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秘密信託(Secret Trust)の特異性について 利用統計を見る

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秘密信託(Secret Trust)の特異性について

著者

浅野 裕司

著者別名

Y. Asano

雑誌名

東洋法学

29

2

ページ

1-27

発行年

1986-03

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00003586/

Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.ja

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秘密信託︵ω弩。亀墓樽︶の特異性について

浅 野

裕 司

はじめに  秘密信託︵。。9透霞量︶は、本質的には遺言者の生存中に意図した受託者に伝えられる衡平法上の義務︵2影魯符 o窪鳴甑露︶である。この信託には、貧ぐ零。§霧ま謄︵完全秘密信託︶と夢一房9曇寝器昌︵半秘密信託︶とがあり、法 理上、なんとも難しく不可解な信託といえる。完全秘密信託は、信託の目的物である遺贈が遺言の外見上︵文面︶、 受遺者に完全にゆだねられている場合に発生し、その信託の存在の事実と約定︵条件︶の両方が隠され︵秘密にさ れ︶ているものである。半秘密信託は、その信託の目的物である遺贈が遺言の外見上、信託受託者としての受遺者に ゆだねられている場合に発生し、そのような信託においては、ただ信託の約定︵条件︶が隠され︵秘密にされ︶てい るものである。こうした信託は、つまり、受遺者が遺言によって、その正体︵同一性︶が明確に示されていない第三 者のために、それを信託により保有するという約束をしているものといえる。この信託には、こうした遺言が介在す るわけであるが、ご二世紀までに英国の遺言は、近代的な遺言のすべての本質を備えるようになり、それは秘密で、     東 洋 法 学       ︸

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    秘密信託︵o ◎¢R2炉藝︶の特異性について      二 取消し可能で、遺言老の死亡によってのみ効力を発生するものとなった。現在、英国および米国の遺言においては、 通常、一人の遺言執行者が遺言の条項を遂行するために指名される。一三世紀の英国においては、公認された検認の 慣習があり、また、遺言執行者が適切な裁判所において遺言を証明しなくてはならないということが定着した法律と なっていた。英国において、秘密信託が問題にされたものに、古くは、霧⑦看9拶霧。︵二重信託︶に関連した一五 六〇年のサフォーク公爵未亡人の事件︵O饗ぎ。・ω亀留蓼涛<。鎖・峯&窪︹ρ一呂o 。︺︶がある。事件そのものは政治的な 付帯的意義が存在するが、公爵未亡人は土地を他人に、表面上は譲受人自身のために、売却した。しかし、実際には、 その譲渡証書には、当該の譲渡が譲受人自身の信託のためになされたものであることが明記されていた。すなわち、 譲受人は、その土地を公爵未亡人のために保有すべしという秘密の合意にしたがうこととなっていた。この申し合せ は、メアリ⋮一世時代に公爵未亡人が欧州大陸に亡命しなければならなくなったことから必要となったものであるが、 大法官は、この秘密信託︵。 ・9透 霧霧醗︶が、たとえ明示の信託︵。も村霧の霧。︶に反するものだとしても、衡平法 ︵。盤ぞ︶のなかで実施されうるという一般的な提案を指示するために判決がなされたということもいわれている。 この秘密信託の認められる動機が、特別の信託・信頼にもとづいて︵毛象ぞ。。芭鐸蕊齢き蟻8急儀窪8︶なされたも のであるからとしても、その本質を把握することの難しさを感じる。また、二重信託が近代信託︵鷺o号露霞姦︶の 源泉であり萌芽とされており、その最初の二重信託に関する事件が、秘密信託の要素を包含していたことに感慨を深 くする。秘密信託は、明示信託、法定信託とどのように分類されるかという、これまた難しい問題がある。これに関 しては、拙稿﹁秘密信託︵ω。。蚕司毎8について﹂本誌二七巻一号一七頁以下を参照されたい。この英国に発生し

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た秘密信託は米国にも影響を及ぼして今日にいたっている。勿論、純粋な英法の信託理論のなかで醸成されたo 。①R魚 ↓馨磐は、大陸法的観念をもってしては到底、理解でぎないものである。また、現代信託の研究分野としてあまり手 が染められていない今後の研究課題でもある。そこで、以下に浅学非才の身をかえりみず挑戦した一端を書きならべ、 大方の御叱正、御批判を仰ぐことにしたい。 秘密信託の概要  秘密信託︵器R簿賃蕊槽︶は、遺言者が財産の贈与を次のような意図によってなすときに生じる。つまり、受遺者が 遺言によってその正体︵同一性︶が明示されていない第三者のために、それを信託により保有するという約東をして        ユレ いるものである。そのような情況において英国の裁判所は、第三者の訴訟のときに、その約東の執行を実施するとさ       ハ レ れる。秘密信託には二つの形態がある。そのような信託は、完全秘密信託︵量ぞ の9畿 讐蚤︶と半秘密信託︵ぎ窮 q。。R。二歪8とよばれるものである。完全秘密信託は、信託の目的物である遺贈が遺言の文面で受遺者に完全にゆだ ねられている場合に生じる。そのような信託においては、その信託の存在の事実と約定︵条件︶の両方が隠され︵秘 密にされ︶ており、一方、半秘密信託は、その信託の目的物である遺贈が遺言の外見上︵文面︶、信託受託者として の受遺者にゆだねられている場合に生じ、そのような信託においては、単に信託の約定︵条件︶が隠され︵秘密にさ          ︵3︶ れ︶ているものである。秘密信託に関しての法律は、衡平法の格言︵ヨ貰欝032芽︶に関連してなにかと重要であ るといえよう。人が死亡すると、その者の遺言は、公的な検認をうけることになり、秘密信託は、普通、遺言者が誰

    東洋法学      三

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    秘密信託︵o 。・R。一↓歪8の特異性について      四 かに対して準備をしたいと思うとぎ、しかしながら、全て世間に知られたくはないと思うときに生じるものであり、 時折、その用意が遺言者のめかけ︵情婦︶または私生児のためであったりする。一般的な方法において秘密信託は、 遺言それ自体のもとに生じるであろう。しかし、これは、可能性を使い果たすことではなく、遺言者が遺言をしない         パ ロ と決意するような場合、あるいは二者択一的にある者が明記された方法で財産を処分するという約束を根拠にして、       らロ 既に作成した遺言を無効にするような場合に同じ原理があてはまる。一般的に処分は、生存中になされるべきである が、秘密信託は、また遺言者がある人、すなわち、自分で後になって他のところで財産を処分するであろうと思われ       ハ レ る人のために遺言をなした場合に生じるかもしれない。受託者がその義務を実行する方法は、秘密信託受益老のため に遺言をなすか、あるいは、生存中に処分のある形式によるかのいずれかであるがさして重要ではない。衡平法 ︵。2ぞ︶は、一八三七年の遺言法︵≦芽>εが詐欺︵時窯匹︶の手段として用いられるのを認めないであろうとい        ハぞロ うことは司法の一般的な基礎であった。しかし、いまや明確にいって、これは、そのような信託が実施される唯一の 論拠ではない。なぜならぽ、多くの実例においては詐欺という問題がない。それにもかかわらず、詐欺の防止は、決 定的要因であったし、ある事例の場合はいまだにそうである。そして、これはこの段階でこの問題を討議することを       レ 適当なものとしている。秘密信託を実施するにあたり、本質的には遺言者の生存中に意図した受託者に伝えられる衡 平法上の義務であるところから、衡平法が直接的には、一八三七年の遺言法第九条の規定に矛盾すると考えがちであ るが、これはそうではなく、秘密信託の原理の論拠はその信託が遺言の外部で作用するものであるところから、結局 のところ、その法律とは結び付かないということになる。有名な圃。銭ぎ磯88なので何回も引用するが、留導⇒巽大

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       ︵9︶ 法官が望霧穿亀くる㌶畠≦亀事件のなかで指摘するには﹁詐欺の防止には衡平法は受遺者の良心を、換言するならば 引き離すことのできない信託と結びつける、他の表現をもってするならば、彼をして遺言が何もしていなかったこと をさせる遺言により彼に与えたものを得させる、そして、彼をして良心裁判所の判示するようにそれを適用させる、 そして、遺言者の意思に効果を与えるため、そのようにする、一方では効果的ではないだろうが、⋮⋮﹂としている。 その論理の根拠は、財産の権限をAに譲渡するという有効に執行される遺言の存在と、遺言者の生存中に衡平法上の       ︵鴻︶ 義務をAが承諾することにある。つまり、Aはそれ以上にその義務に拘束されている。根本的な論理は、零︽o舅σq によって例説されている。ここにおいて、秘密信託のもとにある意図された受益者︵幕8縛騨奮︶のなかの一人が、 その遺言の証人となり、疑問は一八三七年遺言法第一五条のもとで彼の遺産を失うか否かというものである。秘密信 託方式の論理は、その法律が何もなさなかったということの理由のため、どんな喪失もないと、Oき畠壽器裁判官 は考察した。遺言法により必要とされる形式は、全く無視されるようになった。なぜならぽ、受益者は、遺言のなか の贈与の効力により得るのではなく、遺言のもとに得て信託に関係のある明らかな受益者に付与される秘密信託の権       ︵鷲︶      ︵12︶ 限によって得るからである。また、同様な理由により襯Q鶏9Rの考え方は、以下のようなものである。遺言者に 先立って死亡する秘密の受益者の利益は失効しないであろう︵たとえその事例が誤って他の理由で決定されたとみえ ても、すなわち、信託は遺言者の死亡するまで効力を得ることはできないし、そのときまで秘密の受益者は利益をも たないであろう︶。しかし、もし、不動産受遺者︵8募8︶あるいは動産受遺者︵護碧8︶が秘密信託を引き受け遺 言者に先立って死亡する場合、その信託は効力がないということは明らかである。そのような状況において、受遺者     東 洋 法 学       五

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    秘密信託︵留。疑月毎εの特異性について       六 は、彼の権限を取得できないように思える。なぜならば、信託の根本になっている不動産遺贈あるいは動産遺贈は、        ︵1 3︶ それ自体すでに効力をなくしているからである。完全秘密信託は、遺言法にもとづく遺言処分としてではなく通常の 衡平法上の管轄に服する信託として生じ、裁判所は詐欺防止のため信託を強行させることができるが、半秘密信託で は詐欺の可能性が存しないため、いかなる理由で信託の履行を命じうるかという難問がある。 ︵1︶ ︵2︶ ︵3︶ ︵4︶ ︵5︶ ︵6︶ ︵7︶ ︵8︶  拙稿﹁秘密信託︵ω。。藁↓毎8について﹂東洋法学第二七巻第一号一五頁以下。  瓢碧∼蔓帥&竃釦&。 。竃ざζa①簿9嘗ざ一〇鼠a.︵一窯①︶℃㌘8囲−嬉ごO碧箆中評葵段程α︾簿ぎミ搾ζ亀o壽︸↓箒 竃o審彗欝≦9炉霧β群3妥︵一〇お︶毛﹄Oー匂 。o 。申>﹂愚○無尊︶Oo霧登9ぎ浮鵡静︵おお︶肇o 。貸  秘密信託は、ある人が第三者のために信託でそれを保有するため、彼の財産に権利を与えられている人が遺言をせず に死亡するという約束によって、死亡した場合にも、また生じるであろう。そのような信託は、必然的に完全秘密信託 である。秘密信託の条件は、遺言者が一般大衆の目から彼の善行の真実の目的を隠すことができることである。もちろ ん、遺言は公的な証書となるのである。また、完全秘密信託の場合、秘密信託受託者に彼の死亡以前にいつでもよいが、 ただその旨、伝言することにより、それらの目的を変更することもできる。  菊①Q貰身窪︹ぢ8︺博○ぴ伊博q 。舶  ↓匿もくし縛鼠も︹ぢ一〇︺δ闘﹂含●  ○暴≦3<,Zo穫簿弩︹お薄︺○鍔80 。・  9塾90こく隼≦葵。 ・︹蜀鳶︺匂 。>襲紹9ζらo戦巨畠∼90σqき︵岡o 。$︶ご菊嘔譲.r勘o 。o 。lo 。OもΣ曽碧軍・瓢<Dω苺穿亀 ︹ぢ器︺>’P蕊o o鶏q 。も 。恥⋮な ρQ 。貸  肇。a夷︹一〇禽︺憲08∼︵Zφ︶博o 。るげ。&弩︵お巳︶9﹃ρ匁﹄圃鼻。

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︵9︶ ︵鉛︶ ︵H︶ ︵翅︶ ︵B︶  同事件によりξ剛雰9叢樽毎翰は遺言法の適用から除外され、信託法の分野として有効と解されるにいたった。 ︹お8︺>,Pも ゆ圃o 。℃るも ρ貸︹お鵠︺>。ρな ρ一〇 。甲窯爆甲︵ヨ︶℃﹂鵠い鎖きぴ弩く馨α鼠貰量のざ蜜a①岳尊 頃ρ爵ざ一〇号&・も・ 鷺ρ  ︹お巳︺○ダな 。駐.  圃σ箆“ゆ欝な ρ伊ρ  ︹一〇鵠︺一〇罫器P  鱒①ζ餌α像o婦︹あ08博OF鴬O讐器ごω鑓簿≦亀<﹂W箭畠≦亀︹お謬︺>,○畳Q ρ一〇 〇讐し ρ博o o︸いo鉱ω信鼻簿霧齢費脅なお、8R魯 賃霧併についての論文は主に次のものがある。即三舞○磐看仁冨薯鼠一鴨9器R①篤 o 。o 。じP寄ダ旨貸ωき9芦留R角 病毎器ー鋤U薯色名欝。鱗1るOζa・賛評華緯9また概要について触れている著書として、>霧蓼・≦68P欝≦9↓籍。 。♪ で℃﹂ま!蕊♪評一言。顕評僧葺麟2芽§α費。欝≦oら↓毎器も℃・鷺;一8w譲きσ鍔芝き儀鼠きα。 。一・ざζo留毎ど葺ざ一〇9 3も℃・80 。ー憾9U豊鉱o ご池鶏ぎ藁鼠>糞ぎ鐙葬鼠・ぎ壽隔8竃。留露い鋤≦鉱穆毎。 。誘も野・ρ毛るOl匂 。o 。があり、参照 引用した。 二 秘密信託と遺言  一八三七年遺言法︵≦募>8第九条ならびに一九二五年財産法︵霊≦9ギ8窪く>8第五三条ω◎︵それ以前 には一六七七年詐欺法︹ω蜜ε富亀響窪籔︺第五、九条︶の効力により、遺言処分によって創作されたすべての信託        ︵1︶ は、その点において規定された手続によって遂行され証明されなければならない。つまり、e遺言は書状に書くこと によってなされなければならない、口遺言者あるいは彼の目前で彼の指図により他の者によって遺言の冒頭部あるい

    東洋法学       七

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    秘密信託︵留R9炉霧僧︶の特異性について       八 は終論部に署名されていなけれぽならない、日その署名は、遺言者により二人以上の証人の目前で認められなければ ならず、また証人は遺言者のいるところで証明しなければならない。さらに、一九二六年以前では、遺言者の直後に おける婚姻により遺言は取り消されたが、現在では、一九二五年財産法第一七七条により、婚姻することが遺言に述        ハカロ ベられていれぽ、その意図された婚姻の挙式により遺言が取り消されることはないということを見落すべきではない。 実際に、衡平法はo 。襲£。気宰艶駐が詐欺の手段として用いられることを許さないと同様、遺言法がそのような目的 で使用されることも許さないところであろう。そして、このことは、秘密信託に関する衡平法的原理の発展にかかわ ってきた。これらの原理は、一七世紀後半にはじまったものとされているのも、その原理にもとづいて、もっとも早       パ レ く決裁された事例は一六八八年に器簿・嵩大法官によって裁定された98貯<﹄80鑑轟事件の中にあらわれているか らである。そこでは、遺言者がSとJに千五百ポンドを秘密信託により処分に付せられるべく、Sに伝達されて遺贈 した。遺言者の死亡後、Sはその秘密信託についてJに通知した。信託の目的は、もし、遺︸ 欄冒者の娘達が彼女の夫の 生存中に死亡した場合、その千五百ポンドは長女が指示するように他の娘の子供にいくべきであるとしている。長女 が夫の生存中に死亡し、他の娘の子供達は、その口頭での秘密信託に則り受益者として要求した。それは、遺言者は 生前において、Sに信託の条件︵約定︶を公表していたから、たとえ受益者間の実際の分配方法が明確でなくとも立 派な秘密信託として確定された。この決定はざ鼠ωOO簿S認δ器箒によって支持されたのである。この原則は、一六        ハまレ 八九年の等剛轟<9ギ一夷事件において支持された。そこでは、ある人が財産を彼の遺言執行者に与え、そして、それ が信託によって保有されるように指示し、遺言者の妻は、その信託が彼女に有利である事を示す証書をもってぎた。

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その遺言が単に信託で保有されることをとくに誰に対する表明かはないけれども、表明してきており、口頭にせよ、 生前の行動にせよ、遺言者が彼の遺言執行者に妻の利益になるような意図を表明してぎたことを妻が立証する途がひ らかれることを裁判所は判決した。それにより要求は受け入れられた。そのように確立された原理は、o り巨簿 <6     ハぢレ >欝湊亀事件で適用された。そこでは、贈与は明確に表明された目的をもった信託の形式で遺言執行者に伝達された。       ハ レ そして、勺a欝o器ダO麟鷺ぎ鱒事件においては、この件では信託は立証なされていない。これらの事例は、証書を必 要とするo 。欝貫需亀宰餌&ωの条項で改正され、たとえ動産の遺言の場合でも、遺言者の立証された署名は必要とはさ れない。一八三七年の遺言法以来、その法律の要求事項に立脚するような事例は同様に裁決された。秘密信託の重要 な点は、遺贈に付け加えられ、遺言者の生存中に意図された受託者に表明された衡平法上の義務である。拘束力のあ ると看徴されるそのような義務︵債務︶を容認することにおいて、衡平法は︸見して成文法になった要件に非常に直 接的干渉をするようにみえる。そして、そのため衡平法の介在の本質を評価する必要がこれらの事例において生じて くる。衡平法は成文法の要件を無効にすることはできない。つまり、単に法律が不公正な方法で実施されることは許 さないということを保証することはできる。もし信託が遺言の一部と看倣されるのならば、衡平法は、信託が遺言法 によって創設されないかぎり、有効なものとして容認することはできなかった。しかし、衡平法は、ときには信託を       ハアレ 遺言による処分の外部にあると看徹している。国8馨亀く.o ご蜀畠ミ亀事件におけるωζ3濤構大法官の言葉によると、 衡平法の原理それ自身は、口頭の証拠により秘密信託に関連して、何が詐欺とよばれるのかを証明することが是認さ れる。効力はその信託が確立されたときに付与され、時折、立法府が遺言処分権を規制してきた法律と相容れないと     東 洋 法 学       九

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    秘密信託︵留。透円毎8の特異性について      一〇 は思われないであろう。良心裁判所︵○窪嵩亀8霧畠匿。︶は、ある人を有効な遺言のもとに彼に贈与されたもので ある金銭の総額につき、完全な普通法上の所有者であるという点で認め、また、遺言者の動機と行動に関するある事 柄の証拠のもとに、普通法上の所有者が自己において行使するという普通法上の権利を実行することは認めないであ ろう。このことは、一般的な衡平法上の裁判管轄権の正常な行使であると完全に看徹される。一般的にこの事実は、 必ずしも普通法上の所有者の側には不道徳なしかも利己的な行動を含むものとはかぎらない。ひるがえって、要件は、 趣旨、伝達、黙諾である。遺言者は、彼の完全な遺贈が、彼の受贈者の望むようにではなく、自分が望むように行わ れることを意図し、彼は提案した受贈者に表明した約束により、あるいは暗黙の約束︵それは黙諾によってあらわれ る︶によって彼の意図するところを伝達し、提案された受贈者は彼にその目的が本当に実行されるように金銭を遺贈 することをすすめる。特別な事情、たとえば贈与が動産遺贈のみのような場合は、この規則をして一般管轄権の施行 の特別な事例にさせる。しかし、動産遺贈の申請をするとき、その説は、原則として、まずはじめに遺言は、その言 葉︵約定︶によって作用するという引受に立脚しなければならない。なぜならば、そこでは、法律は何人に対しても、 その既述事項のなかでの訴訟上の救済を与えることができないからである。その救済はもしあるにしてもそれは衡平 法のなかにあるに違いないであろう。現在では、文面に絶対的な遺産が書いてあるような単なる事例の場合には、正 当な遺言の型に関する制定法が、いかに関連しているのかを全くみたことがないとし、そして、その表明はこれを支 持するようにみえるとしている。詐欺の予防のため衡平法は受遺者︵一罐鶏。・︶の良心の上に信託を結び付ける。つま り、信託は他の面では無効であるかもしれない。換言すれば、彼をして遺書は何もそれ自身ではなすことがない。す

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なわち、彼をして遺言が彼に与えるものを得させ、彼をして申請させる。良心裁判所が述べるように、遺言者の意思 に効果を与えるために、他方では効果はないかもしれないがそのようにするとしている。同様な見解が○接湧大法       パ レ 官の甘8ω<る毘尊事件のなかでとりあげられている。そこでは、遺言者の意思の通りというよりも、むしろ受遺者 が自分に与えられるものをいつ申請しようとするのかを述べている。同様な見解は、同大法官によって以下のように 述べられ、受遺者に受け入れられてきた。﹁⋮⋮実際、それは信託の事例である。そしてそのような事例の場合、裁 判所は受遺者が詐欺法あるいはむしろ遺言法を設定することを許さないであろう:⋮しかし、この場合、裁判所はそ の制定法の精神を破りはしない⋮⋮けれども詐欺の防止をするために、制定法が言葉︵約定︶で排除する証拠を許容 することにより、それは遺贈に信託を付け加える。受遺老が財産をまもることを請け合ったその目的とはずれて、財 産を応用することを防ぐためである。﹂としている。同様な原理のもとに思い出され時折許容されてきたもう一つの 応用法は、その事例を詐欺法あるいは遺言法に影響されないものであると考えることであり、また、信託が遺言者に よって課せられ、衡平法裁判所が受遺者の良心に結び付いたものとして実施する方法であって、受遺者に受け入れら れたものかどうかを調査することである。秘密信託の特異性は、秘密受託者︵。 。・R簿賃霧露︶は他の受託者と同様に、        ハ レ 彼自身は受益者︵ぼま津尋く︶ではありえないということである。        ︵10︶  秘密信託は、明示信託、法定信託とどのように分類されるかという問題がある。英国における法学者の多くは、約 束者が、もし彼が引き受けた義務を実行することをしないというような詐欺にもとづく法定信託と看徹してきた。こ        ︵慧︶ の見解は、英国の法学者のうち、半秘密信託が明示信託であるという見解をもつ学者により制限された方法で保持さ     東 洋 法 学      二

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    秘密信託︵留。叢↓毎。。榊︶の特異性について       一二 れている。これらの事例を処理する裁判所の言葉は曖昧であり、たとえ、もし秘密信託が実行されなかったならば結        ︵12︶ 果としておこる詐欺にしばしば関係があるとしても、また、国簿鼻≦亀<,ご o一簿畠≦亀事件のなかでのo 。ζ簿ま穫大法官の 意見、それは引用され詐欺の要素︵衡平法における信託の実施のはじめの基礎になっていた︶を強調するとしても、 受遺者がたとえ充分な秘密信託のなかにいるとして、遺言者の生存中に信託を設定するという見解に矛盾はしていな        ︵招︶ いし、財産が遺言者の死亡したとぎに、彼に遺されているときに効果があるようになる。≦碧霧が指摘しているよ うに、裁判所はいつも、受領者︵誘。督。黛︶が譲渡人︵霞きω欝R︶に彼がなしたことを信じるようにするという約束        ハ レ を気をもみながら実行することを切望している。実は○鉱露・ 。大法官がむ器の<●o ご銭尊事件でいってきたことは正し いとされている。その説で決裁された事例を検討してみると受託者として行動するように意図される者が、遺言が明 らかに、かつ有益に、その遺言のもとで財産を得るこれらの事例と、彼が遺言のなかで受託者として明示された場合 の事例との間については、注意深く区別する必要がある。 ︵王︶ ︵2︶ ︵3︶ ︵4︶ ︵5︶ ︵6︶ ρ≦。錦8δ欝拶&r>象①瞬鉱き︶司冨い餌≦o構8奪器︶一〇葺&‘つ①堪。 謹9<.O鉱⇒ぎ慨︹一8ご℃﹂Oな 。Ψo o毘び<﹂o濤ω︹一82や・蕊’ ゆ<O穫POO 鱒<⇔露。8。↓菖馨<。↓ξ馨︵50 0癖︶一<①露あ8. ︵一〇 〇ま︶一凋霧。。◎ま9 ︵一〇 〇匂 。①︶刈ω欝’O暴,

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 ︵7︶︹一。遷︺>零Ωな 。一〇 。るな 。麻i匂 。&︵9翁v㌘鷺。︶曾9樽碧2<響Zo募弩︹お認︺Oび.8。 。㌔Fご ご凝﹃善砂P旨穿お霧”ω⑦。疑    ギ霧僧ギ8窪ざ︵る這︶な 。①Oo嚢聖§8二蕊引切き儀毘︵ε蕊︶奪 。O竃o留露欝≦拶①≦窪緯ρ  ︵8︶︵一〇 。①o 。︶び勇、な 。3>箸・な っ①P七 。O傘  ︵9︶罐零9︹一80︺○﹃8鼻聯  ︵鉛︶ 海原文雄﹁信託の分類に関する一提言ー復帰信託と法定信託ー﹂法政研究第四六巻二・三・四合併号五三九頁以下。    拙稿﹁秘密信託︵o 。9藁縛歪q ・轡︶について﹂東洋法学第二七巻第一号一七頁以下。  ︵n︶ 讐窪審pロ轟一卿籔き鉱霊。 。げo o。。盗膚毎。。磨︵一8一︶9賛P刃な 。峯.  ︵鷲︶ ︹お器︺>◎Pな 。一〇 〇&も ρ♪匂 。な 。令tし 。な 。U︵O器①ω㌔,緯Oy  ︵B︶ ≦拶8声08旨⊆9<o炉霧併。 。も60 。甲ご ご鍔お①。 。9↓ぼ隔饗強。鉱Z鋤ε冨亀o 。g曇↓毎ωβ︵お罵︶鵠Zo村葺①ヨ一噌。鑓&いお巴    ρ二践お材ξ緯8。  ︵M︶ ︵一〇 〇〇〇 〇︶ト銅な 心o﹃>毛﹄鶏“な 。象.  三 秘密信託と相互遺言︵糞三蝦無&房︶  相互遺言ないし交叉遺言︵き墓簿巴鉱一芭とは、遺言者が相互に財産を遺贈する遺言︵&魯一。三募︶をいう。二人 ないし三人の人々が同じ窮極の受益者のために、事実上、同様な遺言をするという合意を法律上、締結するようにな ったときに生じる。すなわち、もっとも一般的な例として、二人の者がそれぞれ自分の財産を生存中は他の人に、ま た、その後は同様に第三者に完全に遺贈するであろうということに合意する場合である。その当事者の最初の人が合 東 洋 法 学 一一二

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    秘密信託︵留R9↓籍8の特異性について       .      一四 意によりなされた遺言を遺して死亡すると、すぐに衡平法は、生残者に関するかぎりにおいて、合意は変更すること はできないと看徹し、それに対し信託の賦課により効力を生じる。このように、もし、生残者︵ω髪く芝R︶が結局、 自分の財産をA呈思による以上に他人に遺す場合、彼の遺言執行者は彼の財産を合意された受益者のために信託で保有 すると考えられるであろう。秘密信託も相互遺言もともに、その効力のためには衡平法の介入に依存する。事柄の面 でいえば、この介入は一八三七年遺言法第九条に規定されている原則の重要な表明とは、まさに正反対である。そこ には以下のように規定されている。﹁いかなる遺言も書かなければ有効ではない。そして⋮⋮遺言者により、あるい は彼の生存中、他の何人かによって遺言の終結部あるいは終りに署名をし、そのような署名は遺言者により、また、 同時に、二人ないしそれ以上の証人の出席の目前でなされ、かつ認められなければならない。そしてそのような証人 は遺言者の前で、その遺言が正しいものと認め署名しなけれぽならない。しかし、どんな形式も要求されない﹂。こ の規定は、証書の明確で重要な前提として制定された。つまり遺言者の死亡後、彼が反論する立場にないときに不正 な要求が生じないように保証するためとされる。そのような証書は疑いもなく極端に厳格な方法で処理することがで きる。しかし、正しくは裁判所は、常に所有財産の管理に関する訴訟において、証拠としてこれら正式な要件をみた していない書類は認めたがらなかった。秘密信託や相互遺言の存在は、ただ単に、これらの要件を充足しない証拠に よってのみ立証されることができるということは、ほぼきまっている。秘密信託の場合、それを行う全体の目的は、 検認されたところの形式的に認証された証書から受益者の同一性︵正体︶を除外することである。しかし、当然に、 秘密信託で疑問になる伝達、受容、約定︵条件︶などの証拠は、口頭でなすか、あるいは正しく署名され認証され書

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類に書き込まれることになろう。相互遺言の事例においても、その当事者間の合意︵例外的に見出されることがある かもしれないが︶は、遺言のうちに見出されるということはとくにありがちなことではない。そして、たしかにその 合意の違反において実施された意図には言及されないであろう。このように、この合意もまた、一般的には遺言法に よらない証拠により立証されなければならないであろう。それ故に、秘密信託と相互遺言の存在は、両者とも遺・柵言法        ハヱレ の文言と精神に反している。そして︵期待されているかもしれないが︶これらの原則の存在に対する幾多の違法性阻 却が裁判所によって示唆されてきている。採用されている特有の原則のための違法性阻却に依存して秘密信託と相互 遺言の作用を統制する多くの規定が立案され、あるいは削除されている。それ故に、これらの規定を検討する以前に それぞれに存在する幾多の違法性阻却を討議する必要があるとされている。 ︵王︶ ︾﹂●○舞一〇ざOo霧鐸琴響¢撃二ω♪讐●o o伊ーo oS 四 完全秘密信託︵︷蔦ぐ器R卑霞霧仲︶と半秘密信託について︵ぎ一㌘9器=旨8について  完全秘密信託︵貧ぐ器。曇嘗器肖︶は、遺言者により完全に隠された信託ということもでぎる。これは、遺言者が財 産を外見上︵文面上などは︶は自己のための完全に︵絶対的に︶受遺者に贈与し、しかも、実質的には当該財産が自 己のためではなく、ある特定者ないし特定の目的のためである旨を、遺言者がその生存中に受遺者に通知し、受遺者       ユレ が遺言者の意図を効果あらしむべく約束する場合に生じる。遺言の表面上に申し立てられた受託者が、完全にしかも 東 洋 法 学 一五

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    秘密信託︵留R9浮肇︶の特異性について      一六 有益に解する場合、それら信託が生じる。もし、財産が遺言により完全にXに与えられ、遺言者の生存中に表明され た信託で財産を保有しているということをXに伝達し、Xがその信託を受け入れる用意があるならば、実施可能な完        レ 全秘密信託が現実のものとなるであろう。β頭によっても、また文書によっても、証拠が信託の約定︵条件︶を示す        ︵3︶ ために是認される。たとえそれが遺言者の死亡後、受託者によりなされた覚え書き程度のものであってもよいとされ る。そして、もしそのような証拠により十分に明確にされれば信託は実施されることになるであろう。ζaga簿      ハぐレ <。9轟磐事件のなかで≦①鶏ど蔓大法官は、﹁処分の完全な約定︵条件︶、つまり、より高水準の証拠を示す用語に        ハ レ 反する秘密信託を認定するには、もっとも明瞭な、またもっとも明白な証拠が必要とされる﹂と述べている。しかし、        らロ それらは93≦2く●20琶窪事件のなかでo ごユ讐§き裁判官により以下のように解釈されている。はっきりした証拠 は、遺言者がいったことを意味するのではなく、遺産が秘密信託に服すべき受益老によって保有されるべきだと意図 したことを、裁判所が受け入れる以前に必要であると単に意味づけている。つまり、とくに証拠の水準は、裁判所が 書かれた証書を改正するのに必要となるものと多分に類似している。この場合、証拠は申し立てされた受託者が遺言 により秘密信託受益者のために不動産を処分する義務にあるということを定めるのに十分に有力なものである。その 原理は、かなり長い歴史をもっている。つまり、その根本は一八世紀頃、確立されている。同様に穿接90こ<。    ︵7︶ ≦葬の事件においては、女性の遺言者は債券を原告に遺贈し、Xの死亡後、その債券を原告に与えるというXによる 約束の下にその債券を遺贈するという新しい遺言を作成させられた。原告は、その信託を強制的に執行させることが       ハ レ できると判決された。ここにおいて秘密信託を十分に支配している一般的な原理は明確に確立された。遺言者が生存

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中において、動産受遺者あるいは不動産受遺者にその信託を実際に伝達し、そして明白に、あるいは言外にそれを受 け入れたことを示すのは特別なことである。もし不動産受遺者あるいは動産受遺者が遺言老の死亡後その信託のこと を単に聞くだけなら秘密信託は果たさず、彼は完全に︵その贈与が完全な約定のもとにあるものと仮定して︶取得す るであろう。この件に関し、彼の方には詐欺ということはない。彼に対する完全な贈与となるために示されることが ある。つまり、一八三七年遺言法第九条を設定し、後の伝達︵たとえば確証されていない記録において︶は、その法        ハ レ に適用しないということができる。そこで≦蝕鴨碧ゆ<。↓魯房事件においては、動産受遺老が遺言者の死亡後、その 信託のことを単に知っており、遺言の表面上、完全に取得して以来、彼等に対する完全なる遺贈は非難されることは ありえなかった。信託の伝達とそれの受容は、遺言者の生存中になされる遺言書の規定された日時の前後のどちらか       ︵10︶ である。たとえば、周知の竃oωq ・︿,98R事件においては、伝達は遺言執行後に行われ、さらにまた、遺言者の代 理人によってなされ、≦o&大法官はそれが有効だとした。もし完全秘密信託が鍵霧露ゆ釜鐸霧露︵受託老としての 受託者︶により受け入れられ、しかし、実際の問題は、遺言者の生存中には伝達されない場合、その信託は効果がな く、受託者はその財産を残存不動産受遺老あるいは残存動産受遺者のために、もしくは遺言のなかに遺産の残余部分、 すなわち遺言により遺贈されなかったところの部分がない場合には、無遺言相続に権利のある者のために保有するこ          ︵11︶ とになろう。短ゆ2霧においてのように、遺言者は財産をXに完全に与え、そして彼を遺言執行者に定めた。その遺 言者は、Xに自分が手紙で伝える指示により、その財産を保有することを望んでいることをそれまで話してきた。X は同意した。しかし、これらの指示は遺言者のために与えられなかった。しかし、遺言者の死亡後、二枚の確証され     東 洋 法 学      一七

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    秘密信託︵o 。。R禽↓笙8の特異性について      一八 ない書面が発見された。そのなかで遺言者はY夫人に財産を保有してほしいと述べてあった。〆2裁判官はXが財 産を遺言者の近親者のために保有し、この場合、遺産の残余部分の贈与はなしと判決した。伝達と信託の受容は推定 的になされるかもしれない。寄ゆ2霧においては、文章に書かれ、封印した封筒に入れられて受託者の手元に置か れている信託は、この目的のための引渡しの時期に伝達と受容を設定するだろうという見解を述べている。そして   パのレ 浮〆。窪において上訴裁判所は、この見解を受け入れた。これは半秘密信託の事例であった。しかし、もしその規則 が半秘密信託にあてはまるならば、完全秘密信託にもあてはまるように思えるとしている。もちろん、意図された秘 密信託のもとになる財産は明らかにされなければならないことが要求される。これは一般的に信託法に適用される規       ︵給︶ 則である。たとえば、9鎚≦避<。ZR簿き事件において、申し立てられた受託者が秘密の受託者のために、金銭を処 分する義務を負っていることに関し論争があった。この義務を設定するための不充分な証拠があり、権利の主張は当 を得ないと判決された。しかし、もし申し立てられた受託者が自己の金銭と遺言者から得る金銭を混合させる権利を 有するならば、信託は死亡時に応じられる確かな財産は何もなかったといえた。こうした秘密信託は、遺言が適切に 執行される場合、X自身は普通法上の権原を主張しうるけれども、もし、遺言者の意図がXに伝達され、Xがそれを 黙認するならばXの良心は衡平法により強制され、Xは当該財産を遺言者の特定した人ないし目的のため信託で保有         ︵員︶ しなければならない。  半秘密信託︵富一39曇簿霧再︶は、受託老が遺言の表面上、受託者として扱われる場合に生じる。しかし、信託の 約定︵条件︶は実際には充分ではない。たとえば、自分が彼に伝達するため、あるいは彼が充分に詳しく知るため財

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産がXに与えられるなら、半秘密信託は生じる。ここでは完全秘密信託の事例と同様に支配された原理が述べられる ことがでぎる。しかし、それらのうちの一つは、かなりの疑いがある。遺言の約定︵条件︶に相容れないため、証拠 が引用されることはできないということはかなり明確に確立されている。したがって、もし、その遺言が、たとえば、 ﹁己の受託者達に己が伝達する目的のため﹂将来の伝達を指し示すなら、証拠は遺言が執行される以前になされた伝 達を受け入れることはできない。同様に、もしその遺言が同時代の、あるいは過去の伝達を指し示すなら、証拠は遺 言が執行された後に伝達を受け入れられない。初期に支配された規則は以下のようなものである。つまり、なんの伝 達が是認されるのかを知るために遺言の約定︵条件︶を考えなければならないし、半秘密信託にあてはまる他の原理        ︵1 5︶ は、このことに効果を与えるかもしれない。しかし、この段階において、法律の実状では遺言が示すか否かにかかわ らず、将来の伝達は、どんな場合でも受け入れられないことは明らかであることに気付かなければならない。信託の 伝達が遺言の執行の以前か同時期になされる場合、信託の約定︵条件︶などを示すために証拠が容認され、受託者は        ︵16︶ それにより拘束される。指導的判例としてくり返し引用するところの聾碧穿亀<●国8響亀事件においては、遺言者 は遺言補足書により財産を五人の者達に自由に投資するという信託のもとに遺贈した。そして﹁自己により彼等に示 された目的のために収益を充当し﹂資本にあてるには﹁自己により彼等に示されたある人あるいは人々﹂である。遺 言補足書が執行される以前に信託の目的が五人の者達に伝達された。鉱S零9ぴo箆。。は、その伝達の証拠が信託や受 託者が締結されている約定を示すために認められた。遺言になされた基本的にして支配的な伝達は遺言者の死亡以前        ︵葺︶ に述べるには非常に難しい状態である。この疑問の指導的判例は浮溶Φ窪、上訴裁判所の判決である。しかし不幸に     東 洋 法 学       一九

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    秘密信託︵留R禽↓毎ω肖︶の特異性について       二〇 も明確な判決理由を抜粋することは困難である。事実は遺言者が彼の遺言執行者達に金銭の総額を与え、それは彼等 が信託において保有され﹁自己が生存中、彼等にあるいは彼等のうちの一人に通知しておくかもしれない一人の者、 あるいは人達、あるいは慈善事業のようなもののなかで彼等に処分されるために﹂である。簡潔にいうならば、遺言 の以前に遺言者は、遺言執行者のうち一人に目的とされた受益者の名前が書かれており、彼の死亡前には開封しては       ︵給︶ いけないと指示された封印の封筒を渡していた。寄ぎ巻ωに発表された見解は、この封印された封筒が渡されたこと は、配達の日時において充分なる伝達であると認められた。それゆえに伝達は遺言の以前になされた。証拠に述べら れた初期の支配的な規則に照らして使用される用語を考慮すると遺言の約定に矛盾することは認められない。そのた め、もし遺言が将来の伝達を指摘するならば、証拠は遺言が執行される以前に伝達を認めないし、また逆の場合も同 様である。引用される遺言の約定が遺言の日時を確定していなかった信託の将来の定義を指摘していくように思われ る。換言すれば遺言は、将来の伝達を指摘していくと裁判所は判決した。事実既にそうであったように信託は遺言以 前に伝達されていた。そして封印された封筒を手渡すということはこの目的のための充分な伝達であった。したがっ て、遺言の約定という理由のために、遺言が執行される以前になされた伝達の証拠は是認されない。もしこのことが 単に判決にもとづくならばそれに対してどんな議論もありえない。しかし、≦瓢讐醗大法官は、より広範な基礎にも とづく問題を論議し続け、たとえ遺書の言葉が将来の伝達と同様に、過去の伝達を指摘していると解釈されえたとし ても、同様に効果のないものであろう、と判決した。もし、この表明が判決理由の一部として扱われる場合、そして 判決の一般的な要旨から、そのように思えるかもしれないが、遺言老の生存中を除いて遺言の後になされた伝達は信

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託の約定を示すためにはどんな明白な是認でもない。すなわち換言すれば、もし信託の約定が遺言の執行の後に伝達 されるならぽ半秘密信託を上手に設定することができない。これらが、明らかに付随しているとしてもo ご笹。穿亀<。        ︵B︶ 望霧穿亀事件のなかには、明白に同様な効果をもつ付随的意見もある。この事例でo 。鍔き⇒駿大法官は、以下のように 述べている。つまり、表明されない信託に関する規則は実施されてはならないという以外に制限がしばしば議論され てきた.遺言者は、単なる受託者という名称をつけることによって、また後から与えられる信託の問題点を残して将 来、証明されない処分をする権限を自ら留保することはできない。一方、留保することは、遺言者が遺言法の要求事       ︵20︶ 項にしたがわないことを選ぶため、それらを見過すことができるのと全く同様である。しかし、汐溶。9に判例があ        ︵21V るだけでなく望鋤良≦亀<・o ご莚畠≦象事件のなかに付随的意見がある。また甘ぎω象<﹄毘事件のより初期の事例もあ る。ここに遺言者は、二人の受託者に彼等と自己により署名された書状で約束された信託を同じように保有するため 土地譲渡証書の収益を与えた。たとえ遺言の作成前後に他の伝達があったとしてもこのようにどんなときでも遺言の 明確な約定にしたがう書状は存在しなかった。後からの伝達は遺言により定められた手続と一致はせず、その理由に より承認しがたいと判決することは当を得たことであったであろう。しかし、評捧R大法官は、このことに不満で あった。彼は信託の伝達は、顕著には受け入られなかったことを一般概念により判決する方を選んだ。なぜならば、 遺言者は遺言としてあるいは遺言補足書として順当に執行されない証書により彼自身の財産を処分する権限を自己の ため予期してつくりだすことはできなかったからである。同じような原理が、近頃では実に明瞭な見解をもつ評マ        ︵22︶ ξ窪一鼻大法官により著わされた寄o ご鶏。き彗、ω≦鑓↓毎器のなかで採り入れられている。前掲の見解において、その

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二一

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    秘密信託︵留。藁穆毎8の特異性について      二二 後の伝達に真実の原理をあてはめることはたやすいことではない。裁判上の意見がそれらを容認することに反対して       ︵23︶ いることは疑いもない。法学者達は、この意見が誤ったものだとあえて考えてみる。秘密信託の基本は、﹁完全秘密 と同様、半秘密も﹂信託が遺言の外部で作用するということである。唯一の必要性は、遺言が遺言法によって有効に なされるであろうということである。つまり、その法律は信託の実施とは関係がない。その事柄の本質は、ω財産の 権原をXに譲渡するという有効に実施される遺言であり、⑭遺言者の生存中に、遺言の執行の前後に、しかし、遺言 者が死亡する以前に衡平法上において義務を課せられたXに義務を受容させること、の二つであり、またそうあるべ きである。後からの伝達が可能か否かということを述べるかなり明らかな理由は、伝達が以前からわかっているよう に、完全秘密信託において有効であり、もし半秘密信託で可能でないというのであるならば、いくらか矛盾している ように思われるかもしれない。それは、あるいは襯溶。窪そして他の事例において、秘密信託の衡平法上の原則と 事件付託による法人格の検認の原則との間に若干の混乱があったと思われるかもしれない。この検認の原則は、有効 に作成されていた遺言のなかに、遺言法にしたがって実行ざれない証書を組み込ませることが可能であるということ を意味する。しかし、証書を適用するための原則は、遺言の日時に現存していなければならないし、とくに遺言のな かに付託されなければならない。このような状態は確信されなければならない。なぜならば、そうでなくても、他の        ︵24︶ 規則が作用しはじめ、遺言者は遺言や遺言補足書と同じように充分には実施されない手段によって、遺言者の財産を 処分する権限を将来たくわえることはできないためである。しかし、全くこの規則は、遺言それ自体の有効性とその なかで法人格化される原則とに関係がある。つまり、秘密信託が真実の規則により遺言の外部で作用するということ

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      ︵25︶ は関係がないし、またあってはならない。受託者とよばれる人々ーそして彼等は勿論、半秘密信託のなかでそのよう によばれるであろうが⋮は、どんな場合でも利益を受けることはできない。全く、彼等はこの人的財産︵象。霧︶の        ︵26︶ 証拠として提示することを禁じられている。したがって寄襯8において、受託者は遺言書の書面ではそのようによ ばれ、遺言者の指示によって不動産権を処分するよう示唆された。上訴裁判所は、受託者が実際、受益者の一人にな ろうとすることを示す証拠を提示することはでぎないと判決した。もし、半秘密信託が何かの理由によりうまくいか、 なかった場合、遺言のなかに残余財産の贈与があれば受託者達は残余動産受遺者あるいは残余不動産受遺者のために 信託をなすことになる。つまり、そのような残余財産の贈与がない場合、無遺言死亡に対して権利を与えられる人々 のために彼らは是認するであろう。もし遺言者が多くの秘密信託を作成しようとする意図を実行したいならば、徐々 に秘密の目的に対し、すべての付加に関して受託者を信用させるようにしなけれ醸ならない。このように浮Oo蓉   ︵27︶ Oo名Rにおいて、遺言者は、遺言により二人の受託者に五千ポンドをすでに彼等に伝達した信託で遺贈した。遺言 者は実際、受託者にそのような信託の性質を述べていた。遺言者はこれ以上の遺言により、受託者に伝えることなく、 秘密信託にあてた金額を一万ポンドに増加しようと意図した。結果は、たとえ五千ポンドの最初の割賦金が秘密信託 にあてることができても、二回目の割賦金はできなかった。この事例は、半秘密信託を含むが、しかし判決の本質も また半秘密信託にあてはまるであろうことは明白のように思えた。  完全秘密信託における併存所有者に対する贈与については、現時点にもとづくその法律によれば、全般的にみれば       ︵28﹀ 不条理にみえるが、共有不動産権者と合有不動産権者との間には相違点をつくる必要がある。その規則は、ただし完

    東洋法学       

二三

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    秘密信託︵留R魚↓鍔。 。誉︶の特異性について       二四 全秘密信託にあてはまると強調されなければならない。合有者︵宣縁8轟簿︶については、遺言がなされることによ って合有者達のうち、たった一人による以前なされた約束は合有者達の両方あるいは全部を拘束する。理由はいかな る者でも、他人によりかかわらせられた詐欺のもとでは、どんな権利も主張できないと述べられているからである。 しかし、合有者達のうちの一人によりなされた後の約束は、遺言が取り消されないことを根拠に、他の一人の合有者 あるいは合有者達が逮言者の死亡まで何も知らないならば約束した者にのみ拘束する。理由として、その贈与が遺言       ︵29︶ の執行により取得されるのに際し、どんな詐欺にもよごされていないことが述べられる。しかし、この説明は不充分 である。つまり遺言の執行において、どんな詐欺も存在しないとしても、遺言者がかつてなした遺言を取り消さない ようにさせることは詐欺かもしれない。共有不動産権保有者︵器鍔黛ぎ88鷺8︶については、共有不動産権保有者 達のうちの一人によりなされた以前の約束︵それは、遺言者が死亡後まで他の者が何も知らない︶は約束した者のみ を拘束する。共有不動産権保有者に対する贈与は、それ故にこの点において合有者に対する同様な贈与とは区別しう る。その上、共有不動産権保有者のうちの一人による後の約束は、ただその者のみを拘束する。別の方法で保有する ことは、一人の受益者をして秘密信託をはじめることによる利益の残りを剥奪することを可能にするであろうという       ︵3 0︶ のが、これらの規則を述べるための理由になる。相違点は、以前の約束のなかにあると考えることがでぎる。すなわ ち、これが両者を拘束するかどうかは彼等が合有者か共有不動産権保有者か否かにかかっている。たとえ理由が裁判 上、述べられてきたとしても、それらは実体上の事項においては完全に欠けていると思われる。

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︵圭︶  憎ぽ圃朗℃寓。娼o僧瓢計閣ゆ信群実簿β伽樽げoい麟≦o鴨8門gω轡ω︶一〇樽びo瓢﹂もcO刈。 ︵2︶9樽睾2<●Zo毒鴛︹お罵︺O﹃$o 。℃●凝劉 ︵3︶Q震号R、ω≦籔穆建鶴︹一82な 。>に図・戸80 。甲Ω<臨響箆窪8>9    縞竃唇い曾拶。も 〇一〇田 ︵一〇な ゆO︶ O伊い露ρ。労。な oな oOW ︵一〇癖○︶ 伊①い。ρD潤・一な o織W鋼o

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      秘密信託︵留R鶏月毎εの特異性について      二六 ︵娼︶︵一〇。o。命︶まOダU・総一, ︵珀︶︹お溶︺>唇ρな 。一〇 。鶏匂 。匂 ρO。 ︵20︶︹一8ごO罫鵠9 ︵2 1︶︵一〇 。巳︶伊浮O、欝ωきo 。貸 ︵22︶︹お8︺一≦トー菊﹂まも 。● ︵23︶類o一α箋。尋︵一8刈︶器rρ菊6。ご留亀︵鷺9。8も・一。9霞彗ぴ二蔓四&竃ゆ且のξ︵δ簿①e㌔,緯ご溶窪窪鶏&    ω訂&き︵一。毎。e憎る。 。Ψω箒&弩︵一8一︶。酵,ρ’算な ρ雛︵一憂びご寄欝$欝。糞。梅い睾9縛毎。 ・β℃本し ゅ● ︵璽︶菊εoま。 ・︹一。含︺9る博。 。“浮謹蕃a、ω葦類縁籍器︹一駅。 。︺9尋蒙9寄。 。。闘鐸N、ω葦準司毎ω房︹る巳︺象●。 。qρ ︵25︶寄哨舞ぎ費︹ε濾︺δF。 。。 。w短ω瓢村一一鑛︹一8出一≦ト汚蕊匂 。,写幕<。ω色陣くき︵一。 。8︶い勇●o 。国タ9な 。ふ刃・9窪8脱、。 ゆ    ≦一嶺︵一〇 。o 。刈︶伊碁遍じ巳O。 ︵26︶︹︸8。︺象98蹄寄評αqぽ、。・≦濠8鐸ω窃¢8ご一≦,い拶﹂ま評浮ご8﹃︹︸8ご一≦●ビ●肇簿$ ︵27︶︹一80︺○﹃o。F ︵28︶頴三霧︵お遷︶o 。o 。じP野旨貸 ︵29︶評奪①ε。欝寄ω奮αQ。。。︺δげ鵠織卑球ピ ︵3 0︶評く鉱o ご竜鶏ぎ村伽且>讐ぎミ肇竃亀o蓄︸↓訂竃o留簿ピ碧oら8毎器添浮&も“。 。. おわりに これまで述べてきたように、英国における秘密信託は、遺言のなかで明確に設定されていないけれども、遺言のな

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かで遺言者が述べているように遺言の作成前に遺言執行者に伝えておいた信託にもとづいて遺言者が遺書執行者に財 産を遺贈したならば、このような信託、法的効果に関するかぎり、遺言執行者の自白、あるいは証言によって証明さ れうることになり、かつ、遺言執行者に対して履行させることが可能であると一般に裁判例では判示されてきている。 秘密信託の特異性の一つは、秘密受託者は、他の受託者と同様に彼自身は受益者ではありえないということであり、 また、完全秘密信託は沿革的にみて遺言法にいう遺言処分としてではなく、衡平法上の管轄に服する信託として発生 している。それ故に、裁判所は詐欺防止のため信託を強行せしめうるが、半秘密信託では詐欺の可能性は遺言者によ りその生存中に信託の受益者が受遺者に伝達されるため、まずないと考えられるので、いかなる理由で信託の履行を 命じうるか、という問題がある。しかも、英国の法学者の見解もさまざまであり、秘密信託は、明示信託なのか、法 定信託なのか、関連する事例を処理する裁判所の論議も言葉として曖昧である。この分類上の問題については、本誌 第二七巻第一号一七頁以下︵拙稿﹁秘密信託︵o 。。。蚕浮霧齢︶について﹂︶で若干述べたので本稿では省略したが、同 拙稿が未完であり、浅学非才のあまり、思わぬ間違いと小生の校正上の誤りが指摘されたので、深く反省し、あらた めてここに書き直してみたが、今回も、米国における秘密信託など多くの勉強しなければならない諸点を後日に残し てしまった。これらの点については、恩師、水島廣雄博士の御教示を仰ぎ、急ぎ勉強してみることにしたい。  おわりに、常日頃、信託法と人々を豊かにさせる法律の研究を御指導下さっている名誉教授の水島廣雄博士に満腔 の敬意と感謝を申し上げたい。 東 洋 法 学 二七

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