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急性期NPPVを見直す

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Academic year: 2021

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89s SW6 特別発言:メディカルスタッフの今後あるべき姿と学会 との連携 岩手医科大学共通基盤看護学講座/日本看護協会 ○秋山智弥 厚労省は,「医師の時間外労働の上限規制が適用される ₂₀₂₄ 年 ₄ 月に向け,医療専門職種の法令等を改めて精査し,現行 制度の下で可能な領域におけるタスク・シフティングを最大 限に推進できるよう,また,多くの医療専門職種それぞれが 自らの能力を活かし,より能動的に対応できる仕組みを整え るための具体的検討を行う」ことを目的に,₂₀₁₉ 年 ₁₀ 月 ₂₃ 日に「医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/ シェアの推進に関する検討会」を立ち上げ,₂₀₂₀ 年 ₁₂ 月 ₂₃ 日に「議論の整理」を公表した.今後は,国において必要な 法令改正や通知等が行われ,タスク・シフト/シェアが推進 されていく. 本検討会では,医師のどの業務をどの職種にタスク・シフト/ シェアするかが主に議論されてきたが,診療の補助を業とす る看護師については,看護師の裁量を拡大することで「患者 へのタイムリーな対応」と「医師の業務の効率化」の両立が 図れることも示唆され,医師の指示の在り方についての整 理・検討も行われた.例えば,患者を特定しない事前指示に ついては,医師法第 ₂₀ 条の観点から整理され,医師が診察す る前の「治療」の指示は当該法律に抵触するが,「検査」は 「治療」に含まれないため,医師の診察前に,患者を特定しな くてもプロトコール等により,予め看護師に検査の指示を行 うことは可能とされた.また,治療については,患者を特定 すれば,プロトコール等による事前指示が可能と明示された. 呼吸ケアは時間との勝負.どれほど早く,タイムリーに患者 の呼吸を楽にしてあげられるか,医師,看護師,薬剤師,理 学療法士,その他の職種が,それぞれの役割と資質に応じて 連携できる仕組みが重要である.高度急性期から在宅に至る まで,今日の療養環境は様々であり,それぞれの場で活躍で きるメディカルスタッフの育成や学会間の役割分担,連携が 今後ますます重要になってくると考える.

シンポジウム 1

司会の言葉 急性期 NPPV を見直す 神戸市立医療センター中央市民病院呼吸器内科₁),獨協 医科大学埼玉医療センター集中治療科₂) ○富井啓介₁),長谷川隆一₂) NPPVは様々な急性呼吸不全症例に用いられ,臨床家の大き な武器となっている.しかし昨今の新型コロナウイルス (COVID-₁₉)肺炎については残念ながら推奨されていない. その理由はまず NPPV によるエアロゾルが環境を汚染すると 考えられていることにある.また進行が速い COVID-₁₉ 肺炎 では,NPPV で粘ると気管挿管,人工呼吸の導入が遅れる可 能性もある.医療者を守る手段が確立すれば状況は変わるだ ろうが,NPPV の弱点が露呈した形となった.NPPV を導入 する場合の課題としては,NPPV が推奨される疾患背景か, 気道を確保しないことのデメリットがないか,意識レベルが クリアで患者が NPPV を受け入れられるか,マスクの扱いな ど NPPV に慣れた医療スタッフが確保できるか,などがあげ られる.近年 NPPV は一般病棟でも多く用いられるようにな り,上記の要件を満たせば必ずしも ICU のような環境でなく てもそれなりの成果を得られることがわかっている.しかし これらを網羅するシステムを作ることは決して容易ではなく, スタッフ教育や経験値によって NPPV の成功率が異なること も示されている.このように NPPV はその利点や欠点が明確 であることが特徴で,これまで多くのデータが積み重ねられ た結果といえる.一般的に NPPV はその名の通り患者への侵 襲度は低いと考えられているが,それはマスクや機器の選択 や患者ケアが適切に行われて初めて実現するもので,安易な 導入はかえって患者の苦痛やリスクを増すことを忘れてはな らない.事実私たちは,患者が受け入れを拒否して NPPV が 継続困難となる場面にしばしば遭遇する.そうなれば本来得 られるはずの NPPV の有用性を失することになり患者の予後 が悪化する.今回のセッションでは NPPV の科学的な背景を もう一度確認し,NPPV が急性呼吸不全症例に最大限の効果 を発揮するための理論やケアについて最前線で活躍する講師 陣と議論したい.

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