授業分析の方法に関する研究(完) : 諸観察システムの検討と新カテゴリーシステムの開発(完)
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(2) . 授業分析の方法 に関する研究 (完) - 諸 観 察 シ ス テ ム の 検 討 と 新 カ テ ゴ リ ー シス テ ム の 開 発. 平. 目. 山. 満. (完)--. 義. 次. 1. 研究のねらい 2. 諸観察システムの検討 ( 1 ) 検討の基本的視点. 2 ( ) N. A, F1 ande r sの 観 察 シス テム (FIAC) i l d i ( 3 ) G. Mor ne & R,S,Spau ng の観 察 シス テム ( 4 ) R. L )〈以上 ( 1 1 1-1 ) に掲載〉 . oberの観 察 システ ム (RCS & ETC A i d & E H t C S V I ( 5 m 察 )E o n u e rの観 シス n テム ( ) . . hの観察シス テム ( t 6 ) B .○.Smi. 7 ) De Landsheer ( e&E 1 1 1-2 rの観察システム く以上, ( ) に掲載> .Baye l l ) A. A. Be ( 8 ack の観察システム. ( 9 )J 1 ) に掲載〉 1 1-3 , B. Hough & J .K,Duncanの観察システム (OSIA)〈以上, ( ingsの観 察 シス テ ム ( l o ) B. M. Grant & D, G. Henn i ( l ) J t の観 察 シス テム , Herbar. ( 1 2 ) 諸観察システムの総合的考察 <以上, ( 1 1 1-4 ) に掲載>. 3. 新カテゴリーシステムの開発と検証 ( 1 ) カテゴリーシステム開発の視点. ( 2 ) 新カテゴリーシステムの検証と結果 4. 今後の課題 〈以上, 本稿〉. は じめ に. 本稿は, 筆者が今から5年前の1 979年に着手した「授業分析の方法に関する研究-諸観 察システ. 1 2 4 } ( ) ( 3 ) { )の最 終 報 告 に あ たる した が て 本 稿 を ム の検 討 と新 カ テ ゴ リ ー シス テ ム の 開 発」 シリ ー ズ〈 っ ,. よく理解するためにはこのシリーズの前報告を参照して置くことが望ま しい, しかし 本稿単独で , も自己完結するように内容は構成されている. ここで取扱う内容 は, 「 3 . 新カテ ゴリーシステムの 開発と検証」 及び 「 4 . 今後の課題」 である, このシリーズを手が けている間, 筆者 は19 80年に文部省科学研究費・奨励研究の補助金の交付を. 受けた, この補助金を利用 して、 授業で生起する大量のデータ を迅速に処理するコンピュ ータ制御 5 ( )を 開 発 し た そ の 後 そ の 処 理 シス テ ム を利 用 して N A フラ ン ダ ー の「行動 解 析・処 理 シ ス テ ム」 . , . ..
(3) . 平 山 満 義. スの観察システムを我々 が改良した 「修整版相互作用観察システム」 を使 って, 授業行動データを 6 }した り. マ トリッ クス, 頻度,ID 比率等々 に変換し, 高速で統計処理を実行する プログラムを開発( 〈 7 ) あるいは, そのデータを下 に各変数の値を顔形グラフに表示する プロ グラムを開発 することに共 同で取組んだ. したがって本稿 は, シリー ズ報告とこれらの研究結果を基盤にして, その主目的で あ る 新 カ テ ゴ リ ー シ ス テ ム の 開 発 を しよ う と 意 図 し て い る. 言 い 換 えれ ば、 シリ ー ズ報 告 で は こ れ. までにアメリカで発表 されてきた主 な授業分析用カテ ゴリー システムを様々 な視点から分析・検討 してきたし, 一方, 補助金による研究で はコン ピュ ータ制御の 「行動解析・処理 システム」 とその 制御 プログラムを開発してきたので, 両者の成果を結合 してこの処理 システムを有効に使 える 「新 カテ ゴリーシステム」を開発 し, その効果を検証 しようと考 えているのである, 「今後の課題」の節 では, 授業分析研究の将来を展望してその目的 と方法的問題を論ずる .予定である. 3. 新カテ ゴリーシステムの開発と検証 ( 1 ) 新カテ ゴリーシステムの開発視点 本節では, 新カテ ゴリー システムの開発視点について述べるのである が, そのためにその開発意 図と条件から説明しようと思う. ま ず, 開 発 の 基 本 的 意 図 につ い て 述 べ よ う, 周 知 の よ う にアメ リ カ に お ける カ テ ゴ リ ー シス テム. 8 ) しかし80年代を迎 える 主体の授業分析研究 は, 197 0年 に入 ってからやや停滞の動 きを見 せた( , と, 一転して60年代のようにカテ ゴリーシステム利用 の研究の勢いが, 再 び盛り返 し始めた. 今度. は, 60年代のようにカテ ゴリー システムの開発に力点を置きすぎ, そのあげく競争の結果乱開発を 招き, 授業分析の主目的を見失って しまうことのないよう, 明確 に目的を設定 して迫ろうというの である. したがっ てその目的は, 指導効果の要因を単 に授業で展開 される外面的な行動 に限定して 求めるのではなく, その行動を間接的にひき起す動因 とも言うべき教師の属性, あるいは生徒の属. 性, あるいは, 学校の指導体制 にまでその範囲を広げて, どのような条件の下でどのような指導効 果が生ずるのかを特定 しようというかなり壮大なものである. これを実現する有力 な道具の1つと して, カテ ゴリー システムを新たに開発しようというのである. したがっ て, 今度新 しく作成され るカテ ゴリー システム は,70年代までの授業研究 によっ て暫定的に得た指導効果の変数 と考 えられ るものを主要なカテ ゴリーとして採用 するのは勿論のこと, さらに上に述べたような間接的に作用. する属性変数も取り入れられて構成されると予測される, こうなれ ば, 特定の条件 (教師の属性, 生徒の属性, 学校の指導体制 による違い) 下での指導効果の変数を確定するための研究がやり易く ha l l t なると考 えられる. こうしたアメリカの研究の動向は, よく考 えると, Nu ,G, A.が授業研究 9 ( )モ デ ル に l four-s tages cyc e)」 の 基 本 モ デ ル と し て 1970 年 代 の 初 め に提 唱 し た「四 段 階 サイ ク ル(. 合致しているようである. このモデルの特徴は, サイクルを反復するこ とによっ て, 指導効果の要 0年代 因(変数) とその一般原理を前進的に得ようとするところにある. したがっ て, アメリカの8 のこの動 きは正に彼のモデルに沿っ ていると言 っ ても言い過ぎではなく,第2サイクルの第1段 階,. すなわち, 「授業の相互作用を分類する方法の開発」の ために新 しい視点でカテ ゴリー システムを利 用 して迫ろうというものであるといえよう. ところで, 我国の場合 はどうであろうか. 筆者のみる所, アメリカのそれ と時期の差こそあれ,. 基本的には同じ動 きを見せている (質的な差も部分的にある) と考 えている. しかしなが ら, 我国. の授業分析研究の動 きは, 一方でソビエトや他の国の影響を微妙に受 けてきたので, アメリカの動 きと同じであるといっ てもアメ リカのそれと同列 に論じることは不可能である. とはいえ, アメリ.
(4) . 授業分析の方法に関する研究. (完). 力の基本的研究手法であるカテ ゴリーシステム利用の授業分析研究 に限定すれ ば, 我国のそれは上. 0年代前半まで実証的研究の名の下 に, 独 のように言 えるので はあるまいか. すなわち, 我国では7 自の発案を生かしたり(相関分析又はフィ ルター分析等)あるいはアメリカのものを修整 した形で, カテ ゴリーシステムを作 って分析してきたが, それは究極の所, 分析のための分析 (記述的, 現象 的研究) に終わっ たといえるであろう. なぜ なら, このことは基本的にアメリカの場合 と同様 に言 えることだ が, 効果的要因を仮説的に出したが, それはその場限りでのみ成立することであって(例 えば, 坂元昂や水越敏行の一連 の研究) , いかなる特定の条件の下で どのように作用するかまでは究. 明できないでいた. これではその場の現象を捉 えたにすぎないのであっ て, 分析したとは言い難い, したがっ て, こうした研究 は研究手法の斬新さで人々の注目を集めたかもしれないが, 研究の結果 で人々を説得したとは言えないだろう, 粗い言い方だが, それは効果要因の探究どころか, 授業の 一断面を別の記号的用語で言い表わしたにすぎないと言 えるであろう. 同種の他の研究 についても. 0年代の後半になると, 声高 に批判することはなく なっ たが, こうした研究 同様のこ とが言 える, 7 省する気運が生じ に疑問を持ち反 ,この種の研究はやや下火になりかけた.それが80年代 に入ると, 今までとは全く異なっ た新 しい動きが出始めている, つまり, 新 しい動きとしての授業分析研究 は, 1 1類の理論の導入)を採用 して, 研究スタ 新しい手法(GSR を利用する方法, HAYASHIの数量化1 1 0 1 1 1 2 1 3 } ( ) ( ) ( } こ の場 合 主 と して 使 わ れ る カ テ ゴ リ ー シ イ ル を部 分 的 に刷 新 しよ う と い う も ので あ る( . ,. ステムも新 しい観点から再構成し ようとしている. ただこの動きは, アメリカのそれと異なっ て, カテ ゴリー システムを構成するカテ ゴリーとして相変わらず授業過程での行動的側面に重点を置い て構成することが多く,教師の属性,生徒の属性にまでその視野を広 げてみようという所までは至 っ ていない. こうした動 きは今の所, 止むを得ないことかもしれない, なぜなら, 我国の場合, カテ ゴリー システムを使 っ たこれまでの研究成果 が累積的でもなければ組織的でもなく, したがっ て質. ha l lのモ デルを一巡したとは言い難いからである.我国の今度の新しい t 的にも量的にも薄弱で,Nu 動きの特徴は, アメリカの変数 重視という動きとは違って、 手法変革による授業分析及 びそのため の新 カ テ ゴ リ ー シス テ ム の構 成 に あ る と い っ て よ い だ ろ う, アメ リ カ にせ よ, 我 国 に せ よ, 我々 が. 注目すべきは,それぞれ授業分析研究の動 きに特徴の違いがあっ ても,下火になりかけたカテ ゴリー システムによる授業分析研究 がここ に至 って再び息を吹き返しつつあることである. 本稿 はこうし た動きに呼応して, いささかでも この種の研究 に貢献できることを願って取組んだ. これ が, 新カ テ ゴ リ ー シ ス テ ム 開 発 の意 図 で あ る,. さて 次 に, 新 カ テ ゴ リ ー シス テ ム の 開 発 条 件 につ い て 述 べ る こ と に しよ う, こ こ で は4 点 に 絞 っ. て論 じ て み た い. 新 カ テ ゴ リ ー シス テ ム を 開 発 す る に当 っ て最 初 に確 認 して お き た い こ と は, 授 業. 分析の観察法 にはいろいろな手法 がある が (カテ ゴリー法, サイン法, 評定法, エベ ソトサン プリ 1 4 ( )を 参照 の こ と) そ の 中 の 1 つ で あ る・カ テ ング 法 等 - こ れ ら の 詳 細 な説 明 は Hunter , C. P. の 資 料 ゴ リ ー 法 の カ テ ゴ リ ー シス テ ム の 開 発 に 限 定 して こ こ で は論 ず る と い う こ と で あ る. これ は, 筆者. の一種の宣言 なので, これ以上言及する必要 はないと思う, 第2の開発条件 は, 重複することになる が, 筆者が数年前からアメリカの授業分析用の様々 な観. 察システムの特質を解明するために取組んできた成果を新カテ ゴリーシステム開発に生かすことで ある. 幸いに, この成果として次のような3個の知見を得た. その第1は, 授業分析は目的で はな く手 段 な の で あ る. こ れ と同 様 に, カ テ ゴ リ ー シス テ ム の開 発 も 手 段 で あ っ て 目 的 で は な い. こ の. 視点を見失うと, いつの間にかカテ ゴリーシステムの構造の繊密さと整序さだ けに囚われ, 授業過 程の現実から遊離したカテ ゴリーシステムだ けが独行する手段優先の研究に陥ることになる, いわ ば, これは研究手段の自己目的化を意味する といってもよい. カテ ゴリーシステムは, あくまでも.
(5) . 平 山 満 義. 授業分析の目的を実現するための1つの手段として生み出されたものでなければならない, 実 はこ の視点を失っ たため,60年代のアメ リカの授業研究 は, 約120個 に及ぶカ テ ゴリーシステムの乱開. 発と乱用を招き, その結果得られたデータ間の照合に混乱をきたした, アメリカの研究は一貫 して 指導効果の変数の探究にあるのだが, それ故, しばらくの間この種の変数の確定に手間取ることに. なり, この研究の進捗の遅延要素となっ た, こうした悪い轍を踏まないように注意することが大事 である. 第2の知見 は, カテ ゴリーシステム構成に当たっ て, それを構成する局面 は多面的でなけ. l l れ ば ならないということである. 筆者の検討した観察システムの多くは,Be ack のそれを除き,1 , F 1 d A F I A C(拙稿, ( 2の局面で構成されていた. 例 えば, an e 1 1 1-1 )参照) は, r s , N, ,が開発した 情緒的側面に限られていた, それ故, 認知的あるいは運動的局面の解明を欠くとして後に批判され る こ と に な っ た. カ テ ゴ リ ー シス テ ム は, 指 導 効 果 を 規 定 す る 網 の 目 と考 えて も よ く, し た が っ て. その目は真の効果変数を逃がすことのない様に, できるだ け多面的かつ縦横 に仕立てられていなけ. ればならない. 第3の知見 は, 一見すれば第2の知見と矛盾すると思われるかもしれない, それは, カ テ ゴ リ ー シ ス テ ム の カ テ ゴ リ ー 数 はで き る だ け縮 減 す る 方 向 で 処 理 し な けれ ば な ら な い と い う こ Bl l k. と で あ る, 例 え ば, e ac の分析システムの指導論理的意味(拙稿 (m-3 )参照)の局面でのカ , テ ゴリー数 は無用とも思える程多すぎて, コーダ一にカテ ゴリーの識別作業を困難にさせ, そのこ. とがデータ処理の信頼性を損ねる遠因ともなっ た, 徒にカテ ゴリー数を増やしてその網の目自体が. 実用性を欠いていたならば, 得られる成果 は少ないと考 えるべきである. もう一 つの理由は, 従来 のカテ ゴリー システムが重要変数を漏らすことのないようにという配慮か らカテ ゴリー多数主義を とっ たのに対 し, アメ リカの授業研究の最近の傾向は, その数を厳選する方向にあり, それが自然 だからである. 彼らがそうしてきているのは,60年代以来のカテ ゴリー システムによる授業分析研. 究が, 指導効果変数を捉 えることにおいて一定の成果を納めたので, それらを生かし, 無駄なカテ ゴリー (変数) は除去すべきだという判断に立っ たからであろう, 例 えば, Med l 97 )の ey 7 .(1 ,D. 「Teacher Competence And Teacher Ef f i ect veness , AACTE」はそ の 現 わ れ の 1 つ で, これ を み. ると60年代以来カテ ゴリー システムを有力 な道具 として使っ た主 な授業分析研究 が明 らかにした 指導効果変数 (カテ ゴリー) を厳選して提示 している, したがっ て, カテ ゴリー数は縮減する方向 で 処 理 す る の が 自 然 で あ る, し か し, 我 国 はアメ リ カ の 場 合 と 異 な っ て, カ テ ゴ リ ー シス テ ム を 使 っ. て相関研究や実験研究を反復して指導効果の変数を特定する段階にまで, 今は至 っていない. そう すると, 当面 はアメリカが既に提示 した重要カテ ゴリー (変数) を参照 しつつ, 我国の授業の実情. にそっ た指導効果の重要変数を落すことのないよう にできるだ け多く採用する方向で処理すること が妥当と考 えられる, 以上の3つの知見を下 に処理するのが第2の条件である.. 第3の開発条件 は, 筆者が既に開発した「行動解析o処理システム」 を使えるような新カテゴリー システムを開発することである. この処理 システムの特長は, 汎用的で低廉 な価格で製作すること ができ, しかもコンピュータ制御のため, 当然のことながらデータの入出力処理が大変速く, さら. にデータ の入力訂正も容易にできる, 従来の手作業主体の (間接的) 授業分析法では, ビデオ撮り → テー プおこし→ プロ トコル作業→コー ド化作業→ データ処理 の工程を必要とし, 研究者 はその仕 1 5 )によると 1 事のために大変 な時間と労力を強いられた. 筆者の研究{ , 0分間の ビデオテー プの授業 分析のために, 従来の手作業主体の一連の作業で は約12 0分を要 したが, このシステムを使えばそ. の約半分に相当する50分程度で処理することができた, このように従来の授業分析作業で は, デー タ処理に研究労力 の大半を費やさざるを得なかっ た. このため, 止むを得ずわずかの授業サンプル に制限して (他にも理由があろうが) 報告をまとめざるを得なかっ た例も少 なくない. このような. 報告は著者の意に反 して先入観により結果の信頼性と妥当性に疑念を抱かれ, たとえその研究の着 4.
(6) . 授業分析の方法に関する研究. (完). 想と手続きにおいてすぐれたアイデアが含ま れても, その偏見故 にそれすら看過ごされることが少 なくなかっ たろう, したがっ て, この場合研究者 の地道な努力も水泡 に帰し 前の研究が次 の研究 , の礎石となる積み上げ研究体制 に貢献することができなかっ たと予想される, したがっ て これか , ら開 発 しよ う と す る カ テ ゴ リ ー シス テ ム は, こ の よ う な無 用 な偏 見 を 解 消 し し かも こ の処 理 シス ,. テムを使えるように作成されて いなけれ ば ならない, とはいえ, このため に特別な条件を課するつ も り は な い, と に か く, こ の シ ス テ ム はコ ン ピ ュ ー タ 制 御 な の で 柔 軟 性 に富 み プ ロ グ ラ ム の組 み ,. 立てによって大半の要 請に応えることができる. それでは, その条件とは何か, それはカテ ゴリー の表示の問題である, カテ ゴリーは, 数値的処理が可能なよう に記号で略記できるも のであって , 質的分析に向くような命題 的表示であってはならないということである, 最後の条件 は, 新 しく開発するカテ ゴリーシス テム が当面 の要請に応 えることは勿論のこと 80 , 年代を通 して利用 に耐えうるように設計されていなければならないということである そのために . , この領域で我国 に先行するアメリカの最近の動向, 成果, 課題等を参照 しておくことが重要となろ. う. アメリカの最近の授業分析研究の特徴の1 つは 既に部分的 に述べたことでもあるが 指導効 , , 1 6 )にある この 果を規定する変数 (カテ ゴリー) を授業過程外にまで広げて考察しようという動き( . 考 えは, 指導効果という従来の概念で は納ま らず, 学校効果と称すべきも のである. 授業過程外 の 変数として, 教師のもつ属性 (性格, 能力, 出身階層, 教職歴 価値意識 等) 生徒の属性 (知能 , , , 出身階層, 認知スタイル等)は勿論のこと, 学校環境や地域環境 の変数までを含めて生徒の学習(認. 知, 運動, 情意領域) に影響を及ぼすものとして考 察 しようというも のである, 我々もこうした動 きが今後 の研究の指針になると予想されるので追随したいが 残念ながら 我々 は現在指導効果の , , 基礎的研究においてすらデータ不足で, 効果変数 について一定 の証拠を出せない状態にあるので , 当面 は授業過程の変数 に限定してカテゴリーシステムを開発していく必要があろう 教師や生徒 の , 属性を関連させたカ テ ゴリーシステムの開発や学校効果の視点を導入 した研究の展開は その後の , 課 題 で あ る, い ず れ にせ よ, 当 面 の課 題 で あ る新 カ テ ゴ リ ー シス テ ム の カ テ ゴ リ ー 構 成 は 既 に検 ,. 討ずみの諸観察シス テムで扱われてきた分析局面 のうち, 重要 なものは残らず採用 することによっ て, 授業過程の分析局面を網羅 し, かつ, それぞれを断層的に把握できるように構成されなくては ならないだ ろう,. 上 に述べたような4個の開発条件を基礎 にして, 新カテゴリーシステムを構築すること にする ,. 2 ( ) 「多次元多変数カ テ ゴリーシステム」 の特性 ( 1 )で述べたような趣旨で, 筆者が新しく開発したカテ ゴリー システムを仮 に 「多次元多変数カテ. ゴ リ ー シス テム」と 呼 ぶ こ と に しよ う そ の 理 由 は 本 シ ス テ ム が Bel l ack のそれを除き, 従前の , , , カテゴリーシス テムではみられない8個 に及ぶ多くの局面から成っ ており 同時に 各局面が相互 , , に独立性を持っ た数多くの過程変数から構成されているからである. 本システムの枠組の基礎は , Be l l ack のそれにおいている. 彼のシステムの良さは, 「話者」 から 「指導-論理的意味」 の局面に 至る6個の局面 から授業 の構造を横断的に解明できる所 にある, 一方, その欠点 は 「論理的意味」 , の局面でのカテ ゴリーが細分化されすぎて実用性 に乏 しく, しかも 指導形態の解明や時間の測定 , が 実 行 で き な い と こ ろ にあ る. こ う した欠 点 を補 完 し か つ 他 のカ テ ゴ リ ー シス テ ム が 持 つ 長 所 , ,. を利用 して本システムを作成 した. たとえば, 第1局面 の 「行動契機」 は Be l l ac (の 「ムー ブ」を , l 利用 したが, 第2局面と第8局面 は新たに加 えた, 第3局面の「相互作用形態」では Baye r ,の ,E ,.
(7) . 平 山 満 義. t ) )参照)を, 第4局面の「行動様式」では, Gran もの(拙稿, (m-2 ,B. M.のもの(拙稿, (m-4 L d h D ( 1 1 1 - 2 ) 参 を も (拙 稿 照) 参照) を, 第5局面の 「指導・学習機能」 では, e an s eere の の , , 第6局面の 「思考 レベル」 では, B1 oom, B.の教育目標分類表を, 第7局面の 「論理形式」 では,. h Smi t ) 参照) を参考にして, それぞれ加除修整 して作成 した. 後に 1 1 1-1 ,0.のもの (拙稿, ( .B 示す図1が, その 「多次元多変数カテ ゴリー システム」 の全容である. 図 を み て わ か る 通 り, こ の カ テ ゴ リ ー シ ス テ ム は, 「行 動 契 機」 か ら 「カ ウ ンタ ー 累 計」 に至 る ま. で8個の次元 (局面) から授業過程を分析できるように構成されている. 各局面を構成するそれぞ れのカテ ゴリー には, 「行動解析・処理 システム」 でデータ処理を簡便 にし易くするように, 略英字. を付 してある. さて各局面 ごと の解説である が, 行動契機とは, 後続の行動を引き起す動因的機能 をもつものであり, ここでは分析のための重要 な単位となっ てし・る, すなわち, これに続く全ての 局面でこの単位 に相当するカテ ゴリーが決定されるのである. こうすれ ば, 各行動契機 は様々 な角 度 (7個 の) か ら み る こ と が で き る. こ の 行 動 契 機 は, A, A. べ ラ ッ ク の 「ム ー ブ」 に該 当 す る,. これ はまた, 授業での相互作用 の諸行動を分割する基礎単位でもある, この局面では, 彼が用意 し た4種類のムー プをそのまま行動契機として とり上 げ, 5種類(「その他」を入れる)準備した, (注:. ムー ブ は 「手法」 と訳されているが, 訳語として意味がやや不明瞭 なので, このように表現を変 え た) . 第2の局面の指導形態は, 各行動契機を間接的に規定する要素を舎んでおり, それがどのような 指導背景・状況で生起しているかを我々 に知らせてくれる. ここでは, 6種類用意 した. 個々のカテ ゴリーの意味 は想像できると思われるので, その解説 は省略する.. 第3の局面, 相互作用形態 は, 該当する行動契機がし・かなるコミ ュ ニケーション形態, つまり相 互作用の中で生起 しているのかを示す. これは我々 に意思伝達の方向を知らしめる, カテ ゴリー は, 教師の場合個人だ けだが, 生徒の場合個人と集団とに分 けた. コミ ュ ニケーショ ン現象をみると, 生徒個人が教師とその他の生徒集団に対 して同時的に意思を伝達するケースもある が, それは生徒 が教師 に伝達するカテ ゴリー (P-T) に含めることにした. ここでは8種類設 けた, 第4局面の行動様式は, 行動契機 がどのような言語的あるし・は非言語的行動特性で出現してし・る. のかを我々 に示 してくれる. 行動特性として, 言語性, 非言語性そして視聴覚機器の3つに分 け, それらを組 み合わせてカテ ゴリー構成を計 っ た. この局面 はしたがっ て, 授業過程での指導の動作 性と多様性を表示する. 唯言語行動 (V) とは, 強調動作・演技・指差など身体動作の伴わない口話. のみによる意思伝達の行動様式である, 動作付き言語行動 (V/N) とは, そうした身振り・動作の 伴っ た強いアク ショ ンのある意思伝達のことを言う. このカテ ゴリーを当初, 前述した強調動作o 演技o指差という3種類の非言語行動で細分類 しようとしたが, 繁雑になるので,1つのカテ ゴリー. で 一 括 した, メ デ ィ ア付 き言 語 行 動 (V/A) と は, 板 書 ・OHP・ フ リ ー カ ー ド・ スラ イ ド・テ レ ビ. 等々を利用 して口話することを言う, メ ディ アを動画性, 静画性等 に細分類 してカテ ゴリー構成し ようとしたが前と同じ理由で一括 した, 唯非言語行動 (N) とは, 指導意図の伴った動作・演技・演 示などによる意思伝達で, 口話 は全く含まれない. メ ディ ア付き非言語行動 (N/A) とは, 上述の 視聴覚機器を使いながら非言語的指導を展開することを言う, 視聴覚機器(A)とは, 単 にそれだ け で視聴させる行為であり, 表立 っ た非言語的あるいは言語的行動 は伴わない. このカテ ゴリーの出 現は, 極めて稀と予想される. 5個のカテ ゴリーから成り, 一見 して繁雑であるという印象をぬ 第5局面の指導o学習機能は, 2 ぐえない. しかし, この局面 は授業過程変数として学習結果に強く影響すると予測されるので, そ. の網を粗くする訳にはいかない, カテ ゴリーの構造は, 第一 局面の4つの行動契機に対応させてあ.
(8) . 授業分析の方法に関する研究. (完). る. すなわち, 行動契機のうち構造化契機(STR)は, 授業運営機能のカテゴリーに, 誘発契機(SOL) は刺 激機能に, 応答契機 (RES) は応答機能に, そして反応契機 (REA) は応答評価機能のカテ ゴ リーに対応させてある, 授業運営機能とは, 指導内容に直接関係のない指導や命令に係わるもので, 授業目標 がスムー ズ に実現するよ うに授業の流れを制御する訓育的動きを持つ, 刺激機能とは, 生 徒 が指導内容を受容し応用できる能力を育てるために教師 が彼らの反応をひき出す働きかけのこと. をいう, 応答機能とは, 刺激機能 に反応することを指し, 通常両者 は対関係をなす, ただ例外は, 直前の行動と直接関連をもたずに, 学習者独自の発意で, あるいは, 直接関連を持たせて教師に向 けて意見発表・質問をすることがある. これは, 刺激機能の1つとして解釈できるかも しれないが, 刺激機能は主 に教師 が司 どり, 応答機能 は主に生徒 が司どろことから, 応答機能に入れた, 応答評 価機能とは,応答機能と強い関連性を持ち,生徒のある応答に対してある基準あるいはルールによっ. て評価・判定を下すことを言う. カテ ゴリーの大半 は, 肯定と否定を軸に構成してある. なお, 机 間巡視は点検行為なので評価機能 とみとめ, ここに含めた, 第6局面 は思考 レベルであり, 各反応契機 がどの思考 レベル にあるのかを表示するために設定し. た. 各レベルは, B,ブルームの教育目標分類項目に依存 していることは既に述べた, この項目の内 容はあまりにもよく知られているので, その解説は省略する, 第7局面の論理形式は,各反応契機 がどのような論理操作を含んでいるのかを知る ため に設 けた, 3個の論理形式を用意 これは,B .○.スミスの論理操作分類 システムを参考 にしている, 彼の場合,1 し, そのうち, 論述=説明 (EXP) をさらに数個のサブカテ ゴリーに分 けている. これでは, 余り にも細分化 しすぎて識別するのが困難である. した がっ て, これらを除外し12個の論理形式に整理. 統合した, 第8局面のカウンタ累計は, 各行動契機 が授業過程の中でどの程度の時間量を占めたのかを表示 するものである. ここで使用するカウンタ は VTR によるもので, より厳密な時間量の測定 は, マ イ コン制御による VTRのカウンタ表示時間量に依存 しなけれ ばな らない. ス トッ プウォッ チの利用. も考 えられるが, この 「行動解析・処理 システム」 を使えば, カウンタ が自動的 に表示されるので, こちらの方が実用的である, 秒単位までの計測 なら, これで十分に可能で ある, 新しく開発した 「多次元多変数カテ ゴリーシステム」 の各局面 について, これまで説明してきた が, このシステムの今までにない特長 は, こうした分野で数多くの実績 (ノウハウ) と経験を持つ. アメリカの代表的 なカテ ゴリーシステムをいくつ か参照し, それを合成し, 我国の授業過程分析に 無理なく対応できるよう加 除修整してある点にある, このため, 授業の中で生じた1つの事 象 (行 動契機) がその背景をなす指導形態やら, 相互作用形態やら, 指導・学習機能等の面から, 手 にと るように理解できる し, また, どのような思考 レベ ル, 論理操作を活用しているのかを多面的に捉 える こ と がで きる よ う に な っ た.. 次に, この新カテ ゴリーシステムの実用性をテス トした結果, いかなる長所 と短所が現われたか を次に見てみよう.. 3 ( ) 新カテ ゴリーシステムの検証と結果 新カテ ゴリーシステムの実際的運用での長所と短所を調べ, その実用性を判断するために本学学 生に協力してもらっ た, 協力 した学生は, 筆者の担当する教育方法演習の受講生8名である, まず 彼らに, 3時限にわたって本カテ ゴリーシステムの使用目的と使用法を解説 し, その後「行動解析・.
(9) . 平 山 満 義. 処理 シス テム」 のデータ処理訓練を実行した, 本テス トで使用 したビデオテー プ は 過年度に収録 , しておいた算数 (小3と小6) ) ) ) の6時限分である. , 国語 (小4と小6 , 理科 (小6 , 英語 (中1 各学生は, これらのうち2本 のテー プを任意に選び, 演習時間と彼 らの自由時間 の一部 を使って , 第1節で述べた 「行動解析・処理システム」 でコー ド化作業に着手 した. その体験を下 に 彼らに , 自由に新カテ ゴリーr システムの長所と短所 の要点を記述して頂し・た. さらに, 算数・国語・理科の 授業のそれぞ れの一部を5分間分ずつ任意 に選 び出し 15分間分 に編集し直 した「試験用 テー プ」 , を彼ら1人ひとり にカテ ゴリー化 してもらっ た, その結果を下 に 「観察者間」 一致係数を求めてみ た. こ れ は, 観 察 道 具 と して の こ の カ テ ゴ リ ー シス テ ム の信 頼 性 を調 べ る た め で あ る (こ の場 合 の. 「観察間」 一 致係数 は残念ながら得られなかっ た) . まず, 彼らの自由記述 の中で数多く指摘された主な長所と短所とを列挙してみよう 長所につい . て. ①, 授業を様々 な観点でみることができる. ②, 授業を様々 な変数 で数量的に捉 えられる ③ . , 思考 レベル, 論理形式, 相互作用形態等によ って各行動 の内面 から外面 に及ぶダイナミッ クな動き を読みとれる. ④, 時間的な尺度でも授業過程の構造を捕捉 できる. ⑤ 新カテ ゴリーシステム は , 既存 のそれに比べ繁雑であるとの印象を抱いたが 「行動解析・処理 システム」 の下でのコー ド作業 , は予想外に楽であっ た. ただし, 指導o学習機能 の局面での作業 は例外であっ た . これらの指摘に対 し, 筆者なりにコメ ントを加 えたいものがある まず 彼らの示 した第1 の指 . , 摘の真意は, ある行動契機 を 「指導形態」 から 「カウンタ累 計」 に至るまで7局面という幅広い視 野 で捉 える こ と が で き る とし・う こ と で あ ろ う, A.A,ベ ラ ッ ク の カ テ ゴ リ ー シ ス テ ム も こ れ と 同 様. に多面的に分析できるように (内容的意味, 指導的意味等の局面) 構成されているが このシステ , ムには及 ばない. 次 に第3の指摘についてであるが 各行動契機 は 「行動様式」 や 「相互作用形態」 , をも含み込んだ 「論理形式」 や 「思考 し ・ベル」 のカテ ゴリーで表わされること になるので, それぞ れ につ い て よ り 一 層 の リ ア ル な解 釈 が 可 能 に な る と い う こ と で あ ろ う ,. さて次に短所 について列挙しよう. ①, 子 ども についてのカテ ゴリーが全般的 にみて (特に 指 , 導・学習機能の局面 において) , 少 ない。 ②, 多面的にしかも濃密 に各行動契機を択 えうるという長. 所 は, 逆 にコー ド化作業が繁雑であるということを意味する ③ 特に指導・学習機 能の局面での 。 , カテ ゴリー数が多すぎ, カテ ゴリーの特定が難解である. また 思考 レベルと論理形式 でのカテ ゴ , リーの識別も厄介 である. ④, このシステムに含まれているカテ ゴリー (諸変数) は 指導効果を , 規定する仮説的変数 となりうる可能性を有しているか否 か疑問である (カテ ゴリーの採択は 相関 , 研究や実験研究 の結果 から得たも のではなく, 単に文献資料 を参照 したにすぎないという私の説明 にこの意見 は左右されたと推察される) , ⑤, この分析法 は主 にカウンティ ング法 に依存することに なるため, 他の評定法や質的分析法 の良さが生かされない, 以上が彼らの示 した短所 に関する指摘 で あ る,. これらの指摘 に加 え, 筆者自身の反省をこめた短所を1 つあげてみよう それは 教師の指導効 . , 果 に関する研究を1960年代の終わり頃か ら一 貫 して継続 してきたJ ophy 等 は, 一 般的な指導 .Br 効果で はなく 「文脈変数 (生徒 の年齢, 発達 出身階層等の個人的属性のちがい) に応じた固有の , 7 }と 主 張 して い る が 本 稿 で提 供 し た 新 カ テ ゴ リ ー シ ス テ ム 観 察 シス テ ム を 構 築 す べ き で あ る」1 は ,. この点での配慮が全くなされて いない. 彼が指摘するよう に アメリカではこの傾向が最近強まり , つつある. 我々 は, 近 い将来この主張 に耳を傾 けざるを得なくなるであろう. ところで, 「試験用 テー プ」 を下に実施した4つのペ アグルー プ (任意 にペ アを編成) での観察者. 間の一致度であるが, 最も一致度 の低かっ たのは 図1の{ 5 )の指導・学習機能 のカテ ゴリーにおい , てである.5割程度の一致度 であっ た, 次に低かっ たのは { 7 , )の論理形式の局 面で, 約6割の一致度.
(10) . 授業分析の方法に関する研究. (完). である, その他の( 1 ) ) 2 3 ) 4 ) )の局面では, いずれも8割5分以上の一致度を得た, したがっ 6 ,( ,( ,( ,( て,( 5 )の局面 におし・て何らかの改善策(カテ ゴリー数の縮減やカテ ゴリー間の独立性 の確保等) )と( 7 を 施 せ ば, こ の カ テ ゴ リ ー シス テ ム は十 分 実用 に 耐 えう る と考 え られ る,. と こ ろ で 本 カ テ ゴ リ ー シス テ ム は, こ れま で に 述 べ て き たよ う な問 題 点 を 少 なか らず 抱 えて い る. のであるが, これを上で述べた様 に改善の手を加 えれ ば, 今までのカ テ ゴリー システムで得難い長 所 (本カテ ゴリーシステムの開発目的で述べたような) を発揮して 実用 に供することができると , 考 えている. したがって筆者自身, 今後の研究の有力な道具 としてこれを有効に活用するつもりで ある. 筆者の当面の課題 は, 以前に開発した 「行動解析o処理 システム」 のもつ記憶容量の制限と データ 処 理 ス ピー ド の 限界 と い う2 つの問題点を解消するために 大型計算機センター (北大) の , SASパ ッケージ (統計計算プログラム) を利用 してネッ トワーク処理できるような体制を作ること にある, こうすれば, 現在のパ ソコンベースの記憶容量の制限を越 えて, 飛躍的に大量の授業デー タを扱うことができる し, 高速でデータ処理をすることができるよう になる, 図1 多次元多変数カテ ゴリーシステ ム 1行動契機 2 指導形態 3相互作用形態 4 行動様式. ①構造化契機 (STR). ①講義・発表 (LR). 食. ②間. ②誘発契 機. ①教 師→教 師 ①唯言語行動 (T-T). (V). ②教→生(個人) ②言語行動 (T-P) (動作付) (V/M). (QA). ③討. 議. (DS). 6 思考レベル 7 論理形式. 〈授業運営機能〉 ①授業進行の指示(M/D) ②逸脱行動制御(M/C) ①知 〈刺激機能〉 ③情 報 伝 達(S/P) ④発. 識. (KN). 8桑ウンター 計. 義. (DF). ②言. 述. (DS). 問 (S/Q). ⑤手がかり、援助(S/H) ②理 ⑥指 示・指 名 (S/D). 硫. 解. (UN). 鎌. 言. (TR). ④指. ⑦確 認 要 求(S/R). ③数→生(集団). (SOL). 5 指導・学習機能. 摘. (DG). (TーPs) ③言語行動 〈応答機能〉 ③応 用 ⑤報 告 (メディア付) ⑧個 人 言 語 答(R/1) (AP) (RP) ⑨集 団 言 語 答(R/G) (V/A). ④生(個人)→数. ⑩個 人 動 作 答(R/A) ⑥意 見 ⑪集 団 動 作 答(R/M) (OP) ③応答契機 ④分 析 ④唯非言語行動 ⑰無 答(R/N) (RES) (AN) ( N ) ⑦分 類 ⑭ 質 問 意 見( R / ) Q ④班 学 習 ⑥生(集団)→数 、 ( CL ) ⑭ 聴 取・ 観 察( R / ) L (GL) (Ps-T) (P-T). ⑮話 し 合 い (R/D) 害 (R/○) ⑥総 (メディア付) (SY) (N/A) 〈応答評価機能〉 ⑰肯 定 (E/P) ⑱否 定 (E/N). ⑥非言語行動 ④反応契 機. (REA) ⑤個人学習 作 業 (IW). ⑤そ の 他 (TA). ⑥生 →. 生. (P-P). ⑦生→生(集団) ⑥視聴覚機器 (P-Ps). ⑥そ の 他 (TA). ⑧そ の (TA). (A). ⑩妨. ⑲情 緒 的 肯 定(E/K) @情 緒 的 否 定(E/H) ⑫反. 他 ⑦そ の 他 (TA). ⑥評. 価. (EV). ⑧比. 省. 略. 較. (CP). ⑨条件推理 (IF). ⑩論. 述. (EX). 復 (E/R). ⑪価 値判断 認 (E/C) (VA) ⑳方 向 づ け (E/D) ⑦そ の 他 (TA) ⑭村 L 間 巡 視 (E/S) ⑰確. ⑰そ の 他. ⑳そ. の. 他 (T A). (TA) Q J.
(11) . 平. 山 満 義. 4. 今後の課題 ここで述べようとする課題の範囲は, 単に授業分析の方法や技術に関することだけでなく, 授業 研究の目的にまで及んでいる. 授業分析の方法が今後も授業研究の有力な研究手段としてあり続 けるには, まず授業研究がどの ような目的を持つかという ことと, その目的実現のためにい かなる研究モデルを持つかというこの 2つにかかっているといっ ても過言ではない. もちろん, 授業分析の方法自体 が信頼性, 客観性,. 妥当性というデータ処理上の基本要件を備えていることは当然のこととしてである, 授業研究の目 ha l l t 的は, 筆者のこれまでの検討結果による と, 授業過程を支配する一般的法則の発見(Nu ,G. A. 能力 ) を効果的に育てる授業過程変 1 と生徒の学力 ( 971 ) , の四段 階サイクル研究モデルでの目的 数 の 発 見(Brophy , & Good ,等 が求める教師の指導効果研究の目的)の2つに分 けるこ と ,j , T.L ができる, このことは, 我国の場合にも同じことが言 えると考 える. これらの目的はこれまで, 相 互に統合の視点をもつことなく,それぞれ単独で目的を遂行するために研 究努力 が行 なわれてきた, かえりみると, これらはお互いに異なっ ているようにみえながら, 実 は決して独立的に存在するの ではなくその発想の下では同根 と考 えてよいだろう. つまり, 一般的法則とは単なる一般的なそれ ではなく, 特定の条件下でのそれである と考 えるべきである, その特定の条件下 とは, 様々なもの が考 えられる が, 例 えばその1つに生徒の学力(能力)を高めるという条件 が考 えられるのである, 学力 (能力) を育てる効果的変数を発見 し, その条件を支配する一般的法則を発見すること, これ が両者を矛盾 に導 かない統合的な目的設定である.. このように授業研究の目的を設定すると, 次 に待ちうける課題 は, そのための研究モデルの作成. lgard で あ る. Hi . 人間学習の , 一般的な学習研究, 2 , E. L は, その「研究パ ラ ダイム」の中で, 1. 研究, 3 . 実験研究成果の自然場面 への適 . 学校学習の実験的研究, 5 . 学校(教室)学習の研究, 4 プローチを提示 してい パ ジ作成という6段階の学習心理学的ア 教材の 用 による検証研究,6 ッ ケー .. l る. ま た, Nuthal , G, A, は, 先 に紹 介 し た よ う に 「四 段 階 サイ ク ル」研 究 モ デ ル を 提 案 して い る,. これらは勿論参考程度にすべきであろうが, 前述の個別目的のそれぞれの成就に適合 しているので ある. したがって, 新たに設定した統合的目的の成就のためには, それに最も適した研究モ デルの ( 1 8 } t ra 選定, あるいは創造 が求められる. 具合よいこと に, Cen . A. が提示 した「学校効果と教師 ,J の指導効果のための相互作用モデル」 は, 従来の授業研究の大勢 が分析単位を個人ではなくクラス. 全体で扱い, しかも没個性的で一般的な分析視点で迫っ たため, 生徒個人の学力 (能力) 育成とい う正しく個人的差異に応じた変数 あるいはそこに支配する法則の発見に近 づ けないでいた従来の壁 に対し, その打開の道を与 える有力 な一助 になると予想される. 換言すれば, そうした研究モデル が従来の授業研究で許されてきたのは, 授業の相互作用を規定し, 効果を決定づ ける変数は, 教師. とクラス全体の関係において成立するのであっ て, 教師個人と生徒個人のそれではないという考 え が支配的であっ たからである. つまり, 生徒集団の個々人に対する教師の応対には一律性があると. いう暗黙の前提 があっ たためと思われる. これ は全くの思い込みであり, 適当ではない. 集団とし て生徒を一 括 して扱う考 えは, それが均質性, 同類性を前提にしたものである が, 集団内の生徒- 人ひとりの性格・能力・態度等の現実の違いを知るならば, この考 えは現実から遊難したもの とい ra のそれは, 正に個人差に応ずる授業研究 というこの要請 に基本的に応 わ な けれ ば な ら な い, Cent. えたものといえる, 彼 が提示 したモデルは, 授業という枠から大きく越 えた部分を持 っているので (学校効果という領域) , そのまま引用する訳にはいかない. したがっ て, この点を考慮して改造し 10.
(12) . 授業分析の方法に関する研究. (完). 1で提示 しよう, た 「教師効果の相互作用モデル」 を次の図1. 従来, 授業分析の対象となっ た変数 は, 行動的側面 に係わっ たいわゆる授業の過程変数とし・われ るもので, 教師行動や生徒行動であっ た, 筆者が本稿で新しく提示したカテゴリーシステムも, そ の組織構成の原理とカテ ゴリー構成において, その整序性と精撤性が従来のそれ以上に増したとし. ても, 基本的にはこの図式の変数の枠内にある, した がって, この中にある限り先述の統合的な授 1のモデルが示 業研究の目的実現には及ばない, もし, この目的を実現させようと考 えるなら, 図1 すように, 当然過程変数と結果変数 との因果関係 (前者を独立変数とみなし, 後者を従属変数とす. ること) を証明する授業分析的研究 が必要になるし, また, 過程変数 に間接的かつ因果的に作用す る外部的条件としての教師の属性変数 (資質, 経験, 性格等) や生徒の属性変数 (出身階層, 能力,. 期待, 認知スタイル) -これらは結果変数に間接的に影響- が相互 にどのように影響し合うのか, あるいは, 属性変数 が過程変数と結果変数にどのように作用するのかを考察しなけれ ばならないで あろう. たとえば, ①過程変数÷過程変数の関係, 教師のある行動がそれに対応 した行動を生徒に ひきおこすかどうかの研究. ②潜在的指導力変数÷過程変数の関係. 教師のある属性 が教師自身 の 行動を どのように規定しているのかの研究, ③文脈変数÷過程変数の関係, 生徒の属性が生徒の行 動をどのように規定しているのかについての研究, ④過程変数-結果変数の関係. 教師あるいは生 徒のある行動 が生徒 の学習を どのように規定するかの研究, 等. 我国では残念ながらこうした変数. 相互間を考察する体系的な研究モ デルが設定されていないので(筆者のみる所) , これを1つの契機 として我国の授業研究の狙いに沿っ た独自の研究モデルを早急に構築する必要 があろう,. さて, 以上のように研究モデルが定まっ たとして, 次 に問題となるのはこれを実行する時の研究 方法の選択である. 分析法としては, やはりこれまで多用 され, しかも様々 なバ リエーションを持 つ観察法が最もオーソ ドックスであり有効であろう, 主 な観察法には, カテ ゴリーシステム, 評定 シス テ ム, サイ ン シ ス テ ム(一 定 時 間 内 に生 じ た特 定 の 行 動 を サイ ンで 1 回 だ けチ ェ ッ ク す る), 見. 本記述法(特定の状況における行動 系列を逸話的に記録する) , エベントサンプリング法(ある基準 により任意に選択された行動諸事象, たとえば議論を記録する) 等 があるが, これまではこれらを 1 教師効果の相互作用モ デル (Cen t ra 図1 .A.1980の修整) ,J 〈文 脈 変 数〉 〈潜在的指導力変数> 1 2 3 4 5 6 7 8. (教 師 の 属 性) 資質 (資格) 経験 態度 知識 (教科に関する) 知識 (教授法に関する) 価値判断 期待 社会階層. 1 2 3 4 5. (生 徒 の 属 性) 社会階層・親の影響 能力と先有学習 価値判断 期待 認知スタイル・学習スタイル. .. く結 果 変 数〉 (生徒の学習成果). 基本技能 認知的学習 非認知的学習. 注:矢印は因果関係を示す。 11.
(13) . 平 山 満 義. 併用 するのではなく, 単独で用いる場合が多かっ た. これからは, 併用することがのぞま しい. な ぜ なら, 単独の手法では, それ自身が持つ欠点を補いきれないが, 同時的に併用すれば個々の欠点 ・ が補完され, より客観性と妥当性のあるデータを確保することができるからである. さて, こうした観察法を併用◆ して研究する時, 今後注意すべき基本的要件 はいったい何であろう 1 9 ) { か, Good , T, L.(1980) は次 の 4 点 を指 摘 す る, ① 授 業 の サ ン プ ル数 を 今 ま で 以 上 に増 加 さ せ,. データ の客観性を計る (反復作業 がデータ処理には多いので, それをコンピュ ータ に代用 させ省力 化を計ることによっ て) , ② クラスのマ ッ チング(集団間の同質性を得るための処置)を行ない, 実 験研究の道を一層広 げる. ③ 多様 な結果変数を使う (認知的側面 に偏りがちであっ たが, 情意・運. 動的側面も配慮する.また, 短期的と長期的効果という時間的側面 にも配慮する) . ④ 文脈変数の導 入を積極的に計る.次 に共著者の Brophy J は彼の指摘 えて以下の2点をあげる に加 ,. . ⑤ 学年,教 科, 能力等の差に応じた特殊的限定的観察システムを開発し,適用する. ⑥ 連続的に教室を訪問 し, 2 1 ( }は次 の 3 点をあげる ⑦ 効 i l 長 期 的 ス パ ン の 中 で デ ータ を確 保 す る. ま た, D, C, Ber ner(1976) ,. 果尺度(の1つ) として使うために標準テス トの適切性を計る, ⑧ 信頼性を高める(観察者間一致 係数, 観察間一致係数の値を高め る. ハロー効果や観察者効果の除去を計ることによっ て) . ⑨ 妥当. 性を得る(測定尺度が測定内容を測定していることの確認. 教師能力の尺度, 教師の自己評価尺度, カテ ゴリーシステム, 生徒行動の尺度において) . たとえば, 仮説と結果の照合(検定)や既存の尺. 度の結果と現尺度との照合 (検定) がこれに相当する, このため, カテ ゴリー又 は尺度を明瞭に定 義することや得た関係が強い関係 (たとえば, 相関係数が高い) を持つことが, 妥当性の要件とし. て求め られる. これらの9個の要件が観察法を実行する時, 今後一層配慮されるべきであろう, ところで, 我国の授業分析研究 は1 970年後半から19 80年代の初めにかけてやや下火 になりかけ た. しかし最近 は, またその勢いを盛りかえしつつある, このことは授業研究者 にとっ て嬉 しいで きごとである, しかし, 外面だ けの隆盛 は, 必ず しも好ましい現象とは言い難い. 内容, 質の伴っ た隆盛こそが望ま しい, それ故, これからはこれを単 なる ブームに終わらせることなく, 先に述べ たように授業研究の目的と研究モデルをしっ かり議論 しあっ て設定し, 研究方法上の改善点を堅実 に実行 し, 設定した目標の実現のために鋭意努力することが望まれる, この先導役はアメリカの場. 合 と同様 に, 関係学会が果すべきだろう, このようにすれば, 過去の研究 がそうであっ たように, 数多くの研究成果 は発表されたが, それが次の研究の糧として有効 に生かされずじまいに終わると いう悲 しむべき結果を生まずにすむであろう, 現研究 は次の研究に生かされ, その研究 はまたその. 次の研究 に利用 されるという形で, 積 み上げの効いた学会 ぐるみの研究が展開できるようになるで. あろう. このため, 上述の方策と平行 して, 研究結果を相互 にす ばやく参照できる授業研究領域で のデータ ベー ス化が, 学会主導で早急に実行されるべきである,. 〈注〉 ( 1 ) 拙稿, 1 97 9 1 ロー1 ) 0巻-1 4 , 授業分析の方法に関する研究 ( . , 北海道教育大学紀要, 1部-C , 第3 , 49一6 ( ) 拙稿, 1 2 98 1 1 1 1-2 ) 1巻-2 9一7 4 , 授業分析の方法に関する研究 ( . , 北海道教育大学紀要, 1部-C , 第3 ,5 ( 3 ) 拙稿, 198 1 1 1 1-3 ) , 授業分析の方法に関する研究 ( , 北海道教育大学, 教育工学センター研究報告, 第2号, 29- ‐40 .. ( 4 ) 拙稿, 198 2 ) 3一1 06 , 授業分析の方法に関する研究(m-4 . , 北海道教育大学紀要, 1部-C , 第32巻-2 ,9 ( ) 拙稿,198 5 1 , 行動解析・処理システムによるデータ処理作業の省略化, 北海道教育大学,CAI研究報告, 第9号. 163- ‐167 ,. 12.
(14) . 授業分析の方法に関する研究. (完). ( ) 山崎正吉・平山満義等, 1 6 982 , マイコンによる行動解析・処理システムの開発, 北海道教育大学, CAI研究報 告, 第 10 号, 22一32 ,. ( ) 山崎正吉・太田光良・平山満義, 19 7 8 4 , 授業分析における言語比率のフェイス法による表示, 北海道教育大学 CAI研究報告, 第12号, 57一62 ,. ( f ) BroPhy ionaI Psychology 8 t ect s s Ef , E,1979 ,1 , Teacher Behavior and l ,Journal of Educat , 71 ,738 一750 .. l I Learni i ( 9 ) Nuthal ty of ng and: Univers , G, A.1971 , Teacher VerbaI Behavior and Pupi , New Zeal Cant erbury .. ( l o ) ( 1 ) 1 ( 1 2 ) ( 1 ) 3 1 ( 4 ). 伊藤秀子等, 198 4 4 4 3一7 , 授業における教師と児童の発問パターン (m) . , 信学技報, 8 ,7 村井護宴等, 198 4 4 5一78 , 理科授業の時系列分析, 信学技報, 8 . ,7 梅沢章男, 1 98 4 4 3-86 , 授業における児童の行動分析, 信学技報, 8 , ,8 本間明信, 1 98 4 4 7一90 , 援業の停滞-授業GSR の出現類型-信学技報, 8 . ,8. Hunt i t er as s room observat on lns ruments and Teacher lnservi ce Training by SchooI , C, P.1977 , C1 Psycho log i S h I P h l M 【 t h 4 5 8 8 一 s s c o o s c o o n r o o a y g y g p . , .. ( 1 5 ) 平山満義, 1 981 ・て, 日本教育方法学会発表, 大阪市立大. , 授業分析作業における省力化につし. inne ( 1 l i i 6 ) 斬′ l of Educat ionaI z ng Research on Teaching . H. ,P , Marx , R,▽,1977 , Reconceptua ,Journa Psycho logy 6 9 6 6 8 6 78 - , , , i 1 fu I A1 ive ( ) Brophy,J ternat 7 on: A More Power .E. & Good, T, L,1971, Analyzing C1assroom lnteract , Educat i I Techno l 1 1 4 3 6- 1 ona ogy . , , ( 1 め Cent f lat ionaI Mode l i ra ionaI ect s re ew of Educat . A.1980,School and Teacher Ef ,J . An lnter , Rev Re search . ,50 ,273-291. ions: Pot ia l and Prob l t ( 1 ) Good, T, L,1980,C1assroom observat t t 9 ) ○bser en ems ‐ . ,ln Ducke ,い, R, (ed ion and t he Eval i i De l ta Kappa vat uat on of Teachi ng , Ph , ,2-45. ik,j luat i 0 ( 2 ) Zahol t sforthe Eva on of Teaching,ln Ducket , A.1980, Research on Teaching asa Basi , V. R,( i i l ) ○bservat i De l ta Kappa ed on and the Eva uat on of Teachi ng , , ,46-50 , Ph. l i fect iveness 2 1 ( ) Ber ner , D, C.1976 ,lmpediments to the Study of Teacher Ef , Journal of Teacher Educat i on . ,27 ,5-13. (本 学助 教 授・ 函 館 分 校). 13.
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