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基礎自治体の職員から見た地方自治 利用統計を見る

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基礎自治体の職員から見た地方自治

著者

田中 幸裕

著者別名

TANAKA yukihiro

雑誌名

東洋法学

58

2

ページ

105-124

発行年

2014-12

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00006919/

Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止

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《 特別寄稿 》

基礎自治体の職員から見た地方自治

 

  

 

Ⅰ.プロローグ   ~   私の仕事の舞台   皆さん、こんにちは。そして、はじめまして。朝霞市の市長公室長の田中と申します。どうぞよろしくお願いし ます。   只今、沼田先生から大変過分なご紹介をいただきました。しかし一点だけ申し上げると、私がいなくても朝霞市 役所はびくともいたしません。政策決定は着々とそれぞれの部署で行われていますし、市政はちゃんと前進してい くように仕事のシステムができておりますので、ご安心ください。ここに朝霞市民はいませんよね。 (笑)   こ れ か ら、 六 〇 分 程 度 お 時 間 を い た だ い て、 私 の 公 務 員 生 活 で 感 じ た こ と な ど を お 話 し て い き た い と 思 い ま す。 皆さんのお役に立つかどうか分かりませんけれども、ボランティアですので、無責任な発言が多いかとも思います が、お許しいただきたいと思います。   まず、市長公室長っていうのは聞き慣れない役職だと思うのですが、実は今年の四月一日に市の組織・機構を変

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えました。それで、新たに市長公室を作りました。そこの栄えある初代の公室長に私がなりました。全国的にみる と、市町村長の公室というのは結構あるのです。けれども学生の皆さんは、別に市の組織などにはあまり興味はな いでしょうからご存じないかもしれません。なぜ市長公室を今回作ったのかというと、市長や副市長といういわゆ る市のトップが意思決定をより迅速に行えるように、それをサポートするためのセクションですね。要するにトッ プマネージメントをするセクションを作ろうという、そういう意図です。   私の仕事は、 政策企画という市のあらゆる政策分野を総合的に調整するという作業です。個々の政策というのは、 対象となる市民の皆さんと直接日常的に会っている現場の職員が一番その実態というのをわかっています。ですか ら私は、それぞれの政策は現場から上げてきて下さいと言っています。それぞれ個別に上がってきたものを、市の 財政的な規模ですとか各種の行政計画、それから市長がお持ちの政策的な方向性などと、突合(とつごう、突き合 わ せ て 調 べ る こ と ) を し て、 全 体 的 に コ ー デ ィ ネ ー ト す る。 私 を 含 め て、 そ う い う 役 柄 を 政 策 企 画 担 当 の 職 員 が 担っています。   その政策企画に加えて、今回市長公室に加えたのが市政情報という分野です。いわゆる広報広聴ですね。情報を 発 信 す る 側 と そ れ か ら 市 民 の 皆 さ ん な ど が ど う い う お 考 え な の か と か、 日 常 的 に ど ん な 課 題 と か 悩 み と か 不 安 を 持ってらっしゃるかとか、そういう情報を収集する部署と発信する部署を市長に最も近いところに集約しようとい う形になりました。これからの時代は、そういう情報を素早くトップに伝達して、そしてトップが自分自身の政治 姿勢に照らし合わせて、市の政策を決定していく必要があります。それをできるだけ迅速に行いたい。そういう意 図があって、市長公室というのを作りました。まぁ、名前は何でもいいのですが、要は結果が出るか出ないか、そ れが今後の課題です。

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  まずは、私が勤めております朝霞市という基礎自治体についてご紹介させていただきたいと思います。朝霞市の 全体的な規模ですが、面積は全国に七九〇市がある中で七四四番目。人口は七九〇市中の一九〇番目。一平方キロ メートルあたりの人口密度は四三番目ということになっています。   何 番 目 と 言 っ て い て も、 全 然 イ メ ー ジ が わ か な い と 思 い ま す の で、 大 変 勝 手 な が ら、 こ の 東 洋 大 学 の 白 山 キ ャ ンパスがある文京区のデータと比較してみたいと思います。文京区にはいい迷惑でしょうけれども、たまたま白山 キャンパスが文京区にあるので、文京区と比較してみようと思いました。   文 京 区 の 場 合 は 人 口 が 約 二 〇 万 人、 朝 霞 市 は 一 三 万 人 で す。 面 積 で は、 文 京 区 が 一 一 ・ 三 一 平 方 キ ロ で、 朝 霞 市 が 一 八 ・ 三 八 平 方 キ ロ。 人 口 構 成 の 特 徴 と し て は、 朝 霞 市 の 場 合 で す と、 埼 玉 県 内 で の 生 産 年 齢 人 口 が 比 較 的 多 い 地域になっています。生産年齢人口というのは人口統計の中での区分で、一五歳から六四歳までの人たちのことで す。この割合が朝霞市の場合では約六九%、実に七割近い割合になっています。ちなみに埼玉県では六六%、全国 的な平均値だと六二%程度です。   確かに朝霞市は、生産年齢の方たちが多いという特徴があります。しかし、全国的な規模でいわれている少子高 齢化について考えると、やはり朝霞市も決して例外ではありません。年少人口といわれる一五歳以下の子どもたち の 人 口 が、 や は り 毎 年 着 実 に 減 っ て き て い ま す。 一 方 で は、 六 五 歳 を 超 え た 高 齢 者 人 口 と い わ れ る 層 の 方 た ち は、 やはり毎年のように増加している。これは間違いのないことです。   ただ、全国の平均値と比べると朝霞市はその少子高齢化の波がゆるやかだというだけの話なのです。しかし、今 後何もしなければ加速度的にそういう傾向が出てくるかもしれないので、我々はまちの人口構成のバランスを何と か保っていくような政策を作っていかなければならない、それも大きな課題になっていると思っています。

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  それから、市民の平均年齢は、正確に言うと朝霞市では四一 ・ 四歳です。そして、文京区は四三 ・ 二歳。全国平均 はもう四五歳になろうとしています。要するに、全国的にみると少子高齢化は一定程度進んではいるけれども、朝 霞市はまだまだ市民の平均年齢そのものが若いまちだということです。   若い人たちが多いというのが市にとってどういう意味があるのかということですが、結局、やはりこの若い方た ち が 仕 事 を し て、 一 生 懸 命 に こ れ か ら の 人 生 を 送 ろ う と 努 力 さ れ る わ け で す。 た と え ば、 家 族 や 子 ど も を 作 っ て、 そして仕事をして家庭を切り回していく。そのために、地に足のついた仕事や生活をしようとしている年齢層です から、最も安定的に所得を持っていて、しかも職が安定しているというのは、市の税収も安定してくるということ になります。そういう方たちの層が多ければ多いほど、市の財源となる市民税の安定性も高まります。   これは朝霞市に限ったことではありませんけれども、首都圏近郊のいわゆるベッドタウンと呼ばれている各自治 体はどこも、多かれ少なかれ子育て世代に対するサービスや支援策を非常に充実させてきています。ここ一〇年を みてみると、子育て世代に対する自治体政策は飛躍的に充実してきているように思います。当然ながら朝霞市もそ れを狙っています。   さて、新聞紙上もにぎわせていますので、ご存じだとは思いますが、すでに日本は二〇〇八年から人口減少社会 に入っています。総人口そのものが、毎年のように減少しつつある。このままいったら、あと何十年かすると人口 一億人を切ってしまうだろう。そういうことで、政府も非常に危機感を持っているようです。だが、今後の朝霞市 は、これから一〇年くらいはまだ人口はわずかながら伸びていくという推計が出ています。我々としては、これを や は り 戦 略 的 に 考 え て い く 必 要 性 が あ る だ ろ う と 思 っ て い ま す。 な ぜ か と い う と、 や は り 市 民 の 年 齢 層 が 若 く、 人口が増えていくということは、まちに活気も出ますし、それから税収も安定するので、それらが政策に反映され

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てくる。要するにお金の使い道を広げることできるということが、市の政策展開の大きな要因になると思っていま す。   あ と、 朝 霞 市 の 特 徴 は 若 い 人 た ち が 多 い の で、 市 の 出 生 率 は 全 国 平 均 と 比 べ て も ま だ ま だ 高 い 一 ・ 三 八 人 と い う 数 値 が 出 て い ま す。 文 京 区 が 〇 ・ 九 一 人 で す か ら、 随 分 と 違 い ま す。 こ れ は 環 境 の 相 違 も あ る の か と 思 い ま す が、 これからの自治体政策の重要なポイントは、人口減少社会の中で人口減少トレンドをどう食い止めていくかという こ と が 大 事 な の で す。 そ れ に は、 ま ず 子 ど も を 安 心 し て 産 み 育 て ら れ る 地 域 社 会 の 形 成 が 重 要 で あ る と 考 え ま す。 産んだ後にも不安感があったら、産むこと自体を選択しなくなってしまうので、産んだ後も安心して子育てができ る。産みやすくて子育てしやすいまちというのが魅力なのですね。そういうところに今後も、政策的な力点・重点 が置かれていくだろうと私は思っています。   一方、高齢化の問題ですが、朝霞市のいわゆる世帯構成、家族構成を見ると、全体の五五%が核家族になってい ます。しかも今後大きな課題になってくるのが、単身世帯が急速に増えていることだと思います。たとえば、大学 の学生諸君が、アパートを一人で借りて住んでいるというので増えているというのではありません。核家族化した 後の、高齢者のご夫婦、高齢者だけの世帯が非常に増えている。それで、高齢者の世帯というのは、いずれどちら か片方の方が先にお亡くなりになるので、そうすると結局は単身の高齢者世帯というのが増えてくる。これが非常 に問題になるわけです。   高齢者の方たちが地域社会の中で、しっかりコミュニティとつながっていればいいのですが、多くの場合、病院 を通じたつながりなど一定程度はあるかもしれないけれども、地域社会とつながっていないお年寄りはやはり多い のです。そうすると、その方たちが生活の中で困っている。例えばお買い物一つでも困ってしまいます。そういっ

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たところをどのようにサポートしていくかは大きな課題になってくると思います。   だから、高齢者の医療とか、それから買い物のことだとか、その移動手段ですね。身体が弱ってくると、ほんの 近くのストアにもなかなか行きづらい。そういったところをサポートするシステムと、あと万が一気分が悪くなっ たり、具合が悪くなったりなどしたときのために、どのようにその方たちを見守っていくシステムを作るか。そう いうところにも自治体行政は配慮していかないと、市民の生命や生活を守っていくことができない。そういった非 常に繊細なところにまで配慮していく、そういうきめ細かな政策がいま望まれています。   次にもう少しお話しすると、朝霞市は市民の所得が埼玉県内でも非常に高い方なのです。埼玉県における住民の 平均所得は上から四番目です。安定的な収入・所得をお持ちの方が多くいらっしゃるのです。当然、安定的な所得 があり、税収の大きな落ち込みがなく、これまでやってきた。そのため朝霞市は、つい四年ぐらい前までは、地方 交付税という各自治体に分配するお金を、一銭も貰わないで自立的に財政運営をしてきたまち(不交付団体)だっ た の で す。 し か し、 や は り こ こ 一 〇 年 ぐ ら い の 長 引 く 不 況 の 中 で、 平 均 的 に 言 え ば ま だ ま だ 所 得 は 高 い と し て も、 市民の皆さんの平均所得が落ち込み税収も下がっているということで、 今は地方交付税をもらう状況になりました。   地 方 に 行 く と、 「 三 割 自 治 」 と 言 わ れ て い ま し て、 自 主 財 源 と い う 自 前 で ま ち の 収 入 を 得 て い る 部 分 が 三 割 に 満 たないという自治体が、 今もたくさんあります。約七割は国からの交付税や補助金などをもらって運営をしている。 そういう市町村がたくさんあります。朝霞市はその中では、やはり市民のみなさんが安定的な所得を持って、安定 的な生活を送っていらっしゃるということで、市も安定的な運営が可能になっているということです。   それでもまだ朝霞市ってよくわからないと思いますが、朝霞市は交通面で言うと、東武東上線の池袋から準急で 約一六分です。また、東京メトロの副都心線と有楽町線が和光から先の東上線に乗り入れていますので、それで行

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くと渋谷まで約三〇分です。そして、副都心線が東横線と相互乗り入れするようになりましたから、中華街まで約 一時間です。有楽町線だと朝霞から銀座まで約五〇分という交通の区域にいます。したがって、市民の約四割の方 は、都内に職場を持っていらっしゃいます。ですから、そういう意味では、先程言った東京に隣接したベットタウ ン、住宅都市であるということは間違いありません。   あとは、朝霞市には東洋大学のライフデザイン学部が、まちの真ん中にデンと構えています。皆さんにとっては “東洋大学の朝霞キャンパスがあるまち”というのが一番身近に感じられるのかもしれません。 Ⅱ.地方自治と住民自治   ~   住民と職員の距離感   次に、市町村の職員の仕事について少しお話をします。学生の皆さんはあまり市役所や区役所などに行く機会は ないと思います。だから結局、市や区などの基礎自治体でどんな仕事をしているかというのは、おそらく就職でも しようかといったときに少し勉強しようかなと思うくらいで、日常的には接点がないし関心が向くということもお そらくないと思います。   ただ、基礎自治体といわれているとおり市町村というのは、その住民の方たちに最も近い公共団体ですから、す べての機能が市民生活と直結しています。そのため、皆さんは、たまに何か必要があって住民票を取りに行ったり 戸籍を取りに行ったりするぐらいかもしれませんけれども、多くの市民の皆さんがそこで医療や福祉、教育などの 分野で、それぞれ日常的に市の行政と関わっています。それで、関わる接点に応じていろんな意見を持っていらっ しゃいます。   さ ら に、 我 々 は そ う し た 意 向 を 受 け 取 っ て、 施 策 を ど う い う ふ う に 展 開 す る か と い う の を 決 め て い き ま す。 そ

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ういうやりとりを市民の皆さんと日常的にやっています。これが都道府県などになると、もっと広域行政になるの で、また考え方が違うかと思います。自分たちのまちを自分たちでどうしていくか、それを考えていくのが市町村 という基礎自治体の政策である思います。そのように、市民のみなさんの負託を受けて選ばれた市長を補助する機 関としての職員集団というのが、我々基礎自治体に働く地方公務員の立場です。   公務員といいますと、皆さんは今どういうイメージをお持ちかわかりませんが、一般的に言うと勤務時間はきっ ちり決まっているし、給料は多くはないけれども、まぁそこそこは出るし、身分は保障されているし、それからい ろんないわゆる福利厚生的な制度というのが充実しているという感じでしょうか。それは、確かに法律でそうなっ ていますし、イの一番に公務員の組織の中でそれが実施されるという図式になっていますから、当然のことで、あ る程度は充実した内容になっています。   で も、 一 方 で は、 「 そ ん な に 恵 ま れ て る の だ か ら …」 と い う ご 批 判 を 受 け や す い 立 場 に も あ り ま す。 た だ、 市 民 のみなさんとよくお話していくと分かっていただけるのですが、いまの公務員の仕事の対象というのは、私が公務 員生活を始めた三〇数年前から比べれば、格段に幅も広がっていますし、奥行きも深まっています。ご存じだと思 いますけれども、政府が地方分権を進めている関係で、さまざまな権限が基礎自治体に移譲されてきています。   地方分権の流れに対する我々の立場は、市民の皆さんにとって市町村で処理した方がサービスの程度や質がよく なるということは、受け入れるべきだというスタンスです。国や県が権限移譲したいからといってきても、我々は 無分別にそれを全部受け入れるなどということはしていません。なぜなら仕事には、人とお金というコストがかか るからです。   その仕事を市町村が受け入れることが市民の皆さんにとってプラスになるのでしたら、受け入れましょうという

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かたちで、すべて個別に協議しています。ただ、地方自治法の改正や政省令などで「これは市町村の仕事です」と 決められてしまうと、法令は順守しなくてはいけない。つまり、コンプライアンスをしなければいけないので、そ れはどうしても受け入れざるを得ない。その部分でもかなり負担は増えてきている現状です。   一 方 で は 市 職 員 の 数 を 抑 制 し て い ま す。 市 の 財 政 規 模 の 中 で、 や は り 職 員 に か か る 人 件 費 と い う の は あ る 程 度 抑えないといけません。職員の人件費にかかる割合を増やしてしまえば、相対的に行政サービスに使うべきお金が 減ってしまうからです。そうなれば、市民の皆さんは決して喜ばないですね。しかし、職員数を減らしすぎちゃう と 今 度 は サ ー ビ ス の 質 が 落 ち ち ゃ う の で、 そ れ も 喜 ば な い わ け で す。 だ か ら、 そ の バ ラ ン ス を 取 る と い う こ と が、 必要になります。必要最小限の職員数の中で、市民の皆さんの期待値というものを、おおむね満足させられるよう な職員体制を敷いていくことに心を砕くのが、人事政策の担当分野になります。   そういったことで、職員のこれからの生活はますます厳しくなっていくと思います。私はもうすぐ役人を卒業し ますけれども、若い後輩たちは勉強すべきことが山ほどあるので、より大変になるなぁと私は思っています。   それから、次に住民と職員の距離感という、地方自治における住民自治の話ですが、ここは皆さんもう、お勉強 なさっているのでお分かりだろうと思います。日本の地方自治というのは基本的に、選挙で選ばれた首長、朝霞市 でいうと市長と、公選の議員による地方議会、この二元代表制という方式を採っています。いわゆる間接民主主義 で す ね。 会 社 に 例 え る と、 首 長 は 社 長 さ ん で す よ ね。 市 民 の 皆 さ ん は 納 税 者 で も あ る の で、 要 す る に 株 主 で す ね。 代表である議会の議員さんというのは、株主の中から選ばれた代表的な株主(株主代表)ですかね。だいたいその ような構図で地方自治は進んでいっています。   繰 り 返 し に な り ま す が、 や っ ぱ り 私 が 公 務 員 に な っ た 三 〇 数 年 前 と 比 べ る と、 我 々 を 取 り 巻 く 環 境 は 大 き く 変

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わってきています。それは、市民の皆さんがまちの行政に対して期待する度合いや範囲が拡大してきていて、先程 も言ったように非常に事細かにいろんなところに配慮していかなければならない時代になってきています。ですか ら、行政的にも非常にコストがかかる時代になっているのです。   ただ、 今後考えなくてはいけないのは、 人口減少社会になり、 高齢化しますから、 税収はやはり落ち込むだろう。 全体的に税収が落ち込んでいく可能性がある。その中でどのように政策を取捨選択して、これだけは絶対必要だと か、このレベルは絶対維持しなきゃいけないとか、そういうことを毎年度の予算編成の下でシビアに考えていかざ るを得ません。そのことについて、個々の市民の皆さんの期待値というのがそれぞれ個別にあるので、その全体的 なコンセンサスをはかるという仕事が非常に重要になってくると思っています。   そ の 辺 の コ ン セ ン サ ス を は か る と い う こ と は、 要 は、 住 民 の 皆 さ ん に、 「 皆 さ ん が 払 っ て い る 税 金 が こ う い う ふ うに使われています」ということを、いままで以上に説明できるかということに今後かかってきます。いままでも ある程度は説明してきているのですけれども、もっと詳細に説明していかないといけない時代になってきたかなぁ と思っています。こういった変化そのものは、私はいい変化だと思っています。確かに市が担当する仕事の範囲が 増えている。納税者である市民の皆さんの期待すること(期待値)は、高まることはあっても、基本的に低くなる ことはないと思います。だから、そのへんを調整していくためには、やはりこちらの手の内を明かして、お知らせ をして、何とか納得若しくは理解してもらうという作業をしていく必要性があると思います。   市民の皆さんの中には、行政が何でもしてくれると思っている方もいるのですが、基礎自治体である市の行政と い う の は 決 し て 万 能 で は あ り ま せ ん。 権 限 も 限 ら れ て い る も の が あ り ま す し、 条 件 と し て の 財 政 規 模 と い う の は、 一定程度のところでどんなに努力してもそれ以上増やすということはなかなか難しいわけです。だから、市民の要

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望 を 市 の お 財 布 の 中 身 に 合 わ せ て 考 え て い か な け れ ば な ら な い と い う と こ ろ が 一 方 で は あ り ま す。 そ う い っ た 中 で、市民の皆さんとお付き合いをしていく。住民と職員の距離感をどう持っていくべきなのか。この距離感という のは、一種の緊張感のことですね。   朝霞ではありませんけれども、私もあるまちの住民の一人です。つまり、公務員といえども一住民という側面も 持っていますが、この仕事でご飯を食べていますから、プロとしての立場で住民の皆さんと立場の違いをふまえた 上で付き合っていく必要性がある。そこでは、慣れ合いではなくて、緊張関係を持って、こちらも説明すべきこと は説明するし、できないことはできないと言っていく。そういう勇気と、説明をする努力をしていかなければなら ないと思っています。それが、いまの基礎自治体が置かれている住民と職員との距離感だというふうに思っていま す。   当然のことながら、行政職員だけでまちが回っているわけではありませんので、住民の皆さんの日々の暮らしが あ っ て こ そ、 ま ち は 動 い て い き ま す。 ま ち が 生 き て い く わ け で す。 そ の こ と を 踏 ま え て い か な け れ ば な り ま せ ん。 だから、住民の参加や住民との意見交換、それから一緒に仕事をしていく上で、立場をわきまえながら協働すると いうことの努力が必要になってくる。その努力をしないと、いい仕事はできないという環境になりつつあると思っ ています。   もう一点、最近感じることは、いま市民参加などで市民の皆さんとお話しする機会をなるべく多く作るようにし ています。多くの場合、やはり市の行政に積極的に関わってくださっているのが男性にしても女性にしても、いわ ゆる仕事をリタイアした後の余裕が出てきた年齢層、要するに地域に帰ってきた人たちなのですね。それから、子 育てが終わって、子どもたちがもう巣立ってしまって、お父さんとお母さん二人だけになったなどという世代の方

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た ち が 多 い で す。 そ の 方 た ち は、 自 分 た ち が 戦 後 民 主 主 義 と い う の を 作 っ て き た と い う 自 負 も あ る で し ょ う か ら、 市の行政に対しても非常に率直に物を申してくださいます。本当のところは、嬉しい意見、嬉しくない意見といろ いろあります。   でも、それをきちんと受け止めなくてはいけないという立場なので、受け止めますが、そういう方たちだけでは なくて、市を構成している市民の皆さんの多くは、いままさに子育てしているとか、毎日夜遅くまで仕事をしてい るんだとか、とてもまちに物申す余裕なんてないという方だということを、我々はやはり忘れてはいけないと思っ ています。   つまり、市民がなにか注文や文句をつけないと動かないようなまちではいけないと思っていますし、市に意見を 言ったりはしない方たちを含めて、安心して気持ちよく暮らせるまちにするために、プロの職員としては、そうい う方たちが望んでいる期待にどのように応えるかを想像して対応していくことが必要だと思います。   そ ん な 時 代 が 戦 前 に あ っ た の か も し れ な い で す け れ ど も、 上 か ら 押 さ え つ け て、 「 あ ん た た ち は 言 う こ と を 聞 き なさい」と言ってまちが運営されるということはもうありません。いま市の職員に求められているのは、一緒に考 えましょう、一緒にやりましょうという世界です。ただ一緒にやりたいかもしれないけれども、いまそんな時間的 余裕はないという人たちが圧倒的多数を占めているというのも事実なのですから、そういう人たちの日常生活をど のように過ごしやすくするか、自分たち職員がそのへんを柔軟にイメージ化して、どうストレスなくこのまちで暮 らせるのかということに配慮していくことが非常に重要になってくると思っています。   意見をいっぱい言ってきてくれる層がいるというのはありがたいことです。民間企業ではいま、窓口に寄せられ る苦情というのは全部データーベース化して、どういう傾向にあるかということを非常に緻密に分析し、それを自

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分たちの会社のこれからの方向性を定めるときに活用するということをすでにやっています。市政も同じで、その 代 表 的 な 意 見 な ど を 蓄 積 し て、 し か も あ え て い え ば、 「 声 な き 層 」 の よ う な と こ ろ に ど う 対 応 し て い く か と い う の が非常に重要になってくる。市の職員は、これからそういう人たちのことを慮って、仕事をしていくということが 大事だと思っています。 Ⅲ.基礎自治体の課題   ~   職員の働き   いろいろ前後しますが、次は基礎自治体の課題、職員がどういうふうにそこに関わるかということです。地方公 務員ですから、市の行政というのは、基本的に国の法律や市議会が定めた条例、それから市長が定めた規則、そう いう法体系の中で市の仕事をしています。それはルールですから、各種手続きなど市の法体系を順守して仕事をし ているわけです。さらに、これも突き詰めていくと私もいろいろと意見がありますけれども、要綱とかそういうい わゆる非法規の決めごと、内部ルール、そういうものも適用されて、市政は運営されています。   これからの公務員は、そういったルールに基づいて仕事をするというのは当たり前のことです。プラスアルファ で、さきほど言ったような柔軟な発想とか、おそらくフラストレーションを抱えて市役所に文句を言ってくるよう な方たちのフラストレーションの原因だとか、そういったところにも想像力が発揮できるような職員がどう組織的 に形成されているかによって、そのまちの「行政の質」というのが大きく変わってくるだろうと思っています。ぜ ひ朝霞市の職員にはこれからそういったところに目を向けていっていただきたいなと常々思っているところです。   私は政策という仕事を担当している者なので、特にそういったことを感じます。職員に採用して、配属されてく る新人の職員に期待するところは、その先輩たちから教わったこととか、自ら法律や条例を学習してこういうルー

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ルで「市の仕事は回っているのだ」ということを確認しながら堅実に行うのが大切なのですが、それと同時に、新 しいこととか、目に見えないこととかに対しての想像力がどう働いて、柔軟な思考や発想で仕事ができるか、そう いうところを非常に期待しています。ただ万が一、皆さんが公務員になりたいと思って、採用試験を受験されるよ うでしたら、わずかばかりの面接の時間で自分の個性を充分に発揮するといったところに注力するよりは、やはり 最小限の前提として、健全な精神と健全な肉体とやる気を持って、正攻法で採用試験に臨まれた方がいいと思いま す。   採用された後は、身分は保障されます。あとはやはり、いまの公務員でどういう仕事の仕方をするべきかどうか は、自分自身で見つけていくことをお勧めしたいと思います。そうでないと、仕事が楽しくないんですね。私はこ れまで楽しく仕事をするために、大きなエネルギーを使ってきました。自分の身近な職員集団というのは、自分に と っ て 居 心 地 の 良 い 職 員 集 団 で あ る べ き だ と 思 っ て い る の で、 そ の た め に は エ ネ ル ギ ー を 使 い、 い ろ ん な 手 法 で、 仕事がやりやすい職場環境を作るように努力してきました。採用されてしまえば勝ちですから、そういうふうにし ていただけたらと思っています。 Ⅳ.エピローグ   ~   地方自治の可能性   さきほども言ったように、朝霞市の財政面の将来的な観測は決してバラ色ではないわけです。私は日本経済の高 度成長期に、子ども時代を過ごし、オイルショックなどの不況も経験しました。そのあとのバブルも経験して、そ れ が 二 〇 代 の 青 春 期 で し た。 そ し て、 バ ブ ル が 崩 壊 し て、 非 常 に 厳 し い 時 代 に は な り ま し た け れ ど も、 そ れ で も、 日本はとても豊かな国ではあるのです。

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  地方の行政も高度成長期からバブル期まで、毎年のように財源となる税収が上がる時代が何十年と続いていまし た。例えば首長がこんなことをやりたい、ものを作りたいと言うと何でも作るというような時代もありました。い ま思うと、過剰サービスだと思うようなことをした時代が続きました。これからそのツケがやってくると私は思っ ています。私だけじゃなく、心ある職員は、そのツケがこれから回ってくる、これをどう乗り越えていくかという のが大きな課題だと認識しているはずです。   少 な く と も、 い ま は も う そ う い う 時 代 で は な い の で す。 市 町 村 が 行 う 仕 事 を 裏 打 ち す る 財 源 と い う の は 限 ら れ ている。だから、その限られた財源をどう大切に使うか、そこに意を用いていかないと、税金を払っている側はた まったものじゃないと思います。その税金の使い方というのを考えるのも我々市の職員であるわけですから、責任 は非常に重大だと思っています。そういったことを考えると、これからの地方自治が進んでいく方向性は、厳しい 時代であるのは間違いないですね。   ただ、まちというのは、厳しい厳しいと言っているだけじゃつまらないじゃないですか。そりゃバブルの頃のよ うに有頂天という時代ではもうないけれども、だからこそ、そこにやはり市民と行政とが協力し合ってまちづくり をする楽しみや、まちを活き活きとさせるための仕掛けなどを作っていく。そういう努力を続けていかないとまち というのは疲弊してしまうだろうと思うのです。   これはある研修会で、首長をリタイアされた方の経験談を聞いたのですが、その方が言うには、自分が首長とし て選挙で選ばれた時点で、そのまちの財政は非常に厳しい状態だった。だから一方では、どうしても財政を再建し ていかなければならない。首長になった途端にそういう局面に立たされた。そのために当然のことながら、できる ことを選択していかなければならない。そういう厳しい選択を余儀なくされたけれども、その中でいつも考えてい

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たのが、倹約したり緊縮財政で事態を乗り切ったりする手法は、ある程度とらなければいけないとしても、それだ け で は、 夢 も 希 望 も な い じ ゃ な い か と。 だ か ら、 「 自 分 は 限 ら れ た こ と し か で き な い か も し れ な い け れ ど も、 そ の 中でベストを尽くして、やはり住民の皆さんと夢を共有できるような、そういう政(まつりごと)をしたいという ふうに思って努力しました」と言われました。私はこの言葉が非常に好きです。   朝霞市だって財政的に厳しくないわけはありません。しかし、その中でもやはりやれることをしっかりやってい く、いまこれについてみんなで夢を描いていかないとまちはよくならないと思い決断していく。そういうことが大 事だと思います。   こういったことを市長ともお話します。もとより市長は政治家ですから、私以上に四年という自分の限られた任 期の中で、政治的にしっかりと成果をあげなければなりません。そういう立場ですから、当然のことながら、より 積極的にものを考えます。財政規模として非常に厳しい条件の中で、何を選ぶかということで悩まれるのだと思い ます。それでも、その中で何を選ぶか、それは市民と夢を共有できることだと、そういう尺度で物事を選んでいき たいと思います。   財政的にどう選択するかというと、現時点では市財政の中で無駄といわれる部分はほとんどないくらいスリム化 してきていますけれども、さらに優先順位の低いものを見極めていくという選択を行うわけです。重要な施策でも 我慢しなければいけない側面があるのですが、我慢しているばかりではいけないのではないかという思いが常に一 方ではあります。   たとえば財政を安定化させるために、三年とか五年とか決めて、その間は非常に緊縮した財政運営をすれば余剰 が出来るので、将来的には使い道がいろいろと広がる。そういう財政運営を選択する市町村も実際にはあると思い

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ます。ただ部分的にそういう観点は必要だと思いますが、それを安易にやってしまうと、結局その我慢を強いられ る 時 代 に 住 民 に な っ た 人 た ち は、 我 慢 だ け で 終 わ っ て し ま う 可 能 性 が あ る。 つ ま り、 生 ま れ た ば か り の 赤 ん 坊 も、 三年五年経てばもう立って歩いて、幼稚園に入るという年齢になるわけです。また、お年寄りの三年四年というの はとても貴重なわけです。要するにその間は、市が三年五年我慢しなさいと、一緒に我慢しましょうねと言うかも しれないけれど、ある程度我慢はするけど、我慢の限界というのがあるでしょうということも一方ではある。だか らそこをよく考えてあげないとだめなのです。   税 金 は 住 民 が ず っ と 同 じ よ う に 払 っ て い る わ け で す。 税 制 が 変 わ ら な い 限 り 同 じ よ う に 払 っ て い る わ け だ か ら、 負担は変わらないで、サービスの内容が一種の乱高下なんかをしちゃうと、市民の皆さんは非常に不満感が高じる と思うのですね。そのへんのバランスをどう取っていくかというのが、いまの自治体運営の中で非常に重要になっ てくるのではないかということです。   それから、限られた財源の中でやはり夢を描いていかないと、要するに希望を持ってまちづくりをしていかない とだめです。まちという抽象的な概念ではあるけれども、やはり人々が毎日暮らしているんです。そこで生きてい くから、過ごしやすいまちであれば過ごしやすいから、そういうまちであってほしいと誰もが願うわけです。その とき、ある意味で言うと決まりきったことはやってくれるけれども、それ以上の魅力のないようなまちはだんだん 淘 汰 さ れ て く る と 私 は 思 い ま す。 こ れ か ら は、 制 度 上 や ら な き ゃ い け な い こ と を 当 た り 前 に き っ ち り や る と と も に、あとはどう付加価値をつけていくか、そのまちの特徴というのを生みだしていくか、魅力を作っていくか、そ ういったことに心を砕いていくということが、市民の側も行政の側も非常に重要だと思っています。   スーパーマーケットで、何か商品を購入するときに、 「何%オフ(!) 」だと得したような気になるような、何か

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おまけがついてくると嬉しいというような、要するにお得感みたいなものが市の行政にも今後必要なことだと思い ます。日常的に安定して暮らせるというのは当たり前のことで、それを守れないようなまちになったら、もちろん 困るわけですが、それにプラスして何か文化とか自然とか環境だとか、それがあると気分がいいというような、そ ういう付加価値というのがまちの中にどの程度の密度であるのかなぁと、それがまちの魅力になってくるのではな いかなぁと思います。   そういうまちづくりというものを日々、我々職員が担っているということです。私は別に市の中枢にずっと居る ようないわゆるエリートでは全然なくて、元々は社会教育の担当で、社会教育の専門資格を持った人間なので、だ か ら と い う の も あ り ま す が、 市 民 の 皆 さ ん と の 間 に 壁 を つ く る つ も り は な い で す。 ず っ と 市 民 の 皆 さ ん と 一 緒 に なって仕事をしてきたというタイプの人間ですが、ただ、立場をわきまえてやっていかないといけないとは思って います。   そういった中で仕事を積み重ねてきて、三〇数年の間にまちは変わってきた。良いところもあるし、悪いところ もまだあると、それは認めた上で、朝霞はこの三〇数年の間に決して悪い方向には進んでいないなというふうには 自負しております。そんな自負というか、充実感を持った仕事ができるというのが市町村の職員の良いところかな とも思います。   公務員の生活というか、公務員になってからの仕事の仕方というのは人それぞれなので、私は一例でしかありま せん。それぞれの人生ですから、私のように生きろというふうに誰にも強制することはできません。けれども、仕 事を楽しみながら、そのことに努力しながら夢を持って、夢を描きつつ、それを実現するために市民の皆さんや職 員の仲間たちと一緒に仕事をしていけるということ、 小さなまちですけれども、 その職員として働いてきたことは、

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決して捨てたものじゃないという思いが実感としてあります。   ちょっとまとまりのない話でしたけれども、市町村という小さな基礎自治体の中の職員として数十年仕事をして きて感じたことをお話させていただきました。何かのご参考になればというふうに思います。本日はどうもありが とうございました。 質問:どうやったら朝霞市役所の採用試験に合格するのですか? 市長公室長:将来がまだわからないという方もいらっしゃると思いますけれども、公務員志望の方ってどれくらい いらっしゃいますか?   別に朝霞市役所でなくてもかまいません。そっちの方向にいきたいなという方は。漠然と 思っている方でもいいです。   さきほどちょっと言いましたけれども、採用試験というのは、要するに地方公務員法で決まっているので、基本 は競争試験をやらないといけないんです。だから、それは筆記試験をやって、面接をして、選抜していくのですけ れども、基本的に筆記試験に受からないとお話にならないので、それはがんばって勉強してください。私、そこの 部 分 に サ ジ ェ ス チ ョ ン す る こ と は 一 切 で き な い で す。 ど う い う 勉 強 の 仕 方 を し た ら い い か わ か ら な い で す か ら ね。 入ってきた後だったら、いくらでも教えますけれども、採用試験や筆記試験を突破するためのノウハウは、私には ないです。   た だ、 面 接 で 大 体 一 〇 分 一 五 分 し か 質 問 す る こ と が で き な い し、 プ ラ イ バ シ ー に 立 ち 入 っ た 事 は 聞 け な い の で

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す。いまの時代、いくら採用試験だからと言っても、個人情報とか人権の関係とかあって。だから、面接する側は 歯がゆい面もあるらしいのですが、それは守らなきゃいけないことなので、守ります。だから、面接する側も一〇 分一五分でその人となりが全部把握できるなんて思っていないと思います。ですから、少なくとも悪い印象を与え ないようにする必要性はある。さきほど言ったように、やっぱり路線としては、健康な肉体や健全な考え方という ような話にはなってしまうというふうに思っています。   ただ、朝霞市でも、なんとか少しでもどういう人物かというのを知りたいから、最近は筆記試験のあとに集団討 論などをするようにして、この人はどういう考え方をする人なのかなぁというのを人事担当者が把握するような機 会を設けるようになってきています。私は人事担当ではないし、何の権限もないので、私の所へ来ても採用は出来 か ね ま す け ど …( 笑 い )。 た だ、 非 常 に い ま 倍 率 が 高 い の で、 朝 霞 市 役 所 で も ど こ の ま ち で も そ う で し ょ う が、 何 百人なんか採れる自治体などないわけで、一〇人かせいぜい多くて二〇人くらいですね。それも保健師さんや保育 士 さ ん な ど の 専 門 職 の 方 を 含 め て 十 数 人 と か 二 〇 人 と か で す。 朝 霞 市 だ と 大 体 そ ん な と こ ろ が 精 一 杯 で す け れ ど も、それの一〇倍以上の人が受験したりするのです。だから、倍率が大変なことになっているので、志望される方 はご苦労だと思いますけれども、受けてみなければ始まらないので、是非がんばってください。期待しています。   ―たなか   ゆきひろ・埼玉県朝霞市市長公室長―

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