有限長円形ダクトによる音波伝播と放射
著者
柚木 謙一, 川畑 清忠
雑誌名
鹿児島大学工学部研究報告
巻
26
ページ
1-7
別言語のタイトル
Sound propagation and radiation of a finite
circular duct
有限長円形ダクトによる音波伝播と放射
著者
柚木 謙一, 川畑 清忠
雑誌名
鹿児島大学工学部研究報告
巻
26
ページ
1-7
別言語のタイトル
Sound propagation and radiation of a finite
circular duct
有限長円形ダクトによる音波伝播と放射
柚木謙一・川畑清忠
(受理昭和59年5月30日)SOUNDPROPAGATIONANDRADIATI()NOFAFINITE(IRqTLARD[(T
Ken,ichiYUNOKIandKiyotadaKAWABATAM
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teristics,theyaresimilar. 1 . ま え が き ダクトとは駆動(動力)装置によって目的の場所へ, 音波や電磁波などの波動,気体,液体などを導く管の ことであり,パイプもその同義語としてよく使われる。ダクトは,目的に応じて種々の規模(長さ,太さ),
形状,管材が使用されており,実生活の場に密接に関 与していることはいうまでもない。例えばターボファ ン型航空機や自動車用の音響ダクト,都市ガスや空調 のための吸排気用,工業用水,上下水のための給排水 用,化学プラント用,電磁波用導波管など多種多様で ある。 音響ダクトでは,音以外の気体,液体などを伝送す る目的であるが好ましくない騒音を伴うダクトと音波 だけの伝送,消音を目的とするダクトに分けられる。 前者は現実に多く存在し,騒音公害問題をひき起した 場合には騒音性状を調査し,極力防音措置を講ずる必 要がある。よって多種多様のダクトについて,ダクト を通して音波がどのように伝播し,放射されるかを検 討することは重要なことである。1970年頃,国内,国 外において航空機,新幹線をはじめとする騒音問題が クローズアップされたのを契機に,現在まで依然とし て地道に検討がなされている。 音響ダクトに関する研究は,(1)ダクトの形状 (断面形状,曲がり…)(Ⅱ)媒質の状態(気流,粘 性,温度…)Ⅲ)音波伝播の理論解析法(モード展 開法,有限要素法…)のいずれかを主体にして行われ ている。円形ダクトの研究の代表的なものをあげると,1948年LevineとSchwingerlはフランジなしの半
無限長管につき数学的に厳密解を得,安藤は同様の管 ,), につき,管厚一や階段的に断面変化のある場合を理論解析し,池谷らは種々の断面変化(縮小,拡大3,空
胴,段付き,軸対称)のある場合をモード展開法で解析し,奥田は消音器(膨張形細,共鳴形)を電気的等
価回路で解析している。実験を主体にしたものなどを 含めて,既に多くの研究がなされている。 筆者らは,第1に単純な形状の音響管では,無限長 管,平面波伝播の場合はよく知られているが,管長,2 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 2 6 号 ( 1 9 8 4 ) 管厚,管材質,媒質など多くの要素を含む場合には未 解決の点があること,第2に実際の騒音現場における ダクトや隙間(開口)による騒音の伝播,漏洩の特性 を究明することなどにより,これらのモデルにつき理 論,実験の両面から検討している。 ここでは,市販の円形直管ダクトを用い,有限長フ ランジなしの場合とし,管長と音源の同波数の影響を 検討している。管軸上の定在波パターン,開口端面の 音圧分布,管外への音波の放射指向特性を測定し,こ れらよりダクトの音響的諸量の中の開口端補正,音響 インピーダンス(開口端の),減衰定数の実験値も算 出した。一方,上記実験データを音響の一般理論や資 料の理論値で裏付けた。以上により,管長,音源の周 波数をパラメータとした有限長円形ダクトの特性を知 ることが出来た。 2 . 理 論 研究の対象は図1に示すような有限長円形ダクト で,その関連座標系も表す。円筒座標(β,z)は円 筒に関する音波伝播を,開口端面を基準にした直角座 標(韮,Z/,z)は音波の放射指向特性を,ダクト左端 を基準に軸方向にとった一次元座標(q)は平面波動を 記述するためである。ダクトの左端(q=O)に音を加 えると,ダクト内を伝播した音は,右端(q=j)の開 口端より外部へ放射される。Rは放射音場測定点で, ダクトの中心軸之と角度βをなすものとする。 点線で半無限長管を示してあるのは,図で半無限長 管の左端が切れている場合が有限長管であり,半無限 長管の理論解析結果を応用できるからである。半無限 長管内部の速度ポテンシャル‘'は, ‘t=e−i睦十Re雄乏
+乞伽血‘β/α)expM-ノM;(z/α),
i=1 となる。J"(9℃)は第1種,71次のベッセル関数で,ノui source Sem Q 図1有限長円形ダクトと座標系 はJ1仏)の根でノα,=3.832,ノu2=7.016……となる。時 間項eiiUヒは省略してある。第1項はzの十方向へ伝 播する入射波,第2,第3項はzの一方向へ伝播す る反射波,第3項は(0,j)モードの一次結合である。 この(0,Z)モードについて,O<ノtα<ノuiではz方向 に減衰し,ノta>仏では減衰なく伝送する。またIC方 向には,JOいβ/α)の形で大きさが変化する。 有限長管は左端でも切れており,左右両端において 任意の値の音源,負荷インピーダンスが接続され,一 般に両端ともに不整合で各々反射波を生ずる。いま平 面波領域で,開口端のみが不整合状態にあり反射波が 生じている場合には'1式の第2項までを考慮すれば よい。左端において強制音圧P,を加えたときの任意 の点qにおける音圧Pqは ・・sinhlノノW−q)+βI P q = P , 2 ’ sinh(j〃+β) ここで8=tanh-l(Z(〃S/IOC)である。 この場合,管内には定在波が生じている。 この定在波パターンから,以下に述べるhyperbo‐lictangent法6'によって,開口端よりダクトの外側
をみた音響インピーダンスZ(j)を求めることができ る。任意の点qのインピーダンスZ(9)を Z(q)=βctanh7r(α+jβ) とおき,開口端のα,βには添字jをつける。α=α‘ のときlPlmin/lPlmax=tanh7raよりα‘を求め, β=β‘+Z(J-q)/入より|Plmaxになるときのβ‘を求 め,R,Xを次式で計算する。 sinh27ral ’ 3 . 1R
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平面波が減衰伝播する場合には,減衰定数を万と して,入射波,反射波にそれぞれe−歴,e+産を付 記して定在波パターンの式を求めると|
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Jonesの解析8'によると,円形の振動体がA(u)なる
振動分布で振動しているとき,測定点の音圧は次式 Q(α,)に比例する。 Q(α,)=27rα2A。。A(U)Jo(α,U皿血 ただしu=γ/α,α,=hasin8 N=Q(0)=2万α2ル。。A(u)u血とすると,指向係数は QN(α,)=Q(α,)/Nで示される。いま,AM=(1−〃2")” (、,〃:整数)を開口端面の音圧分布としてQ(α,) を求める。 G(7z)=2"7z1J剛(α,)/α,”とおき 71,ノt m71 画乙C肱"Cl加脆(−1)施十』cos2‘β=Zg1碗cos2‘βとすると 肺=OZ=O Z=0 刀 Q‘""==ZC術、C‘加廠(−1)脆十‘ ん=入 となり m7Z Q(α,)二二'ra2ZQ‘派"GI+,/(j+1) Z=0 を得る。 3 . 実 験 (6) 実験場所は,本学電気工学科内の残響室(V=83.3m3, S=122.5,2)と無響室(W×D×H=2.68×5.47 ×2.2m)である。ダクトの測定ブロックダイヤグラ ムを第2図に示す。供試ダクトは円形有限長直管で, 市販の塩化ビニールダクト(クボタVU100,内径 10.6cm,厚さ3mm,管長1,2,3,4m)を使用した。 供試ダクトにはプローブマイクロホン(プローグ:外 径約1.5cm,長さ22.7cm)を挿入できるように2mm 程度の小穴を軸方向全長にわたって1cm(または5 mm)毎にあけ,測定点の穴以外はフェルトなどで遮音 した。供試ダクトの一端に,スピーカー(5W,12cm, 8Q)をボックス(W×D×H=30×21.8×30cm)によ って残響室側にとりつけ,他端は無響室内に数十cm突 出した。純音を入力し,周波数を500∼5kHz内の6 周波数,電気入力を1W以内とした。周波数は平面 波領域を少し越える。発振器の周波数をカウンターで 監視し,変動をなくした。プロテグは穴より直角に挿 入し,指向性測定では1/2インチマイクのまま用い た。マイクロホンからの出力をMeasuringAmpli‐ fier(B&K2606)とFilter(B&K1614)かFre‐ quencyAnalyzer(B&K2107)を使用し,指示を 読取り,シンクロへはマイクロホンとスピーカーから の信号を入れ;位相差,電気入力信号の大きさを観測 した。測定内容は次の五項目である。 (’)管軸方向の減衰定数を得るため,管内ダク ト中心軸上の音圧分布を,数,0cm以上離れ た距離において測定した。 (2)開口端付近の定在波パターンが管長によっ て変化するか,また開口端の音響インピーダ ンスを求めるため,開口端付近の中心軸上音 圧分布を測定した。 (3)管の半径方向の音圧変化をみるために開口 端面において,中心を通る任意の方向に,両 側1cm毎に測定した。 (4)開口端から放射される音の放射指向特,性を 知るために,’/2インチマイクロホンで開口 端の中心から0.8mの円周上を-90。∼90° の範囲で測定した。 (5)スピーカーへの電気入力即ちダクトへの音 響入力の変化に対する測定点の音圧の比例関 係を確認した。曙
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Iicrophone 図 2 有 限 長 円 形 ダ ク ト の 測 定 ブ ロ ッ ク ダ イ ヤ グ ラ ム 4.実験結果と検討 4.1中心軸上定在波パターン 図 3 に 開 口 端 よ り 内 部 へ の 開 口 端 近 傍 の 中 心 軸 上 定在波パターンの実験結果を示す。横軸に−zを, 縦 軸 に 開 口 端 の 音 圧 P O で 任 意 点 の 音 圧 P を 規 格 化 したp/poを図示してある。図(a)∼(d)は周波数によ る差異を,各図内の各プロットは管長による差異を示 している。第1に(4)式により平面波動ではノV2毎に 腹(または節)を生ずることが証明される。500Hz’ 1kHzでは入/2であったが,2.5,5kHzではjモー ドの減衰,非減衰が効いてくるために入/2ではない。0 4 図4に開口端面の音圧の振幅分布を端面中心の値 を1として,図5に位相分布を端面中心を0。として 示す。図4で(a),(b),(c)は管長の変化した場合と, 各図内では周波数の変化した場合である。図に示した データは,端面中心を通る数種の測定の中から代表的 なものである。振幅は,全体的にみて,端面中心で大 きく,管壁に近づくにつれて減少している。これは管 壁の材質と媒質の粘性,モードの考えによる半径方向 の変化と管軸方向の減衰・非減衰を要因と考える。 1kHz程度以下で,端面内のどの点でも振幅が一様で 1 5b I
32
且凡 解う駅-用Rコミ 4 . 2 減 衰 定 数 〃 理論に示したように,減衰定数を万としてe−aミ の形で指数関数的に減衰し,2点9,,92(92>9,)に おいて定在波減衰振動波形の中央値をそれぞれB,, B2とすれば,単位長当りの減衰量(20/(9,−92))log (B,/B2)〔。B/m〕を得る。表1にこれを実験値として示す。一方減衰に関する式7'(0.0875/(c・α))./'/2c:
音速α:内径より参考値も示す。両者の値の差異は, 高い周波数になると定在波パターンがくずれているこ ととそれによるq1,92点の選び方,更には管材,媒 質の粘性などが原因と考えられる。実験値は中心軸上 における減衰定数であるが,ダクト断面における音圧 分布が一様でないため,l断面内において複数個所の 音圧測定によりパワ平均を出し,2断面間の値を算出 するのが妥当と思われる。 表l実験値と参考値の比較(j=3m) 錫 、 0 0 2030−Z40(c、) f = 5 0 0 H z O鋤 If 0 2 P−B 、、
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4 . 3 開 口 端 面 の 音 圧 分 布 0 1 2 3一Z4(c、) ( d ) f = 5 k H z 図3円形ダクト中心軸上の定在波パターン (−×−2,,−▲−3,,−●−4m) 第2に500Hz,1kHz,2.5kHzではパターンは重な り,5kHzでは重ならない。このことは2.5kHz程度 以下,管長2m程度以上では,開口端における不整 合状態は管長に無関係であるといえる。第3に開口 端では,節となるはずであるが必ずしも一致せず,い わゆる開口端補正を必要とする。同図から開口端補正 を読みとり,Levineらの示した値を参考値として第 1表に示す。また同図からhyperbolictangent法 で,開口端より外界をみた音響インピーダンスの実験 値を得る。開口端よりダクト内をみた値の例はあるが, この値の例は他にあまり見当らない。無限大バッフル 中のピストン振動の場合を参考値として示す。参考値 との比較により,開口端補正の実験値はほぼ満足な値 であるが,厳密には管厚を考慮する必要があり,イン ピーダンスの値の算出方法,オーダーを知った。 0 4 6 − Z 8 ( c 、 ) f=2.5kHz 3 1 2C f 開 口 端 音 響 イ ン ピ ー ダ ン ス z/(mz.’c) 減衰量 (dB/、) 開口端補正 (c、) 周波数 kHz) = を ヨ シ 実験 参考 β−1’2−率−3’4−5 参考値 実 験 値理型四型“
0.435 0.244 0.177 0.478 0L549 1.112 4b653 2 P−R︾ 0.108 0.154 0.217 0.242 0.266 0.307 0.343:
5 ないのは,管壁の材質と媒質の粘性によることが確か である。5kHzの場合,(a),(b)図のように逆の変化を しているのは,5kHzではんα>ノα,となり,(0,1) モードが効いてくるからと思われる。(b)図に,j=1 の半径方向の変化を点線で示した。管長が長くなると, 振幅の半径方向の減少割合が大きくなっているのは, モードの考えよりも媒質によって管軸方向に減衰があ るからで,周波数が高くなるとこの減衰が大きくなる 傾向を示す。1kHz程度以下では,半径方向の減少割 合が管長によらずほぼ同じである。 図5(a)は音源付近の断面,(b)は開口端面の位相変 化を示す。音源に近く,周波数が低い程,位相変化は 少ない。放射指向特性では,この位相変化も考慮しな ければならない。 【 】 rl L」 両︼ 』 (q)NeartheSource 1k 。)
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− 5 − 4 − 3 − 2 − 1 0 1 2 3 4 5 center P(c、) (b)OpenEndSurface 図5円形ダクト断面の音圧分布(位相) 500 − 5 − 4 − 3 − 2 − 1 0 1 2 3 4 5 centerP(C、) (Cl)’=2m 4 . 4 放 射 指 向 特 性 図6は放射指向特性の測定結果で,(a)は測定用ス ピーカーの,(b)∼(e)はダクトからの放射音波の各周波 数における測定結果である。 スピーカーの指向特性は,βにつき左右対称で,周 波数が高くなると鋭くなるという一般的傾向を示す結 果となっている。無響室内に定在波を生じさせず,マ イク位置を正確に設定すれば,より理想的な結果が得 られると思う。また音源自身がこのように指向性を持 つと,開口端からの音の放射指向特性に影響する。更 にスピーカーは管内の音波を反射する。 これらの点はダクト自体の音響特性を知る上で少な からず影響するので,今後定量的に検討する必要があ る。 ダクトからの放射指向特1性の結果は,周波数が高く なると指向性が鋭く,また管長によらず測定周波数の す べ て の 場 合 に ほ ぼ 同 程 度 の 指 向 特 性 と な っ た 。 5kHz,管長4mの結果が1次モードなどの考察から 当然生ずべきもので,他は種々の要因が指向特I性のア バ レ を 相 殺 し た も の で 望 ま し い 結 果 で な い 。 ま た 1kHz程度までの低い周波数で指向性にアバレを生じ たのは,やはり無響室内の定在波のためであろう。 5 冨 産 宅 柚木・川畑:有限長円形ダクトによる音波伝播と放射P
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− 1 0 1 2 3 4 5 centerP(C、) 1 = 3 m − 5 − 4 − 3 − 2 (b) − 5 − 4 − 3 − 2 − 1 0 1 Center ( C ) 1 = 4 m 2 3 4 5 P(c、) 図4円形ダクト開口端面音圧分布(振幅) 人一!‐ Il−L−Jh−b−−l −ヨ ’ 1 . 1 , ‘ , I | I ’ L ( 一 言 HZ ー ‘、
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0.5 』● 、 、 3.83; 0J P/aj, 、Q//61 QN(α)を整数、,、の10個の組合せに対し計算し表 に示してある。Jonesの方法を適用するとき,uの 全範囲に渡って開口端面音圧分布の測定値がJones のAMの値に合致しないために,Jonesの指向係数 を理論値として示すことができなかった。Jonesは, 0<u<1の範囲で1つのA(u)(m,’7zも1つの値) だけに限っているが,この範囲を数個に分割して, Al(u),A2(u)………から全体の指向係数を算出できる ものと思われる。 図中の点線は,無限大バッフル中において円板が同 振幅,同位相でピストン振動する場合の指向係数 2J,(α)/αを計算したもので,開口部の粒子の運動を平 均化して取扱っており,振動音源の指向性を論ずると きの目安である。実験値は,このピストン振動と同様 の傾向を示しているが,少し小さ目に出ている。 次にJonesの方法の適用について述べる。Jones は円形振動面の振動分布をA(u)=(1−u胴)”とし, 0 4 0 8 0 ( ・ e f = 5 k H z 4.5音源への入力に対する開口端音圧 ここではダクトの入力音(音源への電気入力に比例 すると考える)に比例して,ダクトを伝播した音の開 口端の音圧が変るかどうかを確認している。 図7にスピーカーへの電気入力を変化したときの, 各測定周波数における開口端面の中心の音圧をプロッ トした。89のスピーカーを使用し,入力電力は換算 して1/64∼l〔W〕である。入力電圧1〔V〕を基準 にして,比例直線を描いてあるが,この直線から隔っ たプロットほど好ましくない。1V基準では,4Vの 場合がより比例直線から隔っている。しかしながらこ の 表 わ し 方 で は , 基 準 入 力 を 何 V に と る か に よ っ て 比例直線とデータとのズレが違ってくるので注意を要 する。図から,全体的に比例関係は保たれているとい えるが,これは開口端面の中心の音圧であるから中心 以外でも測定する必要があろう。 0 − 8 0 − 4 0 4 0 e 8 0 ( 。 ) (Q)MeasuringSpeaker 40 (e o40e80(。) f = 5 0 0 H z − 8 0 − 4 0 (b) 図 6 放 射 指 向 特 性
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①僧.いいの衿昌もロゴ○の①シ﹃響国︻の塵 80 -40o40e80(。) (d)f=2.5kHz I 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 2 6 号 ( 1 9 8 4 ) ﹄三一﹃ロ■︲■旬。 一 一 一 一 ー 80一雪。﹄酉﹃
0 1 2 3 4 InputVoltage(v〕 図7スピーカー入力電圧に対する開口端面音圧 一 一 一 一 一 一 一 ■織
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柚木・川畑:有限長円形ダクトによる音波伝播と放射 7 5 . あ と が き 市販の円形直管ダクトについて,管長,音源の周波 数をパラメータとして管内の中心軸上の音圧分布,開 口端面内の音圧分布,管外への放射音圧分布を測定し た。これより開口端補正,音響インピーダンス,減衰 定数を算出した。これらの結果より,管軸上に定在波 が生じていること,断面内で音圧変化のあること,放 射指向特性に変化があることを確認した。また低い周 波数では,上記の開口端付近の定在波パターン,開口 端面の音圧分布,指向特性は管長によらず変化しない が,周波数が高くなると特性がアバレてモード等を考 慮しなければならない。 上述の実験算出値で,開口端補正は管厚を考慮しな かったこと,音響インピーダンスでは開口端より外部 を見た値を得たこと,減衰定数の値では音響平均パ ワーや管の材質などを考慮すべきであったことを特記 したい。 実験結果を一般音響理論により検討したが,やや定 性的な説明のところもあった。 振動体からの放射指向特性については,Jones,ス テンツェルの方法を検討する。 現在,理論,実験両面において,管の厚み,管の断 面変化のある場合や管内に気流が存在する場合につい て,Wiener-Hopf法なる理論解析を検討している。 また測定方法では,純音でなくT・B信号,インパル ス信号を用いるように,マイコンを利用した測定を検 討している。 謝 辞 本研究について,参考資料を提供下さり,有益な御 助言をいただきました神戸大学安藤四一博士に,心か ら謝意を表します。 文 献 llHLevineandJ、Schwinger:“Onthe