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大企業の多様化と技術革新 : 日本のケース

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127

大企業の多様化と技術革新:日本のケーズ

明  石  芳  彦

1 は じ め に  近年,素材型産業での需要成長が芳しくない一方,組立・加工型産業とか 「技術集約」型産業の産業成果の堅調さが観察されている。そのことは,一国 の産業構造の変化の動因であると同時に,個々の企業行動がそれに対応しよう とした結果でもある。また,各企業の関心事はヨリ期待収益性の高い産業(事 業分野)にコミットすることであり,それは各企業にとって成長・収益機会へ の参加である以上に, (有利な形での)企業存続条件の確保でもある。  さて,経済学における企業行動の扱い方を想起すれぼ,伝統的な企業は利潤 を極大化するように,また「成長指向」型企業は何らかの利潤(率)制約の下 で,売上高などの成長を極大化するように,生産数量(・価格)などを決定す ると捉えられている。後者の型の企業行動について,ペンローズ・マリスは企 業の生産・販売における事業分野の多様化度が企業の成長性を規定する主要な 変数であるとみなした。つまり,企業が新たな生産能力(売上高,収益)を拡 張するに際して,どの事業分野での拡張を重視するかが,その企業の収益性,       ユラ 成長性という成果変数の良し悪しを決めるということである。  *小稿作成に際して,新野幸次郎先生から貴重なコメントを頂いた。また,小稿の皿節  の2と3の計算は,松岡憲司氏と共同作成したデータシステムに依る。そのデータ作成  時には,今井賢一,後藤晃,石黒恵の諸先生方が以前に作成された「多角化データ」の  一部を参考にさせて頂いた。在りうべき過誤にはもちろん筆者がその責任を負う。  1)後述(注11)の通り,マリス(5)は「多様化」をもっと限定した意味で用いてい   る。筆老はdiversificationに対応する日本語として,「多角化」が(SIC,2桁の)  産業を超えた意味で,他方,「多様化」がその産業内部での関与する製品数の増加の  意味で捉えている。いずれも便宜的であり程度の差の問題であるが,以下では「多様   化」に統一する。

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 128  彦根論叢 第230号  日本におけるこの種の研究は,今井・後藤・石黒〔2〕,Goto〔1〕,吉原・ 佐久間・伊丹・加護野〔7〕などがあるが,全て今井他〔2〕の研究をベース にしている。われわれは分析結果の比較可能性という点から,吉原他〔7〕と 同一のサンプル企業について1967,72,77,82年の4時点の「多様化度」を算 出して,若干の検討を加える。以下で取扱う問題は,次の通りである。  ① 今井他〔2〕,吉原他〔7〕と部分的には重複するが,日本の大企業の事業 分野の多様化がどのような産業または商品分類のレベルでヨリ鮮明に観察され るのか。そのレベルと通常の意味での産業分類(2桁の産業分類)との対応関 係が確認できるかどうか。  ② 企業の多様化と,多様化を促進する要因としての,産業成長率など企業 外的要因とか,技術ポテンシャルなど企業内的要因との対応関係はどうか。特 に,ここでは技術革新支出だけでなく,保有特許件数の役割にも注目して,両 者のもっている意味に相違があるかどうかも検討する。かくして,ここではケ イ〔4〕が整理した実証分析の方法(産業ベースと企業ベース)のうち,企業 ベース・データによる多様化と技術革新の関連性を問うことになる(以下で        2) は,これを多様化一技術革新仮説とよぶ)。  ③ 多様化している企業が,マリス〔5〕の経営者型成長モデルのように, その行動とか成果(企業成長率とか収益率)に何らかの特色を示すかどうか。  ④ そして,企業の技術革新とか多様化が,企業のとる組織形態と何らかの 関連性をもっているかどうか。  ところで,こうした企業のレベルでは,技術革新の多様化に対する効果を(通 常のように)生産費用の削減とか新製品の開発という型に区分して捉えること は難しい。他方,多様化とは実は「新規参入」行動の過程とその結果でもある が,そこではたとえ市場とか技術に関連するある種の「参入障壁」が存在して いるとしても,各企業が参入(事業参画)を望むような産業(事業分野)はその 2)例えば,Kay〔4〕chap.6のサーベイによれば,企業レベルでは技術革新行動と  多様化の間に安定した規定関係は見出せていない。他に,今井他(2〕,加護野〔3〕,  Scherer〔6〕pp.422−3,吉原他〔7〕なども参照せよ。

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      大企業の多様化と技術革新:日本のケース  129 期待収益性・成長性が相対的に高いと予想できるので,参入を目論む企業に対 してその参入(のための努力)を事前的に断念させるような障壁は相対的セこ小 さいと考えられよう。そこで,ここでの技術革新は,多様化をしなくても要求 利潤率・成長率を実現できるための要件か,または,こうした多様化(参入) に必要な要件を克服するための技術的活動と大まかに捉えることにしよう。 1[ 多様化の方向と企業組織の範囲  多様化とは一般的に,企業が「所属」している産業に対する事業活動のウェ イトが変更するか,企業が参画している産業(事業分野)の数が増すとか,を     ヨラ         リ リ リ 指している。そこでの異なる産業(事業分野)の区別は,他方において標準産 業分類(SIC ; Standard Industrial Classification)とか標準商品分類(SCC; Standard CQmmodity Ciassification)の基準,さらに言えば問題とする産業の 次元,つまり桁数(digit)の選択の仕方にも左右されるのである。以下では先 ずこうした多様化分析における理論上・方法論上の論点を検討する。  1.多様化の方向  初めに,各企業が異なる産業間の「水平」的な拡大か,同じ産業内の「垂 直」的な拡大かという両次元で,その事業単位をどのような位置で保有する (しょうとする)かという論点がある。それは事業領域の拡大,または,多様 化の方向性の問題である。例えば,「繊維企業が繊維機械を内製する」ことは, 当該企業の機会費用(またぱ取引費用)の大きさに依るだろう。繊維製造企業 がその主力製品を生産するために必要な機械を内命する場合,そのことが外注 よりも有利とみなされたのであり,それは,垂直的統合の1つである。しかし その企業の繊維機械が何らかの理由から他企業にまで機械を製造・販売するよ うになった時,それを事業分野の多様化とよぶことも出来る。実証分析のレベ  3)例えば証券取引所の基準によれば,「主要事業比率」は「当該会社の過去3年間及  び今後2年間(計画)の主要業務(売上高又は営業収入の最:も多い部門をいう)によっ  て決定」され,企業がその「所属」業種を変更するのは,その主要事業比率が20%未満  の状態が過去2年及び将来も継続すると予想される場合とある〔D1)。かくて,各企  業はその主要事業比率によって,1つの「所属」業種に「籍を置いている」のである。

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 !30 彦根論叢 第230号 ルにおいて,こうした垂直的な動きを水平的な動きと峻別することは(多様化 の定義いかんによっては,峻別の必要性も無くなるが)不可能に近い。つまり, 具体的に言えば,各企業の販売実績から諸項目(商品)の販売金額とそのシェ アを算出する作業において,生産・販売活動の上で各企業が異なる商品をいか なる比率で持ち合わせているかということ以上の内容は,多くの場合,憶測の 域を出ないのである。  以下での実証分析を前提として事業活動の方向性の問題を考慮すれば,それ は異なる事業活動の分類基準をSICに求めるか, SCCに求めるかという統計 処理上の決定的な論点に通ずる。例えば,SCC 2桁の01∼95の各商品をSIC 2 桁01∼99に振り分けたときの対応関係には相当な隔たりがある。両者が1対1 対応を示すのは,パルプ・紙と鉄鋼だけであって,特にSICの一般機械・武器 製造工業はSCCにおける農業機械他18の異なる機械等を含んでいる。かくし て,製造業の同じ2桁の分類といえども,SCCはSICに比べて「異なる」事 業がヨリ多く算出される傾向にある。  しかしながら,実証分析でのデータの処理方法・意味づけなどを考慮すれ ぽ,異なる事業という分類の容易さや,流通部門を別個に考える必要のないこ となどから,SCC基準による方が相当便利である。よって,以下での実証分析 はSCCに依拠して行なわれる。  2,企業組織の範囲  上で企業が多様化しているかどうかは,企業の事業領域の数と関与の大きさ で調べられる面もあると述べた。それを別の側面から見れば,企業の多様化の 方法として,その組織形態上,(1)事業部の持ち方とその下位細分化の程度の調 整によって,親会社自体が多様化する場合と,(2)子会社・関連会社の設立・進       4)出という親会社自体の全行動には反映しない場合とが考えられる。  4)子会社とは親会社の出資比率が50%超のものを.関連会社とは同20%超50%以下の   ものである。また,以下での統計資料の分析では,下図の下線部分の財務データを利 J’i L ko

鰍P<罪翻識窪

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      大企業の多様化と技術革新1日本のケ・一一ス  131  例えば, 〔D10〕より82年度の日立製作所の場合をみれば,連結子会社数46 社(全産業で第18位),持分法適用会社数511社(同第1位),連結総資産41,592 億円(同第3位),その単独決算:比倍率1.99倍,連結売上高39,436億円(同量 11位),同1.70倍,連結純利益1,505億円(同第3位),同2.02倍である。財務 諸表を公開した子会社,関連会社だけでも557社にのぼるし,それらの総資産・ 総利益の総計は共に本体(親会社)の2倍にも達している。その中には,自動 車電機工業(自動車部品製造),新明和工業(航空機製造),日立金属(高級特 殊鋼製造)など必ずしも電気機械器具製造工業に「所属」しない19社の上場企 業が含まれている。それはまさに日立製作所を中核とした事業領域網であり (小稿の範囲を越えるが)「企業グループ」としての多様化戦略という捉え方 が必要であろう。  このような親会社の多様化とその関係会社の持ち方についての関心から,先 ず,次節で用いる117社の企業について,それらの連結子会社数(NL),持分 法適用会社数(NUL),の平均値を求めると,それぞれ18.0社(サンプル数 N=107),73.3社(N =・ 33)となり,総数(NL+Nびし)の平均値は40,6社         ら  (N=107)とな:つた。また,それらの連結売上高は827,312百万円,同単独決 算比倍率1.23倍(N=107),連結純利益は15,679百万円,同1.10倍(N=92) などであった。さらに,連結経常利益/連結売上高=O.031で親会社の経常利 益/売上高=O.031と同一,連結純利益/連結売上高=0.015で親会社の純利益 /売上高=O.・017よりやや低い水準にすぎないという点も注目に値する。  このように,経営財務的観点かち見ても,連結子会社全体の親会社に対する 位置は予想以上に大きい。よって小稿でも出来れば,親会社・子会社・関連会 社の「企業グループ」レベルでの「事業領域マトリックス」から多様化の方向 と:方法を分析することが望ましいのであるが,子会社・関連会社の財務データ を多様化一技術革新分析用に加工する作業は,その分類作業の膨大さと入手可 能データの細分性の欠如のために成し得なかった。以下では,関係会社への言 5)皿節2の分析の決算期に依ったが,トヨタ自動車の値のみ83年度の値を用いた。以  下,NL十NびムヨNCとして, NCを関係会社数とよぶ。

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 132 彦根論叢第230号 及は最小限に止め,主として親会社に関する事業分野の多様化行動に限定した 検討を加える。          ]III多様化の実態と若干の計量分析  この節では,日本の大企業に関する多様化の実態を確認した上で,多様化と それをめぐる諸変数との関連,とりわけ技術革新変数との対応関係を中心に若 干の計量的な分析を行なう。  1. 多様化の指標  個別企業の事業活動において,いかなる領域での活動がどのような割合で構 成されているのだろうか。初めに,こうした多様化の度合を示す指標の性格を 検討してみよう。  多様化指数の第1は,各企業の(生産・)販売している(i桁の分類基準に よる)「主要製品」売上高が,その企業の全売上高に占めるシェアの大きさに よる場合である。それはしばしば,「主要製品」比率,「本業」または「専業」 比率などと呼ばれている。なお,売上高の代わりに従業員数で測定する場合も ある。  第2の指標は,各企業の活動している事業分野の数に依る場合である。それ は問題とする産業の次元,つまりガ桁の基準で分類可能な商(製)品項目数に 依る。  第3に,上の2つの性格を同時に考慮した指標が考えられる。それは市場の 売上高集中度を示す指標,いわゆるハーシュマン・ハーフィンダール指標(H. H..i)の考え方である。いま,企業の各事業分野別の売上高(第」分野につい て,S」)をその大きい方から1,2,3,…,n(nはSCC i桁分類で異分野とされ       シェアる総分野数)と序列化し,その全売上高(S)に対する比率を5ゴ(≡Sノ/S)とす る。すると,H.HlL≡Σ雰1(Sノ/S)2=Σ乳1培という指標は,いわぽ各企業 の特定事業分野への「専業度」を示している。この指標は,分野別シェアそれ 自体がウエイトとなっている点,収益・成長分野への参画の仕方がうまく反映 されない点,各∫ゴが「異なる産業」の分類法に大きく依存していて,前述の

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       大企業の多様化と技術革新;日本のケース  133 通り,SCCの方がSICよりもかなり細分類で「異」商品分野の数が増加し, H.H∴乙の値がヨリ小さな値になってしまう (if Sk =Sfei+Sk。+…, then協>5㌔ +5発、+…=Σ1噺)点に不満は残る。けれども,従来の多様化分析における2 つの多様化指標の性格(主要事業分野シェア,分野数)を同時に反映できる点 で,ヨリ有効な基準とみなさざるを得ない。  さて,算出されたH. H. 1.の値を(累積)商品シェア次元のタームに換算す るために,H.H.1.の値の平方根を「専業率」として,よって「多様化度(D)」 は,   Dミ1一(Σコヲd∫3)%S」≧5ゴ+1,勉ブ=1,…,n と定義する。ただし,必要に応じて,t年のSCC i桁分類での多様化度D(t)i は,   D(のた≡1一(Σクー1s(の?,)% と表記される。また,主要製品比率POS(t)iも   PO8(のビ藁5(のi! と示される(i=2,3,4;t・=67,72,77,82)。  2.多様化の実態  われわれの多様化分析のサンプルは吉原他〔7〕と同一だが,合併により1 社減少して総計117社である。t年の決算期はt年5月∼(t+1)年4月(’=67, 72,77,82)とした。ただし,吉原他〔7〕が第1次石油危機以前(63,68,73年) 年)を対象とした点と,75年にSCCの基準が改訂された点とを考慮して,82         年を中心とした分析を行なう。  〈サンプル平均値〉  われわれがサンプル企業117社の「販売実績」から算出した主要製品比率, 多様化度の産業別・製造業全体の平均値は表工,∬の通りである。  6)吉原他〔7〕の分析の追計測の結果,および技術革新活動と多様化度の相関性など   も62,67,72年の結果は82年のそれと大差なく,主要な論点も82年を中心とした分析   によって検討する。

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ユ34 彦根論叢 第230号         表1 主要製品比率と多様化度(82年)

Iposs221poss231 Ds22 L Ds23 1 Ds24 1 N

・全サンプル 69.7 1 55.8 1 .244 1 .3s4 1 .393 1 117

食鼻紙化薬石ゴ窯鉄非機電船自精そ

品 動 の ロ十八パ学他油ム聯采鋼鉄械気舶⋮車−密他

8685898776554957

31183498626543111563040815932117

7474438745542746

73590298913332408334850359965674

020961365944329868347576382558691213101122334031

463307396907998783343771143160091424441243345242

242444!244345343

39921730620796888368877223326107

1  

385266259!735933

1     

!  1 (注)L 薬品他は証券コード番号〔D1〕4501∼4999の企業で,フィルム,化粧品     などを含む。   2.企業リストは吉原他〔7)の巻末を参照。ただし,大同製鋼を除く。  先ず,POS 82 i(i=2,3)は各企業のSCC i桁レベルでの主要製品比率の 82年の値である。それは全サソプルについて,2桁で70%,3桁で56%である (ただし,これらの値は累績シェア換算値であり,多様化度は本来無名数であ る)。産業別では,石油と自動車の値が90%以上であったが,反面,船舶42%, 精機51%,化学と電機54%など主要製品比率が50%前後という産業もあった。  次に,そうした主要製品を第1位として,各桁で分類可能な数までの商品構 成比率から上述の多様化度を求めた。その値は,全サンプルについて,2桁分 類で24%,3桁で35%,4桁で39%となった。また,産業別の値についても, 上のPOS 82 iの値と対応した傾向が観察される。  他方,同じサンプルから算出した多様化度を時系列に示したものが表IIIであ る。同表には,われわれの分析以外にも従来の分析結果の一部を並べて示して

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  大企業の多様化と技術革新:日本のケース  135

表豆多様化度の推移

\年 63 67 72

今井他

     D’ N:=124 2Qe4凸 = .366 .526 .611 .356 .528 .607 .382 .553 .624

吉原他

N一=118 明  石 N= 117

\剣63168

73 D 1 i=3 1 .37s .384 . 40 or \年 67 72 77 82

D

Dt ,=2 1

21

2り04

漏 196 .316 .382 .326 ,504 .592 .208 .330 .388 .225 .333 .375 .345 .526 .603 .374 .531 .587 .244 .354 .393 .403 .559 .610 (注)!.D’=1一Σ∫ノ,1)=1一(Σザ)%。   2,吉原他の63年のサンプル数は2>=:117。 いる。そこから,多様化度は63年から67年までは横ばいかやや低下している       7) が,67年以降は一転して上昇傾向を示していることが明白となる。  3.多様化と技術:革新・成長率  小稿の目的は,上で触れた「多様化一技術革新」仮説を検証すること,つま り,多様化度を主として企業の技術革新行動との関連で検討することであり, 多様化度それ自体の説明力を競うことではない。以下では,企業の技術革新行 動を示す変数を,その時どきの研究費の売上高に占める支出性向(研究費集約 度),企業が保有・申請する特許件数,及び役員・嘱託を除く全従業員に占め る研究人員の割合(研究員集約度)とに分ける。それは,いわば,技術革新に       8) 関するフP 一一とストックの性質を別々に考慮するためである。他方,こうした  7)今井他〔2〕は多様化度Dt(D’ =i 1 t一Σ sj2)を,!963∼72年の・各年について計算   していて,そのサンプル平均値は65∼67年置ボトムとなっている。  8)前者の変化が短期的に小さく.またその成果が特許化されるとすれば,後者との理  論上の連動1生も生じうる。よって,両者の分離には便宣的な面もある。

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136 彦根論叢第230号 企業内部に蓄積される(た)技術をベースとした多様化のポテンシャルに対し て,企業外的な切迫要因として,各企業が「所属」する産業(SIC,2桁)の 成長率,及びその企業自体の成果としての成長率とが多様化のインセンチィヴ (または圧力)となる点も考えられる。  かくして,第1に,技術革新活動および産業成長率等が企業の多様化度とど のような相互規定関係にあるかを問う。ここでは,(1)式による多様化の規定要 因の検討と,(2)式による多様化型企業の成長パターンの検討とに分ける。つま り,   (1)D82i=f(RS(t),.PS(の, TS(の;G(の;GF(の;HP82, AP78;     RN81)   (2)GF82=9(D82の=α(D82i)2十b(D82i)十。        i=2,3(4) ;t== 77,82 ここでの記号とそれぞれのデータソースは以下の通り。RS≡R/S, PSEiP/S, ∬ヨ7「/5「,R==研究費〔D11〕, P=技術(特許)使用料(Dll),:T・・E・R+P==技      の 術革新支出,S=企業の売上高〔D11〕, G(の=SIC 2桁の製造業出荷額のt年 の(t−5)年に対する倍率=産業成長率〔D6〕,〔D 7〕, GF(t)=S(の/8(t_5) 9)研究費の値は,〔D11〕「損益計算書」(以下, P/しと略す)の(i)製造原価,(ii)販売  費・一般管理費,㈹営業外費用,GV)特別損失,σの独立項目,及び「製造原価明細表」  から求めた。そこに記載された名称は企業によってまちまちであるが,ここでは各種  の「研究費」と同時に「繰延資産としての(試験研究費・)開発費の当期償却額」を含  めた。その理由は2つある。第1に,1967年度は「研究費」の絶対額が小さい為か必 ずしもP/しに明記されていなくて,「製造原価明細表」の経費として処理されてい  る件数が無視できない点(ただし,その多くは75年頃からの同点の簡素化と共に利用  困難となる)。第2に,67年頃は(開発)研究の効果を繰延資産とみなしたケースが  ヨリ多く,よって会計上も減価償却額として処理している。けれども,商法第286条  の3に順守して,一方で基礎研究又は試験研究を当期発生の期間費用として,他方で  開発研究分のみを一定期間で償却処理することは,「繰延資産」の判断とかそれに伴  う事務上の理由からはん雑かつ困難である点。したがって,傾向としては,次第に  (試験)研究費・技術開発費の発生期間処理が大勢を占めつつあるように思われる。   なお, 「製造原価明細表」の他勘定振替の研究費相当額もP/L中にそれに対応す  る値が「雑費」扱いの場合に限って,研究費の一部とみなした。また,「減価償却明 細表」と「貸借対照表」の繰延資産項目には依拠していない。

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       大企業の多様化と技術革新:日本のケース  137 =企業の売上高成長率(倍率)。HP=保有特許件数〔D 5〕。 AP :出願公告特       10) 許件数(暦年平均値)〔D4〕。 RN 81 ・= 81年の企業別の研究入員数/t期末従 業員比率〔D3〕〔D11〕。  初めに,(!)式に示された諸変数と多様化度との相関係数が表皿に示されてい る。同工から,謡言の多様化度は保有および出願公告の特許件数と有意に正の 関係を示していて,保有している(しょうとしている)特許件数が多いほど, 多様化度もヨリ高いことが明らかになった。また,研究員集約度も有意な相関 関係を示したが,研究費集約度はあまり明確な関係を示さなかった。さらに, 2桁の多様化度はG77, GF77, GF82と比例関係にあったが,3桁,4桁の多 様化度については同様でないなど,それ以外の変数との関係は一様でない。       表皿 多様化度との相関係数 1 IHp s2)Ap 7s l Ts s2 I RN sl l G 77 1 G s2 i G/ti 77 i GF s2 1 spM 77

網1総総囲ilゴ国璽∴:総

 (注)③は99%,⑤は95%,◎は90%,④は80%の各水準の有意性(両側検定)を示    す。以下の表についても同様。  よって,多様化度と技術ストックとの比例関係は明確であったが,それと技 術フP一・成長率との相関関係は必ずしも一様でないことが確認された。ま た,こうした事情は単純回帰分析においても同様であった(紙幅の関係で結果 は省略)。  さらに,相関分析で有意味な関係を示した変数を中心とした(1)式の重回帰分 析では,説明変数問のマルチコのために,その結果の一部は検討に値:しないと 思われる。この意味で,われわれは吉原他〔7〕の分析結果との直接的な比較 10)各企業が特許の新規登録のために,特許の情報(明細書)の公表を行なうことを出  願公告というが,その件数を年平均件数に調整した値である。A乃8とは76∼80年の   5年間の平均特許出願公告件数となる。それは最近年の技術研究開発の成果のうち,  特許化される数である。質的内容に問題は残るが,重要な発明は周辺的新情報もそれ  に比例すると想定せざるを得ない。また,HPとAPとの原データ上の対応関係は  定かでない。

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138  彦根論叢 第230号      表IV 多様化と技術革新,産業成長〈重回帰分析> N=91 D822 HP 82

G82

D772 1 cst.

1趣

.117×10−4 (2.692)@ (1) !     .123>く!0−4     (2, 507) (D     . 272 × 10−5     (1,521)@  .827×10一且  (O.954) 一〇.263×10一且  (O.277)  一〇. 113  (3. 344)@  .950 (24. 653) @ .229 .133 .266 .199 .065 一〇.OOI .055 .880 D823 HP 82 G 82 D 773 cst. R−e (2) ./09×10−4 (2 713)@ .940r × lo−5 (2,089)O 、252×10−5 (1.466)@  .144  (1.815)@  .598×10一[  (.684) 一〇.603×10一[  (1.817)@      i  .903 [ (23.222)@ 1 .344 .157 .260 .143 .066 .025 .060 .868  (注)()内はt値,表Vについても同様。 を断念した。表IVで,われわれが得た1つの代表的な重回帰推定式を「ステッ プ・ワイズ」に示している。そこでは,多様化度に対する保有特許件数の説明 力の高いことが見出せる。また,1期前の多様化度を説明変数に追加すれば (吉原他〔7〕のケース),説明力の水準(R2)が高くなることも明白である。  さて,マリスはかつて,企業の成長率が多様化度の上昇によって引き上げう るけれども,それはある臨界水準以下について成立することを示唆した。そこ でわれわれも(2)式を用いて,企業が(結果としての)事業分野の多様化度をそ       11) の成長率とどのように関らしめているか,を検討してみた。 11)マリス〔5〕は,多様化率をその企業の既存製品項目数に対する新製品の試行率と  定i思した。企業の成長率はこの多様化率に依拠して上昇するけれども,主として内部  組織の適合制約から資本の利用効率度(資本生産性)を低下させるために,企業成長  率は単峰型になると論じた。しかし,成果変数を企業間で事後的に検討するとき,多

(13)

 分析の主要な結 果は表V(1)の通り であり,そこから 企業の多様化と成 長率とは(D823, GF82) = (O. 292,  大企業の多様化と技術革新:日本のケース  139 表V 多様化と企業成長率,利潤率に関する   マリス型関数の分析        N=117       (Ds23)21 Ds23 1 est 1 R2          (1) IGF82 1 一2.081 1 1.215 [ 1.401 i .OIO       (1,643)@ 1 (1.430)@          (2)lOPtld1821 一〇.218 1 0.164 l O.263×10−il .018       (1.720)@ 1 (1.934)@ 1.578)という頂点をもち,上に凸(D823について凹)の2次関数として算出 された。それは3桁レベルで事業の約3割(累積販売構成シェアのターム)の 多様化までは企業成長率も上昇するが,全体としてはなだらかな関係である。 その多様化度は吉原他〔7〕が示した「本業中心多様化」と「関連分野多様化」 との臨界値の水準(0.7)に近い。換言すると,われわれの見出した計測事実 は吉原他〔7〕が示した企業成長率極大化の多様化水準(彼らのタームでは 「RL・UJ)よりもやや低い水準に対応するであろう。しかし,表1[でも示さ れた通り,両分析の多様化度は当初からその水準が異なり,臨界値の水準自体 を直接的に比較・考慮することには限界がある。  4, 多様イヒと利潤率  次に,多様化型企業の利潤率の性格を検討する。表Nの通り,両者の相関関 係は稀薄であるが,ここでは(3)式に示されるようなマリス型の2次関数の推計 を行なう。   (3)PCM82 ・= P(D82i) = a(D82i)2+β(D82i)+γ   i=2,3 ここで,PCM82=π82/S82で,π82は82年の売上総利益,営業利益,経常利 益である〔D11〕。  利潤率の指標を何にとるかは,多様化分析の場合,特に難しい。大ざっぱに 言えば,売上総利益が生産技術と原材料費の条件を,営業利益が販売・企業内 部組織の効率性を,経常利益が資金(産)運用と(貿易従事比率に件う)為替 管理などの条件を,それぞれ反映している。多様化に対してどの利潤指標を対  様化の大きさを規定する新製品の数がいかなる意味において「新しい」のかIS一一義的  には判別できない。

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 140 彦根論叢第23日号 応させるかは,企業が元来,多様化によってどのような形の利益(の上昇)を 狙っているかに依存している。けれども,企業が一応の規準とする(しがちな) 利潤指標がたとえあるとしても,財務諸表のみを観察しているわれわれにはそ うした事情は分からない。よってここでは,特定の利潤指標を先験的に限定し ないで,いくつかの指標を用いてみた。  計測の結果は,利潤率指標として営業利潤率(OPM)のケースが唯一に有意 であり,それは表V(2>の通りであるが,(D823,0PM82)=(0。376,0.057)を 頂点として上に凸の多様化一収益性曲線が得られた。つまり,約38%の多様化 を行なうまでは収益率が上昇するということである。興味深いことは,その水 準が前述の成長率最大化の水準よりも高くなる点であり,それは吉原他〔7〕 の結果とは異なり,またマリス型モデルで通常仮定される成長率極大化(型企 業行動)モデルからi導かれる      表vr 関係会社数との相関係数 結論の含みとも異なる。それ は,70年代以降の低成長期に は企業成長率(GI)それ自体 の水準も低下したが,企業の 関心はGFの伸びよりも利潤 率にあり,それに対応した多 様化戦略(D823)を展開して いることを反映しているのか もしれない。  5. 関係会社の役割  さて,:[[節でも見た子会 社・関連会社が,親会社の多 様化・技術革新行動の中で果 たす役割を検討することで小 稿の分析を終ろう。  先ず,表VIから,多様化度

NL

NUL

NC

POS822 POS823 D822 D823 D824

SPM82

0PM82

CPM82

NPM82

H.P.p2

AP78

RS82 ア582 RIV81 G82 GF82  .090 −O. 034  .078  .OIO −O.042 . 302@ .o−n.o .220dy .2350 .425@ . 341@ . 263(li) .158@ . 295@ .142@ .134@ .323@ .262@ .326@ .265@ .159 .108 .260@ .!51 .138  . 718@  .834@  .039  .022  .166  .30i.@ 一〇.002 . 236S .167@ .221(D . 171@ .112 . 230(E) .284@ .321@ .338@ .763@ .813@ .298@ .2770 . 274(15) .335@ .157@ (注)SPM, OPM, CPM, NpMはそれぞれ売   上総,営業,経常,純の各利益の対売上高   比率。

(15)

      大企業の多様化と技術革新:日本のケース  141 および主要製品比率は関係会社数(NC),持分法適用会社数(NUL)と統計的 に有意味な相関関係を示している。また,親会社の各レベルの利潤率も関係会 社数と正の有意な相関関係を示したが,連結子会社数(NL)とは営業利潤率 だけが異った性格を示している。さらに,技術革新に関連する変数も,連結子 会社数および関係会社数と有意な正の相関関係を示した。        表W 技術革新変数と関係会社の指標の相関係数

    LS

ffP82 [.593@ AP78 i.559@ RSs2 [ .081 TS82 1 .070 RNsl 1.lsor@ [ Lcp 1 LNp 1 .821@ .720@ .36!@ .354@ .374@ LcpirLcf[Lfv/pM i SR     .321③に237⑤ .343@ 1 .283@ 1 .259@ .606@ [ .573@ [ .111 .612@ 1 .585@ ] .092 .444@ 1 .405@ 1 .096

PR

AR

.77i@ ( .387@ :1鵜

:器

.296@ .239(ED .140 .148 .2870 n486@ . 471@ . 177@ .164(D .312@  (注) ムは連結を表わす。CP, NPはそれぞれ経常,純の利益。 SR=(関連会社全体    の5)/(親会社の5)。PR, ARも純利益,総資産に関する同様の比率。  次に,表Wは関係会社の各種の指標との相関関係のうち,統計的に有意で経 済学的な含蓄のある主要な結果を示している。同輩より,特許の保有・申請件 数は連結の規模変数(売上高,経常と純の利潤),それらが親会社の同じ変数 に対する比率(倍率),および連結でみた売上高利潤率とも有意な相関関係を 示している。また,研究費集約度等も2つの連結利潤,それらの対売上高比率 (利潤率),関係会社数などと有意な相関関係にあった。  これらの点から,以下の2点が示唆される。①関係会社は親会社の多様化戦 略と平行的な動きを示す。つまり,関係会社の組織化は親会社の事業分野,収 益状況そして技術活動と連動して展開されている。②さらに,親会社の技術革 新活動が何らかのルートを経て,その関係会社の(連結の)売上高,利潤,そ して利潤率を高めるような役割を果たしていると推測できる。 IV 分析結果の要約と今後の課題  ここでは小稿の分析によって確認できた若干の情報を整理して,今後さらに 解明すべき論点などを探ってみよう。

(16)

 142 彦根論叢 第230号  1.企業の事業分野の多様化と技術革新行動との関係について,各企業の保 有特許件数がその多様化度と安定した正の相関関係を示した。また,特許出願 公告件数と研究員集約度も有意に正の関係を示した。ただ,研究費集約度およ び技術導入等に関する変数は有意な相関関係になかった。その理由は,研究費 のもつ内実,成果,ラグなどの特定化できない性格に依るところが大きいと考 えられる。  2. こうして,特許の保有件数(実際には特許の保有分野の拡がり方など) が事業分野の多様化を促進させる有力な推進力の1つであるとすれば,各企業 の保有する特許件数の意味,特許保有に至る「特許化」のパターンとそこで申 請される特許分野の多様性,もしくは技術研究される(事業)分野の多様化度 の分析こそがヨリ重要になって来よう。また,はじめに論じた参入障壁に関す る論点も,特許(制度)との関連で改めて検討される必要があろう。  3.企業の成長率を最大化する多様化度は,その利潤率を最大化する多様化 度よりも低水準にあることが算出された。従来の経営者型企業理論において は,経営者の効用がヨリ高い企業成長を指向することで高められると仮定され ていたし,吉原他〔7〕の分析結果もそれを裏付けている。ところが,70年代 後半以降を対象としたわれわれの分析は,こうした前提を許すような時代的背 景が無くなった,または変容したことを示唆しているのかもしれない。  4.関係会社の数とかそれらの収益性に関する各指標が示した事柄は,それ らが親会社を核とした事業分野の網目形成の役割をもち,かつ親会社の財務指 標と密接な連動性をもっているということである。ここでも,特許保有件数の 主要な役割が見出されたけれども,それ以外にも親会社の研究費集約度とか利 潤率などが関係会社の数などとの比例的関係を示していた。技術革新,収益機 会ヘコミットする場合,企業組織の形成の仕方に何らかの法則性があることを 物語っているのかもしれない。大企業(親会社)が子会社等を用いて「技術集 約的」産業・事業分野へ参画・進出している実状,および特許保有のパターン などを分析して,その背後に潜む関係をさらに検討する必要がある。

(17)

大企業の多様化と技術革新;日本のケース  143  〈参考文献〉 (1) Goto, A., “Statistical Evidence on the Diversification of Japanese large Firms”   Jour.げJndustrial Eeon. voL 24, no.3, Mar.1981. 〔2〕 今非賢一・後藤晃・石黒恵『企業の多様化に関する実証分析』日本経済データ開発   センター,1975年。 〔3〕加護野忠男「製品市場戦略と企業成果」『国民経済雑誌』133巻3号,1976年3月,   pp・ 72−82. (4) Kay, N, M., The Evolving Firm−Strategy and Strueture in lndustrial Organ−   ixation, Macmillan Press, 1982. (5) Marris, R. L., The Economic Theory of ‘Managerial’ Capitalism, Macmillan,   1964,大川・森・沖田訳『経営者資本主義の経済理論』,東洋経済新報社,1971年。 (6) Scherer, F. M., lndustrial Marfeet Structscre and Economic Performance, Rand   McNally 2nd edn., 1980. 〔7〕吉原英樹・佐久間昭光・伊丹敬之・加護野忠男『日本企業の多角化戦略一経営資   源アブP一チ』日本経済新聞社,1981年。  〈資 (D 1) (D 2) (D 3) (D 4) (D 5) (D 6) (D 7) (D 8) (D 9) (D10) (Dli)  料〉 『株式・公社債一会社コードブック1982』証券コード協議会編。 『会社年鑑』日本経済新聞社。 『会社四季報』東洋経済新報社。 『公告特許.出願人索引』(財)H本特許情報センター。 『季刊・日経会社情報』日本経済新聞社。 『工業統計表(産業編)』通商産業大臣官房調査統計部編。 『工業統計速報』 (昭和57年)同上,1983年12月。 『日本標準産業分類』 (!976年5月改訂)行政管理庁統計主幹,1976年8月。 『日本標準商品分類』 (1975年3月改訂)同上,1975年。 『日本の企業グループ』 (旧名,『連結・関係会社総覧』)東洋経済新報社。 『有価証券報告書総覧』 〈付   記〉  小稿の執筆後に青木昌彦「擬似ツリー構造をつうじる革新的適応」『季刊現代経済』 no.58.1984年夏.を見出した。けれども,小稿にそこでの興味深い知見をブレンドす ることは時間的に不可能であった。

参照

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