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九州大学学術情報リポジトリ

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Academic year: 2022

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

もやもや病疾患感受性遺伝子RNF213は内皮細胞にお いて炎症と血管新生のシグナルとを結びつける

大久保, 一宏

https://doi.org/10.15017/1560379

出版情報:Kyushu University, 2015, 博士(医学), 課程博士 バージョン:

権利関係:Fulltext available.

(2)

(別紙様式2)

氏 名 大久保 一宏

論 文 名 Moyamoya disease susceptibility gene RNF213 links inflammatory and angiogenic signals in endothelial cells

論文調査委員 主 査 九州大学 教授 飯原 弘二 副 査 九州大学 教授 新井 文用 副 査 九州大学 教授 北園 孝成

論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨

もやもや病はウィリス動脈輪の閉塞性病変を特徴とする脳血管の疾患です。これまでに、

環境要因、遺伝要因の両方が、もやもや病の病態に関与するとされています。また、RNF213 の遺伝子変異がもやもや病のリスクを上昇させることが知られているが、RNF213の機能的 役割については、まだ十分に理解されていませんでした。

本研究では、in vitro、in vivoの両方において、炎症性サイトカインであるIFNGとTNFA が、相乗的に RNF213 の転写を活性化することを検討しました。種々の阻害剤を用いた検 討により、AKTおよびPKR経路がRNF213の転写活性化に寄与することがわかりました。

培養内皮細胞における RNF213 のノックダウンにより、細胞周期を促進する遺伝子の内在 性の発現が有意に減少することが、トランスクリプトーム解析ならびに定量PCRによる検 証によって示されました。さらに、RNF213をノックダウンした細胞では細胞増殖および血 管新生が減少しました。AKT および PKR を化学的に阻害することで、血管新生能が障害 されたことから、RNF213 およびその上流経路により、血管新生を協同して行っているこ とが示唆されました。さらに、RNF213 は、内皮細胞におけるマトリックスメタロプロテ アーゼの発現を低下させましたが、線維芽細胞や他の細胞においては低下しませんでした。

結論として、我々のデータは、RNF213 が、環境からの炎症性シグナルに応答して、内 皮細胞において固有の遺伝子発見を行うために重要な役割を果たしていることを示してお り、もやもや病発症におけるRNF213 の機能的役割に対して新しい知見をもたらすもので す。

以上の研究は、Scientific Reports誌に掲載され、この方面の研究に大きなインパクトを与 えた意義ある成果であると考えられます。本論文についての試験はまず論文の研究目的、

方法、実験成績などについて説明を求め、各調査委員より専門的な観点から論文内容及び これに関連した事項について種々質問を行い、ほとんど満足すべき回答を得ました。

以上のことから、調査委員合議の結果、試験は合格であり、審査員 3名とも合格に値する と判断致しました。

参照

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