6)景観のまちづくり方針
(1
)景観の現状
浦安市は、三方を海と河川に囲まれ、広い空と海を望むことができ、四季の変化に富んだ街
路樹や庭木が育ち、デザインされた建物や道路もあり、美しい景観を体感することができます。
そして、私たちの日々の暮らしに息づいた街並みを見ることができます。
元町地域には、漁師町の歴史や文化に根ざした雰囲気や建物が所々に残されています。中町
地域や新町地域には戸建と中高層住宅の整然とした住宅地が形成されてきました。アーバンリ
ゾートゾーンでは、昭和 58年に東京ディズニーランド
Ⓡが、平成 13年には舞浜駅前の大型商
業施設の開業と東京ディズニーシー
Ⓡが開園し、周辺のホテル群とともに他に類のない浦安の
新しい景観が創出されました。
一方、市街地の多くが埋立てにより形成され、経済性や効率性、機能性を重視したため、美
しさへの配慮を欠いた雑然とした景観、無個性・画一的な景観などが見られます。まちの美し
さは心のありさまとも深く結びついており、公共的空間でのごみの投棄など、市民のモラルを
問われる事例も見られます。また、東日本大震災の影響により、これまでの景観が損なわれた
ところも見られます。
本市では、シンボルロード整備・境川改修・新浦安駅などの駅周辺整備、新町地域での景観
ガイドラインに基づく景観誘導など、ハード・ソフトの両面から景観の向上に努めてきました。
また、平成 18年に景観法に基づく景観行政団体となり、平成 20 年に浦安市景観条例を制定、
平成 21 年に浦安市景観計画を策定し、本市の景観まちづくりを効果的・計画的に推進するた
め、必要な制度や仕組みを定めました。
また、市民のなかには、清掃活動・花植え・まち案内のボランティア活動・水際線と親しむ
活動など、景観の改善と向上に自主的に取り組む、個人・事業者・NPOなどが見受けられる
ようになりました。
(2)基本方針
景観は、多くの人々の生活に根ざしたものであり、そのまちの歴史や文化、価値観、雰囲気、
暮らしやすさなどをあらわしたものです。このような景観は、市民共通の財産であり、より良
く継承し、また改善しながら、次世代に引き継ぐことが重要です。
このため、市民・事業者・行政が協働して、地域の個性を活かしながら、人が集い、住み続
けたくなる美しい海浜都市の風景を育て、暮らしが息づくふるさとのまち・浦安の景観を形成
(
3)整備方針
① まちの顔となる景観のまちづくり
浦安市には、多くの市民が日々利用する場所、来訪者も含め多くの人々に親しまれている場所、
本市を象徴する場所などが多くあり、これらは本市の“顔となる”重要な場所です。市民が共通
財産として誇れる景観となるよう、公共公益施設やその周辺の地区が一体となった景観の形成に
向けた取り組みを進めます。
●拠点における景観のまちづくり
・都市拠点である浦安駅・新浦安駅・舞浜駅の3駅周辺地区は、市民の快適で便利な生活を支え
る重要な役割を担っています。それぞれの地区の個性を活かしながら、人々の交流やにぎわい
を演出するとともに、ゆとりとうるおいが感じられる浦安市の顔にふさわしい景観を形成しま
す。
・シビックセンター地区・新町地域センター地区・海辺の交歓エリアでは、それぞれの拠点の機
能を踏まえつつ、個性を活かした景観を形成します。
●道路・水際線における景観のまちづくり
・やなぎ通り・シンボルロード、大三角線、若潮通りなどの主な広域幹線道路・幹線道路は、地
域と地域を結び、多くの人が行き交います。交通機能を確保しつつ、道路空間での統一感のあ
るみどり豊かな美しい景観形成を推進するとともに、沿道では周辺の建物や道路景観との調和
を図るなど、魅力的な街並みを形成します。
・浦安市の貴重な自然環境である河川や海岸では、豊かな水際線を身近に感じられるよう、水際
線と調和したみどりが連続する美しい景観を形成します。また、河川・海岸沿いの公園や緑地、
橋りょうなどの眺望点からの景観は市民に親しまれており、これらの景観が阻害されないよう
維持保全に努めます。
●浦安を象徴する場所における景観のまちづくり
・堀江・猫実・当代島地区では、残された歴史的な景観資源を活かし、浦安市の歴史を伝える風
格とにぎわいのある景観を形成します。
・アーバンリゾートゾーンでは、世界に誇れる東京ディズニーリゾート
Ⓡのテーマパークを中心
とした、非日常で夢を感じられる景観を形成します。
② 身近な生活空間における景観のまちづくり
浦安市全体で良好な景観を形成するため、身近な生活空間においても、地域の成り立ちのなか
で育まれてきた景観を尊重し、美しい街並みの維持保全や周辺との調和に配慮した景観形成に取
り組みます。
・住宅や店舗などの建物や工作物などは、身近な生活空間の景観を構成する要素として大きな割
合を占めています。市民・事業者・行政の共通認識のもと、各主体自らが良好な景観を形成す
ることを目指します。また、景観に与える影響の大きい一定規模以上の建物などについては、
・中町地域及び新町地域の戸建住宅地では、住宅の建替え・更新にあわせて、景観形成や環境に
配慮した魅力のある住宅地として長期にわたり良好な住環境を維持・継承できるよう、景観計
画の推進や地区計画導入の支援などに取り組みます。
・日常的にみどりを感じられるよう、公園・緑地・街路樹・宅地のみどりが連続するみどりのネ
ットワークの形成を促進します。
・公民館や学校などの公共公益施設、公園、道路、橋りょうなどは市民の利用機会が多く、地域
の重要な景観資源であることから、地域の景観まちづくりの先導的な役割を果たすよう、地域
特性や周辺の街並みに調和した景観を形成します。
・高速道路・鉄道高架などの土木構造物は、都市生活に不可欠なものですが、景観にも大きな影
響を与えます。本来の機能や安全面を考慮しつつ、関係機関と連携しながら周辺と調和した景
観の形成を促進します。
③ 景観重点区域における景観のまちづくり
浦安市を代表する景観的な特性を備えた地区や景観のまちづくりへの機運が高まった地区は、
「景観重点区域」に指定し、積極的・継続的に景観のまちづくりに取り組みます。
・既に景観重点区域である「新浦安駅周辺地区」と「新町地域」では、今後も積極的・継続的に、
地区の特性を活かした魅力ある景観の維持保全・創出を図ります。特にシンボルロード沿いの
道路と一体となって歩行空間として利用されているセットバック部分では、適正な維持保全を
誘導・支援します。また、景観法に基づく景観地区の指定、屋外広告物の規制・誘導など、さ
らに魅力を向上するための取り組みを検討します。
・まちの顔となる場所では、住民や関係機関などと協議しながら、景観重点区域指定に向けた取
り組みを検討します。
・住民や事業者などの景観のまちづくりへの機運が高まりつつある地区では、景観重点区域への
指定に向けた活動などを支援します。
④ 景観資源の保全・活用
浦安市の特徴であり、景観を形成する重要な要素となる道路・河川・公園などの公共施設は、
景観資源として保全・活用を推進します。また、市内にある歴史的建物なども景観上重要な資源
として保全・活用します。
・元町地域は浦安発祥の地であり、多くの神社仏閣や往時を偲ばせる建物や路地、文化財や埋立
ての歴史を物語る堤防跡など歴史的な資源があります。これらを景観資源として広く市民に周
知するとともに、保全や活用について検討します。
・景観上重要な建物・樹木については、景観計画に定める景観重要建造物・樹木の指定方針に基
づき、必要に応じて指定・保全を図ります。
・まちの顔となる場所における道路・河川などの公共施設などは、景観の骨格となるものです。
今後、関係機関などと協議しながら、景観重要公共施設への指定、整備基準の策定などの取り
⑤ 協働による景観のまちづくり
良好な景観を形成するためには、市民・事業者・行政が協働で景観のまちづくりに取り組むこ
とが不可欠です。市民や事業者自らが行動を起こし活動できるよう、さまざまな取り組みを段階
的に進めます。
・まちの美化や景観に配慮したまちづくりのあり方などについて、市民や事業者の理解と意識を
深めるため、啓発を行います。
・まちの景観資源を広く周知するとともに、市民や事業者自らが主体となった景観まちづくりを
推進するため、その支援・育成を目指します。
・民有地の道路境界部や庭先、窓辺、壁面などの緑化活動など、身近な街並みづくりの誘導・支
援を図ります。
・市民や事業者自らが行動を起こし活動できるよう、誘導・支援する仕組みづくりを進め、運用