Title
路盤の安定処理工法に関する基礎的研究(1) -ソイルセメ
ント工法-Author(s)
上原, 方成
Citation
琉球大学理工学部紀要. 工学篇 = Bulletin of Science &
Engineering Division, University of the Ryukyus.
Engineering(1): 25-39
Issue Date
1968-05
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12000/23749
25
路盤 の安定処理工法 に関す る基礎的研究 (
1)
ソ イ ル セ メ ン ト工 法
-上
原
方 成 *ExperimentalStudiesonSoil-BaseStabilization (I)
-Soil-Cement
-HoseiUEHARA
SynopsIS
A seriesofthestudie3 0n soil-base stabilizationmethodswasbegun.Present paperdescribestheexperimentalstudyonthesoils of Okinawa lslandforthe developmentofthemethodofsoilstabilizationbyPortlandCement
Thesoilofthesuburbof lshikawacitywascJIelectedasarepresentativeafter physicaltestsonmanycoils Laboratory tests were performed on the cement treatedsoilsconcernlngthe compressive strength and C.B.R. From the test results the relationships between those valuesand cement contents,the rel lationshipofthosetwovaluesandotherfactswereexamined.
ThestudyshowsagoodproSPeCt30fthesoil・cement constructiononOkinawa lsland
I
まえが き
吾 々が道路 を建設す る際には、常 に、地盤 が良好であるとは限 らないので、 これ を改良す ることを考えなければならない。一方、近年、急激 に増加 した 自動車交通量お よび大型化 し た重車輪 によって、既設道路 が破壊 され る傾向にある。 これ ら破壊 された道路 の補修 にあた って、現路床、路盤 の不良、不適格性が しば しば指摘 されている。また、破壊にいた らない まで も、将来 の交通事情 に対処 して、その路床 、路盤 の再検討 を必要 とす る道路 は多いか と 思 う。 このようなことか ら、路盤お よび基層材料である土 に、特定の添加材 を加 えて混合 し、必 要 な耐水性 と抵抗性 (支持力) な どを与 えて安定 させ る、いわゆる、安定処理工法が研究開 発 され、発展 してきた。広義の安定処理工法 には、深 い層の処理 もふ くまれ、その工法 も数*
理工学部土木工学科26 上原 :路盤の安定処理工法に関する基礎的研究 (I)
多 あ るが、 ここでは 、浅 い層 の、いわ ゆる、狭義 の安定処理 工法 につ いて考 え る。 本 研 究 は、沖縄 の土質事情 を考慮 して、路盤 や基 層 の安定処理 法 に関す る一連 の基礎 的研 究 を行 な お うとす るもので あ る。 まず は じめに
、 Ce
me
n
t
・
t
r
e
a
t
e
ds
o
i
l
s
す なわ ち、 ソイ ル セ メ ン ト工法
(
Co
mp
a
c
t
e
ds
o
i
lc
e
me
n
t
を指 す) について と りあげ、 その沖縄 の土 - の 適 用 性(
L∝a
l
i
t
yCh
ar
a
c
t
e
r
i
s
t
i
c
s
)
を検討 してみ たいo今 回 の報 告 は、 沖縄本 島中南部 の土 につ いて調査 し、その中か ら、代 表的 な土 を一種 (以後試料 土 と称す る) え らび、その土 につ い ての基礎 実験 を行 な った結果 に検討 を加 えた もので あ る。Ⅰ
予 備 調 査
l 各種土試料 の採取 今 回 の試料採取 は、本 島 中南部 にて行 ない,代 表的 で しか も量的 に広 く分布 した土 壌 をめ あて とし、原則 的 に、原 野地域 をえ らんだ。採取方法 は、シ ョベル で、地表面下30-60糎 の 深 さにお いて、約1.5Kgずつ採取 して、 ビニール袋 につ めて もちかえ った。 これ ら採取地 は 試 料番号 を付 して、図- 1に示 す.琉球大学理工学部紀要 (工学篇) 27
2
試 壌試験は土質工学全発行 の 「土質試験法」 の諸規定 にもとづいて行 なった。粒度、比重 、液 性限界、塑性限界 の各試験お よび土 の分類 の結果 は表
- 1
の とお りであ る。Tab]e】.PropertiesofSoi】Sam p】es※
):i 安定処理に使用した試料については別に示す。
Ⅱ
試 験 基 準 、 項 目お よ び 方 法 予備調査 の結果、現在 、明 らかにな っているソイル セメン ト適用土の判定基準 と、運搬 お よび量的 な面か ら、更 には、分類上 、粘土 とローム系 の中間的存在の ものであ るこ と を 考 慮に入れて、沖縄本島中部石川市 のはずれ にある土 (石川 ビーチの埋立 てに使用 さ れ て い る) を試料土 として選定 した。 なお、試料土 は、一時期 に大量 に実験室-搬入 し、空気乾燥 させた。 I 試 験 基 準 ソイルセメン トの試験 については、 アメ リカ(
AS
TM、AAS
HO、PCA
等)、 イギ リス28 上原 :路盤の安定処理工法に関する基礎的研究 (り (BS)お よび ドイツ (DIN)な どでは、試験方法が規格化 されているが、わが国では、試験 方法が確立 されていないよ うである。 しかし、土質工学全発行の土質試験法第は章 に 「締固 (1) めて作 る安定処理土の一軸圧縮試験方法」-JIS原案- があるので、 これに準拠 して試験 を 行 ない、貫入試験 (CBR試験) もあわせて行 なった。
2
試験項 目 試料土,セ メン ト添加土 (以後 この混合物 をソイルセメン トと称する)、粗骨材混入 ソイ ルセメン トお よび粗骨材 について、次のよ うな試験 を実施 した。 (1) 試 料 土 a)基本的性質に関す る試験 比 重 試 験 含 水 量 試 験 粒 度 試 験 液性限界試験 塑性限界試験 収縮常数試験J
I
S A
1202 JIS A 1203 JIS A1204 JIS A 1205 JIS A 1206 JIS A1209 b)締固め試験お よび強 さ試験 突 固 め 試 験J
I
S A
1210、A
1211 CB R試 験 JIS A 1211 (2) 処理土 (試料土+セメン トお よび試料土+セメン ト+粗骨材) 突 固 め 試 験 JIS A1210お よび 「土質試験法」第12章 一軸圧縮試験 「土質試験法」第12章 CB R試 験 JIS A 1211 (3) 粗骨材お よびセメン ト 粗骨材 については土木学会基準 に準拠 して、その粒度、比重、吸水量等の試験 を行 な った。 なお、粗骨材 としては、沖縄本島砕石の うち、原石 の分類上最 も代表的なもの 二種 (以後砕石A、砕石Bと称す る) を採用 したが、 試験結果 を表- 3中に示 してあ るoセメン トについては、特別 に試験 を行 なわず、′ト野 田普通 ポ/レトラン ドセメン ト 市販品 を使用 した。3
試験方法 今回の試験では、セメン ト添加量 を原則的に、試料土の乾燥重量に対 して、重量 百 分 率 で、 2、4、 6、 8、10、12、14、16%とし、また、砕石 と試料土の混合割合 は、共 に乾燥 重量で40% :60%とした (この ことについては後 に述べる)0 (1) 突固め試験 a)試料土お よび ソイルセメン ト 試料土は含水比が1-2%になるまで気乾 した ものを使用 し、セメン トを混入する場 合は、 これに所定の割合で添加 し、よ く混合 して、規定 にしたがって突固め試験 を行琉球大学理工学部紀要 (工学篇) 29 なった。同一試料の くり返 し使用はさけた。突固めには、米国Soi1Test社製 Mech・ anicalCompactor(CN-424) を使用 した。 なお、本機 の規格は、標準突固め試験 に はランマー重量2.51bs.、落下高12吋、 CBR試験 にはランマー重量 10bls.、落下高18 吋 となってお り、写真
1
に示 してある。 b)砕 石 混 入 ソイル セ メ ン ト 砕 石 混 合 割 合 は 「ア ス フ ァル ト舗 装 要 綱 」 の ソイ ル セ メ ン (2) トにおける標準粒度 に近づけるた め、 Rothfuchsの 方 法 (3) お よ び Driscollの方法で粒度調整 し た 結 果 とH.氏.B. (High wayResearchBoard)捷案 の経済的 に安定処理で きる土の粒度範囲 (義-2
参照) をかん案 して決定 したも ので表- 3にこれ を示 してある。 Rothfuchsの方法等 によ ると砕石Aの場合が60%、 砕石Bの場合が58となって、 採 用配合比 とは逆の割合 となってい る。Table2.ProposedLimitationsfcrSoilCement,byHRB
粒 度 分 布 l コンシステンシー 最大粒経 75m 4.76mmフルイ通過量 >50% 0.42mmフルイ通過量 >15% 0.074mmフルイ通過量 <50% I LiquidLimit <40% PJasticityhdex <18% Picture1 MecrLanical Compactor
30 上原 :路盤の安定処理工法に関する基礎的研究 (I)
Table3.PropertiesOfAggregatesands°i)AggregateMixtures
粒 度 ( フ ル イ 通 過 量 % ) 藍 ⋮ 1 。 -≡ 砕 石 混 合 土 粒 度 (%)
ア
ス ファル ト舗装要絹頗芸
艶 1-I㌃ 「 妄- #;
1∝
)
60 ∼ 1∞
40 ・) 88 30′
}
76 20-
60 10,
ー
36 3.
∼
15 10
0
80 64 53 40 23 9 注 砕石A 沖縄本島北部本部半島産古生代結晶質石灰岩 砕石B 沖縄本 島南部玉城村産第四紀 サンゴ石灰岩 つ一 6 0 0 6 9 8 ︻-J 6 5 5 4 この砕石混入 ソイル セ メン トの突 固 め試験 については、その均等 な含水 比お よび乾燥 密度 の測定 は非常 に困難 で あ り、現 にバ ラツキが多 か った。 したが って、 ここでは、 (4) 値宜 的 に、Walker-HoltZ:の理 論 を適 用 し、 セ メン ト+試料土 の突固 め試 験 の結果 か ら算定 した最 大乾燥密度 お よび最適含水 比 を採用 す るこ とに した。粗骨材 混入率 を40 (4) % とすれ ば、 この方 法 を適用 して もよい と言 われてお り、念 のた めに砕石混入 ソイル セ メン トの突固 め試験 を試 み、土 +セ メン ト部 分 のみ の含水 比 をチェ ックレ、 また、 測定 され た湿潤密度 と、注水 量 (倉水 比) か ら逆算 した混潤密度 を比較 した結果 な ど か らも、適用 して よい と判断 された。 (2) 一軸圧 縮試験 供試体作製 は前記 「土質試験 法」第12章作製 方 法 Ⅰに準拠 した。 その際 の注水畳 は、試 料土 +セ メン トにつ いては、(1)-a) によって得た最適含水 比になるよ う、蒸発量 な ど を考慮 して決 めた。砕石 混入 の場合 は(1)- a) の最適含水 比か ら砕石混合物全体 の最適 含水 比 を算定 し、 これ に砕石 の攻水量 (骨材試 験 の吸水量 の約 1/2を採用) と蒸 発量 を考 慮 して、注水量 を決定 した。 なお 、蒸 発量 はその 日の温度 、湿度 をみて判定 した。注水 量 は、実際 には、わずかの ちがいは無視 して、た とえば、表-6
の よ うに、セ メン ト量 2- 6%まで と8-10%まで の2段 階 にわ けて計量 し、注水 した。次 に、含 水比お よび (4) 乾燥密度 の算 定式 をあげてお く。 W - w l (1-p)+ W2Pγ
d
= 」 ユニ吐 - + γdl(
1+W
2
G
s
2
)
p Gs2γ
W
琉球大学理工学部紀要 (工学篇) ここに、 wl-試料土+セメン トの
0.
M.
C
w2 -砕石の含水量G
.・2-砕石の比重 γdl-試料土 +セメン トのγdmax. p -砕石混合割合γ
W -水の単体重量 圧縮試験は、供試体作製直後 にパ ラフィンで包み、 6日湿気 箱で養生 した後、パ ラフィンをはがして (前後の重量測定結 定はほ とん ど変化 がなか った)、24時間水浸 して行 なった。 ただし、セメン ト量2%
のものについては、供試体 の状鰻 に よって非水浸7日養生 した ものもある。圧縮試験機 は 米 国 SoilTest社製電動式一軸圧縮試験 機 (Cap.10.0001bs.) で、写真2に示 してある。(3) C.B.R試験
供試体作製は、JISA1211にしたがい、一軸圧縮試験 の場 合 と同様にして注水量 (義- 6参照)を決 め、Mechanical Compactorで突き固めてつ くった。各 々について吸水膨蘇 試験 と貫入試験 を実施 した。吸水膨張が止 ま りしだい貫入 試験 を行 なったが、その時の押 え荷重は 5Kgとした。貫入 試験には、米国SoilTest社製Versa-Testerに貫入 ピス ト
ンを取 りつけて使用 したので写実- 3に これ を示す。 31 Picture2Unconfined Com:)roS二omTest Pich1re3 CB】王Test Ⅳ 試 験 結 果 1 試料土の性質 粒度、比重および コンシステンシー試験の結果 を表
-4
に示 し、粒経加積曲線 を図-2
に示 してある。32 上原 :路盤の安定処理工法に関する基礎的研究 (I)
Tab]e4. Properties0fミbilSamp一eUsedforCementStabi]iCation
% 称 虫 桓 鋼 叫 073▲6985200000000 ,iq 全試料 2 m 以下 ■一 100 05 0.1 0.2 0.5 1.0 2.0 5.0 10.0 20.0 50 (mm) 粒 往 Fig.2GrainSiSeDistribution
2
試料土お よび ソイルセメン トの締固め試験結果 一軸圧縮試験お よびCBR
試験のための突固め試験結果 を表-5
に示 す。Table5.CompactionTestResu一ts
一 軸 圧 縮 試 験 用 最*(言渡 芳 度 t 最 適 Fyo㌢ 比 1.720 1.725 1.730 1.740 1.747 18.5 18.3 18.0 17.7 17.5 i.760 1 17.2 C B R 試 験 用 画 T i 面 比
琉球大学理工学部紀要 (工学篇) Tab一e6EstimatedOptimum Moisture 3 一軸圧縮試験結果 ContentandMax.DryDensity forCBRTest
T
i
晋
l
詣
L
警
碧
禁
篭
乾
定
燥
さ
れ
密
度
た
最
土
l
ン
l
水
量
(
o
/
a
)
さ
(
g
/
c
m
B
)
メント砕石A混入
ソイルセ
メン
ト砕石
B 混 入 ソ イル セ -互 1 Wa】ker-HoJtzの理論適用によって 算 定した。
33 試料 土 +セ メ ン ト、試 料土 +セ メ ン ト+ 砕石A
お よびB
につ いて、各 セ メン ト量 ご とに供試体 を3個ずつ作 って得た結果の平 均値 を表- 7に示 す。Table7.UnconfinedComperssionTestResulJs.
34 上原 :路盤の安定処理工法に関する基礎的研究 (I)
4 CBR
試験結果各セメン ト量について、軟水膨張および貫入試験結果の平均値 を表- 8に 示 す。た だ し、修正
CBR
は表-5
中の最大乾燥密度 または表-6
中の算定 された最大乾燥 密 度 の95%に相 当す る値 を採用 した。
Table8.CBR TesJL.Resll】ts
備考 水浸 日数2- 3日
γtl供試体作製時湿潤密度
γd
供試体作製時乾燥密度琉球大学理工学部紀要 (工学篇) 35
Ⅴ
試験結果 の検討1
セ メン ト量 と最大乾燥密度 、最適含水 比 の関係 図- 3お よび4は、セ メン ト量 と最大乾燥密度 、最適含水比 の関係 を示 した もので あ る。締 固 め効果 は、従来知 られ てい るよ うに、セ メン ト量 が増加 すれ ば、最大乾燥密度 5 4 3つ4
7 ・ nJ 7 7 1 1 1 1 B .大 蛇 燥 密 度 ∧ 1 軸 用 ∨ II
I
I
1
…●..ll.C.・.-.一-軸一・.B....●lJ=R.E縮試験について魂験はついてt l 2 4 6 8 10 12 14 16 最 大乾燥
密度
(
c BR用
) 89 8887
8585
1 11
11
セメン ト量 (%)Fig.3Re】ationshipbetweenMaximLlm DryDensityandCementContent
つ ︼ 0 8 8 1 1 8 6 4 2 17 17 17 17 最 適 含 水 比 ∧ 山 紬 は .舶 用 ∨ ( % ) Ll l 片---一●.-.
-●
式 CBR-_F.軸「試験についてについてlT1品試験 I I 0 2 4 6 8 10 12 14 16 浸 透 含 水 比 <G
碑
R
用 ∨ (% ) 2 ∩) 8 ごU 4 2 4 4 つJ 3 3 3 1 1 1 1 1 1 セメン ト量 (%)36 上原 :路盤の安定処理工法に関する基礎的研究 (I) は増加 し、最適含水比は減少す る傾向にある。 ただ し、セ メン トの同量増加 に対す る最 大乾燥密度 の増加 の度合 と最適含水比の減少 の度合 を くらべ ると、後者 が大 きい。 た と えば、セ メン ト量2%か ら10%と5倍増 に対 して、標準突 き固め試験では最大乾燥密度 の増 が2%、最適含水比の減 が約6%であ り、 CBR試験では最大乾燥密度 の増 が約0.6 %、最適含水比の減 は約
5%
となってい る。 また、標準突固め試験 の場合は、最大乾燥 密度、最適含水比 ともに、ほぼ直線的 に増加 または減少 してい るが、CBR試験では、明 確 な直線関係 はみ られ ない。 2 セメン ト量 と-軸圧縮強度 の関係 セ メン ト量 と-軸圧縮強度 の関係 を図- 5に示 してあ る。 セメン ト量 が増加 すれば ソイ ル セメン トお よび砕石混入 ソイル セメン トの強度 が増加 してお り、 これ もすでに知 られ CO6
4 2 0 CO 6 4 1▲l
1
1 1七月
U 3 ' ‰ ) 音24 qu kgT 弓\禦2t
l 20 - 1ユ1110642886 試料土十 セ メ ン トJ
非水授
I J試料LG,ノン 卜JrLl++や二L.. 非水声 'mもL七 メ ンノトl;-試料十1+_P.I-_ ccmentcontent(9.I,) CementContent(tI。) CementContかnt(%)Fig.5RelationsナipbetweenUnconfinedCcmpressiveStrengtt.-andCementContent
てい るとお りであるO ソイル セメン トとこれ に砕石 を混入 した場合の強 さ増の度合 は、 セ メン ト量 が少 ない うちはあま りちがいが ないが、セ メン ト量 が増 えるにつれてそのひ らきは大 き くなってい る。 セ メン ト畳 が2%の砕石混入 ソイルセ メン トの強 さが低 いの は、砕石 と土 の密着 がセ メン ト量 がわずかな場合 は堅 くないためで、む しろ接触面か ら 破 壊 をひ きお こす のではないか と思 われ る。 セメン ト畳 が
4%
以上では砕石混入 ソイル セ メン トの方 が よ り直線的 な関係 を示 してい る。 3 セ メン ト量 とCBRの関係 セ メン ト量 が増 えればCBRも増加す ることはすでにわか ってい るが、図- 6も同様 な候球球大学理工学部紀要 (工学篇) 37 C
・
B ・ 択 ・ ( % ) )0 I) 〕05
0
I
】 I CB3(∼)2R400〔0
C0
ノl
1
t拭料」.. セ メ ' ト≡.拭料+.1.. セ ノ ン ト;試料 .E.. 十 セ メ ン トl l 10C〉 .砕イ+i/升 .砕+甲 02cc4meGntnt三S.E2ntl4(o:,.) 0 2ceヱent8ontc8nt(,tO) 0 2 ce4ment6cOn8bnt.10Fig.6 Re】ationsbipI)et∇eenCBR andCementContent
向 を示 してい る。一軸圧縮試験 の結果 で臥 砕石混入 ソイルセメン トの方 がやや直線的 な関係 を示 しているけれ ども、CBR試験 では、 ンイルセ メン トにお けるセ メン ト 量 と cI∋Rの関係 の方がほぼ直線的であ る。試料土 +セ メン トに砕石 が混入 され る と、突 固め 作業中いかに注意 して も、その詰 ま り具合 が一定 とはな らず、貫入抵抗 もおのず と変動 がある。たまたま貫入表面 に砕石 がか な り詰 まっている と、初期 の荷重値 は大 き くでて くる。一方、-軸圧縮供試体では、セ メン ト量 が増 えるにつれて、砕石混入 に よ りコン ク リ- ト的 な性質 を示 し、 コンス タン トな関係 がセ メン ト量 と強 さの間 に生ず るもの と 思 われ る。 4 -軸圧縮強度 とCBRの関係 一軸圧縮強度 とCBRの関係 を図- 7に示す。 この図か らも、 これ まで明 らかになってい 如 拙 ∞ C ・
B
・ R ( % ) % 2430C
0O
008
1
0%
432∞α)0
0
1
10%6
4
6
6
8
2
l
試料 土+ セ メ ン ト試
料
十車4
セ メ ン ト試 料 ]二十 2 セメ ン ト 10(、 砕石+
A 1∝
) 砕石+
B qu(kg/与,′i) qu (kg/C.;f) qu(kg/C'd)38 上原 :路盤の安定処理工法に関する基礎的研究 (I) るよ うに、両者 の関係 がほぼ直線的 な ものであることが うかがわれ る。一軸圧 縮 強 度 が、10Kg/Cナげの ときはCBRは50-170%、、20Kg/cmJの ときには120-250%くらいの ソイル セメン トが多い と言われ、本 ソイル セメン ト試験結果 も、それ にあてはまるよ う であ る。 ただ、砕石混入 ソイル セメン トについては、一軸圧縮強度 に対 して、かな り大 きなCBR値 を発揮 してい る。 5 一 軸圧縮試験供試体 の教水量 とセ メン ト量 の関係 この関係は図- 8 に示 し
てあ
る。 セ メ ント量 が増加 す る と、吸水量(
24時間水浸)は比 較 的急激 に減少 してい る。 また 、セ メ ン ト量 が あ る程 度増加 す る と、 ソイル セ メ ン トも砕石混入 ソイル セ メン トも 同程度 の攻水 量 を示す よ うである。 た だ、セ メン ト量が
8% と10% に お い て 、砕石A混入 ンイル セ メン トの吸水 量 が他 に比 して大 きいのは、平均値 を もって示 したためであ ろ う。 実際 、そ の二 つ の% においては、吸水 量 のバ ラ ツキが大 き く、その中で最小 の政水量 は他 の場合 のそれ よ り小 さい値 を示 し てい る。 ●`〉0 2 4 6 8 10 12 セメン ト盈 (%) Fig.8 ReJationsITipbetvgeenScaledt7ater ContentandCementContent(Unconfined Ccm:)ressivcTestPieces)Ⅵ
む す び 以上 は石川市はずれ の試料士 を用 いて、セ メン ト安定処理 の効果 を検討 した もの で あ る が、試験量が充分 とは言 えないか もしれ ない。 しか し、沖縄 において未 だその よ うな試 みが ないので、今後 の研究指針 を示す もの と思 われ、 ここに、結論的 な事項 をあげてお く。 1)本 試料土は ソイル セ メン ト工法 に適用 して有効であ る。 2)必要 とされ るセ メン ト量 は、一般 に設計圧縮強度 に相 当す るものであるが、 「アス フ ァル ト舗装要綱」や建設省土木研究所案 に準 じれば (義- 9参照)12-15%は必要のよ琉球大学理工学部紀要 (工学篇)
Tab!C9.DesignCritetria
___ _M- __- ー 】 39
うである。米国のPCA、CorpsofEngineer,California州 の設計圧縮強度や、沖縄 の 気象条件 な どを考慮すれば、セ メン ト量 は10%以下で もよいか と思 われ る。