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ヒトの熱帯馴化に関する生理学的研究 [Physiological Studies on Human Acclimatization to Tropical Climates]

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東南 アジア研究 13巻 4号 1976年3月

ヒ トの熱帯馴化 に関す る生理学的研究

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YosHIMURA

1. Basic conceptsofthe humanphysiologyofthermoregulationaredescribed. 2. Studiesonacclimatizationtoheatarereviewed on the basis of thermoregu】atory functions,and changes in the pattern of physio】oglCalfunctions in acclimatizationare discussed. Itis clarified that the pattern of changes of physiologlCalfunction differs accordingtothe degree of acclimatization. Forexample,inthecaseofamanbornand raisedinatropicalreglOn,thepatternofthesweating reflex to heatexposure and the numberofactivesweatglands arequitedifferentas compared withthose in the transi

-toryacclimatizationtohotsummersofamanlivinginthe temperate zone or in a cold climate.

3. Groupmeansofthebasalmetabo一ism (B.M.)ofpeopleslivinginvariousregions, from thetemperate zonetotroplCalareaswherethemonthlymeantemperatureis from 8oC to 350C wereplottedagainstthemonthly mean temperature at the time ofB.M. measurment. Itwas ascertainedthattheB.M.iswellcorrelatedwith temperature,and itsregression一ineisexpressedbythefollowingequation:Y - 41.78-0.208Ⅹ,whereY is thegroupmeanofち.M.and X isthemonthlymeantemperature.

4.ThiscorrelationexistsamongpeoplesinAsiawhoeatriceandwhosefatintakeis below 25% oftotalcaloricintake. Inthecase of Caucasianswhose dailyintakeoffatis over35% oftotalcalories,theseasonalvariationofB.M.whichwasfoundamongJapanese disappears.

5. 1twasfoundthatareduction ofB.M.occurs in beatacclimatization,and this reductionisacceleratedinpeoplehavingrice as theirstaplefood. Asthewetcultivation ofriceiswelldevelopedinAsia,where theclimateishotand humid,the peoples there usericeastheirmainfoodandthustheirlivesarewelladaptedto their hotand humid habitat,andthisformsawe】トdevelopedecosystem.

6. Racialdifferences of physiologicalfunctions between tropicalnations and those livingln arcticorsubarctic reglOnSWerecompared,and anattemptwasmadetoexplain thosedifferencesasadaptativedifferentiationwhichmay developintoanapparentlygentic differentiation.

*兵庫医科大学第-生理学教室 602

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吉村 :ヒ トの熱帯馴化 に関する生理学的研究

体 温 調 節 の 原 理 熱帯馴化 を述 べ るに先立 って,体温調節 の原理 について少 しく解説 を加 える. ヒ トの正常体温 は体内の各部位 において多少 の変異 はあるが,体内重要臓器 の温度 は平均的 には

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℃ と考 えてよい。 この体温 は外界 の条件 にかかわ らず一定 に保 たれ てい る。 それは体表 面か らの放 熱量 を体 内でつ くられ る熱 (産熱) で補 って熱 の体 内保有量 を常時一定 に保 つ機構 が働 くためであ る。 この熱 の出納 のバ ランスがいか に保たれ るか を図

1

によって説明す る。 図1 放熱 ・産熱のバランス 図 は身体 よ り熱が放散 され る機構 と体 内での産熱 の機構 を示 してい る。天秤 の左側の皿 の上 の分銅 は産熱 の大 きさを,右側 の皿 の分銅 は放熱 の大 きさをそれぞれ表 わ してい る。指針は体 温 を表わ し,バ ランスよ く保 たれた所 で

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を指 す。 すなわ ち放熱 の分銅が産熱 のそれ よ り重 くなれば指針 は

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℃ よ り低い示度 を指 す ことにな り,体 は冷えた状態 とな る。図2は このバ ラ ンスが室温 (外界温) によ りどの様 に変化 してい るか を,産熱量,放熱量それぞれ別の曲線 で 示 している。体表面

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の単位 で室温 に対 し,産熱量 はⅢ の方 向に, 放熱量 は日の方向にプロッ トし, しか も放熱 は体表面か らの水分 の蒸発 (または蒸推)ど,栢射 ・伝導 ・対流によるもの との二つの曲線 によ り示 されてい る。 ここでい う輯射 とは,皮膚温 が 外界温 よ りかな り高 いために体外 に放熱 され ることである。例 えば冬期,空 の晴れた夜 に野原 603

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東南アジア研究 13巻4号

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蒸 発 調節 血管調節l

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0PERATNE TEMPERATURE(.C) 図 2 裸体時および着衣時の熱出納 (Gagge,etal・・1938) 産熱量は上向 きに,放熱量は下向きにとるoVげ れ も体表面積当りのCalで示すo ただ熱出納値は熱負債としてその負出納値を上向 きにとってあるO を歩 くと体 が冷 えて くるが, これ は幅射 と して天 空 に向か って熱 が体 か ら出 てい る為 で あ るo また, 皮 膚 の表面 で空気 を温 め る ことに よ り空気 が動 き, それ に よ って熱 が逃 げ てゆ くことが 対 流 ・伝導 で あ る。 この両者 の和 , つ ま り全放 熱量Lと全産熱量Hの差 (L H)を熱 負債 と い う値 で 曲線 で表 わ してい る。この値 が正 で あ ることは体 内 の熱含量 が失 わ れ ること を意 味 し, 反対 に負 または減 じることは体 内 の熱 含量 が増 す こと (欝熱 ) を意 味 す るo 従 って この値 が零 で あ ることは うま くバ ランスが とれ ていて体熱 の出納 が零 とい うことで あ るo図 中の 白丸 は裸 体 の ヒ ト, 中天 の丸 は被 服 をつ け た ヒ トの成 績 で, いず れ も静 止 , か つ坐 った ま まの状態 で観 察 してい る。 われ われ は熱 負債 の増 加 を 「寒 さ」と して感 じ,逆 に体 内で の熱 の増 加 を 「暑 さ」 と して感 じるので あ る。 室温 が下 降 すれ ば,熟 の放 散 が増 え るが, 逆 に これが上昇 して30℃ くらい にな ると栢 射 ・伝 導 ・対 流 に よ る放 熱 はそ の量 が だん だん少 な くな り, 曲線 は零 に近 づ い てい くo その代 わ りに

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吉村 :ヒ トの熱帯馴化に関する生理学的研究 水分蒸発,つ ま り発汗 による放熱 が増 してい くことによ り欝熱 が起 こらない よう調節 されてい る。従 って30oC付近 では熱 負債 はほ とん ど零 の状態 で,室温 が変化 して も横這 い状態 にな って い る。 ただ しこの場合 の湿度 は60% くらいにお さえてある。 体 熱 の出納 を論 ず る場合,勲 負債 の無 い,寒 冷や暑 さへ の月三理 的反応 の無 い状態 を標 準 と し たほ うが よい 。 これはちょうど裸体 で30℃付近 に安 静状態 を保 った状態 に相 当 し,熱 の不関温 域 (図6の中和温域) と称 し体温 調節反応 を観察 す る標準点 と してい る。不閑温城 とは暑 さ も 寒 さ も感 じない状態 (代謝 の変化がお こらぬ範 囲) であるが, これ よ りも気温 が低 くな ってい くと,先述 の ご とく裾射 ・伝導 ・対流 に よる放熱 が増加 す る。最初 は身体表 層の熱 の損失 に留 ってい るが, これが強 くな ると体 の内部 まで深 く冷 えて体温 の下降が現 われ る。 こうい う体熱 の損失 の進行 してい る気温 の範 囲 を身体 冷却域 とい う。 逆 に 室温 が32℃ 以上 の ところにな る ど, 身体か らの水分 の蒸 発が増 し汗 をか く。 この蒸 潤 によ り水 分

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の潜熱 が奪 われ るか ら, これに よ り放 熱が行 なわれ る。 つ ま り, 暑い所 では身体表 層の温度 と外気温 の差 が な く,棺射 ・対流 ・伝 導 による放 熱 の道が絶 たれ るか ら100% 蒸 発 に よる放熱 に よって 体温 を調節 す るほかはな くな る。 この範 囲 を蒸発調節域 と称 す る。 そ して この蒸 発調節域 と身 体冷却城 の中間 の所 を血管調 節城 と言 い,皮膚血管 の伸縮 のみに よ り,身体 表面 か らの放熱 を 調節 してい る (つ ま りこれが代謝不関配域 に相当す る)。 我 々は この血管調節域 において非常 に快適

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に感 じる。衛生学者 は これ を快感帯

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学説 )0 血管調節域 の範 囲 は着衣 す ることに よ り低 い気温 の方 向へ伸び てい く (図2の果丸 の点 に よ り図示). これは, 寒 い外気 中にあ って も,被服 の断熱作用 に よ り身体 か らの放熱 のス ピー ド が抑 え られ るためであ り,外気温 の高 い環境 に居 るの と同 じ効果 を壁 ず るためであ る。厚 い被 服 をつ け るとそれだけ低 い温 度 で も熱 負債 を生ぜず,従 って血管調節 だ けで体温 を調節 す るこ とがで き, 血管調節域が広 くな る訳 であ る。 従 って我 々の

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を伸ばすのが衣服 の役割 であると言 える。普通,衛生学 でい う快感帯 は気温18℃,湿度65%であ るが,図 2にお いては25-29℃ の範 囲にな ってい る。 これは着衣状態 の違 いに よるものであ り,図2の実験 で は衣 服が一定 していて極 めて薄 い着物 しか 着 て い な い た め で あ る。 こ こ で言 う

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とい うのは, 普通 の冷暖房 の無 い室 の温度 と考 えて よい。 我 々は気温 の寒暖 に 応 じて 日常衣服替 えを行 な うことに よ り,血管調節城 を気温 の低 い下 まで伸 ば してい るのであ る。逆 に裸体 にな ると血管調節域 は気温 の高 い ところへずれて くる。 ことに対流放熱 を増 すた めに裸体 を風 に当て ると,気温 の値 において この領域 は気温 の上 の所 まで伸 び る。 しか し無風 状態裸体 の条件 では血管調節領域 は狭 い範囲 (図2では29-31℃)で気温 が上 が るにつ れて蒸 発調節 的な範 囲に入 って くる。 次 に気温 と放 熱,産熱 のプ ロセスが気温変 化 に よ りどの様 に変 わ ってい くか,放 熱 のプ ロセ 605

(5)

東 南アジア研究 13巻4号 27o 22'23o 糾●25' 2602 l 票 十十iEq ≡宗 踊 雪 円 気 温 図3 環境気温と裸体時の放熱量 (DuBois,1937) 被検者 :50才男子,75kg,臥位裸体 A :全放熱量 B :安静時代謝量 (産熱量) C :幅射 ・伝導 ・対流による放熱壷 (A-C):蒸発による放熱墨

(

A-B):

熱負債に相当する.短時間の実験であるか ら産熱量は低温域においても 上昇 していないが,熱負債が長時間に及べば産熱量は上昇するO従って 熱負債 もさらに減少するはずである。 スの割合 は どうな るか を気温22-35℃ の範 囲 で図3に示 した。 AとBが だいたいバ ランス をとってい るの は29-35℃ で あ る。29℃以下 は先 の図2の身体 冷 却 城 に当 た り, (A -B) の値 が熱 負債 に当た る. 図3に よると外気温 度 が冷 えるにつれて幅 射 に よる放 熱 の量 が増 え る。 この図 で この掃射 ・ 伝導 ・対 流 に よる放 熱 の レベル を結 んだ ものが

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で あ る。従 って

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A-C)

が蒸 発 に よる放 熱 童 で あ る。図 の様 に,気温 が上 が るにつ れて蒸 発 に よる放 熱 が増 え,35℃ くらいにな るとその ほ とん どが蒸 発 に よる とい うことにな る。 この様 に外気温 に よ り身体 の放熱 の状 態 が変 わ って くる。 ところで この場合 に皮膚温 は ど うな るのか と言 えば, 図 の範 囲では30-35℃ くらいの間で平 均 皮膚温 の恒定 への推移 が見 られ る。 この皮膚温 の推移 が だいたい恒定 す る33℃付近 を中心 と した範 囲が先述 の血管 調節 の領 域 の状態 であ る。 平均皮 膚温 とい うの は,身体 の各部分 の皮膚温 を各部 の表面積 の割 合 に按 分 して割 り出 した ものであ る。 この平均 皮膚温 は皮膚放 熱 の レベル を比較 す るのに しば しば用 い られ るが, これ は身体各部 の皮膚温 は環境気温 に よって非常 に変 化 す るためであ る。 図4は京都 で 日本人 の被 検者 について, 四季 (5℃∼30℃)にわた って署 か らず寒 か らずの衣服 を着 け椅坐 した場合 の 606

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図4 身体各部の皮膚温 と環境気温 (吉村,1960) 身 体 各 部 の皮 膚 温 で あ る。 平 均 皮 膚温 は30-35℃ の 間 で変 化 して い る。 しか も手 足 の温 度 が非 常 に変 化 して い る。 これ は, 手 足 は他 の身 体 部 分 と違 って一 つ の放 熱 機 関 と して働 い て い るた め で あ る。 即 ち手 足 の血 管 は身体 が 冷 え る と強 く収 縮 し, これ に よ り血 液 の循環 が悪 くな り, 袷 え るた めに手 足 か らの据 射 ・伝 導 ・対 流 に よ る放 熱 が抑 え られ て しま うの で あ る。 図

5

は上 記 の よ う な 血 液 の 分 布 を 夏 , 冬 に 分 け て模 型 的 に示 した もの で あ り, 点 に よ り血 液 循 環 の活 発 な部 を 示 す。 図 示 の様 に 冬 に は皮 膚 の表 面 , こ とに 四肢 の血 管 が収 縮 し,血 液 の大 部 分 は身体 内部 に集 ま る。 この様 な状 態 に開 し, 生 理 学 者 は血 液 循 環 量 の特 図

5

寒冷時 と暑熱時の血液分布の比較模型

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束南 7ジア研究 13巻4号

に少 な くな った 四肢表面 を

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l(被殻)と称 し, 反対 に血液循環 の盛 んな身体 内部 を

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(核心部) と言 う。 この

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lが出来 ることに よ り,重要 内臓 を包蔵 す る

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の温度 を一定 に保 つ ことがで きるのであ る。 この身体 内部温 がいわゆ る体温 であるo手足が非常 に冷 えるに もかかわ らず全身に あま り寒 さを感 じないのは平均皮膚温 が32-34℃ に保 たれてい るためであ るO この場合躯幹部皮 都 PAは34。C付近 の温 度に一定 に保 たれてい るO それは,躯幹部 において は ご く表面 しか血管が収縮 しない ため皮膚温 が下 が りに くく,寒 さの脅威 が躯幹部温 白身に ま で及 ばないか らである。他方夏期 に あっては,血液 の分布状態が一変 し,全 身の表面 に血液 が 循環 す ることにな る。 これは血液 の熱 を皮膚 の表面 か ら放 出す るためであるo この様 に季節 に ょ り血管 の伸縮状態 が変 わ ることに よ り全 身の血液 の循環 の分布 が変 わ ることに な り,放熱調 節に大 きな役割 を果 たす ことに な るのである。 図

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は図

3

よ りももっと環境気温 の広 い範 囲にわた って産熱量 と環境気温 との関係 を裸体 の 人体 について示 した模型区匠 ある。暑 さ寒 さ を感 じない気温 の範 囲 を中性 (または中和)温 城 ぁるいは代謝不関温域 といい, 図 2の血管調節城 に相 当す るo これ よ りもさらに気温 が低 い状 態 にな ると放熱 冷却が増 えて くることは前述 の ごと くであ るが, さらに この冷 却 が強 ま る と

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部 を脅か して体温 低下 を釆 たすに至 り,産熱 を高 めていか ない と

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部 の体温 を一定状 態 に保つ ことがで きな くな るOつ ま り代謝 の上昇に よ り体温 を一定値 に保つ訳 であ るO図

6

の 産熱 曲線 が上昇 を開始す るところが, この限界点 であ り臨界温

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と称 す る。時に はこの臨界温 を上 臨界温 (蒸脚 こよる調節 の開始点) と下 臨界温 とに区別す る人 もあ 下 上 端 限 臨 臨 温 界 界 非 適 iLL 温 応 図

6

体温調節範囲の諸区分

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吉村 :ヒ トの熱帯馴化に関す る生理学的研究 るが,一般 には これは下 臨界温 を指 す。 この臨界温 以下 の気温 での体温 の調節 は体 内成分 の酸 化分解 に よる熱 の生産 に よ り行 なわれ るのであるか ら, これ を化学的調節 と言 う。 これは人体 にお いては筋 肉の収縮に よって賄 われ てい る。筋 肉 の収縮 とい うのは戦懐 または "ふ るえ" の 現象 とな って現 われ る。 "ふ るえ''の際 には筋 肉の各繊維がバ ラバ ラに収 縮 し, そのために有 効 な仕事がで きず,従 って筋収縮の結果生 じたエネルギーは全 て熱 に変 わ って しまう。 つ ま り 大 き く熱 を出 させ るとい う特徴 あ る筋 肉収縮 の特殊 な型が戦懐 の現象 であ る。人体,少 な くと も成 人 ではこれに よ り体 内に熱 をつ くり体温 を維持 してい る。 一方,前記の ごと く気温 が中性温 城 よ りも暑 い範 囲にな ると,蒸発に よる体 内の熱 の放 出が 増加 す るが,動物には人体 の様 に蒸浬が充分 でない もの もある。 これ らの動 物 では代謝量 低下 に よって産熱 を抑 え,体温 を一定 に保 つ ことが知 られてい る。 これ を第二化学調節 と言 い,先 の産熱量 を増 すほ うを第一化学調節 と言 う。 しか し,気温 が さらに上昇 して,発汗 に よる放熱 の増加, さらに多 くの動物 にあ っては第二化学調節 等,体温上 昇 を抑 えるためのあらゆ る生理 反応 がお こって も,体温 を一定 に保つ ことがで きな くな る限界 が あ る。 この限界点 を高温適応 限界温 と言 う。 この温度以上 では熱 が体 内にた ま り体温 が上昇 す るため に体 内 の 化 学 反 応 は

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fの法則に よ ります ます促進 され, そのために代謝 量が非常に上昇 す る。 この様 に 原 因が結果 とな って勲 が さらに体 内に欝横 され る。 そ して最初 は 「欝熱

の徴候 しか現 われな いが,遂 には本 格的に熱射病がお こる。 ところで人体 では第二化学調節 はお こらない と言 われてい るが, アメ リカの

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に よると,女性 の場合, 暑熱 が高 まると熱 の/EI-.産量が減 るとい う。 つ ま り女性に限 り第二化学的調節が ヒ トに もあ ることが示 されたO これは

図7

の成績 で示 すo図 の 中央部 の曲線が産 熱量 であ る。男子 の場合,図示 の気温23-36℃ の範 囲では産熱量 に変 化 はな い. しか し女子 の場合,気温 が28oC以上 にな ると産 熱壷 の減少, つ ま り第二 化学調節が あるこ とが認 め られ る。始 めは暑熱 に よる放熱 の減少 と同程 度 に産熱量が減 じて くるが, あ る限度 を 越 す と,今度 は蒸 発が増 して くるか ら産 熱 の減少 は止 まる。男子 では この蒸発 の増加 は女子 よ りも早 くか ら現 われて発汗上昇 がお こってい る。図 中の皮膚 の熱貫流率 とい うのは,皮膚か ら の放熱率 をい う。 これ は普通 は男女 あま り変 わ らない と思 われてい るが,実際 は女子 のほ うが 低 い。 衆知の様 に女子 は皮膚 の脂肪が非常 に厚 いため, 寒 さに対 す る

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は男子 よ りも低温側にずれてい る。 これは熱 の放散 す る速度が低 いためであ る。つ ま り女子 は 寒 さに対 して も男子 よ りも抵抗 が強 い と言 える。寒 くて "ふ るえる" ことは体 内エネルギーの 損耗 を釆 た し, あ ま り能率 の良 い体温調節 の方法 とは言 えず,熱産 を来 た さずに寒 さに耐 える ほ うが能率的であ るが,女子 は まさ しく男子 に比 して 「ふ るえ」 の始 ま りが低温側にずれてい る。一方,老 い領域において も,女子 は産熱量 の減少 とい う特別 な抵抗力 を示 すO従 って体温 調節 の面 か らい うと, 男子 に比 して女子 は優 れた能 力 を持つ とい える。 609

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束南アジア研究 13巻4号

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----図7 高温環境における男女の体温調節機能の比較 (DuBois,etall,1952) 裸体臥位条件の実験であって,産熱崖とは代謝屋を意味 し,放熱量は皮 膚か らの栢射伝導対流による放熱 と水分蒸発による放熱量との和であるo 蒸発量が30oC以上で急速に増 しているのは発汗による。 このほか女子 は低栄養 の実 験 を実 施 して も男子 よ りも抵 抗 力 が強 く, ア ミノ酸 の必要 量 も少 ない。 つ ま り粗 食 に耐 え ることが可能 な訳 で あ る。 この様 に 男子 と女子 を比較 す ると,生理 的 能 力 にお いて女子 は抵 抗 力 が強 く,悪 条件下 にお け る生活環 境 に耐 え得 ると言 え る。 興 味 あ ることは我 々が さ きに タイ国 で行 な った調査 に よると, タイ国 の青 年 の皮膚厚 は 日本 人 よ りも薄 い事 が判 った。 これ は熱帯 地 の人 は皮下 脂 肪 が少 な くて, 皮膚 か らの放 熱率 が高 い こ とを示 し,暑熱 馴 化 に よって皮下脂 肪 の蓄 積 が少 な くな ってい ると考 え られ る ことで あ る。 もちろん皮膚放 熱 の増加 や産 熱 の低下 の強 さに も限度 が あ り, 室温30℃ 以上 に な ると直腸温 もだ んだ ん と上昇 し, 欝熱状 態 に移 行 してい く。 しか しこの代謝 量上 昇 の高温 適応 限界温 (図 6参照) は女子 のほ うが男子 よ り高 い。 610

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吉村 :ヒ トの熱帯馴化に関する生理学的研究 以上 はアメ リカの白人についての男女差 の比較調査 をした ものであるが,我 々が行 な った 日 本人についての調査 か ら も同様 の結論が出てい る (益子)。 この場合 の被検者 は女子大学生 で あ り,室温

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における直腸温,平均皮膚温, 様 な成績 を得 た。実線が示 す男子 の成績に比 較 し,女子 (点線)は,発汗速度は低 く,辛 均皮膚温 は高 く, しか も直腸温上昇はやや低 い 。 もっとも代謝量に関 しては

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の報 告 の様 な低下 は見 なか ったが,上昇の度合 は 男子 よ りもず っと低いのである。本来高温曝 露時に代謝 が上 昇す るのは体内温上昇 の二次 的な影響 と見 られ るか ら,女子 の体温上昇の 低 い結果 であろ う。 ところでこの場合 の女子 の成績 はさ きの図

7

の成績 とは異 な り,皮膚 温上昇 は男子 よ り高 く出ている。 これは外気 温が

45

℃ とい う高 い環境下 にあったことを考 えるべ きで,女子 は皮下脂 肪が厚 いために外 界 よ りの熱が体 内に入 るの を防 ぐ防熱壁 の役 割 を果 た した と考 えるのが一番合理的な様 で ある。皮膚温上昇の高 い の もそ の た め で あ る。 したが って こ うい う意味 で も女子 は男子 よ りも暑 さに強 いと言 えそ うである。 発汗速度,代謝量について調査 し,図

8

に示 す ℃ 仰 39 38 37 粥 ℃ 39 38 37 加 3 直腸 温

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A---檀 - 男子 平均皮 膚 温.一一- 女子 一ヱ発汗速度 C

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高温室内における暑熱反応の男女差の 比較 (益子,1958) 次 に基礎代謝 に対 す る気候 の-#饗について 述べ る。基礎代謝 とは生命 を保つための最低の代謝量 を言 い, これは内臓の働 きに必要 な代謝 量 の総合 された ものが主体 である。例 えば心臓,呼吸運動,肝臓,消化器,腎,脳等の働 きで ある。 これ らの臓器 は我 々が労働 す るとか,安静状態にあるの如何 にかかわ らず, ある一定 の 強 さ以上 で働かねばならない。 これ らに必要 とされ る最小必要眼 の代謝量 ない しは栄養 素の燃 焼 を基礎代謝量 とい う。 この基礎代謝量 を日本人 について年間 を通 じて毎月調べた ものが図

9

である。本図 の上 の曲線 は京都 での大気 の月平均気温 であ り,下 は

4

人 の被検者について行 な った基礎代謝量 の変化である。図 で も明 らかな様に暑 い候には低下 し,寒 い侯には上昇 してい る。 白人については この様 な季節変動がないとされてい るか ら, 日本人 は白人 よ りも暑 さ寒 さ に対 す る順応性が あると言 えるか もしれない。それは暑 い時に体熱生産が基礎条件において既 に低 いことは,放熱量 を減 らせ る結果 とな り,暑 さに耐 えるのに都合 のよい状態にあることを 示 すか らであるO しか し一方,労研 の三 浦博士が暑熱環境下 で一定 の労働 を負荷 した状態 で,

(11)

東南アジア研究 13巻4号 外 気 望 温 基 礎 代 謝 量 C eo .o

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つ J 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7月 図9 基礎代謝の季節変動 (大柴,1957) 日本人 と欧米人 が暑 さに耐 えられ な くな るに至 るまでの耐容時間

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を比較 した 成績 では図

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に示 す様 にむ しろ日本人 のほ うが弱 い。

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の横軸 は

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とい う環 境 の暑 さを示 す指標 で ある。働 いてい る時 と安静状態 とでは暑 さに耐 える条件が違 うか ら基礎 代謝 の季節変動 だけか ら白人 と日本人 の耐熱性 を一般 的に比較 す ることはで きない。 次 に耐寒性 についてであるが, これは寒 さへ の馴化 を理解 す る上 に大切 なことであ るのみな らず,気 候馴化機構全体 を見 てその意味 を理解す るのに役 立つ。 図

1

1

は色 々な動物 の臨界温 の 調査 の成績 であ

る (

Bur

t

o

n

etal・)。熱帯 ア ライグマについて見 ると代謝量 は気温

3

0

℃以下 に な ると直 ちに上昇 してい るが,北極 に棲息 す るネズ ミは

1

0

℃ くらいで少 し代謝が上が ってい る 程 度であ る。 さらにエスキモー犬 にいた っては-20℃に な って も上 昇 しない。つ ま り臨界温 が 低 い とい うことは寒 さへ の抵抗力が強 い とい うことであ り,皮膚 の断熱性 が強 く身体栄養素 の 消耗 を要 さずに寒 さに耐 えられ るとい うことである。 他方, 臨界配 の高 い熱博 の動物 では,外気温 度のわずか な低下 に よ り甫 ちに代謝量が上昇 し, 体 内栄養 素 の消耗 を釆 たす ことに な り寒 さに弱い とい う結果 にな る。 人体 の臨界温 は25-29℃ くらいの ところに あ り,熱帯 動物 のそれに近 い。 この ことか ら生物 学 的な判 断 と して,人類 の熱帯起原 を推定 す ることがで きるか もしれない。人間の皮膚には毛 が ない こと, また汗腺が よ く発達 してい ることな ども寒地動物 との大 きな違 いで あ り上述 の推 論 を支 える もの と して数 え得 る。近時 の人類学 的 ・考古学 的資料 の画 こは人類発祥 の地 と して 中央 アフ リカの熱帯地方 を示 唆す るものが あること も,上記 の塗物学 的判断 とよ く合致 してい る。 612

(12)

吉村 :ヒトの熱帯馴化に関する生理学的研究

(

3)

1

l

1

I

.

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*

2

主暴脚 I(Cornnittee.on

I

AtmospherJ'c IComfort) 0 10 (東 ) 臣 悪 掬

50

耐谷時間

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1

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1

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分 RT102.5●F(39.2℃) 350kca/時 240kcal/rn2/時 t 450kcal/時 l

I

l lpR125/分 l IRTIOloF

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3

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恵:

1

30

35

40

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0.

1

5DB+0.

8

5

WB)

1

0

日本人および欧米人の高温高湿条件下での筋労作時における耐容時間。 実線(1)は日本人の耐容時間,点線(2)は欧米人に対する安全暴露時間,良 線(3)は欧米人の耐窄時間 (三浦,1967)0 各種の高温環境 (乾球温DT,湿球温 WTの総合)下で作業させ,泳数PRや 直腸温RTが-一定値に運するまでの時間をとって耐容時間,安全暴露時間とし た。図中のかっこ内の氏名はその研究者を示す,RMRや Kcal/時は作業の強 さを示す。 現 在 人 間 は酷 寒 の地 を も含 め て地 球上 いた る所 に住 んで い るが, この こ とは人 間が そ の英 知 に よ って衣 服 や住 居, それに火 を発 明 し,寒 さへ の抵抗 を庄 理 的 な もののみ にた よらずに 自ら の手 で寒 さに耐 え る工夫 を した結果 で あ って,人 間 が本 来 熱帯動 物 で あ るとす る こと とは矛 盾 しない。人 間 が衣 服 をま とってその皮 膚温 を前述 の快感帯

(

3

0

-3

5

℃)

に保 ってい るこ とは, 衣 服 直下 の空気 の層に つい ての実 測 の結果, ここで は熱帯 地方 の気候 と酷似 した微 気象 を示 し

(13)

東南アジア研究 13巻4号 ● I 基礎 代謝量-100

= ●

や 一

・・ , エ スキモ ー犬 -40 130 -20 -1() 0 1O 2O 30 4() .

t

.. A. I.

北 極 ネ ズ ミ - 4O - 3 () - 2 0 - 1O

-

(

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I

1

0

20 30 40

I.

.

い.

.

・・

-. ●

l

熱滞 ア ライグマ l _ 」 L ■ ■ J -4L) -30 -2O -IO O IO てい ることか ら理解で きる。 この ことは言 いか え ると,衣服 に よ って 熱 帯 地 方 の気 候 を

mi

c

r

o-c

l

i

mat

e

の形 で欝に身につ けてい るとい うことで あ り,上記 の推論 と考 え合 わせ るとまことに興味 深 い。 o i.t もちろん,人類 が寒 さに耐 えるには単に英知に 外 '/illl.Ill(℃)

1

1

代謝量 と外気温

(

Bur

t

o

n

&

Edho

l

m

より引用) よ る文化的適応 (知恵 を働 かせ道具 を使 って適応 す ること) だ けでな く,皮膚血管 の伸縮 に よる放 熱量 の調節 とか,体 内代謝量 の調節に よる産熱量 の調節 とかの生理 的機能 も働 いてい るが,鼻 も強 力 な調節力は英 知作用に よる文化的適応能力であ る。

暑 熱 馴 化 の 諸 相 以上 の様 に人類 を熱帯 動物 と見 て くると,暑 さへの適応 とい うことは生 まれ故郷へ帰 るとい うことであ り,特別に強力 な適応能力 を働 かせ る必要 がない訳 であ る。生理学的に人 間の耐寒 能 と耐熱能 を比較 した場合,前者 に対 しては色 々の機能 を持 つのに対 して,後者 には発汗能力 と皮膚血管 開張 に よる皮膚温上昇 とい う二 つの機能 しか持 たない。 しか しこれは あ くまで生理 機能 の面 だ けの観 察 であ るか ら,次 に英知作用 に よる暑熱馴化 とか体液 や ホルモ ンそのほか上 に述べ た基礎的 な体温 調節能 の項 で述 べ切 れ なか った ことについて考察 を加 える。 1. 行動 的体温調節 (文化的適応) ここに言 う行動 的体温調節 とは,例 えば暑 い時に イ ヌや ネコが身体 を出来 るだけ開 くことに よ り放 熱 し易 い姿勢 をとるとか,労働 を避 けて眠 る,水浴 をす る, あ るいは木陰で 日射 を避 け るとい った行動 をいい, また ヒ トでは団扇,扇風機等 の道具 を作 って風 をお こ して放 熱 を促す, 冷房 に よって室 を冷 す など英知に よる行動 とか道具 を使 って行 な う体温調節 をさす。 もっと も この行動 的調節 の中に も体 を拡 げた り, 目陰に入 る等 は多分 に真三理 的 な働 きに よ る もの で あ る。

2

.

発 汗機能 や体液組成 に見 られ る暑熱

化 発汗機能が暑 さに対 して どの程 度 の防御能力 を有 す るのか, また この機能 は生活条件 に よ り どの様 な影響 を受 け るのかについて述べ る。 発汗 の内で も温熱性発汗 は体温調節 に有効 な作用 であ り, この汗 が

1L

皮膚表 面 か ら蒸発 す $14

(14)

吉村 :ヒ トの熱帯馴化に関する生理学的研究 ることに よ り約

6

0

0kc

a

l

の蒸発潜熱 を奪 うことは衆知であ る。い ま人体 の比熱 を

0

.

8

とし,そ の人 の体重 を

6

0

kg

とす るな らば, これだけの蒸発潜熱 によ り体温 は

1

2

.

5

o

Cだけ引 き下 げ られ る計算 にな る. しか し堀 ら

(

1

9

7

5

)

が人体 の全身 を湯 につけて発汗 させ,蒸発潜熱 に よる冷却 を防いだ場合 (Ⅰ)ど,湿度

7

00

/

0

,3

0

℃ の室内にて両下腿 を

4

2

℃ の湯 につけて,裸体 の まま発汗 させた場合 (Ⅰ)とについてその直腸温 の上昇の度合 を比較す ると,両者 の発汗量 の差

0

.

5L

に 対 し,体温 (直腸温)上昇度 に

1

℃ の差 を生ず ることが立証 されてい る (全身 を湯 につけたほ うが体温上昇が高 い)。 もとよ り Ⅰの実験 は

3

0

分 しか実施 していない し

,

Ⅰは

1

時間半 も発汗 さ せ てい るか ら, この時間の差 による体 内熱生産量 の差 も考慮 しなければな らないが,少 な くと もこの Ⅰと廿の実験 での蒸発水分の差 と体温上昇度抑制 との関係 は噸相関 をな し,汗 に よる蒸 発潜熱 が熱負荷 に よる体温上昇 を防いでい ることは確実 であ る。 次 に発汗機能 は訓練 に よ り盛んにな ることはよ く知 られてい るが,図

1

2

に久野の鍛練 による 発汗量増加 を示 した成績 を引用す る。 この実験 では右腕 は予 め

1

0

日ほ ど毎 日

2-3

時間

5

0

くらいの熱気浴の箱 の中で熱気訓練 を してお く。 その後,裸体 で

3

0

℃ の暑 い部屋 に入 って足 を

4

4

℃前後 の場 に浸 して発汗 させ ると,足 を宙 につ けてか ら

1

0

分 ほど経つ と全身 に汗が出 る。 この時左右 の腕の発汗速 度 を

5

分 ごとに

2

0

c

m

2の表面か らの 水分蒸発量 として測 る。 この結果 をプ ロッ トす ると図

1

2

の ごと く,右の腕

(

SR

)

1

0

分経過頃か ら急 に発汗が増 え,左腕 (SL)か らも同時 に発汗がお こるが, その発汗速度 (5分間の発汗量) はず っと小 さい。つ ま り熱気訓練 をした右腕 のほ うが発汗能が 高 くなってい る事 を示す。 このことは熱気訓練 を うけるこ とによって汗腺 自身が訓練 されて,多量 の汗 をか くことが で きるとい うことを示 した非常 に典型 的な成績 と言 える。 また,全身同時 に汗が出てい ることか らこの発汗 の開始 は 神 経中枢 の働 きで反射的に出 ることを示 し, これ を発汗 の 曹現法則 と称 す る。 次 に この様 な暑 さに曝露 す る訓練 を度 々行 な った場合, 発汗反射 はどんなふ うに変 わ るか を森 島 の実 験 に よ り示 す。図

1

3

は冬期

3

週間にわた って被検者 (京都府立医大学 生希望者) を

3

0

℃の室 に連 日寝泊 りさせ,一定組成 の食物 をその献立 だけか えて与 えて代謝条件 をととのえた うえ, 入室前,入室後第

1

週,第

2

週,第

3

過 の計

4

回, それぞ れ両足 を

4

5

℃ の湯 に浸 けて発汗試験 を行 ない,暑熱への馴

S叩5046

42

38

34

30

26

2

2

7

8

7

4

7

0

6

2

0 1

0

ハU(ノL

ハU3

04

︰M N 図

1

2

皮膚の耐熱訓錬効果 (汗腺)(久野,1946) SL,SR:左右前勝の発汗量 TL,TR: 〃 の皮温

(15)

東南アジア研究 13巻4号 発 汗 速 度 (N uZ。 O N\ u !u S \ B u ) 120 100 80 60 40 20 0 140 120 10 20 30 40 50 60 70 80分 高温 室 2週 間 10 20 30 40 50 60 70 80分 温湯 へ足 を入 れて か らの時 間 10 2030 40 50 60

7

0

80分 高温 室 3週 間 10 20 30 40 50 60 70

8

0

分 温 湯へ足 を入 れて か らの

間 図13 季候馴化に対するアル ドステロンの意義 (森島,1964) 化 をはか った実験 の成績 であ る。図 に示 され る様 に発汗速度 は久野氏法 によ り胸部 の

2

0

c

m

2の 皮膚面 よ り

5

分 間 ごとに とった汗量 であ り,他 側 の胸 か らは川 田民法 に よ り

1

0

分間 ごとに汗玉 を集 めてその塩分濃度 を分析 した。 図示 の様 に対照実験 で はなか なか発汗が強 くお こらないが第

1

遇,第

2

遇 と高温 室滞在が長 くな るにつれて,発汗開始時間 (両足 を湯 に浸 してか ら以後 の発汗反射潜伏時間)が短 くな っ てゆ き,

3

週 間後 には足 を湯 につ け ると同時 に発汗 す る様 にな る。 また最高発汗速度 もだんだ ん高 くな るが, 3週間後 と 2週 間後 の成績 の比較 では もうほ とん ど差が ないほ どに高 くな って い る。従 って この頃には暑熱馴化が だいたい完成 した と考 え られ る。 一方, この汗 の塩分濃度

(

Na

お よび

C

1) を調べ ると,-▲椴 に発汗速度が高 くな ると濃度 も 高 くな るのが通則 であ るが, この濃 度 は馴化が進 むにつれて漸次 に低 い値 にな ってい くことが

図1

4

に示 されてい る。発汗速度 の上昇 に伴 い濃度 も上昇 す るが, その最高発汗時 の塩分濃度が 漸次低 くな り,第

3

過後 あた りでほぼ落 ち着 くことにな る。元来,血液 のナ トリウム濃度 は血 輿 で

1

5

0

mM/

L

くらいであ るが, これが第

1

週 目の汗 の中では

9

0

mM/

L

くらいの最高濃度 を 示 し,

3

週 間後 には

5

0mM/

L

くらいの最高濃度 にまで下 が る。 つ ま り高温 馴化に よ り汗 の中 の

Na

濃度 は半減 す る訳 であ る。 この汗 の水分 も塩分 も共 に血祭の水分塩分 に由来 す るとすれ ば,

化の初期 には

1

L

の発汗 に よって血衆 中の塩分約

9

0

mM

が汗腺 に よって最高発汗時 に炉 616

(16)

吉村 :ヒ トの熱帯馴化 に関す る生井、祁I.JflJf究 汗 の 塩 分 濃 度 50 40 30 20 10 0 0 0 0 0 5 4 3 2 10 20 30 40 50 60分 温湯へ足 を入 れてか らの時 間 温湯へ足 を入 れて か らの時 間 図

1

4

暑熱馴化による汗の塩分農度の変化 (森島,1964) し出 された事 にな る。 ところが馴化が進む と,汗 の中の

Na

の最高濃度 は

5

0mM

にな るので あ るか ら

,1

5

0mM

Na

を もった血 祭 または組織液 のほ うに

1

0

0mM

残 り,汗 に

5

0

mM

L か出ず薄 い汗 とな る。 これ は全身 の汗 について も証 明 されてい る。 つ ま り暑 さに馴化 す ると多 量 の汗が出 る様 にな り,汗 の蒸 発 による体温上昇抑制作用 が強 くな るが,一方,汗 と共 に塩分 も出て しまえば体 内の塩分欠乏 を釆 た して熱射病 にな り易 くな るか ら (塩分欠乏で痩 轡 のお こ ることが知 られてい る), これ を防 ぐ機構 が発達 して汗へ の塩 分脱 出 を防 ぐのであ る。 これが 発汗 に見 られ る暑熱馴化 の姿 であ ることは久野 ら (1956)に よ り詳 しく研 究 されてい る。暑熱 馴化 に よって何故塩分 の薄 い汗が出 る様 にな るか とい う事 も森 島 (1964)の研究で明 らか にさ れ てい る。本来汗 の塩分 は血液 のそれに由来 す る ものであ るが, これが汗腺 において血液 中の 蛋 白 を除いた水溶成分 と して浸み出 して くる途 中, 汗腺 の導管 で

Na+

Cl

が逆吸収 を受 け るために薄 い汗 とな って分泌 され るのであ る。 ところが この道 吸収 は

al

do

s

t

e

r

o

ne

とい う副 腎皮質 ホルモンに よ り支配 されてい る事が判 って い るか ら, 暑 熱 馴 化 に伴 って

al

do

s

t

e

r

o

ne

分泌が増 して くることが推 論 され る。図

1

5

2

人 の被検者 について

1

日の尿 中の

al

do

s

t

e

r

o

ne

全量 を入室 前の

c

ont

r

ol

期 か ら日を追 って 測定 した成績 であ る

(2

人 の成績 の平均 値 を棒図 で示 す)。図 には入室 と同時 に

al

do

s

t

e

r

o

ne

の量 が増 して くることが示 されてい る。 これ と同 時 に副腎皮質 よ り出 る他 の ホルモン

1

7

-

OHCS,1

7

-

KS

等 の尿排推量 を見 ると, これはか えっ 617

(17)

東南アジア研究 13巻4号 (〃g/day) (mg/day) (mg/day) 321 0543 210 086 4 2 0 低 温時 対照 高 温 室 低温室

L

H .I ●

.

" .

-2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 38 アル ド/bJ.テ ロン 17-OHCS 高温 室 入室 後 の期 間 図

1

5

高 温 馴 化に よるア ル ドステ ロンの1日尿排酒 量の変 化 (森 島,1964) て減少 してい る。この二 つの ホルモ ンはむ しろ寒 さへ の抵抗増進 に役立 つ ホルモンであ るか ら, これが下が ることはあ るいは さきの

al

do

s

t

e

r

o

ne

作用 に も関連 す るのか もしれない。 ことに図

1

4

では汗 の

Na

濃度 は入室後 日が進 むにつれて減少 してい るのに, 尿 の

a

l

do

s

t

e

r

o

ne

量 は入 室後 の 日を追 って減少 の傾 向 さえ見 える。 日を追 って減少 の傾 向の見 えるのは む しろ

1

7

-

KS

であ る。

1

7

-

OHCS

は入室後減少 す る事 は確 かであ るが変動 してい る。事実 この二 つの ホルモ ンと

al

do

s

t

e

r

o

ne

お よび これ らの塩分逆吸収 との関係 はまだ解決 していない。 従 って この汗 の

Na

濃度 が高温 室入室後 の経過 につれて減少 す る事 は単 に

al

do

s

t

e

r

o

ne

のみの 作用 に よる のか ど うか は っき りしていない。

1

7

-

KS

1

7

-

OHCS

の働 きがあ る程 度影響 し合 った結果 で 618

(18)

吉村 :ヒ トの熱帯馴化に関する生理学的研究 あ るか もしれない し, また ここに測定 していない

c

o

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の 働 きが暑熱馴化 に関係 してい るのか もしれない。 いずれに して も暑熱馴化 はこれ らのホル モ ン 作用 によって汗 の塩分濃度が低下 す る形 で現 われて くると思 われ る。 次 に汗の成分が血液あ るいは血祭,従 ってそれ よ りつ くられ る組織液に由来す るとすれば, これが稀薄 な汗 として出 されて体 内の水分 を失 った場合 には汗腺 の周囲にそれだけ濃 厚な塩分 を含んだ組織液が残 るはずであ るが (久野,

1

9

4

6

)

,

はた してその様 な事実 は立証 され るので あ ろ うか。図

1

6

は これ を検討 す る為 に行 なった千早 の実験成績

(

1

9

5

4

)

であ る。千早 は皮下 に 挿入で きる様 に工夫 した塩 化銀電極 をつ くり,前脚 の皮膚 について皮下

Cl

濃度 を測定 しなが ら被検者 を高温室に入れ, その雨下脚 を

4

5

℃ の湯 に浸 して発汗せ しめた。 そ して胸部 よ りの発 汗速度 を久野民法 で測定 し, また川田氏法 で汗

Cl

濃度 を測定 した。図の上段 は冬 の実験 であ り,下半 は夏 の実験であ る。図の上半 の冬 の実験 に見 る様 に,発汗が盛んになるにつれて皮下 の

Cl

濃度が上昇 してい る。つま り発汗 に伴 って皮下 に食塩が蓄積 されてい くのであ る。 この 0 0 0 0 0 0 2 0 8 6 4 2 -_ L I.= 発 汗 適 才 等 中 心

3 0

やが

ヒ)

0 0

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0

nU

0

2 0

nU

6

4

2

1 . 1

汗 速

(向 S

rl

uD

OS

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(冬 期 実 験 う

45

℃湯に足音漬す

号.′レ′曲

総 汀雷

930

9

皮席α /

9 度

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I

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ヽb (莫期 実験 )cLl

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l

l

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... 総伎

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濃 度

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0 2

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0

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08

0

8

01

0

01

1

01

2

01

3

01

4

01

5

も 実 験 時 間 図

1

6

発汗に伴 う皮下 (図には皮膚と記す)Cl濃度の変 化 (千早,1954)

(19)

-新 穀アジア研究 13巻 4号 様 に皮下 に食塩 が蓄 積 され る事 は,発 汗 に伴 って血 液浸透圧 が急速 に高 ま るこ とを防 ぐ効果 が あ り, もしこの血液 よ り汗腺 で炉 しとられた食塩 が その ま ます ぐに血 液 中に残 され てい くので あれ ば, か な り浸 透圧 の高 い血 液 が 出来上 が るはず で あ る。例 えば

1

2L

の発 汗 が あ るとす る と (夏 にお い ては普 通 の値)上述 の様

に1L

当 り

1

0

0mM

に近 い塩分 が汗腺 の外 に残 され て 水分 だけが炉 Lとられ るので あ るか ら,血 祭 中 に この水分 を供 給 した血

祭1L

中 の塩分 の残 り

1

0

0mM

ず つ の

Na

とCl

が残 され る

(

Na+

Cl

の和

2

0

0mM)

こ とに な る。 全血 量 を

6

0

kg

の人体 につ い て

4

.

8L

とす ると約

2

.

6L

の血 祭 が あ るこ とに な る。 その中に これ だけの塩 分

(

Na

C

l) が入 る とその浸 透圧 は約

2

0

%

以上高 くな るはず であ る (これ は極 め て大 ざ っは な 計算 で あ って実 際 には細胞 外液 と内液全体 のバ ランス を考 えた上 で浸 透圧上昇度 を考 えなけれ ばな らない)。 もしこれが事実 な らば ち ょっと汗 をか い て も猛 烈 な口渇 に悩 まされ ることにな る. しか し事実 はそん な事 は ない。 それ は千早 が証 明 した様 に皮下 に食塩 が一 時 的 に蓄 え られ て血 液浸 透圧 の上昇 を防 ぐた めで あ る。 ところが 図

1

6

の下 半 の夏 の成 績 を見 ると,発 汗時 の皮 下 の

Cl

濃 度 の上 昇 は意外 に少 ない ことi・こ気 が つ く。 これ は夏 には組織 液 が増 してい るために 少 々塩 分 が汗腺 の周 囲 にた ま って もその濃 度 の上昇 に影 響 しないのか もしれ ない。 事実 ,著者 らの研 究 に よると表

1

に示 す様 に,

4

人 の夏 と冬 同一 の被 検者 につ い てその摂取 食事 を同一 に 表1 体液量および細胞外液量 とその塩分保有鼻の季節変動 (古志谷) 被検者数 気 温 (oc) 体 重 (kg) 】A【【- rm 全血酒量 (体重kg当 りcc) Ⅶ 4 ・. ︰ L3 5 /I 1 6.0 : +19.7 全血清蛋白/体重 (g/kg) 1 4 ICF/体重 (%) : 4 1 3.46 垂・utm工 63.3 56.8 -0.01(-0.25%) +6.5**(10.8%) 38.0 39.7 36.2 一一_Ml一 _ __i 1 29.5 30.8 27.9 +3.5** (9.2%) +2.9** (9.8%) 1) 夏期の値 とは6,7,8月の平均値, 冬期の値は12,1,2月の平均値であって, tげ れ も早朝空腹 の基礎条件における値である。 2) ECFとは細胞外紋塁,ICFは細胞内液量 (または全休液量よりECFを引き去 った値)を示す。 3) 変化値は夏期より冬期の値が高い時を (-) とし,かつ夏冬の差を年間平均値で割った値をo^Oでか っこ内に示す。 4) *は統計学的に50Aoの危険率で,**はlO/Oの危険率で有意なことを示す。(*)は50/Oに近い危険率 を示す。 620

(20)

吉 村 :ヒ トの熱帯馴化に関す る生理学的研究 した状態 で体液盛 やその中の

Na

,

Cl

,

K

等 の塩分量 を比較 して見 ると,夏 のほ うが体液嵐 が 年平均値の

1

0

.

8%

も多い し,細胞外液量, 内液量共 に夏 は増 し, また

Na

,

C

l,

K

等 の塩分 の 体 内総量 も増 してい る。 これは夏 に急 に多量 の汗 をかいて水分や塩分 を失 って も体液組成 や体 液量 に激変 がお こらない よう一つ の耐熱 馴化態勢 が成立 してい るため と考 えることがで きる. もっとも上記 の図

1

6

の皮下

C

lの上 昇が夏 に少 ない理 由は到底 この程 度 の組織液 (細胞外液) の増加 では説 明で きないか ら,おそ ら く皮膚 の血液循環 促進 や細胞 内液 の水分 もこの場合 に組 織液 中に惨 出 して塩分稀釈 を助 けるとい う機作 な どを考 えねばな らないであろ う。 上述 の様 に夏 は発汗反射が起 こ りやす く, また汗 が

L

iiて もそれがす ぐに身体全体 の働 きに支 障 を来 たさない様 に

化態勢がで き上が ってい る。従 って これ をまた汗 をか き易 い状態 にあ る と言 いか えて もよい。 日本人 について夏 と冬 とで この様 な変化が あるとすれば熱帯地域 に住む 民族 はおそ らく汗 をか き易 い状態 にあ ると思 われ るが,事実 は ど うであろ うか。 久野門下 の小管 と川端 は

1

9

3

7

年 に フ ィリピンにおいて発汗実験 を実施 しその発汗性 を比較 し た。 この時 の被検者 は フ ィリピン人 と渡航後

2

週 間 の 日本人 で あ り, 室

温3

0

℃ の実験室 内で

4

5

℃ の湯 に足 を浸 す方法 をとった。

図1

7

に示 され る様 に, 日本人 (∫) は足 を湯 につ けると痕 ち に盛 んな発汗反射が現 われて汗 をかいてい るが, フ ィリピン人

(F)

3

0

分 くらい経 った所 で 少 し汗が出始め た程度 であ るO 日本人 が た くさん汗 をかいたのは暑熱下 にあ って発汗反射 のFil ECfb 2 30 8 6 4

2

0 8 6 4 2

0

8 ・D r′-∫ l i よ ∼】、AI

′ヽ

、、ヽド.′

0

10 20 30 40 50 MmUTES 発汗は両者 とも胸部皮膚20cm2 か らの蒸発水分量を求めて測定 したo Bで両 者とも同 じ場所で 両 足を45℃ くらいの湯につける。 図

1

7

日本人とフィリピン人の発 ・汗反射の比較 (久野,1946) 枢興奮性 が高 まって きたためであ り, フ ィリピン人 は暑熱

化が強 く進 んだ結果, 発

F国酎こ慣 れ

Ha

bi

t

uat

i

o

n

の 現象 が現 われて中枢 の興膏性 が抑圧 され たためであ る。 この ことを生理学 的に解釈 してみ ると,第-に,発汗 は その水分蒸発 に よって暑 い所 での体温 調節 に役立 ってい る ものであ るか ら,むやみに汗 を流 してみ て もそれは蒸発 せ ずに外へ流 れ落 ちるだけで水分 の損失 を釆 たすに止 ま り, 何 の役 に も立 たぬ訳 である。 ところが熱帯人 では ち ょうど 煮発 に よ り体温 調節 に役立 つ程 度 の汗 はか くが, それ以上 無駄 な汗 はかか ない とい うことで ある。 つ ま り熱哲 人 の発 汗 は非常 に有効 な状態 で起 こ り,流汗淋 潤 の状態 はあま り 体温 調節 に役立 たぬ無駄汗 をかいてい ることであ り,熱縛 では とて も耐 え られない。これが久野 の熱帯人 の

Ha

bi

t

ua・

t

i

o

n

と日本人 の発汗性)■L進 の差 に つ い て の 解釈 で ある。 つ ま り熱博 馴化が高度 にすすんで くると発汗反射 はむ しろ 鈍化 して くると言 うのであ る。 しか しこの フ ィリピン人 で ち, い ざ本 当に体 内に熱が た まるような状態 に追 い込 まれ

(21)

東南アジア研究 13巻4号 ると,発汗速 度 は増 す とい うことが知 られ てい る。同 じ暑 さの状態 で最高 に発汗 させ た場合 に は, フ ィリピン人 の発汗能力 は 日本人 よ りも高 い と久野 は主張 してい る (久野,1946)。 その根 拠 は図

1

2

に示 した様 に汗腺 は暑 さに訓練 され ると発汗 の能力

(

s

we

at

i

ngc

a

pa

c

i

t

y)

が増 す こ とが立証 され てい る し, また一方 熱帯人,温 帯人 , 寒帯 人 について全身皮膚 の能動汗腺 (発汗 す ることので きる汗腺 ) の数 を比 較 す ると, 表 2に示 す様 に熱帯人 の能動汗腺数 は温帯人,塞 表2 各種民族の全身の能動汗腺数 (久野,1956) ア イ ヌ 人 u H 日 中 タ フ H D シ ア 人 本 本 国 イ 本 イ 人 (内 地) 人 (タイ国) 人 (台 湾 ) ン 二 t O二 ピ イ 入 り 日 ノ 人 人 世 ン) 2 6 1 8 1 9 0 5 1 1 1 1 1 万 万 106.9-199.3 163.6-213.7 178.1-275.6 149.7-269.2 178.3-341.5 174.2-312.1 264.2-306.2 258.9-402.6 万 4 ・ 3 8 ・ 6 8 ・ 2 9 ・ 3 1 ・ 5 2 ・ 2 0 ・ 0 7 ・ 8 4 8 2 2 4 4 8 7 1 1 2 2 2 2 2 2 .′h 均

人 に比 して格段 に多 い ことが わか ってい る。人 間が生 まれ た時 に皮膚 に出来 た汗

の総数 は 尻体 での調査 では約

5

0

0

万程 度 であ ると言 われてい る。 ところが実 際 に全身皮膚 の各所 につ い て発汗 させ た時 に汗 を出す汗腺 (能動汗腺) の数 を計算 す ると,表

2

に見 るよ うにその人 が止 まれた土地 の気候 に よって能動 汗腺 の数 が違 ってい る。 久野 は これは子供 が成 長 す るにつれて 汗腺 の発汗機能 も発達 す るが, これが はた して活 発 な汗 の分泌機能 を もつ様 に発達 す るか ど う か はその土地 の気候 に よって違 い,暑 い土地 では汗腺 の働 きが強 く刺激 され る為 に分泌機能 の 発達 も促進 され て能動汗腺 の数 が増 して くるので あ る と説 明 してい る。従 って この能動汗

の 数 が熱摺人 に多 い ことは熱帯 へ の ヒ トの適応 の結果 で あ る と言 え る。 また,能動汗腺 の数 の多 い ことは最大発汗能 力が他 の寒 い地帯 の民族 に比 して高 い とい う事 を も示 唆 してい る。 能動汗腺数 の多 い こ とが適応 の結果 であ ることを表 2につ いて詳 しく検討 す る と,例 えば, 表記 の様 に 日本人 では能動汗腺数 は約

2

2

8

万 であ るが, この 日本人 が タイに長 く住 みつ いて も やは り能動 汗腺 の数 にはあ ま り違 いはないO しか し, フ ィリピンにB=iまれた 日本人 の二 世につ いてみ る と,能動汗腺 の数 は フ ィリピン人 と同様 にな りLl本r/liまれの 日本人 よ りも多い。つ ま り汗腺 の能 動 化 は生後成育 の過程 で起 こる ものであ って, この能 動化 の完成 す る時期 (生後約 2カ年 まで といわれ る) に属任 した場所 の気も候 に よって能 動汗腺 の数 は決 まると言 えるO 3.皮膚血管 に見 られ る暑熱馴化 以上発汗 の熱帯 馴化 とそれ に関連 した機構 をみ たが,次 に皮膚血管 にみ られ る暑熱馴化 につ 622

(22)

吉村 :ヒ トの熱帯馴化に関す る生理学的研究 いて述 べ る. 先述 のごと く,暑 さ寒 さを感 じない程度 の衣服 をつ けた時 の平均皮膚視 を同一 の被検者 はつ いて毎月測定 し, これに付随 して被服重量や基礎代謝量 を筆者 らの教室で調べた成績 を図

1

8

に かかげるo図示 の様 に気温 が15-25℃ くらいの間が体温調節 の上 でその調節 パ ターンが変 わ る 領域 である.即 ち,平均皮膚温 はこの気温帯 で大 きく (31

35℃)変化 し,被服の重量 も顕著 に変化 してい る。 これは季節 的には春 ・秋 に当た り,皮膚血管 の収縮状態 の変化によ り皮膚混 被

霊 等

)-6

-5

-4

-3

舘 .

5

nU

5

)

5

1

0

1

5

20

2 5 タ

ト気

温 s

o

図1

8

日本人 (男子)体温調節機経の季節変動 (吉村,1957) 数値の特に商い者 と低い者は毎月の測定値 をそれぞれ線で結んで示 した。点線は 全測定値の存在す るだいたいの範囲 を示すO また皮膚の熱貫流率K の 算 出 に 当 た っては皮膚蒸発による放熱婁Eは全放熱最 Mの25%に相 当す ると仮定 したO 623

(23)

東南 ア ジア研 究 13巻4号 に大 きい変 化 が あ らわれ る。 この時 期 に血管調 節城 が はい るのは前述 の通 りで あ る。 と こ ろ が,気温

2

5

℃以上 の気温 博 または夏 の候 にな る と皮膚血管 拡張 も最大 に近 づ き発汗 が始 まる。 一方 ,気

温1

5

℃以下 にな ると皮膚血 管 の収 縮 も最大 に近 く, 被 服 や基 礎 代謝 の上昇 が体温 調 節 の上 に意 味 を もつ様 に な る。 この頃 に な ると, 目に よ って は と もすれ ば外気 の寒 さのため に し ば しばふ るえ る事 もあ り, それが度重 な ると皮 膚血管 もその収 縮性 が高 ま って寒 冷馴 化 の状 態 に な るO 図

1

9

A,B,C,D

4

人 の被検 者 につ い て

8

,1

0

月,

1ノ引 こわ た って その胸 部, 腹 部, 前脚,大 腿,下 脚 の

5

カ所 の皮膚

ど,それぞれの皮 下 1cm の所 に熱電対 を 刺入 して皮下視 を測 り, これ と南陽渥 R と の関係 を追跡 した成 績 で あ る(緒

方,1

9

49)

。 図示 の様 に直腸脱は季 節変 化 が ないが

,

皮 膚

,皮下

には季 節 変 化 が 現 わ れ て

る。 この実験 は被検 者 を常

に2

6-27o

C

の恒

室 に入 れ て測定 して い るか ら,実験 室 の われ た皮膚弧 ,皮下温 の変 化 か ら各季節 に お け る皮膚 血管 の緊張 の状 況が うか が え, 寒 くな るにつれ て

4

人 の被検 者共に下脚配 の低下 が強 く,次 に前脚皮膚

,大 腿皮膚

が夏 よ り も冬 に低下 の傾 向 を示 す。 この こ とは これ らの部位 の血管 が脚 時収 縮 (緊 張)し,血流 を減 じてい る為 にその温 度 が 下 が ってい るので あ る. しか し躯 幹部

に はそれが ない。 つ ま り冬 にな るほ ど身体 末

の皮膚

低下 の傾 向が強 く現 われ るの で あ る。 この ことは既 に

図4

にお い て説 明 したが, ここで注 目すべ き事 は皮下 1cm の深部

に も皮膚温.ヒ同様 の季 節変 化 の傾 向が現 われ てい る事 実 で あ る。 従 って図

5

→ 至 言 7 ・ 36 35 34

8

fl 10 日 l fi 被検 者 A B C D A B c D A B C D

- R:

寵腸温 :皮下 (1cm)温 - - :皮膚表面温 I

i

:

Jl捌 場 T x :大腿 部 f3r□ :胸部 A〔):前脚 凡)△ :腹部

L*:

ド脚 図

1

9 皮膚温度勾配の季節変化 (緒方,1949) に示 した様 に,血管 の収 縮性 が季 節 馴化 に よって変 わ って くるため,冬 にな ると厚 い

s

he

l

lが体 表面 に現 われ, 夏 の暑 い頃 には血管 緊張 が ゆ るんで

S

hel

lが消失 して しま うので あ る。 この様 な皮膚血管 の緊張 は皮 膚 に来 る自律神 経 の緊張 に基 づ いて い るか ら, 当然 自律神 経 の緊張 に も 季 節変動 が現 われ,暑 熱 馴化 の-一部 を荷 って,暑 熱時 の皮膚放熱 促進 に一役 果 たす こととな る。 624

(24)

吉村 :ヒ トの熱帯馴化に関す る生理学的研究

4.

代謝量 の変化 にみ られ る暑熱 馴化 人体 については高温環境下 にあ って も代謝量 の減 少 (第二 化学調節) は ない とされてい る。 しか し

Ha

r

dy

の行 な った実験 (図

7

) では,女子 のみ には この第二 化学調節が あ るら しい こ とが示 唆 きれた。他 の動物 では この第二 化学調節 の現 われ る ものがか な りあ る。 それに関係 す るか ど うか必 ず しも明 らか ではないが, 表

3

に示 したネズ ミの成 績 では高温

(

3

0

℃)

の環境下 で

3

週 間飼育 したネズ ミで はわずか に対 照群

(

1

5

-3

0

℃ の 自然環 境下 で飼育 した もの) に比 し て,安静時 の代謝量 (02COnSump.)が低下 の傾 向 を示 すO これは図

2

3

のC群 に明瞭 に示 され てい る。 これ に反 し

,0

-2

℃ の寒 冷環 境下 で飼育 した ものは安 静時代 謝量 の上 昇 を来 た してい る。暑 い時 に代謝量 (産熱 量) の低 い こと,寒 い時 に これが高 い ことは暑 さ寒 さに耐 え る上 に 有利 な ことで あ るか ら,馴 化現象 の一 つ とみ な して よいで あ ろ う。 そ うい う意味か らは, 日本 人 にみ られた基礎代謝 最の季節変 化 も一 つの気 候馴 化 と見 るこ とがで きるo また, イギ リスか Dittt Climate Natural (300-150) Warm acclimated (so℃) Cold acclimated (0.-2oC) 表3 高温及び低混馴化ネズ ミの安静時代謝量の比較 (吉村,1966) l】 Resting0 2 consump.(cc/h/cm2) 良.Q. B.W.(g) Resting0 2 consump.(cc/h/cm2) 良.Q. B.W.(g) Ⅰ*uptake% (15/Jg)

PBI*/TotalI*% Resting0 2

consump.(cc/h/cm2)

R.Q.

B.W.(g)

Ⅰ*uptake% (15pg) PBI*/TotalI*%

95.4 * 106.0 106.8 土 8.6 士11.8 士13.9 0.85土0.0210.75土0.03 0.94土0.03 185.5 177・5 i 158.5 104.3 102.2 0.79 0.89 士0.04 士0.02 176.5 193.0 1 10.7 8.4 10.3 10.0 士10.6 * 士 3.1 * 0.84 【 0.75 土0・06 i 士0・03 1 4 9 0 0 .0 . 士 184.9 . 159.8 189.9 DietaryComposition (LevineandSmith) ControlDiet Protein 13.8% Carbohydrate 39.2 Fat 47.0 FatDiet Protein 13.8% Carbohydrate 6.3 Fat 79.・9 CarbohydrateDiet

Protein 13.8% Carbohydrate 77.8 Fat 8.4 * 5%危険率で常温郡よりも変化の現われたもの。 ** 1% 〃 飼育食質の組成は表の右側に示 したが,食質の差の有意性は表の縦線上の *印で示 した, *のついてい るのは相隣れる食質群の間に差のあることを示す。ただし l*ほ放射性沃度の意であって,甲状腺機構 は131Ⅰの15/ECを腺腫内に与えてから8時間目に調べた0

(25)

東南 アジア研究 13巻4号 らイン ドへ送 られた兵士 について基 礎代謝量 を調 べた ところ, イギ リスにい る頃の標準値 よ り

5

-6

% も低下 す る ものがか な り多 いが, 全然反応 しない もの も若干 あ った と

Mac

Gr

e

gor

(

1

94

1) は報告 してい る。従 って暑 さに よって基礎代謝最 の低下 す るのは必 ず しも日本人 のみ とは限 らない ことが判 る。 著者 らは京都 に住 む カナダ人 について基 礎代謝 の季節変化 を調べた

。図2

0A

に見 る様 に, カ ナダ人 には基礎代謝 の季節変動 が見 られないが, 同時 に測 った 日本人 の対照 (図

2

0B)

には明 らか に冬高夏低 の変化が認め られ る。 しか もその居住 す る室温 は図示 の様 に両者 と もに冬 は

1

0

nc以下 に,夏 は25℃ にな ってい るOつ ま り住 む環境気温 には両者 と もに同様 の季節変化が ある が,基礎代謝 の季節変化 には両群 に大 きな違 いが あるとい うことであ る。 図21は基礎代謝 の季 節変動が気 候馴化に よることを実験 的に検討 した実験成績 (大柴)であ るが,医大生希望者 を被検者 と して冬期 に1週 間ほ ど基礎代謝量 を測 った後 に,約30℃ の高配 室に入 れて約

3

週 間 そ こに佳 まわせた。 もちろん被検者は学情 であ るか ら昼間

6- 7

時間 は室 外 にい るが,食事 量は教室 でつ くって一定 の もの しか食べ ない様 に してあ る。 その時の外気

基 礎 代 謝 5 3 1 9 「-3 3 3 2 2 輔 弼 野 毎 0

0

0

八U

0

O

9

00

7

6 日H k

9

-_: 誓 二 三 二 .T .三

烹 二 二 芸 等

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霊 芝

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I I Il l▼ II J● T TI

5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 図20-A 基礎代謝年聞変動 (毎月の測定値) (古村学 ら,1966) 626

図 4 身体各部の皮膚温 と環境気温 ( 吉村,1 9 6 0) 身 体 各 部 の皮 膚 温 で あ る。 平 均 皮 膚温 は 3 0‑35 ℃ の 間 で変 化 して い る。 しか も手 足 の温 度 が非 常 に変 化 して い る。 これ は, 手 足 は他 の身 体 部 分 と違 って一 つ の放 熱 機 関 と して働 い て い るた め で あ る。 即 ち手 足 の血 管 は身体 が 冷 え る と強 く収 縮 し, これ に よ り血 液 の循環 が悪 くな り, 袷 え るた めに
図 1 1 代謝量 と外気温 ( Bur t o n & Edho l m

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