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平成 17 年度 ものづくり中核人材育成に関する調査 報告書

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日機連 17 高度化- 13

平成 17 年度

ものづくり中核人材育成に関する調査 報告書

平成 18 年 3 月

社団法人 日 本 機 械 工 業 連 合 会

株式会社 三 菱 総 合 研 究 所

(2)

我が国機械工業における技術開発は、戦後、既存技術の改良改善に注力することから 始まり、やがて独自の技術・製品開発へと進化し、近年では、科学分野にも多大な実績 をあげるまでになってきております。

しかしながら世界的なメガコンペティションの進展に伴い、中国を始めとするアジア 近隣諸国の工業化の進展と技術レベルの向上、さらにはロシア、インドなどBRICs 諸国の追い上げがめざましい中で、我が国機械工業は生産拠点の海外移転による空洞化 問題が進み、技術・ものづくり立国を標榜する我が国の産業技術力の弱体化など将来に 対する懸念が台頭してきております。

これらの国内外の動向に起因する諸課題に加え、環境問題、少子高齢化社会対策等、

今後解決を迫られる課題も山積しており、この課題の解決に向けて、従来にも増してま すます技術開発に対する期待は高まっており、機械業界をあげて取り組む必要に迫られ ております。

これからのグローバルな技術開発競争の中で、我が国が勝ち残ってゆくためにはこの 力をさらに発展させて、新しいコンセプトの提唱やブレークスルーにつながる独創的な 成果を挙げ、世界をリードする技術大国を目指してゆく必要があります。幸い機械工業 の各企業における研究開発、技術開発にかける意気込みにかげりはなく、方向を見極め、

ねらいを定めた開発により、今後大きな成果につながるものと確信いたしております。

こうした背景に鑑み、当会では機械工業に係わる技術開発動向等の補助事業のテーマ の一つとして株式会社三菱総合研究所に「ものづくり中核人材育成に関する調査研究」

を調査委託いたしました。本報告書は、この研究成果であり、関係各位のご参考に寄与 すれば幸甚です。

平成18年3月

社団法人 日本機械工業連合会 会 長 金 井 務

(3)

は し が き

平成 17 年度を振り返ると、死傷者を出した鉄道事故や、人身事故には至っていないが航空機 のトラブルの続発などの産業に関連した事故、耐震強度の偽装問題など、我が国の安全を脅かす 事故や問題が多発した年であったといえる。これらの広範囲で多様化する安全の問題に対しては、

個別対応ではない体系的な取り組みが求められるとともに、我が国の安全の考え方に対する変革 が必要となってきている

これまで、我が国の機械産業界は、機能と品質の高さ、及び優れた生産能力で世界のトップレ ベルを維持してきた。しかし、近年、アジア各国の生産技術水準が向上したことや、国際市場で求 められる安全性は、グローバルスタンダードに基づき要求されるようになってきていることなどから、

今まで以上に厳しい国際競争の場に直面しているのが現状である。我が国としては、より低コストで 高付加価値な製品を短期間で設計開発し生産していくことが必要となる。一方、その高品質・高精 度な製品の生産を支える現場では、今まで国内機械産業のレベルを支えてきた熟練技能者の数 が減少傾向にある2007年問題や少子高齢化問題が深刻になりつつあり、将来のものづくり産業を 担う新しい人的資源の開発が早急に必要とされている。

本調査研究では、グローバルスタンダードを我が国の産業発展に積極的に活用し、国際市場を 勝ち抜いていくことを可能にする中核人材を効果的に育成するための評価制度を策定していくこと を目指す。

本調査を実施するにあたり、日本自転車振興会並びに社団法人日本機械工業連合会のご高配 に、深謝するとともに、調査にご協力いただいた独立行政法人、公益法人及び企業の研究者の 方々、並びに熱心な議論と貴重なご意見をいただいたものづくり中核人材育成対策検討委員会

(委員長 明治大学 向殿政男教授)の委員各位に、心より感謝申し上げる次第である。

平成18年3月

株 式 会 社 三 菱 総 合 研 究 所 代表取締役社長 田中 將介

(4)

目次

はしがき 総論

1. 調査研究の概要...1

1.1. 背景と目的...1

1.2. 調査研究体制...1

1.3. 調査研究項目・スケジュール...3

1.4. 調査研究方針...5

2. 企業ニーズの調査...7

2.1. 企業ヒアリングの結果...7

2.2. 文献調査による企業ニーズの抽出... 15

2.3. まとめ... 23

3. 欧米におけるものづくり人材像... 24

3.1. アメリカにおける人材像[5]... 24

3.2. イギリスにおける人材像[6]... 37

3.3. まとめ... 42

4. 今後求められる人材像の検討... 43

4.1. 人材像を同定するプロセス... 43

4.2. アンケートのまとめによる人材像の特定... 53

4.3. 今後求められる人材像に関する考察... 92

5. カリキュラムの要件... 94

6. まとめと今後の課題... 97

7. 参考文献... 100

添付資料1 労働安全衛生技術士(OHST)の資格基準... 101

添付資料2 認定インダストリアルハイジニスト(CIH)... 108

添付資料3 認定安全専門家CSP(Certified Safety Professional)... 123

添付資料4 技術者指標のモデル試案... 134

おわりに

(5)

図表目次

図 2.2-1 「大学院教育に対する改善施策... 21

図 2.2-2 「企業で重要な能力、資質」... 22

図 3.1-1 CIMENTERPRISE WHEEL... 27

図 3.1-2 新製造企業の輪... 29

図 4.2-1 職制資格... 54

図 4.2-2 最終学歴... 54

図 4.2-3 専攻学部... 55

図 4.2-4 保有資格の有無... 55

図 4.2-5 現在の職種... 56

図 4.2-6 人間力必要度合円グラフ... 59

図 4.2-7 知識・スキルの必要度合(1/3)... 60

図 4.2-8 知識・スキルの必要度合(2/3)... 61

図 4.2-9 知識・スキルの必要度合(3/3)... 62

図 4.2-10 人間力の必要度合... 64

図 4.2-11 知識・スキルの必要度合(1/9)... 66

図 4.2-12 知識・スキルの必要度合(2/9)... 68

図 4.2-13 知識・スキルの必要度合(3/9)... 70

図 4.2-14 知識・スキルの必要度合(4/9)... 72

図 4.2-15 知識・スキルの必要度合(5/9)... 74

図 4.2-16 知識・スキルの必要度合(6/9)... 76

図 4.2-17 知識・スキルの必要度合(7/9)... 78

図 4.2-18 知識・スキルの必要度合(8/9)... 80

図 4.2-19 知識・スキルの必要度合(9/9)... 82

図 4.3-1 自分が重視する労働条件... 93

(6)

表 2.2-1 企業が求めるビジネス基本能力(回答率)... 16

表 2.2-2 企業が求める人材の能力(全職種平均)(1/3) ... 18

表 2.2-3 企業が求める人材の能力(全職種平均)(2/3) ... 19

表 2.2-4 企業が求める人材の能力(全職種平均)(3/3) ... 20

表 3.1-1 CMFGE 知識体系... 25

表 3.1-2 CEM知識体系... 32

表 3.2-1 CASSASSESSORの職務... 37

表 3.2-2 CASS ASSESSORが有すべきコンピテンシー... 38

表 4.1-1 人材像同定のためのアンケート票... 45

表 4.1-2 選択肢... 50

表 4.1-3 ものづくり人材に必要なコンピテンシーの抽出(1/2) ... 51

表 4.1-4 ものづくり人材に必要なコンピテンシーの抽出(2/2) ... 52

表 4.2-1 アンケート回答者の職種割合... 57

表 4.2-2 必要なコンピテンシー上位10項目... 63

表 4.2-3 必要なコンピテンシー下位位10項目... 63

(7)

総論

1. 調査研究の概要

我が国のものづくり産業が、今後も国際市場をリードしていくためには、ものづくりに 求められる安全性を確実に確保し、対応して行くことが必要とされる。国際市場で求めら れる安全性は、グローバルスタンダードに基づき要求されるようになってきており、その ような状況に積極的に対応していくためには、機械安全に関する高いスキルを持ち、環境 問題に対しても高い問題意識を持つ新しい中核人材を育成していく必要がある。また、大 量の熟練技能者が退職時期を迎えることによる2007年問題や、少子化が進んでいるという 問題に対処するために、将来のものづくり産業を担う新しい人的資源の開発が早急に必要 とされている。

本事業では、そのような背景に基づき、グローバルスタンダードを我が国の産業発展に 積極的に活用し、国際市場を勝ち抜いていくことを可能にする中核人材を効果的に育成す るための評価制度を策定していくために、必要とされる調査研究を行う。

なお、調査研究体制としては、社団法人日本機械工業連合会の委託を受けて、株式会社 三菱総合研究所が、学識経験者及び専門家で構成されるものづくり中核人材育成対策検討 委員会を設置し運営した。本委員会は明治大学 向殿政男教授を委員長として、有識者、企 業の関係者十数名から構成され、調査期間中に2回の委員会を開催した。

2. 企業ニーズの調査

企業ヒアリングを実施し、また過去の調査結果を調査し企業の求める人材・能力につい て調査結果をまとめた。

企業ニーズとして、以下のようにまとめた。

‹ 企業は「専門的知識・研究内容等の技術的スキル」よりも「熱意・意欲・向上 心等」の人間力に属する能力に重点を置いて人材登用をしていると言える。

‹ すなわち、企業は「専門的知識・研究内容等の技術的スキル」をあまり求めて おらず、入社後のOJTを通じて教育していくというスタンスを取っている。こ のことは、ヒアリングの際にて「大学教育に求めているものはあまりない」と いう声や「大学の教育が座学中心であり、リアリティに欠けたものである」と いう声、企業側からもインターンシップ等の産学連携の促進を望む声が多かっ たことからも明らかである。

‹ また、中核人材とは?という質問に対して明確な回答が得られなかった背景と

(8)

しては、日本では業務を明確に規定しておらず、欧米のように業務をモジュー ル化して必要なスキルを明確に定めておらず、職業・職種に人が従事している のではなく、人に職業・職種がついているというのが現状であり、業務の境界 線があいまいになっているためであると推測される。

‹ そのために、不明瞭な境界において“摺り合わせ技術”が必要になるのである と考えられる。すなわち、“摺り合わせ技術”とは不明瞭な境界の数だけ存在し、

様々な階層で存在すると考えられる。モジュール化によるメリットもあればデ メリットもあるため、職種や状況に応じたモジュール化と摺り合わせの組み合 わせ方が重要であると考えられる。

‹ 女性技術者に関しては、女性の存在が小さくマイノリティであるため、アンバ ランスを解消しようとすることが目的として様々な取組みがなされているが、

入り口である大学において女子学生が少ないことにも起因して今後の更なる活 動が必要であると考えられる。

‹ また、女性技術者のヒアリング結果からは男女不平等・不公平間は依然として 否めないという意見や出産・育児等はキャリア上ハンディであるという意見も あった。これは、未だ女性管理職が少ない状況や出産や育児に伴う休暇を取得 した後に復職する際に大きな壁を感じることに起因していると考えられる。

3. 欧米におけるものづくり人材像

第 3 章において、アメリカおよびイギリスにおける技術士の人材像に関する調査を実施 し、それぞれの職種において必要とされているコンピテンシーが明確に定められているこ とを示した。

3.1 アメリカにおける人材像

(1)CMfgE(Certified Manufacturing Engineer)

CMfgEは、以下の課題に対して、知識やスキル、能力を発揮する技術者であり、

z 製造プロセスの設計や計画(Design and planning of production; manufacturing process)

z 製品設計への貢献(Contribution to product design)

z 製造機械の配置(Manufacturing floor operations)

z ツール、設備、計器の設計や計画(Design and planning of tools, equipment and gages)

z 生産プロセス、ツール、設備の研究開発(Research and development of manufacturing process, tools and equipment)

z システムの設計(Design of systems)

z 安全(Safety)

(9)

z 施設の設計(Design of facilities)

z 管理(Management)

z 方法の機能(Methods functions)

z マーケティングや配布(Marketing and Distribution)

CMfgEは、CMfgTの要求知識(数学の基礎、基礎力学、機械材料、機械設計・製造、機

械加工、経営および経済、品質管理、品質保証、コンピュータの応用、自動化)に加えて、

以下の製造領域の1つに対して高度な知識を有している。

z Manufacturing Process (除去加工・塑性加工・表面仕上げ・組み立て) z Integration & Control(ロボット・自動化・システム)

z Support Operation (保守管理・スケジューリング・生産計画)

z Management (会社運営・IT・ネットワーキング)

CMfgEに必要な知識体系に基づいて、必要なコンピテンシーを抽出した。

(2)CEM(Certified Engineering Manager)

CEMは、「新製造企業の輪」(The New Manufacturing Enterprise Wheel)を理解して いる技術者であり、CEMは、新製造企業の輪の6要素(顧客フォーカス/人、チームワー ク、組織/共有知識やシステム/ビジネスプロセス/資源/製造基盤)のうち共有知識や システムを除く5要素のマネージメントに関して理解している技術者であり、CEMに必要 な知識体系より必要なコンピテンシーを抽出した。

3.2 イギリスにおける人材像

CASS Assessorの職務領域は、下記に示すように12個あり、それぞれの職務において求 められるコンピテンシーを、The IEE/BCS Competency And Commitment Guideline に 基づいて示した。

C1・・・業務安全管理(Corporate Functional Safety Management)

C2・・・プロジェクト安全保証マネージメント(Project Safety Assurance Management) C3・・・安全関連のシステム維持管理と修正(Safety-Related System Maintenance) C4・・・安全関連のシステムあるいはサービスの調達(Safety-Related System Procedure) C5・・・独立した安全性評価(Independent Safety Assessment)

C6・・・リスクアセスメント(Safety Hazard Risk Analysis) C7・・・規格適合評価(Safety Requirements Specification ) C8・・・安全性検証(評価)(Safety Validation)

C9・・・設計(Safety-Related System Architectural Design)

(10)

C10・・・ソフトウェア設計(Safety-Related System Software Realization) C11・・・ハードウェア設計(Safety-Related System Hardware Realization) C12・・・人間工学技術(Human Factors Safety Engineering)

4. 今後求められる人材像の検討 4.1 人材像を同定するプロセス

以下の項目に基づき人材像を同定した。

I. ものづくり人材に必要なコンピテンシーの抽出

II. 現在活躍している女性にヒアリングおよびアンケートを行い、仕事内容 とそこで求められるスキルのサンプルを集める。

III. 集めたサンプルを分析し、女性の活躍が期待される、新しいものづくり

現場の職種を想定する。

IV. 新しいものづくり現場の職種で必要になると思われる‘技術’スキルを 想定する。

(1)ものづくり人材に必要なコンピテンシーの抽出

ものづくりに今後求められる人材に必要なコンピテンシーの抽出として、まずものづく りを幅広く製品のライフサイクル全般に関連する業務だと定義することとし、第 3 章の欧 米の技術士に求められるコンピテンシーに照らし合わせて抽出した。

抽出に際して、コンピテンシーの項目を人間力とスキルの項目に分類し、またアンケー トを行うことを考慮に入れて関連の深い項目同士を融合させることによりアンケート票を 作成した。

本アンケートにおいて、欧米の人材像より抽出したそれぞれのコンピテンシーにおいて

(1.必要ない、2.どちらともいえない、3.必要)の3段階で回答してもらい、また、自由記 述として、(1)これまでの職歴、(2)学生時代に磨いておけば良かったと思う知識/専門性/

能力、(3)自身が保有しているコア技術を顧客の便益や社会の利益に変換することができる 技術に関して、製品を開発するには、どのような能力・資質が必要か?ということについ て項目を設けた。

また、製品のライフサイクル全般において、我が国のものづくりに関する職種を定義し、

職種と3章で述べた欧米における職種との関連性をマトリクス表示し、この対比表により、

各職種に求められるコンピテンシーを欧米と我が国とで比較した。

(2)新しいものづくり現場の職種想定およびカリキュラム要件の抽出

まず、アンケートにより、活躍している女性の仕事内容とそこで求められるスキルのサ ンプルを集め、活躍している女性がどのような仕事内容に従事しているのか、また各コン

(11)

ピテンシーにおける必要度合より、現在活躍している女性が必要であると感じているコン ピテンシーおよび必要ではないと感じているコンピテンシーを抽出する。仕事内容および 必要・不必要なコンピテンシーの抽出によって、活躍している女性の特性を把握した。

次に、アンケート結果よりAという職種についている人材が必要と考えているコンピテ ンシーの項目と欧米の同一職種で要求されている項目の差異を分析し、今後必要な教育カ リキュラムの要件として提示した。

また、アンケート結果より所属している職種の割合や社会情勢等を考慮して、今後必要 性が感じられる職種領域を検討し、その領域に取り組むためのカリキュラムの要件を提示 した。

4.2 アンケートのまとめによる人材像の特定

ものづくり中核人材育成対策検討委員会委員等の協力のもと、アンケートを実施し95名 より回答を得た。なお、回答者の概要は下記の通りであった。詳細は4.2を参照のこと。

係長・主任クラスに半数が属している。

約半数が大学卒・修士修了者であった。

理学部出身が半数であり、理学部・工学部合わせると8割強であった。

約半数が現在の職種を開発研究に従事している。

資格保有に関して、何らかの資格を半数以上が保有している。

アンケート結果より、下記の内容が明らかになった。

‹ 人間力の項目についてみると、人間力に分類されたコンピテンシーは概ね全て必要 とされていることが分かった。ただし、チームマネージメントや必要条件からデザ インへの変換の項目が他の項目よりも低い必要度となっていることも確認された。

これは、今回のアンケート回答者の半数が係長・主任クラスにいるとはいえ、チー ムをマネージメントすることはあまり求められておらずデザインを手がける機会が あまりないことが示唆されていると考えられる。

‹ 知識・スキルに関するコンピテンシーにおいて検査・テストに関する知識、報告書 の作成、提出書類のチェック、コンプライアンスの遵守は大部分の人が必要だと感 じているという結果が得られたのに対して、組立工程に関する知識(自動組立工程、

ロボティックス、組立セル、組立・テスト応用ソフトウェアシステム)に関しては 必要だと感じている人がほとんどいないことが確認された。

‹ 今回のアンケート協力者の約半数が開発研究に所属しているにもかかわらず、検 査・テストに関する知識の必要性が高いことは、開発研究部門等に従事していても 検査・テストする機会が多いと考えられる。

‹ 規格適合評価や安全性検証・評価に関するコンピテンシー(安全性に関する必要条

(12)

件の指定・評価、安全分析の評価、安全性評価計画の策定や危険源の分析・排除な ど)が現状ではほとんど必要とされていない。

‹ 自由記述において学生時代に磨いておけば良かったと思う知識/専門性/能力に関 して、業務を行う上で必要とされる知識・スキル以外では、39%が「語学・英語」と 回答し、23%が「プレゼンテーション能力・コミュニケーション能力」を挙げ、13%

が「論理的思考能力・Debate力・ロジカルシンキング」など理論構築力と回答した。

‹ また、自身が保有しているコア技術を顧客の便益や社会の利益に変換することがで きる技術に関して、製品を開発するには、どのような能力・資質が必要か?という 問いに対しては、36%近くが「プレゼンテーション能力・コミュニケーション能力」

を挙げ、次いで「創造性」、「強い意志」がそれぞれ13%程度であった。

4.3 今後求められる人材像に関する考察

アンケート結果および第 2 章の女性技術者へのヒアリング結果を踏まえて、今後求めら れる人材像に関して考察を行った。

‹ 概して女性技術者は検査・テスト業務を行う機会が多く、それらに関する能力が高 いと言える。

‹ また、女性労働者は「休暇を取りやすい雰囲気づくり」や 「育児・介護を行う従業 員に対する積極的支援」を重視する労働条件として挙げることや、ヒアリングにお いて、分析業務や知的財産業務での製品や製品分野に対する担当者制は、自分でス ケジュールを管理することができ、また文章作成や緻密なチェック作業が適してい ると答える女性技術者が多かったことから、チーム単位で行う業務よりも単独です る業務の方が適しているということが示唆された。

‹ これらを踏まえて、規格適合評価や安全性検証・評価に関するコンピテンシーが現 状ではほとんど必要とされておらず、従事している技術者がいなかったアンケート 結果を鑑みると、この領域において今後女性技術者が活躍できる可能性は多分にあ ると考えられる。というのも、本来、検査・テストと規格適合評価や安全性評価に 求められる基本的コンピテンシーは整合していることから、これらの職務領域に女 性技術者が今後活躍できる可能性は非常に高いと感じられる。また、これら安全性 評価や規格適合性評価業務は、業務の性質上独立性が求められるものであり、これ らの業務は担当者制で実施する業務になりうると考えられることより分析業務や知 的財産業務同様に女性が活躍できると考えられる。

‹ また、これらの領域に関しては、労働安全衛生法の改正(リスクアセスメントが努 力目標として制定)や市場のグローバル化等の社会的状況を考慮すると今後さらに 重要になってくると考えられ、企業へのヒアリング結果から、これらの領域はまだ 整備されているとは言いがたいことも踏まえると、今後新規領域として取り組むべ

(13)

きところであるといえる。

‹ さらに、今回のアンケート回答者は開発研究に従事する技術者が多かったが、安全 性評価計画の策定や危険源の分析・排除などリスクアセスメントに関するコンピテ ンシーがあまり必要とされていない状況であり、本質安全設計等安全性に関する国 際標準の考えなどが知識・スキルとして不足している恐れがあることから、これら のコンピテンシーに関する教育のニーズは高まっていくと考えられる。

5. カリキュラムの要件

第 2章でまとめた企業の現状および大学教育へのニーズと、第4章のアンケート・ヒア リング結果に基づいて、カリキュラムの要件を検討するための項目を以下の通りまとめた。

‹ カリキュラムに必要な要件としては課題発見・解決力を向上させるような取組みが 必要であると考えられる。また、今後求められる人材像に関する考察で規格適合評 価や安全性評価、リスクアセスメント業務が新規領域として女性技術者が活躍でき ると述べたが、特にリスクアセスメントに関しては、アメリカでPL訴訟においてど のような資格を有している人物がアセスメントを行ったかということが非常に重要 であり訴訟の際に常に要求される事項である。このことから、安全に関する十分な 知識を有していることを示す資格は今後ますます重要になると考えられる。そのた め、欧米における技術者教育資格制度等を調査し、我が国における安全技術者資格 制度の構築を産官学共同で取り組む必要性があると考えられる。

‹ なお、このような安全技術者という職域はこれまでのものづくり現場において明確 に存在していないことから、新規領域であり男女の格差はなく真の意味での男女機 会均等が実現すると考えられる。

‹ また、ヒアリング結果およびアンケート結果より、現在女性技術者が比較的多く従 事している職種としてソフトウェア設計・開発、検査・テスト部門、品質保証、知 的財産部門が挙げられ、学生時代に学んでおけばよかった知見に統計学や知的財産 に関する知見というコメントもあることから、より業務に活用できるように強化カ リキュラムとして項目に盛り込むことも重要であろう。

‹ さらに、企業へのヒアリングから大学教育では座学がメインであり、リアリティに 欠けているとの指摘を受けて、産学連携によるインターンシップは必要不可欠であ るといえる。

以上を踏まえて、カリキュラムに必要な要件として下記項目を提示した。

安全性評価 信頼性評価

(14)

品質保証 規格 統計学 人間工学技術 リスクアセスメント 知的財産

ただし、これらはインターンシップ等の実務を実習形式で行う必要性がある。

上記のカリキュラム要件において、信頼性評価・品質保証・人間工学・統計学はAssurance Technologies と し て 必要 な 項 目に属 し て いるを 示 し 、大学 の カ リキュ ラ ム におい て Assurance Technologiesに体系的に取り組むことを提案した。また、リスクアセスメント や安全性評価などの項目に関しては、参考となる欧米の資格制度における知識体系を添付 資料としてとりまとめた。

6. まとめと今後の課題

本年度調査研究結果として、下記のようにまとめた。

‹ 職場環境・採用に関して

¾ 女性活躍推進を図っているが、これまで女性の存在が小さくマイノリティである ため、アンバランスを解消しようとすることが目的である。(男性・女性ではなく マイノリティを解消することが目的)

¾ 女性が未開拓な人材マーケットであり、就職という入り口部分で見たときには総 じて女性のほうが優秀であるとも感じている。

¾ 育児休暇・産休等はキャリア上ハンディとならないような枠組みが必要であり、

また復帰後のことも考えた支援制度が必要である。

‹ 大学教育・人材教育に関して

¾ 新入社員は、座学がメインであり経験がほとんどないケースが多いため、技術者 を自社のOJTで育てることを明言しており、大学教育に求めているものはあまり ない。

¾ インターンシップ等を通じたリアルな経験が重要であり、今後企業として取組み の必要性を感じている。

‹ 女性技術者について

¾ 女性技術者が多く所属している部署として、ソフトウェア設計開発部門、知的財 産部門、解析評価部門、分析・検査部門が挙げられた。

(15)

¾ 必要だと感じているコンピテンシーから、女性技術者がテスト・検査を実施する 機会が多く、またヒアリング等からこれらの業務が適しているという回答も得た。

¾ また、業務スタイルとしては家事・育児等もあり、休暇を取りやすい環境を求め る傾向にあり、自分でスケジュール管理を実施して行うスタイルを好む傾向があ る。

‹ カリキュラムの要件

¾ これらの結果を踏まえて、ソフトウェア設計開発部門、知的財産部門、解析評価 部門、分析・検査部門に加えて、今後、規格適合性評価・安全性評価・リスクア セスメント業務を女性が活躍できる職種として挙げ、それらに必要なカリキュラ ム要件としてAssurance Technologiesおよび産学連携インターンシップの必要性 を併せて提示した。

‹ 女性が活躍しやすい職場環境に関する提言

¾ 女性技術者へのヒアリングから、男女不平等を感じる女性技術者や現状の制度に 対する不満より、一律的な働き方ではなく、勤務時間の短縮措置を始めとした時 間、場所面双方の柔軟性をもつ働き方、かつ、処遇面で公平・公正であり、出産 や育児がハンディにならず、将来の展望を持って働ける職場が待たれていること が示唆された。

¾ 女性労働者を取り巻く諸外国の状況をみると、イギリスでは勤務時間を短縮する 制度が多く採用され、実際に多く利用されていることやオランダでは適正な処遇 のパートタイム労働が整備されたことに合わせて女性の就業が進んだ例なども報 告されており、育児期の勤務時間を柔軟化、短縮ができる制度や適正な条件のパ ートタイム労働の機会の創出が女性の就業継続をしやすくし、かつ就業を現実の ものにするといえる。

¾ また、ヒアリング結果において、「育児休暇や出産のための取得した休暇により、

昇進が遅れたという事例もあり、男女平等とは到底いえないのではないか。」であ るとか「キャリアパスが描けない」というコメントがあり、これはポジティブ・

アクションのための提言にもあるように、人事考課基準を明確にするとともに、

評価システムの適正な運用を徹底させることが必要不可欠であると考えられる。

¾ 人事考課基準を明確化する一つの手段として、機械学会で調査検討を行っている

「ものづくり基盤技術者スキル評価に関する調査研究」の技術指標は技術者の評 価指標として有効であると考えられる。具体的な技術指標例を添付資料4に付す。

‹ 今後の課題

¾ なお、今後の課題としては、今回のアンケート回答者が95名であり十分な数では

(16)

ないことや、女性技術者の強みや弱みを把握するためには男性技術者との比較も 行うことが必要であることから、WEBアンケート等によってアンケート母数の拡 充と男女比較が必要であると考えられる。

¾ また、キャリアパスや出産・育児による時間的制約について中学・高校までに知 っておくべきであるというコメントもあり、この知識があれば時間的制約を考慮 して修得すべきスキルがより明確になるとのコメントも得た。そのため、今回は 大学教育へのカリキュラム要件を提示したが、中学・高校へのこれらの知見を広 く伝えていくことも必要であろう。

¾ なお、今後カリキュラムの作成にあたっては、大学およびインターンシップ協力 会社と共同で作成する枠組みを構築していく必要がある。

(17)

1. 調査研究の概要

1.1. 背景と目的

我が国のものづくり産業が、今後も国際市場をリードしていくためには、ものづくりに 求められる安全性を確実に確保し、対応して行くことが必要とされる。国際市場で求めら れる安全性は、グローバルスタンダードに基づき要求されるようになってきており、その ような状況に積極的に対応していくためには、機械安全に関する高いスキルを持ち、環境 問題に対しても高い問題意識を持つ新しい中核人材を育成していく必要がある。また、大 量の熟練技能者が退職時期を迎えることによる2007年問題や、少子化が進んでいるという 問題に対処するために、将来のものづくり産業を担う新しい人的資源の開発が早急に必要 とされている。

本事業では、そのような背景に基づき、グローバルスタンダードを我が国の産業発展に 積極的に活用し、国際市場を勝ち抜いていくことを可能にする中核人材を効果的に育成す るための評価制度を策定していくために、必要とされる調査研究を行う。

1.2. 調査研究体制

本調査研究は、社団法人日本機械工業連合会の委託を受けて、株式会社三菱総合研究所 が、学識経験者及び専門家で構成されるものづくり中核人材育成対策検討委員会を組織し、

調査研究の方針、製造現場で新しく求められる人材像についての検討、人材育成プログラ ムの検討についての議論を行い、当初の目的を達成するべく調査研究を推進したものであ る。

委託

(社)日本機械工業連合会

(株)三菱総合研究所 ものづくり中核人材 育成対策検討委員会 委託

(社)日本機械工業連合会

(株)三菱総合研究所 ものづくり中核人材 育成対策検討委員会

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ものづくり中核人材育成対策検討委員会委員名簿(50音順、敬称略)

組織 氏名・役職

委員長 明治大学 工学部長 教授 (ものづくり懇談会委員)

向殿 政男

委員 アイシン精機(株) 主監、アイシン高等学園長 青塚 朝一

お茶の水女子大学 人間文化研究科 人間環境科学 助教授 小川 温子

日本女子大学 理学部 数物科学科 教授 小舘 香椎子

奈良女子大学 人間文化研究科 共生自然科学 助教授 加藤 昌子

山形大学 工学部長 教授 小山 清人

松下電器(株) 全社技術人材開発プロジェクト プロジェクトリーダ 中尾 類

帝人(株) 人財開発・総務部 人財開発・総務部長 長谷川 眞一

玉川大学 工学部 機械工学科 材料加工学 教授 町田 輝史

シャープ(株)

人事本部 ポジティブ・アクション推進プロジェクト T チーフ

森 仁美

オブザーバ 松下電器(株) 渉外グループ 政策渉外 総括部長 佐藤 伸一

経済産業省 製造産業局参事官室 参事官補佐 福田 賢一

経済産業省 製造産業局参事官室 技術係長 杉山 佳弘

(社)日本機械工業連合会 事務局 兼 標準化推進部長

石坂 清

事務局 (株)三菱総合研究所 安全政策研究本部 主席研究員

首藤 俊夫

(株)三菱総合研究所 安全政策研究本部 主任研究員 土屋 正春

(株)三菱総合研究所 安全政策研究本部 主任研究員

鈴木 浩

(株)三菱総合研究所 安全政策研究本部 主任研究員

大谷津 裕

(株)三菱総合研究所 安全政策研究本部 主任研究員

船曳 淳

(株)三菱総合研究所 安全政策研究本部 研究員 松本 昌昭

(株)三菱総合研究所 安全政策研究本部 研究員

石原 嘉一

(19)

1.3. 調査研究項目・スケジュール

関連工業界をはじめ産学の学識経験者などの意見を参考にしつつ、以下の項目について 調査研究を行う。

1.3.1. 調査研究項目

(1)製造現場で新しく求められる人材像の検討

女性が魅力を感じるような新しいものづくり中核人材に求められる資質として、企業か らのニーズが高いと思われる現場技術・安全管理、あるいは現場の機能を動員して具体化 する摺り合わせ能力に着目し、参画企業及び業界団体からのヒアリングを通じて、具体的 な人材像を構築する。

調査検討のポイント

9 企業の立場からものづくり基盤技能部門に求められる人材像

¾ ものづくり基盤技能として必要とされる知識・能力

¾ 企業内教育評価制度の現状

¾ 現状の人材育成で不足している点 9 魅力ある人材像とするための要素

¾ ものづくり基盤技能部門の人材のイメージと就職候補者に対する魅力

¾ 資格制度の効果と必要性

(2)人材育成プログラムの検討

明確にした人材像の実現に向けて、女性人材教育ノウハウを有する女子大からヒアリン グを通じて、人材を育成するためのプログラムについて、教育カリキュラム、教育の進め 方、教育の体制等について検討し、女性向け教育カリキュラム開発の有意性について検証 する。

調査検討のポイント

9 人材に対する企業ニーズの整理

¾ ものづくり基盤技能部門の人材として必要とされる知識、技能等の要素を抽出

¾ 抽出した要素について、ものづくり基盤技能の観点から体系的に整理し、共通分 野として横断的な要素、専門領域を構成する要素を明確化

¾ 高等工学教育の現状

9 大学、高専等で現在実施されている工学系の教育内容について、ものづくり基盤技能 の観点から整理

9 企業ニーズの観点から、現状の教育では不足する点等について検討

¾ 人材育成プログラムの検討

(20)

9 ものづくり基盤技能部門で活躍可能な人材を育成するプログラムについて、教育カリ キュラムについて検討を行い、期待される人材像を育成するためのカリキュラムを作 成

9 必要とされる人材育成プログラムを実施する上で必要とされる体制等について検討

(3)今後の取り組み方と提言まとめ

上記の調査検討を基に、グローバルスタンダードを我が国の産業発展に積極的に活用し、

国際市場を勝ち抜いていくことを可能にする中核人材を効果的に育成するための評価制度 の構築に向けて、今後の取り組み方と検討すべき課題について提言としてまとめ、調査結 果と合わせて報告書として作成する。

1.3.2. 事業のタイム・スケジュール

下 半 期 半期別・月別

項 目

17

11 12

18

1 2 3

(1) 製造現場で新しく求められる 人材像の検討

(2) 人材育成プログラムの検討 (3) 今後の取り組み方と提言まとめ

(4) 委員会の開催 ○ ○ ○

(5) 報告書の作成・公表

(21)

1.4. 調査研究方針

我が国のものづくりを取り巻く環境として、少子高齢化、人材劣化、環境資源制約の強 化、グローバル競争の激化、需要の飽和等があり、それぞれ概要を以下に示す。

(1)少子高齢化

我が国は、少子高齢化により、需給両面で経済の量的縮小を迫られている。経済の大幅 な拡大が期待できない中で、財政赤字と社会保障負担が若年層にしわ寄せされる懸念が増 大している。また、大量の熟練技能者が退職時期を迎える2007年度問題により将来のもの づくりを担う人的資源の開発・技術伝承が早急に必要とされる。

(2)人材劣化

少子化による若年労働力の量的縮小を補うためには、人材の質的向上が不可欠となって いるが、我が国の将来を支える人材の質については、OECD の調査等でも学力低下が指摘 されている。

(3)環境資源制約

環境問題・資源問題による我が国の経済活動への制約が一層強化されつつある。例えば、

地球温暖化問題の原因となっている温室効果ガスの排出については、我が国は京都議定書 の90年レベルから6%削減目標に対し、2002年度で8%増加しているため、今後、さらな る取り組みが必要となっている。

(4)グローバル競争の激化・グローバル化とのミスマッチ

EUのみならず中国においてもCCCマークなど国家標準の整備が急速に進められており 国際市場流通のためには国際標準への適合は必要不可欠である。

また、昨今のグローバリゼーションの流れから企業において多様性が求められる傾向は 加速すると考えられ、これらの問題を解決する手段の一つとして多様性の活用がキーワー ドとして挙げられる。[1]

ダイバシティとはジェンダー、人種、民族、年齢における違いのことをさし、ダイバシ ティ・マネジメントとは「多様な人材を活かす戦略」であり従来の企業内や社会における スタンダードにとらわれず、多様な属性(性別、年齢、国籍など)や価値・発想を取り入 れることで、ビジネス環境の変化に迅速かつ柔軟に対応し、企業の成長と個人の幸せにつ なげようとする戦略である。マイノリティな人材を登用し新たなマーケットを開拓したと いう事例がいくつか指摘されており、多様性の活用には、マイノリティが活躍できる環境 が必須であるとされている。

翻ってものづくりの現状を鑑みると、ものづくり現場におけるマイノリティとは女性で

(22)

あり、女性が活躍できる環境が多様性を活用できる環境であると考えることができる。言 うまでもなく女性は貴重な労働力であり、ものづくり現場において活躍できる環境を整え ることが出来ればものづくり産業の活性化につながると考えられる。

また、ものづくり国家ビジョンにおいても、ものづくりパラダイムへの転換において、

多様性を束ねる力や物質的資源から人的資源の活用が社会システムの変革として必要とさ れており、女性や高齢者の活躍の場が広がることが示唆されている。

そこで、本調査研究においては女性技術者に焦点を当てて、女性技術者を取り巻く環境 に関して現状を把握し、企業の人材に関するニーズをアンケートやヒアリング結果および 文献調査に基づき抽出し、欧米における人材像も考慮に入れて今後求められる人材像と女 性が活躍しやすい職種とその職種に必要とされるスキルを明らかにしてカリキュラムの要 件を提示し、また、女性が活躍しやすい職場環境に関する提言を行う。

(23)

2. 企業ニーズの調査

2.1. 企業ヒアリングの結果

11 社を訪問し、ものづくり中核人材育成に関するヒアリング調査を実施した。その際、

職場環境の現状・ものづくり人材の像・あるべき姿、学校教育等を主な項目としてヒアリ ングを実施した。

ヒアリング結果より、企業の現状として以下のことが示唆された。

職場環境・採用に関して

• 女性活躍推進を図っているが、これまで女性の存在が小さくマイノリティで あるため、アンバランスを解消しようとすることが目的である。(男性・女 性ではなくマイノリティを解消することが目的)

• 女性が未開拓な人材マーケットであり、就職という入り口部分で見たときに は総じて女性のほうが優秀であるとも感じている。

• 資格よりも現場経験を重視しており、資格制度等に魅力を感じていない。

• 女性の採用率は、入り口の大学の時点で1割程度という現状もあり低くなら ざるを得ない。

大学教育・人材教育に関して

• 新入社員は、座学がメインであり経験がほとんどないケースが多いため、技 術者を自社の OJT で育てることを明言しており、大学教育に求めているも のはあまりない。

• インターンシップ等を通じたリアルな経験が重要であり、今後企業として取 組みの必要性を感じている。

ものづくり中核人材について

• 求める人材像が多岐に渡るとの理由で曖昧、不明瞭であった。しかしながら、

求める能力としては、問題発見力・問題解決力・人間力が挙げられた。

• 自ら考え実践して新たな分野を開拓し開発していく人材で、向上心・意欲に あふれた人材であろう。

摺り合わせ技術について

• 摺り合わせの技術の存在は認識しているが、職場間での調整技術であったり 部品間での修正であったりと様々な階層で意味が異なり明確な定義はない。

• 職に人が就いているというよりも、人に職が付随しているという状態であり、

モジュール化することによるメリットとデメリットが混在している状態で あり、モジュール化と摺り合わせの効果的な組み合わせが求められている。

(24)

その他

• 環境や品質ほど安全への取組みはなされていない。

以下に主なヒアリング結果の概要を以下に示す。

(1)職場環境・社内制度に関して

• 新社長が就任した際に、女性かがやき本部(現:女性躍進本部)を社長の直 属組織として設置、性別等の属性にかかわらず活躍できる企業風土醸成に取 組んでいる。

• 日本人男性のみの価値観が経営に反映される企業ではなく、多種多様な人材 が活躍できるようにということで、まずは女性の経営参画の加速を基軸に多 様な人材の活躍を進めている。

• 男性社員に比べると女性社員は、周りにロールモデルが少ないために、無意 識に線引きをして自分たちの可能性・能力を閉じてしまいがちであると思わ れる。その為、結婚や出産を経験しながらもキャリアアップしている等のロ ールモデルを示すことにより社員への勇気付け、意識拡大を図っている。ま た経営層と共に活動推進することにより、全社的な取組みに拍車をかけてい る。(尚、ロールモデルは等身大モデルも必要であり、私も!と思えるよう な具体モデルも紹介するようにしている)。

• 具体的には、会社かがやきフォーラム、かがやきセミナー、ものづくりNE WS(ものづくりの場で活躍する女性を紹介、1.3万部配布)、女性部課 長 12 名をかがやきアドバイザーとして全社のロールモデルとして設定する などの各活動がある。

• 人事本部に女性活躍推進の専任部門を設置し、男女ともにいきいき働く職場 作りを目指して取り組んでいる。

• その一環として、女性の職域拡大に取り組んでいるが、新しい職域の提供と 現在男性中心の業務に女性を登用するというスタイルで行っている。

• 例えば、ユーザビリティ部門は家電品の使いやすさを追求する部門として、

女性の職域拡大の1つと考えている。

• これまで女性の存在が小さかったので、アンバランスを解消しノーマルにす ることを目的として人事戦略としての女性活躍推進を図っている。人材を確 保して競争力を得ることも、一つの目標としている。

• 女性が会社で意欲を持ち能力を発揮できるように支援することと、社内にお ける完全な男女均等を行うということを、明言している。

• 女性活用推進室を作って活動を続けている。施策的には、総合職の採用目標 を設定している。一般職から総合職への登用活性化、管理職を 3 倍にするな

(25)

ど、目標値を決めて取り組んでいる。

• 育児休職を法律より長め取得できるようにしている。今後は、男性の育児休 暇を促進することが課題である。

• 関西Women’s Networking Forumを、松下電器、ダイキン等と一緒に中心 になって開催している。

• 5 階層あるコンピテンシーで課題発掘力、課題形成力、課題遂行力、チーム ワーク、業務革新力を評価している。

• 人事領域での対応としては、採用競争力の強化、研究技術人財や規格開発人 財の確保と育成、ワークライフバランス・ダイバーシティ(女性、高齢者、

身障者、外国人の活用)への対応などが求められる。

• 仕事もプライベートも、自分の枠を決めて、それを出ない人が多いと感じる。

そのような人たちには、各自の任務をビジブルに示す必要があると考えてい る。現在は、部課長クラスの仕事と役割の期待度を明確にして評価を行うよ うにしているが、それを組合員レベルにまで拡大する予定である。

• 女性は企業の中ではマイノリティであるという問題はある。関西 Women’s Networking Forumを通じて、企業で活躍している人、社内で活躍する人を 招待し講演をお願いして、企業内での活躍事例を提示していくことが必要で あると考えている。

• Gender free という制度はあるが、ロールモデルが十分ではなくあまり機能 しているとはいえないのが現状である。(現在、社内において検討中である。)

(2)採用に関して

• 現在、社員の約15%が女性社員である。新入社員の割合は、結果として文系 採用に対して理系では女性比率が低い実態となっている。これは、日本の学 生の男女比率にどうしても影響を受けるためである。

• 新卒の採用比率は以下のようになっている。

技術系(女性:4~5%)

ビジネス(女性:35%)

• 大学の段階で理系には女性が 1 割程度しかいないため、技術系を多く採用す るため必然的に女性が少なくなってしまう。

• 就職採用に関する傾向として、理系は院卒が増えている。これは就職難とい う面から出てきた現象だけではないと思われる。自己の経験から来る私見で あるが、学術面での知識習得だけではなく企業で使うであろう能力(技術 力・応用力)をある程度修得してから就職したいという意識の現われではな いか。

• 就職の入口では総じて女性の方が優秀なのは事実であろう。

(26)

• 技術職の出身学部を見る限りでは、男性は工学部、女性では理学部が多い。

• 現在、採用に際しては大学よりも研究室レベルでの推薦採用を行っている。

• 資格は一つの手段ではあるが、会社でそれをどう活用していくのかを考えら れる人がよい。資格を有している人を求めたわけではなく、求めたその人が 資格を有していたという風に。

• 採用の際に価値観を問う質問を畳み込むことによって、人間力・コミュニケ ーション力等の素養をチェックしている。これは、採用だけではなく人事評 価と同様である。

• 新卒採用の女性の比率を3割以上とすることを目標としており、現在の採用 比率はそれを達成している。

• 技術職については、医薬系の研究職などは、従来から女性が比較的多く、1 割ぐらいは女性を以前から採用している。

• まだ少ないという感じなので、採用時から増加させようと取り組んでいる。

ただし、一般的な理工系学生の女性の比率よりは、以前から高いと思う。

• 採用形態として、本社採用と事務所採用があるためものづくりをどう定義す るかが問題となる。トータルな分野をものづくりと定義するのであれば、本 社採用となる。

• 新卒者に求めるものは、

¾ 信念

¾ やりぬく力

¾ 愛

であり、専門的な知識やスキルは基本レベル程度必要であるが会社に入って から鍛えることも可能であるため重視していない。

• 基本レベルに学力が到達しているか否かは、自分の専門をどれだけロジカル に活用できるか、課題を認識しているかを質問し、どのような創意工夫を講 じたか、それらを適切に説明できているか(コミュニケーション力)によっ てチェックしている。

(3)企業における人材教育

• 企業では、学校と企業の違いを新人導入教育で行っている。新入社員は、ど うしても学問中心・座学中心であることが多く、バーチャルのみの知識・能 力であり、リアル感が必要である。

• 基本的に OJT で人材を育成しており、工場実習等で自社製品に触れ理解す る機会を提供している。人材の育成はOJTであり、終身雇用を謳っている。

• 専門性と幅広い視野を兼ね備えた人材はローテーションにより、幅広い経験 を持たせて育成している。

(27)

• 社内教育とOJTとの連携強化を図ることとし、「知る」の教育から、「知る・

使う・見直す」の繰り返し方式に変えようとしている。自分を見直し、レベ ルアップを図る教育にする。

(4)大学教育に関して

• アイデアレベルであるが、例えば、大学最初の 2 年間に基礎的な専門知識を 集中して教育し、大学3,4年を技術や応用力を修得する期間にあてること ができないだろうか。但し、このようにカリキュラムを圧縮する場合、4年 間の教育学習デザイン(4年間の育成マイルストーン)の事前共有化が学生 と大学側で必要になると思われるが。

• 2,3週間のインターンシップにおいても、企業現場におけるリアル感が学 生本人のモチベーションアップにとって一番大きなインパクトであろう。

• 大学の理工系の教育現場における講義スタイルを、知識の理解や記憶に留ま ることなく、複数の人達との論議を通じて、自ら探す、疑う、仮説をたて検 証し知識や理解を深めるといった形式に変えることは出来ないのだろうか。

ワーキングスタイルでの学習は、特に理系の学生で重要と思われる。社会に 出てからの実践力の基礎を、学問を学ぶ教育機関のなかでもっと強固に構築 する事が出来ないだろうか。

• 新しい価値観が必要であり、固定・個別な教育カリキュラムでは対応できな い領域が常にあるのではないか?知識があっても現場を知らないことには 十分に発揮できない等々、そのこと自体は常なる課題であり教育現場と企業 との連携(インターンシップ制度など)で補完しあう部分と思われる。

• “コア技術・学術技術”を、お客様 benefit、世の中の利益に変換する技術 を有する人材が重要であり、大学ではその基礎となる知識や習得アプローチ 能力などを学んできてもらえたら実践の場で発揮しやすいと思われる。(資 産の少ない日本では特に重要である。)実際に変換する業務活動は、企業現 場毎に異なる。そのこと自体の直接的教育ではなく、そのような発想や思想、

行動力を教育の場を通じて習得しておいて欲しい。

• 企業として大学の教育に望むこととしては、社会人としての基本を身につけ させて欲しいと思う。企業で新入社員教育を行っても、限界がある。大学で の教育に期待したい。専門性よりも、それ以前の問題であると思う。

• 欧米では社会人としての活動を前提に大学での教育を考えているようであ り、そのために離職率も低いと考えられる。大学でも、最近はインターンシ ップを単位制にするところも出てきており、企業も受け入れ態勢をしっかり していきたい。

• 大学では、問題解決能力を身につけて欲しい。ケーススタディを与えて解決

(28)

するという試みが必要であると思う。人間力が乏しい人は、企業に入っても 通用しない。

• dual system(学びながら仕事をしようというシステム)に賛同している。

• インターンシップに積極的に関与しており、高校の先生などの研修も受入れ ている。

(5)企業が考えるものづくり中核人材とは

• ものづくり中核人材とは、自ら考え実践して新たな分野を開拓し開発してい く人材であろう。

• 特に分野などに特定した求める人材像について、多様な業務を行っている当 社では、一義的に定めることは難しい。

• 例えば、韓国・台湾の世界トップレベルのファウンダリー企業では、ライン に高度な専門性を有する人材(博士号レベル)を配置し、高付加価値を現場 から直接創出するスタイル等もある。ものづくり現場での価値創出の形も 様々になってきており、一概に中核人材のモデルイメージを固定化できない 側面もある。

• 女性だけではなく、男女ともに技術者として育成する必要があるため、女性 に焦点を絞る理由がない。男女に関わらず本当の意味でのものづくり中核人 材を考える必要がある。

• 中核人材とは、技術者である。

• 理想の技術者像を 1 つでに絞ることはできない。多様な業務を行っており、

求める人材像を一義的に定めることは難しい。

• 中核人材に必要なものは、OJT と座学の繰り返しであろう。

(6)企業が求める人材像

• 一番よいと思われる道を自分で考え探す人材(受身ではなく自分で課題を探 し仮説をたててそれを検証していくスタイルの人材)が必要。<問題発見力、

論理的思考力、課題解決力や展開力、人間力など>

• そのほか、技術を次世代につなげていく・伝承していく技術者も企業では必 要である。

• 専門性と幅広い視野を兼ね備えた人材を求めている。

• 技術者に必要なものとしては、倫理を守ること/プロセスを見渡せる力/

様々な階層・職制においてすり合わせが出来る力/自分で設計してものをつ くるという経験である。

(29)

(7)その他

• 安全・環境・品質に関する知識等は必要なitemであるが、十分なitemでは ない。

• 現場を支えているベテラン層が定年を迎えて生産現場からいなくなるとい う問題に直面している。

• 女性に限らず、男性でもロールモデルがあるはず。男性のロールモデルを一 般化して、それを大学に提供して、企業が必要とする能力、資質を明らかに することが必要ではないか。

• 企業内への女性のロールモデルを提示しているところはあるが、外部の学生 向けにも同じ取り組みをして欲しい。

• 欧米では職務がモジュール化されているのに対して、日本ではなされていな いがメリットもデメリットもある。

• モジュール化すると定義した仕事しかしなくなる恐れがあり、また個別に定 義することは厳しい。

• 摺り合せとモジュールを様々な状況に応じて配分・比率を変更させる(でき る)ことが重要であり、戦略となりうるだろう。

• 品質に関しては ISO 等整備しているが、安全に関しては未整備といってもい いくらいである。

(8)女性技術者の声

• 身近なロールモデルに理系の人がおり、大学も理系に進んでいたこともあ り男性が多い職場環境に抵抗がなかった。また、モノを生み出す分野(製 造業)の企業の仕事に従事すると決めていた。

• 採用試験の判断ポイントとして、補助的業務ではないポジションを用意し ていると言われて決めた。(逆に当時は、女性の理系は実験補助のみの採用 と暗に言われる企業もあったため、魅力を感じずこちらから就職活動は回 避した)

• 男性のほうが技術職に多いのは、技術に触れる機会(展示会、電気販売店 での新製品、興味の対象に自動車やゲーム等)が多く、また技術者のロー ルモデルが先輩等身近にあり、親しみがもてる・なじみがあるということ ではないか。

• 一旦、職場で業務推進していくと、文系職種よりも比較的、専門知識、技 術での成果が出しやすい職種であるかもしれない。そういう面では女性と いう性に縛られず、上司や周囲も能力評価しやすい仕事とも思われる。

(30)

• 外資系企業のほうが、男女格差は無いように感じた。これは管理職の男女 比等によるものだと思われる。

• ソフトウェア部門や知的財産部門、解析評価部門、テスト・検査部門に女 性が多くいるように感じる。

• 製造部署では肉体的負荷があるため、男性率が高い。その結果 分析業務 等に女性の比率が高くなるのではないか。

• 製品の包装チェック部門では女性は9割程度いる。研修の際は男女全員行 うが、男性は寝てしまう確率が高いため女性が登用されるようである。

• 分析業務部門に所属しているが、製品群・分野で担当者を決めているため、

休暇等取りやすい。

• 知的財産部では、製品に対して担当者が設定されている。主な業務は、研 究者からどのような技術かをヒアリングし、過去の特許事例等を調査し今 後の戦略も踏まえた特許出願を行っている。そのため、ドキュメンテーシ ョンと研究者とのコミュニケーション、特許の調査能力は必須である。

• 期日を守ればいいという形態であるということ、また製品ごとに担当者が 決まっており基本的に個人で行う業務スタイルであるため休暇が比較的取 りやすい。特許事例の調査やドキュメンテーションという緻密な作業内容 と併せて女性が活躍しやすい環境であると感じている。

• 現在の育児休暇制度や出産休暇制度等に関して、その時期に離職すること はキャリア上非常に大きなハンディであると感じている。

• 育児休暇や出産のための取得した休暇により、昇進が遅れたという事例も あり、男女平等とは到底いえないのではないか。

• 仕事と家庭を両立させているロールモデルが身近にいないため、出産後の キャリアパスが描けない。

• 育児休暇や出産に関わる休暇で、長期休暇よりも3時間や4時間のみ勤務 するなどの多様な就労制度が望ましい。そうでないと、技術のキャッチア ップが出来ず復職する際に大きな課題になる。

• 男性社員が育児休暇を取ると珍しいと思われている現状そのものがおかし いのではないか。

• キャリアパスや出産・育児休暇等の時間制約があることを中学・高校時代 に知っておくべきだ。

• 出産・育児のために休暇を取得すると、昇進が遅れるため昇進するまで出 産を控えるケースもよく耳にする。これが出産率低下にもつながっている のではないか?

(31)

2.2. 文献調査による企業ニーズの抽出

2.2.1. 企業の採用と教育に関するアンケート調査結果[2]

経済同友会の学校と企業・経営者の交流活動推進委員会が企業はどういう人材を求めて いるのか、企業の採用はどうなっているのか、企業は学校教育に対してどのような協力・

貢献をしているのか等の調査を目的として実施したアンケートであり、2003年12月4日

~2004年1月5日にかけて実施され、経済同友会に所属している企業874社に対して行わ れ244社から回答が得られている。

2004年に報告された調査結果から、企業のニーズを以下に示す。

企業の新規学卒者採用:選考方法・基準/求める人材について

• 選考方法・基準については、大学卒、大学院卒、短期大学卒、専修・専門学校卒と もに、一番重視するのは「面接の結果」であり、その次に「筆記試験の結果」「学校 での専攻分野」となっている。

• 基本能力等として、最も重視するのは「熱意・意欲」であり、「行動力・実行力」「協 調性」が続いている(表2.2-1参照)。

¾ 大学卒では

① 熱意・意欲

② 行動力・実行力

③ 協調性

④ 論理的思考能力

⑤ 表現力・プレゼンテーション能力、

¾ 大学院卒では

① 熱意・意欲

② 行動力・実行力

③ 専門知識・研究内容

④ 論理的思考能力

⑤ 協調性

大学新規学卒者採用について

• 大学卒採用全体の中での女性の割合について、37.6%の企業が「現在と同じ水準で推 移していく」と考えており、30.4%の企業は増加と回答している。

(32)

表 2.2-1 企業が求めるビジネス基本能力(回答率)

項目/グループ 大学卒 大学院卒 短期大学卒 専修・専門学校卒

熱意・意欲 71.7 64 68.6 66.4

専門知識

研究内容 14.2 34.6 6.3 18.4

協調性 29.6 23.7 43 38.4

創造性 15.5 18.5 6.6 8.8

一般知識・教養 5.6 3.3 16.5 10.4

表現力・プレゼ ンテーション能

21.5 17.1 14 13.6

実務能力 2.1 2.4 19 16

課題発見力 7.7 10.4 9.1 10.4

問題解決力 15.5 18.5 10.7 10.4

判断力 2.6 1.9 3.3 4

(学業以外の)

社会体験 1.7 0.5 2.5 0

コンピュータ活

用能力 1.3 0.9 4.1 4.8

論理的思考力 27.5 29.4 11.6 15.2

行動力・実行力 49.8 40.3 34.7 38.4 国際コミュニケ

ーション能力 7.7 4.7 1.7 0.8

常に新しい知 識・能力を学ぼ

うとする力

16.7 17.1 16.5 16.8

その他(※) 6.9 7.1 10.7 9.6

回答(社数) 233社 211社 121社 125社

表 2.2-1   企業が求めるビジネス基本能力(回答率) 項目/グループ 大学卒 大学院卒 短期大学卒 専修・専門学校卒 熱意・意欲 71.7  64  68.6  66.4  専門知識 研究内容 14.2 34.6 6.3 18.4  協調性 29.6  23.7  43  38.4  創造性 15.5 18.5  6.6  8.8  一般知識・教養 5.6 3.3 16.5 10.4  表現力・プレゼ ンテーション能 力 21.5 17.1  14  13.6  実務能力 2.1 2.4  19  1
表 2.2-2   企業が求める人材の能力(全職種平均) (1/3)  16 年度 15 年度 14 年度 分類 項目 定義 平均点  平均点  平均点 率先行動 機会や問題を見過ごさず自ら率先し て対応する 2.5 2.4 2.3 顧客志向 顧客の立場に立ってニーズ対応に務 める 2.6  2.6  2.6 成果の追求 業績や品質、納期など高い成果・目 標の達成にこだわる 2.5 2.4 2.3 多様性尊重 多様な価値観・考え方を尊重し、活か そうとする 2.2 2.1  2基軸能力 誠実さ 誠実さ・責任
表 2.2-3   企業が求める人材の能力(全職種平均) (2/3)  プレゼンテーション 状況にあった訴求力のあるプレゼンテ ーションを行う 2 1.9 1.9 関係形成 顧客や支援者との強固な信頼関係・ ネットワークを築く 2.3 2.2 2.3 問題解決 困難な問題・課題に創造的なアプロ ーチで解決を図る 2.2 2.1 2.1 サービス対応 顧客満足を高めるサービス対応を実 践する 2.5 2.6 2.7顧客と市場 ビジネス感覚 ビジネスの動向や業界事情に通じる 1.9 1.9 1.8 小計 2.1
表 2.2-4   企業が求める人材の能力(全職種平均) (3/3)  認識力 自分や状況を偏見なく的確に認識す る 2.4 2.3 2.3 自己管理 自己の感情と行動を柔軟に管理する 2.4 2.5 2.5 継続的学習 向上心を持って学習し、自己を革新し ていく 2.6  2.5  2.4 創造的自己表現 自分の価値や能力を創造的・建設的 な形で表現する 2.2 2.1  2自己 心身のスタミナ 体力・気力など心身のスタミナとタフさ を示す 2.5 2.6 2.5 小計 2.42 2.39 2.34 計
+7

参照

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本報告書は、日本財団の 2015

(平成 29 年度)と推計され ているが、農林水産省の調査 報告 15 によると、フードバン ク 76 団体の食品取扱量の合 計は 2,850 トン(平成

(平成 28 年度)と推計され ているが、農林水産省の調査 報告 14 によると、フードバン ク 45 団体の食品取扱量の合 計は 4339.5 トン (平成

図表の記載にあたっては、調査票の選択肢の文言を一部省略している場合がある。省略して いない選択肢は、241 ページからの「第 3

(平成 28 年度)と推計され ているが、農林水産省の調査 報告 14 によると、フードバン ク 45 団体の食品取扱量の合 計は 4339.5 トン (平成

の 45.3%(156 件)から平成 27 年(2015 年)には 58.0%(205 件)に増加した。マタニティハウ ス利用が開始された 9 月以前と以後とで施設での出産数を比較すると、平成

平成26年度事業報告には、「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律施

平成30年度