東 北 地 方 に お け る 都 市 人 口 の 変 化
横 山 弘
最近の^ ロ変化の傾 向は、農村か ら労働人 口が都市 に流れ、農村が過疎化現象を示す のに対 して、
都市 はそれ らの人 lコを抱えて過密化 に悩んでいる。 しか し、すべての都市 が人 口増加 してい るわけ ではない、都市間で も人 口移動が行 表われて、人 口減少の著 しい都市 もある(/
.
都市 の人 口増減 には どん を要因が働 いているか、東北 地方 の都市 について考察 してみた.1)
人 口変化 と人 口規模東北地方 には
59
の都市が あ 9、19占5
年か ら197 0年の5
年間に人 口増加を示 した都市は2 8
で、全体の4 7帝を占めているoその反面、 55帝の都市が人 口減少を示 してい る.人 。増強
を都市の人 口規模 と習連 してみると・人 口増加 の都市 は人 口規模の大 きい1
0万以上 の都市 に見 ら れ 、人 rj戒 少都市は5
万以下 の小規模都市 に見 られ るoi )
人 口
5
万以下の都市は55市 あるが、その うち 70帝が人 口減少都市 で、残 Dの 5 0帝が人 口増
加都市 ゼある.5‑ 10
万の都市 では増加 と荻少が半 々であ 9、10‑ 2 0
万の都市では全部人 口 増加を示 している。 2 0万以上 の都市は 8市 あ 9、 7市が人 口増力痛汚市で あるが、 1市だけが人 口 減 少都市 と在 ってい る.
この1
市はいわ き市 であ 9、千市 を中心 として隣接市町村が合併 してでき た都市 であるo 常磐 炭田を中心 とした この都市は、石炭の斜陽化 に ともを って炭 田地帯の労働 力が 流 出 し、人 口滅 少の要因 とそ っている もので、他の都
市 とは性格の異 在 った都市である.5
万以下 の都市 で も、 とくに人 口増加を示 している都市はむつ市、水沢市、名取市 をあげ ること がで きる。 水沢市の人 口増加率は5.口
車、むつ市は4.7碑、名取市は 19 .4帝の高率 を示 している .
むつ市 は青森県下北地方の中心地 としての機能 を高めてお D、水沢市は岩手県南部の中心地 として 機能 を高 めている。また、名取市は最近著 しく都市化 している仙台のベ ッ トタウン的を機能を示 し 仙 台市の中心機能の拡大 と共 に急激 を人 口増加を示 した都市 であ虚 しか し、人 口5
万以下 の都市 の大部分は戦後市町村合併 に よD、隣接の農村地帯 を抱 え こんだ地方町であD、その中心性は弱 く)
農村 をバ ックとして成立 している都市 であるため、高度摩済成長時代には大都市へ の^ 口流 出が著 しく、人 口減A>を示 している
都市規模 と人 口増滅 (19占5 ‑ 1970)
ふ 、\ー
5
万以下 l5‑ 10
万10〜 20
万! 2 0 l
万以上増加都市
1 0 7 4 7
2)
人 口変化 と職業構成都市の人 口変化 を左右す る要因 として、その都市の人 口吸引力 と浸る中心的機能 をあげることが で きる.すをわち、その都市の雇傭機会が如何 にあるか とい うことが問題 と売ろ う
O
そ こで、各都 市の都市機能 を見るために職業別人 口比率 を指標 として、類型 を作 って 見たOす表わち、197
8年 の全国都市の覇業別人 口比率は第1
次産業が10.4帝で、その うち農業が 9 .7帝、林業 ・狩猟業が 0 .1帝、漁業 ・水産養殖業が D .6帝である。第 2
次産業比率が57 .
5帝で、その うち鉱業が0.
5丸 建 設業 と製造業が合わせて56 .9帝である。第 5
次産業比率が52 .2虜で、その うち卸′
J、売業 とサービス業を合わせて
58 .2帝、金融 ・保険 ・不動産業 ・運輸通信業 ・電気 ・ガス ・水道業 ・公薪 を合
わせ ると14 .1帝である. この全国都市 の平均値を 5 .0多以上 こえる業種をその都市機能の偏移的
性格 と見た. これ に よって東北地方の都市 を分けると次の類型に在る。1 ) 管理 ・商業型
この型は第
5
次産業比率が65
多以上 を示 し、卸′」、売 。サ ービス業の比率 も金融 ・保険 ・・‑公務 の管理的職業 の比率 も共 に全国平均 よb高いo これ に罵す る都市は、青森 ・盛岡 ・秋 田 ・仙台の4
市 である。いずれ も県庁所在地で、仙台以外は東北地方の北部に位置す る02)
管理 ・農業型農業は都市の機能 として矛盾す る職業であるが、前述 した如 く東北 の都市は農村人 Ijを多分に抱 え こん でいる都市が多いため、農業人 口も都市の形成者 として見ることに した。管理的職業比率 と
農業比率が全国平均 よ9 5串以上高い都市を あげ ると、むつ市 と福島市の
2
つ とをるC3 )
水産業型水産業 も産業 と同 じく都市機能 としては矛盾す るか もしれ 夜いが、漁港 を もつ都市 にあっては重 要 を産業であD、 これ に従事する人 もその都市 の形成者 であると見たo この類型に罵す る都市は八 戸 ・宮古 ・大船渡 ・釜石 ・石巻 ・気仙沼の
6
市である.4)
産業 ・水産業型この須型は職業別構成の うち、農業 と水産業 に従事す る者の比率が全LSIj平均を遥かに上 まわ って い る都市で、男鹿市が該当す る
0
5)
農業 ・工業型東北地方の都市 には建設製造業の比率が全国平均を
5
二歩以上 こす都市が浸 く、米沢が全国平均 を「
わずかに こす程度で、さ らに農業比率が全国平均 を
5串
以上 こしてい るため、 この架型 に米沢が入 る。ち)
水産業 .商業型この型は職業別構成の うち、水産業 と商業の比率が全国平均を遥かに上まわ っている都市で、塩 釜が該当す る。
‑ 2‑
ワ) 農業 ・商業塑
この型は職業別構成の うーち、農業 と商業の比率が全国平均を こしている都市 で、弘前 ・三沢 ・横 手 ・山形 ・鶴 岡 ・会津若松が これに該当す る0
8)
農業型この型は農業の比率が全国平均 を上廻 る都市で
58
市 あD、84
帝を占めている。 この うち酒 田・郡 山 ・いわ き市を除いた都市は、すべて第
2
次大戦後に市制を施行セ た都市であるo この類型 の うち、管理 ・商業型はいずれ も人口増加を示す都市で、仙台の1 5 .
5帝か ら青森の7 .0
多にいた るヽ)
増加率を示 している。管理農業型 も人 口増加 を示 してお D、福 島の
8 .
8蕗か らむつ市の4 .7
鱒の増 加率 と浸 っている.す夜わ ち、管理公務業 と商業の比率の高い都市は中心地機能が高 く、人 口増加 を示 していることがわかる.次に水産業型を見 ると、釜石を除いていずれ も人 口増加を示 し、八戸の
1 1 .9
多か ら大船渡 の1 . 2
虜までの人 口増加峯 と浸 ってい るO これ らの都市はいずれ も港湾都市 で、漁港 と共 に工業機能 もか ねそ なえておD、それぞれ20‑ 50感の建設 ・製造業比軍を示 してい るo釜石は企業の合理化に
よる従業員の配置 転換に よって、人 口の著 しい減少を示 し
、 1 1 .2
多の減 少室 とな っている。 した が って、 この場合は異常な現象 と見ることが 出来 る。農業 。水産業型は男鹿市であるが、 これは人 口波少を示 し、
5 .
8帝の事:I‑.少率 と夜 っている.水産 業 ・商業型は塩釜市で、0.7頑のわずかな増加室 と売 っている.
農業 ・商業型は山形 ・弘前 ・会津若松市が人 口増加を示 しているが、その事は割合低 く、そ の他 の都市は、人 口減少を示 している.
農業 ・工業型は米沢市であるが、^ 口減少を示 している。
農業型は
5 8
市 あるが、その うち人 口増加を示す都市は1
5市で5'4帝
に当るO残 Dの=
帝は 人 口減少を示す都市 である.^ 口増加を示す都市で も十和田 ・水沢 ・名取 ・郡山以外は微増にす ぎ夜ho農業比率の高い所ほ ど人 口淑少率が高い ことがわか る.
D=D
の聴業別人 口構成か ら類型化 して見 ると、管理 ・商業型の都市は青森 ・盛岡 ・秋田 ・仙台 ・ むつの5
市に在るが、すべて人 口増加都市である.水産業型の都市は八戸 ・宮古 ・石巻 ・名取の4
市で、水産業 ・商業型の都市 は気仙沼 ・塩釜 ・いわき市の 5市である。いわ き市 を除く
占市はいず れ も人 口増力痛β市である。商業型の都市は5 2
市 あるが、その うち人 口増加都市は1 5
市で、約47
帝を占めている。
D H
'の職業別人 口構成か ら見た商業禦ぎ都市は市域全体か ら見た類型 では虐業 型か農業商業型の都市 である. したが って、 この後背地の広い農村地域を もち、その中心地 として の機能を もつ都市が人 口増加を示 している。その他の類型で、産業 ・商業型、農業型、工業型は殆 ん ど人 口減少都市 とな っている。一工業型には釜石 と米沢の2
市があるが、釜石は前述の如 き理 由で‑ 5 ‑
人 口波 少を示 し、米沢 も機業都市 であるが斜陽化の傾 向がつ よいC.
5)
人 口変化 と年令構成^ 口増加都市 と誠少都市 につ いて、年 令構成 との関係 を見たo^ ロ増加都市は
19 7
0年におい て、15‑ 占4
才の生産年令層の比率は最高で仙台 ・秋 田 ・盛岡の7 1
帝か ら最低 で五所川原 ・大 船渡 ・白河の占5
車までの間にある.それ に対 して人 口凍少都市 の生産年令層 の比率 は最高で東根 の69
、頭か ら表低で陸前高 田の占 5
啓までの間にあ れ 明 らか匠そ の差が認め られ るO生産年令層 の比率 が高い ことは第2
次第5
次産業 の就業機会 が多い ことを意味 し、 .た人 口の 自然増加率 も高 い ことを示 してレゝる.参考文献
横 山 弘 :東北地方におけ る都市の機能的性格 弘大地理
Vo1 4 ( 19 8 8)
田辺健一 :都市におけ る第5
次産業人 ロの現状 と問題 点弘大地理