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コンクリートへの塩分浸透と塩害環境

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(1)

コンクリートへの塩分浸透と塩害環境

著者 川上 英男, 脇 敬一

雑誌名 福井大学工学部研究報告

巻 42

号 1

ページ 95‑104

発行年 1994‑03

URL http://hdl.handle.net/10098/3675

(2)

告号月 1 3

究第年学研巻捌

大部招井学第福工

95 

コンクリートへの塩分浸透と塩害環境

川 上 英 男 * 脇 敬 一 *

A n  Investigation of Chloride Permeation into Concrete and Mortar  Exposed in Saline Environment 

Hideo KAWAKAMI and Keiichi WAKI  (Received Feb.  24, 1994) 

Mortar and concrete specimens with 4 kinds of water cement ratio were exposed at  sea side areas in Hokuriku district, located in the central part of Japan, for 4 years.  The  ten locations of the exposed specimens ranged from 100 m to 10 km from the sea coast.  The exposed specimens were sliced and each picce was crushed into fine powder. Each  powder was immersed in the water.  Soluble chloride ion in the water was detected by  coulometric titration analyser 

The larger was the water‑cement ratio of the specimens thelarger value of the  chloride content was resul.ted at the surface of the specimens.  Generally the chloride  content decreases as  the sliced  piece locates  deeper from the surface.  The chloride  content was smaller in specimen exposed at location of increased distance from the sea  coast. 

Analysis of the test results by the difl'usioll theory clarified the period that the chloride  content at 3 cm from the surface will rcach thc allowable limit of reinforced concrete  standard specification.  The longer period is  expected f01" concrete with smaller water  cement ratio. 

1.  まえカ3き

海岸付近の鉄筋コンクリートでは、外部より浸透蓄積した塩分によって鉄筋の腐食が促進さ れ、鉄筋コンクリートの寿命を著しく短縮する乙とがある。乙の種の塩害を生ぜしめる危険性 は大気中の温分浪度に支配され、その原因のほとんどは海塩粒子の飛来にあるとされている。

乙の大気中の塩分濃度の地域分布やそのコレクリート中への浸透蓄積の実態についての資料 は極めて乏しい。

まず海塩粒子の発生や内陸部への飛来という現象については気象条件、海象条件、海岸から の距離、地形等多くの要因が総合して影響を及ぼし(1)更にそれらが季節的にも変動するので、

その実態は極めて多様で、且つ地域性に富む乙とが想定される。したがって、それを風向、風 速など特定の影響要因別に系統的に把握することは極めて困難である。

そ乙で提案されている指標の一つに海岸からの距離がある。乙れについては 1SO (2)、日本

申 環 境 設 計 工 学 科

(3)

96 

道 路 協 会 (3)・樫野 (4)の提案があり、また建設省によるステンレス板による塩分捕集調査

(5 )や橋梁等実構造物の被害実態調査に基づく塩害対策必要地域の設定が行われている。しか しながら海岸からの距離とコンクリート中の塩分濃度(塩害危険度)の関係については地域差 が大きい乙と何、 7)を考えるとより適切な塩害対策にはきめ細かい範囲の地域設定が必要で ある。

さらに、塩害危険度の実態把握を困難にしている理由の一つは、コンクリートに飛来付着し た海塩粒子が降雨雪によって洗い流され、大気中での捕捉塩分の年間の積算値がそのまま鉄筋 コンクリート各部の塩害危険度の大小に対応しない可能性が考えられる乙とである。

そとで本研究では海海環境に試験体を暴露し、コンクリート中への塩分の浸透蓄積の実態を 明らかにするととを試みた。すなわち、北陸地方の2地域にモルタル及びコンクリート試験体 を4年間暴露し、そ乙に浸透蓄積した塩分の分析結果から塩分の浸透蓄積状況を検討した。本 論文はその内、図1に示すF地区についてまとめたものである。

なお一旦コンクリートに浸透した塩分の一部はセメントと結合してフリーデル氏塩を形成し、

鉄筋の腐食に関与するのはその残りの溶解塩分とされている乙とから、本報告では溶解極分を 対象とした。また、拡散理論を適用して耐久性上設定された許容塩分濃度に達する期間を試算 し、鉄筋コンクリートの塩害対策を必要とする範囲についても考察した。なお、 1987年 に 暴 露開始後、 l年、 2年(8 g)及び4年間の暴露試験結果(10)をその都度報告しであるが、本 報告はそれらをとりまとめ総括的に考察を加えたものである。なお乙れと同様の研究を石川県 の地域についても行なっているが、乙れについて

はすでに発表しである(1)。

2  試験体及び暴露条件

暴露試験体製作用材料は表1に示す通りである。

調 合 は 表2に 示 す よ う に4水 準 の 水 セ メ ン ト比を対象とした。モルタルはこれらの調合かち 粗骨材を除いたものである。 モ ル タ ル は 直 径 5.  5c皿、コンクリートは直径lOcmの塩化ビニー ルパイプ(長さ90cm)に詰め材令l週まで密封養 生後、長き15cm~乙切断した。これらを材令 4 週 まで水中標準養生の後、室内において気乾状態と し、端面を残して遮塩性塗料を塗布した。試験体 の準備作業及び養生等を表3に示す.コンクリー ト 試 験 体 は 表2の調合のうち水セメント比45%

と65%の2種類を対象とした。 砂利自体は温分 の浸透にあまり関係しないと考えちれる乙と、ま た、浸透塩分の分析においても、試料中の砂利の 多少が試料全体に対する塩分量の比率に影響し、

FI0 

01 2 3 45ka 

図l 暴露地点

表l 使用材料

│  表乾比重吸水皐(耳)粗粒.

骨材│九頭副川産川砂 2.59  2.49  2.36 

│九碩能川産川砂利 2.64  1.68  7.00 

│普通ポルトランドセメント 比重:3.15

t~;Iト l

E圧 縮 強 度 部4kgflclll2,幽げ強度6&.4kgflcm2 

表2 調 合 表 (kg/

u P) 

W/c(~)T 水 制ント 45  ! 168  372  55  I 166  302  65  I 165  255  7o  I 157  2

寧(モルタルのみ)

砂 利 5 11

717  (1190)

774  1175  818  (1175)

(4)

分析値の信頼性を低下させる恐れが大きいことを 考えて、暴露試験体はモルタルを主とした。なお、

使用材料中には塩分は殆ど含まれていないものと 見なされる。との乙とは後述の分析結果において 試験体内部の塩分浸透が及ばない部分で、は塩分が 検出されていない乙とにも現われている。

暴露地点は図1,乙示すように10箇所(海からの 距離100m‑10km)で 、 試 験 体 露 出 端 面 を 海 の 方 向に向けて水平に設置した。設置場所は海風を遮 るものの無い建物屋上またはフェンスとし、その 高さは地上約6ー12m(海面より約15mー21m)  である。

暴露試験体1セットはモルタル4種各3本、コ ンクリート 2種各 1本、計 14本である。暴露訊 験体各セットの状況を図2に、暴露期間等の条件 を表4 K示す。

3 塩 分 分 析

回収したモルタル試験体は約 1cm厚に輪切りに し、各片を微粉砕して電気乾燥器Cl050C)に入 れ、絶乾状態とした後、質量を測定する。これを 500C精製水に浸演、挽持、 2 4時間以上経過後 の上澄水を漉過し、これに対して電量滴定法によ

る塩分譲度計を用いて塩素イオン量を測定した。

コ ン ク リ ー ト 試 験 体 は 約1cm厚に輪切りの後、

97 

3

暴 露 試 験 体 準 備 材令│準備生業忍び養生 (打殻後) 塩ピパイプ内密封養生

7日 切断・水中養生 28日 気中へ取り出し 83日 塩ピパイプ脱型 92日 塗料コーテイング開始 106日 暴露開始

図2 暴 露 試 験 佑

表4 暴 露 期 間

暴露地点│海からの距離│暴露期間 Fl  100  m 

F 2   130  m 

F 3   200  m  1987.6.10  F 4   630  m 

F 5   1.5 km  F 6   1.7  km 

F 7   3.2  km  1991.6.8  F 8   4.1  km  (1459日) F9  6.5  km 

F10  10  km 

丁寧にハンマーで粗砕、丹念に砂利を取り除き、残りのモルタル部について上記モルタルと同 様の分析を行った。塩素イオン量はいずれもモルタル絶乾質量に対する百分率で表し?と。

4  塩分分析結果

暴露地点10箇所の内、 F7地点では堤防工事のため暴露試験体が行方不明となった。また F2地点では暴露試験体の周辺に草木が繁茂し、塩分の飛来を妨げる状況となった。各モルタ ル試験体内部の塩分量を表面からの深さとの関係で示したのが図3である。

塩分分析は5層目(表面からの深さ約5cm)までは全試験体について行なった。海岸からの 距離が比較的近い場合または水セメント比が大きい場合など、塩分量が大きいときは、さらに 深い部分まで分析を行なった。

各図にプロットした各データは輪切りにした試験体部分の平均値を表すものである。海岸に 最も近いF 1地点では塩分量が大きいので縦軸の目盛は他の場合の 1/2に縮めてある。

(5)

98 

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0.02

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表 面 か ら の 深 さ (cm)

図3 表面からの深さと塩分量(モルタル)

(6)

99 

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コンクリート試験体の分析結果を同様に図4に示す。

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表 面 か ら の 深 さ (cm)

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ド晶×ーマ

0 2 3   表 面 か ら の 深 さ (cm)

× 45':'.

i65'S; 

F4 

表面からの深さと塩分霊(コンクリート) 図4

5 考察

試験体内の塩分分布 5" 1 

どの暴露地点においても、試験体表面より内部への距離(深さ)が大きくなるほど塩分量は 少なくなっているのが一般的傾向である。中には表層部の塩分量が2層目の塩分量より小さい

この現象は水セメント比の大きい試験体において顕著である。

場合も認められる。

コンクリート中のモルタルとして JASS  5の許容塩分量 0.3 kg/m(対コンクリート〉は、

との値はコンクリート製造 1100kg/m3を見込むときは対モルタル塩分量は O.027%となる。

ある経過年数以後の塩害は溶解塩分に起因す まえがきに述べたように、

時の全塩分であるが、

これら両者を対比する乙ととした。

ると乙ろから、

100mのF1では、すべての試験体の表層部で乙の値を超えている。距離200m 海岸から

ー1.5km (F3‑F5)ではw/c=65%と70%の試験体で乙の値を超える部分が多い。1.7k

以遠ではどの試験体でも乙の値に達していない。また通常の鉄筋位置として想定される深さを

(7)

100 

表面から 3cmとすると、これらの図に示すように、すでにその値に達したり、またはそれを 超えるものは、海岸かちの距離100m (Fl)の試験体では、 w/c=70%、65%の場合であり、

距離200m (F3)ではw/c=70%の試験体である。

同一地点内の試験体では水セメント比 Cw/c)が大きい程、試験体内各部の塩分量は大き い値となっている。

5.2  海岸からの距離と試験体表層部の極分量 一般的に海岸からの距離が大きくなるほど、各 水セメント比の試験体内の各深さにおける塩分量 は減少している。試験体表層部の塩分量を海岸か ら暴露地点までの距離に対応して示したのが図5 である。

表層部塩分量は,海岸からの距離100m地 点 ( F 1 )の場合に比べて630m地 点 (F 4)では約半 分に減少し、 1.7

k m

地 点 (

6 )では約1/3の値

となっている。それ以遠では距離の増加に伴う塩 分量の減少は緩慢である。すなわち、この地械で は海岸より 100mの地点に比べ 1.7

k m

以遠の 地点では塩分のコンクリート中への蓄積が大幅に 減少するととを示している。

5.3  コンクリートとモルタルの比較

図3及び図 4によるとコンクリートとモルタルで、は試験体の表面から内部に向かうほど塩分 量が減少する傾向はほぼ同様である。また塩分量そのものは各暴露地点毎に両者の問に差が見

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訂 分 析 値 ( 対 モ ル タ ル 形

F地 区

2  .(  6  8  10  海 か ら の 距 離 (km) 

図5 海 岸 か ら の 距 離 と 表 層 塩 分 量

られ、ややコンクリートの方が少ない傾向となっている。

5.4  温分浸透特性

上記の結果にもとずき、各試験体内部の塩分分布に対してFickの拡散方程式の解(式(1 ) )  を適用し、最小自乗法を用いて見かけの表面福分量 (C0)と 見 か け の 拡 散 係 数 ( Dc )を 算定した。

Co ( 1 ‑

e r f   ( ' 2 布 x  Fτ)) 

(1) 

C~x における塩分量 e r f ~誤差関数

Co ;見かけの表面温分量 x 表面からの距離 (CIl) Dc :見かけの拡散係数 t 暴 露 期 間 (s e c ) 

試験体の表面かち第一層目の塩分量が第2層目の値より少なく、また2層目以降の塩分量の 分布傾向より大きく外れている場合は、第2層目以降の塩分量のデータを解析の対象とした。

乙のような場合はCoの算定値は表層の塩分分析値よりかなり大きい値となるが、試験体内部 の塩分分布をより忠実に反映するものと見倣される。

(8)

a )見かけの表面温分量(

0 ) 

Coの値を水セメント比 (wI c )別に、海岸 からの距離に対してプロットしたのが図6である。

海岸より100mの 地 点 (F 1 )では Coは水セ メント比が大きいほど、 大きい値を示している。

すなわち同じ海塩環境下にあっても、内部への 塩分浸透を特徴づける指標としてのCoは同一値 を示さず、モルタルの水セメント比に依存する乙 とを示している。海岸よりの距離が大きい場合は 塩分量の絶対値が小さいので、上記の傾向を判然

0.10 F地区

Co  ~ ~

マ7096

( い ロ

659

対 門 マ 5596 

45 

、¥/ロ

可 マ

~-ó

」ーーーム

10  海 か ら の 距 離 (k m) 

101 

と区別するには至らない。 図6 海からの距離と見かけの表面塩分量 b )見かけの拡散係数(D c ) 

見かけの拡散係数D cは試験体の水セメント比 が同ーであっても暴露地点によってバラツキがあ

るので、それらの値の水セメント比及びセメント Dc 10.0  水比ごとの平均値を図7に示す。

F地 区

1年目 口2年目

, 

R¥ 

6 4年目 D cの平均値は水セメント比が小さい程、すな Xlσ1).. 

J ー

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5.0ト八 ¥ ¥ ¥ (   わちセメント水比が大きいほど、小さくなってお Clilろ │ー¥ム¥ ¥ U

/¥ ¥¥ ¥  

り、同一表面塩分量に対しては内部への浸透塩分 会 C

¥忠二ヶー 8

(C/W)  1.43  1.54  1.82  2.22  量を低く押さえられる乙とを示している。

ま?と同図は暴露期間が長期になるほどDcの値 (W/C) 0.70 0.65  0.55  0.45  は小さくなるととを示している。乙れは試験体材 図7 セメント水比

( C I

日)と拡散係数(Dc) 質が材令の進行につれて鰍密化したことも関与し

ていると考えられる。

c )塩分蓄積の推定

CoとD cが与えられると、ある期間(t)に おける表面からの距離(x )に対応する塩分量 (C ) が (1 )式によって求めちれる。いま仮 に暴露期間4年のCoと Dcを用いて、表面か らの深さ 3 ω (通常の鉄筋コンクリートにお ける鉄筋の位置を想定)における塩分量が

o .

表5

/C

45  55  65  70 

表面から

d

3cmのd位置でC了が O.3kg/  に達する暴露期間

海からの距離

100m  200m  630rn  1.5km  41.7 

6.3 

2.4  10.5  20.3  13.8  1.2  2.2  9.4  7.5 

kglm3(JASS  5,鉄筋の腐食を防止する観点から定めたコンクリート中の CI・イオンの上 限値) に達する期間(t年)を算定した。その結果を表5に示す。

同表中の空欄は暴露期間4年のCoの値が 0.3 kg/m (対モルタル 0.027%)に達してい な い の で (1 )式を適用するに至らなかったものである。

ぞれらの

t

の算定値を海岸から暴露地点までの距離との関係で示したのが図8である。座標 軸は両対数日盛としてある。 w/c=65%では海岸からの距離 100m地点では2.4年、 200

(9)

102 

70 

65

t:. 55'% 

045 %  O 

年 50~ーで"ープJ o 

‑ ‑ ロ ー ・ 一 口

. ‑ ‑ ‑ ‑

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// 

ロ 〆

では約10年、 630m‑1.5kmでは約20年で塩分 乙 れ ら は 通 常 の 鉄 量は0.3 kg/m 

K

達する。

100  筋 コ ン ク リ ー ト 建 物 の 耐 周 年 数 日 年 よ り は る か

すなわち乙の地域では海岸か に短期間である。

ら1.5kmま で は 通 常 用 い ら れ て い る 程 度 (w/c ::;65% ) の コ ン ク リ ー ト で は 何 ら か の 塩 害 対 策 を必要とすることが示されている。

10

w/cが55%と45%に つ い て は tの 算 定 値 が

(

t )  

得 ら れ て い る の は 海 岸 か ら の 距 離100皿 の 場 合 そ の 他 の 地 点 に つ い て はCoの だけであり、

0.3  kg/m ~乙達していないので式( 1 )  値が

を適用するに至らなかったものである。なお、

20

∞ 

1000  (m)  100  200  500 

海 か ら の 距 雄 鉄 筋 の 想 定 位 置 ( 表 面 か ち 3cm)で の 塩 分 量

0.15 % に 達 す る 期 間 が 上 記 の 半 分 す な わ ち

海 か ら の 距 離 と 塩 分 限 度 到 達 年 数

表 面 か ら3cmの 位 置 がClーが 0.15kg/m3に 達 す る 暴 露 期 間

海からの距離 2OOm  630m  60.9  16.8  3.3  1.2  図8

を 算 定 し て み る と 表6及 び 図9の よ う で t 

1.5km  98.8  34.3  3.7  1.9  41.1 

4.3  1.8  表6

円し︑I

r M元国民

U R U E U A U

U

rt En

FOnOt

あ る 。 同 図 はw/c及 び 海 岸 か ら の 距 離 に よ っ C 1‑イ オ ン が 特 定 値 に 達 す る 傾 向 を 示 し て いる。

海 岸 か ら の 距 離100mと 図10は 図 9の内、

の対数と水セメント比の逆数 200m について t•

であるセメント水比との関係をプロットしたもの である。両者の関係はおおよそ直線的傾向にある とみなされる。

70%  ロ65タ6 t:. 55 ~杉

45 ~杉

1000  2000  (m) 

一 一 一 ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑

50

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F戸口、‑..‑‑‑

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マ 〆

海 か ら の 距 離 2.  2) 

またw/ c =55%と45% ( c / w = l. 82

100  の100mの値に対する200mの値の比率を図8の

w/c=55%、45%の値に乗じて200m'乙対応す るおおよその値を同図に点線で示し?と。それによ ると、耐用年数65年までに塩分量がO.3kg/m 3に 達する海岸からの距離はw/c= 55%では250m、 w/c =45%でも150mであることが想定される。 数 。

これちの関係は暴露時までの試験体の

ただし、

( ピ ﹀

養生条件によっても異なると考えられるので、上 乙の手 記の数値は一応の参考値である。しかし、

法は多年に及ぶ塩分の蓄積を推定する可能性を示 すものと考えられる。

海 か ら の 距 離 と 塩 分 限 度 到 達 年 数 図9

D cの値は暴露4年の場合を採 用している。今後材質は安定していると見倣され

乙乙ではCo、

(10)

るのでD cの値はそれほど変化するとは考えにく い。一方、 Coの値の経年変化を暴露地点F 1と

F3について示したのが図11である。また、参 考までに図3の 塩 分 量 分 布 か ら 浸 透 塩 分 の 総 量 (塩分分布図の面積)と暴露期間との関係を同様 に図 12に示す。これらによるとCo及び浸透塩 分の総量は一部例外はあるが年々増加する傾向に ある。これらの傾向考えると、暴露期間4年のデ ータに基づいて算定した上記のそれぞれの値は、

より長年月の予測に対してはいずれもさちに大 きい塩分量となる可能性がある乙とを示している。

0.04 0.03 0.02 '

Co 

dp dm dm Mm   U 0 5 5 5 W J 7 6 5 4  

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0.01 

年 数

F3 

年 数

図11 暴露期間と見かけの表面塩分量

4.0 2.0

そ1.0

J

.1" 

103 

100 

t' 

1.82  C/W 

2.2 

図10セメント水比と握分限度到達年数

3.0 

F 1 

1096 65S f::. 5596 

45 S

年 数 年 数

1 2

暴露期間と溶解塩分総量

6 む す び

福井県坂井郡の海岸地域に4年問屋外暴露したそ1レタル及びコンクリート中の可溶性塩分分 析及びその考察から、塩分の浸透蓄積について、海岸からの距離を始め、ホセメレト比ごとに、

その実態を明らかにした。また、塩分の浸透現象区ついて明らかになった事項を要約すると次 の通りである。

1 )試験体各部の浸透極分量は同地点、同暴露条件のもとでは水セメント比の大きい場合ほ ど試験体各部の塩分量は大きい値を示した。すなわちコンクリ‑}‑やモルタルに浸透蓄積する 指分は必ずしも大気中の塩分濃度だけで一義的に決まるものでなく、コンクリートモルタル の材質条件が関与することが示された。

2 )拡散理論解を用いて塩分浸透量を推定する場合の根拠となる見かけの表面塩分量につい ても同様に水セメント比によって異なった値となり、同一地点に対して一定の値を想定できな いことが明らかとなった。また、本研究の期間内では乙の値は暴露期間とともに大きくなる乙 とも示された

(11)

104 

コンクリートやそルタルへの塩分の蓄積状況においては地域差が顕著である。それらに対応 する塩害対策の地域区分は小範囲が望ましい。本報告の手法は塩害対策地域区分の設定に有力 な手段となり得ることを示したものである。

謝辞

本研究の塩分分析および理論的解析には福井大学学生、南弘子、平井美穂、川上英昭の諸君 の協力を得た。乙乙に記して謝意を表します。

参考文献

1 ) たとえば、堀田健治: 砂浜海岸における海塩粒子の発生に関する研究、

日本建築学会構造系論文集、第444号,pp. 145‑152, 1993.2  2)  ISO/TC. 156, WG4, N66E:Corrosivity  of  Atmospheres. 1983  3 ) 日本道路協会:道路橋の塩害対策指針(案) 同解説、 1984.2

4)  樫野紀元 :RC造建築物における塩害地域区分の設定についての一考察、

日本建築学会関東支部研究報告集,1983 

5)  建設省:コンクリートの耐久性向上技術の開発報告書(第一編) (第二編) ,  建設省総合技術開発プロジェクト, 1988.11

6 ) 川上英男:北陸地方の環境塩害危険度分布について,第8回コンクリート工学年次講 演会論文集, pp. 81‑84,1986 

7)  川上英男:北陸地方の塩分環境,日本建築学会大会学術講演梗集A,pp. 265 266, 1987.10 

8)  川上英男:塩害環境とモルタル中の塩分蓄積,日本建築学会大会学術講演梗概集 A, pp. 631‑6321989.10 

g)  川上英男:塩害環境とモルタルへの塩分蓄積,日本建築学会大会学術講演梗概集 A, pp. 131‑132, 1990. 10 

10)  川上英男:塩害環境とモルタルへの塩分蓄積(暴露期間4年 の 場 合 ) .  日本建築学会大会学術講演梗概集 A.pp. 1065‑1066, 1992.8 

11 ) 川上英男,脇敬一:コンクリートへの塩分浸透と塩害環境の評価、

日本建築学会構造系論文報告集,第453号、 pp.9‑14,1993.11. 

表 面 か ら の 深 さ ( c m )ーx....45~; ←ロ..65 . rQU F コンクリート試験体の分析結果を同様に図4に示す。~ 0.08r ト.x....45~, ト{]..65 .rFl 0.12 0.10 2 3 4 3 表 面 か ら の 深 さ(cm)O O  0

参照

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