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中学校段階の実習教材における予備実習の効果

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Academic year: 2021

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(1)

中学校段階の実習教材における予備実習の効果

岡 部 由 紀 子 *

An E f f e c t  i n  t h e  Teaching and P r a c t i c i n g  Cooking t o  P r a c t i c e  M a t e r i a l s  i n  a  Lower S e c o n d a r y  S c h o o l  

Yukiko  OKABE 

( R e c e i v e d  O c t o b e r   1 ,  1 9 9 2 )  

目 的

中学生に青少年向きの献立作成をさせた場合,生 徒の調理体験の僅小や栄養の知識の習得の浅さを考 慮しでも,加工食品を食材に選ぴ仕上げが早しせ っかちに食事ができるような拙速主義の気質が表れ る傾向が強い.家庭生活の変化による生活経験の減 少をたどる現況は,家庭生活や社会生活を充実向上 させるための家庭科学習指導の遂行を阻むものとな った.これらの点に注目して,ここでは,中学校段 階は応じた食物領域の学習指導に当たって,実習教 材の検討および個々の生徒の実習過程における技能 の習熟状況を重視して定着を図るための指導過程・

学習形態等の見直しをする必要になった.

そこで,食物の実習学習に当たっては目標達成の ために,実践先行型の予備実習を行い自発的に課題 を掘り起こし,本実習で自らが課題解決を図る学習 指導の展開を試みた.本報においては,魚のー尾を 解体し加熱調理の操作を通して予備実習の効果を明 かにして報告し,今後の実習学習指導の方向につい て考えるものである.

方 法

附属中学校 2 学年男子 4 1 名,女子 4 2 名を対象に 1 9 9 2 年 4 月より 9 月まで食物領域の授業実践を行っ た.題材の選定に当たっては,食品の性質とその選 択を魚の調理上の性質を対象にし,基礎的な知識と 技能を基盤にして,一尾 2 0 0 円以内で購入でき,一題 材の指導時数が上限 6 単位時間下限が 2 単位時間で 指導可能などの条件を有機的に関連させて展開でき

事附属中学校

ることを考慮した.指導方法は,従来本教科で行っ てきた課題学習であるが,課題を設ける学習内容の 範囲については生徒の実態をとらえ,魚を用いて「焼 物,煮物,または汁物のうち一種類以上を作ること ができるようにする」ための内容構成を軸として題 材を設定し授業実践を行った.

授業実践に先だって,先ず「手伝いの状況 J r 食物 費の認識 J r 主菜としての食材の傾向 J rおかずの噌 好の親・子の比較」等の質問をして生徒の実態をと

らえた.

題材の選定においては,生徒の実態を考慮して,

前出の視点に「体験的学習を通して課題解決能力を 育てるもの I 学習の結果が一般化され変化する生活 に対応できるもの J r 価値観の形成に役立つもの」の 視点を加えて,生徒には調理操作の経験が殆んど無 いが手ごろなー尾まるごとの魚の調理を,予備実 習・本実習を 6 単位時間扱いをする題材に決めた.

学習指導に当たっては,魚の調理操作の難度を考 慮して「ー題材時間数の増加 J r 学習活動の場の工夫 として,予備実習の場を設りて魚の解体を試み,個々 の学習課題を明確にして本実習の計画を立案する」

という授業の展開をした.授業の結果から,予備実 習から本実習への生徒の変容を評価し,予備実習の 機会を設けた効果について検討をする.

結果及び考察 1 . 生徒の実態を知るための事前評価

図 1は生徒の家庭における手伝いの内容と割合で ある.最も高率である「衣服の整理 J の 5 割に比べ て r 食事に関する仕事」は準備・かたづけ合わせて 2 割弱の低さである.その理由は外での活動時間過 剰が指摘されるところであるが,家族も手伝いを期 待しないとか,生徒の側からは,帰宅すれば支度が

‑117 ー

(2)

できていて自分でやる必要感がない等の答えがあり 意欲が育たない状況にある.一方,学習したことを 家庭実践しようとしても,グループ学習をしたため 一人で作る自信がないという,学校での調理学習指 導の方法の見直しが必要であることも生徒の作文等 から読み取れた.家庭実践をしているという回答を した生徒は,学校での学習が家族間で話題となり日 曜日などに作って家族のだんらんにも寄与している

と答えている.

図 2 は 5 月の食物学習の導入の時期に,一人 1 日 に食物費はいくら位が必要かの質問をした結果であ る.回答の下限は 4 0 0 円 ( 2 . 7 % ) から上限が 3 0 0 0 円

( 2 1 .   7%) とぱらつきがあり, 1 8 0 0 円から 2 2 0 0 円にピ ークがきている.直接家族の食事作りの体験が少な く,家庭の経済生活に参加していない生徒たちに対 して,食費については座学やシミュレーションに終

。 1 0   2 0   E 

部屋の掃除 下着の洗濯 衣服の整理 靴の洗濯 風呂掃除 食事の準備 後片付け

らず,献立に必要な食品を選択購入する体験を積ま せる必要を感じた.調理実習の機会に,材料を吟味 し整える課題に対して,初めは授業者に相談しなが らも,食品の使い回しゃ冷凍保存の実践もできるよ うになり, 9 月の調査では食費の額が 5 月のそれよ り下がり生活感がでてきた.

図 3 ・ 4 は,教材選択の目的で,主菜によく用い られる食材及び晴好のようすを調査したものである.

肉を 1 週間に 5 日用いるという家庭が 3 割強と高率 で,肉の栄養や噌好及び調理法の多様さ等は,週 2 日が 5 割を占める魚の及ぶところではない.一方,

調理材料の噌好調査は生徒と家族の比較でみた. 5  段階の 5 と答えた割合は,果物が 1 0 0 % と高率で,つ

いで肉の 9 割強,魚は家族の 6 割強と生徒の 2 . 5 割と 低いが, 4 段階の噌好が多いことに教材としての自 信を得た.更に,魚料理の経験が 7.4% と低く,家庭

%∞ 

3 0   4 0  

‑ 生 徒

図 l 手伝いの内容と割合

数 人 割

A の ロ 、 3 0  

2 0  

1 0  

t 実習前と後の比較

) 1  九

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I  ¥  I  ¥ 

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5 0 0   7 0 0   9 0 0   1 0 0 0   1 2 0 0   1 6 0 0   1 8 0 0   2 2 0 0   3 0 0 0 円 6 0 0   8 0 0   9 8 0   1 1 0 0   1 5 0 0   1 7 0 0   2 0 0 0   2 5 0 0  

一日の食物費

一一予備実習前

・ーー予備実習後

図 2 食物費は一人一日いくら必要と思うか 実習前と後の比較

(3)

1 0   2 0   3 0   4 0   5 0   6 0   %  園田魚料理 1 7 . 2 ・ ・ ・ ・ 密室週肉料理

1 . 3 

週 5  回 F臨淳払恥,杭明叫 5叫叩珂岬炉附訴開暗帆恥伽命品肘飢 ;~;!;s 以山吋.、唱叩、 6岬宣悶帥目世F畠肘炉酌沖庁由::;,、悶 3 釦 0 . 6 沼滞悦 5 古 : 悦 1

日 芯 可 討

1 巧 E 午 F

週 6 佃回民 b 冨認図劉 l 口 7 . 6 偲 翠 翠 図 盟

週 7 回 m  M

魚 肉 野菜 豆製品 牛乳

菓 子

あじ さんま

さ貯

たちうお たい さば いわし まぐろ ぷり

かれい

図 3 主菜として使われる魚と肉の劃合

図 4 家族とわたくしの調理材料の噌好の割合

年生 8 3 人調査 1 0   2 0   3 0   4 0   5 0   6 0  

, 64. 画

4  国箇踊. .  

4 6 . 2  

4 3 . 6 園 田 園 園 田 園 園 園 田 町

43.6= 一一一ーーー"

1 一一一竺竺竺竺竺竺±雪雪

3 5 . 9 田 園 面 ‑ ー 園 田 園

0 . 8 一二二二ニー‑

2 8 . 3 1 m 岨 園 田 曙 司

2 0 . 6 盟 国 E 盟

図 5 おかずとしてよく用いられる魚

7 0   % 

園田

(4)

では魚の頭や骨を殆んど捨てると答えており,この 廃棄率から導入を図ることにした.教材としての魚 は,図 5 に示すように,おかずに用いられる最高率 を占め,方法で述べた題材の視点にも合致し,句で おいしく安価という利点も加わり,教材として目標 に適合する「あじ」を選んだ.また,生徒が調理経 験の少ない不安はあるものの,現実の食生活を実践 する上で有効であることより,意欲を喚起し個々に 目標達成させることを意図するものである.

2 . 予備実習による食生活意識の向上 (1)題柑の実習計画

一尾の魚の調理のように,日常生活に必要ではあ るが,体験の少ない内容・操作の難度が高く繰り返 し指導を要する教材は,従来のー題材 4 単位時間扱 いでは達成不十分になる.表 1のように,予備実習 の場を 2単位時開設け,個々の学習に対応する学習 材を準備し,指導過程におけるチェックや個別指導 を配慮すれば「わかりできる」の仮定のもとに授業 実践を行った.

( 2 ) 予備実習による学習意欲の変化

ア,予備実習の時間の導入で,あじのおろし方の 体験的試行の場に臨んだ生徒たちは,初めはこわ ごわながら包丁を握ってぜいごをこさぎ,えら・

内臓を取り出すころからは目が輝きだして集中し,

2 枚おろし 3 枚おろしが全員できたのはかなりの 時聞が経った後であった.その際,捨てる量目を

一尾のそれで割って出したークラスの個々の廃棄 率を示したものが図 2 である.その結果から, 1 0  

%代から 70% 代と個人差がみられる.予想以上の 可食部分の少なきに,骨についた身をこさいだり,

頭や骨を一緒に煮る者もいた.加熱前の廃棄率が 第一廃棄率とすれば食事の後の皿に残ったものが 第 2 廃棄率といえ,食べ方によってもごみの出方 が異なるわけで,日常の生活の課題が直接題材と して扱われることからも生徒が家庭で実践を積み 重ねて欲しい教材である.

イ,同じく図 6 より,学習活動を行ったグループ 構成員の人間関係が学習の達成度とどう関連する かを数字から見ることにした.廃棄率 10% 代を出 す工夫をした者 5 名の内, 3 名は 2 班に他の 2 名 は 7 班に属している. 2 班の特徴は個々の追求心 が高く,グループ活動をする前にデイスカッショ ンを活発にし,相互に強い結び付きを持っている 集団である.同じく 10% 代を出した 7 班の 2 名の 一人はリーダー格で,他に 1名は料理が大好きと いう関係にある.同じ班員の男子が学習課題によ っては学習にむらのあるところを十分カバーし楽 しい雰囲気作りに努めている.他方,廃棄率が 6 0

%を越えた 3 名属する 5 班は,知的に高い女子が いるもののリーダー性がなく個人の達成に終わっ ている.男子 3 名は互いの良さを認め合う余裕が なく個々の作業の段階で時間切れとなることが多

表 1 r 魚をむだなくおいしく」

時 数 A ‑'4  習 過 程 内 廿 . . . . .  

‑題材の目標の提示・・ ‑・魚をむだなくおいしく

2 時間 魚の栄養

‑学習内容の確認… ‑・魚の調理性 魚の鮮度・選択・句

‑予備実習・ ‑・あじの特徴 あじの解体実習

2 時間 廃棄率の計算

‑準備からかたづけ 値段の計算 までの自己評価 煮付けをする

‑学習課題を明確にする ‑・本実習へ向付て

‑課題解決の方法の検討・・ ‑・廃棄率を少なくを中核に調理 2 時間 (個・グループ) 法を考える.

‑本実習 ‑・課題の解決

‑評価・反省

(5)

。 1 0   2 0   3 0   4 0   5 0   6 0   7 0   8 0   % 

備 • 0 

実 • •

習 • 4 ‑・ O • • . 0   ‑・O 0 . .   0 0   0  O 

o c  o  0 O  本 t  0  C O 

O  ・ 0 0 0 .   O 

~

習 •

図 6 予備実習と本実習における廃棄率の比較 い.本教材では,根気強さを発揮して反復練習を

行い, 3 枚おろしが見事に上達した.

ウ,予備実習を終えて,準備・調理実践・試食・

後かたづけ等を評価・反省したものが次のように 出された.各般とも,体験的試行の評価・反省あ りながらすでに本実習への課題につながっており,

授業者としては,達成不十分なところに適切な資 料の提示や助言の必要が窺えた.

以上,各班の記述に忠実に書いたが,殆んどが 技能面の評価・反省にとどまっており, ( 表 2 )評 価尺度となる実物の提示や,評価の観点を他面的 に行って内面の成長をしていくことが大切である といえる.

エ,予備実習の長・短所

生徒の記述による感想や授業者の観察などか ら要約すると次の通りである.

(長所)としては

・実践先行型の学習指導は,生徒自身が先入感を 持たず新鮮な感覚で思い通りに失敗を恐れずで

きた

・自分で興味・関心をもとに課題をきめることが できるので,自分に合つ}た学習をすすめられる ことがうれしい

・グループ学習をすると話が広がり,友達から学 ぶことができる

(短所)としては

・達成不十分の生徒の補充の場をつくり,学習を

表 2 各班の評価・反省

1班つけ合わせのものは,夕食のおかずの使い 回しが必要

2 班│頭や骨はだしにして食べたがよい,そして 廃棄率を減らす

3 班│身を最大限に活用し,頭や骨はだしにする とよい

4 班│さばく技術を身につけ,身を最大限に使う,

頭・骨を使う

5 班 頭や骨は空揚げにしてパリパリと食べる 6 班 うまく背開きにして廃棄率を減らす 7班 3 枚おろしをマニュアルどおりにして,中

骨は飾りに使う

8班│使われる部分全部を使い,余れば冷凍保存 する

援助する資料の提示や助言を個別にやらなけれ ば意欲の喚起につながらない

・基礎・基本の学習過程では,異質グループが達

成度を高めることがこれまでの実践でわかって

いるが,課題によってグループの編成替えも必

要であり,学習形態の流動化を図る配慮もしな

貯ればならない

(6)

( 3 ) 本実習に向けての課題意識

( 2 ) ウの評価・反省に基づいて,本実習で行う個人 やグループ単位の調理名と学習課題を表 3 のように 決定した.

全部の班が廃棄率の下限を目標の中核に置き,時 間内にできる調理法を練っている.調理操作をぜい ごとえら及び腹わたを取り加熱するという簡単組と,

さばくという操作を経て加熱するという複合的な方 法を選択した組とが合い半ばした.

( 4 ) 司ンビュータによる献立の栄養診断の能率化

6 班のホイ J レ焼きを例に,栄養診断を繰り返しな がら整ったものに修正していった過程を図 7 に示す.

栄養に関する学習は抽象的で関心の低いものであっ たが,ソフトの開発によって,生徒が容易に使えて 楽しく学習することができるようになった.

3 . 予備実習の効果が及ぼす本実習への意欲 本実習の授業後の生徒の自由記述による感想の内 容から,観点、別に分けて次に示す.体験の少ない学

ナイアシン

‑‑たん白質

‑ ' ・ ̲ . . ‑

-~・b

ピ B z

図 7‑ 1  栄養素で集計してみます

習材が指導時数を増やし体験的試行の場を設けるこ とで達成できるのか,逆に,繰り返しの学習は生徒 の学習への興味・関心を失わせはしないかなどの検 討をした.

たん白質

図 7‑2 栄養素で集計してみます

質 ム 白 ウ

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図 7‑3 栄養素で集計してみます

表 3 学習課題

班名 調 理 名 学習課題と工夫する点 1  頭を取ったムニエル 頭をすばやく取る、きれいなしあげ 2  空揚げ 油の温度を 1 6 0 度に保つ

3  塩焼き こげないように表面に酢を塗る 4  挟み揚げ 背開きにし、チーズを挟む

5  3 枚おろしのムニエル 3 まいおろしを手早く、頭・骨の汁物 6  ホイル焼き 季節のきのこをたっぷり、オープン 7  煮付け、大根わかめ添え 背に飾り包丁、大根は下煮をする 8  まるごとムニエル 火の通りをよくするための飾り包丁

‑122‑

(7)

J 、 し 意 欲 態度

創 意

にくい

・直火焼きは炎から 10cm 離 し 一 度 網 を 通 した火がよかった

・味をしみこませることと火を通すために 飾り包丁を入れる

‑盛り付けて上になる方から焼くときれい にできる

・調理の目的に適した魚の大きさがあり,

ー 尾 1 5 0 g 位 を 中 心 に 増 減 し て い く と よ 表 4 予備実習における各班の評価・反省と本実習

への志向

観 点 │ 生 徒 の 感 想 '・自分で課題を見つけて学習することは楽

しい

・班で納得するまで話し合えてよかった

・繰り返し魚をさばくことで自信がついて 得意料理となった

・あじの 3 枚おろしは一生の宝物にする

・難題の廃棄率であったが目標をクリアす ることが大切である

・これからの消費生活を見直し食事のしか たを考える

・父の誕生日がせまっているので,あじの へルシー料理を引き受けた

・母よりじょうずにできて自分でびっくり している

・廃棄率最小限度の調理は空揚げとわかり 実践した

・塩焼きの網や魚の表面に酢を塗ると焦げ

生 活

‑火の通り方がよくわかり火加減の大切さ がわかった

‑包丁使いと左手の置き方がじょうずにな った

・あじのおろしかたがすばやくできるので,

他の魚もやってみたい

・身の厚い魚や大きい材料に飾り包丁を入 れることがわかった

‑身の温度管理と処理の仕方ができるよう になった

の 技 能

観点 生 徒 の 感 想 、

• 3 枚おろしの包丁と頭を切る包丁の刃の 知 違いと使い分けがわかった

‑鮮度のよい魚を加熱すると身が盛り上が 識 ることが観察からわかった

理 ‑魚は熱いうちは身がくずれやすく扱う用 具の必要がわかった

解 ‑付け合せも大切で魚のおいしさを盛り上 げることがわかった。

その他,自分の手際が悪くて時間オーバーした,

知らない聞に指から血が出ていた,納得いくまでも っとやりたい,もっと他の魚の種類を知りたい,フ ル回転で忙しく疲れた等の意見もあり今後の学習指 導に役立てたい.

( 1 ) 調理技能の向上及び食生活認識の向上

予備実習に続いて次週に実施したー尾まるごとの あじの調理にお貯る個々の廃棄率は図 2 に予備・本 実習の比較で示した.廃棄率を減らすととを学習課 題の中核として,各班が選択をした調理法で実践し た結果,全員が目標を達成している.予備実習にお ける個別の体験的試行を通して得た学習課題は,具 体的で実践化しやすく,主体性が認められた.食物 領域における基礎的な指導事項について表 5 に示す ような達成目標を立てた.予備実習の前後の達成度 を調査し,目標ごとの比較をしたととろ図 7 のよう になった.

「技能面」から考察すれば,難度の高い調理操作を 伴っていてもこの段階で有効である教材の開発は,

ー題材に 5 ・ 6 単位時間をかげてつみあげを図れば 表 5 達成目標

1.青少年の栄養の特長 2 . 一日に必要な種類と摂取 3 . 食品の品質と選択・購入 4 . 手順や時間を考えた調理計画

5 . 基礎的な調理操作

6 . 米・魚・肉などの適切な取扱い

7 . 魚や肉,野菜などの調理 8 . 適切な食事作法

9 . 食事のあとかたずけ

1 0 . 食事とりかたを考えて実践をさせる

(8)

% 0 0 0 0

ゆ O

問 問

nFOO

︐ 民 V E l

‑ a 唱 宅

4 唱

‑ a

達成度

一 一 予 備 実 習 前

・ーー予備実習後

4  5  6  7  8  9  1 0   指導目標

図 8 指導目標の達成度

ご み 問 題 悶

育てる E̲12.5. 園 田 園

川海の l 

汚染 i 

合 成 洗 剤 ‑ 亙 亘 E

有効利用 .6.3111 捕 獲 制 限 置 置 二 百 海 里 回

2 0   3 0   40% 

冨翠

園 田 園 圃 . 圃 園 ‑ 圃 圃 ・ 置 圏 直 面 ! 3 7 . 5 薗 薗 圏 画 ‑ 盟 富 由 ‑ 圏 直 量 豊 畳

E  ̲ ̲ ̲ ̲   1 1 1 3 1 . 3 画 面 盟 国 圏 直 皇 室 富 国

図 9 魚資源をまもるための対策について

学習効果が表れて達成状況によい傾向が見られた.

「知識・理解」については,具体的な学習材を個別に 準備し,学習過程で適切な指導と生徒相互の響き合 いで「わかってできる」ようになり「関心・意欲・

態度」は個とグループの人間関係が達成度に表れた ことから,学習形態と意欲との相関が高いことが図 6 からもわかった.

( 2 ) 学習結果の一般化の重要性

本題材を通して,生徒自らが疑問をもって問題点 を発見したり,意欲をもって追求し,解決のための 方途を探ったりして学習をした.これを単なる一回 性の体験と見るのではなく,一般化したものととら え,一つのケースが新しい課題を解くための手がか りとなり応用力・発展力を育てることにつなぐよう 志向する.そして,課題追求の途中で生じた可食部

分を廃棄していたことは,食費の無駄づかいという 自分の生活範囲だけでなく,ゴミ問題や資源の保全 の大切さがあることに気づいていることが図 8 から 窺える.

生徒が家族の一員としてこれからの食生活を創造 していく力を養う方法のーっとして予備実習は家庭 科の学習指導に有効である.

参 考 文 献

文部省中学校教育課程講習会資料技術・家庭 1 9 9 2 年 文部省産業教育指導者義成講座講義録技術・家庭科 1 9 8 9 年 阿部由紀子他 7 名「附属中学校研究紀要 J 第 3 3 集

山崎清子他 1 名「栄養と調理 J

加藤幸次著「個別化・個 a 性化の実践に学ぶ J 1 9 9 0 年

参照

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