科学的な概念形成を促すワークシートの工夫と授業改善 : メタ認知的支援をもとにして
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(2) 研究授業後に,記述されたワークシートや調査. 間紙を作成し,事前・事後で比較した。その結果,. 問題を分析し,研究授業を行った結果及び考察を. 以下の4項目(表1)において有意な結果が得ら. まとめたところ,考案したワークシートによる授. れた。ただし,実験をしている最中でのメタ認知. 業展開が,科学的な概念を形成させることに有効. の活性化については有意な結果が得られなかっ. に作用する可能性が示唆された。また,科学的な. た。これらのことから,ワークシートに「かく」. 概念を形成させるには,「点検」「気づき」「予想」. という活動が子どものメタ認知を活性化させ,科. r修正」といったメタ認知的活動が有効であり,. 学的な概念形成に影響を及ぼしたと推測される。. その中でも「点検」「修正」が重要であることも. 【表I]実践前後でのメタ認知的活動の変容 事前 事後 対応のあるt検定. 示唆された。しかしながら,これらのメタ認知的. 実験を行1駅、その日的を自分州1ばっき平均1.ll l.ll t(11)・1.l1. 活動が,一連のワークシートの工夫と授業展開に. りさせてから始める S,D.α810.14 11. よって促されたものかどうかについては明らか. 蛾を行1駅、その方蹄画をよ1考えて平均1・ll l.ll t(1ω・1・l1. から始める S.皿1.ll l.ll ll. にすることができず,実践2への課題となった。. 実離の結果をまとめる時に、日的が何だったか 平均 2,70 3,!6 t(50〕=3.42. 第4章では,小学校第5学年理科の単元「電流. よく考えながらまとめる 1.D.1.ll l.14 11. のはたらき」において,メタ認知的支援を組み込. 実験が終わった時に、目的が達成できているか 平均 2,82 3.20 t(50〕=2.71. んだワークシートと,それを活用した授業のデザ. ど1か考える S.D.1,0{O.11 11. インを行った。新たに加えたワークシートの工夫. N・50*Pく,05**Pく.O1. 実践2でのワークシートの工夫と授業改善 ①科学的な概念との対比を第三者的に行わせる 選択肢や,描画法による表現 ②5段階での確信度評定の設定,検証実験による 結果と科学的な概念との対比 ③学習の振り返りを補助する手立ての記載や,意 識的に修正を行わせる欄の設定. 4.結論及び今後の課題. 本研究では,単元r電気のはたらき」r電流の はたらき」といった,電磁気分野という条件付き ではあるものの,今回のメタ認知的支援をもとに したワークシートの工夫(学習の流れに沿った形. としては,描画法によるr修正」の欄を設定した. 式や,描画による素朴概念の明確化など)と授業. ことである。このことにより,子どもの観察の視. 改善が,科学的な概念形成をはかる上で有効であ. 点が増え,自己の考えを点検したり,実験結果と. ることが明らかになった。. の対比による「修正」を促すことができると考え. 今後は,実験中においてもメタ認知を活性化さ. た。研究授業後に,調査問題の分析を統計的に行. せる指導や,さらなるワークシートの工夫が必要. ったところ,本授業で講じ仁方略が,科学的な概. であると考える。例えば,実験におけるメタ認知. 念形成に有効であったことが明らかとなった。ま. 的活動の自己評価項目を紙面に設定しておくこ. た,ワークシートの記述内容分析より,r描画法」. とで,絶えず進捗状況を確認させるといった工夫. や「科学的な概念との対比」によって素朴概念の. が考えられる。また,rおもりの働き(振り子の. 明確化がはかられ,r学習の振り返りを補助する. 運動の規則性)」といった力学分野および,「もの. 手立ての記載」によって一,メタ認知的活動(特に. のとけ方(物が水に溶けるときの規貝1」性)」とい. 点検・気づき・修正)を促した可能性が示唆され. った化学分野など,他領域での実践の可能性につ. た。さらに,考案したワークシートが,通常の授. いて検討したいと考える。. 業と比べてメタ認知的活動を促すことに有効で. 修学指導教員 加藤明 長澤憲保. あるかどうかを測定するために,4件法による質. 指導教員 松本件示. 一43一.
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