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<巻頭言>東洋大学の産学連携の中核プレイヤーとしての工業技術研究所 利用統計を見る

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Academic year: 2021

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<巻頭言>東洋大学の産学連携の中核プレイヤーと

しての工業技術研究所

著者

川口 英夫

著者別名

Hideo KAWAGUCHI

雑誌名

工業技術

41

ページ

1-1

発行年

2019-02

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00010956/

Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.ja

(2)

** 巻頭言 **

東洋大学の産学連携の中核プレイヤーとしての工業技術研究所

RIIT as the unit responsible for industry-academia partnership in Toyo University

工業技術研究所所長(生命科学科教授) 川口 英夫 近年、関係各位のご努力により、全学的な取り組みと して、産官学連携推進センター、研究推進部・産官学連 携推進課、各キャンパスの事務ご担当者等との連携が強 化されつつある。そこで、この全学的な産官学連携の動 きの中核として、工業技術研究所(以下、工技研と略す) を位置づけ活用することをさらに進めたく考えている。 また、昨今、学外の研究助成の獲得に成功した例が増え てきたとのご評価をいただいている。これは各研究員の 研究レベルが高いことが背景であるが、産官学連携マネ ージャーを始めとする研究推進部・産官学連携推進課等 と連携した提案前の議論・提案書の添削も強力な後押し の効果を生んでいると考えている。さらに今後、組織対 組織の産学連携が期待されているが、これは教員の個人 プレイでは実現・維持は困難であるため、これらを解決 する案としてURA(リサーチ・アドミニストレータ) の配置が必要と考える。実際に、工技研からも来年度の 新規予算に提案した。是非、実現をお願い申し上げる次 第である。 一方、文部科学省が大学に対し外部資金の導入を求め、 具体的な数値目標として『企業から大学・研究開発法人 への投資を今後10年間で3倍とする』との指針を平成28 年5月に発表した。これに対し、工技研が直接事務取り 扱いしている産学連携研究費(企業からの資金)の実績 は、平成25年~27年の平均で1,270万円/年、平成29年度 は1,910万円/年であった。この2年間だけをみると、数 学的には年平均123%の伸びとなる。順調な伸びではあ るが、このまま維持できるのかは日本経済の状況にも左 右されるため予測は困難である。 工技研独自で実行できる将来への布石として、平成 28 年から、小規模予算ながら(プロジェクトにより異 なるが、上限100 万円/件~60 万円/件)、工技研プロジ ェクトや産学連携プロジェクト等を採択し、実施してい ただている。これらは、『芽の研究の育成(インキュベ ーション)』を主眼とすることを意図している。すなわ ち、各研究員の新しい着想の実現に資することを狙いと し、これらの投資が外部資金獲得に繋がり、将来大きな 研究成果に結びつくことを目的とするものである。もち ろん、研究所として一つの大目標を掲げ、これにリソー スを集中させて進める方法も考えられるが、現状では余 り現実的とは考えていない。その理由は、工技研の研究 員は全員兼任で、専任の研究員は一人もいないこと、さ らに年間予算規模は総額でも数百万円で、理系教員一人 と同等あるいはそれ以下であるからである。大学の附置 研究所で大成功した例として『近大マグロ』が有名であ るが、これは1970 年の水産庁プロジェクトに始まり、 各大学が数年で撤退した後も自前の水産研究所を挙げ て開発を進め、32 年かけて完全養殖に成功している。 残念ながら、現在の工技研には同様のことはできないと 判断せざるを得ない。 工技研は平成30年10月1日現在、賛助会員20社、研究 員134名(川越105名、板倉19名、白山5名、朝霞5名)の 陣容を有する研究所である。各研究員の研究分野は多岐 に渡るため、産業界から共同研究や委託実験の依頼があ った際、多くの場合は工技研内で直ぐに対応できること が見込まれる。これだけの『間口の広さ』を有すること が、産学連携のパートナーとして企業に工技研が選ばれ ることに本質的に重要であると考えている。すでに工技 研は50年以上に渡り産学連携・地域連携を実行する場と して機能してきたが、今後も現在の陣容を維持し、産業 界・地域社会、さらに東洋大学全体からも頼もしい存在 と目される大学附置研究所であり続けることを目指し ている。 -1-

参照

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