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平板載荷試験に使用する簡易反力装置に関する研究

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Academic year: 2022

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(1)Ⅲ-24. 第37回土木学会関東支部技術研究発表会. 平板載荷試験に使用する簡易反力装置に関する研究 千葉工業大学. 学生会員. ○柏木. 茂・岩崎. 大輔. 千葉工業大学. 正会員. 渡邉. 勉・小宮. 一仁. 1.はじめに 地盤の平板載荷試験は、原地盤に剛な載荷板を介. を広げる仕組みである。外側と内側のパイプの穴に. して荷重を与え、この荷重の大きさと載荷板の沈下. ピンを挿入し所定の角度(20°、25°、30°、35°、. 量との関係からある深さまでの地盤の変形の強さ. 40°、45°)に抵抗翼を固定する。 (図‐1)この. などの支持力特性を調べる。しかし実荷重分の重さ. 装置を複数本設置し、平板載荷試験の反力として用. を載荷するため、実際の試験では荷重をかける際に. いる。. バックホウなどの重機や何枚もの鋼板を使用して. 3.引抜き抵抗試験. いる。そのため、広いスペースが必要となり、さら に時間、費用が問題となっている。. 引抜き抵抗試験とはボーリング孔に簡易反力装 置を入れ抵抗翼を広げ、孔壁に食い込ませた状態で. そこで本研究では、平板載荷試験が簡単に行える ように、人力で移動・設置・回収ができる簡易反力. 油圧ジャッキを用いて引き抜き、その時発生する反 力を荷重計を用いて測定する試験である。. 装置を作製し、野外試験の結果を用いて引抜き抵抗. 対象とする地盤は砂質土(飯岡研修センター)と. 理論値の検討、引抜き抵抗試験の実測値との比較を. 関東ローム(千葉工業大学千種寮)の 2 種類である。. して装置の実用化を目的としている。. 各地盤の土質特性については表‐1 に示す。. 簡易反力装置とは地中で抵抗翼を広げて固定す 表‐1 各地盤の土質特性. ることにより引抜き抵抗力を発現させる装置であ る。本報告はより大きな反力が得られると考え、抵 抗翼の枚数を従来の 3 枚から 5 枚に増やした。. 砂質土地盤 関東ローム地盤 (飯岡研修センター) (千葉工業大学千種寮) 16.893 13.989 γ t(kN/m³) 4.3 59.69 C (kN/㎡) 36.59 25.8 φ (°) 試験地盤. 2.簡易反力装置 作製した簡 易反力装置の 使用法はハン. ジャッキ. ドオーガーに. で広げる. G.L.. よって掘削し. である。引抜き抵抗理論値を求める際に使用する。. れ、装置の内. 引抜き抵抗試験は砂質土地盤で、深さ 1400mm. 1400. た孔内に簡易 反力装置を入. これらの値は一面せん断試験によって求めた値. 外側パイプ 内側パイプ. の固定し試験孔 150mm(条件 A)と試験孔 200mm 抵抗翼. (条件 B)の 2 条件、関東ローム地盤で、試験孔を. 側、外側のパ. 200mm に固定し深さ 1400mm(条件 C)と深さ. イプ上部に取. 700mm(条件 D)の 2 条件で行った。条件 B、C、D. り付けた鉄板. 抵抗翼の. について試験結果を引抜き抵抗理論値とともに図. の間隔を、油. 角度. ‐3 に示す。 条件 B では抵抗翼の角度が 40°、45°の時に反力. 圧ジャッキ用 いて広げるこ とにより抵抗翼. 150~200. 単位:mm. 図‐ 1 簡易反力装置の概要. が小さくなったが、条件 C、D では抵抗翼の角度の増 加に伴い反力の値が大きくなった。このことから、抵. キーワード 平板載荷試験 簡易反力装置 引抜き抵抗試験 連絡先 〒275-0016 千葉県習志野市津田沼 2-17-1 千葉工業大学 TEL047-475-2111.

(2) Ⅲ-24. 第37回土木学会関東支部技術研究発表会. 2.5. 抗翼の角度の増加とともに反力が大きくなるというこ. 理論値. とが推測できる。さらに、孔壁の崩壊が大きい砂質土. 2.0. 地盤では反力を得にくく、孔壁の崩壊が少ない関東ロ. 反 力 1.5 ( t 1.0 f ). ーム地盤では反力を得やすいということがわかる。 また、条件 C、D の比較から地表面からの深さが 大きいほど反力が大きいということがわかる。. 実測値. 試験孔 200(mm) 深さ 1400(mm). 0.5. 4.引抜き抵抗理論値の算定方法. 0.0. 従来、反力である引抜き抵抗力を算定する方法とし. 20. 25. スコーン法に基づいている。その他にも様々な方法が. Tug π d A  la τ q  A(1). 45. 2.5 理論値. 提案されてきた。その中で本研究に応用できそうな算. G.L.. 40. 砂質土(条件 B). 用鉄塔設計基準(JFC-127)」があり 1)、いずれもアー. ー体拡大部分上端の支圧抵抗」の和から極限引抜き力 ( Tug )を算定する方法に準じて計算を行った。 (式 1). 35. 抵抗翼の角度(°). て建築学会の「鉄塔構造計算基準」や電気学会の「送電. 定方法と地盤工学会基準に定められている 2)「アンカ. 30. 反 力 ( t f ). 試験孔 200(mm) 深さ 1400(mm). 実測値. 2.0. 1.5. 1.0. 0.5. 0.0 20. Z. 25. 30. 35. 40. 45. 抵抗翼の角度(°). dA la. A  d A  0.077  5. 関東ローム(条件 C) 2.5 理論値. 抵抗翼の幅 抵抗翼の枚数. 図‐2 抵抗翼の各長さ 式の要素を図‐2 に示す。ここで d A は孔壁に食 い込んだ抵抗翼の深さ、la は孔壁に食い込んだ抵抗 翼の支点までの高さ Z は孔壁に食い込んだ抵抗翼. 試験孔 200(mm) 深さ 700(mm). 実測値. 2.0. 反 力 1.5 ( t 1.0 f ) 0.5. の中心までの深さを表す。 今回製作した反力装置で試験を行った結果は、関東. 0.0 20. ローム地盤では目標値である 2tf に届いたが、砂質土. 25. 30. 35. 40. 45. 抵抗翼の角度(°). 地盤では遠く及ばなかった。これは砂質土の孔壁の孔. 関東ローム(条件 D). 壁の崩壊によるものと考えられる。また、試験孔を掘 削する場所によっても抵抗翼を広げる力が違ったこと. 図‐3 引抜き抵抗試験の結果. から地盤の不均衡も理由の一つと考えられる。 装置については関東ローム地盤で 2tf の力に耐えら れたが、強度の増加を図ったため、重量が増し一人で 容易に運ぶことができなくなった。このため実用化を するためには軽量化が必要である。 引抜き抵抗理論値に関しては、関東ローム地盤では 実測値と近い値になったが、砂質土では遠い値となっ た。このため、抵抗翼を広げた際、孔壁に与える影響 を再考すること、各種地盤でより多くの実測値を多く 得、それをもとに考察することが必要である。. 5.参考文献 1)松尾稔:基礎の引揚げ抵抗力の算定法と粘性土中の 基礎の現場引揚げ試験の解析, 土と基礎,vol.14, No.10, pp11~21,1966 2)地盤工学会:地盤工学ハンドブック,報光社,1999, pp713~722.

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