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鹿大歯学部に赴任した時の思い出

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Academic year: 2021

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鹿大歯学部に赴任した時の思い出

著者

末田 武

雑誌名

鹿児島大学歯学部紀要

38

ページ

10-10

発行年

2018-03-25

URL

http://hdl.handle.net/10232/00030233

(2)

鹿大歯学部に赴任した時の思い出  鹿歯紀要 38:10~10,2018 10

鹿大歯学部に赴任した時の思い出

鹿児島大学名誉教授 末 田   武  鹿児島大学に歯学部が設置されて40年が経過しまし た。特にこれという大事件もなく今日まで来られたの はご同慶の至りです。これは歯学部に携わった方々の おかげだと思います。  私は昭和55年 4 月に赴任いたしました。その時のこ とを思い出して記してみたいと思います。昭和55年 4 月は一回生が教養課程を修了し学部に進級した年であ り,現在の歯学部の建物が完成した年だと記憶してい ます。赴任する前に研究棟の割り当てられたスペース の設計図に間仕切り,コンセントの位置,給排水管の 位置などを書いておきました。赴任して研究室を見て 図面上で出来上がりを想像して書いたものと現実のも のを目のあたりにして少し違いがあると思いました。 しかし一番驚いたのは東京と鹿児島の落差でした。部 屋の中には家具類が一つもなくがらんとしていまし た。早速机,椅子のカタログを事務よりお借りして発 注をしましたが物が入るのに早くて 1 週間かかるとの ことでした。理由を聞くと現物は鹿児島にはなく,福 岡に問い合わせをし,物があれば取り寄せますがない 場合には東京よりの取り寄せになりかなりの時間がか かるとのことでした。椅子もないので段ボールの箱を 椅子代わりにして10日くらい過ごしました。東京にい たときには考えもしなかった事態でした。研究室の実 験机の設置にも 1 か月以上かかったと記憶していま す。このようなことは実験器具の購入でも当たり前に なっていました。病院の治療室についてもあらかじめ 図面でお願いしたものと現実との間に落差がありまし た。東京にいたときには患者さんが非常に多く鹿児島 でも同様ではないかと考えて,ユニットとキャビネッ トを出来るだけ多く配置をしましたが,現場で見てみ るとかなり使い勝手が悪い状態でした。実際診療が始 まってみますと患者さんも少なく遊んでいるユニット がでてきました。又診療室に配置される看護婦さんも 少なく,いろいろ考えさせられました。治療器具につ いては中央滅菌室管理のものがあり,必要なものを考 え,カタログを見ながらいろいろ発注をしましたがや はり揃うのに時間がかかりました。歯周治療用のプロ トコールを作成するのには横田助教授が中心になり新 しいものを作り,その原型が今は日本各地で使用され るようになっています。このように新しい経験をしま したが,これから始まる学生教育のこと,卒後研修の こと,どのような研究を行うかということ,どのよう な診療体系を作るのということを考え,新しいものを 作る楽しみを経験しました。  大学を退官し,現在鹿児島から離れて暮らしていま す。遠いところから鹿児島大学歯学部を見ていると, 歯科界全体でも情報発信は少ないのですが,鹿児島大 学歯学部よりの情報は少ないようです。もう少し研究 成果や診療内容などが目に付いたらと思っています。 鹿児島大学歯学部のこれからのますますの発展をお祈 りします。

参照

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