79
無 量
壽經
過去
佛 名
に
つい
て
,
柴
田泰
本 論は梵 文 無 量 壽 經 過 去
佛
名を依り所 と し てシ ナ 訳諸 本の過 去 佛 名を検 討 する事に よ り,
その 関1
連 性を見出 す事を 主題と す る.
【
1
】
無量 壽經に は
.
阿 彌陀佛
が未
だ因 位の 菩 薩で あっ た 時, 師 佛であ る世 自在王佛が出 現 される迄に 過 去阯に 現わ れた諸佛
の 記述
が説かt
’
して い る.
諸異本 を見
る に 無 量 清 浄 平 等 覺 經 三十六佛 〔漢 訳 〕阿彌 陀三 耶 三薩 僂
佛
檀 過 度人道 經三 十 三佛
〔
呉
訳〕 無 量 壽 經 五 卜三佛 〔魏 訳 〕大竇
積
經 無 量 壽 如 來 會四十
一佛
〔
唐
訳〕 大 乘 無 量 壽 荘 嚴 經 三十七佛 〔笨訳 〕Sukhavatl
vytiha 八 十佛〔楚 本 〕
Hphags
.
pa
hod
.
dpag
−
med−
kyi
bkod
−
pa she−
bya
−
ba
theg−pa
chen−po
無 mdo八十
一
佛〔藏 本 〕
で ある
.
此の巾,
梵 本と藏 本は一,
二佛の 出投を除い て, 他の佛 名は 殆ん ど相 応 す る.
従っ て此の 閥 題を解 決 する方 法とし て,
シ ナ訳 諸 本の過 去 佛 名 を 現 存 梵 本の過 去 佛 名と相 応させ る事によ り, その 関 連 性を推
定 し,
更に 推 定出来ない佛
名は シ ナ 訳 諸 本 相互 の比較に 於い て, そ の 位 置づけを調 べ よ う と 思 う,
〔註 〕(先 ず
,
現存梵
本に 示 さ れ る過 去 佛 名 並びにそグ)和 訳を記 すと 次の 如 くで あ る.
) 〔註〕 本 論 文と関 連のある他の 諸問 題に っ いて述べ る 必要があろ うが,
無 量壽 經 諸 本の 研 究に関 する参 考 文 献につ い ては,
中 村 元・
早 島 鏡正・
紀 野一
義訳註 浄土 三部經上 (岩 波 文 庫 昭38
年 )の “大無 量壽經の文 献”
の個所を 参 照さ れた い.
i; 過去佛 章に闘す る從来の研 究は,
過 去佛の出現 順 序が遠 近 次 第か近 遠 次 第か と云 う点に於い て の み問 題とされてい る
.
即 ち,
「復次有レ
佛 」 〔漢 訳 〕「次 復 有V 佛」〔呉 訳〕「次 有=如來一
」〔魏〕 「於=彼佛前一
」〔唐 訳〕 「前 復 有二如 來
一
」〔宋 訳〕“
parepa paratarartl’
〔梵本〕“
debi sha rol gyi yah ches sha rol la”
〔藏 本〕と 記 さ れ ている 点 か ら
,
梵 本は,
a,
’
‘
afterhim ”
〔tr.
by E,
Max Mliller:thelarger
Sukh互vati・
vyfiha (梵 藏 和 英 合璧浄土三部 経 p
.
377)〕‘
‘
尚 遠ク……
ノ後二”
〔南 条 文 雄 著支 那五譯 對照梵文 和譯 佛説 無 量壽 經 p
.
17〕b
.
“
前の更に 前に:
}
〔荻 原 雲來 著 梵文 無 量壽經 和譯 (梵 藏 和 英 合 璧浄土三部 経 p.
13)〕“
前のさらに前に”
〔中 村 元・
早 島 鏡 正・
紀 野一
義 訳 註 浄土 三 部経上 p,
14)〕と二 通 りに訳され,
漢・
呉・
魏 訳は古 佛か ら新佛,
唐・
宋訳 と藏本は新 佛か ら古 佛へ と出現i頃序が異なっ てい る点であ る
.
此の問 題 は 阿彌 陀 佛の十劫久遠成佛 論との関 係に も及び,
諸 先 師 が 見 解を述べ ら れてい るが,
今は触れ ない.
此の研 究に つ い て は,
「梵 文 無 量 壽 經の研 究」(泉芳}景著 )p.
93〜
p.
99,
「荻 原 雲 來 文集 」p.
238〜
p.
242 が著 明で ある.
彼っ て,
過 去 佛 名につ いて の研 究は見 当 ら ず,
本 論 は 此の点の検 討を 目的とする.
ii; 無 量壽經中,
他に佛 名の示 さ れる個 所は,
正 宗 分の終 りの部 分で説 か れ る“
十三 佛 国の菩 薩の浄土 往 生”
に認 め ら れる.
諸 本とも (梵 本を 除 き)その佛 名 数は…・
致し, 相互の関 連性も容易に判 則 しよ うか ら,
そ れ を図示 す るに留め る.
80
Skt,
1.
Du $prasaha 2.
Ratn
巨kara3,
Jyoti
爭prabha 4.
Amitaprabha5.
Lokapradipa
6.N
巨g互bhlbhti
7,
Virajabprabha8.9
Sirhha
10,
愈rik巨ta
11.Nare
阜dra
12
.
Ba1
昌bhi亅且a13
.
Pu
$padhvaja 14.
Jvalan
翫(lhipat三 15.Vai6aradyaprapta
忍.
藏 光 光 燈 樹 光 子 峰 王 宋量
垢
群 難
.
寶 火 無 世 龍 無 師 吉 仁 柴 田 惹膏
聲 明 天 天 子 塵 天 積 唐量 難
囁
寶 無 光 龍 勝 師 離 世 勝 泰 魏 遠 照.
寶 藏 音 味 勝 力 子 光 首 山 量 露 垢 徳 無 甘 龍 勝 師 離 徳 妙 漢 光 遠 昭 寶 積 儒 無 垢 無 極光明 世 無 上 勇 光 具足交 絡 雄 慧 王 多 力 無過 吉 良花
1
幢人 王
人 王
懸
‘
辯 光 明 王 勝 華 無 上 華・
無 上 華 得 無 畏 發起精進 無 畏 樂 大 妙 音 得 無 畏 ※ 梵 本は荻原雲來博士のOxford
本の改 訂 本 を用いたが, 宋 訳と殆ん ど一
致 する ので訳 は省 略 する.
藏 本は 河口慧 海 氏 訳 を記 す.
呉 訳は音 訳 故省略 する.
飾 勝 生 光 黯 燈離
子 積 王 勧 幢 ※ 難 寶 星 無 世 龍 離 師 徳 人 神 華【
2
】
先 ず,
現 存 梵本に 示さ れ る過 去 佛 名 並びに その 和訳 を記 す と次の如 くで ある.
1)、
1Dlpa
血kara
燈を作る3Prabhakara2
)光
を発 す5Sumerukalpa4
) ス メー
ル 山の 如 き7Vima
埴nana6 )無 垢の 顔g、
Vimalaprabha
無 垢の光 11SUryodana8 ) 太 陽の 顔13Meruk
血中
9) ス メ_
ル山
の峰
15Jyoti
§prabha 炎 め光17Brah
皿 aghoSaii ) ブ ラフ マ ソ の 声 19TUryaghoSa13 )樂 器の音2Pratfipavat
光 を持て る4Candanagandha3
)稱 檀のas
1
)6Candana5
) 稱 檀8Anupalipta
汚れ無い10N
且gabhibh
矼丁) 龍の勝 者12Girir
諭jagho
§a 山 王の 声14Suvar4pplabhaio
)黄金の光
.
16Vaid
亘ryanirbhasa 瑠 璃の 光 18Candabhibhffi2 ) 月の 勝 者20Muktakusumapratimap
¢itaprabha
花のま
き 散 らさ れ た様に 飾られ
た光2
・S
・エk
・t
晴
轍
峰
22
Sag4
.
F
・va・abμddhi
・ik
・・¢i
・abl
・ij
・晦 の 様 講 れ撹睦 鹹
する神通23
.
Varaprabha
勝れ た光
24
Mahagandhar 義
janirbhfisai
‘) 大い なる香 りの 王の 光25Vyapagatakhilamalapratigho
§ai5).
塵や 垢 で汚れて い ない 声:
26
’
SfitakUtai6
)英
雄の峰’
127
R
叫alhjaka1D 争い を捨
て だ28
「
Mahag
/ u.
4adh
’
i
rabinddhip’
rfiptAbhijtra 犬い な る功 徳を持
っ た覚 りを得た神
通2g.
Candras
恥ya地
面 ka
τ
a撃a且81 月と太 陽を
:さ え ぎる 程 の 音30Uttaptavaidaryanirbhfisa
’9)輝け る瑠 璃の 光31
』
Cittadharabuddhisalhk
幡 umit 訪hyudgata
心か ら流 れ出た 覚り の花 咲 く樣に一
杯に 現 れ 出た32Pu
$paYativan
ざ
raja sarhkusurtiitabhijfia 花南
る林 中の 王.
a
)一
杯に花 咲 く様な神 通.
’
33
?uSPakara 花を まき
散らす、 34
Udakacl
!ndra2e ) 水に写る月35Avidyandhakaravidhva
血sanakara 無 明の 暗 闇を破る36Lokdndra21
)世 界の 中の 王
37
Muktacchatrapravata
sadrga22 ) 真 珠の蓋と珊
瑚
め様 な「
無 量 壽經過去佛名につ い て
40Silhha
sagaraktitavinanditaraja23 )師 子・
海・
峰を喜
こば れた る王4
工.
Sagaramerucandra
海・
ス メー
ル II」の 月42Brahma
svaranadabhinandita ブラ フ マ ン の音 声を喜ぶ43Kusuma
sathbhava 花か ら生じる 44Pr
巨ptasena軍
を得た る45Candrabhanu24
)月の 明り
46
Merukfita
ス メー
ル 山の峰47Candraprabha
月の 光48
Vimala
netra無
垢の眼49Girirajagho
$eSvara 山 王の声の様に 自在な50
Kusumaprabha
花の 光
51Kusumav
鱗yabhipraklr
孕a 花の 雨 を まき散 す52
Ratnacandra25
)寶の月
53P
・dm
・bimpy
・p・S
・bhi
・a26)蓮
花の影に飾 ら れた
54
C
・nd ・n・g
・ndha27 )稱 檀の 酌55Ratnabhibhasa2e
)寶の 光56
Nimi2tj
)眼の まぽた き57M
・ha
・yUh ・ 大 なる荘 嚴58
Vy
・P
・g
…khil
・d
・5
… )汚t
・た る罪か ら離
れ た59Brahmagho
§a ブ ラ フ マ ンの声60
Saptaratnabhivr
§ta
七寶を 雨降 らす61Mahag
岬 adhara 大な る功 徳 を 持て る62Mahatamalaptracandanakardama3i
) 大 きなタ マー
ラ樹の葉と 稱 檀の 影63Kusumabhijfia
花の神 通65KeSarin
師子67SuvarPagarbha
黄 金の 蔵69Mahaketu
大い なる憧71Ratnaketu33
)寶の幢
73Lokendra34 )世 界の 中の 王75Karupika
哀み を持て る77Brahmaketu
ブ ラフ マ ンの幢79Siihha
師 子64Aj
鮪 navidhva 血sana 無智
を 破 る66Muktacchatra
真珠
の 蓋68Vai
面 ryagarbha32 ) 瑠 璃の蔵70Dharmaketu
法の幡72Ratna
蠢ri 寶の吉
祥なる74Narendra35
) 人 中の王76Laka
sundra36 )世界の美 しさ78Pharma
mati法
の 智慧
80Sithha
mati37 ) 師 子の 智 慧8
ヱ 〔言主〕1
)梵 本 過 去佛 名は,
r>lax MUIIer 博士・
南條文 雄 博士共 同 出版のOxford
本を荻 原 雲 来 博士 が改 訂さ れ た梵本 を底本と し
・
鯨 大 学tXWt・N
・・
27・
・N
・・
43・
・No.
63 〔東.
Nq
27 , N・.
・43.
N
・.
・63〕京都 大 学 臟 〔京.
〕の写 本を 参 考 とし た.
和訳 は, 南條 文 雄 博士 訳 「支那五譯 對 照 梵 交 和 譯 佛 説 無 量壽 經」 〔南條 訳
.
) 荻 原 雲來 博士 訳 「梵 文無 量壽 經 和訳」〔荻 原 訳〕
中 村元
・
早 島 鏡正・
紀野一
義 博士訳 註 「浄土 三部 経 上 」〔岩波訳〕を 参 考 とし た.
2
)梵交“
(佛 名 m.
sg.
N
)nama tathagato’
(bhtit
)”
(〜
と名づけ られる如来があり ました)の佛名のみ を挙げる
.
3)東.No .
27 欠4) と 同名
.
5
)Kalpa
にはL
如2
.
劫 波の二義 あ り
.
劫 波 と訳する と“
ス メー
ル 山 程の永い年 月” と なる.
5
)京.
Candrisana
荻原訳 註 (17) Candranana6
)東.
No .
27 Visaltinana ?7) 東
.
No,
27NasEbhibhu
No .
43 NEsEbhibhaNo .
63NfisEbhibhfita
京
.
N
互gErbhibhfi8) 東
・
N・・
27
Sfi
・yy・
d
・ma N… 43・
・63・Sti・yy・d
・y・ 京.
Sfi・yana・ ・ 荻 原 訳 註(18
)Sfi
、,i
_ 胴 佛 名.
9)京
.
SumerukfitaIO) 京
.
SuvarpaprabhasaI1) と同佛 名
.
12) 東
.
No.
63°
bhibhtita 京.
°abhU13) 東
・
N… 27・
63,京.
Sti・yya°
東.
N・.
・43.
荻 原 訳註 (19)Sti
,y。・
ユ4)
京
.
rtija→ garbhga
(Qr
garbhja
)?15) 京
.
°
1ilamala°
荻原 訳註 (20)°
pratighaI6) 京
.
Sfira°17)東
.
N〔)■
27,
63,
京.
Ratna・
jaha
東,
No .
43Jaha
荻 原 訳 註(21 )
Ratna−
jaha
18)
東
.
No
.
27,
43,
63°
sfiryya°
19) 東
、
No.
27,
43,
63°
vaidfiryya °京
.
Utapta
°82
’
柴 田.
泰 21) と同佛 名.
22
) 京.
° cchatroprapravEda°
荻原 訳 註(22) ° cchatrapra 頑qa
° 23)東.No .27
欠24) 東
.
No.
27 CandrabhanurbhEma25
) 京.
荻 原 訳註 (23)°
cchatra26
) 東。
No .27
,京゜
ciryupa°
東.
No ,
43? No.
63°
biv
頭pa
°
27
) との問に東
,
No .
27,
63,
京.
Tagaragandha
の語 あ り」東.
Ne.
43 gandha のみ.
1
28
) 京,
°
nirbhasa29
)東,No ,27
Nirmi No.
43 Niminimimah 巨vy 畆 a ( と を合 併 ) 京.
Nirmita
30
)東
.
No .27
°
6,
ila°
31
) 東.No .
43°
ta而ξrayatraNo
.
63°
tamまy4tra京
.
Mabti の話 無し一
.
3
・)Pt
.
.
N
。.
・27
,・43; 63 〜 ・癒 yy・・
』
‘
33
陳.
N・.
・Z
43,
・・,
京.
欠’
3・) 京ll
曄
35
) 東,No ,
43 欠36
)東.
No.
27,63,
°
sundara37
) 東.
No .
63,
°
【nata【
.
3
】
さて, か よ うに梵本 で 示 さ れ る佛 名に 相 応 する と思わ れ るシ ナ訳 諸 本の
佛
名を挙 げて見ようと思彡
が,
呉 訳の訳語
はすべ て音 訳であ う別の機会
にゆ ずる事と
して,
今回は義訳 されて い る他の 四 訳 につ い て検 討 する.初
め に,
梵 本・
シ ナ 訳 諸 本の 過去
悌
名 対 照 表D を 示 す と次の如
くである.
第 1表
無
量毒
經追去佛名對
照表唐
訳
訳 然燈 苦行
Skt.
本1Diparhkara
2Prat 巨pavat3Prabha −
akara 4Candana・
9andha5SUIneru・
kalpa
6Candana →Candr
酉nana7 、厂
i−
rnala−
Enana8An −
upaliptagVi
一
la−
prabha10N 吾9a
−
abhibh {三11
・
1S
己ryQdal1a →S
這ry五nana12Giri
・
rtija−
gho$a13Meru
−
k面ta14SuvarrPa
−
prabha’
15Jyoti
爭一
prabha16Vai (垣rya
−
nirbh 互sa17Brahma −
gh〔}$a18Candra・
abhibhu Mukta−
kusuma−
2021 き,宣・1
(lit・‘ 旨
sagara・
vara・
buddlli
−
2223Vara
・
prabha 宋.
訳 然 燈 (鉢 囃多波 野 輸 ) 發光 (賛 那畢
識 難 護 ) 稱 壇香 須 彌 劫妙高劫 (月 面) (月 面 ) 無 垢 面 離垢面 (無 著 ) 不 染 汗 龍 主
’
龍 天 日面 山響 音王 須 彌 峯 t’
金藏/’
火 光 (不 動 地 ) 瑠 璃 光 錠 光 (光遠) 稱壇 香 (月色) (離垢) 憮 著 ) 龍 天 漢・
訳 錠 光 「 (曜光) (日月香 ) (日月面) 無塵垢 無沾 汗 (如 龍 無 所不伏 ) 山聲王 難 迷 盧積韈
驪 驪
灘
(
不 動地 地 動)
月 王
(月像 )
19Tfirya
−
gh(麟→Stirya
−
ghOSa 日音卿
ゆ
幽
譲
莊 嚴厂
臑才
E
蠍vlk,、
q
、、a−
。bhlj
,、a 慧 自樋王
麟
艦 臘 樋(施 光)
轡
(金 剛塑
) 24Mah 吾一
9andha・
vfija・
nirbh5su (大 香 象 光 )(大阿迦 陀 香 光 )
25V 即 a9
纏
儲
鑑
、、,h。 (離一
切 垢 ) (牌
煩 躑26Sura
−
kfita勇猛 峰
勇猛 積
27Rarpanh
・
jaha
→Ratna−
jaha
(寶 光)
認 猟 g姻
誰
諸錦
。 持多鷦
通
駄 功離 鰰 通
29Cand
:a・
sfirya−
jihmi
・
kararpa
(過 日 月光 )映 蔽日月光
絹 像 ) 日音 解 脱華
・
「
鍵
荘嚴光 明 (海 覺 神鋤
(大 香 ) (離 垢 塵〉 (寶餤 ) @(功 徳 持 慧 ) 蔽日丹光 (金 藏 ) 有擧地 動 瑠璃光
(目月光 )白
音 聲 (神 通 遊持意如海)無量壽經過 去佛 名について
30Uttapta
・
vaidtirya・
nirbliisa (最 上 瑠 璃 光 )照 曜 瑠 璃 斑
C
盤燻
飜
踏
憂
。d
、。,。 鵬 華 開 心 朏 生) (心覚 花 )32Pu
爭P繁
端
畿
bh
、j
、。 (大華 林 通王 ) 33Pu $pa−
ikara’
34Udaka−
candra(
一
月光)水 月 光
35Avidya
贈 黼
1
、na,
k、,a 破糊 黯蹠 黯 36Loka
・
indra.
37Mukta−
cchatra−prav蚕
ta−
sadr ≦a (眞 珠珊 瑚 蓋)(眞珠 珊 瑚 蓋 )
(pravada >
・
38Ti6ya
’
底沙
一
39
.
Dharma ・
mati
−
vinariidita・
raja @ (三乘法 自在王) 法 慧 吼・・Si「”ha
’
s五ga「a櫨
、、,a
.
,、j
。 師子 齷 自在王41Sagara
−
rneru・
candra ・2B 「ah 鯲 v 乱 「ana諮
盛
、nand 、,。 毓 音蜘 妊 (梵朧 吼 ) 無上 瑠 璃 光 (花 瓔 珞 色王開 敷神通 )@ (華 色王) 水月 光 (除 癡瞑) (法 慧 ) 水 月 光 (除 衆 冥 ) (法 意 )83
本
表
に於い て判
明 する点は , 宋 唐 訳が現 存 梵 本と多くの相 応 佛 名を持ち,
.
魏 漢訳は それ程 相応 佛 名が無
い,
と 云 う二つ の グルー
プに 分け られる事で あ る.
従っ て,
音訳である呉訳 を含め て.
漢魏
訳 の 検 討は別の機 会に ゆずり.
采
唐 訳を中心に検 討を進め る.
先 ず
,Dipanhkara
に 相 当す る 曾 然 燈・総
錠 光・
薗 定 光・
提憩
竭 羅は,過 去 佛と し て特に著 名で、
あ り.・
他の 諸 経 論に も屡
々 述べ ら れて い る が2),
諸 本 と も阿 彌 陀 佛の師佛たるSkt
.
Lokeq.
vararaja 歯 麹 世 自在王,
世 間 自在王,
欝 趣 褸 夷亘 羅 と同 様に一
致してい る.
宋鉢 囃 多 波 野
輸
は音 訳であ るが・
現 在の 中 国 音に表わ す と3)pra
−
ta−pa−yeshu
と な り.
恐 ら く.Skt.
pratapavat
に 相 応しよ う・唐
苦 行はP
・atap ・ を P・…p
・ ・ と受 耽,
翫 と解し た のだ ろ う.
魏 漢 訳に は相 応
f
幅 は見’
当ら ない・
宋 發 光は
・
Skt
・
Prabhakara
とあるfi−
kara
がa−
/k
『 〔to scatter,
sprinkle over〕4 )
・
の 派 生 語であ り, “Prabha
〔光〕 を発 する” と 訳す 宋訳に一
致 する5),
魏光
遠・
漢曜光 もその 位 置か ら考えて
Skt .
で は無 くに 相 当し よ う
.
宋賛 那
爨
譲 囃 護 も,
恐ら くSkt ,
Candana .
gandha で あ ろ う.
音 訳か ら その 原 語を推 定 する事は瞹 昧であるが,
が夫 々相 応 する点力、ら 考 えて,
も 相応 する と考え て良い であろ う.
唐 魏 訳 は完 全に一
致 する.
漢 日月香はS
itrya.
・
candra−gandha
と な り相 応しないが.
の 日月一
と記さ れる佛 名がい ずれ も 月一
であ り,
日の字・
は不用である特 徴がある か ら 日月香ぱ 月 香と す れ ばその位 置か ら見てCandana
をCandr
、 と訳 し た と 思 う.
Skt . SumerukPta
に は.
宋 唐 が 完 全に一
致 するが,
魏 訳は善
1
」」王 須 彌天 冠 須 彌 等 曜 膜 諏 糊 山 と照 魚 い・ Sk
・・
は前 述の 註
0
・
Til
・.
本Zl
・b
・hi
,h
。i
か ら も’
Candranana
が正しい の で あり,
宋唐
が一
致 する.
魏 月 色は前後
の佛 名か ら判 断 して 相応 す る と思わ れ る、
漢 は と 同 様 である.
Skt
.
は
, 宍
唐 魏 漢四訳と も共 通 し た 配列で相 応する
・
その 中・Skt ・
An ・
upalipta 〔upa−
/lip
P・
P〕の 訳は.
唐 不染 汗・
漢 無 沽 汗が 正 しい
.
Skt.
Vi ・
mal ・−
prabh ・ ・翻 ナ訳 諸本 欺 けて い る.
シ ナ 訳 諸 本の 躰 撫 く.
後に附加 さ2
、、妃佛 名で あろ う.
Skt.
Suryanana
は宋 日音に一
致す るが,
唐 魏訳に は無 く, 漢 日光とあるが 明 確で無 い.
Skt
.
は,
宋 唐訳は相 ル藤する が,
魏 安明 頂・
漢 大 音王は 曖 昧である.
Skt .
@ Savarna −
p
「abha は シ ナ訳 訳 本 とは一
致 しない・
然 しなが ら,
宋 馳 魏 漢・
鑞
と劾.
止匝 尺をよSuvar4aga
「bha
Skt .
@ ・・概
する の で あ る が・
特に鷲 を 見た駘,
Sk
・ とSk
・.
は.
と全く一
致 する」・溌 本 と宋識 は 殆ん ど配列 が 肌 で ある事を叛
れ ば,
その 中 間に 耐 礁 はSkt
に概 し 鮒 才・・f
・な 臆 い・
従・ て 7 シ ナ訳諸木の 原 語・・Suvar
・ a−
、・ ・1
・h
。 とあ ・,現在 梵本は 後の 展 開で次に 続く
Slct・
の一
prabha,−
nirbhasa と同 じ く一
prabha
と した の だ84 .
柴 田
... ・
一
一
as
.
Sk
,J
,。・i
,P・abha’
i
・
・
V
・idil・
ya−
・i
・bh
… は・ 耨 火光
…麗 光と
赦
する カ1
∫
唐郷
騨
難 盛驟 金
光
とあ るか ら (,・。bha
)j
,・・iS−
・ ・iq
・・ya−
9tiV
・ ・P
・−
P
・・bh
・・
と 齣Sk
・・
.
が書 廠
っ た
佛
名と考 えられ る.魏
綴 光がSkt.
に一
致
し , 漢 瑠璃光
が
Skt
,
に=致
すろ
填
そ の前.
后に示 さ れ る魏 瑠 璃 妙 華 瑠 璃 金 色 漢
猷 宝 光は
曖
昧である. Skt.
奩
と との 中間に宋訳 は不銚 の
佛
名
耀 め られ るが相飼鱈観
名観 出
猷
ない漉
駄
地観 魏不競 地 動
灘
有 鋤 と認め ら れて ・・
繍
か ら見 れば,
盤
諌
・ け繍
緬
躰 ・ぽその臑 があ
り堪
鞭 本で離 の語は 抹 消さ れ
t
・と考え 練 よ、
う.
Sk
・・
B
・尋hm
尹一
9
幗
は・
泥
訳
諸裡 岬
購
は認め ら れ,、い
.
Sk
,.
Cand
・・bh
・bh
・獣
註
と概.
し ・弧
唐
麺
月齢
前:
后・・
ら網
した佛 名で あ る
.
谿 朗光
も日醇 は 不用で あり1
胱 とす越
鯵
であ
る カ・
.
阜
、
:・bhi
りh
『
、
を不用 意に
一
ahfi’
ibhhsa
と 誤 っ たと
も考え られ る.
Skt
.
騨
ryagh ρ§a.
に
唐訳のみ欠
』
く,
.,
−
Sk
,.
M
。k
,。.
k
。 、um 。.
pra・inaPdi
… ,・abh ・ 贈 カ・完
全に 一
致
し・ 魏 訳姻
解鐸
Mukta
’
、。,um 。
艨
光 明 ・,a、・。 。n・・,。.
,。abh ・ と二僻
分か 泌.
.
宋騨
難
齢
P・abha一
の編
形である
.Sk
,.
S
.i.
k
。t
。 獣 訳 の み一
致し,他
諷 ・嘸
い・Sk
・・
OP
・S
・9・…“
af
・・
b
・ddhi
−
vik 「’qita
一
a
瞞
。 聴、・妙
繍
覺瀞
神 通と
蜘
軽 除
い℃一
痴る
. 綱
黼紳
在紐
で
あ
う
筋
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。,a.
、自
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.
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−・
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・・a−
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・ とな・
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,
“・1
・aを
dha
疑
戯 れば・ 自艇
王?
語醐 応し ない だ けで ある醜
轆
樋
繰
鰰 1
謎
臆鮪
と王 の語瞭
い か ら宋訳嘩
の語
は余
計であ
る.
Sk
、.
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、V
。 ,a−
P
, 。bh
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瑜
1
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1
†・ ・a “X
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… ,… cell・n・勝
妙 〕例
・・1”2・
t… ve 「・
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珠
訳 ・都
その意
味で・
諭
を施t
”
嶽
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う溏
金 蹴 は
V 蜘 廿
abhaとなり7
.
Vara
→vafja
ど誤。 炒 で ・・無
ろ う か.
薙 訳 とも 驪 ・ ・ば規
定 蘇 ない が・
蛎
の 概盥
裁
れ ばSk
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栄
、醜
・・1
聽腑
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郭
明.
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・・@ M
・h
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・・dha
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r・ja
−
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・・1
は
,
耨 大香象
光s・・
M
。ha
−
、・fidha
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・・i・
・i
・bh
琶・a と ・aj
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・・i
・’
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い て一
致じ藷
大 阿 迦 陀 香
’
癌
Mah
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と。dh
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・
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・な る・
鯵
大 香 湘 応鍋
と考えられ よ う が
,
いず
磊
ジ
ナ訳 r・は ・aj
・・
が訳
諌
てL
・
なL“
Sk
・・
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と・
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・・
唏 鳳 され・
騨使
樋
語・あ・ か ら・
賄
・撫 か … 鰓纐
.
:
・
.
別婦
か・
或いは臘 雕轡
轍 かっ た か と思わ れる
.
9)Sk
,.
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、V
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。 ・。.
kh
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。.
m ・la
−
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・i
・gh・ ・a (・・…ll
・・gh
・}蘇雛
一
切 垢 がV
・・pag・ta−
・a「vaJm ”la
と な るか ら7Khi1 。
.
m 。1
。 を一
切 垢と 訳 し,
・・a ・igh
・・a (・r ° ・・a・i
・E
・)は省 略 し膨 と なる・
翻 ミも灘 霧 騰
飜
謙
撃
驚
畆慧
欝
繍
識
畿
評
島
と訳さ れ るが
,
’
・ t 訳・C−i
よ概 佛 名・よ無 い.
』
東
・N6 ・27
;63
涼・
荻
原 訳 註 (21−
) 〔前述 〕よ り・R
。、。 。.
j
。h
。 どすれば謡
の {魑
よ り判 断して掴
蹴 がNfitil
せ ねば 妨 な い・
鰍 で 1塘
騨
↓曽
長濃
鑛
齪
その 雌 か 硯 て相 応しそ.
うだ が淙
訳 と 同離一
j
・h
・ の 訳 語:c 当 脚 ∵旗
シナ 訳の訳
諦
・正 しい とす ればj
・ha
1
・
/1J
・・1
・・
(・ ・)・ ・J
…i
・ で撫 ・り た か と 馴 ・れ る・ Sk
噂C
。nd .a.
,、,ya−
jihm
・.
k
。 ,。p
。 は、龍
映 蔽 朗光激
舗
日胱 の光 (・・abha )嘸 い 形である・
宋過朋 光 劇
ih
皿 ・k
・ ・a4 … さ ま燃 る程”と 云 う意味を訳老の 意 図力・ら
“
蠍 る 程”
とし た の で
あろ う
.
け 訳はいず
れ も光の 訳 語・・あり,
・・29
・…CA
・dra
・
… y・・
jihm
’ka
・a−P
「abha ’1・
’の 語がある事よ り考 えれ ば
,
現 存梵
本は.
° P・abha の語を省 略 した ので め ろV ・
Sk
。U
,、。p、a.
v。i
弓・,ya−
…bh
・・a 嬉 照 曜騨 と一
致 する・
.
惣 最 上 瞬 光・醜 齢 上醐光は
Utt
。p
・。 をU
・t・tna
と訳し てい る.
原本・・い ず抵 あ ・k
か ・・町朝 で あるが 漕 訳 既 の 諏訳 さなか っ たの で あろ う
.
・k
・.
C
・…ldh・…
−b
・ddhi・
・athk … mi ・a−
abh ・・d
・・t・ 蛛響
開心 行無 量 壽 經 過 去佛 名につい て
能 な佛 名は無 く
,
唐 心覺 花が その 位置
か ら判 断 し て考
え ら れ る だ げで ある.
Skt
.
Pu
§pavati−
vana−
rEja
−
sathkusumita−
abhij riaは,
宋 大 華林
通王b
:Maha −pu
$
patvati−
vana−
abhijia−
raja とな るか ら相 応 しよう. 唐 花
瓔珞色 王 開 敷 神 通 もPuSPa ……−
var4a−
raja・
sariikusumita・
abhijfia と相 応 する,
魏 華 色王
Pu
$pa・
varPa−
raja はSkt
.
の前 半のみの訳 語である
.
原 本の 原 語 がそ うであっ た か どうか は不明てある
.
ま た,
唐 魏 訳の 色の原 語が var4a か現存梵
本の vana かも
同 様で ある.
Skt
.
PuSPfikara
は シ ナ訳 諸 本に相 応 佛 名 が無
い.
Skt
.
Udaka
−
candra は ,唐 魏
漢
水 月 光に相 応praka
し よ う
.
宋 訳は に一
月 光 eka−
candra−
bhanu
とあ り,
eka が無 け れ ばSkt
.
or
の訳 語に 近い
が
,
その位 置か ら考
え てSkt ・
に相 当せね ば な らない か ら,
Udaka
を eka と誤っ たの で あろ う.
唐 魏 漢 訳に水 月 光とあるの だ か ら
,
原 本に は光
の訳 語に 相 当 する語(
prabha
?)があ り,
宋訳の みUdaka
を一
〔eka 〕と訳し た とすべ きであ ろ う,
Skt.
Avidya
−
andhakara−
vidhvathsanakara は宋 唐
訳に一
致し, 魏
漢が水 月光の 後で
あり
,
や x 相 応し よ う. Skt ・
Loka −indra
はSkt
・
と 同佛名 であり
,
シ ナ訳に は無い.
Skt
Loka ・
indra
はSkt.
と 同佛 名であ り,唐
世 主が相 応 する が,
最 后の佛で あ るか らSkt
.
と は
位 置 的に相 当し ない
. 従
っ て, シ ナ 訳 諸 本 に は 相 応 佛 名は見 当ら ない. Skt .
Mukta −
cchatra−
pravada−
sadrga とすれ ば,
宋唐
眞 珠珊瑚
蓋Mukta −
pravada−
cchatra に相 応 し よ う.
魏 漢 訳に は見
ら れ ない・
Skt
・
Ti
$ya は唐
底 沙と完 全に一
致 するが,他 訳に は全 く見 られない 点を考えると後 に附 加 さ れたの で あろ う.
Skt
・
Dharma
−
mati−
vinaIhdita−
raja は唐
法慧
吼Dharma
・
mati−
vinaditaが
一
番 近い.
魏法 慧
,漢
法 意 もDharma −
mati で ある がSkt .
Dharmamati
と一
致 する か ら,
Skt
.
とは思 えない.
宋 訳には相 応佛
名は 無い が,
次に 続 くが
Skt.
に
一
致す る点が ら考え る と 三乗 法 自在王 に相 当し よ う
.
自在王 を一
vinathdita・
raja か らの 訳 と見れ ば,
は訳出者の 意 図か らの 訳語で あろ う
.
Skt .
Sirhha−
sagara−
kata
−
vinathdita−
raja は 宋師 子海峯 自在 王 と
一
致 する,唐 有
師 子 吼 鵝 鷹聲,漢 師 子 威 象王歩と位 置 的に 相
応
する と思 わ れる佛 名が 示 さ れ るが曖昧
である.Skt.
S2gara−
meru
−
candra は シ ナ訳 諸 本に は見 られず,
Skt
.
と似た形で続 く点か ら
考
え れ ば,・
vinanhdita・
raja が略さ れ たか , 元 来
.
無か っ た佛 名と思わ れ る.
Skt
.
Brahma
・
svaran 衰da−
abhinamdita は宋梵 音 聲 自在王 が相 応 し よ う
.
王 の語は余計
だが,
此 れは訳 出 者 がと続
き
vinarhditaraja を自在 王と訳 し
,
次に一
abhinathdita を続けて 自在王 と 訳し たの であろ う.
唐 梵 音龍 吼Brahma −
svara.
naga・
abhinadita と な るか ら nada を naga と し たの で あろ う.
以 上の 如 く,
H
現 存梵
本 と相 応 する佛 名,国
逆に シ ナ 訳 相 互の関 連よ り推 定 し た梵 名.
に つ L・
て 検 討し たの であるが.
以上の 操 作に よっ て次の様な結 論と課 題が提 示されよ う.
第
一
に指摘
さ れる点は,
宋 訳三十七佛は梵
本八十 佛 中の第匹1
十二佛
迄に一
つ の 逆も無 く,
全 く 同 じ順 序で ほ ぼ完 全に一
致 する事
である.
両 経の相 違 を指 摘 す れ ば,
Skt
.
Vimala ・
pral
)ha
e
/k 宋 訳に は見 られない が,
唐 魏 漢訳の い ずれに も無 く,
宋無 垢 面 無 著 龍 主
,唐 離
垢 面 不染 汗龍
天,
魏離
垢無
著
@ 龍 天 漢 無 塵 垢無沽 汗 如 龍 無 所 不 伏
と その 前 后の
佛
名か ら考えれ ぼ シ ナ訳 諸 本の原 本に ぽSkt
.
の
佛
名は 欠けて お り,
后に附 加さ れた と考え るの が 妥当であろ う.
金藏は唐 魏 漢 訳に もあり
.
原 本はSuvarpa ・
garbha
であり,Skt .
はそ れ を・
prabha
と し たのであろ う
.
不動地は シ ナ 訳諸本に はすべ て記さ れ,梵 本に は見 られ ない か ら梵 本の 省略 と思え る.
Skt
・
Brahma −
gho $a は逆に シ ナ訳に は欠けてい る.
Skt
.
も
Skt.
aS
Tisya
が唐底
.
沙 と一
一
致
す るだけで.
他は欠け て い る.
唐 訳につ い て云 えば, 宋 訳と 同様に 梵 本 記 述 佛 名に沿っ て 大体同 じ順 序で並べ ら れ,
第四 十二佛 迄に 収 ま るが,
宋 訳 程の 密 接 な関 連は無い.
従 っ て,
宋 訳と の関 連 性 の 外に魏 訳との関 連 性に於い て把握 さ れ る佛
名 も あり,
月 光 日光,
法慧 吼 有 師:J
: 吼鵝 鷹85
86
柴 田 泰 聲 梵 音龍
吼 世 主.
等は魏
月明 @ 日光,
法慧
鸞 音 師 予音 龍 音 處 世等 がそ う で あ る.
魏 訳 に つ い て は,
何 らか の 意 味で現 存 梵本
と関連を持
つ 佛名 を含めて も二 十三佛 前後
とな り.
特に第 四一
卜佛以降
は梵
本と の相 応よ りは唐
訳 との 比較に於
い て考 え 得る佛 名が多い.
.
「
此の 点は,
全体 的に 見て現 存 梵 本との関 運 性に於い て 原 語 を 推 定 出 来る宋 魏 訳とは異なっ た性 格を持っ てい る と云えよ う.
漢訳 三十六佛は,
魏 訳よ り更に少 な.
く十万
佛 前後
で ある か ら,覗
存 梵 本か ら推 定 する方 法は 誤 りであろ う,
呉 訳三ミ十三佛
はすべ て音訳であ
り,
その原 語 を 推 定 する事は ド他訳 と異なっ た方 法を と らねばな らない・
音 訳醐
究 疎 だ定為
・で帥
吟
日・
そ れ を容昂
噸 定 する事は 出 来ない が・後
日の 研 究謬
題と し℃
研 鑚 する所
存
で ある.
第二 に指 摘さ れ る点
昧
,現
存梵
本八十佛
とシ ナ 訳諸 本の関
係に ?い て である.
此の点に関しては,
最
も近い 宋訳 との 関 係に なるが,1.
梵
本 八十
佛ぱ, 本来
,
前
半 部の佛
名の み が示 さ れて お り,後
に 後 半 部が前 半 部を受 けつ いで増
補し た形
態で あb
・
従
つ{
零
訳
は そ れ 以前ρ
段 階に あっ た原 本を.
訳 出し た形 態,2,
梵
本八十 佛 中の第
四 十ま
佛潭
に宋
訳三十七
佛は収まp
:
それ
以降ρ〜
佛 名は全 く 無 く,
一・
佛
か ら二佛へ と分 離さ れ た形 も見ら
れ ない 点か ら,
宋
訳は梵本 の後
半 部を省 略 した
形態・ と 云 う二 つ の過 程が叛
励
る.
その いず揮
あψ
ぼ
溌
醐 名
繭
佛 名が四 組 効詞
一燻
の幽
傾
向を考
乏演
に 宋 縫 体の形態
12) 拷 え.
る と梵
本 を綿
し た形 態と思わ れ るが
騨
郷
来 ない.
第三 に 指 摘される点は
,
シ ナ訳 棍互
の関 連 性につ い て である.
諸 本訳
語の原 語を現弁
梵
本を依り 所と して推 定し た場
合に は1
宋 唐 訳ぱ梵
本第
四十二佛 迄に
相応
し
て取
ま り,魏
漢訳依
その黎
が 少な い か ら髄
本・
矩 訳・
.
群
訳の グ・レ蝋 ・癲
さ妬
更
曙
訳ew
訳・
・ 」1一
[iG
:
i
訳痴
・概 す琳
名 も見 ら れ る.
従 っ て,此
の 点か らシ ナ駅
諸本
が 同一
系統
め原 本か ら訳 出さ れ た と 云戸
前畢
を認め るな らばtt そ の成立過 程に漢 訳一
》
魏
訳嘉唐
訳→ 宋 訳と 云 う推
移が考
え ら れる.
最
後
に無 量 壽緯
の成 立 過程に つ い て附
言する.
無量壽 經 諸琴
本の成 立過
程r
つ い て は,
特 に 浄 土 三繼 の一
っ芝
し・ 鞍 視さ れ勅
魏訳
細
壽緻 中扉
働細
1
郷
誌
肛 ・紘
單に
“
」咼去
佛 名に つ い で の み.
を耽 上 げてそ攪
云タ
す砂
類
りであ
々
然し な が ら・
そ呶
立 過 程を 論 ず為
全体
的見 解の…
部 分と し て.
此 の “過
去
佛名
”
を検 討 した限 りに於
い て も宋 訳は 異 系統
ど 主 張せ る学 説と皈
対の立 概 示す一 っの
根拠 と泌
で あし
漢 訳 ;魏訳→ 唐 訳→ 宋 訳 と云 戴 立 過 程を予 想嶋
る一
つの麟
に 冨・ り得よ う,
こ こて は・
「
諸異本 全卿
患 以相1
勘
検 討・
.
畔
は 未だ訳 出都 異 説があ
る幽
魏 訳め予想 さ れる
黜
者螺
語断
らの垂矧物
研究 課 題の一
段 階 と し て“
過去佛 名” を取i
)上 げ 検 討 し た次第である.
.、
〔言主〕 1) 本 表は以下に述べ る検 討の結 果を総合
して{乍うたil
c6 であ
り , 順序が前後するが,
便宜 上,
先に図 示 する.
容励 こ相応可能な佛名は その まN
,
を記しttt全体の記列願序・
ジナ訳 諸 本か ら推定し た佛名 はカ ッ コ で示し た.
尚,
梵名で
i
註 」に より二通 りに考えられて い るものはそれ を記した・
2) ,d
.
・by・EEdg
…P
・ 1・B
・ddhi
・・Hyb
・i
・1.
・$a・ ・kτ1
・α・mm ・rg
・dpi ・・i,
・ma・y (・・1・
II』 i・ti・ ・岬
P・
265!
こは・
M 。 i.
19k.
13 庄;SP 22,
3;國
皀7,
4;LV15.
4;172.
191185.
.
15;2S3
.
!qS
.
.
415・
19、
;ト
IY i・
1,13;2, 1,
;・3・
・3; 57.齢
Ln 、、70.
3、227.
6、iii 239ゴ
旺.
、ゴ
4・.
・3・2’
42.
『
・9・24軍
2・・244・
・3
・247・
3・’
2’
−
18・
,
’
3i1)1
・
{vy 95:Di。y.246
.
5・ff、G
。 ・・4
.
・3、22a2
、 V・」2α ・8・S
・kh
5.6
(庶
76… ;’
K
・・融 ・・2・
・51 ・15・
9・A
・P 48・
10
.
”
の資料が挙 げ られ,
望 月佛 教 大 辞 典 4p.
3696・
.
II〜
p.
3697・
II には.
“
増一
阿含 経 第十 三 ♂四分 律 第三十一 ・
大 法 鼓經 巻上……
” を挙 げ られて い る.
.
、
.
3) 田 中駄 郎 禰 「支那 文翫 嫣 の灘 典 」 〔文求 堂.
昭21年 3版〕 「辭 源IL
下
」 〔商務 印 習館
上甑
蝉 民国45年〕1・依る
.
’
また,翻
紹
矢囃
棘
集 ・.
8
・8〕
観 るピ’
難 (・a) 多(・・)波⊆
P
・冫
『
カ〜一
致す
る・
4) 。d
.
by M.
M
。fii
… Willi・m ・;S
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1899・
・P・
127 〔Skt・
−
E・g・
Di・・
〕5) 荻原雲來署
梵 漢 覇 譯 佛 教 辭典 〔Mvy
.
〕21,
371 とも』
’
‘
Prabhakaro nama samtidhifl 發 光三曄地”
と あ る.
6
).
南 條訳・
荻 原 訳は勝光 と訳し, Mvy.
128.
8 て は」
」
無 量 壽經過 去 佛 名にっ いて
87
7
)Skt.
−Eng ,
Die.
p.
1007.
8) Mvy
.
23,
60
;“Gandhahasti
大香象(香 象 )”
と あ り.
9
) 京,
も此の個 所が変っ て い る.
10) Hyb
.
Skt.
Dic.
(by
Edgertion)p,
450.
11
)Hyb ,
Skt.
Dic,
p.
224.
12) 無量 壽莊嚴經本 願 文に つ いて (拙論 )〔印 度学佛 教 学 研 究 第11巻第 1 号 p