原
始
佛
教
の
人
無
我
と
中
論
の
法
無
我
と
の
關
係
上
野
順
瑛
原 始 佛 教 の 無 我 が 入 無 我 か 法 無 我 か と い う こ と が 問 題 と な る。 原 始 佛 典 で 五 纏 無 我 と 説 か れ る と き 五 慈 は 輪 廻 の 圭 騰 で は な い 意 味 で あ る か ら、 こ の 無 我 は 人 我 の 否 定 で あ る。 経 文 は 五 纏 は 無 我、 無 我 所 で あ る こ と を 説 明 し て、 一 纏 が 我 で あ れ ば 他 の 四 纏 は 我 所 で あ る と す る ( 雑 阿 含 五 巻 一 〇 九 )。 さ れ ば こ の 我 と は 作 者 受 者 で あ り、 我 所 と は 作 者 受 者 に 支 配 さ れ る も の で あ る。 故 に 原 始 佛 教 の 無 我 は 人 無 我 で な け れ ば な ら な い。 然 ら ば 何 故 に 五 纏 は 人 我 で な い の か。 そ の 理 由 に 就 て 経 文 に は 説 明 が な い。 一 説 に よ る と 五 薙 は 縁 生 法 で あ る か ら 無 我 で あ る と の 経 文 は な い。 故 に 無 我 の 理 由 は 縁 生 で な い と い う。 経 文 は 根 (境 識 に よ り て 鰯 あ り、 鰯 に よ り て 受 想 思 あ り、 こ れ を 五 藏 と す る と 説 く ( 雑 阿 含 一 三 巻 三 〇 六 )。 さ れ ば 五 纏 は 縁 生 法 で あ る。 然 し 五 纏 が 縁 生 法 で あ る こ と と、 五 悪 が 自 我 で な い こ と と は 全 く 別 の 二 つ の 事 柄 で あ る。 自 我 を 否 定 す る 爲 め に (縁 生 と い う ご と が 考 え ら れ た の で は な い 〇 五 纏 が 縁 生 法 で あ る と は、 一 切 の 存 在 の 本 質 は 何 か の 問 に 封 し て、 一 切 の 存 在 は 縁 生 で あ る と の 答 で あ る。 五 纏 が 自 我 で な い と は、 輪 廻 の 圭 髄 は 何 か の 問 に 封 し て、 自 我 で は な い と の 答 で あ る。 さ れ ば 五 纏 は 無 我 な り と 読 く と き、 五 纏 は (縁 生 法 で あ る こ と は 前 提 さ れ て お る。 こ の 五 纏 に 就 て 輪 廻 の 圭 髄 で な い と い う 別 の 事 柄 を 説 明 と し て 述 べ る の で あ る。 五 纏 が 自 我 で な い 理 由 は 五 葱 の 縁 生 と い う 前 提 に 基 づ い て お る。 な ん と な れ ば 常 見 の 自 我 は 自 己 原 因 的 存 在 で あ る こ と が 基 本 的 本 質 で あ る 〇 こ の 本 質 よ り 常 佳、 樂 で あ る こ と が 生 ず る。 さ れ ば 五 慈 が 自 我 で な い 根 櫨 は、 自 己 原 因 的 存 在 で な い こ と 即 ち 縁 生 的 存 在 で あ る こ と で な け れ ば な ら な い。 無 常 と 苦 は 縁 生 に 基 づ く。 無 常 は 縁 よ り 生 じ 滅 す る こ と で あ り、 苦 は 因 に よ り て 果 の あ り 方 の 規 定 さ れ る こ と で あ る。 さ れ ば 五 纏 が 無 常、 苦、 無 我 で あ る 理 由 は 縁 生 な る 黙 に あ る。 然 し 五 纏 が 縁 生 法 で あ れ ば、 五 慈 は 無 自 性、 即 ち 法 無 我 で な い か と 問 い う る。 こ の 問 題 は 原 始 佛 教 の 因 果 の 論 理 的 構 造 と 中 論 の 因 果 の 論 理 的 構 造 と 同 じ で あ る か、 異 る か と い う 問 題 で あ る。 原 始 佛 敏 の 人 無 我 と 中 論 の 法 無 我 と の 關 係 ( 上 野 )-105-原 始 佛 敢 の 人 無 我 と 中 論 の 法 無 我 と の 關 係 ( 上 野 ) 中 論 の 観 因 縁 品 第 一 で す べ て の 因 果 關 係 を 四 縁 と な し て そ の 論 理 的 構 造 を 論 じ、 観 去 來 品 第 二 で 去 來 な る 運 動 の 論 理 的 構 造 を 論 ず る の は、 因 果 の 構 造 と 運 動 の 構 造 を 同 一 で あ る と し て、 運 動 の 構 造 に 於 い て 因 果 の 構 造 を 論 ず る も の で あ る。 因 二 是 法 一 生 レ 果 是 法 名 爲 レ 縁 若 是 果 未 レ 生 何 不 レ 名 叱一非 縁 一 (第 一 品 第 七 偶 ) と は、 初 め の 二 句 は 因 と 果 は 異 る 時 間 に あ る か ら 異 る 存 在 で あ る ど 説 く も の で あ る。 後 の 二 句 は 因 果 は 同 一 時 間 に あ ら ね ば な ら な い か ら 同 一 存 在 で あ る と す る も の で あ る。 ( 蓼 照、 観 因 果 品 第 二 +、 第 二 + 偶、 若 因 果 是 一 生 及 所 生 一 若 因 果 是 異 因 則 同 二 非 因 一) 印 ち 因 と 果 は 異 る が 一 で あ り、 異 る 時 間 に あ る が 同 一 時 間 に あ る と 規 定 す る。 こ れ は 因 が 果 を 生 ず を 過 程 で あ る と す る も の で あ る ( 印 ・ 佛 ・ コ ニ、 一 拙 稿 ) さ れ ば m四 果 の 構 造 は 運 動 の 構 造 で あ る。 観 去 來 品 で は 去 來 と い う 運 動 を 成 立 せ し め る も の と し て 次 の 三 契 機 を 立 て る。 (1) 運 動 の 行 わ れ る 時 間、 印 ち 去 時(2) 去 來 な る 運 動、 印 ち 去 法 (3) 運 動 す る 者、 郎 ち 去 者。 原 始 佛 教 で は、 時 間 が あ り、 そ の 時 間 の 中 に 運 動 が 行 わ れ る と 考 え た。 然 し 去 來 晶 で は、 時 間 と 運 動 が 異 る も の で あ る と の 考 え 方 を 否 定 す る。 時 間 は 蓮 動 的 過 程 の 契 (機 と 考 え た。 こ の 鮎 が 異 る。 動 庭 則 有 レ 去 此 中 有 二 去 時 一 ( 第 二 偶 )、 こ れ は 去 と い う 運 動 の 行 わ れ る 時 間 は 現 在 時 で あ る と の 説 を あ げ る も の で あ る。 こ の 説 に 封 し て、 若 言 去 時 去 是 人 則 有 レ 智 ( 第 四 偶 ) と 説 い て、 現 在 時 に 運 動 は 行 わ れ る と の 説 を 否 定 す る。 そ の 理 由 と し て、 離 レ 去 有 二 去 時 一 去 時 凋 去 故 ( 同 偶 ) と 説 く。 こ の 二 句 の 意 味 は 去 時 が 去 來 と は 濁 立 し た 存 在 で あ る な ら ば、 運 動 と は 無 關 係 に 時 間 は 経 過 し な け れ ば な ら な い。 然 し こ れ は 誤 り で あ る と い う こ と で あ る。 若 去 時 有 レ 去 則 二 有 二 種 去 嚇 一 謂 爲 二 去 時 一 二 謂 去 時 去 ( 第 五 偶 )。 一 つ の 去 は 去 時 の 爲 め で あ る と は、 去 に よ つ て 去 時 が 成 立 す る と い う。 印 ち 運 動 が 行 わ れ る か ら 時 間 が 経 過 す る と い う こ と で あ る。 今 一 つ の 去 は 去 時 に 去 す と は、 去 時 に 無 關 係 に 去 が あ る と い う こ と で あ る。 印 ち 時 間 の 経 過 と 無 關 係 に 運 動 が 行 わ れ る と い う こ と で あ る。 こ れ は 誤 り で あ る と す る。 さ れ ば こ の 句 は 去 時 を 離 れ て 去 は な い、 即 ち 時 間 の 経 過 が あ る か ら 運 動 が 行 わ れ る の で あ る と い う こ と を、 い わ ん と す る も の で あ る。 故 に こ の 偶 は 運 動 と 時 間 と は 相 互 に 因 と な り 果 と な る 關 係 に あ る と 説 く も の で あ る。 即 ち 蓮 動 と 時 間 は 異 る が 一 で あ る と す る。 時 間 と 運 動 の 間 に か か る 相 互 的 關 係 が あ る か ら、 異 る 時 間 に あ る 二 存 在 は 異 る 存 在 で あ り、 同 一 時 間 に あ る 存 在 は 同 一 存 在 で あ る こ と が 成 立 す る。 若 し 時 間 と 存 在 が 無 關 係 な も の で あ れ ば か か る 關 係 は 成 立 し 得 な い。 次 に 運 動 と 運 動 す る も の と の 關 係 が 論 ぜ ら れ る の は 次 の 偶 で あ る。 若 有 三 一去 法 一 則 有 二 二 去 者 一 以 下 離 二 於 去 者 胆 去
-106-法 不 可 得 上 (第 六 偶 )。 初 め の 二 句 は 運 動 が 行 わ れ る か ら 運 動 者 が あ り う る と い う こ と で あ る。 後 の 二 句 は 運 動 者 が あ る か ら 運 動 が あ り う る と す る。 さ れ ば こ の 偶 は 蓮 動 と 運 動 者 と は 相 互 に 原 因 と 結 果 の 關 係 に あ る と す る。 さ れ ば 若 離 二 於 去 者 一 去 法 不 可 得 以 レ 無 二 去 法 ︼故 何 得 レ 有 二 去 者 一 ( 第 七 偶 ) と 説 く。 上 に 掲 げ た 第 四、 五、 六、 七 偶 が 相 績 い て 時 間 ・ 運 動 ・ 蓮 動 者 を 課 題 と し て、 時 間 ・ 運 動 ・ 運 動 者 が 相 互 因 待 す る こ と を 説 く の は、 去 來 な る 運 動 的 過 程 は 不 可 分 的 全 髄 で あ つ て、 時 間 と 蓮 動 と 運 動 者 の 三 者 は、 こ の 不 可 分 的 全 膣 を 成 立 せ し め る 三 つ の 契 機 で あ る と い う こ と で あ る。 全 髄 の 中 の 契 機 で あ る か ら、 契 機 と 契 機 が 相 互 に 因 待 し う る。 即 ち 異 る が 一 で あ る 關 係 が 成 立 し う る。 然 し 不 可 分 的 全 髄 な る も の が、 三 契 機 の 外 に あ る の で は な い。 三 契 機 の 同 一 性 が 不 可 分 的 全 禮 で あ り、 相 異 性 が 三 契 機 で あ る。 さ れ ば こ の 不 可 分 的 全 髄 が、 時 間 で あ り、 運 動 で あ り、 運 動 者 で あ る。 か か る 構 造 で 考 え ら れ た 去 來 な る 運 動 的 過 程 に は、 始 め も 終 り も な い。 去 時 中 無 レ 獲 何 虞 當 レ 有 レ 獲 ( 第 + 二 偶 ) と 読 く 蓮 動 に 始 終 を 考 え る の は、 時 問 と 運 動 を 無 關 係 な 二 つ の も の で あ る と の 考 え が 前 提 と な る。 蓮 動 と 無 關 係 な 時 間 が あ る か ら、 あ る 時 間 貼 に 今 ま で な か つ た 蓮 動 が 始 ま る と 考 え、 又 あ る 時 聞 貼 に 今 ま で あ つ た 蓮 動 が な く な る と 考 え う る。 然 し 時 間 が 運 動 的 過 程 の 契 機 で あ る な ら ば、 あ る 時 間 に 始 ま り、 あ る 時 間 に 終 る と い う こ と は な い。 運 動 に 始 終 が な い と は、 こ の 運 動 自 盤 が 本 來 的 な 存 在 で あ る こ と で あ る。 こ の 運 動 に 始 終 の な い こ と は、 生 死 に 始 終 の な い こ と で あ る。 生 死 無 レ 有 レ 始 亦 復 無 レ 有 レ 終 ( 本 際 晶 第 十 一、 第 一 偶 ) と 説 く。 又 一 切 の 縁 生 法 が 生 ず る 始 め な く、 滅 す る 終 り の な い こ と で あ る。 さ れ ば 次 の 偶 は 説 く。 諸 所 有 因 果 相 及 可 相 法 受 及 受 者 等 所 有 一 切 法 非 下 但 於 二 生 死 一 本 際 不 可 得 上 如 是 一 切 法 本 際 皆 亦 無 ( 同 品 第 七、 八 偶 )。 去 來 品 の 論 理 は、 去 來 は 過 程 で あ る、 こ の 過 程 は 去 時、 去 法、 去 者 の 三 契 機 の 相 互 因 待 に よ り 成 立 す、 と い う こ と が 前 提 と な つ て お る。 こ の 前 提 に 基 づ い て、 去 時 に 去 あ り と の 説、 即 ち 去 時、 去 法、 去 者 を 實 有 と す る 説 の 成 立 し 得 ざ る こ と を 論 ず る の で あ る。 さ れ ば 去 時 去 法 去 者 を 實 有 と す る 説 と、 縁 生 と す る 説 と を 論 理 的 に 比 較 し て、 後 者 を 正 し い と す る の で は な い。 後 者 の 立 場 よ り、 前 者 の 誤 り を 論 ず る の で あ る。 縁 生 法 は 無 自 性 と は い か な る 意 味 か。 去 來 品 に 於 い て 去 來 は 過 程 で あ り、 去 時 去 法 去 者 な る 三 契 機 の 相 互 因 待 に よ つ て 成 立 す る と 説 か れ る。 こ れ は そ の ま ま 一 切 の 縁 生 法 の 構 造 で 原 始 佛 教 の 人 無 我 と 中 論 の 法 無 我 と の 關 係 ( 上 野 )
-107-原 始 佛 敏 の 人 無 我 と 中 論 の 法 無 我 と の 關 係 ( 上 野 ) あ る。 印 ち 一 切 の 縁 生 法 は 因 が 果 に な る 過 程 で あ り、 こ の 過 程 は、 因 が 果 に な る 時 間 ( 去 時 )、 因 が 果 に な る は た ら き ( 去 法 )、 因 で あ り 果 で あ る も の 八 去 者 ) の 三 契 機 が 相 互 因 待 す る こ と に よ つ て 成 立 す る。 然 ら ば 自 性 と は 何 か。 如 二 諸 法 自 性 一 不 レ 在 二 於 縁 中 一 ( 第 一 品 第 四 偶 ) と 説 か れ る。 さ れ ば 自 性 と は 縁 よ り 生 じ な い 法 の 本 質 で あ る。 こ の (こ と を、 性 名 爲 二 無 作 剛 不 レ 待 二 異 法 一 成 (観 有 無 品 第 + 五、 第 二 偶 ) と 説 く。 さ れ ば 縁 生 法 に 自 性 な し と は、 去 來 は 去 時、 去 法、 去 者 を 因 と し て 生 ず か ら、 自 性 な し と い う こ と で あ る。 原 始 佛 教 に 於 い て も 因 果 を 過 程 と 考 え た。 然 し 時 間 は 因 果 の 外 に あ る も の と し た。 さ れ ば 去 來 に 就 て い え ば、 去 來 は 去 法 と 去 者 な る 二 契 機 よ り 成 立 す る と 考 え た。 然 し 去 時 を 契 機 と 考 え な か つ た。 さ れ ば 時 間 を 存 在 の 外 な る 法 と 考 え る か、 存 在 の 契 機 と 考 え る か の 鮎 に、 原 始 佛 敬 の 縁 起 と 中 論 の 縁 起 の 論 理 的 構 造 の 相 違 が あ る。 中 論 が 縁 生 法 に 自 性 な し と い う と き、 時 間 が 縁 生 法 の 契 機 で あ る。 然 し 原 始 佛 敢 で は 縁 生 法 は 時 間 と は 無 關 係 な 存 在 で あ る。 さ れ ば 三 世 の 五 纏 と 読 か れ る と き、 三 世 と 五 悪 は 凋 立 の 二 つ の 法 で あ る。 故 に 五 纏 は 自 性 を 有 し 三 世 は 自 性 を 有 す る。 さ れ ば 原 始 佛 教 の 五 繭 は 無 自 性 -法 無 我 で は な い。 有 部 の 三 世 實 有 法 髄 恒 存 に 於 い て、 三 世 と 法 髄 は 猫 立 の 二 存 在 で あ り、 三 世 も 法 髄 も 自 性 を 有 す る。 未 四 曾 有 三 一 法 不 二 從 下 因 縁 上 生 一 ( 観 四 諦 品 第 二 + 四、 第 + 九 偶 ) と 説 か れ る と き、 存 在 の み で な く 時 間 も 因 縁 よ り 生 ず る 法 で あ る。 さ れ ば、 因 レ 物 故 有 レ 時 (離 レ 物 何 有 レ 時 物 省 無 二 所 有 一 何 況 當 レ 有 レ 時 ( 観 時 品 第 十 九、 第 六 偶 ) と 説 く。 初 め の 二 句 は 存 在 に 因 つ て 時 間 が あ る と す る。 後 の 二 句 は 存 在 は 縁 生 で あ る か ら 無 で あ る と 同 じ く、 時 間 も 縁 生 で あ る か ら 無 で あ る と す る。 故 に、 衆 因 縁 生 法 我 説 二 即 是 無 一 亦 爲 二 是 假 名 一 亦 是 中 道 義 ( 観 四 諦 品 第 二 + 四、 第 + 八 偶 ) と 説 く と き、 衆 因 縁 生 法、 帥 ち 一 切 の 存 在 も 時 間 も 無 で あ り、 假 名 で あ り、 中 道 で あ る。 無 と は 衆 因 縁 生 法 の 同 一 性 で あ り、 假 名 は 相 異 性 で あ り、 中 道 と は こ の 同 一 性 と 相 異 性 の 相 印 で あ る。 原 始 佛 敢 で は 五 纏 が 輪 廻 し、 五 葱 の 同 一 性 の 自 豊 が 解 脱 で あ り、 解 脱 す る も の は 五 纏 で あ つ た ( 印、 佛、 一 四、 一、 拙 稿 ) 中 論 で は 五 纏 と 時 間 が 輪 廻 し、 五 纏 と 時 間 の 伺 一 性 の 自 畳 が 解 脱 で あ り、 解 脱 す る も の は 五 纏 と 時 間 で あ る。 正 統 婆 羅 門 の 梵 説 で は、 梵 は 一 切 の 存 在 と 時 間 の 原 因 で あ り、 こ の 梵 の 護 悟 が 解 脱 で あ つ た。 故 に 中 論 の 解 脱 は こ の 超 時 間 的 一 者 で あ る 梵 の 謹 悟 を、 時 問 的、 多 元 的 立 場 よ り 解 繹 し た も の で あ る。