Title
くも膜下出血後の脳槽脳脊髄液における脳血管攣縮惹起物
質について( はしがき )
Author(s)
山田, 弘
Report No.
平成4年度-平成6年度年度科学研究費補助金 (一般研究(C)
課題番号04670856) 研究成果報告書
Issue Date
1994
Type
研究報告書
Version
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/135
※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。D. 研 究成果 脳動脈癌破裂に よ る く も膜下出血(SAH)後に於ける脳血管撃縮 (VS)に 対 し、 ア ラ キド ン酸リ ポ キ シ ゲナ ー ゼ系代謝産物 ロ イ コ トリ エ ン(LT)の 関与を 検討 し、 髄液中でLT渦度及びそ の停滞期 間が、 VSの程度 と 強 く 関与す る こ と、 実験的 く も 膜下 出血に於 い て も LTの 代謝 過程及 び こ の 作用 が VSの 病 態 に 関 与 し て い る こ と を 明 ら か に し た。 次 い で、 LTに 限 ら ずVSの原 因物質 と 考え ら れ て い る オ キ シ ヘ モ グ ロ ビ ン、 エ ンド セリ ン、 プ ロ ス タ グ ラ ン デ ィ ン F2α に つ い て も VSの 関与 に 関 し て、 培養平滑筋細胞(VS HC)を用 いて 主に細胞内 カ ル シ ウ ム動態に ついて検討 し た結果、 オ キ シ ヘモ グ ロ ビ ン、 エ ンド セリ ン は細胞内 カ ル シ ウ ム 上昇作 用 を 強 く 持ち そ の持続期間が長い こ と が明 ら か に な っ た。 次い で、 こ のVSHC細胞内カ ル シ ウ ム 濾度上昇を イ ンデ ィ ケ ー タ ー と し て、 SAH患者脳脊髄液の分析を 行っ た。 その結果VS患者で は 有意 に CSF中 に細胞内カ ル シ ウ ム 上昇物質が存在す る こ と が明 ら か に さ れた。 よ っ て こ の物質の精製を試み る の と 同時 に、 こ の CSFに 対す る 平滑筋細胞内の シ グナ ルト ラ ン ス ダク シ ョ ン に つ い て も 研究 を 行 っ た結果、 CSFに対 し て 細胞内 カ ル シ ウ ム の 上昇に伴い、 フ ォ ス フ ォリ パーゼCの活性化お よ びプロ テ イ ン カ イ ネ ー ス Cの活性化が ダイ ア シ ルグリ セ オー ルの 上昇を 伴 っ て い る こ と が分か り、 ゲ ル ろ過、 DEAEセ ル ロ ー ス カ ル ム を用 い る こ と よ り、 こ の細胞内 カ ル シ ウ ム の上昇 を 引 き 起 こ す物質 と し て ヘ モ グ ロ ビ ン が存在す る こ と が判明 し、 ヘ モ グ ロ ビ ン に つ い て は培養平滑筋の み な ら ず内皮細胞に 対す る報告 も し、 こ の 時好運 に も ヘモ グロ ビ ン以外に血清ト ラ ン ス フ ェリ ン に類似の 物質が患者CSF申 に 多量 に存在 し、 こ れが平滑筋細胞内の カ ル シ ウ ム 上昇作用 を 持ち 合 わせて い る こ と が 明 ら か に さ れ た。