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コンクリートの自己収縮経時変化の予測式

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Academic year: 2022

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(1)

コンクリートの自己収縮経時変化の予測式

足利工業大学 学生員 ○川合 雅弘 足利工業大学 正会員 宮澤 伸吾 足利工業大学 正会員 黒井 登起雄 足利工業大学 齊藤 倫将

1.

はじめに

コンクリートの自己収縮予測式として土木学会の予測式 1がある。この土木学会の予測式では、自己収縮 の経時変化を表す係数が限られた水セメント比に対してのみ与えられているため、これを任意の水セメント比 に対して適用できるように改良することが望まれる。そこで本研究では、水セメント比を

18~65%としたコ

ンクリートの自己収縮ひずみの測定を行い、実測値に基づいて自己収縮経時変化の予測式について検討した。

2.

実験概要

コンクリートの自己収縮ひずみの測定は、100×100×400㎜供試体を用い、温度

20±2℃において JCI

自 己収縮研究委員会の提案した試験方法 2により行った。セメントに普通セメントを使用して、水セメント比

18~65%とし合計 22

配合について、凝結の始発時間より材齢

91

日までの自己収縮ひずみを測定した。

3.

結果及び考察

図-1 は、コンクリートの自己収縮ひずみの実測値を示しており、

水セメント比の違いにより自己収縮ひずみが著しく異なることが分 かる。水セメント比が小さくなればなるほど自己収縮ひずみが大き くなり、水セメント比

18%については著しく自己収縮ひずみが大き

く現れていることが分かる。自己収縮ひずみの進行速度については、

水セメント比が小さいほど若材齢時に著しく増加していることが分 かる。

図-2,3は、材齢

91

日に おける自己収縮ひずみの実 測値を基準とし、これに対 する各材齢における自己収 縮ひずみの比を求め、式(3)

で近似したときの係数

a,b

を算出したものである。こ れらの結果を指数関数によ り近似して係数

a,b

の算定 式として式(4),(5)を提 案する。この提案式により、

水セメント比

18~65%の範

囲で任意の水セメント比に 対して係数

a, b

を算出でき るようになった。

図-4~9は、今回提案した 式から算出した進行速度を

キーワード:自己収縮、予測式、高強度コンクリート、水セメント比

連絡先:〒326-8558 栃木県足利市大前町

268-1

足利工業大学

TEL0284-62-0605 FAX0284-64-1061

0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0

0.1 1 10 100

材齢 (日)

εa(t)/εa(91)

実測値 提案式 prEN式

-4

自己収縮ひずみの経時変化 (W/C=18%)

0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5

0.1 0.3 0.5 0.7

水セメント比

係数 a

実測値 提案式

-2 W/C

と係数

a

の関係

0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0

0.1 1 10 100

材齢 (日)

εa(t)/εa(91)

実測値 実測値

実測値 実測値

実測値 提案式

prEN式

図-5 自己収縮ひずみの経時変化

(W/C=22%)

-1000 -800 -600 -400 -200 0 200

0.1 1 10 100 1000

材齢 (日)

ひずみ (×10-6) 18%

22%

25%

28%

30%

32%

36%

40%

50%

65%

図-1 コンクリートの自己収縮ひずみ

0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5

0.1 0.3 0.5 0.7

水セメント比

係数 b

実測値 提案式

-3 W/C

と係数

b

の関係 土木学会第58回年次学術講演会(平成15年9月)

‑875‑

V‑438

(2)

表す係数

a, b

の値を用いた 自己収縮ひずみの経時変化 であり、一部の水セメント 比については提案式と実測 値が近くないものも存在し たが、大部分の配合で概ね 予測できていることが確認 された。

図-10 は水セメント比と 材齢

91

日での自己収縮ひ ずみの実測値と予測値を比 較したものであり、図-11は 材齢

91

日における他の研 究機関による実測値と予測 値を比較したものである。

予 測 値 は 土 木 学 会 式 に 式

(4)、(5)を組み合わせた 提 案 式 お よ び

Eurocode

prEN

式(以下

prEN

式)3より算出した値である。図-10,

11

より、

提案式では実測値と予測値がほぼ近い値となっているのに対して

prEN

式では低水セメント比において自己収縮ひずみを過小評価す る傾向が確認された。

ε

a

(t)= γε

ao

(W/C) β

a

(t) (1)

ここに、

εa

(t):材齢 t

日におけるコンクリートの自己収縮ひずみ (×10-6

)

εao

(W/C):自己収縮ひずみの終局値 (×10

-6

)

εao

(W/C)=3070exp{-7.2(W/C)} (2)

βa

(t):自己収縮ひずみの進行速度を表す関数

βa(t)=1-exp{-a(t-to)b

γ:セメントの種類の影響を表す係数 (普通セメントの場合 1.0)

a、b:定数 (式(4),(5)参照)

a=3.72exp{-6.83(W/C)}

b=0.251exp{2.49(W/C)}

W/C:水セメント比、t:材齢(日)

、to:凝結の始発時間(日)

4.

まとめ

本研究では、土木学会の自己収縮ひずみ予測式における自己収縮の経時変化を表す係数

a、b

を任意の水セ メント比(18~65%)に対して算定するための予測式を提案し、他の研究機関の実測値も含めて概ね適用で きることが確認された。今後の課題として、多くの実験値と比較検討を行う必要がある。

(参考文献) 1)(社)土木学会、2002年制定コンクリート標準示方書[構造性能照査編]、pp.32、2002 2)(社)日本コンクリート工学協会、自己収縮研究委員会報告書、pp.51~pp.54、2002 3)European Standard prEN 1992-1

0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0

0.1 1 10 100

材齢 (日)

εa(t)/εa(91) 実測値

実測値 実測値実測値 提案式prEN式 土木学会式

図-6 自己収縮ひずみの経時変化

(W/C=30%)

0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0

0.1 1 10 100

材齢 (日)

εa(t)/εa(91)

実測値 提案式 prEN式 土木学会式

-8

自己収縮ひずみの経時変化

(W/C=50%)

0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0

0.1 1 10 100

材齢 (日)

εa(t)/εa(91)

実測値 実測値 実測値 提案式 prEN式 土木学会式

図-7 自己収縮ひずみの経時変化 (W/C=40%)

0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0

0.1 1 10 100

材齢 (日)

εa(t)/εa(91)

実測値 提案式 prEN式 土木学会式

図-9 自己収縮ひずみの経時変化

(W/C=65%)

-1000 -800 -600 -400 -200 0

0.1 0.3 0.5 0.7

水セメント比

ひずみ (×10-6

実測値 提案式 prEN式

図-10 W/Cと自己収縮ひずみの関係 (本研究の実測値)

-11 W/C

と自己収縮ひずみの関係 (他の研究機関による実測値)

-1000 -800 -600 -400 -200 0

0.1 0.3 0.5 0.7

水セメント比

ひずみ (×10-6

実測値 提案式 prEN式 材齢91

材齢91

(4) (3)

(5)

土木学会第58回年次学術講演会(平成15年9月)

‑876‑

V‑438

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