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分娩開始の統計的観察

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Academic year: 2021

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(1)

分娩開始の続計的観察

東京女子讐學專門學校産婦人科教室︵主任 堤教授︶

         並 木 八 千

「、エ録﹂  分娩開始の原因に就いては古來幾多の墨読があって未だ一定せす近時謄下垂龍後葉﹁ホルモン﹂の作用によって分娩開始を 來すと云ふ。然し此の謄下垂禮後葉﹁ホルモン﹂は紫外線によってその効力が減弱される。  是より考ふれば分娩開始は紫外線の作用によって後葉﹁ホルモン﹂の破壌される事の無い夜に多く,したがって日中に少く なければならぬし,分娩時間も大藩之に手註し且叉妊娠持績も紫外線量の多い夏期には冬期よりも長く延長し、子滴稜作も 同齢により紫外線の作用の少い、帥ち強度の高い曇天に多いと漫然と考へられてるて未だ判然とした統計的の報告も見られ ない、故に事實然りか否かに就いて調査したのである。其の結果分娩開始は實に此の論によく合致した成績を得たが分娩時 時は之には無煙係、妊娠持績の四季による影響は認められす、子藤野作の外的影響に就いては確定的の結果は得られなか った。 目 次 17 並木”分娩開⋮﹂始の統計議的魍酬察 第四巻   一三五

(2)

18  並木−一分ル娩開姶の統計的糧察ゆ 緒     言

調 査材料

調 査成 績

結論及考按

緒 口 縄一四巻    一一二六  分娩開姶の原因に就いては古墨幾多の墨論があって未だ一定せす近時謄下垂艦後葉﹁ホルモン﹂の作用によって分娩開始 を上すと云はれてるるが、翻ってそれならば何故に妊娠四十週の絡に至れば分娩開始を來すか、其に就いてスピーケルベル ビ氏は分娩開始の原因は胎兇の成熟に起因すると述べてみる。  然し分娩開始が謄下垂艦後葉﹁ホルモン﹂の作用に依ると云ふキユストネル氏等の読から言へば此の﹁ホルモン﹂は紫外線に よって其効力が減弱される故に分娩開始は夜聞に多く日中に少い理である。  叉錦見娩出も時間的に分娩開始に雫行ずると考へられてるる。素より愚兄娩出は骨盤の廣狡、軟部産道伸展の良否、陣痛 腹慶の強弱,胎見獲育の良否並に分娩同数等の諸因子に左右される事が大であるが密命,胎見隠出の頻度が分娩開始に雫行 ずるものなるか否か。  叉同理により妊娠持績も紫外線量の多い季節と少い季節とによって相違があるか否か。  子痛も天候によって影響を蒙るか否か等に就いて統計的観察を試みたのである。

調査 材 料

一、昭和五年一月より八年十こ月末に至る四ケ年聞東京女子醤學專門學校産婦人科教室に重て取扱つた一六六五例の正規分 娩申豫定日,陣痛開始時闇及び分娩時間の明瞭なるものに就いて、及び同四ケ年間の中央氣象憂測候所の調査による東京地

(3)

19 方の天候とに就いてfある。

調 査 成 績

旛下垂艦後葉コホルモンLは種々研究の結果その物理化學的の性質も明になbノ﹁,アルカリ﹂によってその効力が破壊され,滑 表 一 第

陣痛開始の時間的關係

1 ±、1主﹂ ±1士 几、T†八、丁九t、τ八 六、T七 砿 五、T六

R

四、T五三、丁四 二、一−三  . 鼈齠 o、[i一

±ゴ十二†.一−+一π、 一十 八、[一九 七、 1八 厩, 六、Tlt五、一−六 A 四.嚮ワ 三.一−四 二噛[i三  、 鼈齠 Q、T一 6  7  6  5  4  ﹂  2  / 0 ・・日点間

  第 二 表

胎見娩出の時問的關係

士、1+二+.㎜1+一九.一1† 八、一i九 七、一一八 M月 六、一−七五、一−六四.一一五 三﹃一一四 ;、一一三 一、 黶│二 o﹂一一 土、一−+二 +、一−士 九、一1† 八、 一九 塚 t、[!八六.一−七 月 五﹂一六 四、一−五 三、一1四 二﹃一−三 一. 黶│二 G、一−一 8  7  6  5  4  ﹂  2  ノ 百晴間が率 石に吸着され、叉紫外線の照射に依って減弱される。  此の性質より考へて陣痛開始は紫外線の作用の最も少い夜に多く日中に少くなければならぬ。統計の結果は第一表に示す    並木歴分娩開始の統計的観察      第四巻  一三七

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20 並木儒分娩開姶の統計的襯﹁察 第四巻   一三八 如く實によくこの読と合致した成績.を示してみる。  然し胎兇娩出時間は前述の如き諸因子によって影響される事が大なる爲必すしも分娩開始の相聞とは其頻度が一致しない 事は第二表によって明瞭である。 1 表      (十) 三 第

T

50 S0 v0 Q0 ^0 .日・翠日 堅 ≡ 三 宍 六 ェ ’1’T i I以  四   三:  二   一 縺@ 五  五  五  五 仕) ワ 亨〒〒〒突一  =二  三  四  以五  五  五   五  工. (一)  (+)    五一 50}  次に妊娠持前の四季による影響に就いて︸九三一年キユストネル氏は統計的に夏期は冬期に比し一般に妊娠持績長しと,  而してその日数は分娩豫定日より︹最絡月経の第一日目り起算して二八0日を豫定日とす︶六日延長するのが最も多いと、 麹ち二八五日から二八六日に分娩する者が最も多く之に比し冬期はこ七七日から二七八日の分娩が最大である。よって参と

(5)

夏とに於ては妊娠持績に八日聞の隔があると獲表してみる。  その翌年グツゲンベルゲル及びシユ。レル爾氏は一五〇〇例に就いて調査せる結果キユストネル氏と同様夏は冬より一般 に延長すと述べてみる。 皿 四六一以上 皿 四六一以上 三占→四五 三六−四五 お︹ 二六−三五=→二五 判r 三全三五一六−二五 六一一五 六−歪

T

︶± 五︹ 丁 ︶± 五‘ 六i至 六一一五 ↓︵ =パー二五二六一三五

H

[六一二五≡ハ⊥二五 三六一四五 三よ→四五 四六−以上 四六一以上 0   0   0   0   05   4  ﹂  2  / 百£日 0   04   ﹂ 0  0っ∠   ノ

百魂

21  余も一五〇〇例に就いて分娩豫定日前後五日、次いでそれを中心に遅速爾方に各十日づ玉に分て各月に亙って調査して みた。    ・並木11分娩開始の統計的襯察      第四巻  =二九

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22    並木“分娩開始の統計的灘察      第四谷   一四〇  その結果夏は豫定日より当れる方が多く冬には早くなる方が多いかと言ふに統計は第三表の如く多少その傾向はあるも概 して四季に依る影響は飴り著明でない。  子病は臨床上尿量減少、尿中蛋白排泄増加、浮腫並に血腫上昇を漏し、此等の症朕に次いで特有なる痙攣磯作を起すもの 豆 四六−以上 皿 四六−以上 三六−四五 三六−四五 判︵ 二六⊥二王.一六上董 二幽→三五=ハ⊥孟 六⊥五 六⊥五

T

土五︹層 τ ﹀±五︹ 六1一五 六⊥五 エハ⊥玉 =パー=五 ↓‘  =ハ⊥二五 二六⊥二五 三⊥→四五 三占→四五 四六一鼠上 四六−以上 ” 切 ” ” 〃  日百勢牽/ ” 紹 50 即 〃 百 日分率/ である。  之はやはり謄下垂艦後葉﹁ホルモン﹂による。  ア、灘ぜゑミノ・ボフマン雨氏の研究により妊娠腎並に子病の如き妊娠中毒症に於ては謄下垂艦後葉の機能は上昇する爲血

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2・3 申に後葉﹁ホルモン﹂が増加する。  此の﹁ホルモン﹂中には利尿作用を抑制し並に書卓上昇を算す物質が含有されてみる。  この物質も亦紫外線によってその働が弱められる。故に子瘍黒作も紫外線量の少い師ち難度高い而も曇天に多く晴天には 皿 四⊥丁以上 双 四六一以上 三六1四五 三六−四五 勃︵ 一=丁三五 ㈲ 二六一三五 二μ一二五 二nI二五 六1一五 六1︸五 T. 力 五︵ T.

幽五

六1=丑 六1一五 一六−土五 二D一二五 ︶ ︶ ← 二六−三五 ← 二六−三五 三六i四五 三六一四五 四六−以上 四六−以上 0    0   0’ノ   4   5 0   0∠   − 百分率日 0   0   0   0   05   4   5   Z   −

。鶏

少い理である。然し余の調査した結果は次の第四表及び第五表の如く例数が甚だ少い爲か︵僅に二七例に過ぎす︶前述の如 き判然とした成績は得られなかった。然し各々の漁楽書に雲量の頻度を示す曲線と正規分娩の頻度を示す曲線とは梢々一致 してみるが、子痴の頻度を示す曲線は之等の曲線と多少一致しない虚から其塵に何等かの關係があるならんと思はれるので    並木門分娩開一始の統計⋮的襯察・       第四岱   一四一

(8)

盟 ある・ 並木睡分娩開始の統計的襯察 ︵第四、五表︶ 第四巻  一四二 区 聖丁以上 X 四六−以上 ㈲ 三六−四五二六一三五=DI二五六一一五 三占丁四五二六一三五一六1=五六1﹁五 τ

凶五

τ,

由五

六1一五 六1 五 =バー二五 , 一六一二五 ↓く 二六−三五 ← =六−三五 三六一四五 三由丁四五 空丁以上 西六一以上 0   0   0   0   05   4   5   Z   7  日百介 峯・ 0   0ワ5   4 0   0   0zJ  Z   − .日・籠

結論及び考按

 近時分娩開始の原因と認められる謄下垂艘後葉﹁ホルモン﹂に曝する紫外線の影響は以上の統計的結果より廣く、識者間に 於て信ぜられる如く關係があると言ふ事が出來るが、胎児娩出は時間的に必ずしも之に關係があるとは言ぴ得ない。寧ろ無

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關係であると言った方が至當であらう。妊娠持績の四季による影響は著明ならす、子等嚢作の天候による外的影響云々に就 いては置数の少い爲に統計的に残念乍ら今此虞に要言する事の障壁ないのは遺憾であるが例の増加につれ叉何等かの折に確 定的報告の機會もある事と思ふ。  巻筆するに當り、書始御懇篤なる御指導と御校閲とを賜はりし堤敏授に満腔の謝意を表し併せて御助力下さった婦人科讐 (一》 τ   五(十, 50 40 50 即 70 百診日 四   三  二   一 @  山       占 怐@〒↑ ’1’↑坐 窒 量 呈 孟 (土)

 一  二   三  四 Z  六  六  六  六P [ i l I一  =  =   四  以五 五 孟  五  上  (一) τ (+)   x置 50 40 50 zo 70 ‘ 百分恋’日

    

 豆 三 六 六ノ1’↑ T t l    一以  四  三  二上  五  五  五  五 (士)

     二   =   四 ァ守守腎〒『  二  三  圏 以五  五  五  立  上 局赤堀すみゑ氏並に御便宜を與へられた中央捨象毫統計課長田代竹四郎氏に謝意を表す。 2ら 並木nH分﹁娩開四顧の統計的襯寂処 第四巻   一四三

(10)

ド︶φ5ぴQびqo三︶臼σq①7ωoげ昌自﹃霧・N三・h・O団p2唇等QO一¢こρ卜9・ 鴎噛︶団.く.囚昌ミ胃。︸N三.hO鴇亭冥目αOおこ。Gっ・ こQ口︶囚.甲︾ヨ巴日ぎ9国●HHc︷[旨慧戸︸b尻。匡︿南・O着・戸埼鶉琶鐸こQ・頃。津日OこQ  ε翌葺喬蕪∪コ誤華﹀摯鰹勘謙離醤団○。醗醤α薄. 辟 .;o tt・C

1

1

    第  四  表 子瘤及正規分娩の各灘度に於ける頻度     ■日     r言 じ.』一㎜o滞≒   ’R ・.一一一一一一一一e正規分9免 し___._Q子  瓶 tO・㎜一八○.○

・〆

ハ○∴一九〇.○ 目○.一ーセ○○ ア皿p、一−廊り、︹︶ π○、︸⊥○○.○ 四〇、丁玉。、○ 二Q.︸1四〇、G 一〇、一−三〇、○ 四ヶ年聞を通じ各灘度の頻度を順位に曲線に示し その繰度に於ける正規分娩及び子痛の頻度を示す 40 jO IO ノ。      第  五  市 子痛及び正規分娩の各雲量に於ける頻度 し 咲、 \、、 曝     。曇  量 。一…一一……・e正規分娩 。一一・一.一.一・一。子  痴

怪._鋲・≧ノ1〕x\

       一一x  .一一二.O 二.丁一三σ 三.τ四σ 四、丁五σ {ハ DTtδ 五、一一六.Q o、○⊥、〇 七、丁八、Q へT几σ 九.一一一〇、Q

四ケ年聞を通じ各雲量の頻度を順位に曲線に示し その各雲量に於ける正規分娩並に子瘤の頻度を示 す 26 並木・H分娩m開始の統計的襯察 第四 四四

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