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IRUCAA@TDC : Expression of the FAM5C in tongue squamous cell carcinoma

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

Expression of the FAM5C in tongue squamous cell

carcinoma

Author(s)

黒岩, 司

Journal

歯科学報, 110(4): 540-541

URL

http://hdl.handle.net/10130/2008

Right

(2)

論 文 内 容 の 要 旨 1.研 究 目 的 口腔癌は癌抑制遺伝子の不活性化により起こり,これは染色体上での共通した欠失,すなわちヘテロ接合性 消失(Loss of Heterozygosity:LOH)として認識される。LOH の解析法としてマイクロサテライトマーカーを 用いた LOH 解析が行われ,口腔癌の発生に重要な役割を果たしている癌抑制遺伝子,あるいはいくつかの共 通欠失領域が明らかになってきた。しかし,今までの LOH 解析は,少数のマイクロサテライトマーカーによ る各染色体上の限局した領域の解析にすぎなかった。Affymetrix 10K SNP Mapping Array を用いた DNA マッピングアレイ解析は,全ゲノム上の詳細かつ網羅的な LOH 解析を行うことが可能である。乳癌,膀胱 癌,前立腺癌,骨肉腫,肺癌,口腔癌由来細胞株等でこのアレイの有用性は証明されているが,口腔扁平上皮 癌における報告はほとんどなされていないのが現状である。そこで,今回我々は同アレイを用いた全ゲノム LOH 解析を行い,同定された領域に対してさらに詳細な解析を行うことを目的とした。 2.研 究 方 法 細胞株は舌癌由来細胞株5種およびヒト正常口腔粘膜由来細胞株2種を用い,臨床検体は当科を受診した舌 癌患者30例の腫瘍組織,およびそれに対応する正常組織を用いた。

臨床検体5症例において Affymetrix 10K SNP Mapping Array を用いた全ゲノム LOH 解析を行った。 LOH が認められた領域に対して,30例全例でマイクロサテライトマーカーを用いた LOH 解析を行った。さ らにその領域に存在する遺伝子の mRNA レベルの解析を舌癌由来細胞株5種と臨床検体15例を用いて Real­ time quantitative RT-PCR にて行った。 3.研究成績および結論 全ゲノム LOH 解析の結果,1q31.1領域にコピー数の減少(コピー数:1)を認め,LOH の存在が示唆され た。30例全例において,1q31.1領域に存在するマイクロサテライトマーカー(D1S1189,D1S2151,D1S 2595)を用いた LOH 解析を行った結果,D1S1189:18/30(60%),D1S2151:16/30(53%),D1S2595:21/ 30(70%)とこの領域に高頻度に LOH が認められた。さらに,この領域には,FAM5C 遺伝子が存在してお り,Real-time quantitative RT-PCR の結果,舌癌由来細胞株5種において全例で,正常細胞株と比較し明ら かな発現の低下が認められ,臨床検体15例においても正常組織と比較し,有意に発現の低下が認められた。 氏 名(本 籍) くろ いわ つかさ

(長野県) 学 位 の 種 類 博 士(歯 学) 学 位 記 番 号 第 1828 号(甲第 1099 号) 学 位 授 与 の 日 付 平成21年3月31日 学 位 授 与 の 要 件 学位規則第4条第1項該当

学 位 論 文 題 目 Expression of theFAM5C in tongue squamous cell carcinoma

掲 載 雑 誌 名 Oncology Reports 22巻 1005∼1011頁 2009年 論 文 審 査 委 員 (主査) 柴原 孝彦教授 (副査) 山根 源之教授 井上 孝教授 東 俊文教授 歯科学報 Vol.110,No.4(2010) 540 ― 94 ―

(3)

FAM5C 遺伝子に関する報告はほとんどなされていないのが現状である。今回の我々の研究により,1q 31.1領域に LOH の存在が認められ,この領域に存在する FAM5C 遺伝子は癌抑制遺伝子である可能性が示 唆された。今後は FAM5C 遺伝子のタンパクレベルの機能解析等のさらに詳細な解析を行うとともに, FAM5C 遺伝子以外の領域の検索も行う予定である。 論 文 審 査 の 要 旨 特定の染色体領域にマイクロサテライトマーカーを用いて LOH 解析を行うことで,癌の発生に重要な役割 を担っている癌抑制遺伝子を抽出することが可能となった。しかし,今までの LOH 解析は,少数のマイクロ サテライトマーカーによる各染色体上の限局した領域の解析にすぎなかった。Affymetrix 10K SNP Mapping Array を用いた DNA マッピングアレイ解析は,全ゲノム上の詳細かつ網羅的な LOH 解析を行うことが可能 であり,乳癌,膀胱癌,前立腺癌,骨肉腫,肺癌,口腔癌由来細胞株等でこのアレイの有用性が証明されてい る。しかし,ヒト口腔扁平上皮癌における報告はほとんどなされていないのが現状である。そこで,本研究で はヒト舌癌において同アレイを用いた全ゲノム上の網羅的な LOH 解析を行い,新たな癌抑制遺伝子を抽出す

ることを目的とした。その結果,1q31.1領域に明確な LOH を認め,さらにこの領域には FAM5C 遺伝子のみ

が存在することを証明した。そして FAM5C の mRNA 発現の解析も行い,FAM5C 遺伝子が新規の舌癌抑制 遺伝子である可能性を示唆した。 本審査委員会は,1)論文内容に適した表題への変更の検討,2)FAM5C の mRNA の解析結果の妥当 性,3)FAM5C に関する考察,などについて質疑が行われ,概ね妥当な回答が得られた。今後は FAM5C 遺 伝子のタンパクレベルの機能解析等のさらに詳細な解析を行うとともに,FAM5C遺伝子以外の領域の検索も 行うよう要望がなされた。本研究で得られた結果は,歯学(口腔外科学)の進歩,発展に寄与するところ大であ り,学位授与に値するものと判定した。 歯科学報 Vol.110,No.4(2010) 541 ― 95 ―

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