第6学年 道徳学習指導案 1 主題 いきいきと働くために(4-(1)役割・責任) 2 資料 「森の絵」(出典「みんなのどうとく 6年」学研) 3 学習の構想 このような子どもだから 本主題の価値の解釈および系統性 <本主題の指導観> <本主題におけるキャリア教育の観点> このような子どもに ○ 本学級の児童は、6年生に進級してから、例えば学級の係活動で新しい取組を考えたり、委員会などで進ん で活動したり、低学年のお世話をしたりするなど、これまで様々な活動を行ってきた。しかし、それらは集団 に主体的に関わった結果というよりは、与えられた役割を全うしているだけのようにも思われる。もちろん、 自分たちの仕事としてよりよいものをめざそうとする気持ちはあるものの、2学期に実施したアンケート調査 によると、「どんな気持ちで係の仕事に取り組んでいますか」という質問に対して、「自分の仕事だから」や「相 手が喜ぶから」など、義務感からの行動や目先の結果に満足している様子もうかがえる。 ○ 「役割」とは、「役をそれぞれに割り当てること。また、割り当てられた役目」とある。しかし、単に役を 割り当てたり、割り当てられたりするだけでは自分の役割・責任を果たしたことにはつながらない。集団の中 での自分の役割を自覚し、責任を果たしていくことで集団から認められ、その結果、主体的な参加と協力が生 まれてくる。このような相互作用が役割を果たすということであり、望ましい集団を形成する一要素であると 考える。また、一人一人が役割を果たした結果、所属する集団は質的に向上する。そのことに喜びを見いだそ うとする心は、主体的に役割や責任を果たそうとする態度の形成につながると考える。 ○ 本主題の中心価値は「身近な集団に進んで参加し、自分の役割を自覚し、協力して主体的に責任を果たす」 である。なお、「集団」という言葉は新学習指導要領では高学年で初めて登場する。このような態度は、3・ 4学年の段階において、例えば進んでみんなのために働くことなどに関する指導を通じてはぐくまれている。 そこで、高学年では身近な集団をまとまりのあるものとしてとらえ、それぞれの集団の目標に合わせて活動す ることができる特性をいかし、成員相互の関わりの大切さや、協力して目標を達成することのよさに気づかせ たい。そして、集団の向上に喜びを見いだそうとする子どもを育てたい。 ○ 自分の役割を自覚し、協力して責任を果たすことは集団の向上につながっていることに気づき、そのことに 喜びを見いだそうとする子ども ○ 導入では、事前に「心のノート」P76に記入させ たことや、学校、家庭、地域での役割や責任に関する 子どもたちの実態調査の結果をあわせて提示すること で、本主題への方向付けをする。 ○ 展開の前段では、女王役ではなく道具係をやってい るえり子がどうしてもやる気を持って取り組めない気 持ちに共感させる。その際、心情円を用いて「道具係 をがんばろうとする」気持ちと「道具係をがんばれな い」気持ちの割合を表現させ、理由を交流させる。 そして、劇を成功させるためにそれぞれの役割を果 たすためにがんばる学級の友達の姿を見て、気持ちが 変化していくえり子に共感させる。その際、えり子の 気持ちをふきだしに書き込める道徳ノートを準備し、 えり子の心情の変化にせまらせる。 ○ 展開の後段では、集団のために役割を果たしがんば っている児童の姿を写真で紹介し、「いきいきと役割を 果たそうとする心」や「役割を果たすことで集団が高 まることに喜びを見いだす心」に向き合わせる。 ○ 終末段階では、「心のノート」P78、79を読み、 今後の実践意欲につなげる。 ○ キャリア教育のめざす4つの能力領域の 1つである「将来設計能力」を構成する諸能 力は、「役割把握・認識能力」と「計画実行 能力」である。「役割把握・認識能力」とは、 生活・仕事上の多様な役割や意義及びその関 連等を理解し、自己の果たすべき役割等につ いての認識を深めていく能力であり、例えば 学校生活において最高学年としての立場や 委員会活動での立場等を理解し、その立場に 応じた役割を果たすために活動することで 培われる能力であると考える。 ○ 本主題の指導を通して、集団には必ず役割 があり、その役割を自覚し責任を果たすこと で集団が向上し、そのことに喜びを見いだそ うとする心情を養うことができる。このこと は、「将来設計能力」の「役割把握・認識能 力」の育成につながる。そして、今後は学校 や地域において、自分の立場や全体の動きを 自覚できる活動に主体的、積極的に参加でき るよう体制を整えていく必要がある。
4 総合単元的な学習構想図(本時について) 5 キャリア教育の視点を取り入れた総合単元的な道徳の時間の計画案(2学期) 児童会活動 「折り鶴集会の取組」 【将来設計能力】 道徳 主題 いきいきと働くために 資料 「森の絵」 内容項目 4-(1)役割・責任 【将来設計能力】 児童会活動 伊左座っ子募金の取組 【情報活用能力】 総合的な学習の時間 ふれ合い集会の取組 【意思決定能力】 社会科 「平和で豊かな暮らしをめ ざして」 【意思決定能力】 学級活動係の仕事を見直そう 【意思決定能力】
各教科
道徳の時間
特別活動 総合的な学習の時間 9月 みんなで生きる町(国 語) 10月 家族の喜ぶおかずを 作ろう(家庭科) 11月 平和で豊かな暮らし をめざして(社会) 12月 からだのつくりとは たらき(理科) ○ 真の友情とは 「ロレンゾの友達」 2-(3) ○ 新しいものを求めて 「ミッキーマウスの誕生」 2-(3) ○ 家族を思う母の心 「母のけしょう」 4-(5) ○ いきいきと働くために 「母のけしょう」 4-(1) ○ 生命の不思議 「ヘソのおの話」 3-(2) 2学期の係活動をよ りよいものにしよう (学級活動) 折り鶴集会の取組(児 童会活動) 伊左座っ子募金の取 組(児童会活動) 係の仕事を見直そう (学級活動) 冬休みの過ごし方に ついて話し合おう(学 級活動) 修学旅行に向けて(総 合的な学習の時間) ふれ合い集会(総合的 な学習の時間)日常活動
縦割り清掃 ふれ合い給食 ショート委員会活動 委員会活動 クラブ活動よりよい生き方を追求し続ける子ども
6 本時の学習 (1) 授業会場 6年教室 (2) ねらい ○ 自分の役割を自覚し、協力して責任を果たすことは集団の向上につながっていることに気づき、そのこ とに喜びを見いだそうとする気持ちをもつ。 (3) 本時 ○ 準備・・・アンケート調査の結果、道徳ノート、心情円、心のノート ○ 展開 学習活動 指導上の留意点 1 学校や地域、または家でどのような役割をもっている か話し合う。 ・ 委員会の委員長、クラブ長、子ども会のリーダーな ど 2 資料「森の絵」を読んで、えり子の気持ちの変化につ いて考える。 ○ 森の絵に色を付けているえり子はどんな気持ちだ ったでしょう。 ・ 道具係としてがんばろう。 ・ やっぱり女王役をやりたいなあ。 ・ めぐみがうらやましい。 ・ 他の道具係ががんばってくれるだろう。 ○ 周りの友達ががんばっている様子を見たえり子は どんな気持ちだったでしょう。 ・ 自分だけがおいて行かれている気がする。 ・ 劇の成功のために、みんなそれぞれの係をがんば っているんだな。 ○ 絵をかきだしたえり子はどんな気持ちだったでし ょう。 ・ 森の絵をがんばって仕上げて、劇を成功させたい。 ・ 森が茂っている雰囲気がでるような感じを出せる ように工夫したい。 ・ いい劇にしたい。 3 自分の心の中にある「役割を果たそうとする心」や「集 団の高まりに喜びを見いだそうとする心」に向き合う。 ・ 学校をよくするために、仕事をがんばっている友達 がいるんだな。自分もまねしたいな。 ・ 自分にも「役割を果たそうとする心」があるな。 ・ 自分ががんばることで委員会が良くなっていくこと がうれしいな。 4 心のノートを読み、今後の実践意欲をもつ。 ・ 学校の中だけでなく、家庭や地域でも自分の果たす べき役割があるな。 ・ 時々気を抜いて、いい加減に仕事していた自分を見 直したい。 ・ 今以上にいい委員会になるようにがんばりたい。 ○ 集団には必ず役割があることを確認する。 ○ 役割を果たしているときの気持ちも一緒に まとめて提示する。 ○ 心情円を用いて、えり子の「道具係をがんば ろう」という気持ちと、「道具係をがんばりた くない」という気持ちの割合を表現させ、その 理由を交流することでえり子の迷いや弱さに 共感させる。 ○ 劇の成功のためにがんばっている学級の友 達の姿を見て、えり子が自分の役割を果たすこ との大切さに気づいたことを確認する。 ○ えり子の気持ちをふきだしに記入できるワ ークシートを準備し、役割を果たすことの大切 さに気づいたえり子に共感させ、そのときの快 感情を味わわせる。 ○ 自分の役割や責任を果たすことが集団を向 上させることにつながることに気づかせる。 ○ これまでの委員会や係活動などでの感想を 発表させ、役割を果たすことの大切さやその心 地よさを改めて喚起させる。 ○ P76、77の文章を紹介し、今後の実践意 欲につなげる。 仕事に取り組むときの自分の気持ちを見つめよう。