神経細胞の電気特性に基づいた電子計算回路の構築
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(2) 情報処理学会第68回全国大会. (K+ )は K+のイオンチャンネルの電気特性を表 す素子であり,膜電位 VC がある閾値を超えると スイッチオンになり,コンデンサ C の電荷は EK に流れ出し VC が急激に下降する.このようにし て電気回路は細胞の発火特性を再現することが できる.. シナプス後部 シナプス前部 シナプス小胞. Na+. EPSP. 軸索端末. 図4.シナプスの信号伝達原理(例) 細胞内. 軸索. -. E0 Cm. +. -. +. g0. relay (Na+). ENa. + -. -. +. gN EK. -. ENa. +. 軸索からの入力 relay gC. relay (K+). gK. gT. CC. 図5.シナプスの等価回路 Na+チャンネル. 細胞外. K+チャンネル. 図3.神経細胞体の電気的等価回路 V. 4.シナプスの電気特性と等価回路 シナプスの信号伝達の様子は図4に示す (2) . 神経細胞間の信号伝達は,シナプス前部と後部 によって行なわれる.軸索から伝わってきたパ ルスがシナプス前部に到着するとシナプス小胞 から一定量の伝達物質がシナプス間隙に放出さ れ,シナプス後部にある各伝達物質に対応する イオンチャンネルが開く.これにより対応する イオンがチャンネルを通して流れ,細胞膜の電 位が上がる(興奮性シナプスの場合),または 下がる(抑制性シナプスの場合) 図5はシナプスの等価回路である.リレーの コントロール電圧は一定の閾値を超えるとスイ ッチオンの状態になる.図5でわかるようにコ ンデンサ CC と抵抗 gT を調節することによってリ レーのオンの時間を調節することができる.ま た,g C を調節することによって細胞体の等価回 路に流れる電流を調節することができる.すな わち,CC ,gT ,g C でさまざまな神経伝達物質と それに対応するチャンネルの機能を模擬するこ とができる. 図6は実際に構築した神経細胞の等価回路で あり,その実験結果の一つは図7に示す.図7に は入力信号の 3 パルスに対して,1パルスの出 力になっているので,比例ゲイン要素である. 同じく積分要素や加減算要素も実現可能である. 5.おわりに 本研究は神経の電気等価回路を実現すること によって,神経と同じ原理で PFM 信号を生成・ 処理することを可能にした.本研究で提案した 神経等価回路が情報処理ユニットとしての特徴 は,ノイズに強く,安定した情報処理と伝達が 可能である.その他に,大規模の並列演算,例 えば数百万の入力の足し算,引き算,比例,積 分などの処理を一つの神経細胞ユニットで同時 に行うことが可能という演算処理の原理に大き な将来性を秘めている.. 2-24. R5. R7. 10. D1 DDEF. V2. Q1. Q2. 10. Q3. V6 10Vdc. QNDEF 10Vdc R1 200. QNDEF. C1. V1 = -10 V2 = 15. QNDEF R4. R8 4k. 10k. 150u R2 V1. V. 1k. TD = 100m TR = 1m TF = 1m PW = 2m PER = 50m. DDEF D2. R10 30k. R6 R3. V5. V4. 15Vdc. 10Vdc. 10k. Q4 V7. QNDEF. 10k 15Vdc. C4 100u. 0. 図6.実際の神経細胞膜の電気的等価回路 外部入力信号. 膜電位(発火の様子). 図7.シミュレーション結果 参考文献 (1) A. L. Hodgkin: Ionic movements and electrical activity in giant nerve fibres , The Croonian Lecture, Proc. Roy. Soc. B, vol. 148, (1962). (2) Z.W. Hall, Molecular neurobiology (脳の分子生物学, 吉本智信,石崎泰樹 訳),MEDSI,Tokyo (1996). (3) X. Zhang and H. Wakamatsu: Equation for resting membrane potential of cell, Proc. Int. Symp. on Artificial Life and Robotics, 6, 439-442(2001) (4) 張 暁林、若松秀俊:イオンの能動輸送を考慮した 神経細胞の等価回路,電気学会 電子・情報・システム部 門大会講演論文集,千葉, 683-684(1999).
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