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横浜市立大学文理学部数学教室
現在数学教室のスタップは 9 名(他に事務員 1 名)で,
教養部の一般教育および学部の専門教育に当っており,
教員はそれぞれ 5 コマ( 1 コマは90分の通年講義)を,
そのうち専門科目は,代数学(浅野洋・桂利行),幾何
学(ー楽重雄・市田良輔),解析学(中神祥臣・上野喜
之雄・大阿久俊則),応用数学(森俊夫・多賀保志・大阿
久俊則)を担当している.
小生(多賀)は統計数学の教育・研究を行なっているが,
もつかのところ衛星(ランドサットやノアなど)による
隔測データと地上(海上)の実淑u データとの相関分析を行
ない,環境汚染監視のための最適なサーベイランス・シ
ステムの策定に関心をもち,統計数理研究所と共同研究
を行なっている.
また,卒業研究としては,ノンパラメトリック法の理
論とアルゴリズム,情報化社会におけるデータ保護(特
に RSA 法によるデータの暗号化のアルゴリズム),フ
ラクタルの理論とシミュレーションを行なっている.
なお,横浜市立大学は21 世紀への展望と発展を指向す
る総合理学研究科(大学院)を昭和64年 4 月に開設する
予定で,現在着々と準備をすすめている.
従来の大学の学部学科は,縦割りの学問分野で編成さ
れ,また比較的狭い学問分野にとらわれがちであり,学
際的方面への関心が強い社会的要請とかなり隔離して L 、
ることは否定できない. 21 世紀に向けて限りない展望と
発展性を秘めているのは,こうした新しい学際的分野で
あり,これに対処するために大学の研究,教育体制も変
革していかねばならない.基礎研究と応用科学は従来は
深い係わり合いはなかったが,近来両者はお互いに接近
しあうようになり,今後も密接に関係しあってさらに発
展していこうとしている.このような学際的分野に研究
・教育を深め拡充していくためには,複数の分野の研究
者たちが単に集合するだけでは不十分で,彼らが必要に
応じて研究の協同,連携や討議を行ない得る場として,
総合大学院が必要である.これにより従来の学問分野の
再編成へと発展していくことができる.
20世紀半ばからの科学・技術の歴史を踏まえて 21 i埜紀
を展望するとき,
(1) 分子および分子集合体の構造と機能の研究
(2) 分子・細胞レベルで、の生命体の構造と機能の研究
(3) 生命体・非生命体のシステムの構造と機能の研究
(4) 数理解析・数理構造の研究
などが自然科学の分野で普遍的なテーマであると考えら
れる.
いうまでもなく, (1)は新素材の開発という新しい機能
をもっ物質の創製と,その応用との関連性をもつもので
ある. (2) と (3)は生命の神秘の核心に迫るものであると同
時に,具体的にはシステムとしての生命のメカニズムの
解明につながるものである.またこの (2), (3) のテーマの
成果は生物工学の分野を発展させ,そして新しい医療・
食品材料の開発や品質改良などに大きく貢献するもので
ある (4)は (1), (2), (3)の研究に現われる構造と機能を理論
化,学問として体系化するために必要である.
(多賀保志)
第 14期
日本学術会議会員選任のお知らせ
本学会から,第 14期日本学術会議の第 5 部(工学
系・経営工学)ならびに第 3 部(経済学系・経営学)
の会員候補として,近藤次郎・松田武彦両氏をご推
薦いたしましたが,お二方とも当選され,近藤次郎
氏は,更に第 14期日本学術会議会長に再選されまし
た. OR 学会会員からは,お二方のほか,竹内 啓
氏(東京大学先端科学技術研究センター教授),今井
兼一郎氏(日本工業技術振興協会理事),市川惇信氏
調11111111111川
1988 年 9 月号
(東京工業大学教授)の三氏が日木学術会議会員に選
任されましたので,お知らせいたします.
なお,日本の科学者の内外に対する代表後関であ
る学術会議(定員 210 名)で 5 人の本学会員がご
活躍されることは, OR 学会ならびに経営工学分野
の公的地位の向上にとって,一層強力な指導力が得
られることと期待されます.
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