十進法とは,単位の数が10集まるごとに新しい単位をつくっていく数の表し方のことをいいます。
不十進法というのは,二進法,六十進法など,十進法以外の方法による数の表し方をいいます。
十進法については,記数法とあわせて,十進位取り記数法として低学年より学習してきています。5年では,整数 と小数を関連づけ,十進位取り記数法という視点から見直すことになります。整数と小数では,数字のかかれた位 置で位が決まり,となりの位との間には,10倍,10分の1の関係があります。
整数部分でも小数部分でも,各位の単位間の関係は,10倍ごとに上の位に上がり,10分の1ごとに位が下がっ ていく仕組みになっています。したがって,小数点の位置も,10倍すれば1つ右に移り,10分の1の数は1つ左に 移ることとなります。
十進法の仕組みの理解を深めるには,不十進法の例を引き合いにするとよいでしょう。例えば,六十進法という のは,時間を表すときに用いられています。60秒=1分,60分=1時間という関係と十進法の仕組みを対比して示 すことです。また,0,1の2つの数で表示する二進法は,電子計算機の原理として応用されています。深入りする 必要はありませんが,二進法にふれることもよいでしょう。
十進法と不十進法
小学算数 5 年 1−1①
さらにくわしくお知りになりたい場合 教授用資料
啓林館教師用指導書 5 年 指導資料集 p327
1 整数と小数
十進法と不十進法
体積は,3次元(縦,横,高さの方向)に広がりをもつ,空間領域の大きさの程度を表す量です。
1年から,水の「かさ」について学習してきているので,教科書では,「かさのことを体積といいます。」と定義して います。
体積の測定の場合は,これまでの長さや面積の測定と同じ考え方をしていきます。下の例は,2つの直方体を,
重ね合わせて比べてみようとくふうしている場面です。
上のように直接比較することから発展させ,単位の必要性を感じさせる場を構成していきます。体積の公式の指 導にあたっては,これを形式的に覚えさせるのではなく,面積の場面を想起させながら,その意味をよく考えさせ ていくことが大切です。
体積
「1m3=100cm3」「1m3=10000cm3」などと間違う児童がいます。1辺が1mの立方体の1辺には,1cm3の立 方体が100個並ぶこと,1段目には100×100=10000で10000個並ぶこと,さらに,それが100段あるから,
1000000個になること等,イメージをもたせて理解させたいところです。
1m
3と1cm
3の関係
小学算数 5 年 1−1②
さらにくわしくお知りになりたい場合 教授用資料
啓林館教師用指導書 5 年 指導資料集 p327 / 啓林館教師用指導書 5 年 朱註 p21