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〔1 〕学生の健康診断

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Academic year: 2021

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(1)

〔1 〕学生の健康診断

く現状 の説 明〉

1.定 期健 康 診 断

学 生 定 期 健 康 診 断 は例 年 4 月 か ら 6 月 にか けて実施 して い る

1 )健 康 診 断項 目

本 学 で 実施 して い る定 期 健 康 診 断 ( 表 1 ) は, 学 校 保 健 法 で定 め られ た健 康 診 断項 目以 外 に, 体 脂 肪 率 測 定 , 血 液 検 査 , 歯 科 検 診 , 皮 膚 科 検 診 な どを行 って い る

平 成 1 0 年 度 よ り検 尿 を全 学 年 全 員 対 象 とした。 また, 11 年 度 か らは, 健 康 診 断書 の発 行 を早 め るた め に, 4 年 生 健 診 を 4 月実 施 とした。 歯 科検 診 で は, う歯 の診 断 の他 , 平 成 8 年 度 よ り顎 関 節 の異 常 に関 す るア ンケ ー ト調 査 も行 って い る

さ らに, ア トピー性 皮 膚 炎 の増 加 に伴 い, 平 成

7 年 度 よ り 1 年 次 生 の皮 膚 科検 診 を開始 し, 平 成 1 1 年 度 か らは 4 年 次 生 も行 って い る

表 1 . 実施 して い る健 康 診 断項 目

項 目 1 年次 2 年次 3 年次 4 年次 5 年次 6 年次 摘 要

十 一 上 ‑ チ 疋 期 健

断 計 測 身長 .体 重 ●●●●●

体 脂 肪 率 ●●● ●●

検 尿 ●●● ●● 尿蛋 白 .尿糖 .潜血 1 0 年度より各学年. 全員 対象 胸 ( 部 間 接) Ⅹ線撮 影 ● ●●●●●

血 圧 ● ● ● ●

血 液 検 査 ● 肝機能 .血清脂質 .貧血

視 力 ●

診 察 眼 ● ●

歯 科 ● う蝕. 歯周疾患. 不正唆合

内 科 ●

皮 膚 科 ● 科疾 アトピー性皮膚炎ほか皮膚 患1 1 年度より 4 年次 生

精 神 衛 生 相 談 ●

特 別

健 夏期水泳実習健康診 断 ( スポー ツ大会等参加 のための健康診断 教育学部 ) 康

断 放射線業務従事者健康診断 凡例 ●全員対象の検診項 目

▲要観察者及 び受診希望者の検診項 目

※医療短大

★歯学部

‑ 145

(2)

2 )受診率

図 1 に示す とお り,1 年次生 は入学式前 に実施 す るので毎年 ほぼ1 00%受診 し,4 年次生 は就職 に健康診断書が必要 なため,60%代 を維持 していたが,平成 7 年度 よ り 50%前後 と減少傾 向 とな った。 2, 3年次生 ・院生 は40%程度で数年変化 ない。 また,図 には示 していないが, ここ数年, 医学部 5, 6年次生の受験率が20%程度 と極端 に低 くなってい る

% ∞ 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 ■■l

6 7 8 9 1 0 ll

図 1 .過去 6 年間の定期健康診断受診率

次 次 次 次 次 次 生 年 年 年 年 年 年 1 2 3 4 5 6 院 l I l

十 l 十

( 年度)

3 )健診結果 の報告 と対応

血圧,検尿, 内科診察 については健診時 にすべてその場 で結果 の説明 をしている

有所見者 に 対 しては,再検査 の上,必要 に応 じて医療機 関への精査 を依頼 してい る

胸部 レン トゲ ン( 間接)

については精検呼 び出 しで対応 してい る

要精検者 は,直接 レン トゲ ン撮影 を行 い,専門医 ( 呼 吸器 ・循環器) に精査 を依頼 してい る

血液検査 の結果 は, データの配布 と精検呼 び出 しを行 っ てい る

各 自がすべての健診結果 を,総合的 に判断で きるような報告書 の配布 は行 っていないが, すべてのデータは健康診 断表 に記載,保管 している。

2 .血液検査

1 年次生 のみを対象 に 5 月 に実施 してい る

1 )検査項 目

GOT , GPT , HBs 抗 原, HBs 抗体, TG , TC , HDL‑ C ,尿 酸, WBC , RBC , Hgb , Hc t , 血小板 について検査 してい る

2 )受診率

平成 6 年度 まで は80%代 を維持 していたが, それ以降6 0 ‑7 0%代 になってい る

学部別 で は, 教育,薬学,水産 が例年7 0 ‑80% と高受診率 である。

3 )検査結果 の報告

(3)

3 .血液検査後の指導 ・フォロー 1 )指導

脂質異常者 ( TC≧2 2 0 , TG≧1 5 0 , LDL‑ C≧1 4 0) について,平成 6 年度か ら 1 0 年度 まで集団指 導 によ り病態生理 ・意義等 に関す る教育,食事指導 を行 っていたが,参加者 の減少や 自分 自身の 問題 として捕 らえてない ような学生の雰囲気 もあ り, 1 1 年度か らは医師の診察後,附属病院栄養 士の協力 を得 て個人食事指導 を行 ってい る

その結果指導率 は, 6 6. 0% と 1 0 年度 よ り 2 0% 上昇 し た。 ( 図 2)

尿酸異常 ( 男 ≧7. 5 ,女 ≧6. 0) は,結果配布時指導パ ンフレッ トの配布 で対応 していたが, l l 年度 は男女 8. 0 以上 を対象 に脂質異常同様,個人食事指導 を行 った。

脂肪肝 について は,平成 9 年度 よ り GPT≧3 0 と 3 0>GPT≧2 5 で GOT≦GPT の学生 を腹部 エ コー検査で脂肪肝 の有無, 内蔵型肥満の判断 を行 い,個人栄養指導 を行 ってい る。 また,必要 に 応 じて,医療機関 に精査 を依頼 している

意識づ けのためエ コー写真 の 1 部 は本人へ渡 している

%

70 60 50 40 30 20 10 0

5 6 7 8 9 10 11

( 年度)

図 2 .過去 7 年間の脂質異常者への指導率

2 ) フォロー

1 年次生 の フォローは, 9 月 に実施 し, その後 2 回 目の食事指導 を行 っている

この際異常 を 示 した学生,未検者 は 1 1 月 に再検査 している 。 1 1 月の検査 の異常者 はさ らに 2 月職員 の血液検査 時 に も測定 を行 ってい る

2 年次以 降の フォロー基準 は,脂肪肝学生 と 1 年次生 の基準 よ り高値 ( GPT≧6 0 , GOT≧7 0 , TC≧2 6 0 , TG≧2 5 0 , LDL‑ C ≧1 40 ,UA ≧9. 0) に してい る

これ は, 1 年次生 と同 じ基準で は 対象数が多 く対応 で きない と判 断 しての ことであ る

対 象数 は 2‑ 6 年次生 で 2 3 0 名程度 である が,実際 に再検査 の呼び出 しに応 じるのは,わずか 2 0% 前後 と低 い。検査値 を医師が判定 し,診 察,腹部 エ コー検査,食事指導等 を実施 し, データが改善 す るまで フォローす る体制 を とってい

るが,受診率 の低下や実際 に効果 を上 げてい るかな どの問題点が残 されている

‑ 1 4 7‑

(4)

く将 来 の 改善 ・改革 ‑ 向 けた方策 〉 1 .受診率 につ いて

長年 の課題 であった 2・3 年次生定期健康診断の受診率 向上 のため, 日程 ・時間の延長,学部 指定 の廃止,午前午後で男女 を区分 し受診 しやすい体制 とす る とともに,正門及 びセ ンター前 に 健康診 断実施 中の大 きな立 て看板 を立 て るな ど, よ り多 くの学生 に健診時期 を認知 させ る必要が

ある と考 え られ る

また,検尿容器 を事前配布 し, その中に健診 日程及 び 4年間健診 を受 けない と健康診断書 の発 行がで きない ことを明記 し,健診 の義務化 を計 る必要が あるか もしれ ない。ただ、検尿容器 の事 前配布 については,各学部 の協力 な しには行 えないので, まず は各学部への打診 の必要がある。

結核感染が再 び問題 となってい る今 日,定期健診 による胸部 レン トゲ ンの必要性等 を理解 して も らい,学生 の健康管理 のため学 内の協力が得 られ るよう努力 したい と考 える

2 .血液検 査後の指導 につ いて

1 年生 の脂質異常者 について は,平成 5 年度 まで は,高脂血症説明会 とい う講義形式で指導 を 行 った。 また 6 年度か ら1 0 年度 まで は男女別 日程 で1 0 名程度 のグループ学習 とし,医師 による説 明,栄養士 ・ 看護職 による食事 ・ 生活指導 を行 い,継続 的指導 のため個人指導票 を作成 しフォロー 検査後 の指導時 に利用 していた。 しか し年々参加者 の減少 と学生 の消極的態度か ら平成 1 1 年度 は 全員個別指導へ と指導方法 を変更 した。 そ こで,平成 1 0・11 年の脂質異常者 を表 2 に示す ように 集団指導群,個別指導群,非指導群 の 3 群 に分 け指導前後 の TC 値, TG 値 を比較検討 した結果,

TC 異常者 で は指導の有無 あるいは指導方法 に関係 な く再検 TC 値 は有意 な改善 を示 していた。

この ことが入学後 の食生活 の変化 による自然経過 なのか, あるいは異常 を認識 した結果であるの か今後検討す る必要が ある と思われ る

一方, TG 異常者 で は,個別指導群 のみで TG 値が有意 に 改善 していた。 TG 値 は,肥満や過食 と密接 に関係 してお り,甘 い物 。ジュース等の間食や過食 を 控 えるな どの個々人 の生活 スタイル にあった指導, つ ま り個別指導が効果的だ ったので は と考 え てい る

しか し, TC 値 においては,食事以外 の体質 ・遺伝 的 な要因 な どが複雑 に関連 してお り, また食事 において も質 ・量的なバ ランスの改善が要求 され るため,一概 に指導の効果 を判定す る ことは困難 と考 え られ る

脂肪肝学生 について も平成1 0 年度 よ り個別指導 を取 り入 れ,初 回指導 3‑ 4ケ月後 に再 度腹部 エ コー検査 を行 い再 指導 とい う体制 を とってい る

平成 1 1 年度 の再 エ コーの受診率 は55%程度であ り, その うち脂肪肝 の正常化,改善 を 5 3%に認 めてい る

また改善 していない学生 も何 らかの努力 をしてお り,腹部 エ コーな らびにその後 の個人栄養指導 は有効 で はないか と考 えている

しか し,脂肪肝 の原因が,受験期 の運動不足や夜食 な どの不規則 な食生 活 に起因 してい る ことや,指導前の再検査 ( 6 月)でかな りの学生でデータが改善 している こと

を考 える と, はた して指導効果が あった と言 って よい ものか どうか検討が必要である

(5)

表 2.1 0・11 年度脂質異常者 の指導前後 の平均値 の比較

TC 異常者 の ( TC) 平均値

人数 5 月 ( 指導前) 9 月 ( 指導後) 個別指導群 2 9

集団指導群 2 2 非指導群 1 9

2 2 4. 1 P<0. 01 21 2. 9 P<0. 0 01 21 8. 7 P<0. 0 5

TG 異常者 の ( TG) 平均値

人数 5 月 ( 指導前) 9 月 ( 指導後) 個別指導群 1 9

集 団指導群 1 6 非指導群 1 5

1 4 0. 5 P<0. 01 1 5 9. 9 Ns 1 5 2. 3 Ns

脂質異常 ・脂肪肝学生 の指導 は,例年 1 年次血液検査 を基準 に行 って来た。 また,脂質異常 ・ 脂肪肝 に入学前の食生活が少 なか らず関連 していることか ら, いか に受験期 の生活様式が問題 か, 食生活 の大切 さについて啓蒙活動 を行 って きた。 しか し,入学時血液検査が正常で も在学 中に異 常 となってい る学生 や さ らに悪化 してい る学生 の把握 は現在 の健診体制 で は不可能である。 また 大学生 の食生活 の実態 は どうかな ど大学生活全体 を とらえた見方,指導方法の検討が必要 な時期 か もしれない。 このために在学生 ( 3 年次生等)血液検査 の実施 や食生活調査 な どの試 みを今後 検討 したい と考 えている

‑ 1 4 91

表 2.1 0・11 年度脂質異常者 の指導前後 の平均値 の比較 TC 異常者 の ( TC) 平均値 人数 5 月 ( 指導前) 9 月 ( 指導後) 個別指導群 2 9 集団指導群 2 2 非指導群 1 9 2 2 4

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