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小丸川発電所上部ダム洪水吐の水理特性 九州電力㈱

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Academic year: 2022

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(1)II-142. 小丸川発電所上部ダム洪水吐の水理特性 九州電力㈱. 小丸川発電所建設所. 正会員. 粟津. 善文. 九州電力㈱. 小丸川発電所建設所. 正会員○大濱. 隆司. 正会員. 隆宏. (財)電力中央研究所. 水理部. 佐藤. 1 はじめに 小丸川発電所は,九州電力㈱が宮崎県の中央部に位置する小丸川に建設中の純揚水式発電所で,このうち, 上部調整池はアスファルト全面表面遮水壁型を採用している。ダムの洪水吐はフィルダムに付随する放流設 備であるため分離型洪水吐を採用しているが,横越流による流入,平面線形の屈曲,跳水現象等理論式だけ では完全には把握できない水理現象を伴うため,水理模型実験を行い上記の現象を再現することで原設計の 妥当性を確認する必要がある。また,理論式による確認が困難である3次元的な形状変更を行うことで水理 的性能や施工性を向上させるとともに,原地形を利用することでコストダウンの可能性について検討した。 2 洪水吐の諸元及び水理模型実験の条件 原設計案及び修正案の主な構造物諸元は次のとおりである。 原設計案. 水叩き長 23.000m (LEVEL EL.735.0m). 導流部 38.082m(幅6m) (1:800). 1:2.5. 1:2.0. 500. 滝壺. EL.813.5m. EL.813.5m. 1:2.0. 13.450 26.250 (1:1.733)(1:1.500). 7@1,000 バッフルピア. 水叩き長 36.000m (LEVEL EL.735.0m). 導流部 61.340m(幅6m) (1:800). 89.582 (1:2.025). 500. 部 流 0m 越 .00 74m 40 3.3 4. 越 40 流 .0 部 00 m. 越 EL 流頂 .8 天 10 端 m. 5@1,000 500 シュートブロック. シュート部 140.731m(幅6m) 減勢工 57.000m(幅6m) (EL.804.5m→EL.735.0m) (副ダム高4.200m) (1:2.025). 500. 越 EL 流頂 .8 天 10 端 m. 1:2.5. 修正案 シュート部 129.282m(幅6m) 減勢工 29.500m(幅8m) (EL.804.5m→EL.735.0m) (副ダム高5.000m). 1.000 500 6.500. 1.000 2.000. 減勢工補助構造物詳細図. 実験に取り入れる範囲は,下流河川の状況を考慮して調整池の一部及び越流部から減勢工下流 90m までと する。なお,模型縮尺は 1/25 とし,フルード相似則を用いるものとする。 3 原設計案の実験結果 (1)越流部及びシュート部 越流部については,越流量が計算値とほぼ同程度であり,設計洪水 位 EL.811.2m でダム設計洪水流量 113m 3 /s を流下可能である。また,シ ュート部においても,側壁高 3.0m までは余裕を残しており問題ないこ とが確認された。. 減勢工部 113m3 /s. (2)減勢工部 現状の減勢工規模では減勢工対象流量 76m3 /s 時においてほとんど減 勢は望めず,ダム設計洪水量 113m 3 /s では完全にスプレーしてしまう。 この原因としては,実験より減勢工対象流量に対するシュート部末端の 流速は最速で 27m/s が計測され,マンニングの粗度係数を換算すると 0.013 程度の結果が得られており,設計に用いた粗度係数 0.015 との差 違による流速差によるものと考えられる。. 下流河川 113m3 /s. (3)下流河川. 副ダム下流の高低差が 10m程度あるため,減勢工出口の平坦部をかなりの流速で流下し,自然河道に横 から流入している。したがって,水面も激しく動揺しており,自然河川の流況に復帰できていない。 キーワード:水理模型実験,洪水吐,フィルダム 連絡先. :宮崎県児湯郡木城町大字椎木 4246 番地,TEL0983‑32‑4023,FAX0983‑32‑4037. -284-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

(2) II-142. 1.4. (1)越流部. 1.2. 1.0. 流側に移動させ,導流部の規模の 縮小を図るとともにシュート部に 速やかに水流を導いたため,背水 越流部 113m3 /s. H.W.L EL811.2m. 811.2. 811.0. 0.8. 810.8. Q=114.8m3/s. 越流水深h(m). 越流部の設置位置を 20m程度下. による水位上昇量が 80cm 程度低減. 811.4. 設計値 実験値(原設計案) 計算値(原設計案) 実験値(修正案) 計算値(修正案). 0.6. 810.6. 0.4. 810.4. 0.2. 810.2. 0.0. 調整池水位(EL.m). 4 修正案の実験結果. 810.0 0. 20. 40. 60. 80. 100. 120. されている。また,呑み口部導流壁を縮小したが,接近流速が殆どな. 放流量(m /s). いため,回り込みによるロスが無くなったことから,放流能力も原設. 図 4.1 放流量−水位曲線. 3. 765. 折れ曲がり位置. 計案より若干増加(113.5→114.8m3 /s)している(図 4.1 参照)。. 折れ曲がり位置 30m3/s. (2)シュート部. 55m3/s. 760. 76m3/s. 1:2.025. -0.45m. 標高(EL.m). 原設計案の下流河川の流況や景観を考慮すると,原地形の滝のある位置 より上流で減勢させて自然河川に戻すことが望ましいことから,シュート 部開始位置から 50m付近より,勾配を 1:2.025 から 1:1.5 に変更して(負. 113m3/s. 1:1.733. 755. 負圧-3mライン. 750. -0.45m. 1:1.500. 圧低減のため2回折れ),減勢工部の開始位置を 11.5m 上流に移動させた。 折れ曲がり部周辺で圧力水頭の計測を行った結果,55m3 /s 以上の放流に なると折れ曲がり直後で負圧が発生するが,最大でも 113m3 /s で‑0.45m であり,許容負圧‑3.0m 以内(河川砂防技術基準)である(図 4.2 参照)。. 745 0. 5. 10. 15. 20. 追加距離(m). 図 4.2 折れ曲がり部負圧状況. (3)減勢工部 副ダム高を 4.2m から 5.0m に嵩上げを行うとともに補助構造物(シ ュートブロック,バッフルピア)を用いて減勢させる(ただし,減勢 工対象流量 76 m3 /s 以下については補助構造物無しでも減勢が可能な構 造とする)こととした。また,減勢工部の水路幅を 6mから 8mに拡幅 することで,減勢工水叩き長を原設計の 36mから 23mに短縮し,減勢 工末端の位置を滝上流に移動させた。. 減勢工部 76m3 /s. この結果,113m3 /s 流下時においても平均水深は 8.5m となり流況も 安定している。なお,補助構造物の配置は減勢工始端から 6.5mの位置 にバッフルピアを設けるのが最適であった。 (4)下流河川 滝の最深部に水流を落下させるよう導流壁を設置し,副ダム末端に2 次減勢工として波返しと補助構造物(シュートブロック,バッフルピ 減勢工部 113m3 /s. ア)を設けることにより,より自然の流況に近づけることとした。 その結果,水流は副ダムを越流した後,導流壁と補助構造物の効果 により滝に沿って落下し滝壺の最深部に着水しており,波返しにより 水位の動揺も少なく安定している。なお,滝壺以降の流況はどの流量 に対しても自然河川の流況とほぼ同様となっている。 5 まとめ 減勢工については,修正案により自然河川の流況に戻すことができた うえ,水叩き長の短縮等により自然の滝を残すことで景観についても考. 下流河川 113m3 /s. 慮することができた。また,越流部,導流部についても水理的性能を損なうことなくコストダウンが可能と なった形状としており,施工及び構造上弱点となる調整池内のアスファルト遮水壁とコンクリート構造物の 接合部を縮小することができた。. -285-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

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