日本語オノマトペの意味的多様性に関する基礎的研究
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(2) 楡的拡張」を援用し、rごろごろ」および「がた. うな文法化現象が起こらないことを明. がた」を取り上げて論じる。. らかにした。. 第3章においては、まず、理論言語学で提唱. [iii]. 一般語彙における共感覚の転用は、隠楡. されている文法化と呼ばれる現象を紹介する。. に基づくものであり、その転用過程で不. 次に、抽象度の高い「もの」と「ところ」を例. 変化仮説が有効に働くのに対し、オノマ. に挙げ、一般語彙においては文法化が起こるこ. トペにおける共感覚の転用は、感覚の同. とを明らかにする。さらに、オノマトペである. 時性による換喩に基づく(したがって、. rごろごろ」とrがたがた」を取り上げ、詳し. 不変化仮説は作用しない)ことを検証し. く分析することで、オノマトペにおいては文法 化が起こらないことを示す。. た。 [iV]. 一般語彙においては派生的結果構文が. 第4章においては、一般語彙およびオノマト. 存在しないのに対し、オノマトペにおい. ペの共感覚にはどのような性質の転移が起こる. ては派生的結果構文が認められること. かについて論じる。まず、理論の前提として、. を明らかにした。. 共感覚という現象を紹介する。次に、理論言語 学で提唱されている不変化仮説というものにつ. 4 今後の課田. いて、先行研究を踏まえながら整理する。これ. 今後の課題として、次の2点を挙げる。. らの理論を紹介したのち、一般語彙を用いた共. ①日本語には豊富なオノマトペが存在するが、. 感覚表現について、事例を挙げながら、考察を. 本論文では、それらを一つ一つ詳しく検証する. 加える。最後に、オノマトペを用いた共感覚表. ことができず、一部のオノマトペに限っていた. 現について事例を示しながら、分析する。. ことである。そのため、より多くのオノマトペ. 第5章においては、結果構文に焦点を当て、. について検証する必要があろう。. 動詞の性質と文脈化という2つの観点からオノ. ②結果構文に関して、先行研究で指摘されてい. マトペを用いた結果構文の特徴を探る。記述に. る結果述語を取らない動詞は、なぜオノマトペ. あたって、一般語彙を用いた結果構文との比較. の結果述語を取ることができるのかということ. を通して、オノマトペを用いた結果構文の特徴. である。. を示すこととする。. これらの記述を通して、以下のような研究結 果が得られた。. [i]オノマトペも一般語彙と同様に多義性 を持つが、擬音語と擬態語の両方で用い られるオノマトペについては、二つの用 法を一元的に扱えることを例証した。. [i]一般語彙の多義においては、内容語から. 機能語へと変化する文法化が起こるの に対し、オノマトペにおいては、そのよ. 主任指導教員 菅井 三実. 指導教員 菅井三実.
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