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わが国の血液製剤使用状況とその関連因子に関する研究

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Academic year: 2021

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平成10年5月15日 第45巻 日本公衛誌 第5号 389

わが国の血液製剤使用状況とその関連因子に関する研究

神田

渡辺

由美

星山

佳治

三浦

宜彦

川口

遠山

目的 わが国における血液製剤の使用状況を都道府県別に明らかにするとともに,血液製剤使用量に影響を 与える因子との関連を検討することを目的とした。 方法 全国8,723病院を対象として,平成7年11月の1ヵ月間における輸血用血液製剤,アルブミン製剤,

免疫グロブリン製剤の使用量を調査した。あわせて,血液製剤使用量適正化ガイドラインに準拠した

血液製剤の管理体制の有無を調査した。調査は,自記式の調査票を郵送して行った。

成績 1. 平成7年に血液製剤使用実績が「あり」と回答した病院は,有効回答5,141件のうち4,675件

(90.9%)であった。  2. 全般的には,血液製剤使用量は地域によってかなり大きな差が見られ,赤血球製剤,血漿製剤の 使用量は大都市圏に多い傾向が見られた。  3. 赤血球製剤,血漿製剤,血小板製剤使用量は類似した分布を示し,各製剤使用量間にr=0.6以上 の有意な相関が見られた。また,アルブミン製剤使用量と免疫グロブリン製剤使用量の間にも有意な 正の相関(r=0.69)が見られた。  4. 血液製剤の管理状況との関連については,血液製剤専用特殊冷蔵庫・冷凍庫の使用率が,いずれ の血液成分製剤使用量とも正の相関が認められた。しかしながら,病院内の輸血療法委員会設置率, 血液製剤の在庫管理記録書類作成率は,赤血球製剤使用量のみとの間に有意な正の相関が見られた。  5. 今回調査した結果,施設設備は血液製剤使用量にあわせて整備されるが管理マニュアルに沿った 適正な運用との間には相関が認められなかったことから,今後これら管理体制の整備にも配慮する必 要がある。  6. 全身麻酔手術件数と,赤血球製剤,血漿製剤,血小板製剤の使用量との間に有意な正の相関が見 られた.悪性新生物,心臓の手術件数についても同様の傾向が認められた。 結論 血液製剤の使用状況は地域によってかなりの大きな差があることがわかった。赤血球製剤使用量は, それらの中でも血液製剤の使用状況を比較的に良く反映していることが考えられた。 Key words : 血液製剤,赤血球製剤,血漿製剤,手術件数,血液製剤保管管理マニュアル

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