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5)光通信用ガラス

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Academic year: 2021

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1.はじめに

インターネットやスマートフォンの普及に伴 い,通信量は飛躍的に増大してきているが,ク ラウド化や IOT 等のネットワークの発展によ り今後更なる通信量の増大が見込まれている。 このような通信量の増大により加入者と通信事 業者局の間を結ぶアクセス系ネットワーク網に おいては,局側の機器に多くの加入者側の回線 が集約されるため光ポートの高密度化が必須で あり,光トランシーバーに対する小型化への要 求がますます強くなってきている。本稿ではこ のような光トランシーバーに使用される光部品 用ガラスについて紹介する。

2.光トランシーバーの構造

光トランシーバーは端末からの電気信号を光 信号として発信したり,サーバーや基地局から の光信号を受信するデバイスであり,FTTH (Fiber To The Home)等では光ファイバー1

本で送受信を実現する一芯双方向トランシー バーが用いられている。一芯双方向トランシー バーにおいて光信号はレーザーダイオード(以 下 LD)か ら 発 信,フ ォ ト ダ イ オ ー ド(以 下 PD)で受信されることで,信号のやり取りが 行われている。ボールレンズは,LD あるいは PD の前に配置され,LD からの信号を光ファ イバーのコアの部分に集光したり,光ファイ バーから送られてきた光を PD に集光する役割 を担っている(図1)。LD から光ファイバーま での空間にはプリズムが配置され,そのプリズ ムには発信用の波長(例えば1550nm)を透過 し,受信用の波長(例えば1310nm)を反射す る膜が形成されている。受信用の波長の光はこ のプリズムによって進行方向が PD へ向けら れ,レンズを介して PD に光が集光される。 上記のように受信用と発信用の光がプリズム によって分岐されているため,光トランシー No.1 Research and development department Electronic Products Division,Production

Takashi Murata

Glass for optical communication

村 田

日本電気硝子(株)電子部品事業部 第一開発部

光通信用ガラス

光ファイバ・光通信の発展と将来技術

特 集

〒525―0072 滋賀県草津市笠山1丁目4―37 TEL 077―565―4541 FAX 077―565―4618 E―mail : tmurata@neg.co.jp 18

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光ファイバー PD ボールレンズ LD プリズム バーのパッケージのサイズは PD までの焦点距 離に依存する。そのため光トランシーバーの小 型化を達成するためには PD までの焦点距離を 短くするようなレンズが必要となる。

3.熱成型レンズ

このような設計を可能にする方法の一つとし て,熱成型レンズを使用する方法がある。熱間 のプレス成型においては,高い寸法精度,再現 性,表面精度が得られるよう設計された金型に ガラスのプリフォームが配置され,所定の温度 で加熱・成型されることで寸法精度の高いレン ズが得られる。 このような精密な熱成型を可能にするため, 低軟化点でありながら金型と融着しがたく,化 学的にも高い信頼性を有するガラス組成を開発 して適用した。図2に実際に試作したレンズの 写真を示す。このレンズは光軸の入射側と出射 側に配置される凸レンズの曲率を小さくすると 共に,それらの対向する凸レンズ間の距離が短 くなるよう設計されている。この熱成型レンズ を図1のボールレンズの代わりに使用すること で PD までの距離を50% 程度低減できること が確認できた。

4.まとめと今後

ガラスは高い化学的耐久性,透過率を有する ため,光を扱うデバイスの部材として適した材 料であるが,成形性に優れることもガラスの重 要な特徴の1つである。弊社では熱成形を可能 にする材料設計技術,および熱成形技術によ り,表面実装可能な非球面レンズ,プリズムと レンズアレイを一体化したプリズムレンズアレ イ(図3)等,様々な形状,特徴を有するガラ スレンズ製品を供給し,これらの技術を応用し た製品が光学的設計の自由度をさらに高め,通 信用デバイスの小型化・高機能化にますます貢 献していくことを目指している。 図2 試作した熱成型レンズの外観 図3 プリズムレンズアレイ外観 図1 光トランシーバーの構造 (ボールレンズ使用時) 19 NEW GLASS Vol.31 No.118 2016

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