特 別 修 繕 引 当 金 の 処 理 に 関 す る 提 案 一 五 〇 、
特
別
修
繕
引
当
金
の
処
理
に
関
す
る
提
案
小
倉
栄
一郎
は し が き 銑 鉄 熔 鉱 炉 や ガ ラ ス 熔 解 炉 は 、 操 業 を 継 続 し な が ら 大 修 繕 を 施 す こ と が で き な い 設 備 で あ る 。 ま た 船 舶 安 全 法 第 五 、 条 に よ り 定 期 検 査 を 受 け な け れ ぽ な ら な い 船 舶 も 、 定 期 検 査 の た め に 徹 底 的 な 修 繕 を 実 施 す る も の で あ る 。 こ の よ う な 特 別 修 繕 は 、 一 定 の 年 数 を 隔 て て 周 期 的 に 行 な わ れ る も の で 、 そ の た め の 支 出 額 は 、 支 出 の あ っ た 年 度 の 損 益 計 算 を 大 き く 狂 わ せ る 程 に 多 額 に 上 る も の で あ る 。 い ま こ の 種 の 修 繕 に 税 法 上 の 一 般 原 則 た る ﹁ 権 利 義 務 確 定 基 準 ﹂ を 適 用 す る と す 九 ぽ 、 こ の 多 額 の 費 用 は 特 別 修 繕 実 施 の 日 を 含 む 年 度 に 計 上 さ れ る こ と と な ら ざ る を え な い 。 操 業 に よ り 産 出 の あ る 年 度 に は 修 繕 費 が 計 上 さ れ ず 、 操 業 が 止 め ら れ 産 出 の 落 ち る 年 度 に 多 額 の 特 別 修 繕 費 が 計 上 さ れ る の で あ る か ら 、 収 益 ・ 費 用 の 対 応 は 合 理 的 で な い 。 税 務 の 角 度 か ら は 、 年 度 別 の 課 税 所 得 の 平 準 化 を 図 る た め に 、 費 用 計 上 を 考 慮 し な け れ ば な ら な い 。 こ の よ う に し て 、 法 人 税 法 は 特 別 修 繕 引 当 金 を 設 定 し て 、 こ れ に 所 定 の 計 算 に よ っ て 求 め ら れ た 額 を 繰 入 れ た 場 合 は 、 そ の 繰 入 額 を 損 金 と 認 め る こ と に し た の で あ る 。 し か し な が ら 、 未 確 定 の 特 別 修 繕 費 を 見 込 計 上 す る の で あ る か ら 、 毎 年 度 に 繰 入 れ た 額 の 累 計 に 相 当 す る 金 額 の 特 別 修 繕 が お こ な わ れ 、 そ の 実 際 要 費 額 が 累 計 額 に 一 致 す る と い う 保 証 は 、 何 も な い の で あ る 。 そ こ で 、 特 別 修 繕 実 施 、 対 象 設 備 の 除 去 、 転 売 、 清 算 、 合、 、 併 、 青 色 申 告 の 取 消 な ど に 際 し て は 、 も は や 引 当 金 の 繰 入 れ は 行 な わ ず 、 特 別 修 繕 引 当 金 の 取 崩 し を 行 な っ て 、 そ の 年 度 に は 特 別 修 繕 費 実 際 支 出 額 と 、 前 年 ま で の 累 計 引 当 金 額 の 差 額 の み を 損 金 と す る の で あ る 。 し た が っ て 、 こ の 年 に 損 金 と さ れ る 金 額 の 大 い さ は 前 年 ま で 毎 期 均 等 額 を 計 上 し て き た の と 異 な り 、 差 額 の み で あ る 。 こ の 額 が 、 毎 年 の 引 当 金 繰 入 高 と 同 額 と な る 保 証 は な に も な い 。 む し ろ 、 多 く の 場 合 、 相 当 の 過 不 足 が 生 じ る は ず で あ る 。 に も か か わ ら ず 、 税 法 が こ の 損 金 計 上 を 認 め た の は 、 も し こ の 処 理 を 行 な わ な い で 、 特 別 修 繕 実 施 の 年 度 の み に そ の 総 額 を 課 し た 場 合 に 比 し 、 年 度 所 得 平 準 化 効 果 が は る か に 大 き い か ら で あ る 。 企 業 会 計 に あ っ て も 、 特 別 修 繕 引 当 金 を 繰 入 れ る 処 理 は ド 般 に 是 認 さ れ て い る と こ ろ で あ る が 、 そ の 主 旨 は 収 益 に 対 す る 費 用 の 正 当 な 対 応 の た め の 、 期 間 配 分 に あ る 。 し た が っ て 、 右 に 問 題 と し た 特 別 修 繕 引 当 金 の 最 終 の 処 理 法 も 自 ら 異 な っ て く る 。 企 業 会 計 原 則 注 解 、 注 10 に 、 ﹁ 前 期 損 益 修 正 そ の 他 繰 越 利 益 剰 余 金 増 減 項 目 に つ い て (損 益 計 算 書 原 則 七 の 2 項 ) ﹂ を 設 け て 、 特 別 修 繕 引 当 金 の 戻 入 額 を ﹁ 前 期 損 益 修 正 項 目 ﹂ と し て い る 。 し た が っ て 、 税 法 上 の 規 定 通 り の 処 理 法 と 、 企 業 会 計 原 則 に よ っ て 要 求 さ れ て い る 処 理 法 に 差 異 が 生 じ る 。 こ の 差 異 は 簿 記 技 術 に 関 す る 形 式 的 差 異 と の み は い い 切 れ な い 理 論 的 な 距 離 が あ る 。 し か も 、 企 業 会 計 原 則 に も 明 解 な 処 理 法 が 示 さ れ て い る わ け で は な い の で 、 実 務 的 に は 税 法 規 定 が 支 配 的 と な る 傾 向 が 大 き い 。 企 業 会 計 原 則 の 基 本 と な っ て い る 当 期 業 績 主 義 に よ る 期 間 的 費 用 収 益 対 応 原 則 を 徹 底 せ し め る と 、 税 法 規 定 と は お よ そ 異 る 処 理 法 が 考 え ら れ る 。 こ の 論 文 の 意 図 は こ の よ う な 理 論 の 筋 を 通 す こ と に よ っ て 、 税 法 と 企 業 会 計 原 則 と の 相 違 を 明 ら か に し 、 企 業 会 計 原 則 の 理 解 を 深 め る と と も に 、 負 債 性 引 当 金 と 呼 ば れ て 、 将 来 的 支 出 に か か わ ら し め て の み 理 解 さ れ て い る こ の 種 引 当 金 が 、 往 々 に し て 利 益 性 引 当 金 と 混 同 さ れ る 理 由 が 、 主 と し て 税 法 上 の 考 え 方 に 立 脚 、 ま た は 、 拘 束 さ れ て い る こ と に あ る 点 を 指 摘 し よ う と す る も の で あ る 。 特 別 修 繕 引 当 金 の 処 理 に 関 す る 提 案 一 五 一
特 別 修 繕 引 当 金 の 処 理 に 関 す る 提 案 一 五 二 = 法 人 税 法 の 規 定 法 人 税 法 第 五 六 条 、 同 施 行 令 第 = 一 ! = 三 条 が 関 係 条 文 で あ る 。 そ の 全 文 を 掲 げ る 煩 を 避 け て 、 要 点 を 列 記 し よ う o ( 特 別 修 繕 引 当 金 設 定 の 対 象 固 定 資 産 ) 船 舶 安 全 法 弟 五 条 第 一 項 第 一 号 (船 舶 の 施 設 等 の 検 査 ) の 規 定 に よ る 定 期 検 査 を 受 け な け れ ば な ち な い 船 舶 そ の 他 周 期 的 に 大 規 模 な 修 繕 を 要 し 、 か つ 、 そ の 周 期 が 相 当 の 期 間 に わ た る と 認 め ら れ る も の と し て 政 令 で 定 め る 固 定 資 産 (法 五 山八 条 第 一 構惧 ) 一 、 船 舶 安 全 法 に よ る 定 期 検 査 を 受 け な け れ ば な ら な い 船 舶 二 、 銑 鉄 製 造 用 の 溶 鉱 炉 及 び 熱 風 炉 、 板 ガ ラ ス 又 は ガ ラ ス び ん の 製 造 用 の 連 続 式 溶 解 炉 (施 令 弟 一 一 一 条 ) ( 特 別 修 繕 費 の 範 囲 ) ( 政 令 で 定 め る 修 繕 に 限 る 。 以 下 こ の 条 に お い て ﹁ 特 別 の 修 繕 ﹂ と い う 。 ) に 要 す る 費 用 に 充 て 惹 た め 、 各 事 業 年 度 に お い て 当 該 資 産 に つ き 損 金 経 理 に よ り 特 別 修 繕 引 当 金 勘 定 に 繰 入 れ た 金 額 ⋮ ⋮ (法 弟 五 六 条 第 一 項 ) 一 、 船 舶 に つ い て は 、 当 該 定 期 検 査 を 受 け る た め の 修 繕 -二 、 炉 に つ い て は 、 当 該 炉 に 使 用 す る れ ん が の 過 半 を 取 り 替 え る た め の 修 繕 ( 施 令 = 一 条 ) た だ し 、 一 に つ い て は 中 間 検 査 は 含 ま ず 、 二 に つ い て は 、 附 帯 し て 行 な わ れ る 関 連 部 分 の 修 繕 費 を も 含 む も の で あ り 、 ( 基 本 通 達 一 二 六 ) 随 時 行 な い う る 普 通 修 繕 や 資 本 的 支 出 に 相 当 す る 改 良 費 は 、 た と え 同 時 に 行 な わ れ て も 、 特 別 修 繕 費 と は 区 別 し な け れ ぽ な ら な い 。
、 (繰 入 限 度 額 ) 巨 額 の 特 別 修 繕 費 が 、 金 額 も 確 定 し な い ぽ か り で な く 、 修 繕 行 為 す ら い ま だ 行 な わ れ て い な い 期 間 に 、 あ ら か じ め 、 見 積 っ た 平 均 額 を 損 金 と し て 認 め る の で あ る か ら 、 税 法 は 厳 格 な 規 定 を 設 け て い る 。 概 括 す れ ば 、 過 去 に お け る 実 績 額 基 準 と 、 法 定 ・ 実 績 周 期 に も と つ く 、 単 純 平 均 額 を も っ て し て い る 。 ・ ④ 基 準 特 別 修 繕 費 一 、 最 近 に お い て 行 な っ た 特 別 修 繕 の 額 、 ' 二 、 比 拳 固 定 資 産 の 最 近 の 特 別 修 繕 の 額 で 当 局 の 認 定 し た 金 額 三 、 中 古 資 産 を 買 取 っ た 場 合 は 、 前 所 有 者 が 行 な っ た 、 買 取 直 前 の 特 別 修 繕 の 額 で 、 申 請 に よ り 認 定 を 受 け た 額 (基 本 通 達 一 二 五 ) 四 、 賃 貸 借 の 場 合 に も 右 を 準 用 す る ( 同 通 達 ) @ 周 期 間 平 均 化 計 算 特 別 修 繕 を 行 な う べ き 原 因 は 、 周 期 中 に 不 断 に 、 し か し 、 不 規 則 に 生 じ る の で あ ろ う が 、 こ れ を 測 定 す る こ と も 不 可 能 で あ る し 、 ま た 、 原 因 の 所 在 に 応 じ て 損 金 を 認 め る の が 趣 旨 で も な く 、 特 別 修 繕 費 の 平 均 化 ( 個 別 通 達 昭 二 七 直 法 一 一 一 三 〇 、 直 所 一 -二 〇 五 ) が こ の 制 度 の 主 眼 で あ る か ら 、 繰 入 限 度 額 の 計 算 に 必 要 な い ま 一 つ の プ ア ク タ ー は 周 期 の 長 さ で あ る 。 税 法 は 月 数 を 用 い 一 月 に 満 た な い と き は 一 月 と 計 算 す る こ と に し て い る 。 、 一 二 、 三 、 船 舶 に つ い て は 、 四 八 ヵ 月 、 た だ し 、 小 型 船 舶 で は 、 船 舶 検 査 証 書 の 有 効 月 数 ・ 炉 の 場 合 は 、 最 近 の 特 別 修 繕 完 了 の 日 と 、 そ の 前 の 特 別 修 繕 完 了 の 日 の 間 の 月 数 新 造 ・ 新 築 の 場 合 は 、 比 準 固 定 資 産 の 金 上 期 間 の 月 数 ( 施 令 第 一 .一 二 条 ) 特 別 修 繕 引 当 金 の 処 理 に 関 す る 提 案 一 五 三
特 別 修 繕 引 当 金 の 処 理 に 関 す る 提 案 一 五 四 基 準 特 別 修 繕 費 を 、 右 の 月 数 で 除 し た 額 に 事 業 年 度 の 月 数 ( 中 古 資 産 の 中 途 取 得 の 場 合 や 、 特 別 修 繕 が 年 度 の 途 中 に 行 わ れ な た 場 合 に は 、 そ の 日 か ら 当 該 事 業 年 度 終 了 の 日 ま で の 月 数 ) を 乗 じ た 金 額 が 繰 入 限 度 額 で あ る 。 (損 金 経 理 に よ る 特 別 修 繕 引 当 金 勘 定 繰 入 ) 特 別 修 繕 引 当 金 は 一 括 し て 繰 入 を な す べ き で は な く 、 船 舶 に つ い て は 一 船 ご と 、 熔 鉱 炉 熱 風 炉 及 び 熔 解 炉 に つ い て は 一 基 ご と に 計 算 し な ぐ て は な ら な い 。 損 金 経 理 に よ る の で あ っ て 申 告 調 整 に よ っ て は な ら な い 。 (特 別 修 繕 引 当 金 勘 定 の 取 り く ず し ) 次 に 述 べ る 場 合 に は 特 別 修 繕 引 当 金 勘 定 の 金 額 は 取 り く ず さ れ る 。 ( 法 弟 五 六 条 第 二 項 ) 一 、 引 当 金 設 定 資 産 (対 象 資 産 ) に 対 す る 特 別 修 繕 の 費 用 を 支 出 す る 場 合 。 二 、 同 右 の 特 別 修 繕 が 完 了 し た 場 合 。 三 、 同 右 の 資 産 を 有 し な い こ と と な っ た 場 合 。 四 、 青 色 申 告 書 の 提 出 の 承 認 を 取 り 消 さ れ 、 又 は 、 青 色 申 告 を や め る こ と に し た 後 、 再 び 青 色 申 告 書 の 提 出 承 認 を 受 け た 場 合 に お い て 、 特 別 修 繕 引 当 金 勘 定 繰 入 れ を 行 な わ ん と す る と き に は 、 取 消 、 取 や め の 時 の 特 別 修 繕 引 当 金 勘 定 の 額 が 、 こ の 繰 入 れ を 行 な わ ん と す る 事 業 年 度 終 了 の 時 に 残 存 す る 場 合 に は 、 繰 入 限 度 額 ま で を 取 く ず す 。 五 、 非 青 色 申 告 法 人 が 合 併 に よ り 青 色 申 告 法 人 か ら 特 別 修 繕 引 当 金 を 引 継 い だ 場 合 。 六 、 合 併 に よ り 消 滅 す る 法 人 の 有 す る 特 別 修 繕 引 当 金 勘 定 の 金 額 が 、 合 併 法 人 に 引 継 が れ だ か つ た と き 、 当 該 金 額 を 取 く ず す 。 す な わ ち 、 特 別 修 繕 が 開 始 さ れ 、 そ の 支 出 が 行 な わ れ は じ め る と 、 そ の 額 ず つ 聴 く ず し が 行 な わ れ 、 特 別 修 繕 が 完
了 す れ ば 、 支 出 が 未 済 で も 、 当 該 引 当 金 設 定 資 産 の 分 の 特 別 修 繕 引 当 金 は 、 全 額 こ れ を 取 く ず し て 、 益 金 に 算 入 し な . け れ ぽ な ら な い 。 法 人 が 全 額 を 取 く ず し て 益 金 算 入 し な か っ た 場 合 で も 、 税 法 上 進 ん で 益 金 に 算 入 す る の で あ っ て 、 常 に 完 全 に 清 算 し て し ま う 建 前 で あ る 。 も し 余 剰 額 が 生 じ て も 、 次 の 特 別 修 繕 の た め に 留 保 す る こ と を 許 さ な い の で あ る 。 引 当 金 設 定 資 産 が な く な っ て 、 引 当 金 繰 入 れ を 行 な う 必 要 が な く な っ た と き 、 ま た は 、 引 当 金 繰 入 れ を 行 な い え な く な っ た と き も こ れ に 準 じ る の で あ る 。 税 法 規 定 に ﹁ 益 金 算 入 ﹂ と あ る 処 理 法 は 、 一 般 に 行 な わ れ る 実 務 上 の 記 帳 法 を 規 定 す る も の で は な い が 、 た し か に ヘ ノ 通 常 の 用 語 で は な く 、 理 解 し に く い も の で あ る 。 申 告 書 に 添 付 す べ き ﹁ 特 別 修 繕 引 当 金 の 損 金 算 入 に 関 す る 明 細 書 ﹂ の 様 式 を 参 考 に す れ ぽ 疑 問 は 氷 解 す る 。 次 に 、 設 例 を 設 け て 仕 訳 の 形 で 処 理 法 を 説 明 し よ う 。 ︹ 設 例 ︺ 鋼 船 一 隻 、 建 造 原 価 五 〇 、 ○ ○ ○ 、 ○ ○ ○ 円 。 昭 和 三 十 五 年 四 月 よ り 就 航 。 当 社 の 会 計 年 度 は 毎 年 四 月 一 日 に は じ ま り 、 三 月 三 十 一 日 に 終 る 一 年 一 期 と す る 。 船 舶 の 耐 用 年 数 は 十 二 年 、 定 率 法 で 償 却 す る も の と す る 。 耐 用 年 数 十 二 年 に 対 応 す る 定 率 法 の 償 却 率 は ○ 、 一 七 五 で あ る 。 昭 和 三 十 九 年 三 月 に い た り 定 期 検 査 の た め の 持 別 修 繕 を 行 な っ た 。 そ の た め の 支 出 額 は 一 〇 、 ○ ○ ○ 、 ○ ○ ○ 円 で あ っ た が 、 う ち 、 二 、 ○ ○ ○ 、 ○ ○ ○ 円 は 性 能 を 高 め 船 の 価 値 を 上 昇 せ し め る 効 果 の あ っ た 改 良 に 相 当 し 、 資 本 的 支 出 で あ っ た 。 ま た 、 四 〇 〇 、 ○ ○ ○ 円 は 附 随 的 に 施 し た 普 通 修 繕 で あ っ た 。 昭 和 三 十 九 年 四 月 第 一 回 の 定 期 検 査 を 終 了 、 同 四 十 年 三 月 三 十 一 日 の 決 算 か ら 持 別 修 繕 引 当 金 勘 定 を 設 け て 、 規 定 特 別 修 繕 引 当 金 の 処 理 に 関 す る 提 案 ・ 一 五 五
φ 特 別 修 繕 引 当 金 の 処 理 に 関 す る 提 案 一 五 六 ど お り の 繰 入 れ を 開 始 し た 。 昭 和 四 十 三 年 二 月 に 第 二 回 定 期 鹸 査 に そ な え て 特 別 修 繕 を 実 施 し た 。 そ の 支 出 額 凪 、一 〇 〇 〇 、 ○ ○ ○ 円 、 う ち 、 二 〇 〇 、 ○ ○ ○ 円 は 普 通 修 繕 で あ る 。 同 年 四 月 よ り あ ら た め て 特 別 修 繕 引 当 金 勘 定 へ の 繰 入 れ が は じ ま っ た 。 昭 和 四 十 四 年 九 月 に い た り 、 こ の 船 舶 を 売 却 す る こ と に 決 し 、 交 渉 の 結 果 、 特 別 修 繕 直 後 で あ る こ と を 考 え て 何 ら の 修 理 を 加 え る こ と な く 、 六 、 ○ ○ ○ 、 ○ ○ ○ 円 で 売 却 す る こ と に し た 。 以 上 の 経 過 を 、 要 点 を 仕 訳 で あ ら わ し て み よ う 。 ︹ 減 価 償 却 の 計 算 ︺ 問 題 が そ れ る が 、 最 繋 売 却 の 際 に 必 要 と な る の で 、 毎 年 の 償 却 計 算 の み 示 し て お く 。 。。 ① \ 。。 ω ミ ω G。 。。 \ 。。 。。 O \ ω 心 O \ ω 心 一 \ 。。 . お \ ω 軋 。。 \ ω 心 ξ ω 心 ミ O ㎝ ρ 8 ρ 8 0 × 9 一 胡 11 ( ㎝ O b 8 b 8 1 。。 噸謡 ρ 8 0 ) ( 8 b O ρ 8 0 1 嶺 "⑩ ① Q。 ㍉ α O ) ( 切 8 8 0 0 0 占 一 倍 意 一 〇 ) ( 紹 8 ρ 0 8 占 ① 層。。 ω 起 。。 一 ) ( 紹 b O ρ 0 8 1 ω 一 層b。 お め b。 b。 ) ( 貫 § り8 0 一 ω 駆 馳。。 蚕 刈 ① 一 ) ( q b。 § § 山 州 噛。。 刈 P 。。 朝 ω ) ( ㎝ 卜。 b 8 b 8 よ ρ ω タ ホ 幽) (α N 8 ρ 0 8 1 轟 ω 。。 ω ︾ω 8 ) 霧 路 漏 卑 X O ● 刈 切 11 × O .一 日 切 口 × ρ 一 誤 11 × P 一 団 窃 11 × O ﹄ 謡 H × O ﹄ 刈 ㎝ 11 × ρ 一 団 切 11 × O . 温 11 。。 謡 8 8 メ b∂ 一 ◎○ 、謡 O 伊 Φ ㎝ 伊 剃 8 ︽ ㊤ 一 も◎ uトっ 8 ♪ 凸 8 ム 自 ω b ω N Q。 ω ㊤ bの 噸8 S O 露 bの 層ミ N 8 bo b ω ρ Q◎ 8 ・ § ・ 中 -・・ ξ 零 お 為 卜。轟 ◎。 O 刈
、 露 飴 =濤 群 ○。 菊 温 ﹄ O ω 、 ( 註 ) 昭 和 三 十 九 年 三 月 の 特 別 修 繕 に 附 帯 し て 施 行 し た 改 良 工 事 に よ り 、 取 得 原 価 が 二 、 ○ ○ ○ 、 ○ ○ ○ 円 だ け 増 加 し た 。 ︹ 特 別 修 繕 引 当 金 の 計 算 ︺ 算 式 に よ っ て 次 の 額 と な る 。
N
①。
鵬
。。
。
・
蹴
∼
﹂
濃
。。
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昭 和 四 十 年 三 月 三 十 一 日 の 決 算 で 第 一 回 の 繰 入 が な さ れ る 。 そ の 仕 訳 。 ・ , ﹁ ( 津 南 ﹁二 繁 恥 踏 ) 一如 8 b 8 (薫 望 蘇 諮 " 一医 博 ) 一嘘8 ρ O OO こ の 年 度 は 十 二 月 あ る か ら 一 、 九 〇 〇 、 ○ ○ ○ 円 が 繰 入 額 で あ る 。 (限 度 額 ) も し 年 の 中 途 か ら で あ れ ば 、 月 数 比 例 と な る 。 ま た 、 ﹁ 特 別 修 繕 費 な る 科 目 は 、 税 法 の 用 語 に 従 え ば 、 ﹁ 特 別 修 繕 引 当 金 繰 入 損 ﹂ で あ る が 、 煩 し い 名 称 で あ る 。 一 般 の ﹁ 修 繕 費 ﹂ 勘 定 に 合 算 す る こ と も 間 違 い で は な い が 、 別 勘 定 と す る 方 が よ い と 考 え て 、 右 の ご と く に し た 。 ﹁ 特 別 修 繕 費 ﹂ は 年 度 の 所 得 の 計 算 上 、 損 金 に な り 、 ﹁ 特 別 修 繕 引 当 金 ﹂ 獄 貸 借 対 照 表 に 計 上 さ れ 、 累 加 さ れ る こ と に な る 。 昭 和 四 十 一 年 三 月 、 四 十 二 年 三 月 に も 同 様 の 処 理 を 行 な う の で 、 特 別 修 繕 引 当 金 勘 定 貸 方 残 高 は 五 、 七 〇 〇 、 ○ ○ ○ 円 と な る 。 ︹ 特 別 修 繕 に 関 る 支 出 の 処 理 ︺ 昭 和 四 十 三 年 二 月 に は 、 第 二 回 定 期 検 査 の た め の 特 別 修 繕 が 開 始 さ れ る 。 そ の 支 払 が 部 分 的 に 進 め ら れ る に せ よ 。 一 時 に 行 な わ れ る に せ よ 、 次 の 条 文 に よ っ て 処 理 さ れ る 。 特 別 修 繕 引 当 金 の 処 理 に 関 す る 提 案 ' 一 五 七特 別 修 繕 引 当 金 の 処 理 に 関 す る 提 案 ﹁ 一 五 八 ﹁当 該 各 号 に 掲 げ る 特 別 修 繕 引 当 金 勘 定 を 取 り く ず さ な け れ ば な ら な い 。 一 、 法 弟 五 六 条 第 一 項 の 特 別 修 繕 引 当 金 勘 定 を 設 け ら れ た 固 定 資 産 (以 下 こ の 条 に お い て ﹁ 引 当 金 設 定 資 産 ﹂ と い う 。 ) に つ い て 同 項 に 規 定 す る 特 別 の 修 繕 ( 以 下 こ の 条 に お い て ﹁ 特 別 の 修 繕 ﹂ と い う 。) の た め に 要 し た 費 用 の 額 を 支 出 す る 場 合 、 そ の 支 出 す る 日 に お け る 当 該 資 産 に 係 る 特 別 修 繕 引 当 金 勘 定 の 金 額 の う ち 当 該 費 用 の 額 に 相 当 す る 金 額 に 達 す る ま で の 金 額 。 二 、 引 当 金 設 定 資 産 に つ い て 特 別 の 修 繕 が 完 了 し た 場 合 、 そ の 特 別 の 修 繕 が 完 了 し た 日 に お け る 当 該 資 産 に 係 る 特 別 修 繕 引 当 金 勘 定 の 金 額 ( 中 略 ) 三 、 前 項 の 規 定 に よ り 取 り く ず す べ き こ と と な っ た 特 別 修 繕 引 当 金 勘 定 の 金 額 又 は 伺 項 の 規 定 に 該 当 し な い で 取 り く ず し た 特 別 修 繕 引 当 金 勘 定 の 金 額 は 、 そ れ ぞ れ そ の 取 り く ず す べ き こ と と な っ た 日 又 は 取 り く ず し た 日 の 属 す る 事 業 年 度 の 所 得 の 金 額 の 計 算 上 、 益 金 の 額 、 , に 算 入 す る 。﹂ さ て 、 右 の ﹁ そ の 支 出 す る 日 に お け る 当 該 資 産 に 係 る 特 別 修 繕 引 当 金 勘 定 の 金 額 ﹂ と い う の は 、 あ き ら か に ( 五 、 七 〇 〇 、 ○ ○ ○ 円 の こ と で あ る 。 ま た 、 ﹁ そ の 特 別 の 修 繕 が 完 了 し た 日 に お け る 当 該 資 産 に 係 る 特 別 修 繕 引 当 金 勘 定 の 金 額 ﹂ と い う の も 、 同 じ で あ る と み な け れ ぽ な ら な い 。 ( 会 計 年 度 に ま た が る と き は 変 っ て く る こ と い う ま で も な い 。) ﹁特 別 催 ・ 引 当 金 の 繰 入 簿 別 修 婁 兀 暗 し た 妻 年 度 で は 靭 。 め 、 れ な い . 実 際 塗 し た 特 別 修 醤 か ら 過 去 の 引 当 。 。 を 控 除 し た ◎ 金 額 が 当 然 に 損 金 に 算 入 さ れ る か ら で あ る ﹂ と い う の で あ る か ら 、 昭 和 四 十 三 年 度 分 の 繰 入 れ を 行 な う こ と な く 、 四 十 二 年 ま で の 累 積 額 が 取 り く ず さ れ る の で あ る 。 次 に 税 法 の 表 現 ど お り に 仕 訳 し て み よ う 。 (掛 E ㊦ 嘗 到 ) ・ (孝 登 載 謙 躍 ) N Q。 O O b 8 (躍 冷 ) o。 b O ρ 0 8
(蘇 謙 躍 ) § § (雪 眼 除 鍔 O ︿ 唾 C θ 津 洲 ) ( 冊 謡 = 繋 講 " [脹 晦 ) α 菊 8 b 8 ( 薫 邊 麟 露 虫 脹 欝 油 O 財 ) 鴛 O ρ 0 8 す な わ ち 、 特 別 修 繕 に 要 し た 七 、 八 ○ ○ 、 ○ ○ ○ 円 は 損 金 に 考 え ら れ る が 、 一 方 で 、 従 来 か ら の 特 別 修 繕 引 当 金 勘 ロ 定 貸 方 の 累 計 額 は 、 ﹁ そ の 支 出 額 に 相 当 す る 引 当 金 を 取 り く ず し て 特 別 修 繕 費 の 支 出 に よ る 損 失 の 補 て ん に 充 て な け れ ぽ な ら な い ﹂ と す る の が 税 法 的 な 考 え 方 で あ る 。 か く て 右 に 示 し た 仕 訳 が 根 拠 づ け ら れ る わ け で あ る 。 も っ と も 、 損 金 算 入 七 、 八 ○ ○ 、 ○ ○ ○ 円 、 益 金 算 入 五 、 七 〇 〇 ( ○ ○ ○ 円 で 、 実 質 的 に は 二 、 一 〇 〇 、 ○ ○ ○ 円 が 損 金 計 上 の 、 ' 実 数 あ る 金 額 で あ る 。 ( 工 ) 湊 良 之 助 ﹁ 新 訂 法 人 税 法 ﹂ 二 二 三 頁 ( 2 ) 市 丸 吉 左 工 門 ﹁法 人 税 法 解 説 ﹂ 三 八 七 頁 三 企 業 会 計 原 則 と の 交 錯 以 上 は 典 型 的 な ケ ー ス を 引 例 し た も の で あ る が 、 こ の 範 囲 で も す で に 疑 点 が 生 じ て い る 。 企 業 会 計 原 則 の 趣 旨 と は 異 な っ て お り 、 そ の 距 離 が 仕 訳 整 理 の 技 術 上 に 顕 著 に あ ら わ れ て い る 。 法 人 税 法 で も 課 税 所 得 の 会 計 年 度 へ の 所 属 の 基 準 は 相 当 厳 格 な も の で あ る 。 収 益 、 費 用 の 概 念 と 益 金 ・ 損 金 の 概 念 は そ の ま ま 代 替 し え な い も の で あ る が 、 そ の 点 は し ば ら ぐ 措 く と し て 、 ﹁ 帰 属 事 業 年 度 ﹂ に 関 し て 、 法 人 税 法 弟 2 篇 第 一 章 各 事 業 年 度 の 所 得 に 対 す る 法 人 税 の 第 2 款 に ﹁ 各 事 業 年 度 の 所 得 の 金 額 の 計 算 の 通 則 ( 第 22 条 ) ﹂ を 置 き 、 以 下 に 益 金 ・ 損 金 の 額 の 計 算 を 規 定 し た 上 で 、 第 5 款 と し て ﹁ 収 益 及 び 費 用 の 帰 属 事 業 年 度 の 特 例 ﹂ ( 第 62 条 -第 64 条 ) を 特 別 修 繕 引 当 金 の 処 理 に 関 す る 提 案 一 五 九
へ 特 別 修 繕 引 当 金 の 処 理 に 関 す る 提 案 . 、 一 六 〇 準 備 し て い る 。 特 別 修 繕 引 当 金 は 第 56 条 、 す な わ ち 、 第 4 款 ﹁ 損 金 の 額 の 計 算 ﹂ の 第 七 目 ﹁ 引 当 金 ﹂ に 出 て い る も の で 、 し た が っ て 、 帰 属 事 業 年 度 に 関 し て は ﹁ 通 則 ﹂ に 属 す る も の で あ る と 考 え ら れ る 。 ﹁ 特 例 ﹂ は 第 5 款 に ま と め ら れ 、 割 賦 販 売 . 延 払 条 件 付 譲 渡 等 、 長 期 工 事 の 請 負 の 三 項 目 が そ の 内 容 で あ み 。 し か ら ぼ そ の 通 則 と は 何 か 。 第 22 条 を 引 用 し て み よ う 。 第 22 条 (各 事 業 年 度 の 所 得 の 金 額 の 計 算 ) ら ヘ コ も も も も 内 国 法 人 の 各 事 業 年 度 の 所 得 の 金 額 は 、 当 該 事 業 年 度 の 益 金 の 額 か ら 当 該 事 業 年 度 の 損 金 の 額 を 控 除 し た 金 額 と す る 。 も も 2 内 国 法 人 の 各 事 業 年 度 の 所 得 の 金 額 の 計 算 上 当 該 事 業 年 度 の 益 金 の 額 に 算 入 す べ き 金 額 は 、 別 段 の 定 め が あ る も も の を 除 き 、 資 産 の 販 売 、 有 償 又 は 無 償 に よ る 資 産 の 譲 渡 又 は 役 務 の 提 供 、 無 償 に よ る 資 産 の 譲 受 け そ の 他 の 取 引 で 資 も も カ ヘ ヘ ヘ カ へ 本 等 取 引 以 外 の も の に 係 る 当 該 事 業 年 度 の 収 益 の 額 と す る 。 も も 3 内 国 法 人 の 各 事 業 年 度 の 所 得 の 金 額 の 計 算 上 当 該 事 業 年 度 の 損 金 の 額 に 算 入 す べ き 金 額 は 、 別 段 の 定 め が あ る も の を 除 き 、 次 に 掲 げ る 額 と す る 。 ヘ ヤ 一 当 該 事 業 年 度 の 収 益 に 係 る 売 上 原 価 、 完 成 工 事 原 価 そ の 他 こ れ ら に 準 ず る 原 価 の 額 あ あ も ヘ へ も へ ぬ も も も も も も 二 前 号 に 掲 げ る も の の ほ か 、 当 該 事 業 年 度 の 販 売 費 一 般 管 理 費 そ の 他 の 費 用 ( 償 却 費 以 外 の 費 用 で 当 該 事 業 年 け 終 了 の 日 ま で に 債 務 の 確 定 し な い も の を 除 く 。 ) の 額 も も へ も う も も も へ 三 当 該 事 業 年 度 の 損 失 の 額 で 資 本 等 取 引 以 外 の 取 引 に 係 る も の 四 前 2 項 に 規 定 す る 資 本 等 取 引 と は 、 法 人 の 資 本 等 の 金 額 の 増 加 又 は 減 少 を 生 ず る 取 引 及 び 法 人 が 行 な う 利 益 又 は 剰 余 金 の 分 配 を い う 。 ( 傍 点 ・ 傍 線 は 筆 者 )
、 す な わ ち 、 所 得 と は 、 益 金 か ら 損 金 を 控 除 し た 金 額 で あ る が 、 益 金 は 別 段 の 定 め あ る も の 以 外 の 収 益 で 、 損 金 は 同 じ く 費 用 ・ 損 失 の こ と を 意 味 し 、 企 業 会 計 原 則 と 同 様 に 、 資 木 等 取 引 に よ る も の を 除 い て い る 。 そ の 上 に 、 ﹁ 各 車 年 度 ﹂ で 括 ら れ て い る の で あ る か ち 、 筆 者 が 旁 点 を つ け た よ う に 文 面 を 辿 る だ け な ら 、 企 業 会 計 原 則 と 著 し く 接 近 し て あ る よ う に 思 え る 。 し か し 具 体 的 に 、 評 価 基 準 や 資 本 剰 余 金 の 認 否 な ど 、 詳 細 に 検 討 し て み る と 、 税 法 は 独 自 の 立 場 に 立 っ て い る こ と が 分 る の で あ る 。 こ の 論 文 で は 、 そ れ ら 異 同 を 評 論 す る 余 地 は 存 し な い 。 当 面 の 問 題 に 関 し て 必 要 な の は 、 各 事 業 年 度 へ の 帰 属 の 基 準 で あ る 。 \ , ' 右 に 傍 線 を 附 し た ご と く 、 ﹁ 償 却 費 以 外 の 費 用 ﹂ は 権 利 義 務 確 定 基 準 に よ っ て い る 。 日 常 の 取 引 に つ い て は 、 引 渡 基 準 が 代 用 さ れ る け れ ど も 、 第 5 款 σ 特 例 に 示 さ れ て い る ﹁ 賦 金 基 準 ﹂ ﹁ 延 払 基 準 ﹂ ﹁ 工 事 進 行 基 準 ﹂ か ら す れ ぽ 、 引 渡 基 準 は 権 利 義 務 確 定 基 準 で あ る 。 し た が っ て 、 特 別 修 繕 に つ い て も 、 そ の 例 外 で は な く 、 こ れ が 正 当 に 事 業 年 度 へ 帰 属 せ し め ら れ る の は 、 債 務 が 確 定 し 、 す で に 支 払 わ れ た か 、 支 払 わ れ る べ く 決 定 し た 日 の 属 す る 年 度 で あ る 。 す な わ ち 、 特 別 修 繕 が 行 な わ れ な く て は 、 そ の 債 務 が 確 定 す る 筈 が な い 。 そ れ 以 前 の 、 特 別 修 繕 が 実 施 さ れ て い な い 事 業 年 度 に お い て は 、 特 別 修 繕 費 な る 費 用 科 目 が 立 つ は ず は な く 、 ﹁ 特 別 修 繕 引 当 金 繰 入 損 ﹂ と も 呼 ぶ べ き 、 引 当 金 繰 入 れ を 認 め ら れ る 額 で あ る 。 そ し て 、 こ の 処 置 は 費 用 発 生 の 是 認 で な く て 、 青 色 法 人 に 限 っ て 認 め ら れ た 特 典 で あ る こ の よ う な 解 釈 に 立 つ こ と か ら 、 次 の よ う な 見 解 も 生 じ て く る 。 ﹁ 修 繕 引 当 金 は 、 企 業 会 計 に お い て は 、 負 債 性 引 当 金 と さ れ る が (註 解 17 ) 。 評 価 性 引 当 金 と 考 え る こ と が 妥 当 で あ る と 思 わ れ る 。 ﹂ と 。 あ る い は 、 負 債 性 引 当 金 で あ る こ と を 認 め な い と す れ ば 、 課 税 の 延 期 を 図 る た め 、 所 得 を 一 時 保 留 し て 、 特 別 修 繕 実 施 の 期 に 顕 現 せ し め る と こ ろ の 、 、 利 益 性 引 当 金 で あ る と も み え な い こ と も な い 。 こ こ に い た っ て 、 特 別 修 繕 引 当 金 を 企 業 会 計 は 何 と 解 釈 し て い る か 。 正 面 か ら 衝 突 す る 企 業 会 計 原 則 の 理 論 を 展 開 特 別 修 繕 引 当 金 の 処 理 に 関 す る 提 案 一 六 一
﹂ 特 別 修 繕 引 当 金 の 処 理 に 関 す る 提 案 ㌦ ,一 六 二 ・す る 段 階 に 入 る 。 企 業 会 計 原 則 は 特 別 修 繕 引 当 金 を 負 債 性 の 引 当 金 で あ る と 考 え て い る 。 す な わ ち 、 企 業 会 計 原 則 注 解 、 注 16 を 引 用 し よ う 。 ( 修 正 前 は 註 17 ) ( 企 業 会 計 原 則 第 三 の 四 の ⇔ の B 参 照 ) 注 16 引 当 金 に つ い て (貸 借 対 照 表 原 則 四 の ⇔ の A の 3 項 及 び B の 2 項 ) 引 当 金 に は 評 価 勘 定 に 属 す る も の と 負 債 的 性 質 を も つ も の と の 区 別 が あ る が 、 後 者 に つ い て は 、 流 動 負 債 に 属 す る も の と 固 定 負 債 に 属 す る も の と を 区 別 す る 必 要 が あ る 。 ω 納 税 引 当 金 、 修 繕 引 当 金 の よ う に 将 来 に お け る 特 定 の 支 出 に 対 す る 引 当 額 が 比 較 的 短 期 間 に 使 用 さ れ る 見 込 の も の は 、 流 動 負 債 に 属 す る も の と す る 。 ω 退 職 給 与 引 当 金 、 船 舶 等 の 特 別 修 繕 引 当 金 の よ う に 相 当 長 期 間 を 経 て 実 際 に 支 出 が 行 わ れ る こ と が 予 定 さ れ て い る も の は 、 固 定 負 債 に 属 す る も の と す る 。 ・す な わ ち 、 引 当 金 の う ち 評 価 性 引 当 金 は 、 企 業 会 計 原 則 、 第 三 貸 借 対 照 表 原 則 、 四 の e B に 明 示 さ れ て い る ご と く 、 、 ﹁ 減 価 償 却 引 当 金 と し て そ の 累 計 額 を 固 定 資 産 取 得 原 価 か ら 控 除 す る 形 式 で 記 載 す る 。 ﹂ こ と に な っ て い る の で 、 簿 記 的 に は 間 接 法 に よ る 償 却 の 貸 方 項 目 で 、 固 定 資 産 勘 定 を 母 勘 定 と す る 控 除 勘 定 ( 評 価 勘 定 ) で あ り 、 . 貸 方 残 高 の 勘 定 で あ る が 、 貸 借 対 照 表 上 で は 、 借 方 側 の 固 定 資 産 勘 定 の 項 で 負 号 を つ け て 掲 げ ら れ る の で あ る 。 そ れ に 対 し て 修 繕 引 当 金 、 特 別 修 繕 引 当 金 は 負 債 の 部 に 掲 げ る の で あ る 。 い か な る 関 連 に お い て 負 債 と な る か 。 こ こ に 問 題 接 近 の 手 が か り が あ る 。 未 払 修 繕 費 は 明 ら か に 負 債 で あ る 。 す な わ ち 、 修 繕 の 原 因 が 当 期 に 存 し 、 修 繕 行 為 は す で に 行 な わ れ て い る か ら 、 そ の 額 が 当 期 費 用 で あ る こ と は 疑 問 の な い と こ ろ で あ る 。 し か る に 、 そ 分 支 払 が い ま だ 行 な わ れ て い な い の で あ る 。 す な わ ち 、 発 生 基 準 に 立 つ 費 用 計 上 の た め に 、 未 払 で あ っ て も そ の 費 用 額 を 追 加 計 上 し な け れ ば な ら な い が 、 そ の 相
、 \ , ' 手 勘 定 と し て の 未 払 修 繕 費 は 、 す で に 支 払 う べ き 相 手 方 も 金 額 も 確 定 し て お り 、 法 的 に も 負 債 で あ る 。 こ れ に 対 し て 、 修 繕 引 当 金 、 特 別 修 繕 引 当 金 の 場 合 に は 、 そ の 修 繕 行 為 は ま だ 現 実 に は 行 な わ れ て い な い の で あ る 。 し た が っ て 、 法 的 な 債 務 は 確 定 し て い な い の で あ る 。 こ の 点 に お い て 、 未 払 修 繕 費 と は 異 な る 。 い ま だ 行 な わ れ て い な い 修 繕 の 費 用 を い か な る 根 拠 に も と づ い て 当 期 の 費 用 に 計 上 す る の で あ ろ う か 。 将 来 に お い て 見 込 ま れ る 費 用 を 今 期 に 繰 上 計 上 す る と い う 解 釈 、 し た が っ て 、 企 業 会 計 の 損 益 計 算 の 基 準 が 、 現 在 と い う 平 面 を は な れ て 、 未 来 と い う 別 の 時 間 に 飛 び 立 つ た と い う 解 釈 を す る の は 、 費 用 に つ い て も 、 収 益 に つ い て も 適 当 で は な い 。 税 法 で は 、 価 格 変 動 準 備 金 繰 入 額 の 損 金 認 容 の ご と く 、 明 ら か に 未 来 を 飛 翔 し て い る も の も あ る が 、 そ れ は 経 済 政 策 ヘ へ 的 な 意 図 の 反 映 で あ っ て 、 理 論 的 基 盤 か ら 生 じ る 結 果 で は な い 。 企 業 会 計 の 理 論 は 、 厳 密 に 当 期 に 立 っ て い る 。 尺 度 を 将 来 に お け る 見 込 額 や 、 見 込 数 量 に 求 め る と い う こ と と 、 そ の 期 間 配 分 の 根 拠 の 問 題 と を 混 同 し て は な ら な い の で あ る 。 繰 上 計 上 で は な い 。 繰 上 げ る ま で も な く 、 本 来 今 期 の 費 用 で あ る 。 そ の 理 論 づ け を す る も の が 、 ﹁ 支 出 前 取 原 ` 則 ﹂ で あ る 。 ﹁ 費 用 前 取 ﹂ で な い こ と に 注 意 さ れ た い 。 固 定 資 産 は 、 そ の 建 設 、 設 置 の 当 初 に 、 代 価 を 一 括 し て 支 払 う が 、 そ れ は 長 年 間 利 用 さ れ 、 継 続 的 に 効 果 を 発 揮 す る も の で あ る σ し た が っ て 、 費 用 と し て は 、 そ の 固 定 資 産 を 利 用 で き る 期 間 内 に 、 毎 期 発 生 す る 収 益 に 対 し て 、 次 第 に 分 割 額 ず つ 対 応 せ し め る こ と が 合 理 的 で あ る 。 こ の よ う に 、 長 期 に 亘 る 費 用 の 、 毎 会 計 期 間 へ の 割 当 計 算 、 期 間 配 分 計 算 が 減 価 償 却 計 算 で あ る 。 そ の 固 定 資 産 は 償 却 資 産 と も 呼 ば れ る 。 減 価 償 却 計 算 は 費 用 総 額 た る 取 得 原 価 は 確 定 し て い る が 、 残 存 価 額 、 耐 用 年 数 は 推 定 に す ぎ な い し 、 毎 期 何 程 ず つ 収 益 に 対 応 せ し め る べ き か 、 そ の 発 生 の 状 況 も 実 測 す る こ と は 不 可 能 で あ る か ら 、 毎 期 均 等 額 と 考 え る (定 額 法 ) と か 、 一 定 の 逓 減 す る 額 と 考 え る (定 率 法 ) な ど 、 仮 定 に 立 っ て 定 め た 額 を 割 当 て る の で あ る 。 仮 定 と 推 定 に 立 っ て い る の で 、 絶 対 的 正 確 性 は 望 む べ く も な い こ と も ち ろ 特 別 修 繕 引 当 金 の 処 理 に 関 す る 提 案 . ・ 一 六 三
特 別 修 繕 引 当 金 の 処 理 に 関 す る 提 案 一 六 凹 ん で あ る 。 ﹁ 支 出 前 取 ﹂ 原 則 は こ れ と 軌 を 一 に し 、 逆 向 き の 処 理 で あ る 。 修 繕 を 必 要 と す る 原 因 は 、 そ の 設 備 を 使 用 し た 期 間 に す で に 存 す る が 、 何 か の 都 合 で 、 修 繕 の 実 施 が 遅 れ て い る こ と が あ る 。 す ぐ 次 の 期 に 実 施 さ れ る 場 合 は 、 費 用 と し て は 当 期 に 負 担 せ し め 、 修 繕 引 当 金 を 立 て る 。 金 額 も 時 期 も 推 定 に よ る 点 で 絶 対 的 正 確 性 は 望 め な い し 、 支 払 の 相 手 方 は 確 定 し て い な い 。 未 払 修 繕 費 と 異 な る と こ ろ で あ る 。 し か し 、 す ぐ 後 の 期 に お い て 、 こ の 修 繕 は 実 施 さ れ る で あ ろ う し 、 そ の 際 、 支 出 も 行 な わ れ る 。 修 繕 引 当 金 は こ の 意 味 で 負 債 に 類 す る の で あ る 。 法 的 に 債 務 が 確 定 し て い る と い う 意 味 で は な く 、 ﹁ 将 来 的 支 出 ﹂ と し て 、 簿 記 的 性 質 が 負 債 で あ る と い う 意 味 で あ る 。 特 別 修 繕 の 場 合 は 、 対 象 資 産 の 性 質 上 、 操 業 中 に 修 理 を 施 す こ と が で き な い の で 、 可 能 な 限 り 延 期 し て お い て 、 一 括 し て 実 施 す る の で あ る 。 そ の 金 額 は 巨 額 に な ろ う し 、 操 業 中 止 に よ っ て 収 益 も 減 少 す る で あ ろ う (税 法 が 重 視 し て い る の は こ の 事 情 で あ る ) 。 し か し 、 そ の よ う な 結 果 の 問 題 で は な く 、 修 繕 の 原 因 が い つ に 存 す る か を 考 え な く て は な ら な い 。 修 繕 が 実 施 さ れ る の は 将 来 の あ る 期 で あ っ て も 、 修 繕 を 必 要 と す る に い た ら し め る 原 因 は 、 そ れ ま で の 毎 期 に 存 す る 。 し た が っ て 、 そ の 各 期 間 は 、 そ れ ぞ れ 応 分 の 負 担 を す べ き で あ る 。 こ れ が 特 別 修 繕 費 を 毎 期 に 分 割 計 上 す る 根 拠 で あ る 。 こ の よ う に 、 修 繕 引 当 金 も 特 別 修 繕 引 当 金 も 、 発 生 基 準 の 原 則 の 徹 底 し た 適 用 か ら 生 じ る 会 計 処 理 で あ っ て 、 他 の 費 用 の 期 間 限 定 に つ い て の 原 則 と く ら べ て 、 何 ら 例 外 で は な い の で あ る 。 ﹁ 負 債 性 引 当 金 に つ い て は 、 そ の 引 当 準 備 額 そ の も の が 見 積 り に よ る 不 確 定 額 で あ る と い う こ と 、 そ の 将 来 に お け る 支 出 時 点 も 支 払 先 も 共 に 不 確 定 で あ る と い う 意 味 で は 、 厳 密 に は 、 第 三 老 に 対 し て の 負 債 と い う 条 件 を 備 え て い る と は い え な い 。 し か し 、 そ の 性 格 か ら み て 広 義 に お い て 内 部 負 債 と も 考 え ら れ る の で 、 わ れ わ れ は 、 こ れ に 負 債 性 引 当 金 と い う 概 念 を 与 え て い る 一 般 の 慣 行 を 支 持 す る 。 こ
2 日心 味 に お い て 、 、 財 務 諸 表 規 則 第 39 条 第 一 項 の 流 動 負 債 に 列 挙 す る 引 当 金 の 解 釈 と し て 、 ﹃ 引 当 金 と は 、 将 来 に お け る 特 定 の 支 出 に 対 ・ す る 準 備 額 で あ っ て 、 そ の 負 担 が 当 該 年 度 に 属 し 、 そ の 金 額 を 見 積 る こ と が で き る も の ﹄ と 定 義 し た と こ ろ は 、 負 債 性 引 当 金 の も つ 定 義 と し て は 正 し い も の で あ る と い え る ﹂ (旧 財 務 諸 表 規 則 取 扱 要 領 第 百 三 十 七 ) ( 旧 第 39 条 は 新 第 47 条 、 旧 第 百 三 十 七 は 新 第 百 ) こ の よ う な 見 積 額 に 基 礎 づ け ら れ た 原 価 配 分 は 、 ﹁ 時 間 の 経 過 と 共 に 、 そ の 見 積 り と 実 際 と の 誤 差 を 、 調 整 せ し め る た め の 自 動 的 な 組 織 を 、 そ の 倒 ち に も つ こ と が 要 請 さ れ て い る 。 近 代 会 計 上 の 引 当 金 勘 定 の も つ 機 能 が こ れ で あ る 。 す な わ ち 、 一 般 に 引 当 金 は 、 将 来 の 特 定 支 出 に 対 す る 準 備 で あ っ て 、 そ の 当 該 期 間 に 属 す べ き 負 担 が 、 そ の 期 に 発 生 額 と し て 見 積 ら れ た も の で あ る 。 ⋮ ⋮ そ の 見 積 費 用 額 に 照 応 す る 実 際 費 用 額 が 確 定 す る 将 来 時 点 に お い て 、 そ こ で 判 定 し た 実 際 額 と の 誤 差 が 、 過 去 の 見 積 費 用 の 追 加 な い し 引 戻 し と い う 形 で 表 面 化 す る 。 そ う し た 実 際 額 と の 自 動 的 、 必 然 前 調 整 の 方 式 が 確 立 し て い れ ぽ こ そ 、 こ こ に 、 将 来 に お こ る 費 用 支 出 額 の う ち 、 一 部 当 期 発 生 分 と し て の 見 積 額 を 当 期 の 損 益 計 算 に 計 上 す る こ と が 許 さ れ る も の で あ る 。 ﹂ こ れ が 支 出 前 取 り 原 則 で あ る 。 税 法 が 過 去 の 実 績 額 と 実 績 周 期 に 基 準 を 置 い た の は 、 税 法 が 尊 重 す る 公 正 原 則 に よ る も の で あ っ て 、 企 業 会 計 が 支 出 前 取 原 則 で 期 待 し て い る 客 観 的 洞 察 と は 質 的 に 異 る も の で あ る 。 費 用 発 生 の 事 実 は 毎 期 に 相 応 に 存 在 す る は ず で あ る が 、 具 体 的 に 測 定 し う る も の で は な い 。 多 分 毎 期 均 等 額 で は な い で あ ろ う が 、 計 算 形 式 上 は 均 等 に 発 生 す る も の と 考 え る ほ か な い 。 そ の 累 計 顧 た る べ き 総 特 別 修 繕 額 も ま た 推 定 額 で し か な い 。 そ の 二 重 の 推 定 と 仮 定 の 上 に 立 っ た 計 算 が 、 最 終 、 支 出 確 定 、 修 繕 完 了 の と き に な っ て 、 い く ら の 誤 差 を 生 じ て い た も の か 判 明 す る の で あ る 。 こ の 誤 差 は 、 誤 差 判 明 の 期 に の み 帰 す べ き 誤 差 で な く て 、 計 算 の 経 過 中 の 毎 期 に 帰 す べ き で あ り 、 そ の 調 整 は 、 過 去 に お け る 損 益 計 算 の 修 正 と 考 え ら れ る も の で あ る 。 か く て 、 企 業 会 計 原 則 注 解 注 10 が 意 味 を も つ 。 注 10 前 期 損 益 修 正 そ の 他 繰 越 利 益 剰 余 金 増 減 項 目 に つ い て (損 益 計 算 書 原 則 七 の 2 項 ) 特 別 修 繕 引 当 金 の 処 理 に 関 す る 提 案 一.六 五
特 別 修 繕 引 当 金 の 処 理 に 関 す る 提 案 一 六 六 へ 前 期 損 益 修 正 そ の 他 繰 越 利 益 剰 余 金 増 減 項 目 と し て は 次 の よ う な も の が あ る 。 ω 貸 倒 引 当 金 、 渇 水 準 備 金 、 特 別 修 繕 引 当 金 等 の 戻 入 額 ② 過 年 度 に お け る 減 価 償 却 の 過 不 足 修 正 額 ( 中 略 ) 前 期 損 益 修 正 は 、 原 則 と し て 、 利 益 剰 余 金 調 整 の 方 法 に よ っ て 行 な う が 、 金 額 の 僅 少 な も の 又 は 毎 期 経 常 的 に 発 生 す る も の は 、 毎 期 の 損 益 計 算 書 に 通 常 の 損 益 ( 営 業 外 損 益 と し て 記 載 す る 場 合 も 含 む 。 ) と し て 計 上 す る こ と を 妨 げ な い 。 過 年 度 の 売 上 に 対 す る 戻 り 高 及 び 値 引 又 は 割 引 等 は そ の 例 で あ る 。 ( 1 ) 市 丸 吉 左 工 門 ﹁法 人 税 法 解 説 ﹂ 三 八 五 頁 ( 2 ) 山 下 勝 治 ﹁財 務 諸 表 原 則 論 ﹂ 七 五 頁 以 下 ( 3 ) 山 下 勝 治 同 上 書 八 四 頁 ( 4 ) 同 上 七 八 頁 四 事 後 調 整 の 会 計 処 理 法 支 出 前 取 原 則 に よ る 期 間 費 用 の 配 分 計 算 に は 、 支 出 決 定 の と き に な っ て 、 過 去 の 損 益 計 算 の 修 正 を 伴 う も の で あ り 、 そ の 修 正 は 繰 越 利 益 剰 余 金 の 増 減 に よ っ て 行 な わ れ る べ き も の で あ る と す る の が 会 計 原 則 の 趣 旨 で あ る 。 そ こ で 、 前 掲 の 設 例 に 戻 る こ と に し よ う 。 昭 和 三 十 九 年 四 月 の 特 別 修 繕 の 額 を 基 礎 に し て 、 四 十 年 以 降 、 毎 期 一 、 九 〇 〇 、 ○ ○ ○ 円 ず つ 引 当 金 繰 入 を 続 け 、 四 十 三 年 二 月 に 第 二 回 の 特 別 修 繕 を 行 な っ た 。 そ の 仕 訳 は 。 (輪 講 躍 ) b。 O ρ § (曲 冷 ) 。。 螂8 ρ 8 0 (蕗 望 繍 謙 躍 ) 刈 ︾。。 O ρ 8 0 (誰 曽 繋 謙 型 脹 診 ) ㎝ 噂刈 O ρ 0 8 ( 薫 望 ,藝 塩 原 除 河 跡 ) 切 ㍉ 8 b 8
ー
﹂ で あ っ た が 、 実 務 上 は 、 負 債 性 引 当 金 の 支 払 と い う 意 味 を 含 め て 、 簡 略 化 し て 次 の よ う に 行 な う の が 一 般 で あ る 。 駄 ( 粛 謙 懸 ) N8 b 8 ︿ 灘 冷 ) 。。 b O P O O O ( 蒸 酌 二 輪 謙 雲 際 臨 ) 伊 刈 O ρ 0 8 ( 薫 司 蚕 謙 懸 ) 讐 8 8 0 し か る に 、 特 別 修 繕 費 二 、 一 〇 〇 、 ○ ○ ○ 円 に は 異 議 が あ る 。 こ れ が 四 十 三 年 二 月 を 含 む 会 計 年 度 の み に 課 さ れ る こ と は 理 論 的 で な い 。 第 一 に 、 前 期 損 益 修 正 額 が こ の 期 の み に 課 せ ら れ 、 当 期 業 績 主 義 が 乱 れ る 。 第 二 に 、 期 間 比 較 を 損 う 。 支 出 前 取 計 算 や 、 減 価 償 却 計 算 に あ っ て は 、 比 較 性 の 原 則 が 、 事 実 的 正 確 性 に 優 先 す る の で あ る 。 最 終 期 に 計 算 を 合 わ せ る だ け に 満 足 し て は な ら な い の で あ る 。 次 の お ゲ な 修 正 計 算 が 必 要 と な る 。 愕 。 幅 。 。 。 -N .。 。 導 。 。 。 H 切 § す な わ ち 、 毎 期 計 上 額 が 五 〇 、 ○ ○ ○ 円 ず つ 見 込 違 い で あ っ た の で あ る 。 し た が っ て 、 そ の 三 年 分 は 前 期 損 益 修 正 額 に 相 当 す る の で あ っ て 、 当 期 の 損 益 計 算 で な く て 、 繰 越 利 益 剰 余 金 で 修 正 す べ き 金 額 で あ る 。 か く て 仕 訳 は 、 次 の よ う に な ら ね ば な ら な い 。 ( 幣 叢 躍 ) N O ρ § (曲 紛 ) 。。 b 8 0 8 ( 薫 嫡 二 粛 蕪 劇 正 診 ) 鴛 8 .8 0 ( 蕪 豊 蕨 蕪 躁 ) 一"O ㎝ ρ 0 8 ( 瓢 震 謹 餅 過 冷 臨 ) 一切 ρ O O O さ ら に こ の 問 題 は 、 異 常 な ケ ー ス に 適 用 す る こ と に よ っ て 、 そ の 趣 旨 が 一 層 明 確 と な る 。 特 別 修 繕 対 象 資 産 を 特 別 修 繕 を 行 な わ ず に 転 売 す る と き は 、 異 常 に 巨 額 の 売 却 損 失 を 生 じ る こ と に な る で あ ろ う 。 特 別 修 繕 引 当 金 の 処 理 に 関 す る 提 案 一 六 七
1 特 別 修 繕 引 当 金 の 処 理 に 関 す る 提 案 一 六 八 こ れ を 単 純 に 固 定 資 産 売 却 損 と 考 え て よ い で あ ろ う か 。 前 掲 設 例 に つ い て 、 四 十 四 年 三 月 以 来 は 四 十 三 年 二 月 の 実 績 額 に よ っ て 、 特 別 修 繕 引 当 金 繰 入 額 を 一 、 九 五 〇 、 ○ ○ ○ 円 と し た と す る 。 四 十 四 年 九 月 に 、 あ り の ま ま で 、 六 、 ○ ○ ○ 、 ○ ○ ○ 円 に 売 却 し た 。 税 法 の 規 定 ど お り に 仕 訳 し て み よ う 。 ( 躍 紗 ) ρ 8 P 8 0 ( 津 奮 ) 紹 8 P § ( 嬉 白 露 塒 品 ︻脹 臨 ) 駆 ω 噂鵠 倉 o。 8 ( 國 滞 塒 煕 識 鑑 籏 ) 卜◎ 'ミ 9 一り ω ( 薫 望 験 謙 " 藍 降 ) 這 ㎝ ρ 8 0 ( 君 如 黍 謙 劇 痕 冷 刻 眺 ) 一 ㌧㊤ ㎝ ρ 08 し た が っ て 、 こ の 問 題 に 関 す る 限 り で は 、 損 金 二 、 七 七 五 、 一 九 三 円 、 益 金 一 、 九 五 〇 、 ○ ○ ○ 円 、 差 引 課 税 所 得 は 八 二 五 、 一 九 三 円 減 で あ る 。 ま た 、 単 純 に 引 当 金 取 崩 し を し て み よ う 。 (囲 瞼 ) ρ 8 ρ 8 0 (津 § 紹 0 8 b O O (難 盲 矯 喜 劇 一脹 診 ) 駆 ω 忙 卜∂駆 ・◎。 O 刈 (# 望 輪 講 空 脹 診 ) ど 8 ρ 8 φ ( 國 湘 蹄 煕 昂 嶺 温 ) Q。 繞 り一 ㊤ G。 こ の 仕 訳 は 、 特 別 修 繕 引 当 金 を 減 価 償 却 と 並 び 、 ま た 、 こ れ に 代 替 し う る 性 格 の も の と 解 す る と き に の み 正 し い 。 売 却 損 が 減 価 償 却 計 算 な る 仮 定 要 素 を 多 分 に 含 む 計 算 の 事 後 的 修 正 額 で あ る か ら に は 、 右 の 額 を 売 却 損 と す れ ぽ 、 特 別 修 繕 を 実 施 し な か っ た と い う 異 常 な 事 態 の 責 任 を も ひ っ く る め て 、 減 価 償 却 計 算 の 不 備 に 帰 せ し め る 結 果 と な る の で あ る 。
、 売 却 の 年 度 に も 月 数 比 例 の 原 則 を 適 用 す べ き で あ る 。 , 期 間 的 比 較 性 を 確 保 し 、 発 生 主 義 の 損 益 計 算 を 堅 持 す る ゆ え ん で あ る 。 か く て 、 (薫 曽 賂 謙 踊 ) 雪 ㎝ 曽8 0 ( 蕪 邊 箪 騎 一脈 臨 ) 零 ㎝ b O O (念 \ω i ξ θ 蓮 蕪 爆 喬 聾 § 8 8 x 静 ) (# 豊 輪 講 α 正 命 ) , N"㊤ 卜。 q b 8 (津 ・ 奮 ) 認 b O ρ 0 8 (曲 今 ) ρ 8 ρ 8 0 ( 面 識 矯 隅 融 書 跡 ) = P 。。 ミ (難 § § 卜 =" 一脈 畿 ) 幽 ω 層 斡 倉 o。 O ﹃ 第 二 回 定 期 検 査 後 一 年 半 使 用 し た こ と に よ っ て 発 生 し た と 考 え ら れ る 特 別 修 繕 費 の 支 出 が 、 買 手 に 転 嫁 さ れ た う え で の 売 値 が 六 、 ○ ○ ○ 、 O O O 円 で あ る か ら 、 い う な れ ば 八 、 九 二 五 、 ○ ○ ○ 円 に 売 却 し た こ と に 等 し い 。 し か し て 特 別 修 繕 費 の 計 上 に つ い て は 、 誤 差 が 存 し た か 否 か は 判 明 せ ず に 終 っ た が 、 少 な く と も 、 前 の 仕 訳 の ご と く 引 当 金 全 額 が 誤 差 で な い こ と は 確 実 で あ る 。 し た が っ て 戻 益 は 、 た と え 存 在 し た と し て も 、 僅 少 額 で あ る は ず で あ る 。 取 得 原 価 一 減 価 償 却 引 当 金 、 す な わ ち 、 八 、 七 七 五 、 一 九 三 円 が 、 右 の 実 質 的 対 価 八 、 九 二 五 、 ○ ○ ○ 円 と 対 応 し て 、 固 定 資 産 売 却 益 一 四 九 、 八 〇 七 円 が 、 減 価 償 却 計 算 の 修 正 に 相 当 す る 額 と し て 、 利 益 剰 余 金 計 算 書 に 掲 げ ら 鈍 る 。 特 別 修 繕 引 当 金 の 処 理 に 関 す る 提 案 一 六 九