低VOC塗装によるVOC削減効果の
「見える化」事業成果報告
東京都 環境局 環境改善部 化学物質対策課 高橋 輝行
2
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
S63 H2 H4 H6 H8 H10 H12 H14 H16 H18 H20 H22 H24 二酸化硫黄
二酸化窒素
SPM
光化学オキシダント
PM2.5
年 度
ディーゼル車 走行規制開始
0 5 10 15 20 25
0 5 10 15 20 25
1975~1979 1978~1982 1981~1985 1984~1988 1987~1991 1990~1994 1993~1997 1996~2000 1999~2003 2002~2006 2005~2009 2008~2012
(日)
(時間/局)
3
折れ線グラフ(左軸):時間値0.12ppm以上となった一般局1局当たりの時間数 棒 グ ラ フ(右軸):光化学スモッグ注意報発令日数
急激に増加
4
光化学 オキシダント
SPM PM2.5
ボイラー・
焼却炉等 蒸発系固定
(63%)
自然由来(植物等)
自動車・
船舶等
一般家庭・
オフィス 工場・給油・
屋外塗装等
2010年度 69.7千 t/年
塗装 21%
(工場内塗装 8%)
(工場外塗装 13%)
印刷 15%
給油等 14%
ボイラー等4%
自動車 15%
一般家庭・オフィス 16%
蒸発系 固定発生源
6割
工場内塗装
排ガス処理装置で回収可能
屋外塗装
塗料からのVOCは そのまま大気へ
VOC
屋外塗装の低VOC化は重要
低VOC製品の普及・啓発
●印刷・塗装等を発注する事業者等に対する、
VOC排出の少ない仕様での発注の普及
工場における自主的取組への技術支援
●印刷、塗装等のVOCを排出する 事業者に対する、対策技術の普及
排出事業者の取組を促進
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塗料品質基準と表示 塗装技術の普及
建設物の評価方法 品質、施工技術、コスト、
工期等、低VOC塗装技術の 課題抽出と、これまでの改善 状況
削減対象とするVOCの 種類
各業界の役割分担 環境物品調達への検討
ル ー ル 化 の 方 向 性 を 検 討
低VOC塗料の規格化、マーク化
低VOC塗装技術の普及方法
<提案内容>
建設物塗装時のVOC排出量算出や 削減効果の評価方法
<検討内容>
・学識経験者、業界団体が参加
・低VOC塗料の規格化の提案
・業界アンケートによる低VOC塗装の現状把握
等を検討
・低VOC塗装システムの実績
・VOC排出量の算出試案
① ほとんどの事業者で低VOC塗装の受注可能。
ただし作業者への技術指導が必要と回答。
② コスト増や発注時期(乾燥時間の確保に関する 条件が厳しいため)について発注者側に配慮を 求めている。
施工現場、設計の事業者へ低VOC塗装に 関するアンケートを実施
施工現場事業者(建築・土木)のアンケート結果
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① 低VOC塗装についての認識が低い。
② 土木構造物の設計で、塗装時等のVOC排出へ の配慮を求められるケースは、ほとんどない。
③ 橋梁塗装の設計で塗装仕様を発注者に提案する ことは、実績や性能の不足から難しい。
設計側事業者のアンケート結果
施工現場、設計の事業者へ低VOC塗装に 関するアンケートを実施
橋梁・鋼構造物への重防食塗装でもオール 水性塗装システム(防食下地~上塗りま で)が存在する。
防食性、耐候性、塗膜との付着性は、溶剤 形と同等である。
臭気は、ほとんどない。
価格比は、溶剤形に比べて高価
溶剤形塗料より乾燥が遅く、たれやすいこ とから、ぬれ膜厚の管理が必要
硬化前に結露や降雨があると、白化、割れ、塗料流れが起きることがあり、施工時の環 境管理に配慮が必要
塗装前の素地状態が悪いと、塗装後の剥離 等の影響が出ることもあるため、素地調整 を十分に行う12
13
塗装工事等の発注者を対象とした、工事仕様書の参 考となることを目的とした技術資料
屋外塗装 水性塗料、低溶剤形塗料、弱溶剤形塗料
その他建築資材 屋上防水、床塗料、内装用接着剤構造物(橋梁・鋼材)
C-5塗装系の低VOC塗装 VOC削減率が65%と なっている。
構造物(橋梁・鋼材)Rc-Ⅳ塗装系の低VOC塗装
② 低VOC塗装によるVOC削減効果を”見える化” 16 東京都
「東京都VOC対策ガイド(建築・土木工事編) 改訂第2版」
屋外塗装分野の低VOC塗装技術のまとめ→普及 しかし・・・
そこで・・・
屋外塗装工事事例の 情報を公募します!
① 低VOC塗装の適用可能性調査
塗料の使い方は塗装対象ごとに様々 そもそもどれくらい
VOCが出るん だろう?
今回の塗装工事では どんな対策技術が 使えるんだろう?
排出実態や 対策の効果が 見えにくい
仕様を見直すことで これだけVOCが削減
できるのか!
18
・・・
水性塗料 低溶剤塗料B(刷毛&ローラー)
低溶剤塗料A(刷毛&ローラー)
低溶剤塗料A(エアスプレー)
溶剤系塗料
VOC対策 ③VOC対策 ②VOC対策 ①現状の仕 様標準
20%
40%
50%
90%
VOC削減率
鉄 鋼 面
VOC排出量(kg)
塗装面に適用できる塗装仕様を提案し、
排出削減率を試算
・・・
従来 仕様 現状の 仕様 VOC 対策① VOC 対策② VOC 対策③
・・・
溶剤系塗料
(エアスプレー)
低溶剤系塗料A
(エアスプレー)
低溶剤系塗料A
(刷毛&ローラー)
低溶剤系塗料B
(刷毛&ローラー)
水性塗料C
(エアスプレー)
取り得る
対策ごとに 見える化
※表中の数値はイメージです
・実際の施工で発生するVOCの定量化
・VOC削減レベルや塗膜寿命を考慮した代替可能な塗装仕様 を提案
・代替した使用を適用した場合のVOC削減率を試算
・低VOC塗装の実例(共同住宅、橋梁等)を公表
見える化事業
塗装のVOC削減レベルの評価を行い、施主(デベロッパー・
自治体・管理者)、施工者(建築系・土木系)に低VOC塗装 での設計施工を促す
都では塗装以外の分野 でもVOC削減対策を
行っています
対策ガイドは、工場内塗装、印刷、金属表 面処理、クリーニングの4分野を対象とし た、対策技術の解説書21
印刷での設備工程改善の一例
22
2006年発行。発行後10年経ったこと から、今年度改定を実施。<主な改定内容>
最新動向に合わせ、排出抑制策を見直し
作業環境改善効果を追加
ランニングコストの削減効果を詳細化22
23
※民間専門家
24
VOC対策の意義
VOC排出抑制技術
事業者及び業界団体の 取組事例
対策によるメリット24
2008
年度以降、業種別に年間7
~10
回程度開催。主な演題
・都内VOCの現状と夏季VOC対策の重要性
・工場内塗装等有機溶剤業務における作業環境管理
・自動車板金におけるVOC削減方法
・広がる粉体塗装の用途
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27年度夏季VOC対策セミナー(作業環境編)
・低VOC塗装技術の普及に向けた取組について
・塗料業界におけるVOC対策の取組と最新の動向
・低VOC塗装技術の適用によるVOC排出削減効果の「見える化事業」
27年度夏季VOC対策セミナー(塗料編)
・環境に配慮した印刷発注方法
・CSR活動と環境負荷低減に配慮した印刷発注 27年度夏季VOC対策セミナー(印刷編)
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日常生活の中で、低VOC製 品の選びかたを紹介するパン フレットを作成
水性塗料、低溶剤、弱溶剤系塗料を使用しま しょう。
塗料の保管、貯蔵管理を徹底してください。(缶のフタを閉める、直射日光を避ける)
都庁舎から見た富士山
(平成26年12月)