集合住宅への自然エネルギーの有効利用
「太陽熱給湯の導入事例」
2012年11月8日
株式会社マリモ
技術本部 設計部 部長
谷本哲久
資料3
はじめに
01
マリモの環境への取組み
<ポレソーラー> 導入事例
「ポレスター玉川上水」
■建設地:東京都東大和市桜が丘2丁目 ■住戸数:63戸
4LDK 2戸 3LDK+S 6戸 3LDK 55戸
■構造:鉄筋コンクリート造8階建て
■建築面積:928.18㎡
■延床面積:5,201.92㎡
■太陽熱集熱装置
集熱装置総面積 :191㎡
集熱総面積 :178㎡
有効集熱面積 :168㎡
■2012年6月竣工
ポレスター玉川上水 基本概要
02
ソーラーセントラル
+ エコジョーズ 太陽熱給湯システム
集合住宅に採用
マリモの環境への取組み
<ポレソーラー>
03
■建設地:愛知県名古屋市西区 名西二丁目3301-4 ■住戸数:97戸
■構造:鉄筋コンクリート造7階建 ■建築面積:1,955.39㎡
■延床面積:8,877.13㎡
■太陽熱集熱装置
集熱装置総面積 :306㎡
集熱総面積 :285㎡
有効集熱面積 :269㎡
ポレスターセントラルシティ名西弐番館 ポレスター原尾島ガーデンコート
■建設地:岡山県岡山市中区 原尾島1丁目85-1、87-1 ■住戸数:119戸
■構造:鉄筋コンクリート造11階建 ■建築面積:2,674.22㎡
■延床面積:11,898.20㎡
■太陽熱集熱装置
集熱装置総面積 :306㎡
集熱総面積 :285㎡
有効集熱面積 :269㎡
ポレスター八王子
■建設地:東京都八王子市 万町13-4 ■住戸数:31戸
■構造:鉄筋コンクリート造9階建 ■建築面積:429.34㎡
■延床面積:3,084.29㎡
■太陽熱集熱装置
集熱装置総面積 :89㎡
集熱総面積 :83㎡
有効集熱面積 :78㎡
その他の導入事例
■建設地:広島県広島市西区 横川新町3-1 ■住戸数:56戸
■構造:鉄筋コンクリート造15階建 ■建築面積:487.54㎡
■延床面積:5,316.53㎡
■太陽熱集熱装置
集熱装置総面積 :160㎡
集熱総面積 :148㎡
有効集熱面積 :140㎡
ポレスター横川駅前
マリモの環境への取組み
ポレスター玉川上水 外観写真
南向き設置角度30度で、
集熱装置総面積にして約191㎡設置。
04
屋上部に、太陽熱集熱装置
(ソーラーコレクター)を設置
ソーラーセントラル+エコジョーズ太陽熱給湯システム
システムの概念
太陽熱集熱装置
ソーラー 熱交換機
ソーラーミキシング装置
ソーラー共用配管
太陽熱
ストレージタンク 建物の断面図に
本システムの概念を 表現したものです。
05
当該システムは、太陽熱集熱装置(共用部の太陽熱を集熱)、ソーラー共用配管(集熱した熱を各戸に分 配)、ストレージタンク(各住戸内に太陽熱を蓄熱)、バックアップ用高効率ガス給湯器(エコジョーズ)から 成り立っている。
太陽熱集熱装置で集熱した熱は熱媒にてソーラーミキシング装置、ソーラー共用配管を経由し各住戸の ソーラー熱交換機に循環供給される。供給された太陽熱は一旦太陽熱ストレージタンクに貯められ設定温 度に補正されたのち給湯される。太陽熱のみで設定温度にならない場合は、高効率ガス給湯器にて昇温、
ストレージタンクを経由し給湯する。
(エコジョーズ)
高効率ガス給湯器
太陽熱集熱装置は1基当たりの設置面積12.73㎡、集熱面積11.9㎡の大型タイプを採用。
表面ガラスは強化処理した白ガラスで日射透過効率を向上させている。
また、本体からの放熱防止のため表面はガラスを複層化し、裏面は35mmの高断熱フェノール系 フォームが施されている。太陽熱を集熱する集熱板は選択吸収膜を電着コーティングした特殊配管形 状の高効率な集熱板で冬季でも高温域の集熱を可能にしている。
太陽熱集熱装置(ソーラーコレクター)
■太陽熱集熱装置 1枚あたりの仕様
集熱面積 : 11.9㎡(有効)11.2 ㎡
寸 法 : 6090(L) * 2090(W) * 170(D) 重 量 : 340Kg
概念図
06
ソーラーセントラル+エコジョーズ太陽熱給湯システム
ソーラーセントラル部の中核となるソーラーミキシング装置。太陽熱集熱装置で集熱した熱を各戸に分配する。
ソーラーミキシング装置
07
ソーラーセントラル+エコジョーズ太陽熱給湯システム
全体 制御盤 熱媒配管
操作パネル
太陽熱は、熱交換機を経由して一旦ストレージタンク(200㍑)に蓄熱される。 蓄熱した温水はタンク リモコンの設定温度と制御バルブにて温度補正されシャワー、カランに給湯する。蓄熱温度が設定温 度より高い場合は水と混合して(B)の回路よりカランに直接給湯する。一方、低い場合は(A)の回路 よりガス給湯器を経由、温度補正されてタンク回路からカランに給湯する。その場合タンクからの温 水供給温度は、約30℃以下に温度補正される。
住戸内給湯・浴室暖房設備 (ソーラー温水優先給湯システム)
08
ソーラーセントラル+エコジョーズ太陽熱給湯システム
給湯カランへ 浴槽追い焚きへ
浴室換気乾燥機へ
設定温度 高効率ガス給湯器
(エコジョーズ)24号
ソーラー熱交換機
A
約30℃以下
太陽熱ストレージタンク(200 ㍑)
A B
給水
ソーラー共用配管
A
当該マンションでは、太陽エネルギーの回収状況 及びそれに関する気象状況(日射量・外気温度)を モニター、共用部ロビーの大型のテレビモニターに て 「見える化」 。
また各住戸内でも太陽熱の利用状況、お湯の消 費状況、CO
2削減量等がストレージタンクのリモコ ンに表示される仕組みになっており、これらを通じ て入居者の更なる省エネへの啓蒙を図る。
これら収集したデーターは、今後の環境配慮型マ ンション設計にも生かされる。
尚、ソーラーセントラル設備機器の運転故障の情 報は、インターネットを経由しリアルタイムで収集さ れ機器のメンテナンスに活用される。
見える化リモコン 各住戸で
テレビモニター 共用部で
09
モニタリング と 見える化
データーファイル 監視
Internet
ソーラーセントラル+エコジョーズ太陽熱給湯システム
10
ソーラーセントラル+エコジョーズ太陽熱給湯システム
上記グラフは、9月23日から10月24日までの1か月間の日射量に対する有効集熱量、及びソーラーコレクターへの 入口出口の温度を示しています。当初、計画時における10月度のシミュレーションデーター(有効集熱面積168㎡)で は、日射量:20,363 KWhに対して有効集熱量:11,347 KWh 55.7%となっている。
実績データーと比較すると日射量はほぼ同じで、有効集熱量は、約8%下回り10,456 KWhとなっている。
これは、竣工直近のため入居率も約80%で各戸のストレージタンクが一部稼働していないため、
集熱効率が下回ったと思われる。
ポレスター玉川上水 月間 日射量及び有効集熱量
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100
0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000
23日24日25日26日27日28日29日30日1日 2日 3日 4日 5日 6日 7日 8日 9日10日11日12日13日14日15日16日17日18日19日20日21日22日23日24日 KWh ℃
9月23日~10月24日 日射量KWh 集熱量KWh ソーラー出口温度℃ ソーラー還り温度℃ 有効集熱面積
168 ㎡ 日射量 : 20,049 KWh 有効集熱量 : 10,456 KWh 有効集熱効率: 52.1%
有効集熱量KWh ソーラー戻り温度 ℃
11
ソーラーセントラル+エコジョーズ太陽熱給湯システム
上記データーは10月19日晴天日のデーターで、平均の集熱効率は、約60%となっている。 最大集熱効率 は、11時、12時において≒69%、最小集熱効率は、8時台で≒26%となっている。このときの住宅内での 給湯の使用形態は、ほとんどの住戸が、ストレージタンクの温水のみ使用する「エコ湯」運転で、給湯しているよ うに思われる (給湯器を経由しないモード)。※聞き取り調査にて。
今後は、住戸毎に計量装置を設置して太陽熱の利用状態調査していく予定である。
ポレスター玉川上水 1日 日射量及び有効集熱量
12.8
32.5
79.2
108.7
127.4 132.5
126
111
79.8
44.9
8.3 8.9
41.7
69.4
86.1 91.7
86.1
69.4
47.2
16.7
0 10 20 30 40 50 60 70 80
0 20 40 60 80 100 120 140
6.00 7.00 8.00 9.00 10.00 11.00 12.00 13.00 14.00 15.00 16.00 17.00 18.00 KWh ℃
10月19日 6.00am ―18.00pm 時間
日射量KWh 集熱量KWh 外気温度℃ ソーラー出口温度℃ ソーラー還り温度℃
日射量: 863.7 KWh
有効集熱量: 516.6 KWh
有効集熱面積 168 ㎡
有効集熱効率: 59.8%
有効集熱量KWh ソーラー戻り温度 ℃