ っ た リナ は統 一 教 会 の 結 婚 募 集 女 性 に誘 わ れ て韓 国人 男 性 と結 婚 した と話 してい た。

28延 世 大 学 金 賢美 教 授 聞 き取 り調査(2012年7月30日)よ り.

29フ ィ リ ピ ン人 女 性 の 場 合 、 統 一 教 会 や カ トリ ッ ク教 会 を通 して接 触 す る こ とが 容 易 で あ る。ユ ン ・ヒ ョン ス ク,op.C2t.,p.306.

30辻 本 登 志 子 「 松 下 国際 財 団 ア ジ ア ス カ ラ シ ップ韓 国 留 学(2003〜2005年)成 果 報 告 書 」 松 下 国際 財 団(現 松 下 幸 之 助 国際 ス カ ラ シ ップ),2005年.

31佐 久 間孝 正 は 、日本 に お け る 国 籍取 得 に つ い て 「国籍 取 得 は 、も っ ぱ ら帰 化 す る こ と と同様 に使 用 さ れ てお り、帰 化 の 条 件 が 他 国 よ り厳 しい の も、外 国人 を 『口本 人 の よ うに』す る こ と、 す な わ ち 日本 人 に 『自然 」に 『 馴 化 」 『 同 化 』す る こ と と結 び つ い て い る」 と指摘 す る 。佐 久 聞 孝正 「 在 日 コ リア ンと在 英 ア イ リ ッ シ ュー オ ー ル ドカマ ー

と市 民 と して の権 利 一 』東 京 大 学 出版 会,2011年,p.163.

32フ ィ リ ピ ン人 の 中 で 国籍 取 得 者(婚 姻 帰 化 者)は5,134で 、 国籍 取 得 を して い な い 結

婚 移 民 者 が8292人 で あ る こ と を考 え る と、約4割 の 人 が 韓 国 国籍 を 取 得 して い る こ

とが 分 か る。行 政 安 全 部 多 文 化 社 会 支 援 チ ー ム 「2012年地 方 自治 団 体 外 国 人 住 民 現

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況 調 査 結 果 」よ り.

ア ナ ベ ル さ ん の場 合 は 、 外事 課 の 特 任 警 察 官 と して働 い て い るが 、 そ れ ま で英 語 や 日本 語 な ど の言 語 話 者 が 対 象 だ った の が 、 タイ や ベ トナ ム な どの 少 数 言 語 話 者 も対 象 と なっ た こ とか ら受験 し、2009年 に採 川 され 、 現 在 安iil市で働 い て い る 。ア ナ ベ ル ・ カス トロ さん 聞 き取 り(2012年7月31日)よ り.

フ ィ リ ピ ンが 英 語 を共 用 語 に して い る こ とか ら、業 者 が 仲 介 す る と き の謳 い 文句 に

「2世の英 語 勉 強 、フ ィ リ ピ ン人 新婦 な ら心 配 あ り ませ ん」を掲 げ て い る な ど、英 語 を 重 要 視 して い る 韓 国社 会 にお い て 、 フ ィ リ ピ ン人女 性 との 国 際結 婚 に 「 英 語 」とい う 変 数 が 影 響 して い る と思 わ れ る 。キ ム ・ヒ ョ ンギ ョ ン他 は 、フ ィ リ ピ ン人女 性 の ほ と ん どが フ ィ リ ピ ン語 以 外 に英 語 を使 用 して い る こ とか ら子 ど もの 教 育 に も役 立 つ と い う点 を仲 介 業 者 が 強 調 して い る こ とか ら も、 フ ィ リ ピ ン人 女 性 との 結 婚 が 大 き く 増 加 して い る と して い る 。召司 を ・杢1暑手 「 週 司 副 望善01手(判 想91耐 号 望善 想 暑 醒 ・ ぽ(¶豊 魁q〒 一 」『 軋 号 ス関 λ圃 想 讐 斗 叫 ス1』19{4互(キ ム ・ヒ ョンギ ョン、シ ン ・

ドン ジ ュ 「フ ィ リ ピ ン結 婚 移 住 女 性 の 韓 国 結 婚 生 活 現 状 に 関す る研 究 」『 韓 国 地域 社 会 生 活 科 学 誌』19巻4号),2008年,p.520.

ソ ・ウ ン ドク は、 フ ィ リピ ン人 女 性 が 他 の 国 出 身 の女 性 た ち に比 べ て 学 歴 が 高 く職 業 も専 門職 出 身 が 多 い こ とか ら プ ラ イ ドも高 い と指 摘 し て い る 。杢 喜 円 『 召 薯 。1望 ス}°1を薯 司号 州 司 ス1ゼ 閣 脅 皇 剋 州 糾耐(ヨ 子 』忍 叫 司 司.皿 司朴 科 ♀1告呈(ソ ・ウ ン ドク 「 結 婚 移 民 者 の 結 婚 適 応 に 関 す る影 響 要 因 に関 す る研 究』新 羅 大 学 修 十 論 文), 2006年,p.67.

フ ィ リ ピ ン人 女 性 は 、ほ とん どが 高 校 以上 の 卒業 者 で(キ ム ・ヒ ョ ンギ ョ ン、シ ン ・ ドン ジュ,op.C2t.,p.520.)、 ユ ン ・ヒ ョンス クが 行 った フ ィリ ピ ン人 女 性20人 を対 象 と した 調 査 にお い て も、そ の ほ と ん どが 教 育 水 準 が 高 く、す べ て高 校 卒 業 以 上 で 、そ の 中 で3人 が 英 語 講 師 を して い た。ユ ン ・ヒ ョ ンス ク,op.Ctl.,p.313.

在 韓 外 国 人 に関 連 した 活 動 を して い る団 体 の 人 々か ら、「フ ィ リ ピ ン人 女性 た ち が 他 の外 国 人 に比 べ て 経 済 的 自立 が 高 い 」と何 度 か 聞 い た こ とが あ る 。

2012年3月 か ら はCPIK(ChinesePrograminKorea)が 始 ま り、中 国 人 の ネイ テ ィブ ・ ス ピ ー カ ー を 韓 国 に 招 き教 育 現 場 で 活 用 して い く事 業 と して2012年 度 か ら200人 規 模 で 開 始 され た 。2012年3月29日 教 育 科学 技 術 部 報 道 資 料 よ り.

延 世 大 学 金 賢 美 教 授 聞 き取 り調 査(2012年7月30口)よ り,

EPIKに 関す る情 報 は 、 国 立 国 際 教 育 院 の ウ ェ ヴ ・ペ ー ジ(http:んwww.niied.go.kr) とEPIK専 用 の ウ ェ ヴ ・ペ ー ジ(http://www.epik.go.kr)か ら引 用 した。

クル ス(Cruz)在 韓 フ ィ リ ピ ン大 使 は 、結 婚 移 民 者 な どが英 語 の教 師 を して は い る が 、

英 語 の教 師 と して 雇 わ れ来 韓 す る フ ィ リ ピ ン人 は い な い と した。な ぜ な ら、 韓 国 で

英 語 教 師 と して 雇 わ れ る に は 、 次 の3つ の 要 件 一 ① 英 語 が 公 用 語 で あ る 国 の 出身 者

で あ る こ と、② 英 語 を 教 え る 学位(ELS)を 持 っ て い る こ と、③ 韓 国 と出 身 国 との 問

参照

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